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JP5323149B2 - ホイールユニット - Google Patents

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JP5323149B2
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Description

本発明は、ガラス基板、セラミックス基板、シリコン基板等の脆性材料基板にスクライブラインを形成するためのカッターホイールを備えたホイールユニットに関する。詳しくは、本発明は、カッターピンがホルダーに回転可能に挿入され,このカッターピンに対してカッターホイールが回転可能に取り付けられたホイールユニットにおいて、使用時にカッターピンが抜け難く、寿命の長いホイールユニットに関する。
従来、液晶表示パネルや有機エレクトロルミネッセンス(EL)パネル等のフラットディスプレイパネル、太陽電池等の製造工程では、マザーガラス基板等の脆性材料基板の分断工程が設けられている。また、ガラス素材の製造工程においても、ガラスリボンからのガラス板の切り出し工程が設けられている。これらの分断工程ないし切り出し工程では、カッターホイールに脆性基板の材質や厚み等の諸条件に見合った荷重を負荷しながら、カッターホイールを脆性基板の表面上を転動させてスクライブラインを形成し、脆性基板に所定の力を負荷することにより脆性基板をスクライブラインに沿って分断し、個々のパネルやガラス板を製造している。
ここで、下記特許文献1に開示されているスクライブ装置を図6〜図8を用いて説明する。なお、図6は下記特許文献1に開示されているスクライブ装置の斜視図であり、図7はこのスクライブ装置で使用されているカッターホイール用ホルダーの構成を示す図であり、図8は同じくホイールユニットの斜視図である。
このスクライブ装置100は、移動台101が一対の案内レール102a、102bに沿って、y軸方向に移動自在に保持されている。ボールネジ103は移動台101と螺合している。ボールネジ103はモータ104の駆動により回転し、移動台101を案内レール102a,102bに沿ってy軸方向に移動させる。移動台101の上面にはモータ105が設けられている。モータ105はテーブル106をxy平面で回転させて所定角度に位置決めするものである。脆性材料基板107はこのテーブル106上に載置され、図示しない真空吸引手段などにより保持される。スクライブ装置100の上部には、脆性材料基板107のアライメントマークを撮像する2台のCCDカメラ108が設けられている。
スクライブ装置100には、移動台101とその上部のテーブル106をまたぐようにブリッジ110がx軸方向に沿って支柱111a,111bにより架設されている。スクライブヘッド112はブリッジ110に設けられたガイド113に沿ってx軸方向に移動可能となっている。モータ114はスクライブヘッド112をx軸方向に沿って移動させるものである。
スクライブ装置100のスクライブヘッド112には、ホルダージョイント120を介してホイールユニット121が取付けられている。図6及び図7に示すように、ホイールユニット121を形成するホルダー122は略円筒形の部材であって、ここではその一端に略正方形状の平坦部122a,122bがいずれも中心軸に平行に設けられている。ホイールユニット121はこの平坦部122a,122bの間に中心軸に沿った切り欠き123を有しており、平坦部122a,122bの下端にはその面に垂直な方向のピン溝124を有している。
カッターホイール(「スクライビングホイール」ともいわれる)125は、例えばホイール径が2.5mm、厚さ0.5mm程度の円板状の形状を有し、円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成され、中心に貫通孔126が形成されたものである。カッターホイール125は、ピン溝124に挿入されたカッターピン127を中心の貫通孔126に貫通させることによって、回転自在に保持されている。また、カッターピン127の少なくとも一方側の端部は、抜け防止の目的で、ピン溝124の内周側を、複数箇所において、カシメることによって爪部を形成することにより、ピン溝124内に回転可能に固定されている。このホルダー122、カッターホイール125及びカッターピン127によってホイールユニット121が構成されている。
カッターピン127をピン溝124に挿入しカッターホイール125を保持した後は、カッターホイール125の交換が必要となった場合、ホイールユニット121全体が交換される。
スクライブヘッド112はその内部に、ホイールユニット121の昇降動作を可能とする昇降部、例えば空気圧制御を用いるエアーシリンダーやモータ(回転モータ、リニアモータ)による電動昇降部などが設けられている。スクライブ装置100は昇降部によりカッターホイール125を脆性材料基板の表面上を適切な荷重にて圧接し転動していき、スクライブラインを形成する。
WO2007/063979 特許第3074143号公報
上記特許文献1に開示されているスクライブ装置によれば、高速かつ高精度にガラス板等の脆性材料基板にスクライブラインを形成することができるという優れた効果を奏する。しかしながら、近年に至り、より脆性材料基板の製造効率の向上が求められてきており、スクライブラインの形成速度向上が求められるようになってきている。スクライブラインの形成速度が早くなると、カッターホイールの回転に伴う摩擦によるカッターピンの回転速度も速くなり、カッターピンの端部が爪部を突き破ってホルダーから抜けてしまい、寿命が短くなる可能性が生じる。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、カッターホイールの回転によりカッターピンが共回りすることがあっても、カッターピンが抜け難く、寿命の長いホイールユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のホイールユニットは、一端に切り欠き部によって形成された一対の脚部を有するホルダーと、前記一対の脚部間に取り付けられたカッターピンと、前記カッターピンに回動自在に取り付けられたカッターホイールと、を備えるホイールユニットであって、前記カッターピンは、前記一対の脚部の一方に形成された貫通孔と他方に形成されたピン受け部との間又は前記一対の脚部の両方に形成された貫通孔の間に回転可能に挿入され、前記カッターピンの前記貫通孔側の端部には当て板が当接され、前記当て板は前記貫通孔の外部側の壁を複数箇所においてカシメることにより形成された爪部により前記貫通孔内に保持されていることを特徴とする。
本発明のホイールユニットにおいては、貫通孔側のカッターピンの端部は直接爪部に当接しておらず、当て板を介してこの当て板が貫通孔の入口壁に形成された爪部により貫通孔内に保持されているので、たとえスクライブライン形成時にカッターホイールの回転によりカッターピンが共回りすることがあっても、カッターピンが当て板を突き破ることは実質的に生じなくなる。しかも、カッターホイールの回転に伴ってカッターピンに加わった外力は、直接爪部に伝達されることがなく、当て板を介して爪部に伝達されるまでに分散されて小さくなるので、より当て板が爪部を突き破り難くなる。そのため、本発明のホイールユニットによれば、スクライブラインの形成速度が早くなってもカッターピンが抜け難く、寿命が長いホイールユニットが得られる。
なお、本発明のホイールユニットにおいては、当て板は、通常、貫通孔よりも大きくなるが、カッターピンの直径やピン受け部の内径とは無関係に選択することができ、その形状も任意の形状のものを使用し得る。さらに、本発明のホイールユニットにおいては、カッターホイールとして、ディスク状ホイールの円周部に沿った全周にわたり垂直断面形状V字形の刃が形成されているものであっても、或いは、ディスク状ホイールの円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成されていると共にこのV字形の刃に交差する方向に一定ピッチで一定深さの溝が形成されているもの(上記特許文献2参照)であってもよい。
また、本発明のホイールユニットにおいては、前記当て板は、前記カッターピンの外径よりも直径が大きいものであることが好ましい。
本発明のホイールユニットにおいては、カッターホイールからカッターピンに加わった外力は、カッターピンと当て板との間の摩擦によって当て板に伝達されるため、たとえスクライブライン形成時にカッターホイールの回転によりカッターピンが共回りしても、当て板に加わった力は爪部に伝達されるまでに分散されて小さくなるので、より当て板が爪部を突き破り難くなる。そのため、本発明のホイールユニットによれば、より爪部に加わる力が小さくなり、よりカッターピンが抜け難く、寿命が長いホイールユニットが得られる。
また、本発明のホイールユニットにおいては前記ピン受け部は貫通孔からなり、前記ピン受け部側の前記カッターピンの端部には当て板が当接され、前記ピン受け部側の当て板は前記ピン受け部の貫通孔の外部側の壁を複数箇所においてカシメることにより形成された爪部により保持されていてもよい。
本発明のホイールユニットによれば、ピン受け部が貫通孔からなる場合でも、ピン受け部側のカッターピンの端部には当て板が当接されて、この当て板がピン受け部の貫通孔の入口壁を複数箇所においてカシメることにより形成された爪部により保持されているから、上述の場合と同様に、スクライブラインの形成速度が速くなってもカッターピンが抜け難く、寿命が長いホイールユニットが得られる。加えて、一対の脚部の両側共に貫通穴で形成できるので、ホルダーの加工が容易となる。
また、本発明のホイールユニットにおいては、前記ピン受け部はめくら穴からなるものとしてもよい。
ピン受け部はめくら穴であれば、たとえスクライブライン形成時にカッターホイールの回転によりカッターピンが共回りすることがあっても、ピン受け部側からカッターピンが抜けることは実質的に生じない。
また、本発明のホイールユニットにおいては、前記一対の脚部の一方に形成された貫通孔及び前記他方に形成されたピン受け部は、それぞれ前記脚部の端部側が開放された溝状となされているものとしてもよい。
一対の脚部の一方に形成された貫通孔及び他方に形成されたピン受け部が、それぞれ脚部の端部側が開放された溝状とすれば、カッターホイールの外径が小さくても、カッターホイールの脚部の端部から突出している部分の長さを長くすることができるため、スクライブライン形成時に脚部の端部が被分断部材に接触し難くなる。
実施例及び比較例に共通するホイールユニットの斜視図である。 図1のホイールユニットをホルダー取付け部に挿入する前の状態を示す部分拡大斜視図である。 ホイールユニットをホルダー取付部に挿入した状態の断面図である。 図4Aは比較例のホイールユニットの正面図であり、図4Bは右側面図である。 図5Aは実施例のホイールユニットの正面図であり、図5Bは右側面図である。 従来例のスクライブ装置の斜視図である。 図7Aは従来例のカッターホイール用ホルダーの正面図であり、図7Bは図7Aの底面図であり、図7Cは右側面から見た分解組み立て図である。 従来例のホイールユニットの斜視図である。
以下、本発明の実施形態を実施例及び比較例と共に図面を用いて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのホイールユニットの一例を示すものであって、本発明をこのホイールユニットに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも適応し得るものである。
最初に実施例及び比較例に共通するホイールユニット10及びホルダ取付け部20の構成について図1〜図3を用いて説明する。なお、図1は実施例及び比較例に共通するホイールユニット10の斜視図であり、図2はホイールユニット10をホルダ取付け部20に挿入する前の状態を示す部分拡大斜視図であり、また、図3はホイールユニットをホルダ取付部に挿入した状態の断面図である。
ホイールユニット10のホルダー11は、略円柱形の金属又は樹脂で形成されており、外周面部の全周にわたって円環状の窪み12が形成されている。またホルダー11は、その一端には脚部13a,13bがいずれも中心軸に平行に設けられている。ホルダー11は、この脚部13a,13bの間に中心軸に沿った切り欠き14が形成されており、脚部13aの下端側にはその面に垂直な方向の貫通孔15が形成され、脚部13b側にはピン受け部(図示省略)が形成されている。なお、このピン受け部の構成については後述する。
カッターホイール16は、例えばホイール径が2.5mm、厚さ0.5mm程度のディスク状の形状を有し、円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成され、中心に貫通孔が形成されている。カッターホイール16は、カッターピン17を貫通孔15及びピン受け部に挿入する際に同時にカッターホイール16の中心の貫通孔を通すことにより、カッターピン17に回転自在に保持されている。なお、カッターピン17にカッターホイール16を保持した後は、カッターホイール16の交換を要する場合にもカッターホイール16を取り外すことなく、ホルダー11と共にホイールユニット10全体が交換される。また、ホルダー11には、ホルダー取付け部20(図2参照)への挿入方向を容易に規制するとともに脱着を容易にするために、側面から突出した操作バー18が形成されている。
ホルダー取付け部20は、ホイールユニット10を挿入し保持するための略円柱状の保持孔部21及びホイールユニット10の操作バー18を導入するためのバー導入溝22が形成されている。バー導入溝22は、図2におけるホルダー取付け部20の断面に一部分だけが図示されている。なお、保持孔部21には、例えばボールプランジャーやバネ部材などの弾性部材23(図3参照)が設けられており、この弾性部材23がホイールユニット10の円環状の窪み12に当接するようになされている。なお、外周面部の全周に円環状の窪み12を設けるのではなく、弾性部材23が当接する位置にのみ窪みを設けてもよい。
ホイールユニット10は、操作バー18をバー導入溝22に導入しながら、保持孔部21に挿入される。ホイールユニット10が保持孔部21に挿入されて操作バー18がバー導入溝22内に引き上げられ、ホイールユニット10の上端が保持孔部21の上端と当接したとき、ホイールユニット10の窪み12が、保持孔部21の弾性部材23と係合し、ホイールユニット10がホルダー取付け部20に着脱可能に保持・固定される。また、操作バー18はバー導入溝22で回転方向の動きが抑止されるので、ホイールユニット10は、ホルダー取付け部20の保持孔部21内で正確に位置決めされる。
[比較例]
次に従来例のホイールユニットに対応する比較例のホイールユニット10Aについて図4を用いて説明する。なお、図4Aは比較例のホイールユニットの正面図であり、図4Bは同じく右側面図である。
比較例のホイールユニット10Aは、上述した実施例及び比較例に共通するホイールユニット10において、ホルダー11の一対の脚部13a,13bとして、一方の脚部13aには貫通孔15が形成され、他方の脚部13bにはめくら穴からなるピン受け部31が形成されたものを用いている。なお、このめくら穴からなるピン受け部31としては、図4Aに示したように、カッターピン17の外径よりも小さい内径の開口32が形成されているものを用いてもよい。
すなわち、一方の脚部13aに形成されている貫通孔15の内径はカッターピン17の外径と実質的に同一とされており、他方の脚部13bに形成されているピン受け部31は、内径がカッターピン17の外径と実質的に同一とされているが、ピン受け部31の奥の部分にカッターピン17の外径よりも小さい内径の開口32が形成されている。
このような開口32を形成した理由は、カッターピン17を他方の脚部13bのピン受け部31から脱着する際に、開口32を介して外部からカッターピン17を押圧することによって脱着しやすくするためである。このような構成とすると、カッターピン17の外径と貫通孔15の内径及びピン受け部31の内径が実質的に等しくても、カッターピン17を貫通孔15及びピン受け部31から脱着することが容易になる。
そして、一方の脚部13aに形成されている貫通孔15側のカッターピン17の端部は、図4Bに示すように、貫通孔15の外部側の壁を複数箇所、ここでは4箇所においてカシメることによって形成された爪部30Aによって抜けることがないように保持されている。これにより,カッターピン17は、一方の脚部13aに回転可能に取り付けられる。なお、ここでは、カッターホイール16として、ホイール径が2.5mm、厚さ0.65mmのディスク状の形状を有し、円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成されているものを用い、また、カッターホイール16の中心に設けられた貫通孔の内径が0.8mmのものを用いた。また、カッターピン17として、ここでは外径が0.8mmのものを用いている。
[実施例]
次に、実施例のホイールユニット10Bについて図5を用いて説明する。なお、図5Aは実施例のホイールユニットの正面図であり、図5Bは同じく右側面図である。実施例のホイールユニット10Bは、ホルダー11の一方の脚部13aに形成された貫通孔15の外部側の径が大きくされ、この径が大きくされた部分にカッターピン17よりも外径が大きい円盤状の当て板19が配置され、この当て板19が貫通孔15の外部側の壁を例えば4箇所においてカシメることによって形成された爪部30Bによって、抜けることがないように保持されている点で比較例のホイールユニット10Aと構成が相違しており、その他の構成は実質的に比較例のホイールユニット10Aと同一である。そのため、以下では、比較例のホイールユニット10Aと同一の構成部分には、重複する説明を避けるため、同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
なお、実施例のホイールユニット10Bでは、カッターホイール16として、比較例の場合と同様に、ホイール径が2.5mm、厚さ0.65mmのディスク状の形状を有し、円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成されているものを用い、また、カッターホイール16の中心に設けられた貫通孔の内径は0.8mmであり、カッターピン17の外径は0.8mmのものを用いている。さらに、実施例のホイールユニット10Bで用いた当て板19は、直径が2mm、厚さ0.3mmの円盤状のものである。また、実施例のホイールユニット10Bにおける爪部30Bは、比較例のホイールユニットにおける爪部30Aの形成時と同一の力を加えて同一の大きさとなるように形成した。
このような構成にすることにより、本発明に基づく実施例のホイールユニット10Bにおいては、当て板19が貫通孔15の外部側の内周壁にカシメることにより形成された爪部30Bによって保持されているため、貫通孔15側のカッターピン17の端部は直接爪部30Bによって保持されておらず、当て板19によって貫通孔15内に保持されていることになる。そのため、スクライブライン形成時にスクライブ速度が速くなるとカッターホイール16の回転によりカッターピン17が共回りし易くなるが、カッターピン17に印加された外力は、直接爪部30Bに伝達されることがなく、当て板19を介して爪部30Bに伝達されるから、爪部30Bに伝達される外力は分散されて小さくなる。そのため、本発明のホイールユニット10Bによれば、スクライブラインの形成速度が早くなって、カッターピン17に加わる力が大きくなっても、カッターピン17が抜け難くなり、比較例のホイールユニットに比べて約1.5倍以上の長寿命のホイールカッター10Bが得られるようになるわけである。
また、上記実施例のホイールユニット10Bにおいては、ピン受け部31をめくら穴からなるものとした例を示したが、ピン受け部も貫通孔により形成し、このピン受け部側のカッターピンの端部にも当て板を当接させ、このピン受け部側の当て板をピン受け部の貫通孔の入口壁を複数箇所においてカシメ加工することにより爪部を形成し、この爪部によって当て板を貫通孔内に保持するものとしてもよい。この場合においても、スクライブライン形成時にカッターホイールの回転によりカッターピンが共回りすることがあっても、カッターピンがピン受け部の当て板を突き破ることは実質的になくなり、しかも、当て板によって爪部が破壊され難くなる。
なお、上記実施例のホイールユニット10Bにおいては、当て板として円盤状のものを使用した例を示したが、貫通孔15からカッターピン17が抜け出すことを防止できる形状であればよく、例えば、楕円形状の平板、多角形状の平板等であってもよい。
さらに、上記実施例のホイールユニット10Bにおいては、一対の脚部13a、13bに形成された貫通孔15及びピン受け部31として、それぞれ前記脚部の端部側が開放された溝状となされているものとしてもよい。このような構成とすると、カッターホイール16の外径が小さくても、カッターホイール16の脚部13a、13bの端部から突出している部分の長さを長くすることができるため、スクライブライン形成時に脚部13a、13bの端部が被分断部材に接触し難くなって、スクライブラインの形成が容易となる。
また、上記実施例のホイールユニット10Bにおいては、カッターホイール16として、ディスク状ホイールの円周部に沿った全周にわたり垂直断面形状V字形の刃が形成されているものを用いた例を示したが、上記特許文献2に示されているようなディスク状ホイールの円周部に沿って垂直断面形状V字形の刃が形成されていると共にこの垂直断面形状V字形の刃に交差する方向に一定ピッチで一定深さの溝が形成されているものを用いてもよい。上記特許文献2に示されているようなカッターホイールを使用すると、特に長い垂直クラックが生じながらも水平クラックが小さいスクライブラインを形成することができる。
10、10A、10B:ホイールユニット
11:ホルダー
12:円環状の窪み
13a,13b:脚部
14:切り欠き
15:貫通孔
16:カッターホイール
17:カッターピン
18:操作バー
19:当て板
20:ホルダ取付け部
21:保持孔部
22:バー導入溝
23:弾性部材
30A、30B:爪部
31:ピン受け部
32:開口

Claims (5)

  1. 一端に切り欠き部によって形成された一対の脚部を有するホルダーと、
    前記一対の脚部間に取り付けられたカッターピンと、
    前記カッターピンに回動自在に取り付けられたカッターホイールと、
    を備えるホイールユニットであって、
    前記カッターピンは、前記一対の脚部の一方に形成された貫通孔と他方に形成されたピン受け部との間に回転可能に挿入され、
    前記カッターピンの前記貫通孔側の端部には当て板が当接され、
    前記当て板は前記貫通孔の外部側の壁を複数箇所においてカシメることにより形成された爪部により前記貫通孔内に保持されていることを特徴とするホイールユニット。
  2. 前記当て板は、前記カッターピンの外径よりも直径が大きいものであることを特徴とする請求項1に記載のホイールユニット。
  3. 前記ピン受け部は貫通孔からなり、
    前記ピン受け部側の前記カッターピンの端部には当て板が当接され、
    前記ピン受け部側の当て板は前記ピン受け部の貫通孔の外部側の壁を複数箇所においてカシメることにより形成された爪部により前記貫通孔内に保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のホイールユニット。
  4. 前記ピン受け部はめくら穴からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のホイールユニット。
  5. 前記一対の脚部の一方に形成された貫通孔及び前記他方に形成されたピン受け部は、それぞれ前記脚部の端部側が開放された溝状となされていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のホイールユニット。
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