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JP5352898B2 - 携帯用切断機 - Google Patents

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JP5352898B2 JP2009099232A JP2009099232A JP5352898B2 JP 5352898 B2 JP5352898 B2 JP 5352898B2 JP 2009099232 A JP2009099232 A JP 2009099232A JP 2009099232 A JP2009099232 A JP 2009099232A JP 5352898 B2 JP5352898 B2 JP 5352898B2
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Description

本発明は携帯用切断機に関する。
一般に、この種の携帯用切断機には、木板などの被切断材をその表面に対して直角に切断するため定盤(ベース)が配置されている。定盤には細長の開口部が形成され、この開口部からのこ刃が下方に突出するように設けられている。のこ刃は定盤と直角を成すように設けられているから、被切断材の切断面が被切断材の表面に対して直角を成すように切断することができる。
このように、携帯用切断機は通常は被切断材の切断面がその表面に対して直角になるように切断することに使用される場合が多い。しかし、例えば壁際の床材を切断する、いわゆる際切りをするときは、のこ刃を壁際に沿って動かす必要がある場合がある。のこ刃が上述のように開口部を定盤を貫通するように配置されている構成のときは、定盤の一側面が壁に干渉してのこ刃が壁際に近接させることができない。そこで、これに対応できるように、定盤をメインベースとサブベースとに分割し、メインベースの一側面をのこ刃の前後の延長上までとし、それ以上にのこ刃の反対側に突出する部分をサブベースで補完するように構成したものが知られている。具体的には、サブベースの前後からその長手方向に直交するようにスライドアームを突出させる一方、メインベースにはスライドアームをスライド自在に収納するスライド溝を形成し、このスライド溝にサブベースのスライドアームをスライドさせるとともに、固定ネジ等によりスライドアームの端部をスライド溝の溝底に押圧して固定することにより、メインベースにサブベースを連結させることができるようになっている。このほかさらに、被切断材の表面に対して切断機本体を切断方向と平行な軸線まわりに傾けてのこ刃が定盤の側面外方に突出した状態で切断作業ができるようになっている。これにより、通常はメインベースとサブベースの下面を被切断材の表面に当接して切断するが、サブベースを外して際切り作業をすることができる。
ところが、スライドアームの端部をスライド溝にスライドさせて固定する構成では、スライドアームの固定が甘く、サブベースが上方に浮き上って可動状態となり、安定な切断作業が損なわれる。そこで、スライド溝を筒状の孔にすることも考えられるが、スライドアームとスライド孔とをクリアランスなくスライドできるように構成することは技術的にほとんど不可能であり、クリアランスがあればスライドアームの浮き上りによるガタつきが発生する。そこで、スライド孔の高さをスライドアームよりも大きくするとともに、その上部の一角に段部を形成し、この段部にスライドアームの上面の一部を係合させることによりサブベースの浮きを防止するように構成したものが知られている(特許文献1参照)。
特開2004−188738号公報
しかしながら、上記構成でも、スライドアームはスライド孔にそってスライドする構成であるから、その段部はスライド孔の全長にわたって形成されるのであり、段部とスライドアームには高い加工精度が求められ、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は上記問題点を解消し、簡単な構造によってサブベースの浮き上りを防止してメインベースに安定的に取り付けることができ、常に被切断材を安定的に切断することができる携帯用切断機を提供することをその課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、切断用ののこ刃を有する切断機本体の下部に定盤を配置するとともに、上記定盤を、上記切断機本体を支持するメインベースとメインベースののこ刃側にスライドにより着脱可能に設けられたサブベースとから構成した携帯用切断機において、上記サブベースの側部から上記メインベース側にスライドアームを突出形成し、上記メインベースの上面と下面にサブベースの規制部を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記規制部は、上記メインベースに設けられて上記サブベースを上方から押える押え部の下面と、上記メインベースに設けられて上記スライドアームの下面を受ける受け部の上面とによって構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、上記サブベースには、上記押え部の下面に係合可能な突部を突出形成し、上記メインベースには、上記押え部の下部に、上記突部を受けるための切欠き溝を形成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、サブベースの側部からメインベース側にスライドアームを突出形成し、上記メインベースの上面と下面にサブベースの規制部を設けた構成であるから、サブベースは規制部によって上方にも下方にも移動できない。したがって、切断時にサブベースが浮き上がることがなく、サブベースをメインベースに安定的に取り付けることができ、常に被切断材を安定的に切断することができる。
請求項2に係る発明によれば、規制部は、メインベースには、スライドアームの下面を受ける受け部の上面と、サブベースを上方から押える押え部の下面とによって構成されているから、サブベースはメインベースの受け部と押え部との間に挟まれる状態となり、浮き上がることができなくなるからガタつきが生じない。したがって、構造が簡単であるとともに、切断時に発生する振動や作業者の力加減等に関係なく、切断機本体の姿勢が安定した状態で際切り作業を行うことができるほか、操作性がよく、耐久性が損なわれることもない。
請求項3に係る発明によれば、サブベースには、上記押え部の下面に係合可能な突部を突出形成し、上記メインベースには、上記押え部の下部に、上記突部を受けるための切欠き溝を形成したから、突部の下面も定盤の一部を構成し、切断時に突部は被切断材の表面と押え部との間に挟みこまれることになるから、サブベースの安定性をいっそう高めることができる。
本発明に係る携帯用切断機の斜視図 サブベースを取り外した状態の斜視図 上記携帯用切断機の平面図 図3のX−X線上の断面図 図3のY−Y線上の断面図 サブベースがメインベースに装着された状態を底面からみた一部の拡大斜視図
図1〜図3において符号Aは携帯用切断機を示す。この切断機Aは、のこ刃1とこののこ刃1を駆動する電動モータ2とを並設した切断機本体3の上部に操作用ハンドル4をのこ刃1の切断方向と平行に、つまり前後方向に配置し、上記ハンドル4の後端の下部に電動モータ駆動用のバッテリパック5を着脱自在に設けるとともに、切断機本体3の下部には被切断材上に載置される定盤6を設けたものである。
電動モータ2の出力軸は切断機本体3に設けられた減速機構を介してのこ刃1の回転軸に作動連結されている。
なお、電動モータ2はモータハウジングに内装されている。また、のこ刃1のほとんどは安全確保用のソーカバー7によって覆われている。
また、定盤6は切断機本体3の下部に配置された金属製の板状部材で、その一部には開口部8が貫通形成され、開口部8の下方にはのこ刃1の一部が露出し、円弧状のロアガード10によって覆われている。このロアガード10はのこ刃1の回転軸を中心に後方から上方に回動可能に装着されている。
上記切断機によって被切断材を切断するときは、被切断材の表面に定盤6を載せるとともに、スイッチを作動させて電動モータ2の回転力を減速機構を介してのこ刃1に伝達させ、ハンドル4を押しつつ定盤6を被切断材の表面に沿って移動させればよい。
ところで、最も使用頻度が高いのは、定盤6とのこ刃1とを直角で使用する場合であるが、いわゆる際切りをするときなど、のこ刃1を傾けて壁際に沿って切断する必要がある場合もある。つまり切断機本体3を傾けてのこ刃1が定盤6の側面外方に突出した状態で切断作業をする必要がある場合もある。この場合に対応するためには、定盤6の左右幅はのこ刃1までとし、それ以上はのこ刃1から突出しないようにするのがよい。そこで、上記携帯用切断機では、定盤6をメインベース6aとサブベース12とに分割し、上述のような切断が必要な場合には、サブベース12を取り外してメインベース6aだけで切断できるようになっている。
すなわち、メインベース6a上には、のこ刃1を有する切断機本体3が配置されている。また、メインベース6aの図2の一側端(前方に向かって右側の端部)はのこ刃1の前後のほぼ延長上にあるように配置されている。上記一側端の中央部には凹部8a(図2参照)が切欠き形成され、この凹部8aの内側にのこ刃1が収納されている。
また、メインベース6aはサポーター26を介して切断機本体3を回動可能に支持しており、切断機本体3の周囲には、メインベース6aの下面からののこ刃1の出量やメインベース6aに対するのこ刃1の傾斜角度を調整する機構が配設されている。
さらに、図2に示されるように、メインベース6aの前後部には、その一側から他側にかけて左右方向にサブベース12の溝状受け部13、14が平行に形成されている。受け部13、14の上部は開放されている。前部受け部13はメインベース6aの左右方向に長く、後部受け部14は短い。そして、前部受け部13と後部受け部14の上部にはサブベース12の固定手段として固定ネジ15が設けられている。固定ネジ15は回転により上下動可能で、軸部には緩み止め用のコイルバネ16が巻装されている。
これに対し、サブベース12は、細長の板状部17の外側端縁からリブ18を立ち上げ形成するとともに、板状部17の中央部には凹部8bが切欠き形成され、また板状部17の前後部の上面からは2本の長さの異なる平行なスライドアーム20、21を板状部17の長手に直交する方向に突出形成したものである。これらのスライドアーム20、21のうち長い方の前部スライドアーム20はメインベース6aの前部受け部13に、短い後部スライドアーム21はメインベース6aの後部受け部14にそれぞれスライド可能に設けられている。
上記構成により、サブベース12をメインベース6aに装着するときは、サブベース12のスライドアーム20、21をメインベース6aの前後の受け部13、14に沿ってスライドさせる。スライド端でスライドアーム20、21の先端は前後の固定ネジ15の下方位置に達するから、各固定ネジ15を図4のように締め込んでスライドアーム20、21を受け部13、14に押圧固定する。これにより、メインベース6aとサブベース12とは一体的に結合して定盤6を構成し、メインベース6aの下面とサブベース12の板状部17の下面は略面一となり、メインベース6aの左右の幅寸法が十分に増幅される。そして、メインベース6aの凹部8aとサブベース12の凹部8bとが合わせられてのこ刃1の周囲を囲む一体の開口部8(図1参照)が形成される。なお、サブベース12を取り外すときは、固定ネジ15を緩めてスライドアーム20、21を引き出せばよい。
ところで、上述の定盤構成のままでは、前部スライドアーム20は先端側は固定ネジ15で確実に固定されているが、基部側はフリーになっているので、メインベース6aに対して浮き上がる可能性がある。そこで、メインベース6aには、上記サブベース12の前部を上方から押える押え部22が形成されている。
押え部22は前部受け部13に近い前方に配置されている。押え部22は強度を確保するため肉厚で、図4、図5に示されるように、下部には下向きに開放された押え溝25が形成され、その押え溝25の上底面25aは、メインベース6aの下面よりもサブベース12の板状部17の肉厚分だけ高くなるように形成されている。上記押え溝25によって、押え部22の下部には、図6に示すようにサブベース側に開口する切欠き溝23が形成される。
これに対し、上記サブベース12には、板状部17の前部スライドアーム20に近い前方位置であって、上記切欠き溝23に対応する位置からメインベース6a側に突部24が突出形成されている。突部24の肉厚は板状部17の肉厚と同じであり、上記切欠き溝23に入り込む大きさになっている。
上記構成によれば、サブベース12をメインベース6aとスライド結合させるときにサブベース12の突部24はメインベース6aの切欠き溝23の内側に入り込む。このとき、図6に示されるように、突部24の上面は押え部22の下面に沿って摺動しながら係合し、突部24の下面はメインベース6aの下面と略面一になる。
なお、サブベース12の突部24はメインベース6aの押え部22に係合するように形成されているが、サブベース12のスライドアーム20、21と受け部13、14との間には多少の余裕があるので、サブベース12を下方に押さえ込むようにしながらスライドさせることにより、サブベース12の突部24がメインベース6aの押え部22に衝突することなく、円滑にスライドさせることができる。押え部22の下端のサブベース12側の端部を面取りして突部24の案内部を形成してもよい。
最後に、前後の固定ネジ15を締め込むことによりスライドアーム20、21は受け部13、14に押圧固定され、メインベース6aとサブベース12とは一体的に結合して定盤6を構成する。同時に、サブベース12の前部の突部24はメインベース6aの押え部22に係合し、上方から押えられる。これにより、メインベース6aにサブベース12の規制部が設けられた構成となる。つまり、メインベース6aには、サブベース12(の突部24)を上方から押える押え部22の下面による上部規制部と、スライドアーム20(の下面)を受ける前部受け部13の上面による下部規制部とが設けられる。したがって、図5に示すように、サブベース12の前部に設けられた前部スライドアーム20と突部24とは、前部スライドアーム20がメインベース6aの受け部13(下部規制部)の上面によって下から支持され、突部24がメインベース6aの押え部22(上部規制部)の下面によって上方から押えられることになる。つまり、サブベース12の前部は受け部13と押え部22との間に挟まれる状態となり、浮き上がることができなくなるように規制されるからガタつきが防止される。したがって、切断時に発生する振動や作業者の力加減等に関係なく、切断機本体3の姿勢が安定した状態で際切り作業を行うことができるとともに、操作性がよい。また、耐久性が損なわれることもない。
また、押え部22と突部24はそれぞれメインベース6aの側端部とサブベース12の前部に小さく形成すればよいので、構造が簡単で、高い精度で加工形成することができる。
さらに、突部24は上から押えられるだけでなく、定盤6の一部を構成するので、切断時には被切断材の表面と押え部22との間に挟まれることになり、サブベース12がいっそう安定する。
加えて、サブベース12の浮き上がりを押えるのにネジ等を使用するわけではないので、サブベース12を押えるために特別の作業を要しない。
なお、メインベース6aに設けられたサブベース12の規制部は、メインベース6aの上面と下面とによってサブベースの上下動を規制するものであればよく、上述の受け部13と押え部22の構成に限定されるものではない。
1 のこ刃
3 切断機本体
6 定盤
6a メインベース
12 サブベース
13 受け部(下部規制部)
14 受け部
22 押え部(上部規制部)
23 切欠き溝
24 突部

Claims (3)

  1. 切断用ののこ刃を有する切断機本体の下部に定盤を配置するとともに、上記定盤を、上記切断機本体を支持するメインベースとメインベースののこ刃側にスライドにより着脱可能に設けられたサブベースとから構成した携帯用切断機において、
    上記サブベースの側部から上記メインベース側にスライドアームを突出形成し、上記メインベースの上面と下面にサブベースの規制部を設けた
    ことを特徴とする携帯用切断機。
  2. 上記規制部は、上記メインベースに設けられて上記サブベースを上方から押える押え部の下面と、上記メインベースに設けられて上記スライドアームの下面を受ける受け部の上面とによって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用切断機。
  3. 上記サブベースには、上記押え部の下面に係合可能な突部を突出形成し、上記メインベースには、上記押え部の下部に、上記突部を受けるための切欠き溝を切り欠き形成したことを特徴とする、請求項2に記載の携帯用切断機。
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