JP5788076B2 - 骨付き食肉の肩甲骨除去装置及び方法、並びに、該装置を備える骨付き食肉の脱骨システム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1が開示する脱骨システムには、前処理工程で人手によって前腕骨の筋入れが行われたワークが供給される。供給されたワークは、例えば人手によってクランプに吊り下げられ、筋入れ工程を行うロボットアームまで送られる。
ロボットアームには、カッタツールが取り付けられ、カッタツールは、ロボットアームによって所定の軌跡にて筋入れを実行する。筋入れの軌跡は、予めワークの長さを光電センサを用いて測定しておき、この測定結果に基づいて決定される。なお、この筋入れ工程の際、ワークは、クランプによって吊り下げられながら、ワーク押さえ機構によって押さえられる。
この構成によれば、クランプの移動に伴い搬送される骨付き食肉から肩甲骨を除去することができる。従って、この骨付き食肉の肩甲骨除去装置を適用した骨付き食肉の脱骨システムでは、処理能力を低下させることなく、肩甲骨を除去することができる。
この構成によれば、骨付き食肉の左右に応じて、骨付き食肉が適切に曲げられ、肩甲骨の端部が露出させられる。この結果、チャックユニットが、肩甲骨を確実にチャックして除去することができる。
この構成によれば、簡単な構成にて、骨付き食肉が適切に曲げられ、肩甲骨の端部が露出させられる。この結果、チャックユニットが、肩甲骨を確実にチャックして除去することができる。
この構成によれば、ワイパがばら肉部を払いのけることで、肩甲骨の端部が露出させられる。この結果、チャックユニットが、肩甲骨を確実にチャックして除去することができる。
この構成によれば、把持部材に刃物が設けられており、把持部材が肩甲骨の端部周辺に筋入れを行うことができる。この結果、チャックユニットが、肩甲骨を確実にチャックして除去することができる。
図1は本発明の一実施形態の骨付き食肉の脱骨システム(以下、脱骨システムともいう)の概略的な構成を示している。
脱骨システムは、前処理ステーションST1、左右判定ステーションST2、吊下ステーションST3、X線撮影ステーションST4、第1筋入れステーションST5、第2筋入れステーションST6、肩甲骨除去ステーションST7、前腕骨筋入れステーションST8、ワーク排出ステーションST9、掛替分離ステーションST10、最終分離ステーションST11、及び、骨排出ステーションST12を有する。
第1クランプ回転装置16は、吊下ステーションST3とX線撮影ステーションST4の間に位置し、第2クランプ回転装置17は、肩甲骨除去ステーションST7と前腕骨筋入れステーションST8の間に位置する。
更に、脱骨システムは、X線撮影ステーションST4と第1筋入れステーションS5の間に位置して、無限軌道に沿って設けられた丸刃カッタ装置22を有する。
図2は、脱骨システムが実行する骨付き食肉の脱骨方法の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
脱骨方法は、前処理工程S10、左右判別工程S12、吊下工程S14、第1前腕骨筋入れ工程S16、第1クランプ回転工程S18、X線撮影工程S20、第2前腕骨筋入れ工程S22、第1筋入れ工程S24,第2筋入れ工程S26、肩甲骨除去工程S27、第2クランプ回転工程S28、第3前腕骨筋入れ工程S30、エラー発生判定工程S32、第3クランプ回転工程S34、ワーク排出工程S36、第4クランプ回転工程S38、掛替分離工程S40、最終分離工程S42、第5クランプ回転工程S44、及び、骨排出工程S46を有する。
〔前処理工程/前処理ステーション〕
前処理工程S10では、図3に概略的に示す豚の腕部位からなる骨付き食肉(以下、ワークともいい、符号Wを付す)に対し、人手によって前処理が施される。図2の脱骨方法において、人手によって行われるのは、前処理工程S10のみである。
脱骨システムは、腕部位が左腕であるか右腕であるかに関係なく、脱骨を行うことができる。なお、脱骨システムは、腕部位の脱骨に適しているが、もも部位にも適用可能であり、牛や羊の腕部位やもも部位にも適用可能である。
また、前処理工程S10では、図5(a)及び(b)に示すようにばら肉w1がめくられる。なお、図5のワークWは右腕(右ワーク)であり、骨としては、前腕骨b1、上腕骨b2及び肩甲骨b3を含んでいる。
なお、前処理工程S10において、図5(f)に示すように、ばら肉w1を切り落としてしてもよい。
図6は、前処理工程S10後のワークWを示しており、脱骨システムで脱骨されるワークWの長さは、例えば400mm〜600mmである。
図7〜12は、左右判別ステーションST2の構成を説明するための図である。なお図7〜12には、吊下ステーションST3の構成も部分的に含んでいる。
左右判別ステーションST2は、例えば2列のベルトコンベヤ24,24有する。前処理されたワークWは、作業者によってベルトコンベヤ24,24の上流端に配置され、下流端まで運ばれる。ここで、作業者は、ワークWの胴体との切断面が上を向き、且つ、手首側をベルトコンベヤ24の下流に向けて、ワークWをベルトコンベヤ24に配置する。
なお、クランプアーム32a,32bの先端には、ワークWの先端に対し凹むように折れ曲がった当接板部36a,36bが設けられており、当接板部36a,36bによって挟まれることで、ワークWの先端が確実に固定される。
図13〜図25は、吊下ステーションST3の構成を示している。吊下ステーションSTは、左右判別ステーションST2からクランプ10まで、平置き状態から吊り下げ状態までの姿勢変化を伴いながら、ワークWを搬送する搬送装置である。そして搬送の間に、吊下ステーションST3は、前腕骨b1に対し筋入れを行う。
なお、アタッチメントは異なるが、第1筋入れステーションST5、第2筋入れステーションST6、肩甲骨除去ステーションST7、及び、前腕骨筋入れステーションST8も、それぞれロボットアーム40を有する。
そして、引っ掛けユニット42は、引っ掛け部材43a,43bの支持機構を有する。支持機構は、引っ掛け部材43a,43bを、弾性的に可変な間隔を存して互いに平行に支持するとともに、引っ掛け部材43a,43bの各々が本体部45a,45bの軸線に沿う回転軸の周りにて回転可能に支持する。
また、引っ掛けユニット42は、引っ掛け部材43a,43bを回転軸の周りにて回転させる回転駆動機構を有する。なお、回転軸は、回転に伴い、返り47a,47bが設けられた本体部45a,45bの一側が相互に接離するように設定される。
引っ掛けユニット42では、エアシリンダ57を伸縮させると、駆動アーム55a,55bが回転し、これにより回転部材54a,54bとともに引っ掛け部材43a,43bが回転させられる。つまり、エアシリンダ57は、引っ掛け部材43a,43bを回転させるためのアクチュエータを構成しており、駆動アーム55a,55b及び連結プレート56は、アクチュエータと回転部材54a,54bを連結するリンクを構成している。
図27〜29は、クランプ10を含むクランプ装置76の概略的な構成を示し、図30は、クランプ10に吊り下げられたワークWを概略的に示している。また、図31〜図39は、第1〜第5クランプ回転装置16,17,18,19,20を概略的に示している。
つまり、左右判別工程S12の判別結果に応じて、ワークWが右腕であれば右側に回転させ、ワークWが左腕であれば左側に回転させることができる。
〔X線撮影工程/X線撮影ステーション〕
図40〜図45は、X線撮影ステーションST4の構成を概略的に示している。X線撮影ステーションST4は、X線照射装置122を有し、X線照射装置122は、X線源123を有する。また、X線撮影ステーションST4は、X線画像の撮影対象であるワークWを収容する遮蔽箱124を有し、遮蔽箱124の中に、X線検出器としてのラインセンサ125が設置されている。つまりX線撮影ステーションST4は、骨付き食肉のX線画像撮影装置である。
なお、ワークWの回転角、即ちクランプ10の回転角は、左腕であれば左側に35°、右腕であれば右側に35°であるのが最も好ましいが、30°超45°未満であればよい。
図46は、丸刃カッタ装置22の構成を概略的に示している。丸刃カッタ装置22は、エアシリンダ130に連結されており、ワークWに対して弾性的に当接可能である。丸刃カッタ装置22は、第2前腕骨筋入れ工程S22として、前腕骨b1の裏側に筋入れを行う。
図47〜図52は、第1筋入れステーションST5の構成を概略的に示している。なお、第2筋入れステーションST6の構成については、第1筋入れステーションST5の構成と同一であるので説明を省略する。
揺動軸134は、自身と直交する方向にてスライド可能であるが、揺動軸134の両側には、揺動軸134を中立位置に向けて付勢する圧縮コイルばね135が設けられている。従って、カッタ133は、揺動可能であるととともに、切断方向と交差する方向に弾性的にスライド可能である。
また、センタープレート140は、ロボットアーム40が目標位置A〜Lに基づいて筋入れを行っている間、無限軌道11と直交する方向にて、ワークWの背面を弾性的に支持する。カッタ133の軌跡は、目標位置A〜Lに基づいて正確に決定されるが、目標位置A〜Lは、無限軌道11と直交する方向(奥行き方向)での誤差を含んでいる。センタープレート140が、奥行き方向にてワークWを弾性的に支持することで、カッタ133が行き過ぎても、骨に突き刺さることが防止される。
なお、スイングアーム143は、リンク機構を介して、エアシリンダ145に連結されており、エアシリンダ145を制御することによって、スイングアーム143を作動位置と待機位置の間で往復させることができる。
また、第2筋入れステーションST6が第2筋入れ工程S26を実行することにより、図26(d)に線L4で示すように筋入れが行われる。
図53〜図60は、肩甲骨除去ステーションST7の概略的な構成を示している。肩甲骨除去ステーションST7は骨付き食肉の肩甲骨除去装置である。
肩甲骨除去ステーションST7は、無限軌道11に沿って移動可能なステージ150を有し、ステージ150は、ステージ150に固定された無端ベルト152と、無端ベルト152を回転させるモータ154によって駆動される。制御装置21は、モータ154を制御して、クランプ10と同期してステージ150を移動させる。
またブラケット178には、ワイパ186がスイング可能に取り付けられている。ワイパ186は、リンク機構を介してエアシリンダ188に連結され、エアシリンダ188を制御することで、ワイパ186をスイングさせることができる。制御装置21は、肩甲骨除去工程S27において、最初にワイパ186をスイングさせ、ばら肉w1を肩甲骨b3の上から払いのける。
チャックユニット190によれば、把持部194に刃物が形成されているので、肩甲骨b3を確実に把持して、図26(e)に示すように除去することができる。
図61及び図62は、前腕骨筋入れステーションST8及びワーク排出ステーションST9を概略的に示している。
前腕骨筋入れステーションST8は、無限軌道11に沿う水平方向に移動可能なフレーム204を有し、フレーム204は無端ベルト205に固定されている。無端ベルト205は、モータ206によって回転させられ、これによりフレーム204が移動させられる。制御装置21は、モータ206を制御することによって、クランプ10の移動に同期して、フレーム204を移動させる。
前腕骨筋入れステーションST8のロボットアーム40は、第3前腕骨筋入れ工程S30として、カッタツール132を用いてワークWに対し筋入れを行う。即ちロボットアーム40は、図26(f)に線L5で示すように、ワークWにおける前腕骨b1周辺に筋入れを行う。この際、前腕骨b1は、上側支持部材212によって弾性的に支持される。
制御装置21には、種々のセンサから運転に関する情報が入力されている。制御装置21は、入力された情報に基づいて、脱骨システムにおけるエラーの発生を判定する。
制御装置21は、エラーが発生したと判定すると、脱骨システムからワークWを排出する。そのためにワーク排出ステーションST9は、フレーム204に固定されたエアシリンダ220と、エアシリンダ220の先端に取り付けられた突き出し部材222を有する。制御装置21は、エラーが発生したと判定すると、エアシリンダ220をクランプ10と同期して移動させ、そして、突き出し部材222をクランプ10に向けて突出させる。これにより、突き出し部材222によってワークWの先端部がクランプ10から押し出され、ワークWがクランプ10から外れる。
図63〜図69は、掛替分離ステーションST10の構成を概略的に示している。掛替分離ステーションST10は、無限軌道11に沿って延び、ワークWの前腕骨b1を挟むガイドバー230a,230bを有する。ガイドバー230a,230bの下方には、ガイド板232a,232bが設けられ、ガイド板232a,232bは、ワークWの肘関節付近を挟む。
なお、ガイドバー230b及びガイド板232bは、エアシリンダ234に連結されており、エアシリンダ234によって、ガイドバー230a,230b及びガイド板232a,232bがワークWを挟む力が調整される。
なお、丸刃カッタ装置240a,240bは、エアシリンダの242a,242bの働きによって弾性的に関節に当接する。
また、掛替分離ステーションST10は、昇降板238a,238bが下降する際に、上腕骨b2が上流側に戻るのを規制するストッパ246を有する。更に、掛替分離ステーションST10は、昇降板238a,238bが下降する際に、上腕骨b2が下流側に進むのを規制する開閉扉248を有する。
図70〜図72は、最終分離ステーションST11の構成を概略的に示している。
最終分離ステーションST11は、上腕骨b2を挟む搬送板260a,260bを有する。搬送板260a,260bは、下降した位置の昇降板238a,238bに連なるように配置され、旋回アーム254によって、昇降板238a,238bから搬送板260a,260bにワークWが移される。
肉分離工程を行う分離装置は、骨押さえ部材262a,262b、肉押さえ部材263a,264a,263b,264b、及び、ミートセパレータ266a,266bからなる。骨押さえ部材262a、肉押さえ部材263a,264a、及び、セパレータ266aは、ワークWが左腕のときに使用され、骨押さえ部材262b、肉押さえ部材263b,264b、及び、セパレータ266bは、ワークWが右腕のときに使用される。
なお、切り欠き部274a,274bの縁は、円弧とL字を組み合わせた形状を有する。この切り欠き部274a,274bの縁の形状によれば、ミートセパレータ266a,266bを下方に移動させるときに、縁が骨の表面に沿って移動し、肉を綺麗に剥がすことができる。
また、丸刃カッタ装置280a,280bは、リンク機構を介してエアシリンダ282a,282bに連結されており、肉を切断する際、上腕骨2bに弾性的に当接する。このため、丸刃カッタ装置280a,280bは、上腕骨2bに食い込むことが防止されている。
そして、搬送板260a,260b間の溝上には、溝に沿って往復動する第1のスライド部材286及び第2のスライド部材288が設けられ、第1のスライド部材286及び第2のスライド部材288は、それぞれエアシリンダによって駆動される。
骨排出ステーションST12は、図示しないけれども、ワーク排出ステーションST9と同様の構成を有する。すなわち、骨排出ステーションST12は、クランプ10と同期して移動可能なエアシリンダと、エアシリンダの先端に取り付けられた突き出し部材とを有する。
特に、上流側固定刃物72が前腕骨b1の手首側に筋入れを行ってから、下流側固定刃物74が前腕骨b1の肘側に筋入れを行うことで、前腕骨b1から綺麗に肉が剥がれる。
例えば、 図73〜図76は、掛替分離工程S40を行うための掛替分離ステーションST10の他の構成を概略的に示している。掛替分離ステーションST10は、無限軌道11に沿ってそれぞれ配置された押下装置300及び肘頭用筋入れ装置400を有する。
押下装置300は、無限軌道11の両側に配置される1対の押下部材301a,301bを有する。押下部材301a,301bは、ワークWの搬送方向、即ちクランプ10の移動方向に沿って前後に往復動可能であり、クランプ10の移動方向と直交する左右方向に沿って左右に往復動可能であり、そして、クランプ10の移動方向と直交する上下方向に沿って上下に往復動可能である。
スライダ322には、可動ステージ324が固定され、可動ステージ324の左右方向での移動が、スライダ322及び直線ガイド320によって案内される。
スライダ334には、可動ステージ336が固定され、クランプ10の移動方向での可動ステージ336の移動が、スライダ334及び直線ガイド332によって案内される。
肘頭用カッタ装置402a,402bは、肘頭用カッタとして、好ましくは丸刃404a,404bを有する。肘頭用カッタ装置402a,402bは、アーム406によって水平面内で揺動可能に支持され、アクチュエータとしてのエアシリンダ408を制御することによって、ワークWに当接する作動位置と、ワークWから離間した非作動位置との間を移動可能である。
従って、制御装置21は、肘頭用カッタ装置402a,402bの位置を制御して、丸刃404a,404bを、クランプ10に吊り下げられたワークWの肘頭周辺に対し当接させることにより、図77(h)に示したように肘頭周辺の肉を切断することができる(肘頭筋入れ工程)。
なお、丸刃404a,404bは、エアシリンダ408の働きによって弾性的に肉に当接することができる。
そこで、本発明者らが種々検討したところ、肘頭用筋入れ装置400によって肘頭周辺の肉を切断してから、前腕骨b1と上腕骨b2とを分離すると、肘頭窩Fから肉を引き剥がすことができ、歩留まりが向上することが判明した。
この構成によれば、肘頭位置測定装置の測定結果に応じて肘頭用筋入れ装置400が動作することで、歩留まりがより一層向上する。
この構成によれば、押下装置300によって上腕骨b2の上端部が露出するので、昇降板138a,138bが確実に上腕骨b2の上端部を把持することができる。
この構成によれば、無限軌道11に沿ったクランプ10の移動を妨げることなく、クランプ10に吊り下げられた骨付き食肉の肘頭周辺の肉を確実に切断することができる。
この構成によれば、左右の骨付き食肉を混合してクランプ10に吊り下げても、左右判定ステーションST4及び第4クランプ回転装置19によって、骨付き食肉の肘頭がクランプ10の移動方向にて後側に配置される。このため、左右両方の骨付き食肉の脱骨を良好な歩留まりで行うことができる。
一方、上記骨付き食肉の脱骨方法によれば、1対の肘頭用カッタによって肘頭周辺の肉を切断した後に、前腕骨b1と上腕骨b2とを分離することができる。この場合、ロボットアーム40に取り付けられたカッタツール132で肘頭周辺の肉を切断した場合に比べて、上腕骨b2の肘頭窩F周辺に付着する肉が減り、歩留まりが向上する。
Claims (8)
- 家畜屠体の腕部位からなる骨付き食肉から、該骨付き食肉が吊り下げられた状態で肩甲骨を除去する骨付き食肉の肩甲骨除去装置であって、
前記骨付き食肉の下側に下方から当接して前記骨付き食肉の下側を上方に持ち上げるとともに水平方向に移動させる、ボトムホルダと、
前記ボトムホルダよりも上方に位置する前記骨付き食肉の部分を、前記ボトムホルダの水平方向への移動と反対の方向に押し、前記ボトムホルダと協働して、上腕骨側に位置する前記肩甲骨の端部が突出するように前記骨付き食肉を曲げる支持部材と、
ロボットアームと、
前記ロボットアームに取り付けられ、前記ロボットアームと協働して前記肩甲骨の端部を把持するチャックユニットと、
を備え、
前記チャックユニットは、
前記ロボットアームに固定されたベース部材と、
前記ベース部材から互いに平行に突出する2つの縦板部、及び、前記縦板部の先端同士を連結する横板部を有する把持部材と、
前記ベース部材によって前記横板部に向けて進退可能に支持され、前記横板部と協働して前記肩甲骨を挟むロック部材と、
を有する、
ことを特徴とする骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 前記骨付き食肉は、無限軌道を周回するクランプに吊り下げられており、
前記クランプの移動と同期して前記ボトムホルダ及び前記支持部材を移動させる移動機構を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 前記骨付き食肉の左右に応じて、前記クランプの移動方向での前記ボトムホルダの位置を調整する左右別位置調整機構を更に備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 前記ボトムホルダは、
前記無限軌道に沿う方向にて中央が凹んだ底板と、
前記無限軌道に沿う前記底板の一側縁に宛がわれた側板と
を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 前記骨付き食肉が前記肩甲骨の端部を覆う切り開かれたばら肉部を含んでいる場合に、該ばら肉部を払いのけて前記端部を露出させるワイパを更に有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 前記縦板部の先端側の一側縁、及び、前記横板部の一側縁はそれぞれ刃物として形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載の骨付き食肉の肩甲骨除去装置を備えることを特徴とする骨付き食肉の脱骨システム。
- 家畜屠体の腕部位からなる骨付き食肉から、該骨付き食肉が吊り下げられた状態で肩甲骨を除去する骨付き食肉の肩甲骨除去方法であって、
前記骨付き食肉の下側に下方からボトムホルダを当接させて、前記骨付き食肉の下側を上方に持ち上げるとともに水平方向に移動させる工程と、
前記ボトムホルダよりも上方に位置する前記骨付き食肉の部分を、支持部材を用いて前記ボトムホルダの水平方向への移動と反対の方向に押し、上腕骨側に位置する前記肩甲骨の端部が突出するように前記骨付き食肉を曲げる工程と、
ロボットアームに固定されるベース部材、前記ベース部材から互いに平行に突出する2つの縦板部、及び、前記縦板部の先端同士を連結する横板部を有する把持部材、並びに、前記ベース部材によって前記横板部に向けて進退可能に支持され、前記横板部と協働して前記肩甲骨を挟むロック部材と、を有するチャックユニットをロボットアームに取り付ける工程と、
前記ロボットアームを動作させ、前記チャックユニットの前記横板部と前記ロック部材に前記肩甲骨の端部を挟ませる工程と、
を備えることを特徴とする骨付き食肉の肩甲骨除去方法。
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