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JP5341488B2 - テラヘルツ波を測定するための装置及び方法 - Google Patents

テラヘルツ波を測定するための装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、テラヘルツ波を測定するための装置、或いは対象検体の情報を取得するための測定技術に関する。特に、テラヘルツ波(本明細書では、0.3THz以上30THz以下の周波数帯域を有する電磁波)を含む電磁波を用いて対象検体の物性などの情報を取得するための測定装置、及び測定方法に関する。
テラヘルツ波(本明細書では、0.3THz以上30THz以下の周波数帯域を有する電磁波)は、主に以下の様な特徴を持つ。まず、波長が比較的短いので、X線の様に非金属物質を透過する。また、テラヘルツ波の周波数帯域に固有の吸収スペクトルを有する生体分子や医薬品などが、多数存在する。さらに、時間領域におけるパルス幅が比較的短いので、多くのイメージングに適した空間分解能を有している。以上の様な特徴を利用したテラヘルツ波の応用分野として、物質内部の分光分析技術、X線に代わる安全な透視イメージング装置、生体分子の解析技術などがある。
従来、テラヘルツ波を用いた分光法として、テラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS:Terahertz
Time Domain Spectroscopy)が好適に用いられることが、特許文献1に開示されている。テラヘルツ時間領域分光法を適用した装置の模式図を、図10に示す。
チタンサファイアレーザからなるフェムト秒パルス光源901から放射されたフェムト秒光パルスL1は、ビームスプリッタ902で2つの光パルスL2とL3とに分割される。光パルスL2は、テラヘルツパルス発生器903を励起し、テラヘルツパルスT1を発生させる。一方、光パルスL3は、数枚の平面反射鏡の組み合わせと駆動鏡からなる光パルス遅延部907により、光学的に遅延を与えられる。光学的に遅延を与えられた光パルスL3は、光パルスL4として、ミラー908を経てテラヘルツパルス検出器906に入射される。
ここで、テラヘルツパルス発生器903及びテラヘルツパルス検出器906には、GaAs(ガリウムヒ素)基板に低温で成長したLT(低温成長)-GaAs薄膜を形成し、ダイポールアンテナを蒸着した光伝導アンテナが好適に用いられる。発生器903では、ダイポールアンテナのギャップ間に電圧を印加した状態で、該ギャップ間にポンプ光としてフェムト秒レーザパルスL2を入射させることで、励起されたキャリアが加速され、テラヘルツパルスT1を発生する。一方、検出器906では、プローブ光としてフェムト秒レーザパルスL4をギャップ間に入射させることで、プローブ光の入射時点におけるテラヘルツパルスの電界に比例した電流信号が生成される。
テラヘルツパルス発生器903から発生したテラヘルツパルスT1は集光系904により集光される。この集光位置には対象検体100が配置される。対象検体100を透過したテラヘルツパルスT2は集光系905により検出器906に入射される。上述した様に、テラヘルツパルス検出器906では、プローブ光L4の入射時点におけるテラヘルツパルスT2の電界に比例した電流信号が生成される。この信号が、増幅器909で増幅された後、信号処理回路及びパーソナルコンピュータ等からなる処理部910に取り込まれる。
光パルス遅延部907により光学的な遅延を順次変化させ、テラヘルツパルスを検出するタイミングを変えて測定を行うことにより、テラヘルツパルスT2の時間波形を取得することができる。この時間波形をフーリエ変換することにより分光情報(各周波数成分の振幅情報、周波数(波長)ごとの強度情報)を得ることができる。
また、対象検体100を走査ステージ912により光軸に垂直な平面内で走査することにより、対象検体100の2次元イメージを得ることができる。この2次元イメージのピクセルごとに上記手法によりテラヘルツパルスの時間波形を測定すれば、ピクセルごとに分光情報を持つ所謂分光イメージが得られる。こうしたイメージは表示部911で表示することができる。
特許第3387721号
本発明の目的は、時間波形をフーリエ変換しなくても、時間波形から分光情報(各周波数成分の振幅情報、周波数(波長)ごとの強度情報)を得ることのできる、テラヘルツ波を測定するための装置の提供である。
本発明に係るテラヘルツ波を測定するための装置は、
テラヘルツ波を発生させるための発生部と、
テラヘルツ波の波形情報を検出するための検出部と、
前記発生部から発生したテラヘルツ波をチャープさせるための分散部と、を備え、
前記分散部によりチャープされたテラヘルツ波の波形情報を検出し、
前記波形情報から周波数に対する情報を取得する。
また、別の本発明に係るテラヘルツ波を測定するための方法であって、
テラヘルツ波を発生させ、
前記発生したテラヘルツ波をチャープさせ、
前記チャープされたテラヘルツ波の波形情報を検出し、
前記波形情報から周波数に対する情報を取得する。
また、別の本発明に係るテラヘルツ波を測定するための方法は、
第1のテラヘルツ波を発生させ、
前記発生した第1のテラヘルツ波をチャープさせ、
前記チャープされた第1のテラヘルツ波の波形情報を検出し、
第2のテラヘルツ波を発生させ、
前記発生した第2のテラヘルツ波をチャープさせ、
前記チャープされた第2のテラヘルツ波の波形情報を検出し、
前記第2のテラヘルツ波を発生させる或いは検出する際、前記第1のテラヘルツ波を発生させる或いは検出するタイミングとは異なるタイミングに変えることにより、前記検出した第1及び第2のテラヘルツ波の波形情報からテラヘルツ波の時間波形を取得し、前記時間波形を用いて周波数に関する情報を取得する。
また、上記課題に鑑み、別の本発明の対象検体の情報を取得するためのテラヘルツパルス測定装置は、照射部と、検出部と、分散部と、調整部とを備えることを特徴とする。照射部は、テラヘルツパルスを対象検体に照射する。検出部は、対象検体を透過又は反射したテラヘルツパルスの電界強度を検出する。分散部は、テラヘルツパルスの光路中に配されテラヘルツパルスを周波数チャーピングさせる機能を持つ。調整部は、上記周波数チャーピングされたテラヘルツパルスの上記電界強度を上記検出部において検出する検出時点を調整する。
また、上記課題に鑑み、別の本発明の対象検体の情報を取得するためのテラヘルツパルス測定方法は、照射ステップと、分散ステップと、検出ステップと、調整ステップとを含む。照射ステップでは、テラヘルツパルスを対象検体に照射する。分散ステップでは、テラヘルツパルスをその光路中において周波数チャーピングさせる。検出ステップでは、対象検体を透過又は反射した上記周波数チャーピングされたテラヘルツパルスの電界強度を少なくとも1つの測定周波数に対応した検出時点において検出する。調整ステップでは、上記電界強度を検出する検出時点を調整する。
上述のように分散部を用いることにより、テラヘルツ波がチャープされ、時間波形に周波数に対する情報が含まれる。これにより、時間波形をフーリエ変換しなくても、時間波形から分光情報(各周波数成分の振幅情報、周波数(波長)ごとの強度情報)を得ることができる。
本発明の実施形態に係るテラヘルツ波を測定するための装置について、図1(a)を用いて説明する。
101は、テラヘルツ波を発生させるための発生部である。前記発生部101は、低温成長させたGaAs(LT−GaAs)、InGaAs(インジウムガリウムヒ素)、AlGaAs(アルミニウムガリウムヒ素)などの光伝導性を有する半導体(単一の層構造、光伝導膜とも呼ぶ。)であることが望ましい。また、前記発生部101は、前記光伝導性を有する半導体を含み構成される構造体(複数の層構造)であることが望ましい。前記構造体は、励起光の光子エネルギーより小さなバンドギャップエネルギーを持つ半導体を含み構成されるダイオード構造(整流性を持たせた構造)のことである。例えば、p-i-nダイオード構造、metal-i-nダイオード構造、metal-i-metalダイオード構造、ショットキーバリアダイオード構造などを用いることができる。これらは、素子に逆バイアスを印加することにより、励起光の照射で発生するキャリアにより流れる電流を小さくすることができる。このため、発生部101の抵抗が小さくても、効率良くキャリアに電界を印加することができる。ここで、i層の材料には、例えば、LT−GaAsよりも抵抗の低いInGaAsなどを用いることが好ましいが、本発明はこれに限らない。また、前記発生部101には、共鳴トンネルダイオード、半導体超格子、超伝導体などを用いても良い。
次に、102は、テラヘルツ波の波形情報を検出するための検出部である。前記検出部102は、上述の発生部101と同様の構成が考えられる。
ここで、テラヘルツ波の波形情報(前記検出部102により検出された前記波形情報)とは、例えば、次のようなものである。まず、発生するテラヘルツ波ごとに、検出するタイミングを変えて取得する強度情報(電界強度、振幅値)のことである。この場合、複数の前記強度情報から、時間波形(横軸を時間軸としたテラヘルツ波の波形)を再構成することができる。
また、テラヘルツ波の波形情報とは、例えば、テラヘルツ波を実時間で追従して検出した波形情報或いは時間波形の包絡線に関する情報のことである。この場合、テラヘルツ波を実時間で追従して検出できる程度に、テラヘルツ波の波形の時間軸での幅が広い(伸長している)ことが望ましい。
ここで、時間波形すべてを取得する必要はなく、例えば、調整部を用いて、検出時点を調整し、欲しい周波数に関する電界強度を取得しても良い。なお、前記調整部については後述する。
さらに、103は、前記発生部101から発生したテラヘルツ波をチャープさせるための分散部である。分散部103の特性や構成に関しては、後述する。ここで、チャープとは、時間波形の時間軸において、周波数(波長)ごとの強度情報(電界強度、振幅値)が、時間に対して該周波数(波長)の順番に並んでいることを意味する。ここで、図1(b)において、テラヘルツパルス105が時間軸に関して波長の順番(短波長106から長波長107)に並んでいる様子を表している。
以上より、前記分散部103によりチャープされたテラヘルツ波の波形情報を検出することができる。これにより、前記波形情報から該波形情報に含まれる周波数に対する情報を取得することができる。
なお、104は、伝播するテラヘルツ波を表している。ここで、前記テラヘルツ波104は、パルス状(テラヘルツパルス)であることが好ましい。
従来のテラヘルツ波を用いて検査(物質の同定など)を行うための装置では、テラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS:Terahertz Time Domain Spectroscopy)を用いていた。そして、テラヘルツ波の時間波形を取得し、該時間波形をフーリエ変換することで、周波数に対する情報(周波数ごとの電界強度或いは振幅値)を取得していた。
本実施形態は、テラヘルツ波を積極的に分散させることにより、分光情報が時間波形に含まれるようにする。これにより、例えば、物質を透過或いは反射した時間波形から直接的に周波数の吸収を取得することができる、このため、フーリエ変換することなく、検体の有無による時間波形の変化から検体を同定することができる。
(テラヘルツ波を実時間で追従して検出)
前記検出部102は、前記分散部103によりチャープされたテラヘルツ波に対して、実時間で追従できる(テラヘルツ波の時間軸での幅よりも、検出する時間が短い)検出器である。このとき、前記検出部102には、後述するショットキーバリアダイオードが好適に用いられる。
前記検出部102により検出された前記波形情報は、時間に対して周波数ごとのパルス強度が周波数の順番に並んでいる波形に関する情報である。
ここで、分散部103として、正常分散を用いることが好ましい。このとき、テラヘルツ波のパワー(電界強度、振幅値)を大きくすれば、自己位相変調(SPM:Self Phase Modulation)により、テラヘルツ波の周波数帯域を広げることができる。
なお、上述したTHz−TDSにより時間波形を取得していたのは、テラヘルツパルスを実時間で追従して検出することができなかったからである。これは、テラヘルツパルスの時間軸でのパルス幅が、検出する時間(検出スピード)よりも狭かった(短かった)からである。
(遅延部を用いて時間波形に関する情報を取得)
別の本実施形態について、図1(c)を用いて説明する。
テラヘルツ波を発生させる、或いは検出するタイミングを変えるための遅延部108を備えることが好ましい。
前記発生部101から発生したテラヘルツ波ごとに、前記分散部によりチャープされたテラヘルツ波の強度情報を前記検出部102により検出する。この際に、異なる前記タイミングで発生或いは異なる前記タイミングで検出する。前記検出した複数の前記強度情報から取得されるテラヘルツ波の時間波形に関する情報を用いて、周波数に対する情報を取得する。
ここで、前記時間波形に関する情報は、周波数ごとの強度情報が時間に対して該周波数の順番に並んでいる波形に関する情報である。
また、前記周波数に対する情報に基づいて、前記発生部101から発生するタイミング或いは検出部102により検出するタイミングを調整するための調整部を備えることが好ましい。前記調整部については、後述する。
なお、前記調整部は、前記時間波形に関する情報の時間に対して、前記検出部により前記強度情報を検出する検出時点の近傍において前記電界強度の極値を探索するための極値探索部を備えることが好ましい。
(方法)
別の本実施形態に係るテラヘルツ波を測定するための方法は、少なくとも以下の工程を有する。
1)テラヘルツ波を発生させる工程。
2)前記発生したテラヘルツ波をチャープさせる工程。
3)前記チャープされたテラヘルツ波の波形情報を検出する工程。
4)前記波形情報から周波数に対する情報を取得する工程。
また、上述のテラヘルツ波の波形情報が、発生するテラヘルツ波ごとに、検出するタイミングを変えて取得する強度情報(電界強度、振幅値)であるとき、少なくとも以下の工程を有する。
1)第1のテラヘルツ波を発生させる工程。
2)前記発生した第1のテラヘルツ波をチャープさせる工程。
3)前記チャープされた第1のテラヘルツ波の波形情報を検出する工程。
4)第2のテラヘルツ波を発生させる工程。
5)前記発生した第2のテラヘルツ波をチャープさせる工程。
6)前記チャープされた第2のテラヘルツ波の波形情報を検出する工程。
7)前記第2のテラヘルツ波を発生させる或いは検出する際、前記第1のテラヘルツ波を発生させる或いは検出するタイミングとは異なるタイミングに変えることにより、前記検出した第1及び第2のテラヘルツ波の波形情報からテラヘルツ波の時間波形に関する情報を取得する工程。
8)前記時間波形を用いて周波数に関する情報を取得する工程。
なお、前記時間波形に関する情報は、前記波形情報から時間波形全体を構築しても良い。また、前記時間波形に関する情報は、時間波形上の数点の情報から時間波形全体を構築しても良い。さらに、時間波形を構築しなくても良い。
(テラヘルツパルス測定装置及び測定方法)
次に、別の本実施形態について説明する。
上述したTHz-TDSでは、テラヘルツパルスの時間波形を取得するために、数十秒〜数分の測定時間を要することがある。このため、高速性を要求される場合や対象検体が生物の様に動く場合には、その分光情報の測定が容易とは言えない。また、2次元或いは3次元の分光情報を得るためには、時間波形の取得時間に画像ピクセル数を乗じた撮像時間が少なくとも必要となる。
別の本実施形態の測定装置及び測定方法は、上記効果を達成するために、次の基本的な構成要素ないし工程を有する。即ち、測定装置は、テラヘルツパルスが照射された対象検体からのテラヘルツパルスの電界強度を検出する検出部と、テラヘルツパルスの光路中に配され、それを周波数チャーピングさせる機能を持つ分散部とを有する。そして、上記検出部において上記電界強度を検出する検出時点を調整部により調整することで、測定したい周波数における対象検体からのテラヘルツパルスの振幅情報を得る。
また、テラヘルツパルス測定方法は、テラヘルツパルスをその光路中において周波数チャーピングさせる分散ステップを有する。そして、テラヘルツパルスが照射された検体からの周波数チャーピングされたテラヘルツパルスの電界強度を少なくとも1つの測定周波数に対応した検出時点で検出する際に、電界強度を検出する検出時点を調整することができる。
本実施形態によれば、周波数チャーピングされたテラヘルツパルスを測定周波数に対応した時点において検出することができる。これにより、テラヘルツパルスの時間波形を取得することなく、測定したい周波数における振幅情報を得ることができる。従って、比較的高速に検体の物性などの情報を得ることができる。また、上記測定したい周波数を、比較的広い周波数範囲において柔軟に選択することができる。
上記基本構成において、テラヘルツパルスの時間波形を全体的に取得するのではなく、測定したい周波数における対象検体からのテラヘルツパルスの振幅情報を得ることで、比較的高速に検体の物性などの情報を得ることができる。即ち、測定したい周波数における対象検体からのテラヘルツパルスの伝播状態の変化から、上記照射部と上記検出部との間に置かれる検体の情報を取得する。ここにおいて、上記振幅情報の取得のために、上記照射部で発生する電磁波のパルス周波数と、上記検出部に伝播してきた電磁波を取り込むサンプリング周波数との比はn:1(nは1以上の自然数)になっていればよい。典型的には、パルス周波数とサンプリング周波数は一致している。更に、ここでは、照射部で発生するテラヘルツパルスの時間幅は、上記サンプリングの時間幅より十分大きく、且つテラヘルツパルスの発生と検出サンプリングはほぼ同時に行われる様に設定される。上記分散部又は分散ステップにより上記テラヘルツパルスをその光路中において周波数チャーピングさせ上記電界強度を検出する検出時点を調整することで、上記効果を得るのであるが、上記基本構成の範囲内で、以下に示す様な種々の態様が可能である。
後述する実施形態と実施例では、ガリウムヒ素等の半導体の光伝導スイッチ素子又は電気光学結晶を用い、上記テラヘルツパルスの発生は、ポンプ光で光学的にゲートすることで行われている。そして、上記サンプリングは、プローブ光で光学的にゲートすることで行われる。しかし、他の半導体結晶、量子カスケードレーザや共鳴トンネルダイオードやガンダイオード等の様な負性抵抗素子ないし半導体素子等を用いて、光学的或いは電気的にゲートすることで、電磁波パルスを発生することもできる。更に、非線形光学結晶を利用した発振器や、BWO(Backward-Wave-Oscillator:後進波発振管)の様な電子管を用いた発振器を用いることもできる。
光学的にゲートするための光パルスとしても、後述する実施形態と実施例で用いるものの他に、レーザ波長が異なる二種類のレーザの差周波の光パルス等を用いることもできる。また、電気光学効果のポッケルス効果を用いるサンプリング法や光伝導スイッチ素子を用いる方法の他に、ショットキーバリアダイオードの様な半導体素子やボロメータの様な熱検出器などの検波素子を用いて、光学的或いは電気的にサンプリングすることもできる。発生側と検出側のゲートのタイミングも、ほぼ同時に行われる様に設定すれば、1つのパルス光を分岐してポンプ光とプローブ光を生成してゲートのタイミングを取るといった方式に限らない。
また、テラヘルツパルスが伝播する伝播部は、後述する実施形態と実施例で用いる空間部の他に、ストリップライン伝送路などの伝送線路であってもよい。伝送線路の場合、検体は、伝送線路上に置き、分散部は伝送線路の途中に配置することができる。
また、後述する実施形態や実施例では、遅延部はプローブ光の光路中にあるが、ポンプ光の光路中にあってもよい。プローブ光とポンプ光との間で相対的に遅延を生じさせればよいので、少なくとも一方の光路中に遅延部を設けて遅延時間を相対的に変化させればよい。更には、光学的或いは電気的にゲートするタイミングを相対的に変化させることができる手段であれば如何なる手段でも用いることができ、これにより上記電界強度を検出する検出時点を調整することができる。周波数チャーピングさせる機能を有する分散部も、群速度分散特性を有するものであれば、どの様なものも用いることができる。
(測定装置)
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図2(a)は、本発明の一実施形態によるテラヘルツパルス測定装置及び方法を模式的に示す図である。また、図2(b)は、図2(a)に示すテラヘルツパルス測定装置において用いられる分散部6を示す概略斜視図である。
本実施形態によるテラヘルツパルス測定装置では、レーザ装置等からなるフェムト秒パルス光源1から放射されたフェムト秒光パルスL1はビームスプリッタ2で2つの光パルスL2、L3に分割される。ビームスプリッタ2で分割された光パルスL2は、テラヘルツパルス発生器3からテラヘルツパルスT1を発生させるためのポンプ光となる。ビームスプリッタ2で分割された他方の光パルスL3は、例えば、数枚の平面反射鏡の組み合わせと駆動鏡からなる光パルス遅延部9により光学遅延を与えられる。光学遅延を与えられた光パルスL4はミラー10を経て、テラヘルツパルス検出器8を励起し、テラヘルツパルスを検出するためのプローブ光となる。
テラヘルツパルス発生器3から発生したテラヘルツパルスT1は、集光系4により集光される。この集光位置には、対象検体100が配置される。対象検体100を透過したテラヘルツパルスT2は、集光系5により分散部6に結合され、分散部6の群速度分散特性(周波数と群速度の関係)により周波数チャーピングされる。ここで、周波数チャーピングされているとは、テラヘルツパルスが、分散部6の群速度分散特性により、周波数に依存した遅延を受け、時間的に伸長されている状態をいう。
分散部6で周波数チャーピングされたテラヘルツパルスT3は、集光系7により集光され、周波数ごとに異なる時点にテラヘルツパルス検出器8に到達する。テラヘルツパルス検出器8では、プローブ光L4の入射時点におけるテラヘルツパルスT3の電界強度に比例した電流信号が生成される。この信号が、増幅器11で増幅された後、信号処理回路及びパーソナルコンピュータ等からなる処理部12に取り込まれる。従って、検出時点を適切に選択することにより、その入射時点に対応した周波数成分の情報を取得することができる。この検出時点の調整は、処理部12からの信号に基づいて光パルス遅延部9を制御する調整部14で行うことができる。
以上の様に、本実施形態では、時間波形を全体的に測定することなく、特定の周波数成分の電界情報を取得することができるため、特定の周波数成分に関する空間的、時間的変化を比較的短時間に測定することができる。
対象検体100の2点以上の測定点を駆動部である走査ステージ15により光軸に垂直な平面内で走査することにより、対象検体100の特定の周波数成分に関する2次元イメージを得ることができる。対象検体100を駆動部により更に多次元走査することにより、対象検体100の特定の周波数成分に関する多次元イメージを得ることもできる。この様な測定は、従来のTHz-TDSを用いた場合、ピクセルごとにテラヘルツパルスの時間波形を測定しなければならなかったため、測定に相当の時間を要していた。
検出時点は周波数チャーピングされたテラヘルツパルスT3の振幅がゼロとなる時点を除くあらゆる時点に設定することができるが、検出時点を測定周波数に対応した時点周辺の極値に設定することにより、SN比の高い測定が可能である。この場合、調整部14に、検出時点の近傍において電界強度の極値を探索する極値探索手段を備える。対象検体100の厚さ変動や外気湿度の変化等によりテラヘルツパルスT3の位相特性が変動し、これがノイズの原因となる場合がある。上記極値探索手段は、常に極値を探索して測定することから、上記位相特性変動の影響を補償する意味においても極めて有効な手段である。
(群遅延特性を用いて検出時点を調整)
図3のフローチャートは、上記極値探索手段を備える検出時点の調整部14における測定の流れを示している。検出時点の調整は、テラヘルツパルスT3の群遅延特性τ(f)(各周波数成分と遅延時間の関係)を導出するステップと、上記群遅延特性τ(f)を参照し、検出時点を調整するステップからなる。こうした調整の制御は処理部12と共に行われる。
群遅延特性τ(f)の導出では、まず、周波数チャーピングされたテラヘルツパルスT3の時間波形ET3(t)を測定する(ステップs1)。ここで、テラヘルツパルスT3は対象検体を置いた状態で得られるものであるが、検体による遅延が無視できる場合には、対象検体を置かない状態で得られるものであってもよい。
次に、ET3(t)のフーリエ変換よりテラヘルツパルスT3の位相特性φT3(f)を求める(ステップs2)。そして、求めた位相特性φT3(f)を用いて、群遅延特性τ(f)を下式より求める(ステップs3)。
Figure 0005341488
一方、検出時点を調整するステップでは、まず、測定周波数fmを設定し(ステップs4)、ステップs3で求めた群遅延特性τ(f)より、測定周波数fmに対応する時点τ(fm)を導出する(ステップs5)。次に、時点τ(fm)と時点τ(fm)+δにおけるテラヘルツパルスT3の振幅E1、E2を測定する(ステップs6)。ここで、定数δは時点τ(fm)周辺におけるテラヘルツパルスT3の周期より十分小さい値とする。E1とE2の差│E1−E2│と定数dの大きさを比較し(ステップs7)、│E1−E2│<dであれば│E1│を出力し(ステップs9)、│E1−E2│≧dであればτ(fm)=τ(fm)+δとして(ステップs8)、再びE1とE2の測定を行う。│E1−E2│<dとなるまでこれを繰り返す。ここで、定数dはノイズレベル程度とするのが望ましい。
以上の様に、定数δと定数dを適切に選ぶことにより、測定周波数fmに対応する時点τ(fm)周辺の極値を出力することができる。
以上に示してきた調整部の詳細は、勿論、上記のものに限らない。例えば、群遅延特性τ(f)は、測定した時間波形の遅延時間τ近傍における周期を計測し、その逆数から直接周波数fを求めることもできる。また、群遅延特性τ(f)は分散部6の構造から解析的な手法により求めることもできる。
対象検体が未知であり、群遅延特性τ(f)の予測が困難である場合には、図3のフローチャートに従い、測定前に群遅延特性τ(f)の導出を行うのが望ましい。一方、薬品検査の様に対象検体が既知である場合には、予め群遅延特性τ(f)をデータベースに記憶させておくことにより、測定が迅速化できる。
(分散部の特性)
分散部6の特性は、群遅延特性τ(f)及び透過率Tにより規定される。各周波数成分に対応するプローブ光入射時点を一意に決定するためには、測定する周波数領域において、群遅延分散dτ(f)/dfが同符号となる様に構成するのが望ましい。
上記極値探索手段による測定では、周波数分解能は、群遅延分散dτ(f)/dfが大きいほど小さくすること(高分解能にすること)ができる。周波数成分fの周辺においてΔf以下の周波数分解能を得るために、分散部6は、次式の条件を満たす必要がある。
dτ(f)/df≧1/f・Δf
不確定性原理の制約から、群遅延分散dτ(f)/dfが大きいほど狭い帯域をもつ(即ち、よりシャープな)周波数特性を測定することができる。周波数特性がガウス型であると仮定すると、周波数帯域Δv以下の周波数特性を測定するために、分散部は、次式の条件を満たす必要がある。
dτ(f)/df≧0.441/Δv2
周波数チャーピングされたテラヘルツパルスは、パルスエネルギーが時間軸上に分散するため、群遅延分散dτ(f)/dfが大きいほど電界強度が低下する。ノイズレベルN以上の電界強度を得るために、分散部は、次式の条件を満たす必要がある。
Figure 0005341488
ここで、ET2は分散部6で周波数チャーピングされる前のテラヘルツパルスT2のフーリエ変換であり、複素数である。位相特性φは、群遅延特性τ(f)を用いて下式の様に表される。
Figure 0005341488
(分散部の構成)
以上の様な条件を満たす分散部6の構成は、例えば、図2(b)に示す様な導波路構造21により実現することができる。この場合、モード間干渉の影響を抑制するため、測定する周波数領域においてシングルモードであることが望ましい。また、効率良く大きな群速度分散を得るために、TEMモード(波の伝搬方向に電場の成分と磁場の成分がゼロである様な導波路のモード)を除く伝搬モードであることが望ましい。この様な導波路としては、例えば、誘電体スラブ構造、誘電体ファイバ構造、中空導波路構造などが好適に用いられる。また、導波路の入射端及び出射端に導波路構造に適した入射結合系22及び出射結合系23を配置することにより、結合損失を最小限にすることができる。
(テラヘルツパルスを実時間で追従して検出)
分散部によるテラヘルツパルスの伸長を更に大きくし、ショットキーバリアダイオードなどの比較的高速な検出器で追従し得るパルス幅とすることにより、次のようにできる。即ち、上記のようなプローブ光によるサンプリングを行わずに、例えばショットキーバリアダイオードなどの検出器を用いて直接テラヘルツパルス強度の時間依存性を検出することができる。この場合、群遅延特性を用いて、取得した波形の時間軸を周波数軸に変換することにより、スペクトル特性の高速な取得が可能となる。図4はアレイ検出器を用いたイメージング装置の概要を説明するための模式図である。テラヘルツ発生器302で発生したテラヘルツパルスT1は、分散部304により伸長され検体100に照射される。ここで、伸長されたテラヘルツパルスT2のパルス幅は、例えば1マイクロ秒である。検体100を透過したテラヘルツT3はレンズ305、306から構成される結合光学系によりショットキーバリアダイオードアレイからなるアレイ検出器307上に結像される。アレイ検出器の各ピクセルでは、フェムト秒パルス光源301の繰り返し周波数と同期して検出を行うことにより、テラヘルツパルスの時間波形を検出する。測定された波形情報は処理部308においてスペクトル情報に変換され、所望の周波数成分に対応したイメージとして表示部309に表示される。
発生器で発生するテラヘルツパルスの尖頭出力が極めて大きいとき、または、分散部が非線形係数の非常に大きな媒質で構成されている場合には、分散部における非線形効果を有効に利用することができる。例えば、図4において分散部304における非線形効果が無視できない場合、分散部304に入射したテラヘルツパルスT1は、分散部304内の非線形効果(自己位相変調、SPM:Self Phase Modulation)により、周波数変調を受ける。即ち、分散部304を通過したテラヘルツパルスT2は分散部304に入射するテラヘルツパルスT1よりも広帯域となることができる。ここで、分散部304はパルスを伸長させるために、正常分散特性を持っていることが望ましい。このような効果は、分散部304が検体100よりも前段に配置されている場合に得ることができる。
以下、具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1を図2(a)を用いて説明する。本実施例は上記実施形態に対応した実施例である。図2(a)において、チタンサファイアレーザ1から放射された中心波長800nm、パルス幅50fsのフェムト秒光パルスL1は、ビームスプリッタ2で光パルスL2と光パルスL3に分割される。
ビームスプリッタ2で分割された光パルスL2は、テラヘルツパルス発生器3からテラヘルツパルスT1を発生させるためのポンプ光となる。ビームスプリッタ2で分割された他方の光パルスL3は、数枚の平面反射鏡の組み合わせからなる光パルス遅延部9により光学遅延を与えられる。光学遅延を与えられた光パルスL4は、テラヘルツパルス検出器8を励起し、テラヘルツパルスT3を検出するためのプローブ光となる。ポンプ光とプローブ光の平均強度はどちらも5mWとなる様に、光路中に光減衰器(不図示)を配置することにより調節する。
本実施例では、テラヘルツパルス発生器3及び検出器8は、それぞれ、GaAs基板上に低温成長させたLT−GaAs膜を形成し、ギャップ間隔5μmのダイポールアンテナを形成した光伝導スイッチを用いる。発生器側では、ダイポールアンテナのギャップ間に10Vの電圧を印加し、該ギャップ間にポンプ光L2を入射させることによりテラヘルツパルスT1を発生させる。テラヘルツパルス発生器3から発生したテラヘルツパルスT1は、集光系4により集光される。この集光位置には対象検体100が配置される。対象検体100を透過したテラヘルツパルスT2は集光系5により分散部6に結合され、周波数チャーピングされる。本実施例では、周波数チャーピングされたテラヘルツパルスに不要な干渉が現れることを防止するため、各集光系には、放物面鏡などの多重反射が起こらない要素が好適に用いられる。
一方、検出器側では、プローブ光L4がダイポールアンテナのギャップ間に入射した時点において、テラヘルツパルスT3の電界に比例した電流が増幅器11で増幅された後、処理部12に取り込まれる。発生の段階でテラヘルツ波に1kHzの変調をかけ、信号をロックイン検出することにより、比較的簡単に3桁以上のダイナミックレンジが得られる。
図5(a)は、図2(a)のテラヘルツパルス測定装置において対象検体100及び分散部6を取り除いた状態で、光パルス遅延部9により光学遅延を順次変化させて測定したテラヘルツパルスの時間波形の一例である。測定は水蒸気による吸収の影響を抑えるため、テラヘルツパルスの光路を窒素で置換した状態で行う。時間分解能20fs、4000ポイントの測定のために、約6分間の測定時間を要する。
次に、具体的な対象検体100及び分散部6を用いた実施例について述べる。分散部6として、高密度ポリエチレンのスラブ導波路を用いる。導波路の厚さを40μmとすることにより、およそ4THz以下の周波数領域においてTM0モードのシングルモードで且つ群遅延分散dτ(f)/dfが常に正となる特性を得ることができる。更に、周波数分解能及び周波数帯域を考慮して、導波路長を100mmとする。ここでは、簡単のため、ポリエチレンの材料吸収、テラヘルツパルスと導波路の結合損失は無視している。
数値計算より求めた上記導波路の位相特性と図5(a)の時間波形より、図5(b)に示す群遅延特性を求めることができる。図5(b)より、0〜4THzの周波数成分が0〜200psの遅延時間に一意に対応しているのが分かる。また、群遅延分散dτ(f)/dfが常に正となっているのも分かる。
図5(c)は、対象検体がない場合と対象検体として圧粉したグルコースを設置した場合における、分散部6により周波数チャーピングされたテラヘルツパルスの計算結果である。
対象検体がない場合に比べ、対象検体としてグルコースを設置した場合、遅延時間66psを中心として凹型の包絡線波形が表れている。図5(b)より、66psの遅延時間は1.45THzの周波数に対応することが分かる。図6は、図5(c)の時間波形をそれぞれフーリエ変換して得られる周波数特性である。周波数がおよそ1.45THzの所をピークとしてグルコースの吸収による指紋スペクトルが現れており、遅延時間から見積もった周波数に一致している。また、周波数1.45THzにおける対象検体がない場合の振幅E0に対する対象検体としてグルコースを設置した場合の振幅Eの比E/E0は、図5(c)の時間波形では0.41、図6の周波数スペクトルでは0.45となり、およそ一致している。
以上の様に、図2(a)に示すテラヘルツパルス測定装置において、分散部6として上記高密度ポリエチレンのスラブ導波路を用いた場合、次の様になる。即ち、遅延時間66ps周辺の極値にプローブ光入射時点を調整することにより、周波数1.45THzのグルコースの分子振動に帰属される吸収特性の変化を計測することができる。
本実施例では、分散部6の構成としてポリエチレンのスラブ導波路を用いたが、勿論これに限るものではない。例えば、テフロン(登録商標)などのポリマー類や、高抵抗シリコンなどの半導体材料、石英などの無機材料の様な、テラヘルツ波に対して比較的吸収の小さい材料の群速度分散を利用してもよい。また、導波路構造、多層膜構造、フォトニック結晶、など、あらゆる構造を用いることができる。
本実施例によっても、周波数チャーピングされたテラヘルツパルスを測定周波数に対応した時点において検出することにより、テラヘルツパルスの時間波形を取得することなく測定したい周波数における振幅情報を得ることができる。よって、比較的高速に検体の物性などの情報を得ることができる。また、調整部により、上記測定したい周波数を比較的広い周波数範囲において柔軟に選択することができる。
(実施例2:イメージング装置)
実施例2を図7を用いて説明する。本発明による実施例2は、実施例1とほぼ同様の動作をするものであるが、電気光学結晶708と処理部714を構成するCCDカメラを用いて、テラヘルツ波を照射された対象検体100の2次元イメージを一括して撮像するところが異なる。
本実施例では、チタンサファイアレーザからなる直線偏光のフェムト秒パルス光源701から放射されたフェムト秒光パルスL1はビームスプリッタ702で光パルスL2と光パルスL3に分割される。分割された光パルスのうち光パルスL2は光伝導アンテナからなるテラヘルツ発生器703を励起するポンプ光となる。テラヘルツパルス発生器703で発生したテラヘルツパルスT1は、集光系704を経て、高密度ポリエチレンスラブ導波路からなる分散部705において周波数チャーピングされる。
分散部705で周波数チャーピングされたテラヘルツパルスT2は対象検体100の2次元領域を一括照射する。対象検体100を通過したテラヘルツパルスT3は、結像光学系を構成するレンズ706、707を経てビームスプリッタ712を透過した後に、ZnTeなどの電気光学結晶708で一括受光される。対象検体100の結像位置に電気光学結晶708を配置することにより、対象検体100の2次元像が、電気光学結晶708の対応する2次元領域に結像される。
一方、ビームスプリッタ702で分割された他方の光パルスL3は光パルス遅延部709で光学遅延を加えられる。その後、光学遅延を与えられた光パルスL4はミラー710を経てビームエクスパンダ711でビーム径を拡大され、テラヘルツパルスT3を検出するためのプローブ光L5となる。ビームエクスパンダ711は、プローブ光を上記対象検体100の2次元領域に対応する電気光学結晶708の2次元領域に一括照射するプローブ光照射部を構成する。こうして、直線偏光であるプローブ光L5は、ビームスプリッタ712で反射された後に電気光学結晶708の前述の2次元領域を透過する。電気光学結晶708では、プローブ光L5が入射する時点におけるテラヘルツパルスT3の電場強度に応じて、プローブ光L5の偏光状態が変調される。電気光学結晶708で偏光状態が変調されたプローブ光L5は、検光部である検光子713で特定偏光成分を抽出された後、処理部714を構成する2次元CCDカメラにより光強度分布が一括検出される。
本実施例では、分散部705は、テラヘルツパルス発生器703と対象検体100の間の位置に配置することにより、実施例1と同様の分散部を使用することが可能である。また、分散部705は対象検体100と電気光学結晶708の間の位置に配置することもできる。ただし、この場合、分散部705を、ファイバ束などの様な2次元像を保持できる構成としなければならない。ここで、ファイバ束を構成する各ファイバ要素の光路長を最適に設計することにより、対象検体100の2次元領域の一括照射に伴って発生する該2次元領域内の位相変化による影響を低減することができる。
このバンドル構造を持つファイバ束の分散部を有する変形例のフィードバック制御によるノイズ低減について、図8を用いて説明する。図8は、対象検体100から電気光学結晶708に至る光路の部分の構成を示す。検体100を透過したテラヘルツパルスT3は、レンズ等による結像光学系756により分散部(ファイバ束)755の入射端に結像される。分散部755により周波数チャーピングさせられたテラヘルツパルスは、結像光学系757により、ビームスプリッタ712を透過して電気光学結晶708上に結像される。直線偏光であるプローブ光L5については、前述した通りである。
上記構成において、分散部755は、ファイバ束と、それぞれのファイバの少なくとも一部に熱または圧力を加えることにより各ファイバ中の光路を制御する光路制御手段とにより構成される。制御部770では、処理部(2次元CCDカメラ)764で計測された二次元画像より、各ファイバから出射するテラヘルツパルスの測定時点での振幅強度を解析し、該振幅強度の絶対値が測定時点に最も近い極大値となる様に上記光路制御手段を制御する。この方法によれば、計測する平面内でテラヘルツパルスが常に極大値をとるので、検体100の平面内での位相変化に起因するノイズを大幅に低減することができる。
以上の様に、本実施例2では、処理部714又は処理部764からの制御信号に基づいて光パルス遅延部709を調整する調整部716によりプローブ光L5の入射時点を適切に選択して、その入射時点に対応した周波数成分の2次元イメージを一括して観測できる。この2次元イメージは表示部715で表示することができる。従って、単色性を必要とする実時間イメージングにおいて有効である。
(実施例3:分散部が中空の導波路)
図9は、内視鏡術や歯科治療などにおいてテラヘルツ波を用いる患部ナビゲーションを行うために配置された実施例3に係るテラヘルツパルス測定装置の図である。実施例3は、実施例1とほぼ同様の動作をするものであるが、テラヘルツパルス発生器と検出器の構成を1つの光伝導アンテナ803で行い、分散部806に患部(対象検体)100までテラヘルツパルスを導波する機能を持たせたところが異なる。
本実施例では、フェムト秒パルス光源801として、波長1.56 μm、パルス幅50fs、繰り返し周波数48MHz、平均出力100mWの短パルスファイバレーザを用いる。ファイバレーザは比較的小型で且つ安定性が高く、本実施例の様な医療応用には好適に用いられる。上記フェムト秒パルス光源801から放射されたフェムト秒光パルスL1は、ビームスプリッタ802で光パルスL2と光パルスL3に分割される。
ビームスプリッタ802で分割されたポンプ光L2は、電圧を印加した光伝導アンテナからなるテラヘルツトランシーバ803を励起し、テラヘルツパルスT1を発生する。ここで用いる光伝導アンテナは、次の様にして作製することができる。InP(インジウムリン)基板上に基板温度摂氏180度でイオンビームエピタキシャル成長させたIn0.53Ga0.47As薄膜上に、5μmのギャップ間隔でAuダイポールアンテナを形成する。そして、上記InP基板の研磨、エッチングにより基板から分離した上記ダイポールアンテナを形成したIn0.53Ga0.47As薄膜を、抵抗率10kW・cmの高抵抗シリコン基板上に転写する。In0.53Ga0.47AsはFeやBrなどを注入したり、成長工程においてBeを添加したりするなどして、抵抗率を向上させたものを用いるのが望ましい。
テラヘルツトランシーバ803で発生したテラヘルツパルスT1は、入射結合器805を経て、分散部806に結合される。分散部806は、患部100までテラヘルツパルスを導波させる機能を併せ持つため、低損失で可撓性に富む導波路構造である必要がある。この様な分散部806として、内径2mm以下のガラスキャピラリ内部に銀薄膜を内装した中空導波路を用いることができる。内径1mm、長さ1mの中空導波路は、約3dBの伝送損失でテラヘルツ波を伝送可能であり、TE11モードの準シングルモードな振舞いをするため、モード間の干渉効果が低減される。また、必要に応じて、導波路内を窒素等でパージすることができる。
分散部806に結合されたテラヘルツパルスT2は分散部806内を周波数チャーピングされながら伝搬し、分散部先端に配置した窓材807を経て対象検体100に照射される。上記窓材807は、中空導波路の内部に体液などが進入することを防ぐためのもので、石英やポリエチレンなどの屈折率の低い材料が望ましい。また、窓材807にレンズ機能を持たせることにより、集光効率は飛躍的に向上する。テラヘルツトランシーバ803と対象検体100の界面の光路長を一定とするため、窓材807は対象検体100に接触させて測定するのが望ましい。
対象検体100に照射されたテラヘルツパルスの一部は、対象検体の界面で反射され窓材807を経て分散部806に入射され、再び分散部806内を周波数チャーピングされながら伝搬する。そして、更に入射結合器805を経てテラヘルツトランシーバ803に入射される。従って、テラヘルツパルスは分散部806の導波路長の2倍の長さに相当する遅延を受ける。
ビームスプリッタ802で分割された他方の光パルスL3については、実施例1で述べた通りである。即ち、光パルス遅延部804により光学遅延を与えられ、光学遅延を与えられた光パルスL4は、テラヘルツトランシーバ803を励起し、テラヘルツパルスを検出するためのプローブ光となる。
テラヘルツトランシーバ803では、測定したい周波数に対応するプローブ光L4の入射時点において、対象検体100から反射されてきたテラヘルツパルスT2の電界に比例した電流信号が生成される。この信号は増幅器808で増幅された後、処理部809に取り込まれる。処理部809で得られた結果は表示部811に表示することができる。
プローブ光L4の入射時点を決定する調整部810において、群遅延特性を導出するための参照信号として、図9に示す対象検体100の代りにアルミニウム等の金属鏡を配置したときのテラヘルツパルスT2の時間波形を用いることができる。
以上の様に、従来のTHz-TDSでは、導波路の群速度分散による周波数チャーピングは、測定時間の長期化を招く要因となり得るため、中空導波路の様な低損失な伝送媒体の使用は容易ではなかった。しかし、本発明によれば、予め、一度参照信号用の時間波形を測定すれば、単色性の高い実時間測定をすることなどが可能である。
本発明の実施形態に係るテラヘルツ波の測定装置を説明するための模式図。 (a)は本発明の実施形態及び実施例1によるテラヘルツパルス測定装置及び測定方法の概略構成図、(b)は図1の測定装置において用いられる分散部の概略斜視図。 極値探索手段を備える調整部のフローチャート。 アレイ検出器を用いたイメージング装置の概要を説明するための模式図。 (a)は図2の測定装置において対象検体及び分散部を取り除いて測定したテラヘルツパルスの時間波形の図、(b)は分散部に高密度ポリエチレンスラブ導波路を用いたときの図2に示す測定装置の群遅延特性の数値計算結果の図、(c)は図2の測定装置において周波数チャーピングされたテラヘルツパルス時間波形の数値計算結果の図。 図5(c)のテラヘルツパルス時間波形をフーリエ変換して得られる分光特性の図。 実施例2によるテラヘルツパルス測定装置及び測定方法の概略構成図。 実施例2の変形例によるテラヘルツパルス測定装置及び測定方法の概略構成図。 実施例3によるテラヘルツパルス測定装置及び測定方法の概略構成図。 従来のテラヘルツパルス測定装置の一例を示す概略構成図。
符号の説明
1、301、701、801・・フェムト秒パルス光源
3、302、703、803・・照射部(テラヘルツパルス発生器、テラヘルツトランシーバ)
6、304、705、755、806・・分散部(ファイバ束)
8、307、708、713、803・・検出部(テラヘルツパルス検出器、電気光学結晶、検光子、テラヘルツトランシーバ、アレイ検出器)
9、709、804・・光パルス遅延部
12、308、714、764、809・・処理部(CCD検出器)
14、716、810・・調整部
15・・駆動部(走査ステージ)
100・・対象検体
101 発生部
102 検出部
103 分散部
104 テラヘルツ波
105 テラヘルツパルス
108 遅延部

Claims (7)

  1. テラヘルツ波を測定するための装置であって、
    テラヘルツ波を発生させるための発生部と、
    テラヘルツ波の波形情報を検出するための検出部と、
    前記発生部から発生したテラヘルツ波をチャープさせるための分散部と、
    テラヘルツ波を発生させる或いは検出するタイミングを変えるための遅延部と、
    を備え、
    前記発生部から発生したテラヘルツ波ごとに、前記分散部によりチャープされたテラヘルツ波の強度情報を前記検出部により検出する際に、異なる前記タイミングで発生或いは異なる前記タイミングで検出し、前記検出した複数の前記強度情報から取得されるテラヘルツ波の時間波形に関する情報を用いて、周波数に対する情報を取得し、
    更に、前記周波数に対する情報に基づいて、前記発生部から発生するタイミング或いは検出部により検出するタイミングを調整するための調整部を備え、
    前記調整部は、前記時間波形に関する情報の時間に対して、前記検出部により前記強度情報を検出する検出時点の近傍においてテラヘルツ波の電界強度の極値を探索するための極値探索部を備えることを特徴とする装置。
  2. 前記時間波形に関する情報は、周波数ごとの強度情報が時間に対して該周波数の順番に並んでいる波形に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記検出部は、前記分散部によりチャープされたテラヘルツ波に対して、実時間で追従できる検出器であり、
    前記検出部により検出された前記波形情報は、時間に対して周波数ごとのパルス強度が該周波数の順番に並んでいる波形に関する情報であることを特徴とする請求項1或いは2に記載の装置。
  4. 前記発生部からのテラヘルツ波があたる位置に置かれた対象検体を多次元走査するための駆動部を更に具備し、対象検体を少なくとも2点の測定点において測定することができることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  5. ポンプ光を前記発生部に照射することにより発生されたテラヘルツパルスを対象検体に照射するための照射部であってテラヘルツパルスを対象検体の2次元領域に一括照射する様に配置された照射部と、テラヘルツパルスの電界強度を検出するために前記検出部に照射するプローブ光を前記2次元領域に対応する電気光学結晶の2次元領域に一括照射するプローブ光照射部と、を備え、
    前記検出部は、
    対象検体の前記2次元領域に対応する2次元領域でテラヘルツパルスを一括受光する前記電気光学結晶と、前記電気光学結晶を通過してテラヘルツパルスにより偏光状態が変調された前記プローブ光の特定の偏光成分を抽出する検光部と、前記検光部で抽出されたプローブ光を対象検体の前記2次元領域に対応する2次元領域で一括検出する検出器と、により構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  6. τ(f)を前記分散部の群遅延特性、fを周波数とするとき、前記分散部は、測定するテラヘルツ波の周波数領域において、群遅延分散であるdτ(f)/dfが同符号であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記分散部は、導波路構造であり、
    前記発生部と測定のために置かれる対象検体との間、或いは前記対象検体と前記検出部との間に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
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