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JP5718106B2 - クリップ取付座、及び、内装材 - Google Patents

クリップ取付座、及び、内装材 Download PDF

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JP5718106B2 JP2011053043A JP2011053043A JP5718106B2 JP 5718106 B2 JP5718106 B2 JP 5718106B2 JP 2011053043 A JP2011053043 A JP 2011053043A JP 2011053043 A JP2011053043 A JP 2011053043A JP 5718106 B2 JP5718106 B2 JP 5718106B2
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Description

本発明は、車体に固定するためのクリップを取り付け可能なクリップ取付座、及び、このクリップ取付座を有する内装材に関する。
鋼板パネルで車体が形成される自動車では、樹脂成形材料で成形された各種内装材にて鋼板パネルを覆うことにより、車室内が装飾され、車室内に防音性が付与され、車室内の安全性が高められている。例えば、ドアパネルの乗員室内側には、ドアトリム内装材が設置される。このドアトリム内装材の裏面には、車体への固定用のクリップを取り付けるためのクリップ取付部が設けられる。
特許文献1には、トリム本体の表面に形成される溝部と前記トリム本体の端末との間におけるトリム本体の裏面にクリップブラケットの脚部が支持されており、該クリップブラケットにより、トリム本体をドアパネルに取り付ける自動車用ドアトリムの取付構造が記載されている。クリップブラケットの頭部には、ドアパネルのインナーパネルへの取り付けを行うためのクリップが差し込まれる、差し込み孔が形成されている。
特許文献2には、頭部を支持する第一及び第二の壁部を備えるクリップ取付座が開示されている。
特開2000−85355号公報 特開2008−174185号公報
特許文献1記載の技術では、クリップブラケットは、脚部の下端部がトリム本体の裏面に溶着されることによりトリム本体の裏面に支持される。従って、トリム本体にクリップブラケットを溶着する作業が必要である。
なお、単にクリップ取付部を内装材の基部と一体的に射出成形するだけでは、適度な強度と良好な外観とを兼ね備えたクリップ取付部を形成することができない。これは、クリップ取付部を厚くすると、樹脂成形材料の冷却遅れにより基部の表面側に所謂ヒケと呼ばれる小さな凹凸が生じたり、樹脂成形材料がその分無駄になったり、その分内装材が重くなったり、衝撃荷重を吸収する機能があるクリップ取付部の衝撃吸収性が低下したり、クリップの形状を変更することが必要になったりするためである。一方、クリップ取付部を薄くすると、クリップ取付部への樹脂成形材料の流れ込みが不十分となってクリップ取付部に欠肉が生じたり、クリップ取付部にクリップを取り付ける位置で生じるウェルドラインによりクリップ取付部が割れやすくなったりするためである。
適度な強度と良好な外観とを兼ね備えたクリップ取付部を形成するため、特許文献2記載のクリップ取付座には、基部から第二の壁部へ繋がり該第二の壁部から頭部への樹脂成形材料の流れを第一の壁部から頭部への樹脂成形材料の流れよりも促進させる材料導入部が設けられている。これにより、クリップ取付座にクリップを取り付ける位置でウェルドラインが生じないようになり、クリップ取付部の割れが防止される。
しかし、材料導入部を形成するには成形型の型開き方向や抜き角を考慮しなければならず、加工工程が煩雑すぎたり、クリップ取付座に材料導入部を設けることができなかったりすることがある。例えば、内装材の車外側へ上がった縁部にクリップ取付座を設ける場合、樹脂成形材料の流れを促進させるのに十分な大きさの材料導入部を設けるのが容易ではない。
以上を鑑み、本発明は、材料導入部が無くても適度な強度が得られるクリップ取付座を提供する目的を有している。
上記目的を達成するため、本発明は、縁部に一般部から立ち上がった起立部を介して車外側へ上がった段部を有する内装材の基部と一体的に成形され、車体に固定するためのクリップを取り付け可能なクリップ取付座であって、
前記段部との間に前記クリップの端部を挿入可能な空間を形成しながら前記クリップを取り付け可能な頭部と、
前記空間を挟んで前記起立部及び前記段部から前記頭部へ繋がり該頭部を支持する第一及び第二の壁部とを備え、
前記基部と前記頭部との前記一般部側の間であって前記第一の壁部と前記第二の壁部との間には、前記クリップの端部を挿入可能な空間に繋がる開口が形成され、
前記頭部において前記開口に沿った縁部には、前記車外側へ膨出した膨出部が形成され
前記第一の壁部と前記第二の壁部の少なくとも一方において前記開口に沿った縁部には、前記膨出部に繋がり前記空間とは反対方向へ膨出した第二膨出部が形成されている態様を有する。
また、本発明の内装材は、上記基部と上記クリップ取付座とが一体的に成形された態様を有する。
本クリップ取付座の第一及び第二の壁部は起立部及び段部から頭部へ繋がり、この段部よりも低い一般部の側における第一の壁部と第二の壁部との間に開口が形成されている。頭部において、この開口に沿った一般部側の縁部は、上記膨出部が無ければ、この開口に隣接せず第一の壁部と第二の壁部とを結ぶ段部側の縁部よりも強度が弱くなる傾向がある。本クリップ取付座は、頭部の一般部側の縁部に車外側への膨出部が形成されているので、全体の強度を適度とすることが可能である。また、第一の壁部と第二の壁部の少なくとも一方において前記開口に沿った縁部には、膨出部に繋がり前記空間とは反対方向へ膨出した第二膨出部が形成されている。従って、本態様は、材料導入部が無くても適度な強度が得られるクリップ取付座を提供することができる。
なお、上述した態様は、クリップ取付座の形成方法、内装材の製造方法、等に適用可能である。
請求項1に係る発明によれば、材料導入部が無くても適度な強度のクリップ取付座を提供することができる
請求項2に係る発明では、材料導入部が無くても適度な強度のクリップ取付座を有する内装材を提供することができる。
内装材の一例を車外側から見て示す側面図である。 図1に示す内装材100を同図のA1の位置で断面視して示す垂直断面図である。 クリップ取付座の一例を示す斜視図である。 図3に示すクリップ取付座20を別の方向から見て示す斜視図である。 クリップの一例を示す斜視図である。 図5に示すクリップ200を側面から見て示す側面図である。 図3に示すクリップ取付座20を同図のA2の位置で断面視して示す断面図である。 図3に示すクリップ取付座20を同図のA3の位置から見て示す一部断面図である。 成形型を用いて内装材を製造する様子の一例を示す要部断面図である。 成形型を用いて内装材を製造する様子の一例を示す要部断面図である。 製造された内装材の断面構造の一例を示す要部断面図である。
(1)クリップ取付座を有する内装材の構造:
図1は本発明の一実施形態に係るクリップ取付座20を有する内装材100の外観を車外側から見て示している。クリップ取付座20が設けられる内装材は、ドアトリムが好適であるものの、天井部内装材、ピラーガーニッシュ、等の内装材でもよい。前記ドアトリムは、運転席用ドアトリムでも、助手席用ドアトリムでも、後部座席用ドアトリムでもよい。本実施形態では、内装材100がドアトリムであるとして説明する。
ドアトリム(100)は、車体の一部を構成するドアパネルに対してクリップ200により取り付けられて固定される。ドアトリム(100)は、薄板状の基部10とクリップ200を取り付け可能なクリップ取付座20とが少なくとも一体的に成形されて製造される。具体的には、図9,10に示すように、基部10を成形する部位から成形型300に樹脂成形材料M1を射出して内装材100を所要の形状に成形する。基部10の厚みは、例えば、2.0〜6.0mm程度、より好ましくは3.0〜4.0mmとされる。基部10における車室側の面10aには、意匠を良好にさせるため、適宜、絞模様が転写されたり、表皮材が貼付されたりしてもよい。また、車室側の面10aには、適宜、オーナメント、照明装置、小物入れ、ポケット、アシストグリップ、等のアクセサリが付加される。基部10における車外側の面10bには、クリップ取付座20,21やボス14が形成されるとともに、適宜、各種の緩衝材、衝撃吸収材、防音材、等が部分的に設置される。本ドアトリム(100)は、図1,2に示すように、ポケット一般部11aの車外側の面10bにポケット部材(ポケット部)90が取り付けられ、ポケット開口11bから小物を出し入れ可能なポケットが形成されている。車室内の乗員は、このポケットを小物入れとして使用することができる。
本ドアトリム(100)の基部10は、図1〜4,7,8等に示すように、縁部10cに一般部11から立ち上がった起立部12を介して車外側へ上がった段部13を有する。ここで、図8は、一般部11を破断してクリップ取付座20等を示している。
一般部11は、基部10の大部分を占める部位であり、車外側を上にしたときに車種に応じた凹凸を有する前提で基部10の凹部分の底部側となる部位である。一般部11には、上述したポケット一般部11a、このポケット一般部11aの上側とされるポケット開口11b、ボス14、起立部12から離れたクリップ取付座21、等が設けられる。ポケット部材90は、基部10及びクリップ取付座20が射出成形された後、ポケット一般部11aの車外側の面に取り付けられて固定される。
起立部12は、一般部11の外側に設けられ、一般部11から立ち上がった部位とされている。起立部12は、一般部11の全周にわたって設けられてもよいし、一般部11の全周のうち一部にのみ設けられてもよい。いずれの場合も、本発明に含まれる。一般部11と起立部12との境界部分は、面取り状等の曲面形状とされてもよい。一般部11と起立部12とのなす角度は、90°でもよいものの、60〜75°程度、さらには45〜89°程度でもよい。ここで、一般部11と起立部12に凹凸がある場合、例えば、一般部11の略平坦部分と起立部12の略平坦部分とのなす角度を一般部11と起立部12とのなす角度とすればよい。
段部13は、起立部12の外側に設けられ、一般部11から車外側へ上がった部位とされている。段部13は、基部10の全周にわたって設けられてもよいし、基部10の全周のうち一部にのみ設けられてもよい。いずれの場合も、本発明に含まれる。起立部12と段部13との境界部分は、面取り状等の曲面形状とされてもよい。起立部12と段部13とのなす角度は、90°でもよいものの、60〜75°程度、さらには45〜89°程度でもよい。ここで、起立部12と段部13に凹凸がある場合、例えば、起立部12の略平坦部分と段部13の略平坦部分のなす角度を起立部12と段部13のなす角度とすればよい。また、一般部11と段部13とのなす角度は、0°でもよいものの、15〜30°程度、さらには1〜45°程度でもよい。
図3,4等に示すクリップ取付座20は、一般部11と起立部12と段部13に跨って設けられている。
図3,4等に示すクリップ取付座20は、内装材100の基部10を成形する部位から成形型300に樹脂成形材料M1を射出して該基部10と一体的に成形され、クリップ200を取り付け可能とされている。クリップ取付座20は、概略、クリップ200を取り付け可能な頭部30、該頭部30を支持する第一及び第二の壁部40,50、を備える矢倉形とされる。本クリップ取付座は、さらに、奥壁部70が設けられている。樹脂成形材料の冷却遅れにより基部の表面側にヒケと呼ばれる凹凸が生じないようにするため、クリップ取付座の各部は、厚くすることができず、例えば、基部の厚みよりも薄い2.0mm以下、より好ましくは0.5〜1.8mmの厚み、または、基部の厚みの30〜50%程度の厚みとされる。
頭部30は、第二の壁部50との境界部分30cからクリップ200の下フランジ(端部)205を挿入して該クリップの下フランジ205を貫通させて係止させる係止用穴36が形成され、段部13との間にクリップの下フランジ205を挿入可能な空間SP1が形成され、所定の取付位置L1でクリップ200を取り付け可能である。
内装材100を車体に固定するためのクリップ200は、図5,6に示すように、ドアパネル側から内装材側へ順に、弾性を有するクリップ頭部201、皿状のシール片202、円板状の上フランジ203、円柱状の脚部204、円板状の下フランジ205、を有する形状とされている。クリップ200は、例えば、樹脂製とされ、熱可塑性樹脂等の樹脂成形材料を成形することにより形成される。下フランジ205がクリップ取付座の挿入口57から係止用穴36に挿入されると、両フランジ203,205が頭部30を挟みながら脚部204が係止用穴36を貫通した状態となり、クリップ200がクリップ取付座20に取り付けられる。
基部の裏面(10b)に対して間隔を空けて上述したようなクリップを複数装着し、これらのクリップを相対するドアパネルに形成された取付孔に取り付けると、ドアトリム(100)がドアパネルに取り付けられて固定される。ドアパネルがアウターパネルとインナーパネルとを有する場合、インナーパネルに取付孔が形成され、該取付孔にクリップが取り付けられる。
本内装材を成形するのに適する成形装置としては、公知の射出成形機を用いることが可能であり、形態(堅型、横型)や駆動方式(油圧式、電動式等)は問わない。また、内装材を軽量化させるため基部を発泡させて成形する場合、例えば、不活性ガスの注入圧力を一定圧力に制御しながら不活性ガスを樹脂成形材料に注入するガス注入装置を有する発泡射出成形機が用いられてもよい。
図9は、射出成形機に設けられる成形型300の要部の垂直断面が示されている。本成形型300は、互いに近接及び離反可能な一対の型310,320と、クリップ取付座20を成形するためのスライド型330とを有している。本成形型300は、発泡剤を含む樹脂成形材料を充填したキャビティCA1を途中で広げて発泡射出成形体を成形するための成形型である。このような成形は、コアバック成形とも呼ばれる。本成形型300は、下型310が固定された金型とされ、上型320が上下方向へ往復移動可能な金型とされ、スライド型が上下方向から水平方向へずれた所定の方向へ往復移動可能な金型とされている。むろん、成形型は、上型と下型の両方が上下方向へ往復移動可能なものでもよいし、下型のみ上下方向へ往復移動可能なものでもよいし、互いに水平方向へ近接及び離反可能な一対の型を有するものでもよい。
下型310には、樹脂成形材料M1をキャビティCA1内に射出するためのゲート312が設けられている。ゲート312は、基部10を成形する部分に形成され、例えば、図1に示す基部10のゲート位置16に対応する位置に設けられる。
スライド型330は、下型310を貫通したスライド型駆動機構332により上記方向へ往復駆動される。
樹脂成形材料M1を構成する樹脂としては、良好な成形性や成形後の良好な形状保持性等の特性が得られる観点から熱可塑性樹脂(合成樹脂の一種)が好ましく、合成樹脂にゴム成分等の軟質成分を配合してエラストマー的な性質を高めた改質樹脂等でもよい。
熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー等を用いることができ、単独重合体でも、2種以上のモノマーを共重合させた共重合体でも、オレフィンと不飽和カルボン酸とを共重合させた共重合体でも、これらの組み合わせでもよく、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド、ポリスチレン、これらの組み合わせ、これらの樹脂にゴム成分を配合した改質樹脂、等を用いることができる。溶融可能な樹脂成形材料の融点は、例えば100〜300℃とされる。
面積が大きくて薄い基部の内装材を成形する場合、成形型で形成されるキャビティの中で樹脂成形材料の流れをよくするため、メルトインデックスの大きい樹脂(例えば、MIが70g/10min以上)が用いられる。
樹脂成形材料M1に含ませる発泡剤には、常温1気圧で気体の不活性ガスや揮発性有機化合物等の物理発泡剤、加熱により分解または反応してガスを発生する化学発泡剤、これらの組み合わせ、を用いることができる。不活性ガスには、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、これらの組み合わせ、等を用いることができる。揮発性有機化合物には、ブタンやペンタン等の炭化水素を発生させる揮発性発泡剤等を用いることができる。化学発泡剤には、炭酸アンモニウムや炭酸水素ナトリウム等の炭酸ガス等を発生させる無機系発泡剤、ポリカルボン酸やアゾ化合物等の有機化合物のガスを発生させる有機系発泡剤、等を用いることができる。
樹脂成形材料に不活性ガスを注入する場合、注入する不活性ガスの圧力は、例えば、0.5〜20MPaとされる。
樹脂成形材料M1を樹脂と発泡剤のみで構成してもよいが、樹脂成形材料M1に添加剤を含ませてもよい。添加剤としては、タルク等の充てん材、核剤、顔料、滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、これらの組み合わせ、等を用いることができる。樹脂成形材料中の各材料の配合割合は、例えば、樹脂を50重量%以上、添加剤を50重量%未満とすることができる。
本クリップ取付座20は、スライド型330を有する成形型300で形成されるキャビティCA1に樹脂成形材料M1を射出して成形される。成形後、スライド型330は、段部13から一般部11の方へ退避する。従って、図3,4等に示すように、基部10と頭部30との一般部11側の間であって第一の壁部40と第二の壁部50との間には、クリップの下フランジ205を挿入可能な空間SP1に繋がる開口OP1が形成される。むろん、スライド型330は、開口OP1に合わせた形状とされ、基部10と頭部30との間であって壁部40,50の間から空間SP1へ進退可能に進出する型とされる。
クリップ取付座20の頭部30は、車外側から見たときに係止用穴36を除く表面が略平坦で外形が略四角形となる板状に形成され、段部13から所定の間隔を空けて配置された天板とされている。本頭部30は一般部11及び段部13の裏面(10b)と略平行に配置されているが、このように配置される必然性は無く、頭部を取り付け相手となる車体パネルと略平行にすることが多い。係止用穴36は、頭部30の中央部で略円形に形成され、円形部分36aから第二の壁部50との境界部分30cにある挿入口57へ繋がる部分36bが設けられている。むろん、係止用穴は、頭部で略楕円形等に形成されてもよい。円形部分36aの直径は、部品の加工精度や熱収縮等による寸法のばらつきを考慮したうえで、クリップの脚部204の直径よりも大きく、クリップの両フランジ203,205の直径よりも小さくされる。また、円形部分から挿入口57へ繋がる部分36bの幅は、脚部204の直径よりも大きい範囲で円形部分36aの直径よりも小さくされている。なお、挿入口57は、境界部分30cから車室側に設けられ、幅がクリップの下フランジ205の直径よりも大きくされている。
また、頭部30には、境界部分30cに接する角部から車外方向DR1に向かって凸とされた一対の凸部34,34が形成されている。本凸部34,34は、頭部30の車外側の面から半球状に膨出した形状とされ、クリップ取付座20からクリップ200が抜けないようにさせる機能を有する。凸部34,34の高さは、例えば、0.5〜2.0mmとされる。クリップの下フランジ205が挿入口57から係止用穴36に差し入れられるとき、上フランジ203が弾性変形の後に凸部34,34を乗り越えてクリップ200の下フランジ側が頭部30に係止される。その後、凸部34,34が抜け止めとなって、クリップ200の下フランジ側は頭部30から容易には抜け落ちない。
さらに、頭部30において開口OP1に沿った一般部側の縁部30aには、空間SP1とは反対方向となる車外側(車外方向DR1)へ膨出した膨出部61が形成されている。
壁部40,50は、外形が略四角形となる板状に形成され、頭部30において相対向する縁部30b,30cから基部10に向けて連続的に垂下した立壁とされている。すなわち、壁部40,50は、空間SP1を挟んで基部10から頭部30へ繋がっており、段部13から所定の高さで頭部30を支持している。なお、クリップ取付座の強度を向上させるため、壁部40,50の間隔は、基部側よりも頭部側の方が狭くされている。
本クリップ取付座20は基部縁部10cの近くに配置されるため、壁部40,50は、壁面が内装材100の内外方向に沿った向きとされて起立部12から段部13にかけて設けられる。従って、壁部40,50は、空間SP1を挟んで起立部12及び段部13から頭部30へ繋がり該頭部30を支持する。すなわち、壁部40,50は、起立部12及び段部13から頭部30に向かって延出するとともに、起立部12から一般部11の方向に向かって延出しているとも言える。図3,4等に示す壁部40,50は、一般部11にも繋がっている。従って、壁部40,50は、一般部11から頭部30に向かって延出しているとも言える。
また、一般部11に設けられるポケット部材90の近くにクリップ取付座20が配置されるため、壁部40,50は、ポケット部材90の近傍に配置されることになる。
第二の壁部50には、頭部との境界部分30cの近傍で車室側へ凹んだ開口(挿入口57)が形成されている。上述したように、挿入口57は、クリップ200を差し入れるときに下フランジ205を通過させることが可能とされている。
さらに、第二の壁部50において開口OP1に沿った一般部側の縁部50aには、膨出部61に繋がり空間SP1とは反対方向DR3へ膨出した第二膨出部62が形成されている。
奥壁部70は、外形が略四角形となる板状に形成され、頭部30において開口OP1に対向する縁部30dから段部13に向けて連続的に垂下した立壁とされている。すなわち、奥壁部70は、段部13から頭部30へ繋がっており、段部13から所定の高さで頭部30を支持している。また、クリップ取付座20の強度を向上させるため、図7に示すように、奥壁部70から基部縁部10cの起立部13aへと繋がる連結リブ71を設けてもよい。奥壁部70や連結リブ71は、壁部40,50が外力により図8の左右方向に倒れることを防ぐために設けられ、クリップ取付座の強度が確保されている場合には省略可能である。
なお、空間SP1を挟んで奥壁部70とは反対側の部位には、スライド型が挿入されるため、壁部が設けられない。
ところで、内装材の基部を成形する部位から成形型に樹脂成形材料を射出して該基部と一体的にクリップ取付座を成形するとき、キャビティの中で基部を成形する部分からクリップ取付座を成形する部分へ樹脂成形材料が流れ込む。ここで、基部の表面側にヒケと呼ばれる凹凸が生じないようにするため、クリップ取付座の各部はある程度薄くされている。
内装材を成形するとき、溶融状態(液状)で流れる樹脂成形材料の経路は、基部10から第一の壁部40を経て頭部30に流れる第一の経路と、基部10から第二の壁部50を経て頭部30に流れる第二の経路とがある。従って、頭部30の略中間位置で両経路の樹脂成形材料がぶつかり、樹脂成形材料の温度も低下しているので、係止用穴36に繋がったウェルドラインWL1が生じる。すなわち、クリップを取り付ける位置でクリップ取付座20にウェルドラインWL1が生じるため、上記膨出部61が無ければ、この部分(WL1)でクリップ取付座20の強度が低下して割れやすくなる傾向がある。また、クリップ取付座が薄くされていると、キャビティ内でクリップ取付部への樹脂成形材料の流れ込みが不十分となり、上記膨出部61が無ければ、この部分で強度が低下することがある。
ここで、本発明に適用されるウェルドラインは、目視可能なウェルドラインに限定されず、X線検査等の電磁波による検査により検出されるウェルドライン、コンピュータ解析(CA)により得られるウェルドライン、等が含まれる。
特開2008-174185号公報に記載されるような材料導入部は、樹脂成形材料の流れを促進させるのに十分な大きさとすることができればクリップ取付座を適度な強度とするために設けてもよい。しかし、車外側へ上がった段部にかけてクリップ取付座を設ける場合、樹脂成形材料の流れを促進させるのに十分な大きさの材料導入部をクリップ取付座に追加するためのスペースが無い。また、なるべく大きい材料導入部を設けようとすると、型構造や加工工程が複雑化してしまう。
さらに、ウェルドラインによるクリップ取付座の強度不足に対する通常考えられる対策として、ゲート位置(16)をクリップ取付座の近くに設定することが考えられる。しかし、図1,2に示すように、ドアトリム(100)のポケットの近傍にクリップ取付座20が配置される場合、ポケット一般部11aは、車室側の内壁として射出成形されるため、直接又は表皮材を介して乗員の手に触れる部位となる。このポケット一般部11aに射出成形用のゲート16を配置すると、ゲートカット部においてセル状態の発泡層の表面が露出して手触りが良くなく品質が低下してしまう。このことから、ポケット一般部11aの近傍に配置されるクリップ取付座20においては、近くにゲート位置(16)を設定することができず、例えば、左右のゲート位置16a,16bから流れてくる樹脂成形材料がクリップ取付座20でぶつかりウェルドラインWL1が発生してしまう。
そこで、本クリップ取付座20は、頭部30の一般部側の縁部30aに膨出部61を形成している。
図7等に示すように、本クリップ取付座20の壁部40,50は起立部12及び段部13から頭部30へ繋がり、この段部13よりも低い一般部11の側における壁部40,50の間に開口OP1が形成されている。頭部30において、この開口OP1に沿った一般部11側の縁部30aは、膨出部61が無ければ、ウェルドラインWL1により、開口OP1に隣接せず壁部40,50を結ぶ段部13側の縁部30dよりも強度が弱くなる傾向がある。本クリップ取付座20は、頭部30の一般部側の縁部30aに車外方向DR1へ膨出した膨出部61が形成されているので、ウェルドラインWL1の生じる頭部30の開口OP1側が補強され、全体の強度を適度とすることが可能である。また、膨出部61が頭部30から車室方向DR2ではなく車外方向DR1へ膨出しているので、スライド型を用いて射出成形することができ、膨出部61の成形が容易である。
膨出部61は、頭部30において開口OP1に隣接し壁部40,50を結ぶ一般部側の縁部30aから車外側へ短く延出している。膨出部61の延出方向は、頭部30の表面と略垂直な車外方向DR1とされている。膨出部61は、壁部40,50を結ぶ方向に長手方向DR5を向けた長尺状とされ、開口OP1に沿って形成されている。これにより、膨出部61は、頭部30の略中心において一般部11と段部13とを結ぶ向き(内装材の内外方向DR4)に生じる場合のウェルドラインWL1と略直交する。この場合のウェルドラインWL1は、頭部の一般部側縁部30aのほぼ全てにわたって長尺状の膨出部が形成されていると該膨出部の略中心を通る。むろん、長尺状の膨出部は、頭部の一般部側縁部30aの全てにわたって形成されてもよいし、一般部側縁部30aの一部にのみ形成されてもよい。
なお、略直交する長尺状の膨出部61とウェルドラインWL1とのなす角度は、45〜135°(より好ましくは60〜120°、さらに好ましくは75〜105°)の範囲が含まれる。
膨出部61は、頭部の縁部30aに沿って形成されているので、頭部30における車外側の面の大部分を平滑面とすることができ、クリップの端部を係止用穴36に差し込む際の妨げとなり難い。膨出部61は頭部30の表面から略垂直に膨出する形状であるため、膨出部61を形成するために特別な追加の加工工程や型のスライド構造などを必要とせず、クリップ取付座の設定部位や周辺形状によって制約を受け難い。
膨出部61は、内装材の内外方向DR4の長さとなる厚み(Wとする)を0.5〜3.0mm程度(より好ましくは1.0〜2.0mm程度)、車外方向DR1の長さとなる高さ(Hとする)を0.5〜2.0mm程度(より好ましくは0.7〜1.3mm程度)、長手方向DR5の長さ(Lとする)を10.0〜30.0mm程度(より好ましくは15.0〜25.0mm程度)とすることができる。厚みWや高さHや長さLを前記範囲内にすると、クリップとの干渉を避けながらクリップ取付座の強度をより好ましくさせることができる。
膨出部61の形状は、図3,4等に示すような略直方体とすると略均等に頭部30を保持することができるため好適であるものの、一部にテーパを設けたり断面を台形形状としたりすること等もできる。また、長尺状の膨出部61を屈曲させたり曲線状としたりすること等もできる。
さらに、第二の壁部50において開口OP1に隣接し基部10と頭部30とを結ぶ縁部50aに、膨出部61に繋がり空間SP1とは反対方向DR3へ膨出した第二膨出部62を形成することもできる。第二の壁部50には挿入口57が形成されているので、クリップ取付座20は、第一の壁部40側の強度と比べて第二の壁部50側の強度が低下しがちである。第二膨出部62は、クリップ取付座20の挿入口57を有する側に形成されているため、挿入口57を有する第二の壁部50側を補強する。また、第二膨出部62が頭部30から車室方向DR2ではなく車外方向DR1へ膨出しているので、スライド型を用いて射出成形することができ、第二膨出部62の成形が容易である。
空間SP1とは反対方向DR3へ短く延出した第二膨出部62は、第二の壁部の一般部側縁部50aに沿った長尺状とされ、開口OP1に沿って形成されている。むろん、長尺状の第二膨出部は、壁部の一般部側縁部の全てにわたって形成されてもよいし、一般部側縁部の一部にのみ形成されてもよい。
第二膨出部62は、基部10と頭部30とを結ぶ方向において同じ厚みとされてもよいが、頭部30側を厚くし、基部10側を薄くしてもよい。図8等に示す第二膨出部62は、基部10まで延びることなく壁部50の途中位置で途切れるように頭部30側から基部10側に向かって徐々に薄くされている。第二膨出部62は、内装材の内外方向DR4の長さとなる厚みを0.5〜3.0mm程度、空間の反対方向DR3の長さとなる高さを0.5〜2.0mm程度、長手方向の長さを10.0〜50.0mm程度とすることができる。第二膨出部62の形状は、一部にテーパを設けたり断面を台形形状としたりすること等もできる。
本第二膨出部62は、頭部30側で膨出部61と結合している。これにより、頭部30にクリップ端部(205)の係止用穴36が形成されたクリップ取付座20の全体強度が効率的に補強され、該クリップ取付座20の強度をより適切とすることができる。
(2)クリップ取付座を有する内装材の製造方法、作用、及び、効果:
次に、図9〜11を参照して、発泡射出成形体とされた本内装材の製造方法の各工程を説明する。なお、樹脂成形材料を構成する樹脂として、熱可塑性樹脂を用いるものとする。
まず、スライド型駆動機構332にてスライド型330を下型310の所定位置に収容させ、型開き状態にある一対の型310,320を閉じ、キャビティCA1を形成する。図9の上段に示すように、移動型である上型320は最も下がった所定の近接位置L11にあり、キャビティCA1の上下方向の厚み(d1とする)は成形後の基部10の厚みよりも小さくされている。また、スライド型330は、クリップ取付座内に進出した状態とされている。従って、キャビティCA1は、進出したスライド型330と近接した一対の型310,320で形成されている。
ここで、発泡剤を含む樹脂成形材料M1は融点(MPとする)以上の高温の液状とされ、成形型300は融点MPより低い温度(例えば30〜80℃)にされる。なお、樹脂成形材料を融点以上に加熱して溶融状態にすれば、高温の液状にすることができる。例えば、熱可塑性樹脂に融点160℃のポリプロピレンを用いる場合、樹脂成形材料を170〜230℃程度に加熱してポリプロピレンを溶融させることができる。また、樹脂成形材料には、予め分解ガスを発生する化学発泡剤を混入させておくか、射出成形機に付加された圧入装置で不活性ガス等の物理発泡剤を圧入させておく。
次に、溶融状態の樹脂成形材料M1を、例えば、射出圧100〜200MPa、充填時間0.5〜5秒で、ゲート312からキャビティCA1内に射出して充填する(ステップ1)。ゲート312は、基部10となる部分のキャビティCA1aに配置されており、クリップ取付座20となる部分のキャビティCA1bには配置されていない。射出圧、充填時間は、主に射出する樹脂成形材料の量、すなわち、内装材の大きさによって増減する。射出された樹脂成形材料は、キャビティCA1内で基部10の部分(CA1a)からクリップ取付座20の部分(CA1b)へと移動し、キャビティCA1の全体に回り込む。なお、クリップ取付座の各部が薄いので、樹脂成形材料はキャビティCA1内で基部の部分(CA1a)から先に広がり、基部の部分に充填された後にクリップ取付座の部分(CA1b)に流れ込む傾向がある。
以上により、壁部40,50の部分から流れてくる樹脂成形材料は、頭部30でぶつかる。従って、図3,4に示すように、頭部30には、壁部40,50との境界部分30b,30cに並行するように縁部30a,30dと係止用穴36とに繋がるウェルドラインWL1が形成される。また、樹脂成形材料の融点よりも低い温度の成形型300に接触した表面の樹脂成形材料は、固化してスキン層が形成され始める。一方、スキン層よりも内側にある樹脂成形材料は、溶融状態を維持している。
樹脂成形材料を射出してから所定の時間が経過した後、一対の型310,320を所定の離間位置L12まで相互に離間させ、キャビティCA1の容積を拡張させる(ステップ2)。このとき、キャビティCA1の上下方向の厚み(d2とする)は、ほぼ成形後の基部10の厚みとされている。図9に示す下型310は固定型とされているので、上型320がd2−d1だけ上方へ移動する。すると、スキン層よりも内側で樹脂成形材料中の発泡剤が発泡し、多数のミクロの気泡が形成される。その結果、図11の断面図に示すように、基部10では、発泡セルを多数有する発泡層M2が表面のスキン層M3,M4どうしの間に形成される。ここで、発泡層M2の厚みは1.0〜4.0mm程度とされ、スキン層M3,M4の厚みはそれぞれ0.5〜1.0mm程度とされる。
型310,320を離間位置L12まで離間させてから所定の時間が経過した後、型310,320を所定の型開き位置L13まで相互に開き、キャビティを開放する(ステップ3)。図10では、上型320が上方へ移動したことが示されている。
その後、スライド型駆動機構332にてスライド型330を下型310から進出させてクリップ取付座内から退避させる(ステップ4)。そして、成形された内装材100が取り出されると、一連の製造サイクルが終了する。
以上により、キャビティCA1に樹脂成形材料を射出して一対の型310,320を離間させてクリップ取付座と基部とを一体的に成形した内装材100が製造される。すなわち、クリップ取付座20は、成形型300で形成されるキャビティCA1に発泡剤が含まれる樹脂成形材料M1を射出し基部10となる部分のキャビティCA1aを拡張させて形成した発泡層M2を有する基部10と一体的に成形される。形成された基部の裏面(10b)には、図1に示すように、ゲート位置16にゲート312の跡が残り、クリップ取付座内に挿入していたスライド型330の位置18に該スライド型の跡が残る。
上述した製造方法で形成されるクリップ取付座20は、図3,4に示すように、一般部11と段部13とを結ぶ内外方向DR4に沿うようにウェルドラインWL1の生じる頭部30の一般部側縁部30aにウェルドラインWL1と交わる車外側への膨出部61が形成されている。該膨出部61が設けられていることにより、ウェルドラインWL1による強度低下が抑制される。従って、頭部30にウェルドラインWL1が生じていてもクリップ取付座全体の強度を適度とすることができ、頭部30のひび割れといった不具合の発生を可及的に少なくすることができる。
また、段部13よりも低い一般部11の側に形成された開口OP1に沿った一般部側縁部30aに上記膨出部61が形成されているので、ウェルドラインWL1の生じるクリップ取付座20において、段部13側の強度よりも弱くなる傾向のある一般部11側の強度が段部13側と比べて向上する。これにより、材料導入部が無くてもクリップ取付座全体の強度を適度とすることができる。さらに、挿入口57を有する第二の壁部50の一般部側縁部50aに第二膨出部62が膨出部61に繋がって形成されているので、頭部にクリップ端部の係止用穴が形成されたクリップ取付座の全体強度を適度とすることができる。
なお、発泡剤を含む樹脂成形材料を発泡させて成形して得られるクリップ取付座は、発泡剤を含まない樹脂成形材料で成形して得られるクリップ取付座よりも強度が低下する傾向にある。特に、車外側へ上がった段部にかけてクリップ取付座を形成する場合、上述した膨出部が無ければ、発泡材料を用いることによる強度低下を補うことができなかったり、補うことができても多大な工数やコストアップを招いたりする。従って、クリップ取付座20に例示される本技術は、特に、樹脂成形材料を発泡させて成形して得られるクリップ取付座に適用するのに好適である。そして、製造される内装材が発泡成形体とされるので、内装材を軽量化させることができる。
むろん、発泡剤を含まない樹脂成形材料で成形して得られるクリップ取付座も、本発明に含まれる。
(3)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、同じ内装材に膨出部の有るクリップ取付座と膨出部の無いクリップ取付座とが混在していても、この内装材は本発明に含まれる。
上述した頭部、第一の壁部、第二の壁部、奥壁部は、板状であると成形が容易である点で好適であるものの、板状から外れる形状であっても本発明の基本的な効果が得られる。また、第一の壁部、第二の壁部、奥壁部は、基部を補強するリブに繋がっていてもよい。
図8の二点鎖線で示すように、第一の壁部40の一般部側縁部40aに第二膨出部63が形成されてもよい。この第二膨出部63は、膨出部61に繋がっていてもよい。第一の壁部40に第二膨出部63が設けられる場合において、第二の壁部50に第二膨出部62は設けられてもよいし設けられなくてもよい。
第一及び第二の壁部は、一般部11に繋がっていなくてもよい。この場合、壁部40,50の少なくとも一方において開口OP1に隣接し起立部12と頭部30とを結ぶ縁部に第二膨出部が形成されてもよい。
なお、クリップ取付座に奥壁部を設けることは必須ではない。
むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなるクリップ取付座、この形成方法、内装材、この製造方法、等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、材料導入部が無くても適度な強度が得られるクリップ取付座を提供する技術等を提供することができる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能であり、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能である。従って、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成等も含まれる。
10…基部、10a…車室側の面、10b…車外側の面、10c…縁部、
11…一般部、11a…ポケット一般部、11b…ポケット開口、
12…起立部、13…段部、
14…ボス、16,16a,16b…ゲート位置、18…スライド型の位置、
20…クリップ取付座、
30…頭部、30a,30d…縁部、30b,30c…境界部分、36…係止用穴、
40…第一の壁部、40a…縁部、
50…第二の壁部、50a…縁部、57…挿入口、
61…膨出部、62,63…第二膨出部、
70…奥壁部、
90…ポケット部材(ポケット部)、
100…内装材、
200…クリップ、205…下フランジ(端部)、
300…成形型、
CA1…キャビティ、CA1a…基部となる部分のキャビティ、
CA1b…クリップ取付座となる部分のキャビティ、
DR1…車外方向、DR2…車室方向、DR3…空間の反対方向、
DR4…内外方向、DR5…膨出部の長手方向、
L1…所定の取付位置、
M1…樹脂成形材料、M2…発泡層、M3,M4…スキン層、
OP1…開口、SP1…空間、WL1…ウェルドライン。

Claims (2)

  1. 縁部に一般部から立ち上がった起立部を介して車外側へ上がった段部を有する内装材の基部と一体的に成形され、車体に固定するためのクリップを取り付け可能なクリップ取付座であって、
    前記段部との間に前記クリップの端部を挿入可能な空間を形成しながら前記クリップを取り付け可能な頭部と、
    前記空間を挟んで前記起立部及び前記段部から前記頭部へ繋がり該頭部を支持する第一及び第二の壁部とを備え、
    前記基部と前記頭部との前記一般部側の間であって前記第一の壁部と前記第二の壁部との間には、前記クリップの端部を挿入可能な空間に繋がる開口が形成され、
    前記頭部において前記開口に沿った縁部には、前記車外側へ膨出した膨出部が形成され
    前記第一の壁部と前記第二の壁部の少なくとも一方において前記開口に沿った縁部には、前記膨出部に繋がり前記空間とは反対方向へ膨出した第二膨出部が形成されていることを特徴とするクリップ取付座。
  2. 縁部に一般部から立ち上がった起立部を介して車外側へ上がった段部を有する基部と、車体に固定するためのクリップを取り付け可能なクリップ取付座と、が一体的に成形された内装材であって、
    前記クリップ取付座は、
    前記段部との間に前記クリップの端部を挿入可能な空間を形成しながら前記クリップを取り付け可能な頭部と、
    前記空間を挟んで前記起立部及び前記段部から前記頭部へ繋がり該頭部を支持する第一及び第二の壁部とを備え、
    前記基部と前記頭部との前記一般部側の間であって前記第一の壁部と前記第二の壁部との間には、前記クリップの端部を挿入可能な空間に繋がる開口が形成され、
    前記頭部において前記開口に沿った縁部には、前記車外側へ膨出した膨出部が形成され
    前記第一の壁部と前記第二の壁部の少なくとも一方において前記開口に沿った縁部には、前記膨出部に繋がり前記空間とは反対方向へ膨出した第二膨出部が形成されていることを特徴とする内装材。
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