JP5782321B2 - 歯車装置 - Google Patents
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Description
しかも、上記の構成によれば、押え面を有する押え部材がキャリア本体の外周面に配置された構成であるので、押え面を内歯ピンおよび揺動歯車に当接して配置することが容易であり、内歯ピンおよび揺動歯車の軸方向のズレを確実に防止できる。しかも、押え部材を変更するだけで、仕様の異なる歯車装置にもキャリア本体を適用することが可能であるので、キャリア本体の共通化が可能になる。さらに、キャリア本体と押え部材を別体に構成することにより、キャリア本体と独立して押え部材の材料の選定や加工が可能になるので、押え面の面粗度を向上することが容易になる。
しかも、上記の構成によれば、キャリアに形成された外筒の抜け止め用の段部が外筒の内周面の凸部に当接することによって、外筒のキャリアに対する相対的な軸方向の移動を規制することが可能になり、少ない部品点数で外筒の脱落を防止することが可能である。
一対の押え部材7の段部7bで挟まれた隙間には、外筒2の内周面から内側に突出された凸部2aが挿入されている。
(1)
本実施形態の歯車装置1では、外筒2の内周面に形成されたピン溝13の長さL1が内歯ピン3の長さL2よりも長くなるようにピン溝13が形成されているので、内歯ピン3がピン溝13の内部において軸方向へ移動可能な遊びが確保され、部品の寸法誤差などによって発生する外部の主軸受51の組み付け幅のばらつきを吸収できる。また、内歯ピン3がピン溝13の軸方向端部からはみ出るおそれがないので、内歯ピン3の異常磨耗等を確実に防止することが可能である。
本実施形態の歯車装置1では、内歯ピン3および揺動歯車6の軸方向の移動を規制する押え面7cを有する押え部材7がキャリア本体15の外周面に配置された構成であるので、押え面7cを内歯ピン3および揺動歯車6に当接して配置することが容易であり、内歯ピン3および揺動歯車6の軸方向のズレを確実に防止できる。しかも、押え部材7を変更するだけで、仕様の異なる歯車装置1にもキャリア本体15を適用することが可能であるので、キャリア本体15の共通化が可能になる。さらに、キャリア本体15と押え部材7を別体に構成することにより、キャリア本体15と独立して押え部材7の材料の選定や加工が可能になるので、押え面7cの面粗度を向上することが容易になる。
本実施形態の歯車装置1では、キャリア4の押え部材7に形成された外筒2の抜け止め用の段部7bが外筒2の内周面の凸部2aに当接することによって、外筒2のキャリア4に対する相対的な軸方向の移動を規制することが可能になり、少ない部品点数で外筒2の脱落を防止することが可能である。
本実施形態の歯車装置1では、図2に示されるように、押え部材7の内径R1が揺動歯車6の外歯6aの歯底6eから当該押え部材7の中心Oまでの距離の最小値R2minよりも小さくなるように設定されているので、揺動歯車6の外歯6aが押え部材7の内側角部7eに干渉する不具合を避けることが可能である。
(A)
上記実施形態の歯車装置1では、キャリア4を構成するキャリア本体15と押え部材7とが別体に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、キャリア本体15と押え部材7とを一体成形してもよく、その場合、さらに部品点数の増加を抑えることが可能である。
本実施形態の歯車装置1では、図2〜3に示されるように、外筒2の抜け止め用の段部7bが押え部材7に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、抜け止め用の段部7bを省略してもよい。その場合、キャリア4の外周面に設けられたオイルシール(図示せず)などにより、外筒2の抜け止めを行うようにすればよい。
本実施形態では、図1〜3に示されるように、2枚の揺動歯車6を備えた歯車装置1を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、揺動歯車6を1枚のみ備えた構造や3枚以上備えた構造であっても、本発明を適用することが可能である。
2 外筒
3 内歯ピン
4 キャリア
5 クランク軸
5a 偏心部
6 揺動歯車
6a 外歯
6e 歯底
7 押え部材
7b 段部
7c 押え面
13 ピン溝
50 ベース
51 主軸受
52 旋回体
Claims (4)
- 主軸受を介して相対的に回転可能に互いに連結された一対の相手側部材間で所定の減速比で回転力を伝達するための歯車装置であって、
一方の相手側部材に固定可能な外筒と、
前記外筒の内周面において当該外筒の軸方向に沿って取り付けられた複数の内歯ピンと、
前記外筒の内部に収納され、他方の相手側部材に固定可能なキャリアと、
前記キャリアに回転自在に支持されたクランク軸と、
前記クランク軸の回転に連動して揺動するように前記キャリアに支持され、前記内歯ピンと噛み合うことが可能な外歯を有する揺動歯車と、
を備え、
前記外筒の内周面には、当該外筒の軸方向に延びる複数のピン溝が形成され、前記内歯ピンは、前記ピン溝に嵌合しており、
前記ピン溝は、その長さが前記内歯ピンの長さよりも長くなるように形成されており、
前記キャリアは、前記内歯ピンおよび前記揺動歯車のそれぞれの軸方向を向く端面に同一平面上で当接することにより、前記内歯ピンおよび前記揺動歯車の軸方向の移動を規制する押さえ面を有している、
ことを特徴とする歯車装置。 - 主軸受を介して相対的に回転可能に互いに連結された一対の相手側部材間で所定の減速比で回転力を伝達するための歯車装置であって、
一方の相手側部材に固定可能な外筒と、
前記外筒の内周面において当該外筒の軸方向に沿って取り付けられた複数の内歯ピンと、
前記外筒の内部に収納され、他方の相手側部材に固定可能なキャリアと、
前記キャリアに回転自在に支持されたクランク軸と、
前記クランク軸の回転に連動して揺動するように前記キャリアに支持され、前記内歯ピンと噛み合うことが可能な外歯を有する揺動歯車と、
を備え、
前記外筒の内周面には、当該外筒の軸方向に延びる複数のピン溝が形成され、前記内歯ピンは、前記ピン溝に嵌合しており、
前記ピン溝は、その長さが前記内歯ピンの長さよりも長くなるように形成されており、
前記キャリアは、キャリア本体と、当該キャリア本体の外周側面に配置された押え部材とを備えており、前記押え部材は、前記内歯ピンおよび前記揺動歯車に当接して当該内歯ピンおよび当該揺動歯車の軸方向の移動を規制する押え面を有し、これにより、前記キャリアは、前記内歯ピンおよび前記揺動歯車の軸方向の移動を規制する、
ことを特徴とする歯車装置。 - 主軸受を介して相対的に回転可能に互いに連結された一対の相手側部材間で所定の減速比で回転力を伝達するための歯車装置であって、
一方の相手側部材に固定可能な外筒と、
前記外筒の内周面において当該外筒の軸方向に沿って取り付けられた複数の内歯ピンと、
前記外筒の内部に収納され、他方の相手側部材に固定可能なキャリアと、
前記キャリアに回転自在に支持されたクランク軸と、
前記クランク軸の回転に連動して揺動するように前記キャリアに支持され、前記内歯ピンと噛み合うことが可能な外歯を有する揺動歯車と、
を備え、
前記外筒の内周面には、当該外筒の軸方向に延びる複数のピン溝が形成され、前記内歯ピンは、前記ピン溝に嵌合しており、
前記ピン溝は、その長さが前記内歯ピンの長さよりも長くなるように形成されており、
前記キャリアは、前記内歯ピンおよび前記揺動歯車の軸方向の移動を規制し、
さらに、前記キャリアは、前記外筒が前記キャリアに対して相対的に軸方向へ移動することを規制することが可能な当該外筒の抜け止め用の段部を有しており、
前記外筒の内周面には、前記段部に当接することが可能な凸部が形成されている、
ことを特徴とする歯車装置。 - 前記押え部材は、リング状であり、
前記 押え部材の内径は、前記揺動歯車の外歯の歯底から当該押え部材の中心までの距離の最小値よりも小さくなるように設定されている、
請求項2に記載の歯車装置。
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