JP5737147B2 - 液体現像剤 - Google Patents
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Description
<液体現像剤>
本実施の形態の液体現像剤は、トナー粒子と絶縁性液体とを少なくとも含み、トナー粒子は絶縁性液体中に分散している。かかる液体現像剤は、これらの成分を含む限り、他の任意の成分を含むことができる。他の成分としては、たとえばトナー分散剤(トナー粒子に含まれる後述の顔料分散剤とは異なり、トナー粒子を分散させるために絶縁性液体中に含まれる分散剤であり、本実施の形態では便宜上「トナー分散剤」という)、荷電制御剤、増粘剤等を挙げることができる。
本実施の形態の液体現像剤に含まれるトナー粒子は、樹脂と顔料と顔料分散剤とを含み、該顔料は、酸性カーボンブラックと塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体とを含み、該顔料分散剤は、塩基性分散剤であることを特徴とする。本実施の形態のトナー粒子は、このような構成を有することにより、トナー粒子中での顔料の分散性が顔料を高含有量で含むにもかかわらず非常に良好となる。そして、これによりトナー粒子の電気抵抗が上昇し、以って転写性が向上するとともに画像濃度も高くなる。以下、この効果について更に詳細に説明する。
<顔料>
本実施の形態の顔料は、酸性カーボンブラックと塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体とを含むものであり、これらのみで構成されていても良いし、他の顔料や染料を含んでいても良い。他の顔料や染料としては、たとえばキナクリドン系、キナクリドンキノン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、ジケトピロロピロール系、ペリレン系、ペリノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、アントラキノン系、ピランスロン系、アンスアンスロン系、フラバンスロン系、インダンスロン系、金属錯体系等の縮合多環系顔料、ベンズイミダゾロン系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、溶性アゾ系等の各種有機顔料等を挙げることができる。
本実施の形態における酸性カーボンブラックとは、カーボンブラックと純水とを1:1の割合で混合した混合物を5分間煮沸したのち室温まで冷却し、泥状のpHが6以下になるものをいう。該pHは、より好ましくは5以下である。なお、カーボンブラックとは、炭素を主成分とする黒色微粒子の総称であり、化学的には炭素の単体として分類されることもあるが、周知の通り各種の官能基を含み得るものである。
本実施の形態における塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体とは、銅フタロシアニンを母体骨格とし、その母体骨格に塩基性基を1または2以上導入した化合物である。ここで塩基性基とは、塩基性化合物から少なくとも1つの原子を取り除いて形成される基を意味し、塩基性化合物とは、たとえば1級、2級または3級モノアミン、ジアミン、飽和環状アミン、不飽和環状アミン、カルボキシル基含有飽和環状アミン、カルボキシル基含有不飽和環状アミン、水酸基含有飽和環状アミン、水酸基含有不飽和環状アミン、あるいは環状ジアミン等を挙げることができる。
本実施の形態の顔料分散剤は、トナー粒子中に顔料を均一に分散させる作用を有するものであり、塩基性分散剤が使用される。ここで、塩基性分散剤とは、以下に定義されるものをいう。すなわち、顔料分散剤0.5gと蒸留水20mlとをガラス製スクリュー管に入れ、それをペイントシェーカーを用いて30分間振り混ぜた後、ろ過することにより得られたろ液のpHをpHメータ(商品名:「D−51」、堀場製作所社製)を用いて測定し、そのpHが7より大きい場合を塩基性分散剤とする。なお、そのpHが7より小さい場合は、酸性分散剤と呼ぶものとする。
本実施の形態のトナー粒子に含まれる樹脂としては、トナー粒子(顔料)を記録材上に定着させる作用を主として有するものであり、このようなトナー粒子を構成する樹脂として用いられる従来公知の樹脂を特に限定することなく用いることができる。しかしながら、そのような樹脂の中でも特にポリエステル樹脂を用いることが好ましい。広範囲に熱特性等の物性を変化させることができるだけではなく、延展性や粘弾性に優れるために定着後の樹脂膜が強靱で、紙等の記録材と良好な接着性が示されるからである。なお、トナー粒子中における樹脂の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50〜90質量%である。
本実施の形態の液体現像剤に含まれる絶縁性液体は、静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)を有するものが好ましい。また、臭気および毒性が無いものが好ましい。
本実施の形態の液体現像剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定に分散させるために、絶縁性液体に可溶な分散剤(トナー分散剤)を含むことが好ましい。このようなトナー分散剤は、トナー粒子を安定に分散させるものであれば特に種類は限定されない。トナー粒子に含まれる樹脂として用いられるポリエステル樹脂の酸価が比較的高い場合は、塩基性の高分子分散剤を用いることが好ましい。
本実施の形態の液体現像剤は、たとえば造粒法、粉砕法等の従来公知の方法に基づいて製造することができるが、その製造方法は特に限定されるものではない。しかしながら、造粒法は、粉砕法に比べエネルギー効率に優れ、工程数も少なくなるため最も好適な製造方法の一つである。このような造粒法は、均一な粒径分布の小径のトナー粒子を容易に得ることができるという観点からも好適な製造方法である。
本実施の形態の液体現像剤は、複写機、プリンタ、デジタル印刷機、簡易印刷機などの電子写真方式の画像形成装置において用いられ、画像が形成される。これらの画像形成装置は、一般的に電子写真方式の画像形成プロセスが共通して用いられている。以下、図1を参照して、本実施の形態の液体現像剤を用いた画像形成方法を説明する。
トナー粒子に含まれる樹脂としてポリエステル樹脂を以下のようにして製造した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により下記の条件に従って測定した。
DETECTOR:RI(屈折率)検出器
COLUMN:ShodexKF-404HQ+ShodexKF-402HQ(昭和電工社製)
溶 媒:テトラヒドロフラン
流 速:0.3ml/min
較正曲線:標準ポリスチレン
<酸価の測定>
酸価は、JIS K5400法に準拠した条件で測定した。
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(商品名:「DSC−6200」、セイコーインスツルメンツ社製)を用い、試料量20mg、昇温速度10℃/minの条件で測定した。
ポリエステル樹脂Aを100部、アセトン500部、上記規定のpHが2.5である酸性カーボンブラック(商品名:「Mogul L」、キャボット・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製)を20部、塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体(商品名:「FASTOGEN Blue GNPS-G」、DIC社製)を10部、顔料分散剤である塩基性分散剤(商品名:「アジスパーPB−821」、味の素ファインテクノ社製、吸着基としてアミン基を有し、主鎖にカプロラクトン基を有する化合物)10部にガラスビーズ500部を加え、ペイントコンディショナーを用いて2時間分散することにより樹脂中に顔料が分散した樹脂溶解液Xを作製した。
実施例2〜11および比較例1〜5の液体現像剤を次のようにして製造した。すなわち、実施例1で用いた酸性カーボンブラック、塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体、および顔料分散剤を、それぞれ以下の表1に示したカーボンブラック、銅フタロシアニン誘導体、および顔料分散剤に置き換えることを除き、他は全て実施例1と同様にして各液体現像剤を製造した。
MA100S:商品名、三菱カーボンブラック社製
Regal 400R:商品名、キャボット社製
トーカブラック#8300/F:商品名、東海カーボン社製
Regal 330R:商品名、キャボット社製
GNPS-G:FASTOGEN Blue GNPS-G(商品名)、DIC社製
Astra Blue 6GLL:商品名、供給元:Sigma Aldrich
GBK-18SD:商品名、DIC社製
ソルスパーズ11200:商品名、日本ルーブリゾール社製
ソルスパーズ32500:商品名、日本ルーブリゾール社製
ソルスパーズ36000:商品名、日本ルーブリゾール社製
なお、表1中の「pH」は、実施例1と同様に上記規定のpHを示し、「極性」は各化合物の極性を示し、「粒径」はトナー粒子の体積平均粒径を示す。
上記の実施例および比較例で得られた各液体現像剤について、以下のようにして画像濃度および転写性を評価した。
図1の画像形成装置を用い、各液体現像剤により単色ソリッド(ベタ)パターン(10cm×10cm、付着量:1.2mg/m2)を記録材であるコート紙上に形成した。定着部による定着は180℃でニップ時間を50msecとした。プロセス条件は以下の通りである。
システム速度:40cm/s
感光体:負帯電OPC
帯電電位:−700V
現像電圧(現像ローラ印加電圧):−450V
1次転写電圧(転写ローラ印加電圧):+600V
2次転写電圧:+1200V
現像前コロナCHG:針印加電圧−3〜5kVで適宜調整。
A:画像濃度1.8以上
B:画像濃度1.7以上1,8未満
C:画像濃度1.7未満
<転写性の評価>
図1の画像形成装置を用い、各液体現像剤により上質紙(商品名:「金菱」(81g/m2)、三菱製紙社製)に上記と同様にしてソリッド画像(単色ソリッドパターン)を印字した(トナー粒子の付着量:約1.2g/m2)。中間転写体上の転写前トナー粒子の量をXg/m2、転写後の中間転写体上に残存したトナー粒子の量をYg/m2とした。なお、中間転写体上の転写前後のトナー粒子量は、現像剤を回収し絶縁性液体を乾燥させた後、重量を測定した。そして、転写効率=((X−Y)/X)が0.95以上のものを「A」、0.9以上0.95未満のものを「B」、0.9未満のものを「C」とした。((X−Y)/X)の数値が高いものほど、転写性に優れていることを示している。結果を以下の表2に示す。
Claims (2)
- トナー粒子と絶縁性液体とを含み、
前記トナー粒子は、樹脂と顔料と顔料分散剤とを含み、
前記顔料は、酸性カーボンブラックと塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体とを含み、
前記顔料分散剤は、塩基性分散剤である、液体現像剤。 - 前記顔料分散剤は、ε−カプロラクトン由来の構成単位を含む塩基性高分子分散剤である、請求項1記載の液体現像剤。
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