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JP5556208B2 - ショーケース - Google Patents

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本発明は、商品陳列室内を複数の温度帯に仕切ることにより、複数の温度帯の商品を提供することが可能なショーケースに関する。
従来、複数の温度帯を形成できるショーケースとしては、以下の構成が知られている。
例えば、第1方式として示すショーケースは、一面に開口面を有する同じ構造の内箱2と内箱3を冷気循環式オープンショーケース1の前面に開口部がくるように上下2段に載置し、各内箱の外側を断熱壁を有する外箱により覆設している。また、内箱は、縦断面が略コの字形をした金属薄板よりなり、外箱の内面との間に冷気通風ダクトを形成しており、且つ、内箱の開口部の上下端部に、開口部に向けて冷気吹出口、冷気吸込口を各々形成している。そして、通風ダクト内には蒸発器、送風機が設置されている。
このように、上下に独立した構造のケースを上下に配置することで、複数の温度帯の商品を提供できるショーケースが知られている(特許文献1参照)。
この他の例として、第2方式として示すショーケースは、前面を開口したショーケース本体内に商品収納部を有し、商品収納部は上面側、背面側及び底面側を断熱壁によって囲まれるとともに、その内部には複数の商品棚が取付けられている。ショーケース本体1内の下部には冷却器が設置され、冷却器の一端側には送風機が設けられている。また、商品収納部内の上下方向ほぼ中央には中空構造の仕切棚が着脱自在に設けられ、この仕切棚によって商品収納部が上方の収納部と下方の収納部とに仕切られている。
このように、冷却器は1台として、仕切棚の上下で異なる温度帯の商品を提供できるショーケースが知られている(特許文献2参照)。
特開平10−205969号公報 特開平8−320175号公報
ところで、上記第1方式のショーケースでは、上下の庫内の領域は固定であるため、季節に応じて上下の温度帯領域を異ならせようとしてもできないと課題があった。
また、上記第2方式のショーケースでは、仕切棚の位置を可変することで、上下の庫内の領域は変更できるものの冷却器が通風ダクトの下部に1台しか設置されていないため、上部領域の庫内温度は、下部領域の庫内温度に影響されるため、上部領域の商品が限られてくるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、上下の庫内領域を可変でき、かつ、載置する商品に応じて庫内温度も設定できるショーケースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ケース本体の断熱壁と庫内の背面パネルとの間に形成される冷気循環ダクトと、庫内に配設される上下方向に複数段の商品陳列棚とを備え、冷気循環ダクトの上部吹出口から吹き出した冷気を下部吸込口に吸込むことによって庫内前面にエアカーテンを形成して、庫内の商品を所定温度に保つようにしたショーケースにおいて、前記商品陳列棚に着脱自在に取付けられ、前記商品陳列棚に対応して背面パネルに形成される開口を介し、ダンパーを冷気循環ダクト内に突出させて当該冷気循環ダクトを上下方向に遮断するとともに、前方に上部領域の冷気吸込口と下部領域の冷気吹出口を有し、前方から後端に向けてそれぞれ独立したダクトを有し、冷気循環ダクト内に前記ダンパーを突出させた際に前記独立した各ダクトと冷気循環ダクトを連通する態様で形成されるところに上部領域の冷気吹出口と下部領域の冷気吸込口を有してなる中間ダクトと、最上段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より下流側に設けられる上部蒸発器と、最下段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より上流側に設けられる下部蒸発器とを設け、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させていない状態では庫内を同一の温度帯で、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では庫内を上下の室に区画し、かつ、それぞれの室を独立した複数の温度帯を設定可能としたことを特徴とする。
上記ショーケースにおいて、上部領域と下部領域における商品陳列棚の比率を変更可能なように上下方向に複数箇所に設けたことを特徴とする。
また、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では前記商品陳列棚を上下に独立した状態で、それぞれの領域に温度センサを設け、上部領域は上部蒸発器により、下部領域は下部蒸発器によりそれぞれ独立して庫内温度管理を行うことを特徴とする。
さらに、前記中間ダクトにおける上部領域のダクトの天壁は、商品陳列棚の下面と兼用したことを特徴とする。
本発明のショーケースによれば、商品陳列棚に着脱自在に取付けられ、前記商品陳列棚に対応して背面パネルに形成される開口を介し、ダンパーを冷気循環ダクト内に突出させて当該冷気循環ダクトを上下方向に遮断するとともに、前方に上部領域の冷気吸込口と下部領域の冷気吹出口を有し、前方から後端に向けてそれぞれ独立したダクトを有し、冷気循環ダクト内に前記ダンパーを突出させた際に前記独立した各ダクトと冷気循環ダクトを連通する態様で形成されるところに上部領域の冷気吹出口と下部領域の冷気吸込口を有してなる中間ダクトと、最上段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より下流側に設けられる上部蒸発器と、最下段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より上流側に設けられる下部蒸発器とを設け、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させていない状態では庫内を同一の温度帯で、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では庫内を上下の室に区画し、かつ、それぞれの室を独立した複数の温度帯を設定可能としたことにより、上下に異なる保存温度帯の商品を陳列可能となる。
また、前記上下の蒸発器の配置に加え、上部領域と下部領域における商品陳列棚の比率を変更可能なように上下方向に複数箇所に前記開口を設けたことにより、上下の領域の割合を最大限に変更することができる。
さらに、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では前記商品陳列棚を上下に独立した状態で、それぞれの領域に温度センサを設け、上部領域は上部蒸発器により、下部領域は下部蒸発器によりそれぞれ独立して庫内温度管理を行うことにより、上下の領域の温度管理が容易となる。
図1は、本発明の実施の形態であるショーケースの側面図である。 図2は、本発明の実施の形態である中間ダクトの要部側面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るショーケースの実施の形態について詳細に説明する。
図1において、1は前面開放形のケース本体、2はケース本体1の外箱(断熱筐体)、3は天井板3a,背面パネル3b,デッキパン3cで商品陳列室4を仕切る断面コ字状の内箱、5は外箱2の内側に沿って内箱3との間に画成した冷気循環ダクトである。
商品陳列室4は、背面パネル3bの庫内側に立設した棚支柱(不図示)を介し、棚支柱に支持する左右一対のブラケット6の間に架け渡して上下段に並べて架設した図示では6段の商品陳列棚7(7a〜7f)からなる。
冷気循環ダクト5は、天井板3aと外箱2との間に画成した天井板ダクト5a、背面パネル3bと外箱2との間に画成した背面ダクト5b、デッキパン3cと外箱2との間に画成したデッキパンダクト5cとからなり、天井板ダクト5aの下流側には下方へ向けて冷気を吹き出す冷気吹出口5d、デッキパンダクト5cの上流側には上方へ向けて開口し、吹き出された冷気を吸い込む冷気吸込口5eが設けてある。
このように、冷気吸込側を上流とし、冷気吹出側を下流とする。
この冷気循環ダクト5の背面ダクト5bの下部には、第1の蒸発器8とその上流側には冷気送風用の第1の庫内ファン9が設けられ、背面ダクト5bの上部には、第2の蒸発器10とその上流側には冷気送風用の第2の庫内ファン11が設けてある。
12は、左右一対のブラケットの間に架け渡して前記各商品陳列棚7の下面側に着脱自在に取り付けられる中間ダクトである。
この中間ダクト12は、商品陳列室4を上部陳列室4aと下部陳列室4bとに仕切るための中間ダクト12であり、図2の要部側面図を用いて詳細に説明する。
中間ダクト12は、間に仕切板13を介し上部中間ダクト14,下部中間ダクト15が形成され、上部中間ダクト14の先端(図2の右端)は上部冷気吸込口14a、後端には(図2の左端)上部冷気吹出口14bが開口し、下部中間ダクト15の先端(図2の右端)は下部冷気吹出口15a、後端には(図2の左端)下部冷気吸込口15bが開口されている。
また、中間ダクト12には、冷気循環ダクト5の背面ダクト5bに突出するダンパー16が設けられおり、先端にマグネットなどのシール部材16aが固着されている。このダンパー16は図示突出位置と中間ダクト12内に隠れた後退位置との間でスライド可能になっており、先端にマグネットなどのシール部材16aが固着されている。
すなわち、ダンパー16を冷気循ダクト5の背面ダクト5bに突出させた状態では、外箱2の冷気循環ダクト5側の壁にダンパー16のシール部材16aが当接するように構成される。
この中間ダクト12は、上下に複数の商品陳列棚7の最上段の商品陳列棚7aから最下段の商品陳列棚7fのどの棚位置でも取り付け可能であり、最下段の商品陳列棚7fの棚下に中間ダクト12を取り付けた場合には、その中間ダクト12のダンパー16を背面ダクト5bに突出させた際、第1の蒸発器8がその中間ダクト12のダンパー16より上流側にとなるように設置され、最上段の商品陳列棚7aの棚下に中間ダクト12を取り付けた場合には、その中間ダクト12のダンパー16を背面ダクト5bに突出させた際、第2の蒸発器10がその中間ダクト12のダンパー16より下流側にとなるように設置されている。
この商品陳列棚7の上下位置変更は、上記第1,2の蒸発器8,10に中間ダクト12のダンパー16が干渉しない位置まで高さ調整可能である。
また、図示していないが、背面パネル3bには、中間ダクト12のダンパー16が背面ダクト5bへ突出可能なように上下に複数開口が設けられ、かつ、ダンパー16を突出させていない場合には、前記開口を塞ぐための例えば上下スライド式の閉塞板が設けられている。
なお、閉塞板は、スライド式に限られるものではなく、ダンパー16により押し開く形式の閉塞板でもよく、冷気の流路が確保されればよい。
次に、庫内温度センサとして、下部陳列室4bおよび陳列室内全域を同じ温度帯とした場合の下部温度サンサS1はデッキパン3c付近に設けられ、中間ダクト12により上下の陳列室に分けた場合に上部陳列室の上部温度センサS2は、天井板3c付近に設けられ、下部温度センサS1によって、第1の蒸発器と第1の庫内ファンが、上部温度センサS2によって、第2の蒸発器と第2の庫内ファンが運転制御される。
このような構成において、商品陳列室4全体を同一温度帯のショーケースとして運転する場合には、図示しないが、ダンパー16が中間ダクト12内に隠れた後退位置となっている状態あるいは中間ダクト12が取り外されている状態において、冷気は通常のコールド専用ショーケースと同じように、第1の蒸発器8で冷やされた冷気は、第1の庫内ファン9の運転により、冷気循環ダクト5の天井ダクト5cを通って冷気吹出口5dから吹き出され、開口面にエアカーテンを形成した後、再び冷気吸込口5eから吸い込まれる循環をして商品陳列室4を冷却するものである。
このときに、第2の蒸発器10、第2の庫内ファン11は停止状態であり、第1の蒸発器8、第1の庫内ファン9のみで商品陳列室4全体を冷却する。
次に、商品陳列室4を上部陳列室4aと下部陳列室4bとに仕切ってショーケースを運転する場合には、図1に示すように、中間ダクト12を、左右一対のブラケット6の間に架け渡して上から3段目の商品陳列棚7cの下面側に取り付け、ダンパー16を冷気循ダクト5の背面ダクト5bに突出させ、外箱2の冷気循環ダクト5側の壁にダンパー16の後端に密着することにより、背面ダクト5bは上下に遮断される。
この状態において、上部陳列室4aは、第2の蒸発器10で冷やされた冷気が、実線矢印にて示すように、第2の庫内ファン10の運転により、冷気循環ダクト5の天井板ダクト5cを通って冷気吹出口5dから吹き出され、吹き出された冷気が、上部冷気吸込口14aから吸い込まれ、上部中間ダクト14を通して、上部冷気吹出口14bから吹き出す経路を循環することで、上部陳列室4aが冷却される。
この上部陳列室4aは、上部温度センサS2に基づいて、所定の庫内温度となるように、第2の蒸発器10及び第2の庫内ファン11を運転する。この場合、第2の蒸発器10は、第1の蒸発器8より小さい能力のものを選択する。
一方、下部陳列室4bは、第1の蒸発器8で冷やされた冷気が、破線矢印にて示すように、第1の庫内ファン9の運転により、冷気循環ダクト5の背面ダクト5bから下部冷気吸込口15aから下部中間ダクト15を通って下部冷気吹出口15bから吹き出され、吹き出された冷気が、冷気吸込口5eから吸い込まれる経路を循環することで、下部陳列室4bが冷却される。
この下部陳列室4bは、下部温度センサS1に基づいて、所定の庫内温度となるように、第1の蒸発器8及び第1の庫内ファン9を運転する。
なお、上部中間ダクト14を形成する天壁については、天壁を削除し、商品陳列棚7の下面を天壁として兼用するようにしてもよく、その場合には商品陳列棚7の棚板下面に例えばL字状の保持具を設け、上部中間ダクト14の側壁部分を保持させるようして中間ダクトの構成を簡略化できる。また、ブラケット6に保持させてもよい。
さらに、ダンパー16を上部中間ダクト14、下部中間ダクト15に延長して中空のダクト構造とし、背面ダクト5b内に突出させたダンパー16の上面を上部陳列室4aの上部冷気吹出口14a、ダンパー16の下面を下部陳列室4bの下部冷気吸込口15bとして構成することも可能である。
1 ケース本体
2 外箱
3 内箱
4 商品陳列室
4a 上部陳列室
4b 下部陳列室
5 冷気循環ダクト
5a 天井ダクト
5b 背面ダクト
5c デッキパンダクト
5d 冷気吹出口
5e 冷気吸込口
7(7a〜7f) 商品陳列棚
8 第1の蒸発器
9 第1の庫内ファン
10 第2の蒸発器
11 第2の庫内ファン
12 中間ダクト
14 上部中間ダクト
14a 上部冷気吸込口
14b 上部冷気吹出口
15 下部中間ダクト
15a 下部冷気吹出口
15b 下部冷気吸込口
16 ダンパー
S1 下部温度センサ
S2 上部温度センサ

Claims (4)

  1. ケース本体の断熱壁と庫内の背面パネルとの間に形成される冷気循環ダクトと、庫内に配設される上下方向に複数段の商品陳列棚とを備え、冷気循環ダクトの上部吹出口から吹き出した冷気を下部吸込口に吸込むことによって庫内前面にエアーカーテンを形成して、庫内の商品を所定温度に保つようにしたショーケースにおいて、前記商品陳列棚に着脱自在に取付けられ、前記商品陳列棚に対応して背面パネルに形成される開口を介し、ダンパーを冷気循環ダクト内に突出させて当該冷気循環ダクトを上下方向に遮断するとともに、前方に上部領域の冷気吸込口と下部領域の冷気吹出口を有し、前方から後端に向けてそれぞれ独立したダクトを有し、冷気循環ダクト内に前記ダンパーを突出させた際に前記独立した各ダクトと冷気循環ダクトを連通する態様で形成されるところに上部領域の冷気吹出口と下部領域の冷気吸込口を有してなる中間ダクトと、最上段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より下流側に設けられる上部蒸発器と、最下段の商品陳列棚に前記中間ダクトを取り付けた際に、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態より上流側に設けられる下部蒸発器とを設け、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させていない状態では庫内を同一の温度帯で、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では庫内を上下の室に区画し、かつ、それぞれの室を独立した複数の温度帯を設定可能としたことを特徴とするショーケース。
  2. 請求項1に記載のショーケースにおいて、上部領域と下部領域における商品陳列棚の比率を変更可能なように上下方向に複数箇所に設けたことを特徴とするショーケース。
  3. 請求項1または2に記載のショーケースにおいて、前記中間ダクトのダンパーを冷気循環ダクト内に突出させた状態では前記商品陳列棚を上下に独立した状態で、それぞれの領域に温度センサを設け、上部領域は上部蒸発器により、下部領域は下部蒸発器によりそれぞれ独立して庫内温度管理を行うことを特徴とするショーケース。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの項に記載のショーケースにおいて、前記中間ダクトにおける上部領域のダクトの天壁は、商品陳列棚の下面と兼用したことを特徴とするショーケース。
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