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JP5265181B2 - 保護膜製造方法 - Google Patents

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JP5265181B2 JP2007315770A JP2007315770A JP5265181B2 JP 5265181 B2 JP5265181 B2 JP 5265181B2 JP 2007315770 A JP2007315770 A JP 2007315770A JP 2007315770 A JP2007315770 A JP 2007315770A JP 5265181 B2 JP5265181 B2 JP 5265181B2
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Description

本発明はアルミニウム材の保護膜製造方法に関し、特にアルミニウムのアノード酸化皮膜に緻密な層(保護膜)を形成する方法に関する。
アルミニウムやアルミニウム合金は、ステンレス鋼等に比べて軽量で熱伝導性に優れる上に、クロム等の重金属汚染の影響が無いため、真空処理装置の真空槽の内壁部材として広く用いられている。
従来より、アルミニウムやアルミニウム合金の耐食処理は、アルマイト処理と呼ばれるアノード酸化処理が広く用いられている。
しかし、真空処理装置でも特に反応性のガスや、そのプラズマやラジカルを用いる装置(CVD装置、エッチング装置等)では、高い耐食性が要求され、従来のアノード酸化処理では不十分であった。
アノード酸化処理は、硫酸、シュウ酸等の水溶液を電解液とし、処理対象物を陽極として、電解液に浸漬する。同じ電解液に浸漬した陰極と、上記陽極との間で電気分解を起こし、処理対象物の表面にアルミニウムの酸化物、または水酸化物からなるアノード酸化皮膜を成長させる。
このようにして形成されたアノード酸化皮膜は、厚さ数μmから数十μmであり、一般的に皮膜中には数10nmの無数の孔が表面から深さ方向に形成された多孔質構造になっている。穴底(孔の底壁)の酸化皮膜の厚さは数10nmであり、この薄い酸化皮膜がアノード酸化皮膜全体の耐食性を決めている。
アノード酸化皮膜の耐食性を向上させるためには、孔を埋める封孔処理が必要である。封孔処理としては、アノード酸化皮膜が形成された処理対象物を沸騰水に浸漬する方法や、蒸気釜中で100℃以上の高温蒸気に曝す方法が知られている。
この方法によれば、アノード酸化皮膜の多孔質構造の上に、緻密な層が形成されることが知られている。この層は一般にベーマイト層と呼ばれ、緻密なベーマイト層が耐食性を向上させると言われていた。しかし、この方法で封孔処理を行っても、高い耐食性を示すベーマイト層が再現性よく形成されず、耐食性が不十分なことがあった。
特許第3803353号公報
本発明者等が、アノード酸化皮膜を、100℃以上の沸騰水に接触させる封孔処理を行ったところ、全く同一条件でアノード酸化処理と封孔処理を行っても、全く緻密層が形成されないものや、1μm以上の厚膜ができるものがあり、緻密層の膜厚にバラツキが生じることが分かった。
沸騰水に代え、100℃以上の水蒸気で封孔処理を行っても、同様にバラツキが生じた。
より封孔性を高めるために、封孔時間を通常30分のところ2時間に延長しても、緻密層の膜厚のバラツキの問題は解消されなかった。更に、封孔処理前の汚染の影響を考慮し、封孔処理前に十分に処理対象物を洗浄してから封孔処理を行っても、緻密層の膜厚のバラツキは改善されなかった。
また、アノード酸化皮膜の膜構造の影響を考慮し、アノード酸化皮膜成膜中に印加電圧を変化させ、皮膜構造を変えて封孔処理を行ったが、緻密層の膜厚のバラツキは改善されなかった。
上記課題を解決するために、本発明は、アルミニウムのアノード酸化皮膜が表面に形成された処理対象物の、前記アノード酸化皮膜を緻密化し、保護膜を製造する保護膜製造方法であって、前記アノード酸化皮膜の緻密化は、70℃以上90℃以下の第一の温度にされた純水の温水を前記アノード酸化皮膜に15分以上の時間接触させた後、前記第一の温度よりも高い100℃以上の第二の温度にされた熱水を前記アノード酸化被膜に接触させ、又は前記第一の温度よりも高い100℃以上の前記第二の温度にされた水蒸気を、常圧以上の圧力にした処理槽内で、前記アノード酸化皮膜に接触させ、前記アノード酸化被膜の表面を、膜厚1.0μm以上の緻密層にする保護膜製造方法である。
本発明は保護膜製造方法であって、前記温水には、前記純水に、アンモニアと、トリエタノールアミンと、ヒドラジンとからなる群より選択されるいずれか1種類のアルカリを添加したアルカリ性水溶液を用いる保護膜製造方法である。
アノード酸化皮膜の緻密層(保護膜)を厚膜にし、しかもその膜厚が均一になるから、耐食性が向上する。
図1の符号2は陽極酸化装置を示している。皮膜を形成するために、陽極酸化装置2の電解槽21の内部に電解液26として入れておく。
電源25のプラス端子に接続された取付器具23に処理対象物11を密着して取り付ける。その処理対象物11を取付器具23に取り付けた状態で電解液26に浸漬すると共に、電源25のマイナス端子に接続された陰極板22を電解液26に浸漬した。
電解液26を所定の酸化温度に維持しながら、電源25を動作させ、処理対象物11と陰極板22の間に、所定の酸化電圧を印加し、所定の電流密度の直流電圧を、所定の酸化時間処理対象物11に流す。
処理対象物11の少なくとも表面部分にはアルミニウムとアルミニウム合金のいずれか一方又は両方からなるアルミニウム材料が露出しており、電流密度は、処理対象物11に流した電流を、処理対象物11のアルミニウム材料が露出する部分の面積で除した値である。
処理対象物11に電流が流れると、表面部分からアルミニウムがイオンとなって溶け出す。該アルミニウムイオンは水の電気分解により発生した酸素や、水酸基と結合し、処理対象物11の表面に、酸化アルミニウム(Al23)と、水酸化アルミニウム(AlH33)のいずれか一方又は両方が生成され、アルミニウムのアノード酸化皮膜が形成される。
電解液26は、シュウ酸や硫酸等の酸を含み、このような電解液26中では、アノード酸化皮膜は多孔質構造となる。
アノード酸化皮膜12が形成された処理対象物11を電解液26から引き上げ、取付器具23から取り外し、純水で洗浄する。
図2の符号4は第一の封孔処理装置を示している。第一の封孔処理装置4の第一の加熱処理槽41に第一の温度(70℃以上90℃以下)の温水46を配置しておく。温水46の温度を第一の温度に維持しながら、アノード酸化皮膜12が形成された処理対象物11を、その温水46に所定の第一の処理時間(5分以上60分以下)浸漬する。
アノード酸化皮膜12は第一の温度の温水46と接触すると、表面に不連続な面が形成され、アノード酸化皮膜12内の空隙が露出した状態になる(第一の熱処理工程)。
第一の熱処理工程後、第一の温度よりも高い第二の温度の熱水、又は第二の温度の水蒸気を、アノード酸化皮膜12に所定の第二の処理時間(5分以上60分以下)接触させる。
上述したように、第一の熱処理工程によって、アノード酸化皮膜12内の空隙が露出しているから、熱水又は水蒸気は、アノード酸化皮膜12の表面に接触するだけでなく、空隙にも入り込む。
アノード酸化皮膜12の構成材料(酸化アルミニウムや水酸化アルミニウム)は熱水又は水蒸気と接触すると、水を吸収し、ベーマイト(Al23・H2O)やバイヤライト(Al23・3H2O)等の水和物となって、体積が膨張し、アノード酸化皮膜12の空隙が封孔され、アノード酸化皮膜12の表面部分に緻密な保護膜が形成される(第二の熱処理工程)。
尚、第二の熱処理工程に熱水を用いる場合は、例えば、処理対象物11を第一の熱処理工程と同槽の温水46に漬けたまま該温水46を昇温させ、温水46が第二の温度の熱水になってから、その熱水に処理対象物11が浸漬された状態を第二の処理時間維持する。又は、処理対象物11を温水46から引き上げ、第一の熱処理工程とは別槽に配置した第二の温度の熱水に漬け、熱水を第二の温度に維持したまま、該熱水に処理対象物11を浸漬された状態を第二の処理時間維持する。
第二の熱処理工程に水蒸気を用いる場合は、処理対象物11を温水46から引き上げた後、図3に示したような蒸気封孔装置(第二の封孔処理装置5)の釜(処理槽51)内に処理対象物11を配置する。水蒸気発生装置55により、該処理槽51内に第二の温度の水蒸気を充満させ、該水蒸気の温度を第二の温度に維持したまま、処理対象物11を該水蒸気に曝した状態を、第二の処理時間維持する。
第二の熱処理工程で水蒸気を用いる場合、処理槽51の内部圧力は常圧(1気圧)でもよいし、常圧を超えてもよい。
幅30mm、長さ45mm、厚み2mmのアルミニウム合金板(A5052P、JIS H4000を参照)を基板とし、アノード酸化皮膜形成の前処理として、該基板を40℃の10%水酸化ナトリウム水溶液に1分浸漬し、脱脂した後、水洗し、室温で35%の硫酸水溶液に浸漬してスマット(黒色付着物)の除去を行った。
前処理後の基板を処理対象物とし、純水1リットルに対し、30gのシュウ酸を溶解した電解液を用い、酸化温度を15℃以上25℃以下、酸化電圧を60V以上100V以下とし、電流密度と酸化時間とアノード酸化皮膜12の膜厚は下記表1に示す条件でアノード酸化皮膜12を形成した。
アノード酸化皮膜12が形成された処理対象物11を用い、上記表1に示す条件で、第一の熱処理工程を行い、参考例1〜4の試料を5個ずつ作成した。
各試料の破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、第一の温度が60℃では、アノード酸化皮膜12(ポア層)の上には何も形成されず、第一の熱処理を行う前と後で表面状態が変らなかった。
これに対し、第一の温度が70℃、80℃、90℃では、アノード酸化皮膜12の表面から1μmの深さまでの間に、不連続な面が現れ、アノード酸化皮膜12中の空隙が露出した。第一の温度が60℃、80℃、90℃の時のSEM写真を図4〜6にそれぞれ記載する。
次に、上記前処理後の基板を用い、下記表2に示す条件でアノード酸化皮膜12を形成した後、純水に浸漬して洗浄してから、下記表2に示す条件で第一、第二の熱処理を行い、実施例1〜5、比較例1〜3の試料を複数枚ずつ作成した。
尚、第二の熱処理工程の熱水(沸騰水、蒸気含む)は全て純水を用いた。実施例1〜4、比較例1、2については、アノード酸化皮膜12の成膜条件を上記参考例1〜4と同じにした。実施例5と比較例3については、参考例1〜4と同じ電解液を用いたが、最初の15分間は電流密度を5A/dm2、酸化電圧を60V以上70V以下、酸化温度を15℃以上17℃以下にし、次の15分間は電流密度を10A/dm2、酸化電圧を70V以上130V以下、酸化温度を17℃以上30℃以下にして、計30分間アノード酸化皮膜12の成膜を行った。
<SEM写真>
上記実施例1の試料10枚と、比較例1の試料6枚と、比較例2の試料6枚について、破断面のSEM写真を撮影した。実施例1のSEM写真を図7に、比較例1のSEM写真を図8に、比較例2のSEM写真を図9にそれぞれ示す。
図7を見ると、実施例1は10枚の試料全てに、膜厚1μm程度の緻密層が確認された。これに対し、図8、9を見ると、試料によっては緻密層が形成されたものもあるが、比較例1の試料1、2と、比較例2の試料1、2、6のように、緻密層が形成されているか否かが不明確なものもあった。
以上のことから、アノード酸化皮膜12を熱水又は水蒸気に曝す前に、水蒸気でなく、温水46に接触させることで、確実に緻密層が形成されることがわかった。
実施例1、比較例1の各試料について、更に下記耐食性試験を行った。
<耐食性試験>
各試料を室温で35%塩酸水溶液に浸漬してから、試料から目視で確認できる程大量の泡が出始めるまでの時間を測定した。その測定結果を、SEM写真から測定した緻密層の膜厚と共に下記表3に記載した。
上記表3から分かるように、緻密層の膜厚が増える程、泡が出始めるまでの時間が長くなる傾向がある。
緻密層の膜厚が1μm程度あれば、泡が大量に発生するまでの時間は350分から400分であるのに対し、緻密層が形成されていない試料は、200分前後であった。緻密層が形成されていれば、耐食性が高いことが分かる。
実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1の各試料は比較例1に比べて緻密層が厚く、しかも、試料毎の厚さのばらつきも小さい。以上のことから、本発明により形成される保護膜(緻密層)は厚く、しかも、膜厚のばらつきが少ないことが分かる。
尚、実施例3について、実施例1と同様に保護膜の膜厚を測定したところ、膜厚と、そのばらつきは実施例1と同程度であった。以上のことから、第一の熱処理の時の温水46をそのままま加熱して第二の熱処理を行っても、別槽で行った場合と効果に違いのないことが確認された。
実施例2、4、5、比較例3の試料について、実施例1と同様に緻密層の膜厚を測定した。その測定結果を下記表4〜7に記載する。
表4と上記表2の結果には大差が無く、第二の熱処理でアノード酸化被膜12に接触させるのが、熱水か、水蒸気かに関わらず、第二の温度であれば緻密層が厚く、その膜厚のばらつきも小さいことが分かる。
実施例4で用いた弱アルカリ性水溶液(アンモニア水)は、封孔処理を促進するために一般に知られているものである。表5を見ると、実施例4は純水(中性)を用いた他の実施例に比べて緻密層が厚いから、本発明において、温水46をアルカリ性にすることは、緻密層の形成に悪影響を及ぼさず、むしろ、緻密層の形成を促進するものであることが分かる。
実施例5、比較例3は、上記表2に記載したように、アノード酸化被膜12を形成する際、前半を低電流密度にし、後半を高電流密度にすることで、アノード酸化皮膜12形成の後半で、アノード酸化被膜のポア(孔)サイズを大きくし、ポアで無い壁の部分の膜厚も厚くなるようにし、アノード酸化被膜の構造を膜厚方向に変化させた。
しかし、表6、7と、上記表2を比較すると、アノード酸化被膜の構造を変化させても、第一、第二の熱処理後の緻密層の膜厚に大差が無い。従って、本発明は、アノード酸化被膜形成時の条件や、アノード酸化被膜の構造に関係無く、緻密層を形成可能なことが分かる。
尚、電解液をシュウ酸水溶液から硫酸水溶液に変えてアノード酸化皮膜12を形成したところ、シュウ酸水溶液を用いた場合と同様に多孔質のアノード酸化皮膜12が得られた。このアノード酸化皮膜12を用いて、上記実施例1〜5と同様の条件で第一、第二の熱処理工程を行ったところ、シュウ酸水溶液を用いた場合と同様に緻密な保護膜が形成された。以上のことから、本願発明は、電解液の種類を変えても、緻密な保護膜を形成可能なことが分かる。
以上は、第一の熱処理工程で、処理対象物11を温水46に浸漬する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、処理対象物11と温水46とが接触するのであれば、温水46を処理対象物11の表面にかけ流してもよいし、温水46を処理対象物11表面に噴霧してもよい。
更に、第二の熱処理工程においても、熱水が処理対象物11と接触するのであれば、熱水を処理対象物11の表面にかけ流してもよいし、熱水を処理対象物11表面に噴霧してもよい。
第二の温度は第一の温度以上であればよいが、酸化アルミニウムと水酸化アルミニウムを十分に水和させるためには、100℃以上が望ましい。
電解液は、多孔質のアノード酸化皮膜12が形成されるのであれば特に限定されない。多孔質のアノード酸化皮膜12が形成される電解液としては、シュウ酸と、硫酸と、リンゴ酸と、マロン酸とからなる群より選択されるいずれか1種類以上の酸を、水に溶解させた水溶液がある。
第一の熱処理に用いる温水46は、純水やアンモニア水に限定されない。例えば、純水に、アンモニアと、トリエタノールアミンと、ヒドラジンとからなる群より選択されるいずれか1種類のアルカリを添加したアルカリ性水溶液を用いることができる。
また、第二の熱処理に用いる熱水と水蒸気も、純水に限定されない。例えば、純水に、アンモニアと、トリエタノールアミンと、ヒドラジンとからなる群より選択されるいずれか1種類のアルカリを添加したアルカリ性水溶液を用いることができる。
尚、上記温水46、熱水、水蒸気に添加するアルカリは特に限定されないが、第一、第二の熱処理工程後の洗浄工程を簡潔にするためには、揮発性のものが望ましい。
本発明による封孔処理で形成される緻密層の厚さは0.5μm以上2μm以下である。
処理対象物は表面にアノード酸化被膜が形成されるのであれば、特に限定されない。例えば、全部がアルミニウム材料で構成されたものを用いてもよいし、アルミニウム材料以外の材料で構成された芯材の表面に、アルミニウム材料の薄膜が形成されたものを用いてもよい。
尚、アルミニウム材料はアルミニウムを主成分とするものであれば特に限定されない。この場合、主成分とはアルミニウムを50原子%以上含有するものであればよく、アルミニウムの形態はアルミニウム単体であってもよいし、合金であってもよい。
アルミニウム材料で構成された部材の耐食性を上げるための表面処理に用いられる。CVD装置や、エッチング装置等の真空槽の内壁を構成する内壁部材や、アンテナ部材等、真空槽の内部に露出して、反応ガスや、反応ガスのプラズマやラジカルと接触する虞のある部材に特に適している。
アノード酸化被膜を形成する工程を説明する断面図 第一の熱処理工程を説明するための断面図 第二の熱処理工程を説明するための断面図 参考例1(60℃)の破断面のSEM写真 参考例3(80℃)の破断面のSEM写真 参考例4(90℃)の破断面のSEM写真 実施例1の破断面のSEM写真 比較例1の破断面のSEM写真 比較例2の破断面のSEM写真
符号の説明
11……処理対象物 12……アノード酸化皮膜 46……温水

Claims (2)

  1. アルミニウムのアノード酸化皮膜が表面に形成された処理対象物の、前記アノード酸化皮膜を緻密化し、保護膜を製造する保護膜製造方法であって、
    前記アノード酸化皮膜の緻密化は、70℃以上90℃以下の第一の温度にされた純水の温水を前記アノード酸化皮膜に15分以上の時間接触させた後、
    前記第一の温度よりも高い100℃以上の第二の温度にされた熱水を前記アノード酸化被膜に接触させ、又は前記第一の温度よりも高い100℃以上の前記第二の温度にされた水蒸気を、常圧以上の圧力にした処理槽内で、前記アノード酸化皮膜に接触させ、前記アノード酸化被膜の表面を、膜厚1.0μm以上の緻密層にする保護膜製造方法。
  2. 前記温水には、前記純水に、アンモニアと、トリエタノールアミンと、ヒドラジンとからなる群より選択されるいずれか1種類のアルカリを添加したアルカリ性水溶液を用いる請求項1記載の保護膜製造方法。
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