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JP5677868B2 - 円筒形アルカリ電池用電池缶、および円筒形アルカリ電池 - Google Patents

円筒形アルカリ電池用電池缶、および円筒形アルカリ電池 Download PDF

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Description

この発明は、円筒形アルカリ電池用の電池缶に関する。具体的には、かしめ加工によって封口される円筒形アルカリ電池用の電池缶において、生産性と発電要素の収納量をともに向上させるための技術に関する。また、その電池缶を用いた円筒形アルカリ電池にも関する。
図5に本発明の対象となる円筒形アルカリ電池の一般的な構造を示した。当該図は、LR6型の円筒形アルカリ電池1bであり、円筒軸oの延長方向を縦方向としたときの縦断面を示している。このアルカリ電池1bは、有底円筒状の金属製電池缶2b、二酸化マンガン主体の粉体を環状に成形してなる正極合剤3、この正極合剤3の内側に配設された円筒カップ状のセパレータ4、亜鉛合金を含んでセパレータ4の内側に充填される負極ゲル5、この負極ゲル5中に挿入された金属製負極集電子6、皿状の金属製負極端子板7、封口ガスケット8などにより構成される。この構造において、正極合剤3、セパレータ4、および負極ゲル5が、電解液の存在下でアルカリ電池1bの発電要素を形成する。
電池缶2bは、ニッケルメッキ処理された鋼鈑を素材とし、電池ケースであるとともに、正極合剤3が圧入されることで、この正極合剤3と接触し、正極集電体と正極端子9を兼ねる。負極端子板7と封口ガスケット8は、この電池缶2bの開口を封止するための構成(封口体)である。負極端子板7の内面には、棒状の負極集電子6が溶接により立設固定されて、負極端子板7、負極集電子6および封口ガスケット8は、あらかじめ一体に組み合わせられている。そして、負極集電子6が負極ゲル5の中に挿入されている。なお、封口ガスケット8は、その一部が他の部分より薄肉となっており、この薄肉部分は、電池1b内部におけるガスの発生などにより内圧が上昇した際に先行破断し、内圧を開放し、電池1bが破裂するのを防止する防爆安全機構として動作する。
このような円筒形アルカリ電池1bの組み立て手順としては、まず、電池缶2bに正極合剤3を圧入して装填するとともに、当該電池缶2bの開口12の下方にビーディング部10を形成する。そして、セパレータ4および負極ゲル5を正極合剤3の内側に順次装填した後、電解液を注入する。そして、負極端子板7、および負極集電子6と一体化された略円盤状の封口ガスケット8の外周部をビーディング部10を座にして載置し、この状態で電池缶2bの開口12をかしめる。
あるいは、図6に示した電池缶2cのように、その形状を、開口12側を拡径させて、径が大きな部分(開口端部)20と、それに連続して底部11に至る径が小さな部分(胴部)30とからなる略2段円筒状に成形しておき、上述した封口体(7,8)を、電池缶2bの内面の段差部分13を座にして載置し、この状態で開口端部20を縮径するようにかしめ、負極端子板7の周縁部をガスケット8を介して当該開口12に嵌着する。それによって電池缶2cを気密シールする。
ところで電池缶(2b,2c)は、外寸が規格によって決められており、より容量を大きくするために、電池缶(2b,2c)の肉厚を、封口強度を確保しつつ可能な限り薄くし、発電要素をより多く充填することが必要となる。例えば、以下の特許文献1には、ニッケルメッキ処理された鉄素材を有底筒状に絞り成形し、その有底筒状に形成された電池缶の側面をしごき加工することにより、底部より側面部分の方の厚さを薄くなるように形成している。それによって、限られた外径の筒状電池の内容積を大きくし、多量の発電要素を充填できるようにしている。
特許 第2615529号公報
上述したように、限られた外寸の電池缶内により多量の発電要素を充填するためには、電池缶の肉厚を薄くすることが効果的である。しかし、肉厚を薄肉化していくと、電池缶の強度が不足し、電池の製造過程で電池缶が変形したり、破損したりすることがある。小さな変形であっても、その変形に伴って、電池缶と負極端子板とが短絡する場合もある。このような、電池缶の変形や破損は、電池缶の開口をかしめて封口する工程において、とくに発生し易い。確かに、レーザー溶接など他の封口方式を採用すればよいが、コストアップは免れない。また、円筒形アルカリ電池では、固い正極合剤を圧入する工程があるため、電池缶が薄いと、開口の縁端部が変形しやすくなる。すなわち、円筒形アルカリ電池では、リチウム一次電池などの発電方式が異なる他の電池と比べ、電池缶を薄肉化すること自体に問題がある。
そこで、円筒形アルカリ電池の電池缶側面において、発電要素が充填される部分の肉厚のみを薄くし、より多くの発電要素を充填しつつ、電池缶の強度を高める場合がある。例えば、電池缶の側面にビーディング加工を施す場合であれば、一律に厚さが同じ寸胴の円筒状の電池缶を部分絞り加工によって部分的に薄肉化し、発電要素が充填される円筒側面の所望の範囲を薄肉化することができる。そして、その上で、発電要素を電池缶内に収納するとともに、開口側の所定の位置にビーディング加工を施し、封口体を組み込んでこれをかしめて封口する。一方、開口側が拡径された電池缶では、トランスファー加工などと呼ばれている周知の多段深絞りプレス加工によって実質的に一つの工程で電池缶を製造し、径が変化する高さ位置を境界にして、略2段円筒の段差部分より下方の側面を薄肉とし、開口側と底部側の肉厚を厚くしている。
ここで、円筒形アルカリ電池の製造コストについて再考すると、電池缶の開口をかしめて封口する場合であっても、ビーディング部を形成すると、その形成工程が円筒状の電池缶を製造する工程と別となる。そのため、電池缶にビーディング部が形成されているアルカリ電池では、大幅なコストダウンが難しい。したがって、コストダウンの見地からは、開口側が拡径している電池缶を用いることがより望ましい。しかし、この電池缶では、肉厚が変化する箇所を強大な力で縮径するようにかしめることになり、電池缶が変形したり、破損したりする可能性がより高くなる。すなわち、従来の電池缶を用いた円筒形アルカリ電池では、コストダウンと電池容量の増大という二つの要求を高次元で両立することができない。
したがって本発明は、開口側が拡径するとともに、かしめによって開口が封口される円筒形アルカリ電池用の電池缶において、電池容量に寄与する内容積を増大させつつ、封口工程における変形を防止することを目的としている。なお、その他の目的については以下の記載で明らかにする。
上記目的を達成するための本発明は、円筒形アルカリ電池用の電池缶であって、
上方に開口部を有する有底円筒状で、内部に、環状に成形されて圧入される正極合剤と、正極合剤の内側にセパレータを介して配置される負極ゲルとが収納されるともに、外方から縮径方向にかしめられることで前記開口部に負極端子板がガスケットを介して嵌着され、
前記負極端子板の嵌着位置から前記開口部に至る開口端部と、当該開口端部の下端に連続して底部に至る胴部とからなり、
前記負極端子板が嵌着される前において、前記開口端部の外径が前記胴部の外径よりも大きく、かつ前記開口端部の内径が前記胴部の内径よりも大きい二段円筒状に形成されていることで、当該電池缶の内面における前記胴部の上端と前記開口端部の下端との境界に前記ガスケットの下方周縁を上下方向に直交する水平面で下支えする段差が形成され、
前記開口端部の厚さが前記胴部の厚さよりも大きく、
前記胴部の内面には、当該胴部の上端から下方に延長しつつ内方に突出する複数のリブが形成されている、
ことを特徴としている。
また、好ましくは、前記リブが、前記胴部の円周に沿って等角度間隔で偶数本形成されている円筒形アルカリ電池用電池缶とすることである。その上で、前記リブにおける前記胴部の内面から突出する高さが、0.04mm以上、0.05mm以下であればより好ましい。
さらに、前記リブにおける前記胴部の内周方向に沿う幅が、0.5mm以上1.0mm以下としてもよい。または、前記リブを4本以上としてもよい。リブのサイズに依らず、前記リブを8本以上としてもよい。
また、本発明は、上記いずれかに記載の電池缶の内部に、環状に成形されて圧入されている正極合剤と、当該正極合剤の内側にセパレータを介して配置されている負極ゲルとが収納され、前記開口端部が縮径方向にかしめ加工されていることで、当該電池缶の前記開口部に、前記負極端子板が前記段差を座として載置されている前記ガスケットを介して嵌着されてる円筒形アルカリ電池にも及んでいる。
本発明によれば、開口側が拡径するとともに、かしめによって開口が封口される円筒形アルカリ電池用の電池缶において、電池容量に寄与する内容積を増大させつつ、封口工程における変形を防止することができる。また、本発明に係る円筒形アルカリ電池用電池缶は、簡素な製造工程によって製造することが可能であり、高性能で、かつ安価な円筒形アルカリ電池を提供することが可能となる。
本発明の一実施例に係る円筒形アルカリ電池用電池缶を用いた円筒形アルカリ電池の構造図である。 上記実施例に係る電池缶の構造を示す図である。 上記実施例に係る電池缶に形成されているリブの形成条件を説明するための図である。 上記実施例に係る電池缶の開口を封口する際の状態を説明するための図である。 一般的な円筒形アルカリ電池の構造図である。 従来の円筒形アルカリ電池用電池缶の構造を示す図である。
===電池缶の構造===
図1は、本発明の一実施例に係る円筒形アルカリ電池用電池缶(以下、電池缶)2a内に発電要素を収納してなる円筒形アルカリ電池(以下、アルカリ電池)1aの構造図であり、電池缶2aの底部11を下方にしたときの縦断面に相当する。図示したアルカリ電池1aの構成は、従来のアルカリ乾電池と同様であるが、電池缶2aの構造が従来の電池缶(図6、1c)と異なっている。
図2に、本実施例の電池缶2aの構造を示した。当該図2は、かしめによって封口体(7,8)が開口12に嵌着される前の状態の電池缶2aを示しており、図2(A)は、その縦断面図であり、電池缶2aの底部11を下方にして示している。(B)は、水平断面図であり、(A)におけるa−a矢視断面に対応する。図2に示したように、本実施例に係る電池缶2bは、上方を開口12とした有底円筒状で、開口12側に拡径した開口端部20と、開口端部20の下方に連続して底部11にかけて縮径した胴部30とを備えた略2段円筒状である。また、電池缶2aの側面は、開口端部20の方が、胴部30より肉厚となっている。そして、胴部30の内面31には、上記開口端部20と胴部30との段差部分(以下、境界)13を起点にして下方に延長しつつ、内方に突出する複数の突起(以下、リブ)33が形成されている。当該実施例の電池缶2aは、多段深絞りプレス加工によって製造されており、リブ33は、その下端が底面32に接するまで延長している。なお、図1および図2を含め、以下の図では、説明を容易にするために、リブ33のサイズを誇張して示している。なお、ここに示した電池缶2aにはビーディング部が形成されていないが、ビーディング部が形成されていてもよい。すなわち、開口側が拡径するとともに、かしめによって開口が封口されるタイプの円筒型アルカリ電池用の電池缶であればよい。
本実施例に係る電池缶2aは、より多くの発電要素を充填するために胴部30を薄肉としつつ、その胴部30に複数の微細なリブ33を形成することで、当該胴部33が補強されている。それによって、開口端部20をかしめて封口する際、あるいは正極合剤3を圧入する際に、電池缶2aが変形したり破損したりすることを高い確度で防止することができるようになっている。また、リブ33が上記境界13を跨いで形成されていないため、開口端部20の内面に起伏がなく、開口端部20をかしめた際、ガスケット8の外周面と電池缶2aの内面とが確実に密着する。それによって、封口ガスケット8の防爆安全機構が動作せずに電解液が電池缶2a外に漏れ出すことを確実に防止することができる。
===リブの最適化===
ここで、リブ33についての形成条件(本数、サイズなど)について考察すると、例えば、本数が少なければ、強度が不足することが懸念され、サイズが適切でないと、アルカリ電池の製造過程の封口工程以外の工程で、生産性を低下させる可能性もある。そこで、リブ33の最適形成条件について検討することとした。
図3にリブ33のサイズに関する説明図を示した。図3の(A)と(B)は、それぞれ、図2(A)と(B)のそれぞれにおける円100内と円101内を拡大した図である。図示したように、開口端部20の肉厚がt1、胴部30の肉厚がt2の電池缶2aを用い、その電池缶2aの胴部30の内面31に幅wと高さhのリブ33を形成することとした。なお、底部11と底面32との肉厚はt1である。そして、サンプルとして、従来と同じ構造のリブ33が無い電池缶(図6、2c)と、リブ33が形成されて、そのリブ33の本数n、幅w、高さhが異なる種々の電池缶2aを用いてLR6型のアルカリ電池を作成し、リブ33の有無による効果、およびリブ33の本数や形状についての最適条件などを検討した。
===電池缶の強度試験===
図6に示したような一般的に流通しているアルカリ電池の電池缶2cの肉厚は、0.25mm程度であり、発電要素をより多く充填する際には、胴部30の肉厚を0.2mm程度の薄さにしている。そこで、本発明の実施例に係る電池缶2aの性能をより明白にするために、開口端部20の肉厚t1を0.25mmとし、胴部30の肉厚t2を現実の電池缶2cよりもかなり薄い0.16mmに規定した。その上で、リブ33が形成されていない電池缶2cを用いたサンプル(比較例)と、各種条件のリブ33を形成した電池缶2aを用いたサンプル(実施例)とを、実際の電池製造ラインにて多数製造した。そして、不良サンプルの発生率(不良発生率)を調査した。
===リブの本数と配置===
まず、リブ33の本数について、その最適値求めた。具体的にはリブ33の本数が多いほど電池缶2aの強度が増すことは自明であるため、最小値を求めた。また、かしめによる封口工程では、図4に示した電池缶2bの水平断面図のように、電池缶2bには、外方から円筒軸o方向に向かってほぼ均等に力(図中、白抜き矢印)が加わることから、リブ33の形成位置は、等角度間隔であることがより望ましい。さらに、封口工程に際しては、電池缶2aの外側から円筒軸o方向に加わる力を均等にリブ33に伝えることで、変形をより確実に防止できると考えられるため、その数を偶数とすればより好ましい。すなわち、直径Lの両端の一方にのみリブ33が形成されていると、開口端部20の円周上の1点P1に加わった力に対する強度と、円周上の反対側の点P2に加わる力に対する強度とが不均等となり、変形しやすくなる。そこで、実施例に係るサンプルとして、リブ33の個数が偶数で、その配置が等角度間隔となる電池缶2aを用いたアルカリ電池1aを作成した。
表1に、作成したサンプル条件と不良発生率とを示した。
表1は、リブ33の形成条件(有無、高さh,幅w,本数n)が異なる各種サンプルについて、封口工程において電池缶(2a、2c)が変形したり破損したりしたサンプルの発生率を示している。リブ33の本数n=0の比較例では、92%ものサンプルにおいて不良が発生し、これは、胴部30の肉厚が0.16mmの電池缶2cを使用してアルカリ電池を製造することが実質的にできない、ということを意味している。換言すれば、実施例のサンプルは、従来のアルカリ電池と比較すると、極めて厳しい条件下で製造されたことになる。しかし、このような条件下においても、リブ33を形成した電池缶2aを採用した実施例のサンプルでは、不良発生率が低減することが確認できた。
実施例のサンプルの内、リブ33の高さh≧0.04mmとすると、リブ33の本数nによらず、不良サンプルの発生数が半数近くとなり、不良発生率55%以下を達成した。また、h≧0.04mmとした上で、リブ33の幅wに着目すると、幅w≧0.5mmでは、不良発生率が最大で51%となり不良サンプルの数がほぼ半数となった。また、リブ33の本数に着目すると、その本数を4本以上とすることで、不良発生率が最大でも47%となり、不良サンプルの数を半数未満に抑えることができた。
また、リブ33の本数nのみに着目すれば、リブ33の本数を8本以上とすると、リブ33のサイズに依らず、不良発生率を32%まで低減させることができた。すなわち、不良サンプルの数を1/3以下にすることができた。
以上より、リブ33の高さh≧0.04mmの条件が不良サンプルの発生をより高い確率で防止するための条件となり、その上で、リブ33の幅w≧0.5mm、あるいはリブ33の本数n≧4とすればより効果的である。あるいは、リブ33のサイズに依らず、リブ33の数nを8本以上とすることでも不良発生率を劇的に低減させることができる、ということが確認できた。そして、上記h≧0.04mm、w≧0.5mm、n≧8とすると、上述した極めて厳しい条件下においても、不良発生率を0%とすることができた。すなわち、封口工程における電池缶2aの変形を完全に防止することができた。なお、リブ33の数を無制限に多くすると、実質的に、胴部30の肉厚を厚くすることと同じになってしまうため、リブ33の本数n≧8とし、その具体的な本数nは、リブ33のサイズ、歩留まり、あるいは電気容量などを勘案して適宜に決定すればよい。
<リブの高さについて>
上述したように、h≧0.04mm、w≧0.5mm、n≧8とすることで、電池缶2aの変形を完全に防止することができた。しかし、アルカリ電池1aでは、電池缶2aに正極合剤3を圧入する工程があり、リブ33の高さが高いと、正極合剤3が欠損する可能性がある。そこで、リブ33の高さhについて、その上限を求めることした。ここでは、不良率が0%だった条件から、さらにリブ33を高くしたサンプルを作成し、正極合剤3の欠損に起因する不良率を調査した。
表2にその結果を示した。
表2に示したように、リブ33の高さhが0.06mm以上で正極合剤3が欠損する不良サンプルが出現した。したがって、リブ33の高さhの最適値は、0.04mm≦h≦0.05mmであると言える。
<リブの幅>
リブ33の幅wについては、それが広いと、多段深絞りプレス加工時にプレス用の金型との接触面積が大きくなり、金型から電池缶2aが離れず、次の工程に移行できなくなる「焼き付け」という現象が発生する。そこで、リブ33の幅wについてもその上限を求めた。なお、ここでもリブ33の数nは8本とし、リブ33の高さhについては、上記最適値0.04mm≦h≦0.05mmを採用した。
表3に、リブ33の幅wを変えたサンプルについての不良発生率を示した。
表3に示したように、リブ33の幅wが1.1mm以上で僅かながら焼き付きが見られた。しかし、w≦1.0mmでは、焼き付けが全く発生しなかった。したがって、リブ33の幅wは1.0mm以下であることが望ましい。そして、表1に示した結果と合わせると、0.5mm≦w≦1.0とすることで、焼き付きを完全に防止することができる、と言える。
1a,1b アルカリ電池、2a,2b,2c 電池缶、3 正極合剤、
4 セパレータ、5 負極ゲル、6 負極集電子、7 負極端子板、
8 封口ガスケット、9 正極端子、11 電池缶の底部、12 電池缶の開口、
13 段差部分(境界)、20 開口端部、30 胴部、31 胴部の内面、
32 電池缶の底面、33 リブ

Claims (7)

  1. 円筒形アルカリ電池用の電池缶であって、
    上方に開口部を有する有底円筒状で、内部に、環状に成形されて圧入される正極合剤と、正極合剤の内側にセパレータを介して配置される負極ゲルとが収納されるともに、外方から縮径方向にかしめられることで前記開口部に負極端子板がガスケットを介して嵌着され、
    前記負極端子板の嵌着位置から前記開口部に至る開口端部と、当該開口端部の下端に連続して底部に至る胴部とからなり、
    前記負極端子板が嵌着される前において、前記開口端部の外径が前記胴部の外径よりも大きく、かつ前記開口端部の内径が前記胴部の内径よりも大きい二段円筒状に形成されていることで、当該電池缶の内面における前記胴部の上端と前記開口端部の下端との境界に前記ガスケットの下方周縁を上下方向に直交する水平面で下支えする段差が形成され、
    前記開口端部の厚さが前記胴部の厚さよりも大きく、
    前記胴部の内面には、当該胴部の上端から下方に延長しつつ内方に突出する複数のリブが形成されている、
    ことを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  2. 請求項1において、前記リブは、前記胴部の円周に沿って等角度間隔で偶数本形成されていることを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  3. 請求項2において、前記リブは、前記胴部の内面から突出する高さが、0.04mm以上、0.05mm以下であることを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  4. 請求項3において、前記リブは、前記胴部の内周方向に沿う幅が、0.5mm以上1.0mm以下であることを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  5. 請求項3において、前記リブは、4本以上であることを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  6. 請求項2〜4のいずれかにおいて、前記リブは、8本以上であることを特徴とする円筒形アルカリ電池用電池缶。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の前記電池缶を備えたアルカリ電池であって、
    当該電池缶の内部に、環状に成形されて圧入されている正極合剤と、当該正極合剤の内側にセパレータを介して配置されている負極ゲルとが収納され、
    前記開口端部が縮径方向にかしめ加工されていることで、当該電池缶の前記開口部に、前記負極端子板が前記段差を座として載置されている前記ガスケットを介して嵌着されている、
    ことを特徴とする円筒形アルカリ電池。
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