JP5393940B2 - インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
本発明は、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させたインクジェット記録方法に用いられるインク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や図形を紙などの記録媒体の表面に記録する方法である。インクジェット記録方法としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインク液滴を断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法や、ノズルヘッドの吐出部分に近い一部でインク液の一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張でインク液滴を断続的に吐出して、記録媒体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
前記水不溶性ビニルポリマーが、〔1〕芳香族ビニルモノマーと、〔2〕前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるポリマーであって、最低成膜温度が20℃以下であり、
前記水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径が30〜70nmであるものである。
本発明によるインク組成物に使用される水不溶性ビニルポリマーは、芳香族ビニルモノマーと、前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるものである。
本発明において使用される水不溶性ビニルポリマーは、上記したモノマーを用いて、公知の乳化重合法で直接調製するか、あるいは他の重合法で製造した共重合体を機械乳化法に基づき液媒体に微分散させることにより製造することができる。
マゼンタ顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーとしては、通常の水性顔料インクに使用される分散剤を好適に使用できる。好ましい例としては合成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、および酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体およびそれらの塩が挙げられる。これらは、使用に際してそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明によるインク組成物に含有されるマゼンタ顔料としては、従来からインクジェット記録用のインク組成物に使用されている有機顔料を使用することがでる。
本発明のインク組成物に含有される水は主溶媒であり、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いると、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存を可能にするため好ましい。
本発明によるインク組成物は、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。好ましくは、まず顔料と高分子分散剤と水とを適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、別途調製した水不溶性ビニルポリマー、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調製剤、防腐剤、防かび剤等を加えて十分溶解させてインク溶液を調製する。十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒径および異物を除去するためにろ過を行って目的のインク組成物を得ることができる。
本発明によるインクジェット記録方法は、上記したインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うものである。本発明によるインク組成物をインクジェット記録方法に適用することにより、マゼンタ顔料インクにおいて、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができる。
水不溶性ビニルポリマー1
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1960gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて調製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2050gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム11gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸ナトリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4g、アクリルアミド10gにスチレン141g、ブチルアクリレート244g、アクリル酸5g、ヒドロキシエチルアクリレート45g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて調製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム8gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム9gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、メタアリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1920gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム9gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、アリルスルホン酸ソーダ5gおよびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1930gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム13gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソビチロニトリル9gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド11gにスチレン111g、ブチルアクリレート250g、メタクリル酸27g、ヒドロキシエチルアクリレート45g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、メタアリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンスチレン化アルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1890gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン107g、ブチルアクリレート288g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド10gにメチルメタクリレート147g、ブチルアクリレート282g、アクリル酸5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム11gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル7gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2gにスチレン249g、ブチルアクリレート107g、ジビニルベンゼン13g、およびヒドロキシエチルメタクリレート88gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水750gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.7gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム2g、アクリルアミド9gにスチレン171g、ブチルアクリレート251g、メタクリル酸15g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート5gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分28重量%、pH8に調製した。
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド44gにスチレン236g、ブチルアクリレート137g、メタクリル酸27g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
マゼンタ顔料分散液1
メチルエチルケトン150重量部、スチレン20重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート5重量部、ブチルメタクリレート15重量部、ラウリルメタクリレート10重量部、メタクリル酸2重量部、t−ドデシルメチルカプタン0.3重量部を窒素置換した反応容器に投入して70℃に加熱し、別に用意したスチレン150重量部、アクリル酸15重量部、ブチルメタクリレート50重量部、t−ドデシルメルカプタン1重量部、メチルエチルケトン20重量部、およびアゾビスイソブチロニトリル1重量部の混合液を滴下ロートを用いて、4時間かけて反応容器に滴下して、重合反応を行った。次いで、反応容器にメチルエチルケトンを添加して分散ポリマー溶液を作製した。
メチルエチルケトン20重量部、2−メルカプトエタノール0.03重量部、スチレン30重量部、ベンジルメタクリレート20重量部、ブチルメタクリレート15重量部、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(EO=15)10重量部、メタクリル酸15重量部を窒素ガス置換を十分に行った反応容器内に入れて75℃攪拌下で重合し、モノマー成分100重量部に対してメチルエチルケトン40重量部に溶解した2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル0.9重量部を加え、80℃で1時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。
下記表1に示した組成に従い、各成分を混合して2時間攪拌した。続いて、孔経約8μmのメンブランフィルター(商品名)(日本ミリポア・リミテッド社製)を用いて濾過して、実施例1〜10および比較例1〜4の各マゼンタインクを調製した。表1中、各組成物の添加量は重量%である。
(1)光沢性
インクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン(株)製)を用いて印刷を行った。このプリンタ用のマゼンタインク専用カートリッジに実施例および比較例のインク組成物をそれぞれ充填し、記録媒体に対して1440dpiの解像度で階調のあるベタ画像の印刷を行い、記録物を得た。記録媒体として、EPSON写真用紙<光沢>(商品名、セイコーエプソン株式会社製)、CanonプロフェッショナルフォトペーパーPR−101(商品名、キャノン株式会社製)、およびKodak Advanced Photo Paper(商品名、コダック株式会社製)の三種類の専用紙を用いた。得られた記録物を室温下で1日静置した後、光沢計GM−268(コニカミノルタ社製)を用いて最高濃度の部分の20°光沢を測定した。同様の測定を5回繰り返し行い、それらの平均値を算出し以下の基準により光沢性の評価を行った。
A:20°光沢が50以上である
B:20°光沢が40以上50未満である場合
C:20°光沢が40未満である場合
結果は下記の表2に示される通りであった。
記録媒体として、普通紙としてゼロックスP(商品名:富士ゼロックス社製)、Xerox 4024(商品名:Xerox Co.(米国))、リサイクルカットR−100(商品名:王子製紙社製)の3種類を用い、上記と同様のプリンタを用いて印刷を行った。印刷後、記録物を24℃の環境で24時間放置した後、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いてベタ部分の印字濃度(OD値)を測定した。各印刷物での測定結果の平均値を算出し、以下の基準に基づいて評価を行った。
A:印字濃度が1.2以上
B:印字濃度が1.0以上、1.2未満
C:印字濃度が0.9以上、1.0未満
D:印字濃度が0.9未満
結果は下記の表2に示される通りであった。
上記で得られた専用紙としてEPSON写真用紙<光沢>を用いた印刷物について、印刷直後に印刷部分を指で強く擦り、印刷面の様子を目視によって確認し、定着性の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:インクがとれない
B:若干インクがとれるが、指は汚れない
C:インクがとれて、指が汚れる
結果は下記の表2に示される通りであった。
上記で得られた普通紙としてゼロックスPを用いた印刷物について、印刷1時間後に、イエロー水性蛍光ペンZEBRA PEN2(商品名、ゼブラ株式会社製)を用いて、印刷部分を300g/15mmの筆圧で擦り、汚れの有無を目視で確認し、耐擦性(ラインマーカー性)の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:同一箇所を2回擦っても汚れない
B:一回の擦りでは汚れないが、同一箇所を2回擦ると汚れる
C:1回の擦りで汚れが生じる
結果は下記の表2に示される通りであった。
上記で得られた専用紙としてEPSON写真用紙<光沢>を用いた印刷物について、印刷1時間後に、印刷部分を指で軽く擦り、印刷面の光沢変化を目視によって確認することにより、耐擦性(グロスチェンジ)の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:指で擦った跡が判別できず、光沢変化がない
B:指で擦った跡は判別できるが、光沢変化がほとんどない
C:指で擦った跡がはっきりと判別でき、光沢変化がある
結果は下記の表2に示される通りであった。
インクジェットプリンタPX−V600(セイコーエプソン(株)製)を用い、インクカートリッジを取り外した状態で、かつホームポジション外の位置(ヘッドがプリンタに備えたキャップの位置からすれており、ヘッドにキャップがされていない状態)で、40℃の環境下に1週間放置した。1週間経過後、再び全ノズルが初期と同等に吐出するまでクリーニング動作を繰り返し、以下の判断基準により、回復しやすさを評価した。
A:3回未満のクリーニング操作で初期と同等に回復。
B:3〜6回のクリーニング操作で初期と同等に回復。
C:6回以上のクリーニング操作で初期と同等に回復。
D:クリーニング操作を繰り返しても全てのノズルからインクが吐出しない
結果は下記の表2に示される通りであった。
インクジェットプリンタPX−V500(セイコーエプソン(株)製)を用い、40℃×20%RHの環境下で、はがきサイズの記録媒体に100%dutyのふちなし印刷を行った。500枚の連続印刷を行い、以下の基準でインク堆積を評価した。
A:インク堆積が1mm未満
B:インク堆積が1〜2mmであり、通紙するはがきの裏面が堆積物により汚れない
C:通紙するはがきの裏面が、堆積物によって汚れる
結果は下記の表2に示される通りであった。
Claims (12)
- マゼンタ顔料と、該顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーと、該ポリマーとは異なる水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、
前記水不溶性ビニルポリマーが、〔1〕芳香族ビニルモノマーと、〔2〕前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるポリマーであって、最低成膜温度が20℃以下であり、
前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが、不飽和アミド化合物を含んでなり、
前記水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径が30〜70nmであり、
前記顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーが、スチレン−アクリル樹脂であり、
前記マゼンタ顔料が、C.I.ピグメントレッド122、202、209、およびC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される一種または二種以上の混合物である、インク組成物。 - 前記芳香族ビニルモノマーがスチレンモノマーである、請求項1に記載のインク組成物。
- 前記不飽和アミド化合物が、モノマー組成物全体を100重量部とした場合に、モノマー組成物中3〜8重量部含まれてなる、請求項2に記載のインク組成物。
- 前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが、少なくとも一分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーを1種または2種以上さらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記少なくとも一分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーが、ジ(メタ)アクリレートである、請求項4に記載のインク組成物。
- 前記ジ(メタ)アクリレートが、エチレンオキシドを骨格とする化合物と、(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られたものである、請求項5に記載のインク組成物。
- 前記水不溶性ビニルポリマーが、スルホン酸基および/またはスルホン酸塩基を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記水不溶性ビニルポリマーが、HLB値が13〜16のノニオン界面活性剤を導入した水性エマルジョンにより得られるものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 尿素および/または尿素誘導体をさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれかに記載のインク組成物。
- 前記尿素および/または尿素誘導体が、1,3−ジメチル尿素である、請求項9に記載のインク組成物。
- インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
- 請求項11に記載のインクジェット記録方法によって記録が行われた、記録物。
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