以下に、本発明光源ユニット及び車輌用灯具の参考例と本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
車輌用灯具1は、図1及び図2に示すように、例えば、前方に開口された凹部を有するランプボデイ2(又はリフレクター2)と該ランプボデイ2の開口面を閉塞する図示しないカバーとを備えている。ランプボデイ2とカバーによって形成された空間は灯室3として形成されている。
ランプボデイ2の後端部には前後に延びる角筒状の取付部4が設けられ、該取付部4の内部空間は前後に延びる取付孔4aとして形成されている。取付部4の対向する一対の側面部5、5にはそれぞれ係合孔5a、5aが形成されている。
以下に、ランプボデイ2に取り付けられる第1の参考例における光源ユニット6について説明する(図1及び図2参照)。
ランプボデイ2の取付部4には光源ユニット6が取り付けられる(図1参照)。
光源ユニット6は、図1及び図2に示すように、光源を有する発光体7と、樹脂等の絶縁性材料によって形成されたハウジング8と、該ハウジング8に保持され導電性金属材料によって形成された一対の導通部材9、9とを備えている。
発光体7は、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である半導体発光素子10と、該半導体発光素子10が搭載された基板11とから成る。基板11には一対の給電端子11a、11aが形成され、該給電端子11a、11aは各一端部が半導体発光素子10に接続され各他端部が基板11の両側部に位置されている。
ハウジング8は、例えば、略直方体状に形成され、前方に開口された配置用凹部8aを有している。ハウジング8は外周部が対向する一対の第1の壁部8b、8bと該第1の壁部8b、8b間に位置し対向する一対の第2の壁部8c、8cとによって構成されている。
ハウジング8には配置凹部8aの開口縁に押さえ部12、12が設けられている。押さえ部12、12は弾性変形可能とされ、それぞれ第1の壁部8b、8bの内面に設けられ、後方へ行くに従って互いに近付く傾斜面12a、12aを有している。
ハウジング8には第2の壁部8c、8cの外面にそれぞれ係合突部13、13が設けられている。係合突部13、13は弾性変形可能とされ、後方へ行くに従って互いに遠去かる傾斜面13a、13aを有している。
導通部材9、9はそれぞれハウジング8の第2の壁部8c、8cに保持されている。
導通部材9、9はそれぞれ前後に長く形成されたコネクター接続部9a、9aと該コネクター接続部9a、9aの前端から互いに近付く方向へ突出された突出部9b、9bと該突出部9b、9bの先端から折り返されるように屈曲された円弧状の端子接続部9c、9cとから成る。導通部材9、9は、それぞれコネクター接続部9a、9aの後端部がハウジング8から後方へ突出され、それぞれ端子接続部9c、9cが配置用凹部8aに位置されている。
ハウジング8にはヒートシンク14が保持されている。ヒートシンク14は第1の壁部8b、8bと第2の壁部8c、8cに囲まれた部分に位置され、前後方向を向く基部14aと該基部14aの後面から後方へ突出された放熱部14b、14b、・・・とから成る。ヒートシンク14は、基部14aの前面が配置用凹部8aの底面と同一平面上に位置され、放熱部14b、14b、・・・の後端部がハウジング8から後方へ突出されている。
ハウジング8と導通部材9、9とヒートシンク14は、例えば、金属部材が配置された金型に溶融樹脂が充填されて成形される所謂インサート成形によって一体に形成される。
発光体7は配置用凹部8aに前方から挿入されて配置されハウジング8に保持される。
発光体7が配置用凹部8aに挿入されるときには、基板11の両側縁がそれぞれ押さえ部12、12の傾斜面12a、12aに摺接して押さえ部12、12が外側に変位するように弾性変形される。発光体7の配置用凹部8aへの挿入に伴って基板11の前面がそれぞれ押さえ部12、12の先端縁に対応して位置されたときに、押さえ部12、12が弾性復帰して基板11が押さえ部12、12に押さえられる。
同時に、発光体7が配置用凹部8aに挿入されるときには、基板11の別の両側縁がそれぞれ導通部材9、9の端子接続部9c、9cに摺接され該端子接続部9c、9cが弾性変形される。発光体7の配置用凹部8aへの挿入に伴って端子接続部9c、9cが弾性復帰して基板11の給電端子11a、11aにそれぞれ端子接続部9c、9cが接続される。
配置用凹部8aに挿入された発光体7は基板11が押さえ部12、12に押さえられることによりハウジング8に保持される。発光体7は押さえ部12、12によって押さえられることにより安定した状態でハウジング8に保持され、基板11の給電端子11a、11aがそれぞれ導通部材9、9の端子接続部9c、9cに押し付けられて両者の安定した接続状態が確保される。
上記したように、光源ユニット6にあっては、弾性変形可能な押さえ部12、12をハウジング8に一体に設けているため、部品点数の削減を図ることができる。
また、発光体7を配置用凹部8aに挿入することにより、発光体7のハウジング8への保持及び発光体7の給電端子11a、11aと導通部材9、9の端子接続部9c、9cとの接続を行うことができ、光源ユニット6の組立性の向上を図ることができる。
上記のように構成された光源ユニット6は、ランプボデイ2の取付部4に形成された取付孔4aに後方から挿入される(図1参照)。
光源ユニット6が取付孔4aに挿入されるときには、ハウジング8の係合突部13、13の傾斜面13a、13aがそれぞれ面部5、5の内面に摺接して係合突部13、13が内側に変位するように弾性変形される。光源ユニット6の取付孔4aへの挿入に伴って係合突部13、13の先端縁がそれぞれ係合孔5a、5aに対応して位置されたときに、係合突部13、13が弾性復帰して係合孔5a、5aに係合され、光源ユニット6が取付部4に取り付けられる。
このように、光源ユニット6にあっては、取付孔4aに挿入するだけでランプボデイ2への取付が行われるため、光源ユニット6のランプボデイ2に対する取付作業における作業性の向上を図ることができる。
光源ユニット6がランプボデイ2に取り付けられた状態において、導通部材9、9のコネクター接続部9a、9aにコネクター100が接続される。尚、コネクター100には発光体7に電力を供給するための電源回路が内蔵されていてもよい。
上記のように光源ユニット6がランプボデイ2に取り付けられた状態において、電源回路からコネクター100、導通部材9、9及び基板11の給電端子11a、11aを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
半導体発光素子10の発光時には光の出射に伴って発光体7に発熱が生じるが、発生した熱はヒートシンク14からランプボデイ2の外側に放出される。
次に、ランプボデイに取り付けられる第2の参考例における光源ユニット6Aについて説明する(図3及び図4参照)。
図示しないランプボデイの後端部には取付部が設けられ、該取付部には前後に貫通された取付孔が形成されている。取付部にはコネクター端子が設けられ、該コネクター端子は電源回路に接続されている。
光源ユニット6Aは、光源を有する発光体7Aと、樹脂等の絶縁性材料によって形成されたハウジング8Aと、該ハウジング8Aに保持され導電性金属材料によって形成された一対の導通部材9A、9Aとを備えている。
発光体7Aの基板11Aは、例えば、円板状に形成されている。基板11Aの後面には放熱パッド7aが取り付けられている。
ハウジング8Aは前後方向へ延びる円筒状に形成されたベース部15と該ベース部15の前端部から内方へ張り出された内フランジ部16とベース部15の後端部から外方へ張り出された外フランジ部17とから成る。
ベース部15の後端部における内面には内方へ突出された押さえ部18、18が設けられている(図4参照)。押さえ部18、18は弾性変形可能とされ、それぞれ前方へ行くに従って互いに近付く傾斜面18a、18aを有している。
内フランジ部16の内周側には配置孔16aが形成されている(図3及び図4参照)。
ハウジング8Aの前端部には、外周縁に取付用凹部8d、8dが形成されている。
導通部材9A、9Aはハウジング8Aに保持されている。
導通部材9A、9Aはそれぞれベース部15の外周面に接合された周面部9d、9dと該周面部9d、9dの前端部から互いに近付く方向へ突出された端子接続部9e、9eと周面部9d、9dの後端部から互いに遠去かる方向へ突出されたコネクター接続部9f、9fとから成る。
端子接続部9e、9eはそれぞれベース部15を貫通されて内フランジ部16の内面に接合されている。
コネクター接続部9f、9fはそれぞれ外フランジ部17の前側に位置されている。
ベース部15の外周面には回路19が形成され、該回路19は保護素子や抵抗素子等の各種の電気素子19a、19a、・・・を有している。導通部材9A、9Aは回路19に接続されている。
ハウジング8Aにはヒートシンク14Aが保持される。ヒートシンク14Aは前後方向を向く基部14cと該基部14cの外周部から後方へ突出された周面部14dと基部14cから後方へ突出され周面部14dの内側に位置するフィン部14e、14e、・・・とから成る。
発光体7Aはハウジング8Aの内部に後方から挿入されて配置されハウジング8Aの内フランジ部16に押し付けられる(図4参照)。発光体7Aがハウジング8Aに配置されると、基板11Aに形成された給電端子11a、11aがそれぞれ導通部材9A、9Aの端子接続部9e、9eに接続される。
発光体7Aがハウジング8Aに配置された状態において、ハウジング8Aの内部に後方からヒートシンク14Aが挿入される。
ヒートシンク14Aがハウジング8Aに挿入されるときには、ヒートシンク14Aの周面部14dがハウジング8Aの押さえ部18、18の傾斜面18a、18aに摺接して押さえ部18、18が外側に変位するように弾性変形される。ヒートシンク14Aのハウジング8Aへの挿入に伴って周面部14dの後端がそれぞれ押さえ部18、18の先端縁に対応して位置されたときに、押さえ部18、18が弾性復帰してヒートシンク14Aがハウジング8Aに保持される。
ヒートシンク14Aがハウジング8Aに保持された状態においては、ヒートシンク14Aの基部14cが発光体7Aの後面に取り付けられた放熱パッド7aに後方から押し付けられ、発光体7Aの基板11Aがハウジング8Aの内フランジ部16に押し付けられて保持される。
このように、光源ユニット6Aにあっては、弾性変形可能な押さえ部18、18をハウジング8Aに一体に設けているため、部品点数の削減を図ることができる。
また、発光体7A及びヒートシンク14Aをハウジング8Aの内部に挿入することにより、発光体7Aのハウジング8Aへの保持及びヒートシンク14Aのハウジング8Aによる保持を行うことができ、光源ユニット6Aの組立性の向上を図ることができる。
さらに、光源ユニット6Aにあっては、ヒートシンク14Aが発光体7Aを押さえて給電端子11a、11aをそれぞれ導通部材9A、9Aの端子接続部9e、9eに押し付ける押さえ部として機能するため、ヒートシンク14Aが放熱機能と押さえ部としての機能を有し、部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
上記のように構成された光源ユニット6Aは、ランプボデイの取付部に形成された取付孔に後方から挿入され、導通部材9A、9Aのコネクター接続部9f、9fがそれぞれ取付部に設けられたコネクター端子に接続される。
光源ユニット6Aはランプボデイに、例えば、圧入、接着、溶接、係合、ネジ止め等の適宜の方法によって取り付けられる。
上記のように光源ユニット6Aがランプボデイに取り付けられた状態において、電源回路からコネクター端子、導通部材9A、9A及び基板11の給電端子11a、11aを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
半導体発光素子10の発光時には光の出射に伴って発光体7Aに発熱が生じるが、発生した熱はヒートシンク14Aからランプボデイの外側に放出される。
尚、半導体発光素子10から出射された光を制御するために、ハウジング8Aの前面にレンズ体20を取り付けてもよい(図3及び図4参照)。レンズ体20は、例えば、本体部20aと該本体部20aの外周部に設けられた被取付突部20b、20bとを有し、該被取付突部20b、20bがそれぞれ取付用凹部8d、8dに係合されてハウジング8Aに取り付けられる。本体部20aには光を制御するための集光部や拡散部等の必要な機能を有する各部を設けることが可能である。
次に、ランプボデイに取り付けられる第3の参考例における光源ユニット6Bについて説明する(図5参照)。
図示しないランプボデイの後端部には取付部が設けられ、該取付部には前後に貫通された取付孔が形成されている。
光源ユニット6Bは、光源を有する発光体7Bと、樹脂等の絶縁性材料によって形成されたハウジング8Bと、該ハウジング8Bに保持され導電性金属材料によって形成された一対の導通部材9B、9Bとを備えている。
発光体7Bは半導体発光素子10と該半導体発光素子10が搭載された基板11Bとから成る。基板11Bには一対の給電端子11b、11bが形成され、該給電端子11b、11bは各一端部が半導体発光素子10に接続され各他端部が基板11Bから互いに反対方向へ突出されている。
ハウジング8Bは本体21と蓋体22とが、例えば、一体に形成されて成る。
本体21は直方体状に形成され、前面に上下に離隔して弾性変形可能な固定部23、23を有している。固定部23、23の先端部にはそれぞれ互いに近付く方向へ突出された係合爪23a、23aが設けられている。
本体21の外面には係止突部24、24が設けられている。係止突部24、24には後方へ行くに従って外方へ突出する傾斜面24a、24aが形成されている。
蓋体22はヒンジ部25によって本体21に連結され、本体21に対して開閉(回動)される。
蓋体22は略平板状に形成された蓋部26と該蓋部26の側面から蓋部26の厚み方向へ突出された被取付突部27、27とから成る。
蓋体26の中央部には配置孔26aが形成されている。蓋体26の背面には配置孔26aを挟んだ反対側にそれぞれ接続部材28、28が取り付けられている。接続部材28には長手方向に離隔して接点部28a、28bが設けられ、該接点部28a、28bは蓋体26の内面と反対側に突出されている。
被取付突部27、27にはそれぞれ被取付孔27a、27aが形成されている。
導通部材9B、9Bは接続部材28、28の配置方向と同じ方向に離隔した状態でそれぞれハウジング8Bの本体21に保持されている。
導通部材9BはL字状に屈曲された埋設部9gと該埋設部9gの前端に連続する端子接続部9hと埋設部9gの後端に連続するコネクター接続部9iとから成り、端子接続部9hとコネクター接続部9iはそれぞれ埋設部9gに対して90°折り曲げられている。
埋設部9gは本体21の内部に位置され、端子接続部9hは本体21の前面から突出されて該前面に沿って位置され、コネクター接続部9iは本体21の後面から後方へ突出されている。
発光体7Bはハウジング8Bの固定部23、23間に挿入される。
発光体7Bが固定部23、23間に挿入されるときには、基板11Bの両側縁が固定部23、23の係合爪23a、23aに摺接して固定部23、23が外側に変位するように弾性変形される。発光体7Bの固定部23、23間への挿入に伴って基板11Bの両側縁がそれぞれ係合爪23a、23aの先端縁に対応して位置されたときに、固定部23、23が弾性復帰して係合爪23a、23aに基板11Bが係合されてハウジング8Bに保持される。
発光体7Bがハウジング8Bに保持された状態においては、発光体7Bの基板11Bが本体21の前面に前方から押し付けられ、発光体7Bがハウジング8Bに保持される。
このように、発光体7Bを固定部23、23間に挿入することにより、発光体7Bのハウジング8Bへの保持を行うことができ、光源ユニット6Bの組立性の向上を図ることができる。
尚、固定部23、23を発光体7Bのハウジング8Bへの保持を行う機能に代えて、発光体7Bのハウジング8Bへの位置決めを行う位置決め部として設けてもよい。
発光体7Bがハウジング8Bに保持された状態において、蓋体22をヒンジ部25を支点として本体21の前面側へ回動する。蓋体22を回動すると、被取付突部27、27がそれぞれ本体21に設けられた係止突部24、24の傾斜面24a、24aに摺接して被取付突部27、27が外側に変位するように弾性変形される。蓋体22の回動に伴って被取付孔27a、27aの開口縁がそれぞれ係止突部24、24の先端縁に対応して位置されたときに、被取付突部27、27が弾性復帰して係止突部24、24がそれぞれ被取付孔27a、27aに係止され、蓋体22が本体21にロックされ蓋体22によって本体21の前面が閉塞される。
蓋体22によって本体21の前面が閉塞された状態においては、接続部材28、28は接点部28a、28aがそれぞれ発光体7Bの給電端子11b、11bに押し付けられて接続され接点部28b、28bがそれぞれ導通部材9B、9Bの端子接続部9h、9hに押し付けられて接続される。
このように蓋体22によって本体21の前面が閉塞されると、接続部材28、28は接点部28a、28aがそれぞれ発光体7Bの給電端子11b、11bに押し付けられて接続され接点部28b、28bがそれぞれ導通部材9B、9Bの端子接続部9h、9hに押し付けられて接続される。
従って、蓋体22は発光体7Bの給電端子11b、11bをそれぞれ接続部材28、28を介して導通部材9B、9Bに押し付けて接続する押さえ部として機能する。
上記のように構成された光源ユニット6Bは、ランプボデイの取付部に形成された取付孔に後方から挿入され、導通部材9B、9Bのコネクター接続部9i、9iに電源回路に接続された図示しないコネクターが接続される。
光源ユニット6Bはランプボデイに、例えば、圧入、接着、溶接、係合、ネジ止め等の適宜の方法によって取り付けられる。
上記のように光源ユニット6Bがランプボデイに取り付けられた状態において、電源回路からコネクター、導通部材9B、9B及び基板11Bの給電端子11b、11bを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
尚、光源ユニット6Bにあっては、ハウジング8Bと導通部材9B、9Bをインサート成形によって一体に形成することが可能である。
光源ユニット6Bは、上記したように、本体21に発光体7Bを保持し蓋体22を回動して本体21を閉塞することにより構成されるため、光源ユニット6Bの組立性の向上を図ることができる。
上記には、導通部材9B、9Bのコネクター接続部9i、9iをハウジング8Bの本体21から後方へ突出させてコネクター接続部9i、9iにコネクターを接続する例を示したが、例えば、以下に示す第3の参考例における変形例である光源ユニット6Cのように、ハウジングにコネクター接続部を内蔵するような構造とすることも可能である(図6参照)。
光源ユニット6Cは発光体7Bとハウジング8Cと導通部材9C、9Cと接続回路29を有している。
ハウジング8Cは本体21Cと蓋体22とが一体に形成されて成る。
本体21Cは直方体状に形成され、一方に開口された配置用空間21aを有している。本体21Cには固定部23、23と係止突部24、24が設けられている。
導通部材9C、9Cは接続部材28、28の配置方向と同じ方向に離隔した状態でそれぞれハウジング8Cの本体21Cに保持されている。
導通部材9Cは前後に延びる埋設部9jと該埋設部9jの前端に連続する端子接続部9kと埋設部9jの後端に連続するコネクター接続部9lとから成り、端子接続部9kとコネクター接続部9lはそれぞれ埋設部9jに対して90°折り曲げられている。
埋設部9jは本体21Cの内部に位置され、端子接続部9kは本体21Cの前面から突出されて該前面に沿って位置され、コネクター接続部9lは本体21Cに形成された配置用空間21aに位置されている。
蓋体22によって本体21Cの前面が閉塞された状態においては、接続部材28、28は接点部28a、28aがそれぞれ発光体7Bの給電端子11b、11bに押し付けられて接続され接点部28b、28bが導通部材9C、9Cの端子接続部9k、9kに押し付けられて接続される。
接続回路29はハウジング8Cの本体21Cに形成された配置用空間21aに挿入されて配置される。
接続回路29は回路基板30と該回路基板30上に搭載されたコネクター31、31とを有し、回路基板30上にはコネクター31、31に接続された回路パターン30aが形成されている。回路基板30の側面からは端子片32、32、32が突出され、該端子片32、32、32に回路パターン30aが接続されている。
接続回路29が本体21Cの配置用空間21aに配置された状態においては、コネクター31、31がそれぞれ導通部材9C、9Cのコネクター接続部9l、9lに接続される。接続回路29の端子片32、32、32は図示しない電源回路に接続される。
上記のように構成された光源ユニット6Cは、ランプボデイの取付部に形成された取付孔に後方から挿入され、例えば、圧入、接着、溶接、係合、ネジ止め等の適宜の方法によってランプボデイに取り付けられる。
上記のように光源ユニット6Cがランプボデイに取り付けられた状態において、電源回路から接続回路29、導通部材9C、9C及び基板11Bの給電端子11b、11bを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
このように光源ユニット6Cにあっては、本体21Cに接続回路29が内蔵されるため、接続回路29の配置スペースを別に必要とせず、車輌用灯具1の小型化を図ることができる。
また、本体21Cに接続回路29が内蔵されるため、接続回路29を保護することができる。
さらに、光源ユニット6Cは、上記したように、本体21Cに発光体7Bを保持し蓋体22を回動して本体21Cを閉塞することにより構成されるため、光源ユニット6Cの組立性の向上を図ることができる。
次に、ランプボデイに取り付けられる第4の参考例における光源ユニット6Dについて説明する(図7乃至図9参照)。
図示しないランプボデイの後端部には取付部が設けられ、該取付部には前後に貫通された取付孔が形成されている。
光源ユニット6Dは、光源を有する発光体7Dと、樹脂等の絶縁性材料によって形成されたハウジング8Dと、該ハウジング8Dに保持され導電性金属材料によって形成された一対の導通部材9D、9Dとハウジング8Dに取り付けられる回路板33とを備えている。
発光体7Dの基板11Dは、例えば、円板状に形成されている。基板11Dには半導体発光素子10が搭載され、基板11Dには半導体発光素子10に接続された一対の給電端子11a、11aが形成されている。
ハウジング8Dは前後方向を向く略円板状に形成されたベース板部34と該ベース板部34から前方へ突出され円筒状に形成された保持筒部35と該保持筒部35の外周面にそれぞれ設けられた支持突部36、36とから成る。
ベース板部34には外方へ突出された被取付部37、37が設けられ、該被取付部37、37はそれぞれネジ挿通孔37a、37aを有している。
支持突部36、36は保持筒部35の中心を挟んだ反対側に設けられ、上面が保持筒部35の上面に一致され下面がベース板部34の稍上側に位置されている。支持突部36には前方に開口された支持穴36aと側方に開口され支持穴36aに連通された保持孔36bとが形成されている。
導通部材9D、9Dはそれぞれハウジング8Dの支持突部36、36に保持されている。
導通部材9Dは前後に延びる被支持部9mと該被支持部9mの上端から曲面状に屈曲された端子接続部9nと被支持部9mの後端寄りの位置に設けられ外方へ折り曲げられて形成された係合片部9oとから成る。係合片部9oは被支持部9mに対して弾性変形可能とされている。
回路板33は前後方向を向く略円環状に形成されている。回路板33の内側の孔は被挿入孔33aとして形成され、被挿入孔33aに連続して挿入用切欠33b、33bが180°反対側に形成されている。
回路板33には中心を挟んだ反対側の位置に前方へ突出された挿入用突部38、38が設けられ、該挿入用突部38、38にはそれぞれ前方に開口された挿入穴38a、38aが形成されている。
回路板33には外方へ突出されたコネクター部39が設けられ、該コネクター部39の内部には端子39a、39aが配置されている。回路板33には回路パターン33cが形成され、該回路パターン33cの各一端がそれぞれ挿入用突部38、38の挿入穴38a、38aに位置され、回路パターン33cの各他端がそれぞれ端子39a、39aに接続されている。
回路板33は挿入用切欠33b、33bにそれぞれ支持突部36、36が挿入され被挿入孔33aに保持筒部36が挿入されてハウジング8Dに取り付けられる。回路板33はベース板部34に接した状態において挿入用突部38、38がそれぞれ支持突部36、36に一致される位置まで回転され、挿入用突部38、38がそれぞれ支持突部36、36とベース板部34に挟持される。
ハウジング8Dの保持筒部35にはバネ部材40が前方から挿入され、続いて、円板状の放熱板41と発光体7Dが順に前方から挿入される。バネ部材40としては、例えば、圧縮コイルバネが用いられている。
保持筒部35にバネ部材40、放熱板41及び発光体7Dが挿入された状態において、支持突部36、36の支持穴36a、36aにそれぞれ導通部材9D、9Dが挿入される。
導通部材9Dが支持穴36aに挿入されるときには、係合片部9oが支持突部36の内面に摺接して被支持部9mに近付く方向へ弾性変形される。導通部材9Dの支持穴36aへの挿入に伴って係合片部9oの先端縁が支持突部36の保持孔36bに対応して位置されたときに、係合片部9oが弾性復帰して保持孔36bに係合され導通部材9Dがハウジング8Dに保持される。
導通部材9D、9Dがハウジング8Dに保持された状態においては、被支持部9m、9mの下端部がそれぞれ回路板33の挿入穴38a、38aに挿入されて回路パターン33cの各一端部に接続される。
このとき導通部材9D、9Dの端子接続部9n、9nがそれぞれ発光体7Dの基板11Dに形成された給電端子11a、11aに前方から押し付けられ、基板11Dが放熱板41に押し付けられると共にバネ部材40が圧縮される。バネ部材40が圧縮されると、該バネ部材40によって発光体7Dが放熱板41を介して前方へ付勢され、導通部材9D、9Dの端子接続部9n、9nと基板11Dの給電端子11a、11aとの安定した接続状態が確保される。
従って、バネ部材40は基板11Dの給電端子11a、11aを導通部材9D、9Dの端子接続部9n、9nに押し付けるように発光体7Dを押さえる押さえ部として機能する。
上記のように、光源ユニット6Dにあっては、導通部材9D、9Dが発光体7Dを押さえてハウジング8Dに保持する機能を有するため、導通部材9D、9Dが発光体7Dへの導電機能と発光体7Dをハウジング8Dに保持する機能を有し、部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
また、光源ユニット6Dにあっては、発光体7Dを押さえる押さえ部としてバネ部材40を設けているため、発光体7Dを導通部材9D、9Dの端子接続部9n、9nに押し付ける方向へ付勢することより、発光体7Dのハウジング8Dに対する安定した保持状態を確保することができる。
上記のように構成された光源ユニット6Dは、ランプボデイの取付部に形成された取付孔に後方から挿入され、回路板33のコネクター部39に図示しないコネクタが接続される。
光源ユニット6Dは被取付部37、37のネジ挿通孔37a、37aにそれぞれ挿通される図示しない取付ネジによってランプボデイに取り付けられる。
上記のように光源ユニット6Dがランプボデイに取り付けられた状態において、電源回路からコネクター、回路板33、導通部材9D、9D及び基板11Dの給電端子11a、11aを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
半導体発光素子10の発光時には光の出射に伴って発光体7Dに発熱が生じるが、発生した熱は放熱板41及びバネ部材40から放出される。このときハウジング8Dのベース板部34に保持筒部35に連通する放熱孔を形成してもよい。
次に、ランプボデイに取り付けられる本発明の最良の形態における光源ユニット6Eについて説明する(図10及び図11参照)。
ランプボデイの後端部には平板状の取付部4Eが設けられ、該取付部4Eに取付孔4bが形成されている(図10及び図11参照)。取付孔4bは、図11に示すように、大きな円形部4cと該円形部4cの外周に連続して形成された突部4d、4d、・・・とから成り、該突部4d、4d、・・・が周方向に離隔して位置されている。
取付部4Eの前面には接続端子4e、4fがそれぞれ形成され、該接続端子4e、4fがランプボデイの背面側に設けられた図示しないコネクター端子に接続されている。コネクター端子には図示しない電源回路に接続されたコネクターが接続される。
光源ユニット6Eは、光源を有する発光体7Eと、樹脂等の絶縁性材料によって形成されたハウジング8Eと、該ハウジング8Eに保持され導電性金属材料によって形成された一対の導通部材9E、9Eとを備えている。
発光体7Eの基板11Eは、例えば、円板状に形成されている。
ハウジング8Eは前後方向へ延びる円筒状に形成されたベース部42と該ベース部42の前端部から内方へ張り出された内フランジ部43とベース部42の後端寄りの位置から外方へ張り出された外フランジ部44とから成る。
ベース部42の内周面には内方へ突出された押さえ部45、45が設けられている。押さえ部45、45は弾性変形可能とされ、それぞれ前方へ行くに従って互いに近付く傾斜面45a、45aを有している。
ベース部42の外周面には外方へ突出された取付用突部42a、42a、・・・が設けられている。
内フランジ部43の内周側には配置孔43aが形成されている。内フランジ部43の内周縁にはそれぞれ内方へ突出された押さえ部43b、43b、・・・が設けられている。
導通部材9E、9Eはそれぞれハウジング8Eに保持されている。
導通部材9E、9Eはそれぞれベース部42に埋設された埋設部9p、9pと該埋設部9p、9pの前端部から互いに近付く方向へ突出された端子接続部9q、9qと埋設部9p、9pの後端部から互いに遠去かる方向へ突出されたコネクター接続部9r、9rとから成る。
端子接続部9q、9qはそれぞれ内フランジ部43から突出されて先端部が押さえ部43b、43bの内面側に位置されている。
コネクター接続部9r、9rはそれぞれベース部42から突出されて取付用突部42a、42aの後面に接合されている。
発光体7Eはハウジング8Eの内部に後方から挿入され、基板11Eに形成された給電端子11a、11aがそれぞれ導通部材9E、9Eの端子接続部9q、9qに接続される。
発光体7Eがハウジング8Eの内部に配置された状態において、円板状の放熱板46がハウジング8Eの内部に後方から挿入される。
放熱板46がハウジング8Eに挿入されるときには、放熱板46の外周縁がハウジング8Eの押さえ部45、45の傾斜面45a、45aに摺接して押さえ部45、45が外側に変位するように弾性変形される。放熱板46のハウジング8Eへの挿入に伴って放熱板46の外周縁の後端がそれぞれ押さえ部45、45の先端縁に対応して位置されたときに、押さえ部45、45が弾性復帰して放熱板46がハウジング8Eに保持される。
放熱板46がハウジング8Eに保持された状態においては、放熱板46が発光体7Eの基板11Eに後方から押し付けられ、発光体7Eの基板11Eがハウジング8Eの押さえ部43b、43b及び導通部材9E、9Eの端子接続部9q、9qに押し付けられて保持される。
このように、光源ユニット6Eにあっては、弾性変形可能な押さえ部45、45をハウジング8Eに一体に設けているため、部品点数の削減を図ることができる。
また、発光体7E及び放熱板46をハウジング8Eの内部に挿入することにより、発光体7Eのハウジング8Eへの保持及び放熱板46のハウジング8Eによる保持を行うことができ、光源ユニット6Eの組立性の向上を図ることができる。
さらに、光源ユニット6Eにあっては、放熱板46が発光体7Eを押さえて発光体7Eの給電端子11a、11aをそれぞれ導通部材9E、9Eの端子接続部9q、9qに押し付けて接続する押さえ部として機能するため、放熱板46が放熱機能と押さえ部としての機能を有し、部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
上記のように構成された光源ユニット6Eは、外フランジ部44の前面にオーリング47が配置された状態でランプボデイの取付部4Eに形成された取付孔4bに後方から挿入される。光源ユニット6Eは外フランジ部44より前側に位置するベース部42の部分が取付孔4bの円形部4cに挿通され取付用突部42a、42a、・・・がそれぞれ取付孔4bの突部4d、4d、・・・に挿通される(図11参照)。
取付用突部42a、42a、・・・がそれぞれ取付孔4bの突部4d、4d、・・・に挿通された状態においては、オーリング47が取付部4Eの後面に押し付けられ、この状態で光源ユニット6Eを取付部4Eに対して回転することにより光源ユニット6Eがランプボデイに取り付けられる(図10参照)。
光源ユニット6Eがランプボデイに取り付けられた状態においては、取付部4Eがハウジング9Eの取付用突部42a、42a、・・・と外フランジ部44によってオーリング16を介して挟持され、光源ユニット6Eのランプボデイに対する安定した取付状態が確保される。
取付用突部42a、42aの後面に接合されている導通部材9E、9Eのコネクター接続部9r、9rはそれぞれ取付部4Eの前面に形成された接続端子4e、4fに接続される。
上記のように光源ユニット6Eがランプボデイに取り付けられた状態において、電源回路から接続端子4e、4f、導通部材9E、9E及び基板11Eの給電端子11a、11aを介して半導体発光素子10に電流が供給され、該半導体発光素子10から光が出射される。
半導体発光素子10の発光時には光の出射に伴って発光体7Eに発熱が生じるが、発生した熱は放熱板46からランプボデイの外側に放出される。
以上に記載した通り、光源ユニット6、6A、6B、6C、6D、6Eにあっては、絶縁性材料によって形成され発光体7乃至7Eが配置されるハウジング8乃至8Eと一対の導通部材9、9乃至9E、9Eとを備え、発光体7乃至7Eを押さえて給電端子11a、11a、11b、11bをそれぞれ導通部材9、9乃至9E、9Eに押し付けて接続する押さえ部12、18、43b、45又は押さえ部として機能するヒートシンク14A、蓋体22、バネ部材40、放熱板46が設けられている。
従って、光源ユニット6、6A、6B、6C、6D、6Eにおける構造の簡素化及び組立性の向上を図ることができる。
また、上記のような光源ユニット6、6A、6B、6C、6D、6Eがランプボデイ(又はリフレクター)に取り付けられた車輌用灯具1においても、構造の簡素化及び組立性の向上を図ることができる。
上記した最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。