JP5532994B2 - 金属貼付用粘着シート - Google Patents
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本発明の粘着シートでは、基材は、透明であることを特徴とする。ここで、透明とは、必ずしも無色透明である必要はなく、着色された透明であってもよいが、可視領域(380〜780nm)における光透過率が80%以上でなければならない。基材の光透過性は高いほどよく、可視域における光透過率が85%以上であることが好ましい。なお、光透過率は、市販の分光光度計、例えば、島津製作所社製のUV−3100PCを用いて測定(JIS−Z8701準拠)することができる。
本発明の粘着シートでは、粘着剤層は、アクリル系ポリマー、架橋剤、1,2,3−ベンゾトリアゾール、及び2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドを含有する。ここで、アクリル系ポリマーは、アクリル酸エステルを主成分とし、該アクリル酸エステルと、共重合可能な水酸基含有モノマーとの共重合により得られることを特徴とする。
光透過率変化(ΔT)=|Tint(W)−Tend(W)|
色度変化(Δx)=|xint−xend|
色度変化(Δy)=|yint−yend|
明度変化(ΔY)=|Yint−Yend|
銅、コバルト、クロム、及びニッケルの合金粒子からなる黒化層が電解メッキ形成された、厚さ10μmの連続帯状の電解銅箔の両面に、亜鉛メッキを施した後、ディッピング法にて公知のクロメート処理を行い、表裏両面に防錆層を形成した。次いで、この銅箔を、黒化層面側であって、且つ、透明樹脂基材プライマー層上に、主剤(平均分子量3万のポリエステルポリウレタンポリオール)12質量部と、硬化剤(キシリレンジイソシアネート系プレポリマー)1質量部とからなる透明な2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤でドライラミネートした後、50℃、3日間養生し、銅箔(防錆層)と透明樹脂基材との間に、厚さ7μmの透明接着剤層を有する連続帯状の電磁波遮蔽層を形成した。なお、基材には、一方の面上にポリエステル樹脂系プライマー層を形成した厚さ100μmの、連続帯状の無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
アクリル系粘着剤(商品名:SKダイン1811L,主モノマー:アクリル酸ブチル,アクリル酸エステル(主にアクリル酸ブチル)と、水酸基含有モノマーとの共重合により得られるアクリル系ポリマー,質量平均分子量(Mw):約65万,分散度(Mw/Mn):6.3,アクリル系ポリマー中のカルボキシル基の含有量:25ppm未満(NMRによる測定),固形分:23%,綜研化学株式会社製)100質量部に対して、架橋剤(商品名:TD75,イソシアネート系架橋剤,固形分:75%,綜研化学株式会社製)を0.2質量部、及びシランカップリング剤(商品名:A50,固形分:50%,綜研化学株式会社製)を0.09質量部配合し、トルエン10質量部で希釈し、十分に分散させた。これに、上記アクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾール(商品名:1,2,3−ベンゾトリアゾール,固形分:100%,東京化成工業株式会社製)と、同じくアクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド(商品名:IRGANOX MD1024,固形分:100%,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエン及びメチルエチルケトンの混合溶媒(商品名:KT11,質量比1:1,DICグラフィックス株式会社製)50mlと、THF25ml(和光純薬工業社製)との混合溶媒に溶解・分散させた溶液を添加し、更に分散させて、粘着剤層形成用塗工液を調製した。
アクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾールと、同じくアクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドとを使用する以外は、実施例1と同様の方法にて、粘着剤層形成用塗工液を調製し、実施例2の粘着シートを得た。
アクリル系粘着剤(商品名:SKダイン1811L,主モノマー:アクリル酸ブチル,アクリル酸エステル(主にアクリル酸ブチル)と、水酸基含有モノマーとの共重合により得られるアクリル系ポリマー,質量平均分子量(Mw):約65万,分散度(Mw/Mn):6.3,アクリル系ポリマー中のカルボキシル基の含有量:25ppm未満(NMRによる測定),固形分:23%,綜研化学株式会社製)100質量部に対して、架橋剤(商品名:TD75,イソシアネート系架橋剤,固形分:75%,綜研化学株式会社製)を0.2質量部、及びシランカップリング剤(商品名:A50,固形分:50%,綜研化学株式会社製)を0.09質量部配合し、トルエン10質量部で希釈し、十分に分散させた。これに、上記アクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾール(商品名:1,2,3−ベンゾトリアゾール,固形分:100%,東京化成工業株式会社製)を、トルエン及びメチルエチルケトンの混合溶媒(商品名:KT11,質量比1:1,DICグラフィックス株式会社製)50mlに溶解・分散させた溶液を添加し、更に分散させて、粘着剤層形成用塗工液を調製した。
アクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾールを使用する以外は、比較例1と同様の方法にて、粘着剤層形成用塗工液を調製し、比較例2の粘着シートを得た。
アクリル系粘着剤(商品名:SKダイン1811L,主モノマー:アクリル酸ブチル,アクリル酸エステル(主にアクリル酸ブチル)と、水酸基含有モノマーとの共重合により得られるアクリル系ポリマー,質量平均分子量(Mw):約65万,分散度(Mw/Mn):6.3,アクリル系ポリマー中のカルボキシル基の含有量:25ppm未満(NMRによる測定),固形分:23%,綜研化学株式会社製)100質量部に対して、架橋剤(商品名:TD75,イソシアネート系架橋剤,固形分:75%,綜研化学株式会社製)を0.2質量部、及びシランカップリング剤(商品名:A50,固形分:50%,綜研化学株式会社製)を0.09質量部配合し、トルエン10質量部で希釈し、十分に分散させた。これに、上記アクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド(商品名:IRGANOX MD1024,固形分:100%,チバ・ジャパン株式会社製)を、トルエン及びメチルエチルケトンの混合溶媒(商品名:KT11,質量比1:1,DICグラフィックス株式会社製)50mlと、THF25ml(和光純薬工業社製)との混合溶媒に溶解・分散させた溶液を添加し、更に分散させて、粘着剤層形成用塗工液を調製した。
アクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドを使用する以外は、比較例3と同様の方法にて、粘着剤層形成用塗工液を調製し、比較例4の粘着シートを得た。
アクリル系粘着剤(商品名:SKダイン2094,主モノマー:アクリル酸ブチル,アクリル酸エステル(主にアクリル酸ブチル)と、カルボキシル基含有モノマーとの共重合により得られるアクリル系ポリマー,質量平均分子量(Mw):約85万,分散度(Mw/Mn):5.8,固形分:25%,綜研化学株式会社製)100質量部に対して、架橋剤(商品名:E−5XM,エポキシ系架橋剤,固形分:5%,綜研化学株式会社製)を0.27質量部配合し、トルエン10質量部で希釈し、十分に分散させた。これに、上記アクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾール(商品名:1,2,3−ベンゾトリアゾール,固形分:100%,東京化成工業株式会社製)と、同じくアクリル系粘着剤の固形分に対して0.5質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド(商品名:IRGANOX MD1024,固形分:100%,チバ・ジャパン株式会社製)とを、トルエン及びメチルエチルケトンの混合溶媒(商品名:KT11,質量比1:1,DICグラフィックス株式会社製)50mlと、THF25ml(和光純薬工業社製)との混合溶媒に溶解・分散させた溶液を添加し、更に分散させて、粘着剤層形成用塗工液を調製した。
アクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の1,2,3−ベンゾトリアゾールと、同じくアクリル系粘着剤の固形分に対して1.0質量%の2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドとを使用する以外は、比較例5と同様の方法にて、粘着剤層形成用塗工液を調製し、比較例6の粘着シートを得た。
上記実施例1,2,比較例1〜6で得られた粘着シートを100mm×50mmに切断し、試験片とした。この試験片を製造例1の方法にて形成された導電性メッシュ層に2kgのローラーを用いて貼合した後、オートクレーブ装置を用いて貼合加工(加工条件:0.7MPa,50℃,3時間)し、温度80℃の加熱条件下にて3000時間放置した。
上記実施例1,2,比較例1〜6で得られた粘着シートを100mm×50mmに切断し、試験片とした。この試験片を製造例1の方法にて形成された導電性メッシュ層に2kgのローラーを用いて貼合した後、オートクレーブ装置を用いて貼合加工(加工条件:0.7MPa,50℃,3時間)し、温度60℃、湿度90%の加熱・加湿条件下にて3000時間放置した。
上記耐熱性試験及び耐湿熱性試験に供した粘着シートの、放置前、放置後における光透過率(T)を分光光度計(製品名:UV−3100PC,島津製作所社製)にて測定した。測定はJIS−Z8701に準拠した。そして、放置前後の光透過率(T)の測定値から、光透過率変化(ΔT)を求めた。380〜500nmにおける放置前後の光透過率変化(ΔT)の平均値を表1,図1〜8に示す。
Claims (7)
- 透明基材上に、粘着剤層が形成されている粘着シートであって、
前記粘着剤層は、アクリル系ポリマー、架橋剤、1,2,3−ベンゾトリアゾール、及び2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドを含有し、
前記アクリル系ポリマーが、アクリル酸エステルを主成分とし、前記アクリル酸エステルと、共重合可能な水酸基含有モノマーとの共重合により得られることを特徴とする金属貼付用粘着シート。 - 前記アクリル系ポリマーが、カルボキシル基を実質的に含有しない請求項1に記載の金属貼付用粘着シート。
- 前記粘着剤層と、金属面とを貼り合わせた場合において、温度80℃、試験時間3000時間の耐熱性試験の前後における各波長での光透過率変化の平均値が、波長域380〜500nmで4.5%以下であり、且つ
温度60℃、湿度90%、試験時間3000時間の耐湿熱性試験の前後における各波長での光透過率変化の平均値が、波長域380〜500nmで2.5%以下である請求項1又は2に記載の金属貼付用粘着シート。 - 前記粘着剤層と、金属面とを貼り合わせた場合において、温度80℃、試験時間3000時間の耐熱性試験の前後における色度変化(Δx、Δy)が、Δx<0.002であって、Δy<0.003であり、且つ
温度60℃、湿度90%、試験時間3000時間の耐湿熱性試験の前後における色度変化(Δx、Δy)が、Δx<0.002であって、Δy<0.003である請求項1〜3いずれかに記載の金属貼付用粘着シート。 - 前記粘着剤層と、金属面とを貼り合わせた場合において、温度80℃、試験時間3000時間の耐熱性試験の前後における明度変化が1.5%以下であり、且つ
温度60℃、湿度90%、試験時間3000時間の耐湿熱性試験の前後における明度変化が1.0%以下である請求項1〜4いずれかに記載の金属貼付用粘着シート。 - 請求項1〜5いずれかに記載の粘着シートの粘着剤層面と、電磁波シールドの金属面とが貼り合わされているプラズマディスプレイパネル用光学フィルム。
- 請求項6に記載の光学フィルムが、プラズマディスプレイパネルの画像表示ガラス板前面に配置されているプラズマディスプレイ。
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