JP5250277B2 - 液晶パネルおよび位相差層付偏光板 - Google Patents
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Description
(A)第1の偏光板の吸収軸方向と第2の偏光板の吸収軸方向が直交する
(B)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の配向方向、並びに第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の配向方向が以下の(B−1)又は(B−2)のいずれかを満たす
(B−1)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の液晶分子の配向方向が平行であり、かつ、第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の液晶分子の配向方向が平行である
(B−2)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の液晶分子の配向方向が直交し、かつ、第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の液晶分子の配向方向が直交する
(C)第2の配向基板の配向方向と、第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が、0.5〜2.5°又は87.5〜99.5°である
図1(a)及び(b)に、本発明の液晶パネルの概略斜視図の例を示す。なお、図1においては、本願構成の配置角度の相対関係の理解を容易とするために、液晶セルを矩形とし、矩形の辺方向と、各構成部材の配向方向や吸収軸方向等とが略平行となるように描かれているが、実際の構成においては、本明細書の実施例において後述するように、矩形の辺方向と各構成部材の光軸方向とが略45°、あるいは略135°等の所定の角度をなすように配置し得ることに留意されたい。
図1(a)及び(b)を参照すると、上記液晶セル10は、液晶層13と、液晶層13の第1の偏光板21側に配置された第1の配向基板11と、液晶層13の第2の偏光板22側に配置された第2の配向基板12とを含む。一方の基板(アクティブマトリクス基板)には、好ましくは、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線とが設けられる(いずれも図示せず)。他方の基板(カラーフィルター基板)には、カラーフィルター(図示せず)が設けられる。なお、カラーフィルターは、アクティブマトリクス基板に設けてもよい。あるいは、例えば、フィールドシーケンシャル方式のように液晶表示装置の照明手段として、RGBの3色光源(さらに、多色の光源を含んでいてもよい)が用いられる場合は、上記カラーフィルターは省略することができる。また、白黒の液晶表示装置の場合もカラーフィルターを省略することができる。2枚の基板の間隔(セルギャップ)は、スペーサー等によって制御できる。
本発明の液晶パネルは、偏光板及び位相差層の軸方向が、液晶セルの配向基板の配向方向と厳密には平行あるいは直交ではなく、平行あるいは直交から所定の角度ずれていることを特徴とする。以下、各光学層の配置について説明する。
第1の偏光板21の吸収軸方向3と第2の偏光板22の吸収軸方向4は直交している。両者が直交することで、黒表示時の輝度を小さくすることができる。
第1の偏光板21の吸収軸方向3と第1の位相差層31の配向方向5は平行又は直交である。第1の偏光板21の吸収軸方向3と第1の位相差層31の配向方向5が平行である場合は第2の偏光板22の吸収軸方向4と第2の位相差層32の配向方向6も平行である(B−1、以下、「平行構成」という場合がある)。第1の偏光板21の吸収軸方向3と第1の位相差層31の配向方向5が直交する場合は第2の偏光板22の吸収軸方向4と第2の位相差層32の配向方向6も直交する(B−2、以下、「直交構成」という場合がある)。図1(a)、(b)は、いずれも平行構成(B−1)を示している。これらの配置角度は平行構成、直交構成のいずれでもよいが、後述のごとく、偏光板と位相差層とを積層した位相差層付偏光板の生産性の観点においては、上記平行構成を好適に採用し得る。
本発明の液晶パネルは、所謂「Oモード」であってもよく、「Eモード」であってもよい。「Oモードの液晶パネル」とは、液晶セルの光源側に配置された偏光板の吸収軸方向と、液晶セルの光源側の配向基板の配向方向が略平行であるものをいう。「Eモードの液晶パネル」とは、液晶セルの光源側に配置された偏光板の吸収軸方向と、液晶セルの光源側の配向基板の配向方向が略直交するものをいう。
まず、液晶パネルがOモードを採用する場合について説明する。従来のOモードの液晶パネルの場合は、偏光板の吸収軸方向と、液晶セルの配向基板の配向方向が厳密に平行であることが好ましく、一般に両者のなす角は0.3°以内である。それに対して、本発明の液晶パネルにおいてOモードを採用する場合、図1(a)に模式的に示すように、第2の偏光板22の吸収軸方向4は、液晶セル10の第2の配向基板12の配向方向2と所定の角度をなしており、その角度は0.5〜2.5°の範囲である。
(C−1)第2の配向基板の配向方向と第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が+0.5〜+2.5°であり、第2の配向基板の配向方向と第1の偏光板の吸収軸方向と第2の配向基板の配向方向のなす角が+90.5〜+92.5°
(C−2)第2の配向基板の配向方向と第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が−2.5〜−0.5°であり、第2の配向基板の配向方向と第1の偏光板の吸収軸方向と第2の配向基板の配向方向のなす角が+87.5〜+89.5°
次に、液晶パネルがEモードを採用する場合について説明する。従来のEモードの液晶パネルの場合は、偏光板の吸収軸方向と、液晶セルの配向基板の配向方向が厳密に直交することが好ましく、一般に両者のなす角は90±0.3°以内である。それに対して、本発明の液晶パネルにおいてEモードを採用する場合、図1(b)に模式的に示すように、偏光板の吸収軸方向は、液晶セル10の配向基板の配向方向と厳密には直交せず、±90°から所定の角度ずれており、その角度は90±0.5〜90±2.5°の範囲である。
(C−3)第2の配向基板の配向方向と第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が−89.5〜−87.5°であり、第2の配向基板の配向方向と第1の偏光板の吸収軸方向と第2の配向基板の配向方向のなす角が+0.5〜+2.5°
(C−4)第2の配向基板の配向方向と第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が+87.5〜+89.5°であり、第1の配向基板の配向方向と第2の偏光板の吸収軸方向と第2の配向基板の配向方向のなす角が−2.5〜−0.5°
図1(a)並びに(b)に示すように、第2の配向基板の配向方向と前記第2の位相差層の液晶分子の配向方向とのなす角が0.5〜2.5であることが好ましい。かかる配置とすることで、位相差層による液晶セルの光学補償が適切になされ、液晶表示装置の視角特性を良好とすることができる。なお、黒表示、すなわち、0階調において最も輝度が低くなる液晶パネルとするためには、前記第2の位相差層の液晶分子の配向方向とのなす角は、0.5〜2.0°であることが好ましく、0.7〜1.5°であることがより好ましい。
本願明細書並びに特許請求の範囲において「偏光板」とは、自然光又は偏光を任意の偏光に変換し得る素子をいう。本発明の液晶パネルに用いられる偏光板は、特に制限されないが、好ましくは、自然光又は偏光を直線偏光に変換するものである。このような偏光板は、入射する光を直交する2つの偏光成分に分けたとき、そのうちの一方の偏光成分を透過させる機能を有し、且つ、他方の偏光成分を、吸収、反射、及び散乱させる機能から選ばれる少なくとも1つの機能を有する。
上記偏光板の自然光又は偏光を直線偏光に変換する機能は偏光子によって達成される。偏光板は偏光子に必要に応じてその片面又は両面に偏光子保護フィルムとしての透明フィルムを積層したものである。偏光子としては、目的に応じて任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。また、米国特許5,523,863号等に開示されている二色性物質と液晶性化合物とを含む液晶性組成物を一定方向に配向させたゲスト・ホストタイプのO型偏光子、米国特許6,049,428号等に開示されているリオトロピック液晶を一定方向に配向させたE型偏光子等も用いることができる。このような偏光子の中でも、高い偏光度を有するという観点から、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムによる偏光子が好適に用いられる。
偏光子の保護フィルムは、偏光子の傷付や劣化等を防止する目的で適宜用いられる。特に、ヨウ素系の偏光子や液晶材料を用いた偏光子は、二色性物質の昇華を防止したり、フィルム強度を確保する観点から、両面に保護フィルムを有していることが好ましい。
偏光子と保護フィルムの積層方法や、偏光子と保護フィルムを積層した偏光板同士の積層方法は特に限定されないが、作業性や、光の利用効率の観点からは、接着剤や粘着剤を用いて各層を空気間隙なく積層することが望ましい。接着剤や粘着剤を用いる場合、その種類は特に制限されず、種々のものを用い得るが、偏光子と保護フィルムの積層には接着剤が好適に用いられる。
さらに、保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした表面処理層を設けてもよい。
本発明の液晶パネルに用いられる位相差層は、液晶の光軸を傾斜配向させて得られるものである。かかる液晶光学補償層としては、Oプレートが用いられる。Oプレートとしては、例えば、光学的に正又は負の一軸性を示す液晶材料により形成され、かつ当該材料が傾斜配向している部分を有するものが挙げられる。光学的に正の一軸性を示す材料とは、三次元屈折率楕円体において一方向の主軸の屈折率が他の2方向の屈折率よりも大きい材料を示す。光学的に負の一軸性を示す材料とは、三次元屈折率楕円体において、一方向の主軸の屈折率が他の2方向の屈折率よりも小さい材料を示す。また、これらの材料を主成分とし、その他のオリゴマーやポリマーと混合、反応させて、正又は負の一軸性を示す材料が傾斜配向した状態を固定化してフィルム状にしたものが挙げられる。液晶化合物を用いるにあたって、液晶分子の傾斜配向状態は、その分子構造、配向膜の種類及び光学異方性層内に適宜に加えられる添加剤(たとえば、可塑剤、バインダー、界面活性剤)の使用によって制御できる。
ディスコティック液晶層は、通常、重合性不飽和基を有するディスコティック液晶化合物の配向、硬化により形成される。ディスコティック液晶層は、液晶光学補償層として有用であり、視野角、コントラスト、明るさ等を向上させうる。ディスコティック液晶層は、ディスコティック液晶化合物が傾斜配向しているものが好適である。ディスコティック液晶層の厚さは、通常、0.5〜10μm程度である。
一方、光学的に正の一軸性を示す液晶材料としてはネマティック液晶化合物が挙げられる。ネマティック液晶化合物としては、ネマティック液晶性モノマー及び/又はポリマーが挙げられる。
本発明の液晶パネルに用いられる第1並びに第2の位相差層は、前述の如く液晶の光軸を傾斜配向させて得られるものであればその製造方法は特に限定されないが、透明支持体上にディスコティック又はネマティック液晶の傾斜配向層を形成する手段としては、例えば、電場や磁場等の印加下あるいは支持体をラビング処理したものや、配向膜を塗布してそれをラビング処理や紫外線照射することにより重合性液晶や高分子液晶を所定方向に配向させ、その後、前者の場合には光や熱、後者の場合には急冷により液晶の配向状態を固定化する等の方法を用いることができる。特に配向の均一性の観点からは、配向膜が形成された支持体上に液晶性組成物を塗布し、必要に応じて固化(乾燥)、硬化によって配向を固定する方法を好適に用い得る。
図5に、本発明の液晶パネルの概略断面図の一例を示す。本発明の液晶パネルは、上記の液晶セル10、第1の偏光板21、第2の偏光板22、第1の位相差層31、第2の位相差層32を用いて、任意の適切な方法で形成し得る。また、本発明の液晶パネルは、上記以外の光学層やその他の部材を含むこともできる。その例としては、前述した反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等の表面処理層や輝度向上フィルム等が挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲で、第1の位相差層、第2の位相差層以外の位相差層(位相差フィルム)や、光学等方性フィルム等を含むこともできる。
本発明において、液晶パネルの形成順序は特に限定されず、各部材を順次別個に積層する方式にて形成してもよく、予めいくつかの部材を積層したものを用いることもできる。また、その積層順序は特に制限されないが、本発明においては、偏光板と位相差層、及び必要に応じて表面処理層や輝度向上フィルム等を積層した位相差層付偏光板を予め用意し、これを液晶セルと積層することによって、品質の安定性や組立の作業性に優れたものとすることができる。なお、偏光板と液晶の光軸を傾斜配向させて得られる位相差層が積層されたものとして、日東電工製の視野角補償フィルム付偏光板「NWFシリーズ」等が市販されている。
本発明の液晶表示装置は、上記液晶パネルと、光源、若しくは反射板等の液晶パネルに光を供給する手段とを有する。本発明の液晶表示装置の一例として、光源を備える透過型液晶表示装置について説明する。図7は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。この液晶表示装置300は、液晶パネル100と、液晶パネル100の一方の側に配置されたバックライトユニット200とを少なくとも備える。なお、図示例では、バックライトユニットとして、直下方式が採用された場合を示しているが、これは例えば、サイドライト方式のものであってもよい。
位相差層付き偏光板の幅方向の中央部から、50mm×25mmの大きさで偏光板の吸収軸方向が長辺に対して45°となるように長方形のサンプルを切り出し、積分球式単体透過率測定装置(村上色彩研究所製 商品名「Dot−3C」)を用いて測定した。
偏光板の吸収軸方向は、位相差測定装置(王子計測機器製、商品名「KOBRA 31WPR」)により、偏光板の長辺を位相差測定装置野の基準軸に合わせて測定した。
液晶表示装置の電源をONにしてバックライト点灯の1時間後に、パネルを0階調(黒表示)〜12階調まで、段階的に階調を変化させ、AUTRONIC−MELCHERS製、商品名「Conoscope」を用いて各階調における液晶パネルの中央部の正面方向における輝度を測定した。
(偏光子の作成)
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚み75ミクロンのポリビニルアルコールフィルムを30℃の温水中に60秒間浸漬し、膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウムを重量比1/16で含有する濃度0.3重量%の水溶液に浸漬し、原長の3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、原長の6倍となるように延伸した。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行なって偏光子を得た。偏光子の単体透過率は42.4%であった。
一方の透明保護フィルムとして、厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム製、商品名「フジタック TD80UL」)を用いた。
トリアセチルセルロース基材フィルム上に、架橋性ポリビニルアルコールフィルムからなる配向膜を介して紫外線硬化性のディスコティック液晶化合物が傾斜配向した光学補償フィルム(富士フィルム製 商品名「ワイドビューフィルムEA」)を用いた。
アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール樹脂(平均重合度120、ケン化度98.5モル%、アセトアセチル化度5モル%)100重量部に対して、架橋剤としてメチロールメラミン32重量部を、30℃の温度条件下に純水に溶解し、固形分濃度が4重量%となるように調整した接着剤水溶液を調製した。
上記の透明保護フィルム(トリアセチルセルロースフィルム)の片面に上記ポリビニルアルコール系接着剤水溶液を、乾燥後の接着剤厚みが80nmとなるように塗布した。一方、前記位相差層付き透明保護フィルムの、トリアセチルセルロースフィルムの液晶層を形成していない側の面に、上記ポリビニルアルコール系接着剤水溶液を乾燥後の接着剤層の厚みが80nmとなるように塗布した。なお、各接着剤の塗布は、その調製から30分後に30℃の温度条件下で行った。ついで、30℃の温度条件下で、偏光子の一方主面に上記透明保護フィル、他方主面に上記位相差層付透明保護フィルムをロール貼合機で貼り合せた後、フィルム幅1mあたりの張力が100Nとなるように張力を付与した状態で、70℃で5分間乾燥して位相差層付きの偏光板を得た。
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル99重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート1重量部及び、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3重量部を酢酸エチルと共に加えて窒素ガス雰囲気下、60℃で4時間反応させた後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量165万のアクリル系ポリマーを含有する固形分濃度30%の溶液とした。前記アクリル系ポリマー100重量部あたり0.15重量部のジベンゾイルパーオキサイド(日本油脂製 商品名「ナイバーBO−Y」、0.02重量部のトリメチロールプロパンキシレンジイソシアネート(三井武田ケミカル製 商品名「タケネートD110N」)、及び0.2重量部のアセトアセチル基含有シランカップリング剤(綜研化学製 商品名「A100」)を配合してアクリル系粘着剤を得た。
(偏光板の打ち抜き)
上記製造例で得られた位相差層付偏光板を粘着剤層が前面となるように打ち抜き装置にセットし、19インチワイドサイズ(408mm×255mm)に設定された刃型を用いて偏光板を2枚打ち抜いた。なお、刃型は図8に示すように長辺方向が135°となるようにセットした。得られた2枚の偏光板の吸収軸方向はいずれも135.1°であった。
8ビット階調(256階調)のTNモード液晶パネルを備える市販の19インチワイドサイズの液晶表示装置(上海広電(集団)有限公司製 商品名「SVA190WX02TB」)から、液晶パネルを取り出し、液晶セルの上下に配置されていた光学フィルムを全て取り除いて、上記液晶セルのガラス面(表裏)を洗浄して用いた。
上記で打ち抜いた得られた2枚の位相差層付偏光板を、前記液晶セルの視認側及び光源側に、両者の吸収軸が直交するように、積層した。なお、液晶セルと位相差層付偏光板の積層は、表1に示す角度配置となるように、偏光板の長辺と液晶セルの長辺が一致するように実装を行った。
(偏光板の打ち抜き)
上記製造例で得られた位相差層付偏光板を用い、図9(a)に示すように長辺方向が136°となるように刃型をセットした以外は前記比較例1と同様にして、偏光板を1枚打ち抜いた。さらに、刃型が図9(b)に示すように長辺方向が134°となるようにセットして偏光板を1枚打ち抜いた。136°で打ち抜いた偏光板の吸収軸方向は136.0°、134°で打ち抜いた偏光板の吸収軸方向は134.0°であった。
前記比較例1と同様の液晶セルを用い、136°で打ち抜いた偏光板を視認側、134°で打ち抜いた偏光板を光源側の偏光板として用い、表2に示す角度配置となるように、偏光板の長辺と液晶セルの長辺が一致するように実装を行った。得られた表示装置の偏光板、位相差層、液晶セルの光学的な軸関係を図10(b)に模式的に示す。なお、図10(b)においては、図10(a)との角度の相違を理解しやすくするために、実際の角度とは異なるように描かれている。
視認側および光源側の偏光板の打ち抜き角度を表3に示すように1°刻みで変更した以外は、実施例1及び比較例1と同様にして矩形の偏光板の作成、並びに液晶表示装置の作成を行った。なお、表3の打ち抜き角度は刃型をセットした角度ではなく、実際に打ち抜いた偏光板を用いて測定した吸収軸方向の角度である。実施例および比較例においては、偏光板の吸収軸の公差は0.2°以内であった。
実施例及び比較例で得られた液晶表示装置の偏光板の配置、及び0階調(黒表示)における輝度の値、並びに輝度が最小となる階調を表3に示す。さらに、実施例1、2及び比較例1乃至3の液晶表示装置の階調に対する輝度をプロットしたものを図11及び図12に示す。なお、図12は図11と同一のデータに関して、縦軸(輝度)のスケールを変更したものである。
3、4 吸収軸(方向)
5、6 位相差層の液晶分子の配向(方向)
7、8 ディレクタ方向
7’、8’ ディレクタ方向の投影
9 平均配向方向
10 液晶セル
11、12 配向基板
13 液晶層
15、16 液晶分子
17、18 光軸
20 偏光子
21、22 偏光板
31、32 位相差層
50 保護フィルム
60 粘着剤層
65 接着剤層
70 表面処理層
80 バックライトユニット
81 光源
82 反射フィルム
83 拡散板
84 プリズムシート
85 輝度向上フィルム
100 液晶パネル
200 バックライトユニット
300 液晶表示装置
Claims (10)
- 互いの配向方向が直交する第1の配向基板と第2の配向基板との間に、電界が存在しない状態でツイスト配列に配向した液晶分子を含む液晶層を有する液晶セルと、
該液晶セルの第1の配向基板側に配置された第1の偏光板と、
該液晶セルの第2の配向基板側に配置された第2の偏光板と、
該液晶セルと該第1の偏光板との間に配置された第1の位相差層と、
該液晶セルと該第2の偏光板との間に配置された第2の位相差層と、を有し、
該第1の位相差層及び第2の位相差層は、液晶の光軸を傾斜配向させて得られる液晶光学補償層であり、
かつ、前記液晶セル、第1の偏光板並びに第2の偏光板、及び第1の位相差層並びに第2の位相差層が、下記の(A)〜(C)全てを満たすように配置されている液晶パネル。
(A)第1の偏光板の吸収軸方向と第2の偏光板の吸収軸方向が直交する
(B)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の配向方向、並びに第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の配向方向が以下の(B−1)又は(B−2)のいずれかを満たす
(B−1)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の液晶分子の配向方向が平行であり、かつ、第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の液晶分子の配向方向が平行である
(B−2)第1の偏光板の吸収軸方向と第1の位相差層の液晶分子の配向方向が直交し、かつ、第2の偏光板の吸収軸方向と第2の位相差層の液晶分子の配向方向が直交する
(C)第2の配向基板の配向方向と、第2の偏光板の吸収軸方向のなす角が、0.5〜2.5°又は87.5〜89.5°である - 前記第1の位相差層及び第2の位相差層が、光学的に負の一軸性を示す液晶材料を含有する、請求項1記載の液晶パネル。
- 前記光学的に負の一軸性を示す液晶材料が、ディスコティック液晶化合物である請求項2記載の液晶パネル。
- 前記第2の配向基板の配向方向と前記第2の位相差層の液晶分子の配向方向とのなす角が0.5〜2.5°である、請求項1〜3いずれか記載の液晶パネル。
- 前記第2の偏光板の吸収軸方向と前記第2の位相差層の液晶分子の配向方向が平行である、請求項1〜4のいずれか記載の液晶パネル。
- 請求項1〜5いずれか記載の液晶パネルを有する液晶表示装置。
- 偏光板と、液晶の光軸を傾斜配向させて得られる液晶光学補償層からなる位相差層が積層されており、
該偏光板は矩形であり、
偏光板の吸収軸方向と矩形の長辺方向のなす角が42.5〜44.5°、又は45.5〜47.5°である、位相差層付偏光板。 - 前記位相差層が、光学的に負の一軸性を示す液晶材料を含有する、請求項7記載の位相差層付偏光板。
- 前記光学的に負の一軸性を示す液晶材料がディスコティック液晶化合物である請求項8記載の位相差層付偏光板。
- 請求項7〜9のいずれか記載の位相差層付偏光板の製造方法であって、
偏光板の吸収軸方向と液晶の光軸を傾斜配向させて得られる位相差層の配向方向とが平行となるようにロール・トゥー・ロールで積層して長尺積層偏光板を得る工程、及び
該長尺積層偏光板の長手方向と、矩形の長辺とのなす角度が42.5〜44.5°、又は45.5〜47.5°、となるように矩形の偏光板を切り出す工程、
を有する位相差層付偏光板の製造方法。
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