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JP5374092B2 - 自動分析装置および血液サンプル分析方法 - Google Patents

自動分析装置および血液サンプル分析方法 Download PDF

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JP5374092B2 JP2008211372A JP2008211372A JP5374092B2 JP 5374092 B2 JP5374092 B2 JP 5374092B2 JP 2008211372 A JP2008211372 A JP 2008211372A JP 2008211372 A JP2008211372 A JP 2008211372A JP 5374092 B2 JP5374092 B2 JP 5374092B2
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Description

本発明は、血液サンプルの分析を行う自動分析装置および血液サンプル分析方法に関するものである。
従来、血糖やヘモグロビンA1c(HbA1c)は、糖尿病の診断マーカとして使用されており、自動分析装置においては、被験者から採取した血液サンプルを遠心分離により血漿と血球に分離し、上澄みの血漿サンプルから血糖を、下部に沈殿する血球サンプルからHbA1cを分析している。一般に、血漿サンプルの分注のために、血漿の液面を分注プローブが備える液面検知機構で検知・吸引して血糖の分析を行い、血球サンプルは検体容器の底まで分注プローブを潜り込ませて吸引し、HbA1cの分析を行っている。
しかしながら、遠心分離された下層の血球層は、血球自体に比重差があり、血球層上部には比重の小さい血球(幼若血球)が、血球層下部には比重の大きい血球(老化血球)が存在している。かかる血球比重の差は、ヘモグロビンへのブドウ糖の結合割合の過多により変化するものであり、老化血球ほどヘモグロビンにブドウ糖が多く結合するため、比重が大きくなると共にHbA1cの数値も高くなることが知られている。したがって、検体容器底部から血球サンプルを吸引採取すると、HbA1c濃度の高い老化血球を採取することになるため、血球層に発生する濃度勾配に影響されないサンプリング技術の開発が望まれていた(例えば、非特許文献1、参照)。
これに対応して、種々の分注方法が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。特許文献1では、液面検知手段により検知された液面位置と、予め設定された又は測定されたヘマトクリット値に基づいて血漿層と血球層との界面を推定し、かかる界面位置に基づいて血球層の検体を分注する方法が開示されている。
特許文献2では、血漿を吸引する電極兼用血漿吸引ノズルと、血球を吸引する電極兼用血球吸引ノズルとを有し、これら2つのノズル間のインピーダンスを検出して、血漿層と血球層の界面位置を検知する装置が開示されている。
特許文献3では、検体容器に貼られた識別ラベルの表面で反射した光の光量によって識別コードを読み取るとともに、識別ラベルの周方向の両端間に形成される隙間を通して得られる検体からの反射光量の差によって検体容器内の血液検体の血漿面及び血球面を検出する分析装置が開示されている。
特許文献4では、血漿分析部と全血分析部の間に攪拌部を設けて、全血状態の検体を吸引して分析を行う分析装置が開示されている。
特開平10−246727号公報 特開平5−306950号公報 特開平9−89902号公報 特開平9−89907号公報 JJCLA 日本臨床検査自動化学会会誌 2004,VOL.29,P181-189
ところで、特許文献1の方法では、血漿−血球の境界面を推定するために、予めヘマトクリット値を測定するか、または測定しない場合はヘマトクリット値の予測値を入力する必要がある。したがって、同じ検体においてヘマトクリット値を測定している場合はよいが、測定されていない場合は、検査項目の追加となるため費用や時間の増加につながり、予測値を使用する場合は、正しい境界面の検知は困難であるという問題がある。
また、特許文献2の装置では、血漿と血球の界面検知のために、金属製サンプルプローブを2本用いる必要があるため、自動分析装置の構造が複雑となるだけでなく、サンプル容器の種類によっては2本のプローブを挿入することが困難であるという問題がある。
さらに、特許文献3の装置では、識別ラベルの読取りのために検体容器の保持、昇降および回転のための機構を設けるため構造が複雑になるだけでなく、識別ラベルの貼り付けに留意しないと識別ラベルの周方向の両端に形成される隙間ができずに検出不能になるおそれがある。
また、特許文献4の装置では、全血サンプルからHbA1cを分析するため前処理等の工程を要することになり、さらに余分な攪拌部の設置が必要となるため装置が複雑になるという問題を有する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で血球層内の血球サンプル吸引採取位置を正確に設定でき、安定した分析結果を得ることができる自動分析装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体容器内に収容された血漿層と血球層とに分離された血液サンプルを分注装置によって所定量分注し、試薬と反応させて分析する自動分析装置において、圧力検出手段を備えた前記分注装置の分注プローブを用いて、検体容器に収容された前記血液サンプル中の高さの異なる複数個所で圧力変化を検出する検出手段と、前記圧力変化をもとに血漿層と血球層との境界面を検出し、血球層の高さを算出する演算手段と、前記血球層の高さに基づき血球サンプルを吸引採取する分注手段と、前記分注手段により採取した血球サンプルの分析を行う分析手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記分析手段による分析項目は、前記血球サンプルの比重によって影響を受ける項目であることを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記分析手段による分析項目は、HbA1cであることを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記検出手段は、前記分注プローブを前記血液サンプル中で上昇または下降させたときの圧力変化を検出することを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記検出手段は、前記分注プローブによる前記血液サンプルの上昇吸引時または下降吸引時の圧力変化を検出することを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記演算手段により算出された血球層の高さが許容範囲外である場合に、サンプル異常である旨の警告を出し、前記血液サンプルの分注および分析を停止するよう制御する制御手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記分注手段は、前記血球層内での血球サンプル吸引採取位置を任意に設定可能であることを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記分注手段は、前記分注プローブで血漿液面を検出し、血漿サンプルの分注を行なうことを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記発明において、前記血球サンプルからHbA1cの分析を行い、前記血漿サンプルから血糖の分析を行うことを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、検体容器内に収容された血漿層と血球層とに分離された血液サンプルを分注装置によって所定量分注し、試薬と反応させて光学的に分析する血液サンプル分析方法であって、圧力検出手段を備えた前記分注装置の分注プローブを用いて、検体容器に収容された前記血液サンプル中の高さの異なる複数個所で圧力変化を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出した圧力変化をもとに、血漿層と血球層との境界面を検出し、血球層の高さを算出する演算ステップと、前記血球層の高さに基づき血球サンプルを吸引採取する分注ステップと、前記分注ステップにより採取した血球サンプルのHbA1cを分析する分析ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記検出ステップは、前記分注プローブを前記血液サンプル中で上昇または下降させたときの圧力変化を検出することを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記検出ステップは、前記分注プローブによる前記血液サンプルの上昇吸引時または下降吸引時の圧力変化を検出することを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記分注ステップは、前記演算ステップで血球層の高さを算出後、前記血液サンプル中の分注プローブを所定量血球層内に降下して血球サンプルを吸引採取することを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記分注ステップは、前記分注プローブを前記血液サンプル中から引き上げ、吸引サンプルを吐出洗浄の後行なわれることを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記検出ステップは、前記分注プローブにより血漿液面を検知し、前記分注ステップは、前記血漿液面の検出結果をもとに血漿サンプルの分注を行ない、その後、前記血球サンプルを分注し、前記分析ステップは、前記血漿サンプルの血糖を分析することを特徴とする。
また、本発明の血液サンプル分析方法は、上記発明において、前記検出ステップは、静電容量式液面検知機構による静電容量変化により液面を検出することを特徴とする。
本発明では、圧力検出手段を備えた分注装置の分注プローブを用いて、血液サンプル中の高さの異なる複数個所で圧力変化を検出し、演算手段が前記圧力変化により血漿層と血球槽の境界面を検出して、前記血球層の高さを算出し、前記血球層の高さに基づき血球層内の血球サンプル吸引採取位置を正確に設定できるので、簡易な構成で安定したHbA1cなどの分析結果が得られるという効果を奏する。
(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、本発明の自動分析装置の好適な実施の形態1を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる自動分析装置の概略構成図である。図2は、図1の自動分析装置で使用する検体分注装置の概略構成を示すブロック図である。
自動分析装置1は、血球成分を含む血液や尿等の検体を自動分析する装置であり、図1に示すように、第1および第2試薬テーブル2、3、反応テーブル4、第1および第2試薬分注装置6、7、検体容器移送機構8、ラック9、分析光学系11、洗浄機構12、第1および第2攪拌装置13、14、制御部15、入力部16、表示部17、記憶部19および検体分注装置20を備えている。
第1および第2試薬テーブル2、3は、図1に示すように、それぞれ第1試薬の試薬容器2aと第2試薬の試薬容器3aが周方向に複数配置され、駆動手段により回転されて試薬容器2a、3aを周方向に搬送する。複数の試薬容器2a、3aは、それぞれ検査項目に応じた試薬が満たされ、外面には収容した試薬の種類、ロット及び有効期限等の情報を記録した情報記録媒体(図示せず)が付加されている。ここで、第1および第2試薬テーブル2、3の外周には、試薬容器2aおよび3aに付加した情報記録媒体に記録された試薬情報を読み取り、制御部15へ出力する読取装置(図示せず)が設置されている。
反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列されており、第1および第2試薬テーブル2、3を駆動する駆動手段とは異なる駆動手段によって矢印で示す方向に回転されて反応容器5を周方向に移動させる。反応テーブル4は、光源11aと分光部11bとの間に配置され、反応容器5を保持する保持部4aと光源11aが出射した光束を分光部11bへ導く円形の開口からなる光路4bとを有している。保持部4aは、反応テーブル4の外周に周方向に沿って所定間隔で配置され、保持部4aの内周側に半径方向に延びる光路4bが形成されている。
反応容器5は、分析光学系11から出射された分析光(340〜800nm)に含まれる光の80%以上を透過する光学的に透明な素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス、環状オレフィンやポリスチレン等によって四角筒状に成形されたキュベットと呼ばれる容器である。反応容器5は、近傍に設けた第1および第2試薬分注装置6、7によって第1および第2試薬テーブル2、3の試薬容器2a、3aから試薬が分注される。ここで、第1および第2試薬分注装置6、7は、それぞれ水平面内を回動すると共に、上下方向に昇降されるアーム6a、7aに試薬を分注するノズル6b、7bが設けられ、洗浄水によってノズル6b、7bを洗浄する洗浄槽(図示せず)を有している。
検体容器移送機構8は、図1に示すように、配列された複数のラック9を矢印方向に沿って1つずつ歩進させながら移送する。ラック9は、検体を収容した複数の検体容器9aを保持している。ここで、検体容器9aは、収容した検体の情報を記録したバーコード等が貼付され、検体容器移送機構8によって移送されるラック9の歩進が停止するごとに、検体分注装置20によって検体が各反応容器5へ分注される。血糖やヘモグロビンA1cを分析項目とする血液検体は、予め検体容器9aに収容された状態で遠心分離が行なわれ、血漿層と血球層に分離された血液サンプルから血漿サンプルと血球サンプルが分析項目に応じて個別に分注される。ここで、ラックの外周には、検体容器9aに貼付された情報記録媒体(図示せず)に記録された、検体情報や検体容器9aの容器情報を読み取り、制御部15へ出力する読取装置(図示せず)が設置されている。
分析光学系11は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体試料に分析光(340〜800nm)を透過させて分析するための光学系であり、光源11a、分光部11b及び受光部11cを有している。光源11aから出射された分析光は、反応容器5内の液体試料を透過し、分光部11bと対向する位置に設けた受光部11cによって受光される。受光部11cは、制御部15と接続されている。
洗浄機構12は、ノズル12aによって反応容器5内の液体試料を吸引して排出した後、ノズル12aによって洗剤や洗浄水等の洗浄液等を繰り返し注入し、吸引することにより、分析光学系11による分析が終了した反応容器5を洗浄する。
第1および第2攪拌装置13、14は、分注された検体と試薬とを攪拌棒13a、14aによって攪拌し、反応を促進させる。
制御部15は、第1および第2試薬テーブル2、3、第1および第2試薬分注装置6、7、検体容器移送機構8、分析光学系11、洗浄機構12、第1および第2攪拌装置13、14、入力部16、表示部17、記憶部19および検体分注装置20等と接続される。これら各部の作動を制御するため、制御部15には、マイクロコンピュータ等が使用される。制御部15は、受光部11cから入力される波長ごとの光量信号をもとに各反応容器5内の液体試料の波長ごとの吸光度を求め、検体の成分濃度等を分析する。また、制御部15は、試薬容器2a、3aに付加した情報記録媒体から読み取った情報に基づき、試薬のロットが異なる場合や有効期限外等の場合に分析作業を停止するように自動分析装置1を制御し、或いはオペレータに警報を発する。
さらに、制御部15は、モード切替手段15aを有している。モード切替手段15aは、検体分注装置20の分注モードを切り替えるためのものである。分注モードとしては、特別分注モードと通常分注モードとがある。特別分注モードは、検体が血漿および血球を分注するためのモードである。また、通常分注モードは、検体が全血サンプルや尿等の血液以外のサンプルを分注するモードである。そして、制御部15は、図2に示すように、処理部18a、検出部18bおよび演算部18cからなる境界面検出部18と接続される。
図2は、検体分注装置の概略構成を示すブロック図である。検体分注装置20は、図2に示すように、分注プローブ20b、分注ポンプ23、ポンプ駆動部24、圧力検出手段である圧力センサ25、洗浄水ポンプ27、増幅回路28、液面検知部31、制御部15および境界面検出部18を備えている。
検体分注装置20は、図1に示すように、それぞれ水平面内を回動すると共に、上下方向に昇降されるアーム20aに検体を分注する分注プローブ20bが設けられ、洗浄水によって分注プローブ20bを洗浄する洗浄槽(図示せず)を有している。図2に示すように、分注プローブ20bは、配管22によって分注ポンプ23、圧力センサ25及び洗浄水ポンプ27と接続されている。分注プローブ20bは、プローブ駆動部21によって図中矢印Xで示す水平方向およびZで示す上下方向に移動され、分注プローブ20bの下部に順次搬送されてくる検体容器9aから検体を吸引し、この検体を反応テーブル4上の反応容器5に吐出することによって検体を分注する。
分注ポンプ23は、分注プローブ20bに検体容器9a内の検体を吸引した後、反応テーブル4により搬送されてくる反応容器5に吸引した検体を吐出するシリンジポンプであり、ポンプ駆動部24によってピストン23aが往復動される。
圧力センサ25は、配管22内の圧力を検出し、圧力信号(アナログ)として増幅回路28へ出力する。
洗浄水ポンプ27は、タンク29に貯留された脱気した洗浄水30を吸い上げ、圧力センサ25との間に設けた電磁弁26を介して配管22内に圧送する。このとき、電磁弁26は、制御部15からの制御信号によって、吸い上げた洗浄水30を配管22内に圧送する場合には「開」に切り替えられ、分注ポンプ23によって分注プローブ20bが液体試料を吸引し、吐出する場合には「閉」に切り替えられる。
増幅回路28は、圧力センサ25から出力される圧力信号(アナログ)を増幅し、増幅した圧力信号は制御部15を介して境界面検出部18へ出力される。
境界面検出部18は、処理部18a、検出部18bおよび演算部18cを備えており、圧力センサ25により検出された圧力変化に基づき血漿層と血球層の境界面を検出し、血球層の高さを算出するが、空気と血漿の界面についても同様に検出することができる。境界面検出部18は、例えば、コンピュータ装置が使用される。
処理部18aは、増幅回路28から入力される圧力信号(アナログ)をデジタル信号に変換処理する部分で、例えばA/D変換器が使用される。検出部18bは、処理部18aによってデジタル信号に変換された圧力信号から配管22内の圧力を検出する。演算部18cは、検出部18bが検出した圧力変化から血漿層と血球層の境界面を検出し、読取部(図示せず)で読取った検体容器の情報から検体容器のサイズを取得し、これらに基づき血球層の高さを算出する。血球層の高さは制御部15に出力され、制御部15は、前記血球層の高さに基づき、プローブ駆動部21を駆動制御して検体容器9a中の血漿−血球境界面に停止している分注プローブ20bを設定量分降下させ、ポンプ駆動部24を駆動させて血球サンプルを吸引採取する。
液面検知部31は、空気と血漿層界面、すなわち血漿液面を検知し、図3に示すように、発振回路101、微分回路102及び電圧検出回路103を備えている。
図3は、静電容量式の液面検知部31の概略構成を示すブロック図である。発振回路101は、交流信号を発振し、微分回路102に入力する。微分回路102は、図3に示すように、抵抗102a、102b、コンデンサ102c、102d及びオペアンプ102eを有し、発振回路101が発振する交流信号の周波数によって入力感度が高くなるように調整されている。微分回路102の+側入力端は、リード線10aを介して分注プローブ20bに接続されている。電圧検出回路103は、微分回路102の出力端に接続されて微分回路102の出力電圧Voutを検出し、この値に応じて分注プローブ20bの下端が検体容器9a内の液体の液面に接したか否かを検知する。電圧検出回路103が検出したこの出力電圧信号は、制御部15へ出力され、検体容器9a内の血漿液面(空気−血漿界面)が検出される。
分注プローブ20bが液体の液面に非接触状態の静電容量値により発振回路101の周波数で入力感度が高くなるように調節された微分回路102は、接触状態の静電容量値では感度が低下する。従って、電圧検出回路103は、出力電圧Voutの変化により液面を検知する。
前記液面検知部31または境界面検出部18により、検体容器9a内の液面高(空気−血漿界面)が検出されると、制御部15は血漿サンプル分注のために、所定量分注プローブ20bを降下後、血漿サンプルが吸引採取される。
次に、分注プローブ20bによる分注動作について説明する。図4は、分注プローブ20bの分注動作を示すフローチャートであり、図5は、実施の形態1にかかる血液サンプル分注方法の分注動作を示すフローチャート(特別分注モード)であり、図6は、血漿−血球に層分離した血液サンプル中を分注プローブで降下吸引させたときの圧力変化図であり、図7は、実施の形態1にかかる血液サンプル分注方法の動作図(特別分注モード)である。
図4に示すように制御部15は、記憶部19から検体の種類や分析項目等の分析情報15bを取得する(ステップS100)。制御部15は、分析情報15bに基づきモード切替手段15aによって分注モードを切り替える(ステップS101)。ステップS101において分析項目が血糖およびHbA1cである場合、特別分注モードに切り替える(ステップS101:Yes)。制御部15は、実施の形態1にかかる血液サンプル分注方法としての特別分注モードを実行して本制御を終了する(ステップS102)。一方、ステップS101において、通常分注モードに切り替えた場合(ステップS101:No)、制御部15は、通常分注モードを実行して本制御を終了する(ステップS103)。
図5に示すように特別分注モード(ステップS102)では、先ず、血球層から血球サンプルを吸引採取する位置を入力する(ステップS200)。血漿―血球に層分離された血液サンプルの血球層から血球サンプルを吸引してHbA1cの分析を行う場合、吸引する位置によりHbA1cの数値が変化するため、最適な吸引採取の位置を分注前に設定する。血球サンプルの吸引採取は血球層の20〜80%で吸引採取することが望ましく、通常、中央値の50%の位置で吸引採取するが、血液サンプルに応じて変更することも可能である。次に血漿―血球に層分離した血液サンプルを収容した検体容器9aの情報を、読取部(図示せず)を通じて確認する(ステップS201)。自動分析装置1は、記憶部19に使用される検体容器9aのサイズ等の情報を有しており、サンプル分注前に容器情報を取得して、後に検出・演算される血球層の高さに基づき分注プローブ20bの降下量を決定する。その後、分注プローブ20bを検体吸引位置にある検体容器9aの開口部の上方に移動させ、分注プローブ20bを検体容器9a中に降下させて液面検知部31により血漿液面を検知する(ステップS202)。血漿液面検知後、血漿サンプルを分注するために所定量分注プローブ20bを降下し(ステップS203)、血漿サンプルを吸引して(ステップS204)、吸引した血漿サンプルを反応容器5に吐出する(ステップS205)。
血漿サンプル分注の後、血球サンプルを分注するために、分注プローブ20bを再度検体容器9a中に降下させる。分注プローブ20bを血液サンプル中で降下させながら、分注ポンプ23によりサンプルを吸引して、吸引時の圧力を圧力センサ25等により検出する(ステップS206)。図6は、血漿−血球に層分離した血液サンプル中を分注プローブ20bで吸引しながら降下させるときの圧力変化図である。分注プローブ20bを降下吸引させると、血漿液面で吸引圧力が変化し(t1〜t2)、血漿中を吸引降下しているときは(t2〜t3)、圧力は一定(V1)となる。さらに分注プローブ20bを降下吸引させると、血漿−血球境界面近傍で圧力が変化し(t3〜t4)、完全に血球サンプル層に挿入されると(血漿−血球境界面)再度吸引圧力が一定となる(V2)。したがって、制御部15は、血漿−血球境界面と認識した後に(t5)、分注プローブ20bの降下および吸引を一旦停止させる。また、図6で明らかなように、分注プローブ20bを吸引降下させていくと、分注プローブ20bが血漿サンプルを吸引した時点(t1)で吸引圧力が変化するので、当該圧力変化を検出することにより血漿液面を検出することも可能である。
前記圧力変化に基づき検出部18bは血漿−血球境界面を検出し、検体容器9aのサイズ情報をもとに演算部18cは血球層の高さを算出する(ステップS207)。血球層の高さが許容範囲内の場合は(ステップS208:Yes)、算出した血球層の高さと、ステップS200で入力した血球サンプルの吸引採取位置から分注プローブ20bの降下量を決定し、所望の血球サンプルを分注するために、ステップS200で設定入力した位置まで分注プローブ20bを降下させる(ステップS209)。通常、血漿と血球の割合は55:45であり、かかる割合を考慮して血球層の高さの許容範囲は設定される。
その後、分注プローブ20bにより血球サンプルを吸引し(ステップS210)、吸引した血球サンプルを別の反応容器5に吐出する(ステップS211)。分注が終了した分注プローブ20bは、分注プローブ洗浄槽で洗浄が行なわれ(ステップS212)、反応容器5に分注された血漿サンプルから血糖の分析を行い、血球サンプルからHbA1cの分析が行われる。一方、血球層の高さが許容範囲外の場合は(ステップS207:No)、赤血球の溶血等による血漿層−血球層境界面の低下または不検出が考えられるため、制御部15は、表示部17によりサンプル異常の告知を行い(ステップS213)、血球サンプルの分注の中止およびステップS204で吸引した血漿サンプルの分析を中止するよう制御する(ステップS214)。
次に、図7の本発明の実施の形態1の動作図により特別分注モードをさらに説明する。図7(a)では、分注プローブ20bを血漿層と血球槽に層分離した血液サンプルを収容する検体容器9a中に降下させて、分注プローブ20bの先端部が液面に接触した際の電圧により液面検知部31が血漿液面を検知する。または分注プローブ20bを分注ポンプ23によりサンプル吸引しながら降下させて、空気−血漿層界面での圧力変化により血漿液面を検出してもよい。血漿液面検出後、分注プローブ20bの降下は停止されるが、図7(b)に示すように、サンプルを確実に吸引採取するために所定量分注プローブ20bを降下させて血漿サンプルを吸引する。サンプル吸引後、分注プローブ20bは反応テーブル4内に保持される反応容器5にサンプルを吐出するためプローブ駆動部21により搬送され、図7(c)に示すように、反応容器5内に血漿サンプルを吐出する。当該反応容器5には、第1試薬分注装置6により第1試薬テーブル2に保持される試薬容器2a内の第1試薬がすでに分注され、血漿サンプル分注後、さらに第2試薬分注装置7により第2試薬テーブル3に保持される試薬容器3a内の第2試薬が分注される。血漿サンプルおよび第2試薬の分注後には、第1または第2攪拌装置13、14で攪拌が行なわれ、その後、反応容器5内の血漿サンプルの分析が分析光学系11で行われる。
さらに、血漿層と血球槽に層分離した血液サンプルを収容する検体容器9aから血球サンプルを分注するために、図7(d)に示すように、検体容器9a中で分注プローブ20bを分注ポンプ23により降下しながらサンプル吸引させて、吸引時の圧力変化により血漿−血球界面を検出し、血球層の高さを算出する。分注プローブ20bの降下吸引は血漿−血球界面の検出後停止されるが、所望の血球サンプルを吸引するために、分注プローブ20bは図7(e)に示すように設定分降下される。分注プローブ20bによる血球サンプル吸引後、分注プローブ20bは反応テーブル4内に保持される反応容器5にサンプルを吐出するため搬送され、図7(f)に示すように、血漿サンプルを分注した反応容器5とは別の反応容器5内にサンプルを吐出する。当該反応容器5には、血漿サンプルと同様に、第1試薬分注装置6により第1試薬テーブル2に保持される試薬容器2a内の第1試薬がすでに分注され、血球サンプル分注後、さらに第2試薬分注装置7により第2試薬テーブル3に保持される試薬容器3a内の第2試薬が分注される。血球サンプルおよび第2試薬の分注後には、第1または第2攪拌装置13、14で攪拌が行なわれ、その後、反応容器5内の血球サンプルの分析が分析光学系11で行われる。
本発明の実施の形態1に係る分析装置では、分注プローブ20bの血液サンプル中での降下吸引による血漿−血球界面の検出後、分注プローブ20b内に境界面検出のために吸引されたサンプルを吐出することなく、引き続き血球サンプルを吸引する。分注プローブ20b内では、吸引された血液サンプルは血漿と血球とに層分離しているため、余分に血球サンプルを吸引することで血漿を混入させることなく所定量の血球サンプルを反応容器5に吐出できる。したがって、分注プローブ20b内に吸引されたサンプルの吐出および洗浄にかかる時間を省略でき、迅速な分注ならびに分析を可能にする。
一方、ステップS209で設定分分注プローブ20bを降下して、血球サンプルを吸引する(ステップS210)前に、分注プローブ20b内の吸引したサンプルを分注プローブ洗浄槽(図示せず)に廃棄して、分注プローブ20bの洗浄を行なうことも可能である。当該工程を経ることにより、血球サンプルへの血漿の混入を完全に防止することが可能となるとともに、過剰量のサンプルを吸引する必要がなくなるため、微量サンプルへの対応も可能となる。
実施の形態1では、分注プローブを上または下方向に連続的に移動させながら複数の箇所の圧力を測定しているが、連続的に移動しながら圧力測定するほか、分注プローブを上または下方向に移動し、一旦停止して複数の箇所の圧力を測定することも可能である。なお、検体分注装置20内に検体分注用に備える圧力センサ25を使用して、分注プローブ20bを降下吸引させることにより血漿−血球境界面を検出する実施の形態1の変形例として、新たな圧力センサを備えた分注プローブ20bを血液サンプル中で上昇または下降させることにより圧力変化を検出して、血漿−血球境界面や、空気−血漿境界面での圧力変化を検出する分析装置が変形例として例示される。
(実施の形態2)
実施の形態1では、血漿サンプルを先に分注し、その後血球サンプルを分注する形態について説明したが、実施の形態2では、血球サンプルを先に分注し、その後血漿サンプルの分注・分析を行う点で実施の形態1と異なる。図8は、血球・血漿サンプルを分注する実施の形態2の特別分注モードの分注動作を示すフローチャートであり、図9は、実施の形態2の特別分注モードの動作図である。特別分注モードか通常分注モードかの判断は、実施の形態1と同様に、図4に示すフローチャートのようにして行なう。
図8に示すように特別分注モード(ステップS102)では、先ず、血球層から血球サンプルを吸引採取する位置を入力する(ステップS300)。血漿―血球に層分離された血液サンプルの血球層から血球サンプルを吸引してHbA1cの分析を行う場合、吸引する位置によりHbA1cの数値が変化するため、最適な吸引採取の位置を分注前に設定する。血球サンプルの吸引採取は血球層の20〜80%で吸引採取することが望ましく、通常、中央値の50%の位置で吸引採取するが、血液サンプルに応じて変更することも可能である。次に血漿―血球に層分離した血液サンプルを収容した検体容器9aの情報を、読取部(図示せず)を通じて確認する(ステップS301)。自動分析装置1は、記憶部19に使用される検体容器9aのサイズ等の情報を有しており、サンプル分注前に容器情報を取得して、後に行なう血球層の高さ情報に基づき分注プローブ20bの降下量を決定する。その後、分注プローブ20bを検体吸引位置にある検体容器9aの開口部の上方に移動させ、分注プローブ20bを検体容器9a中に降下させて液面検知部31により血漿液面を検知する(ステップS302)。
血漿液面検知後、分注プローブ20bを、血液サンプル中を降下させながら分注ポンプ23によりサンプルを吸引して、吸引圧力を圧力センサ25により検出する(ステップS303)。図6に示すように、分注プローブ20bを吸引降下させると、血漿液面で吸引圧力が変化し(t1〜t2)、血漿中を吸引降下しているときは(t2〜t3)、圧力は一定(v1)となる。さらに分注プローブ20bを吸引降下させると、血漿−血球境界面近傍で圧力が変化し(t3〜t4)、完全に血球サンプル層に挿入されると(血漿−血球境界面)再度吸引圧力が一定となる(v2)。したがって、血漿−血球境界面と認識した後に(t5)、分注プローブ20bの降下および吸引を停止させる。検出した圧力変化により検出部18bは血漿−血球境界面を検出し、検体容器9aのサイズ情報をもとに演算部18cは血球層の高さを算出する(ステップS304)。血球層の高さが許容範囲内の場合は(ステップS305:Yes)、算出した血球層の高さと、ステップS300で入力した血球サンプルの吸引採取位置から分注プローブ20bの降下量を決定し、所望の血球サンプルを分注するために、所定量分注プローブ20bをさらに降下させる(ステップS306)。
その後、分注プローブ20bにより血球サンプルを吸引し(ステップS307)、吸引した血球サンプルを反応容器5に吐出する(ステップS308)。続いて分注プローブ20bの洗浄を行なうために、分注プローブ20bを分注プローブ洗浄槽に搬送して、プローブ内の吸引サンプルを廃棄し、洗浄する(ステップS309)。洗浄後、分注プローブ20bを検体吸引位置まで搬送し、検体容器9a中に降下させて液面検知部31により再度血漿液面を検知する(ステップS310)。血漿サンプルを分注するために所定量分注プローブ20bを降下し(ステップS311)、血漿サンプルを吸引して(ステップS312)、吸引した血漿サンプルを別の反応容器5に吐出する(ステップS313)。
血漿サンプル分注が終了した分注プローブ20bは、再度洗浄が行なわれ(ステップS314)、分注された血漿サンプルから血糖の分析を行い、血球サンプルからHbA1cの分析が行われる。一方、血球槽の高さが許容範囲外の場合は(ステップS305:No)、赤血球の溶血等による血漿層−血球層境界面の低下または不検出が考えられるため、制御部15は、表示部17によりサンプル異常の告知を行い(ステップS315)、本検体からの血漿・血球サンプルの分注・分析を中止する(ステップS316)。
次に、図9の動作図により血漿−血球に層分離した血液サンプルの特別分注モードをさらに説明する。図9(a)では、分注プローブ20bを血漿層と血球槽に層分離した血液サンプルを収容する検体容器9a中に降下させて、分注プローブ20bの先端部が液面に接触した際の電圧により液面検知部31が血漿液面を検知する。血漿液面検知後、図9(b)に示すように、検体容器9a中で分注プローブ20bを分注ポンプ23により血液サンプルを降下しながら吸引採取させて、吸引時の圧力変化により血漿−血球界面を検出し、検体容器9aのサイズ情報をもとに血球層の高さを算出する。分注プローブ20bの降下吸引は血漿−血球界面の検出後停止されるが、さきに設定した吸引採取位置で血球サンプルを吸引するために、分注プローブ20bは図9(c)に示すように所定量降下される。分注プローブ20bで血球サンプル吸引後、分注プローブ20bは反応テーブル4内に保持される反応容器5にサンプルを吐出するため搬送され、図9(d)に示すように反応容器5内にサンプルを吐出する。当該反応容器5には、第1試薬分注装置6により第1試薬テーブル2に保持される試薬容器2a内の第1試薬がすでに分注され、血球サンプル分注後、さらに第2試薬分注装置7により第2試薬テーブル3に保持される試薬容器3a内の第2試薬が分注される。血球サンプルおよび第2試薬の分注後には、第1または第2攪拌装置13、14で攪拌が行なわれ、その後、反応容器5内の血球サンプルの分析が分析光学系11で行われる。
次に、図9(e)に示すように、分注プローブ20bは検体容器移送機構8と反応テーブル4の中間位置に配置された分注プローブ洗浄槽まで搬送され、分注プローブ洗浄槽で分注プローブ20b内のサンプルを廃棄し、分注プローブ20bの洗浄が行なわれる。洗浄後、分注プローブ20bを検体吸引位置まで搬送し、図9(f)に示すように検体容器9a中に降下させて、液面検知部31により再度血漿液面を検知する。検知後、図9(g)に示すように、サンプルを確実に吸引採取するために、所定量分注プローブ20bを降下させて血漿サンプルを吸引する。サンプル吸引後、分注プローブ20bは反応テーブル4内に保持される反応容器5にサンプルを吐出するためプローブ駆動部21により搬送され、図9(h)に示すように、血球サンプルを吐出した反応容器5とは別の反応容器5内に血漿サンプルを吐出する。当該反応容器5には、第1試薬分注装置6により第1試薬テーブル2に保持される試薬容器2a内の第1試薬がすでに分注され、血漿サンプル分注後、さらに第2試薬分注装置7により第2試薬テーブル3に保持される試薬容器3a内の第2試薬が分注される。血漿サンプルおよび第2試薬の分注後には、第1または第2攪拌装置13、14で攪拌が行なわれ、その後、反応容器5内の血漿サンプルの分析が分析光学系11で行われる。
一方、本発明の自動分析装置は、試薬分注装置を2つ備えた場合について説明したが、試薬分注装置は1つであってもよい。また、本発明の自動分析装置は、自動分析装置1を1ユニットとして複数のユニットが組み合わされて構成されていてもよい。
本発明の実施の形態1にかかる血液サンプルの分注方法を使用する自動分析装置の概略構成図である。 図1の自動分析装置で使用する検体分注装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の自動分析装置で使用する液面検知部の概略構成を示すブロック図である。 分注プローブの分注動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる血液サンプルの分注方法(特別分注モード)の分注動作を示すフローチャートである。 血漿−血球に層分離した血液サンプル中を分注プローブで降下吸引させたときの圧力変化図である。 本発明の実施の形態1にかかる血液サンプルの分注方法(特別分注モード)の動作図である。 本発明の実施の形態2にかかる血液サンプルの分注方法(特別分注モード)の分注動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる血液サンプルの分注方法(特別分注モード)の動作図である。
符号の説明
1 自動分析装置
2、3 第1および第2試薬テーブル
4 反応テーブル
4a 保持部
4b 光路
4c 金属板
5 反応容器
6、7 第1および第2試薬分注装置
8 検体容器移送機構
9 ラック
9a 検体容器
11 分析光学系
12 洗浄機構
13、14 第1および第2攪拌装置
15 制御部
15a モード切替手段
16 入力部
17 表示部
18 境界面検出部
18a 処理部
18b 検出部
18c 演算部
19 記憶部
20 検体分注装置
21 プローブ駆動部
22 配管
23 分注ポンプ
24 ポンプ駆動部
25 圧力センサ
26 電磁弁
27 洗浄水ポンプ
28 増幅回路
29 タンク
30 洗浄水
31 液面検知部
101 発振回路
102 微分回路
103 電圧検出回路

Claims (13)

  1. 検体容器内に収容された血漿層と血球層とに分離された血液サンプルを分注装置によって所定量分注し、試薬と反応させて分析する自動分析装置であって、
    分注前に、前記血球層内の血球サンプルの吸引採取位置を入力する入力手段と、
    圧力検出手段を備えた前記分注装置の分注プローブを用いて、検体容器に収容された前記血液サンプル中の高さの異なる複数個所で圧力変化を検出する検出手段と、
    前記圧力変化をもとに血漿層と血球層との境界面を検出し、血球層の高さを算出する演算手段と、
    前記入力された前記血球サンプルの吸引採取位置と前記算出された血球層の高さに基づいて、前記血球サンプルを吸引採取する位置を決定し、前記決定された位置において前記血球サンプルを吸引採取する分注手段と、
    前記分注手段により採取した血球サンプルの分析を行う分析手段
    を備え自動分析装置。
  2. 前記分析手段による分析項目は、前記血球サンプルの比重によって影響を受ける項目である請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記分析手段による分析項目は、HbA1cである請求項1または2に記載の自動分析装置。
  4. 前記検出手段は、前記分注プローブによる前記血液サンプルの上昇吸引時または下降吸引時の圧力変化を検出する請求項1〜のいずれか一つに記載の自動分析装置。
  5. 前記演算手段により算出された血球層の高さが許容範囲外である場合に、サンプル異常である旨の警告を出し、前記血液サンプルの分注および分析を停止するよう制御する制御手段をさらに備える請求項1〜のいずれか一つに記載の自動分析装置。
  6. 前記分注手段は、前記分注プローブで血漿液面を検出し、血漿サンプルの分注を行う、請求項1〜のいずれか一つに記載の自動分析装置。
  7. 前記自動分析装置は、前記血球サンプルからHbA1cの分析を行い血漿サンプルから血糖の分析を行う請求項に記載の自動分析装置。
  8. 検体容器内に収容された血漿層と血球層とに分離された血液サンプルを分注装置によって所定量分注し、試薬と反応させ分析する自動分析方法であって、
    分注前に、前記血球層内の血球サンプルの吸引採取位置を入力する入力ステップと、
    圧力検出手段を備えた前記分注装置の分注プローブを用いて、検体容器に収容された前記血液サンプル中の高さの異なる複数個所で圧力変化を検出する検出ステップと、
    前記圧力変化をもと血漿層と血球層との境界面を検出し、血球層の高さを算出する演算ステップと、
    前記入力された前記血球サンプルの吸引採取位置と前記算出された血球層の高さに基づいて、前記血球サンプルを吸引採取する位置を決定し、前記決定された位置において前記血球サンプルを吸引採取する分注ステップと、
    前記分注ステップにより採取した血球サンプル分析を行う分析ステップ
    を含む自動分析方法。
  9. 前記検出ステップにおいて、前記分注プローブによる前記血液サンプルの上昇吸引時または下降吸引時の圧力変化検出される、請求項に記載の自動分析方法。
  10. 前記分注ステップにおいて、前記演算ステップで血球層の高さを算出後、前記血液サンプル中の分注プローブ所定量血球層内に降下され、血球サンプル吸引採取される、請求項8または9に記載の自動分析方法。
  11. 前記分注ステップは、前記分注プローブを前記血液サンプル中から引き上げ、吸引サンプルを吐出洗浄の後行なわれる請求項または10に記載の自動分析方法。
  12. 前記検出ステップにおいて、前記分注プローブにより血漿液面検知され、
    前記分注ステップにおいて、前記血漿液面の検出結果をもとに血漿サンプルの分注行なわれ、その後、前記血球サンプル分注が行われ、
    前記分析ステップにおいて、前記血漿サンプルの血糖分析が行われる、請求項11のいずれか一つに記載の自動分析方法。
  13. 前記検出ステップにおいて、静電容量式液面検知機構による静電容量変化により液面検出される、請求項12に記載の自動分析方法。
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