まず、本発明の遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1(以下、パチンコ機1と略称する)を正面からみた正面図であり、図3はパチンコ機を示す背面図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ機の前面側、奥側を背面側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ機の前面とは、遊技者側からパチンコ機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。尚、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用CPU104によって制御される。演出制御用CPU104が、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていても良い。また、第1特別図柄表示器8a及び第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていても良い。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技や小当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、及び第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。尚、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしても良い。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしても良い。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
尚、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13及び第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であっても良い。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、及び第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
尚、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行しても良い。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。尚、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行しても良い。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態及び特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしても良い。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態及び特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしても良い。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R、27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28b及び右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28b及び右枠LED28c及び装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。尚、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
パチンコ遊技機1裏面側では、図2に示すように、演出表示装置9を制御する演出制御用CPU104などが搭載された演出制御基板80、演出制御用CPU104及び後述するアミューズメントLSI106が用いるデータを格納するROMが搭載された演出用ROM基板50を含む演出制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、及び、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が、裏面側に露呈する形態にて設置されている。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、図3には、払出制御基板37及び演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56及びI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54及びRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていても良い。また、I/Oポート部57は、外付けであっても良い。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄及び演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。尚、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。尚、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。尚、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載しても良い。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a及びカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、及び大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用CPU104で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、演出用ROM基板50の回路構成例を示すブロック図である。
演出制御基板80は、入力ポート103、演出制御用CPU104、演出制御用CPU104がワークメモリとして用いるRAM105、アミューズメントLSI106を搭載しており、これら各部は、システムバス101を介してデータの送受が可能に接続されている。
また、演出制御基板80は、演出制御基板80に設けられたコネクタ80C及び演出用ROM基板50に設けられたコネクタ50Cを介して演出用ROM基板50と接続されており、システムバス101は、コネクタ80C、50Cを介して演出用ROM基板50に搭載された演出制御用ROM108にも接続され、システムバス101を介して演出制御基板80に搭載された演出制御用CPU104及びアミューズメントLSI106が演出制御用ROM108とデータの送受を行えるようになっている。
また、演出制御基板80に搭載されたアミューズメントLSI106と、演出用ROM基板50に搭載された画像・音・LEDROM109と、の間にはデータ転送バス102が形成され、データ転送バス102を介して演出制御基板80に搭載されたアミューズメントLSI106が画像・音・LEDROM109とデータの送受を行えるようになっている。
演出制御基板80において、演出制御用CPU104は、演出制御用ROM108に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU104は、演出制御コマンドに基づいて、アミューズメントLSI106に演出表示装置9の表示制御、スピーカ27R、27Lによる音の出力制御、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、装飾LED25の点灯制御を行わせる。
この実施例では、演出制御用CPU104と共動して演出表示装置9の表示制御、スピーカ27R、27Lによる音の出力制御、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、装飾LED25の点灯制御を行うアミューズメントLSI106が演出制御基板80に搭載されている。
アミューズメントLSI106は、演出制御用CPU104とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、アミューズメントLSI106によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、アミューズメントLSI106は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU104は、受信した演出制御コマンドに従ってアミューズメントLSI106に対して演出表示装置9の表示制御、スピーカ27R、27Lによる音の出力制御、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、装飾LED25の点灯制御を指示する。
演出制御用CPU104の指示に基づいてアミューズメントLSI106は、画像・音・LEDROM109から必要な画像データ、点灯パターンデータ、音データを読み出す。画像・音・LEDROM109には、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)の画像データ、天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、装飾LED25の点灯パターンを定めた点灯パターンデータ、スピーカ27R、27Lから出力される音声を構成する音データが予め格納されている。そしてアミューズメントLSI106は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行し、点灯パターンデータに基づいて天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、装飾LED25の点灯制御を実行し、音データに基づく音声や効果音を増幅回路に出力し、スピーカ27R、27Lから出力させる。
図5は、演出制御基板80と演出用ROM基板50とを接続するシステムバス101及びデータ転送バス102の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、システムバス101は、アドレスバス(CPU)と、データバス(CPU)と、から構成される。
アドレスバス(CPU)は、演出制御用CPU104から演出制御用ROM108に向かって信号を伝送するバスラインであり、演出制御用CPU104が読み出すデータのアドレスを指定するアドレス信号を演出制御用CPU104から演出制御用ROM108に対して伝送する。
データバス(CPU)は、演出制御用ROM108から演出制御用CPU104、RAM105またはアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するバスラインであり、アドレス信号に基づいて指定されたデータを演出制御用ROM108から演出制御用CPU104、RAM105またはアミューズメントLSI106に対して伝送する。
アドレスバス(CPU)、データバス(CPU)には、それぞれ駆動電流を増幅するためのバスバッファ110、112が設けられている。
演出制御用CPU104から演出制御用ROM108に向かって信号を伝送するアドレスバス(CPU)のバスバッファ110は、演出制御基板80側に設けられ、特にコネクタ80Cの近傍位置に設けられている一方で、演出制御用ROM108から演出制御用CPU104、RAM105またはアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するデータバス(CPU)のバスバッファ112は、演出用ROM基板50側に設けられ、特にコネクタ50Cの近傍位置に設けられている。
データ転送バス102は、アドレスバス(LSI)と、データバス(LSI)と、から構成される。
アドレスバス(LSI)は、アミューズメントLSI106から画像・音・LEDROM109に向かって信号を伝送するバスラインであり、アミューズメントLSI106が読み出すデータのアドレスを指定するアドレス信号をアミューズメントLSI106から画像・音・LEDROM109に対して伝送する。
データバス(LSI)は、画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するバスラインであり、アドレス信号に基づいて指定されたデータを画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に対して伝送する。
さらにデータバス(LSI)は、32ビットのバスライン2本から構成されており、画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって合計64ビットの信号を伝送することが可能とされている。
図5に示す例では、データバス(LSI)のうち上位32ビットのバスライン・下位32ビットのバスラインの双方が1つの画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するバスラインとして用いられている。
アドレスバス(LSI)、データバス(LSI)にも、それぞれ駆動電流を増幅するためのバスバッファ111、113、114が設けられている。特に、データバス(LSI)には、下位32ビットのバスラインと上位32ビットのバスラインのそれぞれにバスバッファ113、114が設けられている。
アミューズメントLSI106から画像・音・LEDROM109に向かって信号を伝送するアドレスバス(LSI)のバスバッファ111は、演出制御基板80側に設けられ、特にコネクタ80Cの近傍位置に設けられている一方で、画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するデータバス(LSI)のバスバッファ113、114は、演出用ROM基板50側に設けられ、特にコネクタ50Cの近傍位置に設けられている。
このように本実施例では、演出制御基板80には、演出制御用CPU104、演出制御用CPU104のワークメモリとして用いられるRAM105、演出表示装置9の表示制御、音の出力制御、LEDの点灯制御を行うアミューズメントLSI106が設けられ、演出制御用CPU104が用いるプログラムやデータテーブルなどが格納された演出制御用ROM108、アミューズメントLSI106が用いる画像データ、音データ、点灯パターンデータが格納された画像・音・LEDROM109は、演出制御基板80にコネクタを介して接続された演出用ROM基板50に設けられているため、異なる演出の制御や異なる内容の演出を行う遊技機であっても、演出用ROM基板50のみを変更するだけで、共通の演出制御基板80を用いることが可能となる。
また、データの送受を行うバスが基板内の配線パターンに形成されている部分では外部からのノイズの影響を受けにくいが、本実施例のようにコネクタを介して複数の基板上をバスが跨ぐ場合には、コネクタ部分からのノイズの影響を受けやすくなる。
このため、本実施例の演出制御基板80、演出用ROM基板50では、バスの駆動電流を増幅するバスバッファを設け、バスの駆動電流を低下させないようにすることで、ノイズの影響を軽減できるようになっている。
特に本実施例では、演出制御基板80側から演出用ROM基板50側に向かって信号を伝送するアドレスバス(CPU)、アドレスバス(LSI)のバスバッファ110、111を演出制御基板80側に設け、演出用ROM基板50側から演出制御基板80側に向かって信号を伝送するデータバス(CPU)、データバス(LSI)のバスバッファ112〜114を演出用ROM基板50側に設けており、基板を跨ぐコネクタの手前でそれぞれのバスの駆動電流が増幅されるので、コネクタ上の電流が低下してしまうことを極力避けることが可能となり、基板同士を繋ぐコネクタ部分から受けるノイズの影響を極力抑えることができる。
また、本実施例では、演出制御基板80側から演出用ROM基板50側に向かって信号を伝送するアドレスバス(CPU)、アドレスバス(LSI)のバスバッファ110、111が、演出制御基板80側のコネクタ80Cの近傍位置に配置され、演出用ROM基板50側から演出制御基板80側に向かって信号を伝送するデータバス(CPU)、データバス(LSI)のバスバッファ112〜114が演出用ROM基板50側のコネクタ50Cの近傍位置に配置されており、基板を跨ぐ直前でそれぞれのバスの駆動電流が増幅されるので、基板同士を繋ぐコネクタ部分の電圧降下を効果的に抑制でき、コネクタ部分からのノイズの影響をより確実に抑えることができる。
また、演出制御基板80側から演出用ROM基板50側に向かって信号を伝送するアドレスバス(CPU)、アドレスバス(LSI)と、演出用ROM基板50側から演出制御基板80側に向かって信号を伝送するデータバス(CPU)、データバス(LSI)の駆動電圧、駆動電流の大きさが同一であり、かつアドレスバス(CPU)、アドレスバス(LSI)のバスバッファ110、111が駆動電流を増幅する性能と、データバス(CPU)、データバス(LSI)のバスバッファ112〜114が駆動電流を増幅する性能と、が同一性能であることが好ましく、このような構成とすることで、アドレスバス側のバスバッファで増幅された駆動電流と、データバス側のバスバッファで増幅された駆動電流と、に偏りが生じることがなく、一方のバスラインが他方のバスラインに比べてノイズの影響を受けやすくなってしまうことがなく、均等にノイズの影響を抑えることができる。
また、本実施例では、アミューズメントLSI106から画像・音・LEDROM109に向かって信号を伝送するアドレスバス(LSI)が、上位32ビット・下位32ビットの2本のバスラインから構成されており、画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって合計64ビットの信号を伝送することが可能とされている。これら上位32ビット・下位32ビットの2本のバスラインには、それぞれバスバッファが設けられており、各々のバスラインの駆動電流が増幅されるようになっている。
そして本実施例では、データバス(LSI)のうち上位32ビットのバスライン・下位32ビットのバスラインの双方が1つの画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送する64ビットのバスラインとして用いられているが、アミューズメントLSI106の設定を変更することにより、図6に示すように、32ビットのデータ出力が可能な2つの画像・音・LEDROM(A)109a、画像・音・LEDROM(B)を搭載した演出用ROM基板50’を演出制御基板80に接続し、上位32ビットのバスライン・下位32ビットのバスラインを2つの画像・音・LEDROM(A)109a、画像・音・LEDROM(B)のそれぞれのバスラインとして用いることも可能である。
また、図7に示すように、アミューズメントLSI106の設定を変更することにより、32ビットのデータ出力が可能な1つの画像・音・LEDROM109cを搭載した演出用ROM基板50”を演出制御基板80に接続し、上位32ビットのバスラインまたは下位32ビットのバスラインのいずれか一方(図中では下位32ビットのバスライン)のみを用いることも可能となる。尚、この場合には、ROMに接続される一方のバスラインには、演出用ROM基板50”側にバスバッファ114’を搭載する一方で、ROMに接続されない他方のバスラインにはバスバッファを搭載しない構成とすることが好ましく、このような構成とすることで、データバス(LSI)のうちROMに接続されるバスラインよりもROMに接続されないバスラインの駆動電流が低下し、ROMに接続されないバスライン側にノイズが飛来しやすくなり、結果としてROMに接続されているバスラインのノイズの影響をさらに抑えることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機としてパチンコ遊技機を例示しているが、本発明はこれに限らず、CPUなどの制御手段と、CPUが用いるデータが格納されたROMなどのデータ格納手段と、を搭載する遊技機であれば本発明を適用可能であり、遊技用価値(メダルやクレジット等)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンなどの遊技機に本発明を適用しても良い。
前記実施例では、演出制御用CPU104及びアミューズメントLSI106が搭載された演出制御基板80と、演出制御用CPU104が用いるデータが格納された演出制御用ROM108、アミューズメントLSI106が用いるデータが格納された画像・音・LEDROM109が搭載された演出用ROM基板50と、から構成され、これらの基板に本発明を適用しているが、少なくともCPUなどの制御手段と、CPUが用いるデータが格納されたROMなどのデータ格納手段と、から構成されるものであれば本発明を適用可能であり、遊技の制御を行うCPUが搭載された遊技制御基板と、当該CPUが用いるデータが格納されたROMが搭載されたROM基板と、から構成されるものに本発明を適用しても良い。
前記実施例では、演出制御基板80側から演出用ROM基板50側に向かって信号を伝送するアドレスバス(CPU)、アドレスバス(LSI)のバスバッファ110、111が、演出制御基板80側のコネクタ80Cの近傍位置に配置され、演出用ROM基板50側から演出制御基板80側に向かって信号を伝送するデータバス(CPU)、データバス(LSI)のバスバッファ112〜114が演出用ROM基板50側のコネクタ50Cの近傍位置に配置されているが、少なくとも制御手段が搭載された制御基板側からROMが搭載されたROM基板側に向かって信号を伝送するアドレスバスのバスバッファが、制御基板側の制御手段とコネクタとの間に配置され、ROM基板側から制御基板側に向かって信号を伝送するデータバスのバスバッファがROM基板側のROMとコネクタとの間に配置される構成であれば良い。
前記実施例では、演出制御基板80と演出用ROM基板50とがコネクタ80C、50Cを介して直接接続される構成であるが、制御手段が搭載された制御基板とROMが搭載されたROM基板とがケーブルなどを介して接続される構成としても良い。
前記実施例では、画像・音・LEDROM109からアミューズメントLSI106に向かって信号を伝送するデータバス(LSI)が上位32ビット・下位32ビットの2本のバスラインから構成されており、これら2本のバスラインを選択的に用いることが可能な構成であるが、選択不能な1本のバスラインにて構成されていても良いし、3本以上のバスラインを選択的に用いることが可能な構成であっても良い。
また、前記実施例では、アミューズメントLSI106の設定を変更することで、複数のバスラインを選択的に用いる構成であるが、接続されている演出用ROM基板の構成にあわせてアミューズメントLSI106が自動的に認識し、設定が自動的に行われる構成としても良い。