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JP5360692B2 - 燃焼式打込機 - Google Patents

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JP5360692B2 JP2010080375A JP2010080375A JP5360692B2 JP 5360692 B2 JP5360692 B2 JP 5360692B2 JP 2010080375 A JP2010080375 A JP 2010080375A JP 2010080375 A JP2010080375 A JP 2010080375A JP 5360692 B2 JP5360692 B2 JP 5360692B2
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Description

本発明は、混合ガスの爆発・膨張を動力源として止具を被打込材に打込む燃焼式打込機に関する。
従来よりねじ等の止具を被打込材に打込む打込機が知られている。例えば、特許文献1に記載の打込機は、圧縮空気を動力源としてシリンダ内のピストンを駆動することにより止具を打込むと共に、圧縮空気の一部を送りピストンの駆動力として止具を給送している。
特開2007−167986号公報
しかしながら、上述のような止具を打込む動力源を止具の給送に用いる構成を、燃料ガスと空気との混合ガスの爆発・膨張を打込動作の動力源とする燃焼式打込機に用いようとしても、燃焼ガスの温度が急激に低下してしまうことにより止具の給送に必要な送りピストンの駆動力を十分に確保できないという問題があった。
そこで、本発明は、プッシュレバーの移動に連動して確実に止具を給送することができる燃焼式打込機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、ハウジングと、該ハウジングに連結され、止具を収容するマガジンと、該ハウジングの一端側に位置するシリンダヘッドと、被加工物を押圧することにより該ハウジングに対して移動するプッシュレバーと、該プッシュレバーの移動に伴って該ハウジング内を移動して選択的に燃焼室を画成する燃焼室枠と、該ハウジングに固定されるシリンダと、該シリンダに対して摺動可能であり、該燃焼室内の混合気の爆発膨張により変位するピストンと、該ハウジングの他端に連結され、該マガジンに連通する射出口を有する射出部と、該プッシュレバーの移動に連動して該止具を該射出口へ搬送する止具送り手段と、を備え、該プッシュレバーは、該止具送り手段が摺動・係合する第一案内部を有し、該止具送り手段は、初期位置と該初期位置よりも該止具の搬送方向下流側に位置する送り位置との間において移動可能であって、該プッシュレバーの押圧による移動に伴う該第一案内部の移動により、該第一案内部に対して摺動して該初期位置から該送り位置へと移動して該止具を該搬送方向下流側に移動させることを特徴とする燃焼式打込機を提供する。
このような構成によれば、プッシュレバーの移動に連動して止具を射出口へ搬送するので、燃焼室を画成するタイミングに合わせて止具を射出口に配置することができる。よって、燃焼式打込機の打込動作が開始する際には、確実に止具を射出口に配置することができる。また、別途圧縮空気を供給するためのエアー機構を設ける必要がなく、簡易な構成によって止具を搬送することができる。
該プッシュレバーは、さらに、該第一案内部と接続され、該プッシュレバーの移動方向に延び、該止具送り手段が摺動・係合する第二案内部と、該射出口に止具が配置されていない場合に該止具送り手段を該第一案内部に係合可能に支持し、該射出口に止具が配置されている場合に該止具送り手段を該第二案内部に係合可能に支持するガイド手段と、を有し、該止具送り手段は、該射出口に止具が配置されている場合には、該プッシュレバーの押圧による移動に伴う第二案内部の移動により、該第二案内部に対して摺動して該初期位置に維持されることが好ましい。
このような構成によれば、射出口に既に止具が配置されている場合には、プッシュレバーの押圧による移動によって止具送り手段を搬送方向下流側に移動させない。よって、2本の止具が射出口に装填されてしまい止具詰まりを起こすことによってビットが破損することを防止することができる。また、無理に止具を搬送して射出部や止具送り手段、プッシュレバー等を破損することが防止できる。
そこで、本発明は、プッシュレバーの移動に連動して確実に止具を給送することができる打込機を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機を示す部分断面図。 本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機のプッシュレバーを示す側面図。 本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機のプッシュレバー及び止具送り機構を示す側面図(非作動状態)。 図3に示すプッシュレバー及び止具送り機構をA方向から視た背面図(非作動状態)。 図3に示すプッシュレバー及び止具送り機構をB方向から視た上面図(非作動状態)。 図1のVI−VIに沿った断面図。 本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機のプッシュレバー及び止具送り機構を示す側面図(まだ止具が配置されていない場合における押付状態)。 図7に示すプッシュレバー及び止具送り機構をC方向から視た背面図(まだ止具が配置されていない場合における押付状態)。 図7に示すプッシュレバー及び止具送り機構をD方向から視た上面図(まだ止具が配置されていない場合における押付状態)。 本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機のプッシュレバー及び止具送り機構を示す側面図(打込後の状態)。 図10に示すプッシュレバー及び止具送り機構をG方向から視た上面図(打込後の状態)。 本発明の実施の形態に係る燃焼式打込機のプッシュレバー及び止具送り機構を示す側面図(既に止具が配置されている場合における押付状態)。 図12に示すプッシュレバー及び止具送り機構をE方向から視た背面図(既に止具が配置されている場合における押付状態)。 図12に示すプッシュレバー及び止具送り機構をF方向から視た上面図(既に止具が配置されている場合における押付状態)。
本発明の第1の実施の形態に係る打込機1について、図1乃至図14に基づいて説明する。打込機1は、ハウジング2と、ハンドル3と、射出部に相当するノーズ部4と、マガジン5と、運動変換機構6とを備えている。なお、ハウジング2からノーズ部4に向かう一方向を下方向と定義し、一方向と反対の方向を上方向と定義する。また、マガジン5に対してノーズ部4が設けられている方向を左方向とし、反対の方向を右方向と定義する。
ハウジング2は、主ハウジング21と、ボンべ収容部22と、ヘッドカバー23とから構成されている。主ハウジング21内には、シリンダ7と、燃焼室枠8と、シリンダヘッド9とが設けられている。
シリンダ7は、略筒状に構成されており、その内部に円柱形状の第1シリンダ室7a、及び円柱形状の第2シリンダ室7bが画成されている。シリンダ7の上部には燃焼室枠8の内周面8Aと接触するシール部7Aが設けられている。またシリンダ7の下部には燃焼室枠8を下死点側に付勢する図示せぬバネが設けられている。第1シリンダ室7a及び第2シリンダ室7bのいずれもその軸方向が上下方向と平行になるように形成されている。第1シリンダ室7aの体積は、第2シリンダ室7bの体積よりも大きい。シリンダ7のうち第1シリンダ室7aを画成する部分の下端部には孔7cが形成されている。第1シリンダ室7aは孔7cを介して外部と連通しており、後述のビット72が孔7cに挿通されている。シリンダ7のうち第2シリンダ室7bを画成する部分の下端部には孔7dが形成されている。第2シリンダ室7bは孔7dを介して外部と連通しており、後述のロッド76が孔7dに挿通されている。
第1シリンダ室7aには、第1ピストン71と、ビット72と、支持部材73と、第1バンパ74とが配置されている。第1ピストン71が上死点に位置するときに、第1ピストン71はその上端部がシリンダ7の上面と揃うように配置されている。第1ピストン71は略円板状に形成されており、複数のシール材を介して第1シリンダ室7aを画成するシリンダ7の内周面に当接して第1シリンダ室7a内を上室と下室とに区切っている。
ビット72は、断面が正六角形に形成され、上下方向に延びる棒状に形成されている。ビット72の下端部はネジと係合可能に形状化されている。ビット72は、その上端部が第1ピストン71下面に接続されると共に支持部材73によってビット72の軸周りに回転可能に支承され、その下端部が孔7cを貫通して第1シリンダ室7aの外部に延出している。
第1バンパ74は、第1シリンダ室7aの下部に位置している。第1バンパ74は、第1ピストン71が下方に移動した場合に、第1ピストン71と孔7c周辺の壁部とが直接接触すること抑制する。第1バンパ74は、ゴム等の弾性材料によって構成され、後述のネジ1Aを打ち込んだ際に第1ピストン71の衝撃を吸収する。第1バンパ74と第1ピストン71とが当接する位置が第1ピストン71の下死点となる。
シリンダ7には、第1シリンダ室7aの下部において、第1シリンダ室7aと外部とを連通させる排気穴7eが形成されている。排気穴7eは、主ハウジング21に形成される図示せぬ排気口と連通する。また排気穴7eには、第1シリンダ室7aから外部へ向かう方向にのみ排気を流通させる図示せぬ排気逆止弁が設けられている。さらに、排気穴7eを覆うように図示せぬ排気カバーが設けられている。
第2シリンダ室7bには、第2ピストン75と、ロッド76と、第2バンパ77とが配置されている。第2ピストン75はその上端部がシリンダ7の上面と揃うように配置されている。この位置が第2ピストン75の上死点となる。第2ピストン75の上面の面積は第1ピストン71の上面の面積に比べて小さい。この面積に比によって、ネジ1Aを下方に打込む力とネジ1Aを回転させる力の比を適切に設定することができる。本実施例においては、第1ピストン71の上面の面積を大きくすることで、ネジを下方に打込む力を大きくしている。第2ピストン75は略円板状に形成されており、複数のシール材を介して第2シリンダ室7bを画成するシリンダ7の内周面に当接して第2シリンダ室7b内空間を上室と下室とに区切っている。
ロッド76は、その下部にラック76Aが所定長さ形成され、上端部が第2ピストン75の下面に接続されている。ロッド76の一部は、孔7dを貫通して第2シリンダ室7bの外部に延出している。ラック76Aは運動変換機構6と噛合可能に設けられている。
第2バンパ77は、第2シリンダ室7bの下部に配置されている。第2バンパ77は、第2ピストン75が下方に移動した場合に、第2ピストン75と孔7d周辺の壁部とが直接接触することを抑制する。第2バンパ77は、ゴム等の弾性材により構成され、ネジ1Aを打ち込んだ際の第2ピストン75の衝撃を吸収する。第2バンパ77と第2ピストン75とが当接する第2ピストン75の位置が第2ピストン75の下死点となる。
シリンダ7には、第2シリンダ室7bの下部において、第2シリンダ室7bと外部とを連通させる図示せぬ排気穴が形成されている。図示せぬ排気穴は、主ハウジング21に形成される図示せぬ排気口と連通する。また図示せぬ排気穴には、第2シリンダ室7bから外部へ向かう方向にのみ排気を流通させる図示せぬ排気逆止弁が設けられている。さらに、図示せぬ排気穴を覆うように図示せぬ排気カバーが設けられている。
燃焼室枠8は、両端が開口した円筒状に構成されており、その円筒内にシリンダ7が配置された状態でシリンダ7に対して上下動可能に配置されている。燃焼室枠8の下部には後述のプッシュレバー41と接続される図示せぬ連結部材が一体に接続されている。燃焼室枠8及び図示せぬ連結部材は、図示せぬバネによりシリンダ7に対して下側への付勢力が付加されている。燃焼室枠8の内周面8Aは、燃焼室枠8が図示せぬバネの付勢力に抗して上昇した場合に、その内周面8A全体に亘ってシール部7Aと当接するように構成されている。燃焼室枠8が上昇した場合は、燃焼室枠8の内周面8Aとシール部7Aとの当接部分において気密性が保たれる。
シリンダヘッド9は、燃焼室枠8の上方に配置されて主ハウジング21に固定されている。シリンダヘッド9の下面部分には、燃焼室枠8の上端部と当接するシール部9Aが設けられており、シール部9Aと燃焼室枠8の上端部内周面とが密着することにより燃焼室1aが形成される。具体的には、燃焼室枠8が上方へ移動して燃焼室枠8の上端部内周面とシール部9Aとが密着する時、第1ピストン71の上面と、第2ピストン75の上面と、シリンダ7の上面と、燃焼室枠8と、シリンダヘッド9の下面とで燃焼室1aが画成される。燃焼室1aは、シール部9Aと燃焼室枠8の上端部内周面との密着及びシール部7Aと燃焼室枠8との密着により気密性が保たれている。
シリンダ7の下方には、運動変換機構6が設けられている。運動変換機構6は第1かさ歯車61と、第2かさ歯車62とから構成される。第1かさ歯車61は主ハウジング21に回転可能に支承され、軸部61Aを有する。軸部61Aにはピニオン61Bが設けられており、ピニオン61Bはロッド76のラック76Aと噛合可能である。ピニオン61Bとラック76Aが噛合することにより、ロッド76の直線運動を第1かさ歯車61の回転運動に変換する。
第2かさ歯車62は、第1かさ歯車61の右側に配置され、ノーズ部4によって回転可能に支承されている。第2かさ歯車62は、第1かさ歯車61に噛合しており、第1かさ歯車61の回転を第2かさ歯車62に伝達する。第2かさ歯車62の回転中心には、その断面がビット72の外形と略等しい六角形の孔62aが形成されており、ビット72は孔62aに挿通されている。このような構成により、ビット72と第2かさ歯車62とは同軸的に回転する。
ロッド76が上下方向に移動することにより、ピニオン61Bがラック76Aと噛合して回転する。これに伴い、第1かさ歯車61が回転しその回転力が噛合している第2かさ歯車62に伝達される。これにより、第2かさ歯車62の中心に挿通されているビット72にも回転力が伝達される。
シリンダヘッド9には、ファンモータ91と、点火プラグ92とが設けられている。シリンダヘッド9には、ガスボンベ1Bから供給される可燃性ガスを燃焼室1a内に導入する燃料流路9aが形成されている。ファンモータ91は、回転軸が上下方向と平行となるようにかつその先端が燃焼室1a内に突出するように配置されており、シリンダヘッド9に保持されている。ファンモータ91は、図示せぬファン起動スイッチがオンになったとき、回転駆動を開始する。図示せぬファン起動スイッチは、主ハウジング21内に設けられている。図示せぬファン起動スイッチはプッシュレバー41が図示せぬ被打込材に押し付けられ所定位置まで上昇したときにオンとなり、燃焼室枠8がストローク上端にあることを検出する。
ファンモータ91の回転軸の下方にはファン93が設けられており、ファン93は燃焼室内に配置されている。燃焼室枠8がシリンダヘッド9と当接する位置にあるときに、ファン93が回転することにより、空気と可燃性ガスとを攪拌混合させ、点火後に乱流燃焼を生じさせて燃焼を促進させるとともに、可燃性ガスが燃焼した排ガスを燃焼室内から好適に排出する。
点火プラグ92は、燃焼室1aの上部に位置するように配置されている。よって燃焼室1a内に供給された可燃性ガスに点火することが可能となっている。
シリンダヘッド9の上方であって主ハウジング21の上端には、ヘッドカバー23が設けられている。ヘッドカバー23には、複数の吸気孔23aが形成されている。ファン93の回転により吸気孔23aから新鮮な空気を燃焼室1a内に取り込むことができる。
ボンべ収容部22は、主ハウジング21の側部に上下方向に沿って併設されており、その内部にガスボンベ1Bを有している。ガスボンベ1Bは内部に可燃性ガスを貯留しており、可燃性ガスを一定量噴出可能であって、プッシュレバー41の移動に伴ってシリンダヘッド9方向に傾斜可能であるように構成されている。ガスボンベ1Bは、その先端が燃料流路9aに接続されており、ガスボンベ1Bが主ハウジング21側に付勢された時に可燃性ガスを燃料流路9a内に噴出することができる。
ハンドル3は、ボンベ収容部22から反主ハウジング21側に向かって延びており、トリガスイッチ31と、図示せぬ電池が着脱自在に収容される電池収容部32とを備えている。トリガスイッチ31は、押下されることにより、シリンダヘッド9に設けられた点火プラグ92に通電し、燃焼室1a内の混合ガスを燃焼・膨張させるスイッチである。
ハンドル3の下方には、マガジン5が設けられている。マガジン5は左右方向に延び、その内部には複数のネジ1Aが装填されている。マガジン5の内部は後述のノーズ部4の射出口4aと連通している。複数のネジ1Aは、連結材1Cによって連結されている。
主ハウジング21の下方には図示せぬ連結部材によって燃焼室枠8に接続されるプッシュレバー41が設けられている。図2に示すように、プッシュレバー41は、図示せぬ被打込材に当接する当接部41Aと、燃焼室枠8の下端に接続される接続部41Bと、当接部41Aと接続部41Bとを接続する案内部41Cとを有している。
当接部41Aは、被打込材に当接可能であって、射出口4a(図1)と対向する位置に設けられている。接続部41Bの上端部は屈曲し、図示せぬバネを介して燃焼室枠8に接続されている。プッシュレバー41は、図示せぬバネによって燃焼室枠8に対して下向きに付勢されている。
案内部41Cは、上下方向に延びる板材であって、第1貫通孔41aが形成される第1案内部41Dと、第2貫通孔41bが形成される第2案内部41Eとを有する。第1貫通孔41aは上下方向に対して斜めに形成され、上下方向にプッシュレバー41のストローク分の長さを有し、左右方向に連結されたネジ1Aの1ピッチ分の長さを有している。第1案内部41Dは、第1貫通孔41aにおける上端を規定する第1規制壁41Fと、第1貫通孔41aにおける下端を規定する第2規制壁41Gとを有している。第2貫通孔41bは、その上端において第1貫通孔41aの上端に接続され、上下方向にプッシュレバー41のストローク分以上の長さを有するように形成されている。案内部41Cの下部には、後述の第2バネ45B(図3)が固定される固定片41Hが設けられている。固定片41Hは、後述のフィーダ43(図3)に向けて案内部41Cから突出して屈曲し、先端が上方に向いている。
プッシュレバー41には、図3乃至図5に示されるように、止具送り手段に相当する止具送り機構42が設けられている。止具送り機構42は、ネジ1Aに当接するフィーダ43と、フィーダ43と一体的にプッシュレバー41の案内部41Cに対して摺動・係合するアーム44と、第1バネ45A(図5)と、第2バネ45Bと、アーム44を案内するガイド部材46(図3、4)とを備える。
フィーダ43は、基体43Aと、基体43Aから反プッシュレバー41側に突出する爪部43Bとを有している。基体43Aは、上下方向を長手方向とし左右方向を幅方向とする板状の部材であって、一端部には上下方向に貫通する図示せぬ貫通孔が形成されている。爪部43Bは、基体43Aの他端部において上下方向に2箇所設けられている。
アーム44は、略円柱状に形成される主部44Aと、主部44Aから左右方向に突出するバネ固定部44Bとを有する。主部44Aの一端部は、ピン44Cをフィーダ43の一端部に形成された図示せぬ貫通孔に挿入することにより、フィーダ43をピン44Cを中心に回動可能に支持している。アーム44の他端部は、第1貫通孔41a又は第2貫通孔41b(図2)内に配置され、プッシュレバー41の案内部41Cに係合している。
プッシュレバー41が被打込材に押圧されていない状態(非作動状態)では、図3乃至図5に示されるように、主部44Aはプッシュレバー41の第1規制壁41F(図2)に当接するよう配置され、爪部43Bは左右方向において連結されたネジ1Aの1ピッチ分射出口4aから右側に配置されている。
図5に示されるように、バネ固定部44Bには第1バネ45Aの一端が接続され、第1バネ45Aの他端はフィーダ43の基体43Aに接続されている。このような構成により、第1バネ45Aの付勢力によって、フィーダ43はバネ固定部44Bから反プッシュレバー41側に向けて付勢されている。
ガイド部材46は、図7に示されるように、略直角三角形の板状であって、第2貫通孔41b(図2)内において移動可能にプッシュレバー41に設けられている。ガイド部材46の下端には、第2バネ45Bが接続されている。第2接続バネ45Bはその上端がガイド部材46に接続され、下端が固定片41Hに固定されている。第2バネ45Bはガイド部材46を上方に向けて付勢している。プッシュレバー41が被打込材に押付られていないとき(非作動状態)、図3に示されるように、ガイド部材46の斜辺は第1貫通孔41a及び第2貫通孔41bの接続箇所において第2貫通孔41bの入口を閉塞して第1貫通孔41aの一部を規定し、第1規制壁41F(図2)に係合するようにアーム44を支持している。この状態からプッシュレバー41が上昇すると、ガイド部材46はアーム44を第1貫通孔41a内に案内する。
主ハウジング21の下方には、図示せぬ被打込材に対向するノーズ部4が設けられている。ノーズ部4は、図6に示されるように、連結されたネジ1Aを左右方向に沿って案内するための案内側壁47と、フィーダ43を支持する支持側壁48とを備えている。案内側壁47及び支持側壁48によって、連結されたネジ1Aの収容空間4bが画成されている。また、案内側壁47には、ネジ1Aの右側への移動を規制する図示せぬ突起が設けられている。
支持側壁48は、連結されたネジ1Aの上下方向における移動を規制する上面48A及び下面48Bを有し、さらに、フィーダ43の主ハウジング21に対する上下方向における移動を規制する第1支持面48C及び第2支持面48Dを有している。第1支持面48Cと第2支持面48Dとの間はフィーダ43の上下方向の長さに略等しい。第1支持面48C及び第2支持面48Dは、初期位置(図5)と送り位置(図9)との間においてフィーダ43を摺動可能に支持している。送り位置は、初期位置よりも連結ネジ1Aの1ピッチ分左側(ネジ1Aの搬送方向下流)の位置である。また、図1に示すように、ノーズ部4の左端部には、打ち終えたネジ1Aの連結材1Cを外部に排出するための通路4cが形成されている。
次に、打込機1の動作について説明する。図1乃至図5に示される非動作状態では、燃焼室枠8は図示せぬ連結部材を介してプッシュレバー41に接続されているので、燃焼室枠8の上端はシリンダヘッド9から離間している。このときに、燃焼室枠8の上端部とシリンダヘッド9との間に通気孔が形成される。また、第1ピストン71及び第2ピストン75は上死点に位置している。また、このときシール部7Aと燃焼室枠8との間には、図示せぬ第2通気孔が形成されている。プッシュレバー41は、図示せぬスプリングによって下方に付勢されノーズ部4から下方に突出している。フィーダ43及びアーム44は案内部41C及びガイド部材46、第2バネ45Bによって図3乃至図5に示す初期位置に配置され、爪部43Bは先頭のネジ1Aに右側から当接している。
この状態でハンドル3を把持し、プッシュレバー41を図示せぬ被打込材に押付けると、図示せぬ連結部材を介してプッシュレバー41と連接した燃焼室枠8が上昇する。そして燃焼室枠8の上端がシリンダヘッド9に当接することにより、燃焼室1aが密封された状態で画成される。
またプッシュレバー41の移動に伴って、ガスボンベ1Bがシリンダヘッド9の方向に傾斜することにより、ガスボンベ1B内の可燃性液化ガスが燃料流路9aを通して燃焼室1a内にそれぞれ1回だけ噴射される。
プッシュレバー41の移動に伴って燃焼室枠8がストローク端まで上昇すると、図示せぬファン起動スイッチがオンとなってファンモータ91に電力が供給され、ファン93の回転が開始する。これにより、噴射された可燃性ガスが燃焼室1a内の空気と攪拌混合される。
このとき、アーム44は、図7乃至図9に示されるように、プッシュレバー41の上昇に伴って、第1貫通孔41a内をプッシュレバー41に対して相対的に左下方へ移動する。具体的には、フィーダ43及びアーム44は、射出口4aにネジ1Aが配置されていない場合には、ガイド部材46によって第1貫通孔41a内に案内されて第1案内部41Dに係合しながら、第1規制壁41Fから第2規制壁41Gに向かって移動する。フィーダ43は、第1支持面48C及び第2支持面48D(図6)によって上下方向の移動が規制されているので、主ハウジング21に対して上下方向には移動せずに、右から左へ連結されたネジ1Aの1ピッチ分移動する。このようにしてフィーダ43が初期位置から送り位置へと移動することにより、爪部43Bが先頭のネジ1Aを押圧して射出口4a(図5)まで給送する。
この状態でトリガスイッチ31をオンにすると、燃焼室1a内にある点火プラグ92がスパークし、混合ガスに着火して燃焼・膨張する。この燃焼・膨張した混合ガスは第1ピストン71をビット72と共に下方へ移動させると同時に、第2ピストン75をロッド76と共に下方へ移動させる。ビット72が下に移動するとともに、ロッド76も下降を始めるが、ラック76Aは図1に示すようにピニオン61Bと噛合する位置から所定距離上方に形成されているので、ロッド76が下降してから所定時間経過後にラック76Aとピニオン61Bとは噛合を始める。具体的には、ラック76Aはネジ1Aが被加工物に接触した後にラック76Aとピニオン61Bが噛合を始めるような位置に形成されている。つまり、ビット72はネジ1Aが被加工物に接触した後に運動変換機構6によって回転力が付与される。これによって、ネジ1Aが被加工物に締め込まれる。
シリンダ7内部及び燃焼室1a内部に残った燃焼ガスは、燃焼後であるため高温であり、その燃焼熱がシリンダ7の内壁、燃焼室枠8の内壁から吸収され、シリンダ7は高温になる。この吸収された熱は、シリンダ7及び燃焼室枠8の外壁表面から大気中に放散される。
第1シリンダ室7aでは、シリンダ7に燃焼ガスの燃焼熱が吸収されることにより燃焼ガスが急冷され、燃焼ガスの体積が減少して第1シリンダ室7aの上室の圧力が低下し、大気圧以下になる熱真空の状態となり、第1ピストン71を初期の上死点位置に引き戻す。第2シリンダ室7b内においても同様となる。
その後、トリガスイッチ31をオフし、打込機1全体を持ち上げ、プッシュレバー41を図示せぬ被加工材から離すと、プッシュレバー41と燃焼室枠8が図示せぬスプリングの付勢により図1に示す位置へ戻る。フィーダ43及びアーム44は、図10及び図11に示されるように、プッシュレバー41の下降に伴って、第1案内部41Dに案内されながら第1貫通孔41a内を第2規制壁41G(図2)から第1規制壁41Fに向かって移動する。フィーダ43は第1支持面48C及び第2支持面48D(図6)によって上下方向における移動が規制されているので、フィーダ43及びアーム44は主ハウジング21に対して左右方向にのみ移動して送り位置から初期位置へと移動する。このとき、連結されたネジ1Aは案内側壁47に設けられた図示せぬ突起によって右方向への移動が規制されているので、アーム44が送り位置から初期位置へと移動する際に、フィーダ43は爪部43Bが次に打込むべきネジ1Aの外周に当接しながら、第1バネ45Aの付勢力に抗してピン44Cを中心として回動する。これにより、フィーダ43は次のネジ1Aを打込めるようにネジ1Aの右側(搬送方向上流側)に位置しながら初期位置に配置される。

なお、トリガスイッチ31をオフした後、所定時間経過後にファン起動スイッチが切れるが、ファン93は一定時間回転し続けている。このとき燃焼室枠8の上方の図示せぬ通気孔を通じて、ファン93により空気の流れを発生させることで吸気孔23aからきれいな空気を取り込み、主ハウジング21の図示せぬ排気口から燃焼後の空気を吐き出すことで、燃焼室1a内の空気を掃気する。その後ファン93が停止し初期の非作動状態となる。非作動状態になった後、上記過程を再度繰り返すことにより、順次ネジ1Aを打ち込むことができる。なお、次に打込まれるネジ1Aが給送される際には、打ち終えたネジ1Aの連結材1Cが通路4c(図1)を通って外部へと排出される。
また、射出口4aにネジ1Aが既に配置されている場合にプッシュレバー41が上方へ移動したときには、図12乃至図14に示されるように、フィーダ43及びアーム44はネジ1Aによって左右方向の移動が規制されているので、アーム44が第2バネ45Bの付勢力に抗してガイド部材46を押下げながら第2貫通孔41b内を移動する。つまり、アーム44は第2案内部41Eに案内されてプッシュレバー41に対して下方へ移動する。フィーダ43は、第1支持面48C及び第2支持面48D(図6)によって上下方向の移動を規制されているので、初期位置に配置された状態を維持したままネジ1Aを給送しない。
その後打込み動作が終了してプッシュレバー41が下方に移動すると、アーム44は第2バネ45Bによって付勢され、第2案内部41Eに案内されて、第2貫通孔41b内を第1規制壁41Fに向かって移動する。そして、アーム44は第1規制壁41Fに当接するように配置され、図3乃至図5に示される初期位置に配置される。
上述の打込機1によれば、プッシュレバー41の上下移動に連動してネジ1Aをノーズ部4の射出口4aへ搬送するので、燃焼室1aを画成するタイミングに合わせてネジ1Aを射出口4aに配置することができる。よって、打込機1の打込動作が開始する際には、確実にネジ1Aを射出口4aに配置することができる。また、別途圧縮空気を供給するためのエアー機構を設ける必要がなく、簡易な構成によってネジ1Aを搬送することができる。
また、射出口4aに既にネジ1Aが配置されている場合には、プッシュレバー41の押圧による移動によってフィーダ43を搬送方向下流側に移動させない。よって、2本のネジ1Aが射出口4aに装填されてしまい詰まりを起こすことによってビット72が破損することを防止することができる。また、無理にネジ1Aを搬送してノーズ部4や止具送り機構42、プッシュレバー41等を破損することが防止できる。
本発明は、上記した実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、止具送り手段42のフィーダ43は、マガジン5によって支持されていてもよい。また、マガジン5は本発明の実施例に限定されず、ロールタイプマガジンにも適用可能である。
本発明の打込機は、圧縮空気を供給するためのホース等が接続されない打込機であって、ネジ等の止具を順次給送して打込む分野において特に有用である。
1・・・打込機、1A・・・ネジ、1a・・・燃焼室、1B・・・ガスボンベ、1C・・・連結材、2・・・ハウジング、3・・・ハンドル、4・・・ノーズ部、4a・・・射出口、4b・・・収容空間、4c・・・通路、5・・・マガジン、6・・・運動変換機構、7・・・シリンダ、7A・・・シール部、7a・・・第1シリンダ室、7b・・・第2シリンダ室、7c・・・孔、7d・・・孔、7e・・・排気穴、8・・・燃焼室枠、8A・・・内周面、9・・・シリンダヘッド、9A・・・シール部、9a・・・燃料流路、21・・・主ハウジング、22・・・ボンベ収容部、23・・・ヘッドカバー、23a・・・吸気孔、31・・・トリガスイッチ、32・・・電池収容部、41・・・プッシュレバー、41A・・・当接部、41a・・・第1貫通孔、41B・・・接続部、41b・・・第2貫通孔、41C・・・案内部、41D・・・第1案内部、41E・・・第2案内部、41F・・・第1規制壁、41G・・・第2規制壁、41H・・・固定片、42・・・止具送り機構、43・・・フィーダ、43A・・・基体、43B・・・爪部、44・・・アーム、44A・・・主部、44B・・・バネ固定部、44C・・・ピン、45A・・・第1バネ、45B・・・第2バネ、46・・・ガイド部材、47・・・案内側壁、48・・・支持側壁、48A・・・上面、48B・・・下面、48C・・・支持面、48D・・・支持面、61・・・第1かさ歯車、61A・・・軸部、61B・・・ピニオン、62・・・第2かさ歯車、62a・・・孔、71・・・第1ピストン、72・・・ビット、73・・・支持部材、74・・・第1バンパ、75・・・第2ピストン、76・・・ロッド、76A・・・ラック、77・・・第2バンパ、91・・・ファンモータ、92・・・点火プラグ、93・・・ファン

Claims (2)

  1. ハウジングと、
    該ハウジングに連結され、止具を収容するマガジンと、
    該ハウジングの一端側に位置するシリンダヘッドと、
    被加工物を押圧することにより該ハウジングに対して移動するプッシュレバーと、
    該プッシュレバーの移動に伴って該ハウジング内を移動して選択的に燃焼室を画成する燃焼室枠と、
    該ハウジングに固定されるシリンダと、
    該シリンダに対して摺動可能であり、該燃焼室内の混合気の爆発膨張により変位するピストンと、
    該ハウジングの他端に連結され、該マガジンに連通する射出口を有する射出部と、
    該プッシュレバーの移動に連動して該止具を該射出口へ搬送する止具送り手段と、を備え、
    該プッシュレバーは、該止具送り手段が摺動・係合する第一案内部を有し、
    該止具送り手段は、初期位置と該初期位置よりも該止具の搬送方向下流側に位置する送り位置との間において移動可能であって、該プッシュレバーの押圧による移動に伴う該第一案内部の移動により、該第一案内部に対して摺動して該初期位置から該送り位置へと移動して該止具を該搬送方向下流側に移動させることを特徴とする燃焼式打込機。
  2. 該プッシュレバーは、さらに、
    該第一案内部と接続され、該プッシュレバーの移動方向に延び、該止具送り手段が摺動・係合する第二案内部と、
    該射出口に止具が配置されていない場合に該止具送り手段を該第一案内部に係合可能に支持し、該射出口に止具が配置されている場合に該止具送り手段を該第二案内部に係合可能に支持するガイド手段と、を有し、
    該止具送り手段は、該射出口に止具が配置されている場合には、該プッシュレバーの押圧による移動に伴う第二案内部の移動により、該第二案内部に対して摺動して該初期位置に維持されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼式打込機。
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