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JP5640687B2 - アクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置 - Google Patents

アクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置 Download PDF

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JP5640687B2
JP5640687B2 JP2010256243A JP2010256243A JP5640687B2 JP 5640687 B2 JP5640687 B2 JP 5640687B2 JP 2010256243 A JP2010256243 A JP 2010256243A JP 2010256243 A JP2010256243 A JP 2010256243A JP 5640687 B2 JP5640687 B2 JP 5640687B2
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Description

本発明は、アクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置に関する。
アクチュエーターとしては、捩り振動子を構成する構造体を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1には、可動板と、支持枠(支持部)と、可動板を支持枠に対して捩り回動可能に支持する1対の弾性支持部(連結部)とを有し、各弾性支持部が2本の棒(梁部材)で構成された光偏向器が開示されている。
このような可動板、支持枠および1対の弾性支持部は、主面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより一体形成される。
かかる異方性エッチングは、シリコン基板の両面にそれぞれ開口を有するマスクを形成した状態で、かかるマスクを介して行われる。このようにして形成された弾性支持部の各棒の横断面の外形は、シリコンの(100)面に沿った1対の辺と、シリコンの(111)面に沿った1対の辺とで構成された平行四辺形をなす。
しかし、従来では、シリコン基板の表裏のマスクのアライメントのずれにより、弾性支持部の各棒の(111)面で構成されるべき1対の側面にそれぞれ段差が生じるとともに、一方の側面に形成された段差と、他方の側面に形成された段差とは、シリコン基板の厚さ方向での位置が一致してしまう。そのため、弾性支持部の各棒の一部に応力集中が生じやすく、破損を生じる場合があった。
特開2010−79243号公報
本発明の目的は、駆動時の応力集中による破損を比較的簡単に防止することができるアクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエーターは、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とする。
Figure 0005640687
このような本発明のアクチュエーターによれば、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、可動板、支持部および1対の連結部を形成する際に、シリコン基板の両面に形成したマスクの形成位置がずれ、それにより、各梁部材のシリコンの(111)面で構成されるべき1対の側面に段差が生じても、一方の側面に形成された段差と、他方の側面に形成された段差とをシリコン基板の厚さ方向にずらすことができる。そのため、可動板の回動時における各梁部材に生じる応力集中を緩和することができる。
このようにして、本発明のアクチュエーターは、駆動時の応力集中による破損を比較的簡単に防止することができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記1対の梁部材の前記他方の面側の端同士の間の距離をWとしたとき、下記式(2)を満たすことが好ましい。
Figure 0005640687
これにより、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、1対の梁部材で構成された連結部を簡単かつ確実に形成することができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記可動板、前記支持部および前記1対の連結部は、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより形成されたものであることが好ましい。
このような異方性エッチングでは、シリコンの(111)面を利用して簡単かつ高精度に、可動板、支持部及び1対の連結部を形成することができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記各梁部材は、その横断面形状が平行四辺形をなしていることが好ましい。
このような横断面形状をなす各梁部材は、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより簡単かつ確実に形成することができる。
本発明のアクチュエーターでは、前記各梁部材の横断面の外形は、シリコンの(100)面に沿った1対の辺と、シリコンの(111)面に沿った1対の辺とで構成されていることが好ましい。
このような横断面形状をなす各梁部材は、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより簡単かつ確実に形成することができる。
本発明のアクチュエーターの製造方法は、本発明のアクチュエーターを製造する方法であって、
板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板の一方の面上に、前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間に対応する第1の開口を有する第1のマスクを形成するとともに、前記シリコン基板の他方の面上に、前記1対の梁部材の前記他方の面側の端同士の間に対応する第2の開口を有する第2のマスクを形成する工程と、
前記第1のマスクおよび前記第2のマスクを介して前記シリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、前記可動板、前記支持部および前記1対の連結部を形成する工程とを有し、
前記第1の開口の幅をWm1とし、前記シリコン基板の厚さをTとしたときに、下記式(3)の関係を満たすことを特徴とする。
Figure 0005640687
このような本発明のアクチュエーターの製造方法によれば、第1のマスクと第2のマスクとの位置関係がずれ、それにより、各梁部材のシリコンの(111)面で構成されるべき1対の側面に段差が生じても、一方の側面に形成された段差と、他方の側面に形成された段差とをシリコン基板の厚さ方向にずらすことができる。そのため、得られたアクチュエーターにおいて、可動板の回動時における各梁部材に生じる応力集中を緩和することができる。
本発明のアクチュエーターの製造方法では、前記第2の開口の幅をWm2としたとき、下記式(4)を満たすことが好ましい。
Figure 0005640687
これにより、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、1対の梁部材で構成された連結部を簡単かつ確実に形成することができる。
本発明の光スキャナーは、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とする。
Figure 0005640687
このような本発明の光スキャナーは、駆動時の応力集中による破損を比較的簡単に防止することができる。
本発明の画像形成装置は、光を出射する光源と、
前記光源からの光を走査する光スキャナーとを備え、
前記光スキャナーは、
光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とする。
Figure 0005640687
このような画像形成装置は、長期に亘り光スキャナーが安定して駆動できるので、信頼性に優れる。
本発明の実施形態に係る光スキャナーを示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図3の部分拡大断面図である。 図1に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図1に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図1に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図7(e)に示すエッチング工程における連結部の形成(マスクずれのない場合)を説明するための図である。 図7(e)に示すエッチング工程における連結部の形成(マスクずれのある場合)を説明するための図である。 本発明の画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。
以下、本発明のアクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、本発明のアクチュエーターを光スキャナーに適用した場合を例に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の光スキャナーの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光スキャナーを示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図3の部分拡大断面図、図5ないし図7は、それぞれ、図1に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図、図8は、図7(e)に示すエッチング工程における連結部の形成(マスクずれのない場合)を説明するための図、図9は、図7(e)に示すエッチング工程における連結部の形成(マスクずれのある場合)を説明するための図である。なお、以下では、説明の便宜上、図2〜9中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すように、光スキャナー1は、振動系を有する基体2と、基体2を支持する支持体3と、基体2の振動系を振動させる駆動手段4とを有する。
また、基体2は、光反射部211が設けられた可動板21と、可動板21を支持する支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の連結部23、24とを有している。
このような光スキャナー1では、駆動手段4の駆動力により、各連結部23、24を捩り変形させながら、可動板21を回動させる。これにより、光反射部211で反射した光を所定の一方向に走査することができる。
以下、光スキャナー1を構成する各部を順次詳細に説明する。
[基体]
基体2は、前述したように、光反射部211が設けられた可動板21と、可動板21を支持する支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の連結部23、24とを有する。
このような基体2は、シリコンを主材料として構成されており、可動板21、支持部22および連結部23、24が一体的に形成されている。より具体的には、基体2は、後に詳述するように、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより形成されたものである。このような異方性エッチングにより、シリコンの(111)面を利用して簡単かつ高精度に、可動板21、支持部22および1対の連結部23、24を形成することができる。
また、このような基体2の上面および下面は、それぞれ、シリコンの(100)面で構成されている。また、支持部22の内周面、可動板21の側面、および、各連結部23、24の側面の主要部(平面視にて軸線aに平行な部分および垂直な部分)は、それぞれ、シリコンの(111)面で構成されている。
また、シリコンは金属材料のような疲労がないので、基体2がシリコンを主材料として構成されていることにより、優れた振動特性を有する基体2が得られる。また、シリコンは後述するようにエッチングにより高精度な寸法精度で加工が可能であるので、シリコン基板を用いて基体2を形成することにより、所望の形状(所望の振動特性)を有する基体2を得ることができる。
以下、基体2についてさらに詳述する。
支持部22は、図1に示すように、枠状をなしている。より具体的には、支持部22は、四角環状をなしている。このような支持部22は、1対の連結部23、24を介して可動板21を支持する。なお、支持部22の形状としては、1対の連結部23、24を介して可動板21を支持することができれば、特に限定されず、例えば、各連結部23、24に対応して分割された形状をなしていてもよい。
このような支持部22の内側には、可動板21が設けられている。
可動板21は、板状をなしている。また、本実施形態では、可動板21は、平面視にて、矩形の4つの角部をそれぞれ欠損した形状(十字状)をなしている。これにより、可動板21の上面の光反射部211の面積を十分なものとしつつ、可動板21の回動時の慣性モーメントを低減することができる。
なお、可動板21の平面視形状は、前述したものに限定されず、例えば、円形、楕円形、四角形、五角形、六角形等の多角形、異形状等であってもよい。
このような可動板21の上面には、光反射性を有する光反射部211が設けられている。一方、可動板21の下面には、後述する駆動手段4の永久磁石41が設けられている。なお、永久磁石41については、後に詳述する。
各連結部23、24は、長手形状をなしており、弾性変形可能に構成されている。また、連結部23と連結部24とは可動板21を介して対称的に設けられている。このような連結部23、24は、それぞれ、可動板21を支持部22に対して回動可能とするように、可動板21と支持部22とを連結している。1対の連結部23、24は、軸線aに沿って同軸的に設けられており、この軸線aを回動中心軸として、可動板21が支持部22に対して回動する。
本実施形態では、図1に示すように、連結部23は、1対の梁部材231、232で構成されている。同様に、連結部24は、1対の梁部材241、242で構成されている。以下、連結部23について代表的に説明し、連結部24については、連結部23と同様であるので、その説明を省略する。
各梁部材231、232は、軸線aに沿って設けられているとともに、軸線aを介して対向している。また、各梁部材231、232は、その横断面形状が平行四辺形をなしている。
より具体的には、各梁部材231、232の横断面の外形は、それぞれ、シリコンの(100)に沿った1対の辺と、シリコンの(111)面に沿った1対の辺とで構成された平行四辺形をなしている。すなわち、梁部材231は、上面2311および下面2312がそれぞれシリコンの(100)面で構成され、1対の側面2313、2314がそれぞれシリコンの(111)面で構成されている。同様に、梁部材232は、上面2321および下面2322がそれぞれシリコンの(100)面で構成され、1対の側面2323、2324がそれぞれシリコンの(111)面で構成されている。ここで、側面2313、2324、2323、2324は、それぞれ、シリコンの(100)面で構成されているので、基体2の上面または下面(すなわちシリコンの(100)面)に対する傾斜角θが54.73°となっている。このような横断面形状をなす各梁部材231、232は、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより簡単かつ確実に形成することができる。
また、梁部材231、232は、軸線aに平行な方向からみたときに(言い換えると、図4に示す断面でみたとき)、上下に延び軸線aを通る線分に対して対称な形状をなしている。
また、図4に示す断面において、連結部23全体の幅は、下側から上側に向けて拡がっている。また、図4に示す断面において、梁部材231と梁部材232との間の距離(隙間の幅)は、下側から上側に向けて拡がっている。
すなわち、1対の梁部材231、232間の距離は、可動板21の回動中心軸に平行な方向からみたときに、可動板21の一方の面側から他方の面側に向けて(本実施形態では下側から上側に向けて)漸増している。
そして、1対の梁部材231、232の下側の端同士の間の距離をWとし、1対の梁部材231、232の可動板21の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たす。
Figure 0005640687
上記式(1)を満たすことにより、後述に詳述するように、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、可動板21、支持部22および1対の連結部23、24を形成する際に、シリコン基板の両面に形成したマスクの形成位置がずれることにより、各梁部材231、232のシリコンの(111)面で構成されるべき1対の側面2313、2314、2323、2324に段差が生じても、一方の側面に形成された段差と、他方の側面に形成された段差とをシリコン基板の厚さ方向にずらすことができる(図9参照)。そのため、可動板21の回動時における各梁部材231、232に生じる応力集中を緩和することができる。
このようにして、光スキャナー1は、駆動時の応力集中による破損を比較的簡単に防止することができる。
また、1対の梁部材231、232の上側の端同士の間の距離をWとしたとき、下記式(2)を満たす。
Figure 0005640687
これにより、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、1対の梁部材231、232で構成された連結部23を簡単かつ確実に形成することができる。
[支持体]
支持体3は、前述した基体2を支持する機能を有する。また、支持体3は、後述する駆動手段4のコイル42を支持する機能をも有する。
この支持体3は、上方に開放する凹部31を有する箱状をなしている。言い換えると、支持体3は、板状をなす板状部32と、その板状部32の上面の外周部に沿って設けられた枠状をなす枠状部33とで構成されている。
このような支持体3の上面のうち凹部31の外側の部分、すなわち、枠状部33の上面には、前述した基体2の支持部22の下面が接合されている。これにより、基体2の可動板21および1対の連結部23、24と支持体3との間には、可動板21の回動を許容する空間が形成されている。
このような支持体3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、石英ガラス、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標)、テンパックスガラス等のガラス材料や、単結晶シリコン、ポリシリコン等のシリコン材料、LTCC(低温焼結セラミックス)等が挙げられる。
また、基体2と支持体3との接合方法としては、支持体3の構成材料、形状等に応じて適宜決められるものであり、特に限定されないが、接着剤を用いた方法、陽極接合法、直接接合法等が挙げられる。
[駆動手段]
駆動手段4は、永久磁石41およびコイル42を有し、前述した基体2の可動板21を電磁駆動方式(より具体的にはムービングマグネット型の電磁駆動方式)により回動駆動させるものである。電磁駆動方式は、大きな駆動力を発生させることができる。そのため、電磁駆動方式を採用する駆動手段4によれば、低駆動電圧化を図りつつ、可動板21の振れ角を大きくすることができる。
永久磁石41は、可動板21の下面に例えば接着剤を介して固定されている。また、永久磁石41は、長手形状をなしており、平面視にて軸線aに対して直交する方向に延在するように設けられている。このような永久磁石41は、長手方向に磁化しており、長手方向の一方側がS極、他方側がN極となっている。永久磁石41を軸線aに対して直交する方向に延在するように設けることにより、永久磁石41の両端部を軸線aから離れたところに位置させることができる。そのため、コイル42が発生する磁界の作用により、可動板21により大きなトルクを与えることができる。
このような永久磁石41としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石などの、硬磁性体を着磁したものを好適に用いることができる。
コイル42は、支持体3の凹部31の底面311上に、可動板21と対向するように設けられている。これにより、コイル42が発生する磁界を永久磁石41に効果的に作用させることができる。このコイル42は、図示しない電源に電気的に接続されており、電源から周期的に変化する電圧(交番電圧、間欠的な直流等)が印加されるようになっている。
このような駆動手段4によって、次のように可動板21が回動する。
まず、図示しない電源によりコイル42に例えば交番電圧を印加する。これにより、コイル42の上側(可動板21側)がN極、下側がS極となる第1の磁界と、コイル42の上側がS極、下側がN極となる第2の磁界とが、交互にかつ周期的に発生する。
第1の電界では、永久磁石41のN極側がコイル42に引きつけられ、反対にS極側がコイル42から遠ざかるように、可動板21が軸線aを中心に図2にて反時計回りに回動する(第1の状態)。反対に、第2の電界では、永久磁石41のS極側がコイル42に引きつけられ、反対にN極側がコイル42から遠ざかるように、可動板21が軸線aを中心に図2にて時計回りに回動する(第2の状態)。このような第1の状態と第2の状態とが交互に繰り返され、可動板21が軸線aを中心に回動する。
(アクチュエーターの製造方法)
以上のような光スキャナー1は、例えば、次のようにして製造することができる。以下、本発明のアクチュエーターの製造方法の一例として、図5ないし図9に基づいて、光スキャナー1の製造方法を説明する。また、図5ないし図7は、それぞれ、図2に対応する断面で示されており、図8および図9は、それぞれ、図4に対応する断面で示されている。
光スキャナー1の製造方法は、基体2を形成する工程を有する。
基体2を形成する工程は、[A]凹部212を形成する工程と、[B]可動板21、支持部22および1対の連結部23、24を形成する工程とを有する。
以下、各工程を順次詳細に説明する。
[A]凹部212を形成する工程
−A1−
まず、図5(a)に示すように、シリコン基板102を用意する。
このシリコン基板102は、後述するエッチングを経ることにより基体2となるものである。
具体的には、シリコン基板102は、その主面がシリコンの(100)面で構成されたものである。
−A2−
次に、図5(b)に示すように、シリコン基板102の上面上に窒化膜51を形成するとともに、シリコン基板102の下面上に窒化膜52を形成する。
この窒化膜51、52は、それぞれ、例えば、SiNで構成されている。
また、窒化膜51、52の形成方法は、ぞれぞれ、特に限定されないが、例えば、プラズマCVD等の気相成膜法を用いることができる。
また、窒化膜51、52の厚さは、特に限定されないが、0.01μm以上0.2μm以下程度である。
なお、窒化膜51、52に代えて、SiOで構成された酸化膜を例えば熱酸化法により形成してもよい。
−A3−
次に、図5(c)に示すように、窒化膜51上にレジスト膜61を形成し、図5(d)に示すように、窒化膜52上にレジスト膜62を形成する。
このレジスト膜61、62は、それぞれ、ポジ型またはネガ型のレジスト材料で構成されている。
−A4−
次に、レジスト膜62を露光および現像することにより、レジスト膜62の凹部212の形成領域に対応した部分を除去する。これにより、図5(e)に示すように、開口621を有するレジスト膜62Aを得る。
−A5−
次に、レジスト膜62Aをマスクとして用いて、窒化膜52の一部をエッチングにより除去する。これにより、図5(f)に示すように、開口521を有する窒化膜52Aを得る。
上記エッチング(開口521の形成方法)としては、特に限定されないが、例えば、リアクティブイオンエッチング(RIE)、CFを用いたドライエッチング等が挙げられる。
−A6−
次に、レジスト膜61、62Aを除去する。これにより、図5(g)に示すように、シリコン基板102は、その上面が窒化膜51で覆われ、下面が窒化膜52Aで覆われた状態となる。
レジスト膜61、62の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫酸による洗浄、Oアッシング等が挙げられる。
−A7−
次に、窒化膜52Aをマスクとして用いて、シリコン基板102をエッチングする。これにより、図6(a)に示すように、凹部212を有するシリコン基板102Aを得る。
上記エッチング(凹部212の形成方法)としては、特に限定されないが、後述する可動板21、支持部22等の形成のためのエッチングと同様、異方性エッチングが好適に用いられる。
かかる異方性エッチングは、特に限定されないが、例えば、KOH水溶液等を用いたウェットエッチングにより行うことができる。
−A8−
次に、窒化膜51、52Aを除去する。これにより、図6(b)に示すように、シリコン基板102Aの上面および下面が露出した状態となる。
窒化膜51、52Aの除去方法としては、特に限定されないが、上記工程A5と同様、例えば、リアクティブイオンエッチング(RIE)、CFを用いたドライエッチング等が挙げられる。
[B]可動板21、支持部22等を形成する工程
−B1−
次に、図6(c)に示すように、シリコン基板102Aの上面上に窒化膜71を形成するとともに、シリコン基板102Aの下面上に窒化膜72を形成する。
この窒化膜71、72は、それぞれ、例えば、SiNで構成されている。
また、窒化膜71、72の形成方法は、ぞれぞれ、特に限定されないが、上記工程A2と同様、例えば、プラズマCVD等の気相成膜法を用いることができる。
また、窒化膜71、72の厚さは、特に限定されないが、0.01μm以上0.3μm以下程度である。
なお、窒化膜71、72に代えて、SiOで構成された酸化膜を例えば熱酸化法により形成してもよい。
−B2−
次に、図6(d)に示すように、窒化膜71上にレジスト膜81を形成する。
このレジスト膜81は、ポジ型またはネガ型のレジスト材料で構成されている。
−B3−
次に、レジスト膜81を露光および現像することにより、レジスト膜81の可動板21、支持部22および1対の連結部23、24の形成領域に対応した部分が残存するように、レジスト膜81の一部を除去する。これにより、図6(e)に示すように、開口811を有するレジスト膜81Aを得る。なお、図6(e)では図示しないが、レジスト膜81Aには、1対の梁部材231、232の上端同士の間の隙間に対応して形成された開口も形成されている。
−B4−
次に、レジスト膜81Aをマスクとして用いて、窒化膜71の一部をエッチングにより除去する。これにより、図6(f)に示すように、開口711を有する窒化膜71Aを得る。なお、図6(f)では図示しないが、窒化膜71Aには、1対の梁部材231、232の上端同士の間の隙間に対応して形成された開口も形成されている。
上記エッチング(開口711の形成方法)としては、特に限定されないが、上記工程A5と同様、例えば、リアクティブイオンエッチング(RIE)、CFを用いたドライエッチング等が挙げられる。
−B5−
次に、レジスト膜81Aを除去する。これにより、図6(g)に示すように、シリコン基板102Aは、その上面が窒化膜71Aで覆われ、下面が窒化膜72で覆われた状態となる。
レジスト膜81Aの除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫酸による洗浄、Oアッシング等が挙げられる。
−B6−
次に、図7(a)に示すように、窒化膜72上にレジスト膜82を形成する。
このレジスト膜82は、ポジ型またはネガ型のレジスト材料で構成されている。
−B7−
次に、レジスト膜82を露光および現像することにより、レジスト膜82の可動板21、支持部22および1対の連結部23、24の形成領域に対応した部分が残存するように、レジスト膜82の一部を除去する。これにより、図7(b)に示すように、開口821を有するレジスト膜82Aを得る。なお、図7(b)では図示しないが、レジスト膜82Aには、1対の梁部材231、232の下端同士の間の隙間に対応して形成された開口も形成されている。
−B8−
次に、レジスト膜82Aをマスクとして用いて、窒化膜72の一部をエッチングにより除去する。これにより、図7(c)に示すように、開口721を有する窒化膜72Aを得る。なお、図7(c)では図示しないが、窒化膜72Aには、1対の梁部材231、232の下端同士の間の隙間に対応して形成された開口も形成されている。
上記エッチング(開口721の形成方法)としては、特に限定されないが、上記工程A5と同様、例えば、リアクティブイオンエッチング(RIE)、CFを用いたドライエッチング等が挙げられる。
−B9−
次に、レジスト膜82Aを除去する。これにより、図7(d)に示すように、シリコン基板102Aは、その上面が窒化膜71Aで覆われ、下面が窒化膜72Aで覆われた状態となる。
レジスト膜82Aの除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫酸による洗浄、Oアッシング等が挙げられる。
−B10−
次に、窒化膜71A、72Aをマスクとして用いて、シリコン基板102Aを異方性エッチングする。これにより、図7(e)に示すように、基体2を得る。すなわち、本工程の異方性エッチングでは、第1のマスクである窒化膜72Aと第2のマスクである窒化膜71Aとを介してシリコン基板102Aをその両面側から異方性エッチングすることにより、可動板21、支持部22および1対の連結部23、24を形成する。
上記異方性エッチング(基体2の形成方法)は、特に限定されないが、例えば、KOH水溶液等を用いたウェットエッチングにより行うことができる。
ここで、かかる異方性エッチングによる連結部23の形成について詳述する。なお、連結部24の形成については、連結部23の形成と同様であるので、その説明を省略する。
図8に示すように、マスク(第2のマスク)として用いる窒化膜71Aは、連結部23の梁部材231の上面の形成領域に対応して形成された部分712と、連結部23の梁部材232の上面の形成領域に対応して形成された部分713とを有し、部分712と部分713との間には、開口(第2の開口)714が形成されている。この開口714は、1対の梁部材231、232の上端同士の間の隙間に対応して形成されている。
また、マスク(第1のマスク)として用いる窒化膜72Aは、連結部23の梁部材231の下面の形成領域に対応して形成された部分722と、連結部23の梁部材232の下面の形成領域に対応して形成された部分723とを有し、部分722と部分723との間には、開口724(第1の開口)が形成されている。この開口724は、1対の梁部材231、232の下端同士の間の隙間に対応して形成されている。
ここで、開口724の幅をWm1とし、シリコン基板102Aの厚さをTとしたときに、下記式(3)の関係を満たす。
Figure 0005640687
このような関係式を満たすことにより、第1のマスクである窒化膜72Aと第2のマスクである窒化膜71Aとの位置関係がずれ、それにより、各梁部材231、232のシリコンの(111)面で構成されるべき1対の側面に段差が生じても、一方の側面に形成された段差と、他方の側面に形成された段差とをシリコン基板の厚さ方向にずらすことができる。そのため、得られたアクチュエーターにおいて、可動板21の回動時における各梁部材231、232に生じる応力集中を緩和することができる。
開口714の幅をWm2としたとき、下記式(4)を満たす。
Figure 0005640687
これにより、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板102Aをその両面側から異方性エッチングすることにより、1対の梁部材231、232で構成された連結部23を簡単かつ確実に形成することができる。
以下、本工程の異方性エッチングにおける段差の発生について詳述する。
本工程における異方性エッチングに際し、マスクとして用いる窒化膜71A、72Aの形成位置がずれていない場合、図8(a)〜図8(d)に示すように、開口711、714を介してシリコン基板102Aの上面がエッチングされるとともに、開口721、724を介してシリコン基板102Aの下面がエッチングされていき、1対の梁部材231、232が形成される。
この場合、開口714および開口724の幅方向での中心位置が互いに幅方向で一致しているので、図8(d)に示すように、各梁部材231、232の各側面は、段差のない、シリコンの(111)面で構成された一定の傾斜面となる。
一方、本工程における異方性エッチングに際し、マスクとして用いる窒化膜71A、72Aの形成位置がずれている場合、図9(a)〜図9(d)に示すように、開口711、714を介してシリコン基板102Aの上面がエッチングされるとともに、開口721、724を介してシリコン基板102Aの下面がエッチングされていき、1対の梁部材231、232が形成される。
この場合、開口714および開口724の幅方向での中心位置が互いに幅方向で異なるので、図9(d)に示すように、梁部材231の一方の側面には段差2315が形成され、梁部材231の他方の側面には段差2316が形成される。また、これと同様に、梁部材232の一方の側面には段差2325が形成され、梁部材232の他方の側面には段差2326が形成される。
段差2316は、前述したようにマスクとして用いる窒化膜72Aの開口724の幅が前記式(3)を満たすように形成されているため、シリコン基板102Aの厚さ方向での中央よりも窒化膜72A側(下側)に形成される。
これに対し、段差2315は、窒化膜71Aの開口711および窒化膜72Aの開口721の幅はシリコン基板102Aの厚さに対して大きすぎるため、シリコン基板102Aの厚さ方向での中央に形成される。
そのため、段差2315と段差2316とはシリコン基板102Aの厚さ方向での位置が異なっている。同様に、段差2325と段差2326とはシリコン基板102Aの厚さ方向での位置が異なっている。
このように、段差2315と段差2316とがシリコン基板102Aの厚さ方向での位置が異なるため、可動板21の回動時に梁部材231の厚さ方向での中央部に応力が集中するのを防止または抑制することができる。同様に、可動板21の回動時に梁部材232の厚さ方向での中央部に応力が集中するのを防止または抑制することができる。その結果、駆動時の応力集中による連結部23の破損を防止することができる。同様に、駆動時の応力集中による連結部24の破損を防止することができる。
仮に、開口724の幅が前記式(3)を満たしていないと、段差2315、2316、2325、2326はいずれもシリコン基板102Aの厚さ方向での中央に形成されることとなる。すなわち、段差2315、2316、2325、2326は互いにシリコン基板102Aの厚さ方向での位置が同じになる。そのため、駆動時における応力集中による破損するおそれがある。
−B11−
次に、窒化膜71A、72Aを除去する。これにより、図7(f)に示すように、基体2の上面および下面が露出した状態となる。
窒化膜71A、72Aの除去方法としては、特に限定されないが、上記工程A5と同様、例えば、リアクティブイオンエッチング(RIE)、CFを用いたドライエッチング、熱りん酸によるウェットプロセス等が挙げられる。
次に、図7(g)に示すように、可動板21の下面に、接着剤を介して永久磁石41を固定する。なお、可動板21の下面に、接着剤を介して硬磁性体を固定し、その後、この硬磁性体を着磁することにより、永久磁石41としてもよい。
また、可動板21の上面に、金属膜を形成し、光反射部211を形成する。この金属膜の形成方法としては、特に限定されず、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。
また、図示しないが、支持体3上にコイル42を設け、支持体3と基体2とを接合する。
以上の工程により、光スキャナー1が得られる。
以上説明したような光スキャナー1の製造方法によれば、前記式(3)を満たすので、得られた光スキャナー1(アクチュエーター)において、可動板21の回動時における各梁部材231、232、241、242に生じる応力集中を緩和することができる。
以上説明したような光スキャナーは、例えば、プロジェクター、レーザープリンター、イメージング用ディスプレイ、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に好適に適用することができる。その結果、優れた描画特性を有する画像形成装置を提供することができる。
(画像形成装置)
ここで、図10に基づいて、本発明の画像形成装置の一例を説明する。
図10は、本発明の画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。なお、以下では、説明の便宜上、スクリーンSCの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。
プロジェクター9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、クロスダイクロイックプリズム92と、1対の本発明の光スキャナー93、94(例えば、光スキャナー1と同様の構成の光スキャナー)と、固定ミラー95とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
クロスダイクロイックプリズム92は、4つの直角プリズムを貼り合わせて構成され、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクター9は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて照出された光をクロスダイクロイックプリズム92で合成し、この合成された光が、光スキャナー93、94によって走査され、さらに固定ミラー95によって反射され、スクリーンSC上でカラー画像を形成するように構成されている。
ここで、光スキャナー93、94の光走査について具体的に説明する。
まず、クロスダイクロイックプリズム92で合成された光は、光スキャナー93によって横方向に走査される(主走査)。そして、この横方向に走査された光は、光スキャナー94によってさらに縦方向に走査される(副走査)。これにより、2次元カラー画像をスクリーンSC上に形成することができる。このような光スキャナー93、94として本発明の光スキャナーを用いることで、極めて優れた描画特性を発揮することができる。
ただし、プロジェクター9としては、光スキャナーにより光を走査し、対象物に画像を形成するように構成されていれば、これに限定されず、例えば、固定ミラー95を省略してもよい。
このような画像形成装置は、前述したように長期に亘り光スキャナー93、94が安定して駆動できるので、信頼性に優れる。
以上、本発明のアクチュエーター、アクチュエーターの製造方法、光スキャナーおよび画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、本発明のアクチュエーターを光スキャナーに適用した場合を例に説明したが、本発明のアクチュエーターは、これに限定されず、例えば、光スイッチ、光アッテネータ等の他の光学デバイスに適用することも可能である。
また、前述した実施形態では、可動板を回動させる駆動手段がムービングマグネット型の電磁駆動方式を採用した構成を例に説明したが、かかる駆動手段は、ムービングコイル型の電磁駆動方式であってもよいし、また、静電駆動方式、圧電駆動方式等の電磁駆動方式以外の駆動方式を採用するものであってもよい。
1‥‥光スキャナー 2‥‥基体 3‥‥支持体 4‥‥駆動手段 9‥‥プロジェクター 21‥‥可動板 22‥‥支持部 23‥‥連結部 24‥‥連結部 31‥‥凹部 32‥‥板状部 33‥‥枠状部 41‥‥永久磁石 42‥‥コイル 51‥‥窒化膜 52‥‥窒化膜 52A‥‥窒化膜 61‥‥レジスト膜 62‥‥レジスト膜 62A‥‥レジスト膜 71‥‥窒化膜 71A‥‥窒化膜 72‥‥窒化膜 72A‥‥窒化膜 81‥‥レジスト膜 81A‥‥レジスト膜 82‥‥レジスト膜 82A‥‥レジスト膜 91‥‥光源装置 92‥‥クロスダイクロイックプリズム 93‥‥光スキャナー 94‥‥光スキャナー 95‥‥固定ミラー 102‥‥シリコン基板 102A‥‥シリコン基板 211‥‥光反射部 212‥‥凹部 231‥‥梁部材 232‥‥梁部材 241‥‥梁部材 242‥‥梁部材 311‥‥底面 521‥‥開口 621‥‥開口 711‥‥開口 712‥‥部分 713‥‥部分 714‥‥開口 721‥‥開口 722‥‥部分 723‥‥部分 724‥‥開口 811‥‥開口 821‥‥開口 911‥‥赤色光源装置 912‥‥青色光源装置 913‥‥緑色光源装置 2311‥‥上面 2312‥‥下面 2313、2314‥‥側面 2315‥‥段差 2316‥‥段差 2321‥‥上面 2322‥‥下面 2323、2324‥‥側面 2325‥‥段差 2326‥‥段差

Claims (9)

  1. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
    前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
    前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
    前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
    前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とするアクチュエーター。
    Figure 0005640687
  2. 前記1対の梁部材の前記他方の面側の端同士の間の距離をWとしたとき、下記式(2)を満たす請求項1に記載のアクチュエーター。
    Figure 0005640687
  3. 前記可動板、前記支持部および前記1対の連結部は、板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板を異方性エッチングすることにより形成されたものである請求項1または2に記載のアクチュエーター。
  4. 前記各梁部材は、その横断面形状が平行四辺形をなしている請求項3に記載のアクチュエーター。
  5. 前記各梁部材の横断面の外形は、シリコンの(100)面に沿った1対の辺と、シリコンの(111)面に沿った1対の辺とで構成されている請求項4に記載のアクチュエーター。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエーターを製造する方法であって、
    板面がシリコンの(100)面で構成されたシリコン基板の一方の面上に、前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間に対応する第1の開口を有する第1のマスクを形成するとともに、前記シリコン基板の他方の面上に、前記1対の梁部材の前記他方の面側の端同士の間に対応する第2の開口を有する第2のマスクを形成する工程と、
    前記第1のマスクおよび前記第2のマスクを介して前記シリコン基板をその両面側から異方性エッチングすることにより、前記可動板、前記支持部および前記1対の連結部を形成する工程とを有し、
    前記第1の開口の幅をWm1とし、前記シリコン基板の厚さをTとしたときに、下記式(3)の関係を満たすことを特徴とするアクチュエーターの製造方法。
    Figure 0005640687
  7. 前記第2の開口の幅をWm2としたとき、下記式(4)を満たす請求項6に記載のアクチュエーターの製造方法。
    Figure 0005640687
  8. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
    前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
    前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
    前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
    前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とする光スキャナー。
    Figure 0005640687
  9. 光を出射する光源と、
    前記光源からの光を走査する光スキャナーとを備え、
    前記光スキャナーは、
    光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    支持部と、
    前記可動板を前記支持部に対して回動可能に連結する1対の連結部とを有し、
    前記各連結部は、1対の梁部材で構成され、
    前記1対の梁部材間の距離は、前記可動板の回動中心軸に平行な方向からみたときに、前記可動板の一方の面側から他方の面側に向けて漸増しており、
    前記1対の梁部材の前記一方の面側の端同士の間の距離をWとし、前記1対の梁部材の前記可動板の厚さ方向での厚さをtとしたとき、下記式(1)を満たし、
    前記梁部材は、前記回動中心軸に垂直な方向に沿った断面で見たときに、前記梁部材の一方の側面に形成された段差と、前記梁部材の他方の側面に形成された段差とを有し、これらの段差が前記可動板の厚さ方向にずれていることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 0005640687
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