JP5563848B2 - 在庫管理装置 - Google Patents
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Description
なお、特許文献1には、過去における需要予測値と需要実績値に基づいて安全在庫量(将来の製品の需要が予測よりも大きくなり在庫が欠品状態になることを防ぐために予め生産しておく在庫の在庫量をいう)を算出する在庫管理の技術について開示されている。
特許文献1の技術は、在庫管理の良し悪しを、需要予測値と予測誤差の絶対値との相関で判断するものであるが、この判断も製品の種類別に行われるので同様である。
そこで、このような事情を鑑みて、本発明では、製品の問題在庫の発見を有効に支援することを目的とする。
また、第1の特徴量、第2の特徴量には、例えば、着目日時の製品の累積販売金額、在庫金額、在庫回転率、リードタイム、といった種々の特徴量をとることができるため、在庫管理の詳細な分析を行うことができる。
もし、問題在庫と推定した製品について詳細に調査したいときは、該当するプロットを選択することで、その製品の詳細な情報を表示することもできる。
詳細は、後記する。
図1は、本実施形態の在庫管理装置のソフトウェア構成図である。この在庫管理装置は、履歴データ001、色分けテーブル002、散布図生成手段003、重心算出手段004、詳細グラフ生成手段005、XY軸項目選択手段006、プロット色分け項目選択手段007、プロット選択手段008、日付指定手段009、自動更新間隔指定手段010、自動更新開始手段011、自動更新終了手段012といったソフトウェア構成を備えている。
図2は、履歴データ001のデータ構造の一例を示す図である。履歴データ001は、「製品コード」、「事業グループ」、「カテゴリ」、「ブランド」、「日付」、「累積販売金額」、「在庫金額」といったフィールドを備えている。
「事業グループ」は、在庫管理の対象となる製品の生産、販売などの事業グループの名称である。
「カテゴリ」は、在庫管理の対象となる製品を、特性、品質などで分類したときの分類の名称である。
「ブランド」は、在庫管理の対象となる製品の銘柄の名称である。
「在庫金額」は、該当する製品がその日において、所定のスペースで在庫されたときの実際の在庫量を金額として示したものである。
なお、「事業グループ」、「カテゴリ」、「ブランド」は、後記する分類項目の選択候補となる。
また、「累積販売金額」、「在庫金額」は、後記する散布図のグラフのX軸(横軸)およびY軸(縦軸)となる特徴量(第1の特徴量、第2の特徴量)のひとつである。
図3は、色分けテーブル002のデータ構造の一例を示す図である。色分けテーブル002は、「値」、「色」といったフィールドを備えている。
「色」は、散布図に表示されるプロットの色である。図3の色分けテーブル002によれば、例えば、ブランドαである製品のプロットの色は赤(Red)とするように設定される。
重心算出手段004は、履歴データ001に登録されている製品に対応するプロットの集合の重心を算出する。
XY軸項目選択手段006は、入力部からの入力により、散布図のグラフのX軸(横軸)およびY軸(縦軸)に定める特徴量を、履歴データ001のフィールドの一部から選択する。XY軸項目選択手段006は、表示部の画面上のGUI(Graphic User Interface)操作による指定、または外部ファイルによる指定により実現する。
日付指定手段009は、入力部などからの入力により、ユーザが着目したい日を指定する。その日(着目日時)を指定することにより、履歴データ001のレコードのうち、「日付」の値がその指定の日であるものが特定され、結果的に、その指定の日における散布図のプロットが描写される。日付指定手段009は、表示部の画面上のGUI操作による指定、または外部ファイルによる指定により実現する。
次に、本実施形態の在庫管理装置の処理内容について詳細に説明する。以下に説明する処理の主体は、在庫管理装置の制御部である。
まず、ステップS401において、日付指定手段009により指定された日付を変数dに代入して日付dとするとともに、プロット色分け項目選択手段007により選択された分類項目を変数Iに代入して分類項目Iとし、日付dと分類項目Iをメモリ上に展開する。展開した後、ステップS402に進む。
まず、ステップS501において、履歴データ001の「製品コード」に登録されている製品コードを全て抽出し、抽出した製品コードにおいて重複の無い製品コードのリストを、例えば昇順に並べて作成する。なお、変数Cにこのリストを代入してリストCとする。リストCを作成した後、ステップS502に進む。
なお、描画された散布図のグラフィックデータはメモリ上に記憶され、表示部に表示される。
図6(図6A〜図6Cの総称)は、表示部に画面表示された散布図の具体例である。図6Aは、横軸に製品群の累積販売金額をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が示されている。図6Bは、横軸に製品群の在庫回転率をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が示されている。図6Cは、横軸に製品群のリードタイム(日単位)をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が示されている。
図7は、表示部に画面表示された散布図のプロットを色分けして表示するときの具体例である。表示部の表示画面のコンボボックス103において、「事業グループ」を指定することにより、散布図のプロットの色を定める分類項目が決定される。コンボボックス103は、プロット色分け項目選択手段007を具現化したインターフェースであり、これらに登録されているメニューは、履歴データ001のフィールドの一部のフィールド名である。
次に、表示部に画面表示された散布図のプロットの重心の表示に関する説明をする。
図8は、重心算出手段004による処理内容を示すフローチャートである。
図10(図10A〜図10Cの総称)は、表示部に画面表示された散布図のプロットを対数表示するときの具体例である。図10Aは、横軸に製品群の累積販売金額をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が示されている。図10Bは、横軸に製品群の在庫回転率をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が示されている。図10Cは、横軸に製品群のリードタイム(日単位)をとり、縦軸に製品群の在庫金額をとったときの散布図が対数表示で示されている。
なお、図10ではX軸、Y軸の両方を常用対数軸にしたが、片方のみを常用対数軸にしてもよいし、「常用」以外の対数軸を用いてもよい。この場合、例えばテキストボックス111は、相応の選択ができるように、その数を増やすなどの設計変更を行うようにする。
表示部に画面表示する散布図が示す在庫状況の日の設定に関する説明をする。
図11は、表示部に画面表示された散布図が示す在庫状況の日を設定するインターフェースを表示するときの具体例である。図11に図示された内容は、基本的には、図6Aに準拠する。
なお、履歴データ001に該当する日付のレコードが存在しないときは、自動更新を終了し、例えば最新の日における散布図が表示される。
また、散布図の自動更新をアニメーション表示するように描画の制御をすれば、着目したプロットの足跡を辿ることができ、在庫状況の良し悪しを容易に判断することができる。この場合、在庫管理装置は、前記アニメーション表示を実現するソフトウェア構成を例えば記憶部に備える。
次に、表示部に画面表示された散布図のプロットの詳細表示に関する説明をする。
図12は、詳細グラフ生成手段005による処理内容を示すフローチャートである。この処理は、プロット選択手段008により、散布図のプロットの選択(例:ポインティングデバイスのクリック、タッチパネルであればそのプロットの表示箇所の押下)が実現されたときに開始する。
ステップS1203において、変数dに、抽出したレコードの日付(履歴データ001の「日付」に登録された値)を代入する。代入した後、ステップS1204に進む。
なお、描画された在庫推移のグラフィックデータはメモリ上に記憶され、表示部に表示される。
なお、閉じるボタン202を押せば、この在庫推移を示すウィンドウが閉じる。
本実施形態により、以下の効果を奏する。すなわち、在庫管理の対象となる製品に関し、所定の特徴量を座標軸に定めた散布図を表示するので、マネージャ等のユーザに対し、製品の問題在庫の発見を有効に支援することができる。
前記特徴量には、例えば累積販売金額、在庫金額、在庫回転率、リードタイムをとることで、在庫管理の詳細な分析手法を提供することができる。
注目したい製品については、散布図の該当するプロットを選択することで、その製品の在庫推移などの詳細な情報を提示するため、よりいっそう製品の問題在庫の発見を有効に支援することができる。
なお、前記した実施形態は、本発明を実施するための好適なものであるが、その実施形式はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形することが可能である。
002 色分けテーブル
003 散布図生成手段
004 重心算出手段
005 詳細グラフ生成手段
006 XY軸項目選択手段
007 プロット色分け項目選択手段
008 プロット選択手段
009 日付指定手段
010 自動更新間隔指定手段
011 自動更新開始手段
012 自動更新終了手段
Claims (3)
- 製品の在庫状況を表示する表示部を備え、製品の在庫管理の意思決定を支援する在庫管理装置において、
前記在庫管理装置の記憶部は、
製品の在庫に関する第1の特徴量の値の履歴を示すデータと、製品の在庫に関する第2の特徴量の値の履歴を示すデータとを、製品ごとに記憶しており、
前記在庫管理装置の制御部は、
入力部からの入力により、着目日時と、前記在庫状況を示す散布図の第1の座標軸を構成する前記第1の特徴量と、前記在庫状況を示す散布図の第2の座標軸を構成する前記第2の特徴量とを特定する制御と、
前記記憶部から、前記着目日時における第1の特徴量の値と、前記着目日時における第2の特徴量の値とを、製品ごとに取得し、前記第1の座標軸となる横軸では前記第1の特徴量となる累積販売金額の値を示し、前記第2の座標軸となる縦軸では前記第2の特徴量となる在庫金額の値を示すプロットを、製品ごとに生成することで、前記表示部に前記散布図を表示させる制御と、
前記散布図に表示されている前記プロットの集合の重心を算出する制御と、
前記表示部に、前記算出した重心を示すプロットと、前記重心と交わる横直線および縦直線を前記散布図に表示させる制御と、を実行する
ことを特徴とする在庫管理装置。 - 前記在庫管理装置の記憶部は、さらに、
特定の製品について、販売予定金額を記憶しており、
前記在庫管理装置の制御部は、さらに、
前記特定の製品に対応する特定のプロットが、前記横直線および前記縦直線によって四分割された前記散布図の4つのエリアのうち右上のエリアまたは左上のエリアに属している場合には、前記表示部に、前記特定の製品の在庫管理には問題が無いことを前記散布図に表示させる制御、を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の在庫管理装置。 - 前記在庫管理装置の制御部は、さらに、
前記特定の製品の、所定の日時における、前記販売予定金額と前記在庫金額との乖離度を算出する制御と、
前記乖離度が所定値以上であれば、前記特定の製品に対応する前記特定のプロットをハイライト表示する制御と、を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載在庫管理装置。
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