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JP5244298B2 - フッ素ポリマー分散液の製造方法 - Google Patents

フッ素ポリマー分散液の製造方法 Download PDF

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JP5244298B2 JP2006116530A JP2006116530A JP5244298B2 JP 5244298 B2 JP5244298 B2 JP 5244298B2 JP 2006116530 A JP2006116530 A JP 2006116530A JP 2006116530 A JP2006116530 A JP 2006116530A JP 5244298 B2 JP5244298 B2 JP 5244298B2
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Description

本発明は、フッ素系界面活性剤、特にフッ素系イオン性界面活性剤を実質的に含有しない、フッ素ポリマーの水性分散液の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、酸又はそれの塩の態様でパーフルオロオクタン酸エステルを実質的に含有しないフッ素ポリマーの水性分散液の製造方法に関する。
フッ素系界面活性剤を実質的に含有しないフッ素ポリマーの水性分散液は、フッ素系界面活性剤の含有量が、フッ素ポリマーの重量に対して、100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満である分散液のことを意味する。
従来から、フッ素ポリマーの製造のために、二つの異なる重合法、すなわち、懸濁重合法と乳化(エマルジョン)重合法とが知られている。
懸濁重合法では、ミリメートル単位の大きさの重合体粒子が得られる。
乳化重合法では、数ナノメートル単位、通常10nmから、数百ナノメートル単位、通常100nm〜400nmまで程度の粒径を有するコロイド状の水性分散液が得られる。フッ素ポリマーの乳化重合プロセスは、軽い攪拌をしながら連鎖移動剤として作用しない界面活性剤の存在下で行われる。
これら全ては、低分子量、即ち機械的特性の低いフッ素ポリマーが得られることを防ぐためである。該界面活性剤は非テロゲン性界面活性剤と呼ばれる(特許文献1参照)。
米国特許2,559,752号公報
パーフルオロアルカン酸の塩、特にパーフルオロオクタン酸のアンモニウム塩及び/又はアルカリ金属塩(以下、PFOAと記す。)は、工業的によく使われている。他の(パー)フルオロ化アニオン性界面活性剤も使われている(特許文献2〜5参照)。
米国特許3,271,341号公報 米国特許4,380,618号公報 米国特許4,864,006号公報 米国特許5,789,508号公報
PFOAは連鎖移動作用がない乳化重合用として最も工業的に使われている界面活性剤である。これは、高分子量のフッ素ポリマーの分散液が得られ、また保存安定性を高めた分散液が得られる。
フッ素ポリマー分散液をコーティング又はグラスファイバーの含浸等に適用することが知られている。
該フッ素系界面活性剤は、例えば、洗浄廃液を通して、又は乾燥及び/又は焼成工程において大気へ拡散することで、自然環境に流れ込む。しかしながら、このフッ素系界面活性剤のあるものは、自然環境にとって危険であると分類され、人体による生理的排泄速度が低いという特徴がある。例えば、PFOAは、人体に長期間蓄積し、自然環境に特に有害な界面活性剤に属するようである。従って、フッ素系アニオン性界面活性剤を実質的に含有しない、特にPFOAを実質的に含有しないフッ素ポリマーの分散液が要求されている。
一般に、分散液100重量部に対して20重量%と35重量%との間にある濃度のフッ素ポリマー分散液は、乳化重合法によって得られる。重合法によって得られるフッ素ポリマー分散液は、例えば75重量%まで濃縮されたフッ素ポリマー分散液にするために後処理が施される。例えば、特許文献6〜8に記載されるようなデカンテーション法によって、濃縮プロセスが行われる。これらの特許文献には、得られたフッ素ポリマー分散液中のPFOAを減らすことについての開示はない。
米国特許3,037,953号公報 米国特許3,704,272号公報 米国特許3,301,807号公報
フッ素ポリマー分散液の他の濃縮プロセスは、例えば、特許文献9や特許文献10に記載されているような限外濾過法と呼ばれる方法である。
特許文献10には、限外濾過法によって、フッ素系アニオン性界面活性剤、例えばPFOAを実質的に含有しないフッ素ポリマーの水性分散液を得る態様が開示されている。
このプロセスは、フッ素ポリマー分散液の透析に基づくものであり、アニオン性イオン交換樹脂を使うことによってPFOAを除去するものである。このプロセスは工業的に行うことができる。しかし、このプロセスは透析の速度が遅く、特にPFOAの含有量が非常に少ない、ポリマー重量に対して10ppm未満のフッ素ポリマー分散液を得るには長い時間を要するという欠点がある。
米国特許6,136,893号公報 米国特許4,369,266号公報
ノニオン性乳化剤とアニオン性イオン交換樹脂とに、安定化された分散液を直接接触させて、PFOAを実質的に含有しないポリマー分散液を製造する方法が知られている。例えば、特許文献11、特許文献12及び特許文献13に開示されている。この製法によって、良好な生産性によってPFOAを実質的に含有しない分散液を得ることができる。しかしながら、この製法を工業的に行うと、フッ素ポリマー粒子の一部がアニオン性イオン交換樹脂の中に残るという欠点がある。安定化されたフッ素ポリマー分散液が十分に安定化していないときにこの現象が生じるので、この欠点は凝集塊の形成が原因と考えられ、また、物理的にフッ素ポリマーの流れを止めるということが原因として考えられる。
これによって、フッ素ポリマーの損失を招き、また詰まったフッ素ポリマーが使用済みイオン交換樹脂の再生を妨げるという問題を招く。
米国特許3,536,643号公報 欧州特許1,155,055号公報 国際公開WO03/051988号公報
特許文献14には、1と3との間のpH値を示す分散液を精留することによって、PFOAを実質的に含有しない分散液を得る方法が開示されている。この方法には、分散液を不安定化しやすく、凝集を起こす恐れが高いという欠点がある。さらに、泡が多量に発生するという工業的生産にとって大きな問題となる欠点がある。
独国特許出願DE100 18 853号公報
本発明の課題は、フッ素系界面活性剤を実施的に含有しないフッ素ポリマー分散液を製造する方法を提供することにある。特に、生産性が高い上記従来技術の欠点を克服して泡や凝集を大量発生させずに、フッ素系アニオン性界面活性剤を実的に含有しないフッ素ポリマー分散液を製造する方法を提供することにある。
本出願人は上記技術的な課題を解決した製造方法を見出した。
本発明の対象は、次の工程を含む、実質的にアニオン性フッ素系界面活性剤を含まない、フッ素ポリマーの分散液、好ましくはテトラフルロエチレン(TFE)の単独重合体又はTFEの共重合体を主成分とする分散液の製造方法である。
工程a1:
エマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法によって得られるフッ素ポリマー分散液に、40℃と80℃との間に曇点(CP)を有するノニオン性界面活性剤を、該分散液中のフッ素ポリマーに対して、1.5〜50重量%、好ましくは2.5〜30重量%、添加する;
工程a2:
工程a1で得られた分散液を、CPの±10℃の範囲、好ましくはCP±5℃の範囲にある温度Tcまで加熱する(CPは使用されるノニオン性界面活性剤の曇点である。);
工程a2”:
フッ素ポリマー濃度が40〜75重量%の範囲、好ましくは60〜75重量%の範囲に濃縮されたフッ素ポリマー分散液からなる下側水相と、実質的にフッ素ポリマーを含まない上側水相とに分離するまで、温度Tcの反応器中で静置沈降させる;
工程a3:
工程a2”で静置沈降された分散液を、水とノニオン性界面活性剤との洗浄溶液で、好ましくはTc=CP±10℃、より好ましくはCP±5℃に予熱された該溶液で下記の条件で洗浄する(CPは使用されるノニオン性界面活性剤の曇点である。);
洗浄溶液中の界面活性剤の濃度は分散液に対して0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%であり;
水と界面活性剤とを含む洗浄溶液を反応器下部から反応器の中に連続的に導入し、反応器の底から上昇する反応器内の洗浄溶液の速度をフッ素ポリマー粒子の沈降速度よりも小さくし;
交換ゾーンにおいて、洗浄溶液がフッ素ポリマー粒子の沈降方向に対して逆流し、
反応器に導入される洗浄溶液の量(L)が、反応器内に在るフッ素ポリマーの量(kg)に対する比で、0.5Lの洗浄溶液/kgのフッ素ポリマーよりも多く、好ましくは1Lの洗浄溶液/kgのフッ素ポリマーよりも多く、さらに好ましくは3Lの洗浄溶液/kgのフッ素ポリマーよりも多く;
工程の間中、温度Tcで操作が行われ、そして、洗浄溶液の導入速度が、工程a2”で得られた二相の分離状態に実質的な変化を与えないような速度である;
工程a4:
反応器の上部から上側水相を連続的に除去する。好ましくは該水相の除去体積を工程a3で導入される洗浄溶液の供給体積と等しくなるように上側水相を連続的に除去する。;
工程a5:
少なくとも工程a3で供給された洗浄溶液の供給量分が反応器の上部から流出された後にフッ素ポリマー分散液、好ましくは濃縮された分散液を含む下側相を抜き出し、回収を行う;
抜き出しを始めたときに、必要に応じて追加の分散液を工程a1と工程a2の繰り返しのために供給することができる。
本製法の好ましい態様では、工程a3において、交換ゾーンの高さH1(図3及び4参照)が、反応器の直径の1/10倍と50倍との間、好ましくは1/4倍と10倍との間、より好ましくは1/2倍と5倍との間にある。
既に述べたように、フッ素系界面活性剤を実施的に含有しないフッ素ポリマー水性分散液は、フッ素系界面活性剤の含有量が、フッ素ポリマーの重量に対して、100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満である分散液のことを意味する。
工程a3における高さH1の交換ゾーンは、洗浄溶液(ノニオン性界面活性剤を含む水)と、沈降するフッ素ポリマーの分散液とが接触する反応器部分である。工程a3で記載したように洗浄溶液の導入によって下部の範囲が定まり、工程a2”の静置沈降後に得られる側水相(上澄み液)によって上部の範囲が定まる。必要に応じて、分散液と洗浄溶液との間の交換ゾーンに、逆方向から供給される二つの相の接触を良くするために混合又は混合システムを設けることができる。この混合は、充てん物を用いて、反応器内の邪魔板を用いて又は攪拌機を用いて行うことができる。
使用できる邪魔板は抽出塔にある板のようなものである。ゆっくりとした攪拌、例えば攪拌翼を使った攪拌によって、又は交換ゾーンに存在する分散液を循環させることによって混合することができる。充てん物として、例えば、製造条件に応じた不活性物質からなるリングを用いることができ、例えば、セラミック、プラスチック材料、ステンレス鋼、合金のリング、又は組み立てられた充てん物が挙げられる。
工程a1において、次の成分を任意に添加することができる。
25℃での測定で、130μS/cmと8,000μS/cmとの間、好ましくは250μS/cmと3,000μS/cmとの間の値の導電性を分散液に付与する電解質;
分散液のせん断に対する安定性を向上させるために、分散液に対して5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満の濃度の炭化水素系アニオン性界面活性剤;
分散液に対して、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満のアニオン性炭化水素系高分子電解質;
2と12との間のpH、好ましくは3と10との間のpHにする緩衝剤
工程a1の後に、工程a2’を行うことができる。
工程a2’:
工程a1で得られた分散液をフッ素ポリマー濃度5〜10重量%に水で希釈する。そして、必要に応じて該分散液を攪拌しながらCP±10℃、好ましくはCP±5℃の範囲内にある温度Tcまで加熱して;
約10分間と約2時間との間の時間、任意に攪拌を続ける。
工程a4に記載の条件での操作によって、通常、上側水相にはフッ素ポリマーが含まれなくなり、また、仮に含まれていても、非常に少量、具体的には1重量%未満になる。
工程a4において、反応器から除去された水相を、アニオン性イオン交換樹脂カラムに又はアニオン性イオン交換樹脂を含有する反応器に送り、フッ素系アニオン性界面活性剤を除去する。この処理の後、溶液をこの製造法に再使用することができ、工程a1で示された濃度までノニオン性界面活性剤を任意に添加することができる。
イオン交換樹脂を透過した後、ノニオン性界面活性剤を含有する水溶液は、好ましくは、例えば逆浸透法によって、濃縮され、本発明の製造方法において再使用される。この方法により、ノニオン性界面活性剤は実質的な損失がない。
アニオン性イオン交換樹脂の代わりに、他の吸着材、例えば、アルミナ及び/又は活性炭を使うことができる。
本発明においては、特に半回分式または連続式で各工程を行うことができる。
半回分式プロセスは上記の工程を含み、その工程a1(工程a1sb)において、反応器に供給されたエマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法によって得られるフッ素ポリマーの分散液に、工程a1で示されるノニオン性界面活性剤を添加し、次いで工程a2〜a5を行う。
好ましくは、工程a5を次のようにして半回分式プロセス(工程a5sb)で行う。まず、工程a3で供給された洗浄溶液の供給量と同じ量が反応器の上部から流出された後に、洗浄溶液の反応器下部への供給と、反応器上部からの水相の除去との両方を停止し;
所望の値のフッ素ポリマー濃度になるまで、分散液を沈降させ、実質的にPFOAを含有しない沈殿物を得;
濃縮されたフッ素ポリマー分散液を抜き出す。
次いで、反応器に、処理するための重合分散液を上記で抜き出した分だけ追加供給し、本発明の半回分式プロセスの工程(工程a1〜a5)を繰り返す。
半回分式プロセス(工程a5sb)では工程a5の態様に従って、反応器内で濃縮工程が行われる。これは工業的観点から有利である。
図1は、この製造方法に用いるプラント概略図である。次に、図1を詳細に説明する。図1に示された製法は、本発明の製造方法の好ましい態様を示すものである。
定常状態で連続式に製造する方法は、次の工程を含む。
まず、工程a1とa2を予反応器又はラインで行い、得られた分散液を上側水相とフッ素ポリマーを含有する下側水相との間の分離ゾーンの辺りの反応器に供給し;
反応器で工程a2”を連続的に行う。
工程a5において抜き出しを連続的に行っている間に、工程a3とa4を繰り返す。
高さH(図4参照)の位置に分散液を供給する。高さHは、通常、反応器直径の1/10倍と1倍との間に相当する長さで、反応器の頂から離れた位置である。
連続式プロセスには、フッ素ポリマー分散液、及び洗浄溶液を供給するための供給口が二つあり、分散液を通過してきた洗浄溶液、及びPFOAを実質的に含有しないフッ素ポリマー分散液を抜き出すための排出口が二つある。定常状態においては、反応器に入る水相の総量(洗浄溶液+精製されるフッ素ポリマー分散液)は、反応器から出る水相の総量(フッ素ポリマーを実質的に含まない水相+PFOAを実質的に含まないフッ素ポリマーの抜き出し)と同じである。
濃縮されたフッ素ポリマー分散液を抜き出したい場合には、洗浄溶液を高さH2(図4参照)の位置で反応器に供給する。高さH2は反応器の底から、反応器直径の約1/10倍〜1倍に相当する長さ離れた位置である。
既に述べたように、半回分式及び連続式の両プロセスでは、製造温度Tc、洗浄溶液の供給速度、フッ素ポリマー分散液の供給速度、及び必要に応じて交換ゾーンでの混合状態を、工程a2”の静置沈降後に得られた二相分離状態を、全製造工程を通して、実質的に変化させないように維持するように設定しなければならない。
この方法には、反応器の上部から排出される水の中に含まれるフッ素ポリマーが無視できる程度に少なく、損失が無いという、他の従来技術の製法に比べ極めて有利な点がある。
測定される分離境界線(領域)の高さであるところの、静置沈降後における分離レベルを実質的に変えずに維持することが好ましいことを見出し、もし、本発明の製造方法を行っている間にレベルが変わった場合には、洗浄溶液の流量を変え、初期の分離境界線に戻るようにする。レベルが上がった場合には洗浄溶液の流量を下げ、逆もまた同様である。
図2は、この製造方法に用いるプラント概略図であり、以下にこの図を詳細に説明する。図2に示された製法は、本発明の製造方法の好ましい態様を示すものである。
本発明の連続式プロセスの開始工程は、前述したような半回分式プロセスを使って行うことができる。
上記のとおり、半回分式及び連続式の両プロセスでは、工程a3における洗浄溶液の流量を時間とともに、例えば、増加または減少というように、変化させることができる。
本発明の製造方法は、短い時間で、すなわち高い生産性でPFOAを含有しないフッ素ポリマー分散液を得ることができるという有利な効果を奏する。さらに、本発明の製造方法の管理は図2に例示されるように、かなり簡単である。
アニオン性フッ素系界面活性剤及びノニオン性界面活性剤のCP値及び濃度は従来公知の測定方法によって求められる(実施例に示した方法を参照)。
本発明の工程a1に用いられる、エマルジョン重合法またはマイクロエマルジョン重合法で得られるフッ素ポリマー分散液は、通常、下記の特徴を有している。
粒子直径が10〜400nm、好ましくは20〜300nmである。
フッ素ポリマーの濃度が10〜45重量%、好ましくは20〜35重量%である。
フッ素系アニオン性界面活性剤の含有量はポリマー重量に対して、800ppmと10,000ppmとの間、好ましくは1,200ppmと6,000ppmとの間にある。
エマルジョン重合法で工業的に得られるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の分散液は、通常、フッ素系アニオン性界面活性剤の含有量が、ポリマー重量に対して、約2,500ppmと約5,000ppmとの間、好ましくは3,000ppmと4,000ppmとの間にある。
本発明の製造方法では、ノニオン性界面活性剤の混合物を使うこともでき、その混合物は工程a1に記載の範囲のCP値を持つ。工程a1に記載の範囲のCP値を持つ1又はそれ以上の界面活性剤を使うこともできる。一般に、多数の界面活性剤を使った場合、混合物のCP値は、混合物そのものを測定するか、または使用した界面活性剤のCP値の重量平均によって求めることができる。
本発明の製造方法に使われる40℃〜80℃の範囲に曇点(CP)値を持つノニオン性界面活性剤は公知のものである。例えば、書籍「Nonionic surfactants」、Ed. M.J. Schick, Marcel Dekker 1967, 76-85頁及び103-141頁に、開示されているものが挙げられる。
本発明の製造方法で好ましく使われるノニオン性界面活性剤はCPが45〜70℃である。ノニオン性界面活性剤のうちで、ポリエトキシル化アルコール類及びポリエトキシル化アルキルフェノール類が好ましく、1またはそれ以上のプロピレンオキサイド単位を有していてもよいポリエトキシル化アルコール類及びポリエトキシル化アルキルフェノール類がより好ましく、ポリエトキシル化アルコール類が特に好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては次のものが好適である。
t−C17−C−(OCHCH9〜10OH の構造を持つTriton X100(登録商標:ダウ社);
sec−C1225−(OCHCH10.1OH の構造を持つTergitol TMN100x(登録商標:ダウ社);
iso−C1327−(OCHCHCH)−(OCHCH10−OH の構造を持つAntarox 863(登録商標:ローディア社);
iso−C1327−(OCHCH10−OH の構造を持つRhodasurf 870(登録商標:ローディア社);
iso−C1327−(OCHCH−OH の構造を持つGenapol X080(登録商標:クラリアント社)。
本発明において好適に使用される電解質は、アンモニウム及び/又はアルカリ金属の塩又は水酸化物である。さらに好ましく用いられる電解質は、硫酸アンモニウム、重硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、水酸化アンモニウムである。
本発明の製造方法は、ポリマー重量に対して10,000ppmを超える量の前記界面活性剤を含むフッ素ポリマー分散液からフッ素系アニオン性界面活性剤を取り除くためにも使うことができる。
本発明に使用されるアニオン性イオン交換樹脂は、「Kirk-Othmer - Encyclopedia of Chemical Technology」Vol. 14, 737-783頁, J.Wiley & Sons, 1995 に開示されているものが挙げられる。
アニオン性イオン交換樹脂のうち、3級又は4級アンモニウム基を有するものが好ましいものとして挙げられる。市販のイオン交換樹脂としては、Amberjet 4400 OH(登録商標:ローム&ハース社)及びDowex MSA 1−C(登録商標:ダウ社)を好ましいものとして挙げることができる。
上述したように、固形吸着剤として、活性炭、アルミナ、シリカ、水に低溶解性の無機水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど)が挙げられる。
本発明の製造方法に用いられる緩衝剤としては、従来から公知の有機又は無機緩衝系を挙げることができ、例えば、CHCOOH/CHCOONa、NaHCO/NaCOのような、弱酸及びそれと強塩基とからなる塩の組み合わせ、若しくは、例えば、NHOH/NHClのような、弱塩基及びそれと強酸とからなる塩の組み合わせ、で形成されるものが挙げられる。
本発明の製造方法においては、必要に応じて、炭化水素系アニオン性界面活性剤が使われる。好ましい炭化水素系アニオン性界面活性剤は次の分類の化合物から選択される。
式(1)の一般式で示されるアニオン性界面活性剤;
−(P−CH(Y)−(Pn’−Y (1)
〔Y、Y及びYはアニオン性基又はノニオン性基、但し、Y、Y及びYのうち少なくとも1つはアニオン性基であり且つ残りのY、Y及びYのうち少なくとも1つはノニオン性基であり;
及びPは、同じでも異なってもよい、任意に1又はそれ以上の不飽和結合を含む、炭素数が1〜10、好ましくは1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキレン基;
n及びnは、同じでも異なってもよい、0又は1である。〕
式(2)の一般式で示されるアニオン性界面活性剤
T−(O)n6−[(CHn3−CHCHO]n4−(CHn5−X (2)
〔T=C4−18のアルキル基、又は1又はそれ以上の水素原子がC4−18、好ましくはC6−12の脂肪族鎖で置換されているアリール基;
n3、n6は、同じでも互いに異なってもよい、0又は1の整数;
n4は、0〜100、好ましくは1〜50、さらに好ましくは2〜30の間の数;
n5は0〜10、好ましくは0〜1の整数;
XはCOO、SO から選択されるアニオン性基;
但し、n5=0のとき X=SO
式(1)の界面活性剤中の好ましいアニオン性基は、SO 、HPO 及びCOOから選択される。通常対応するカチオンはH、又はアルカリ金属、アンモニムイオン又は置換アンモニウムのいずれかから選択され;より好ましいアニオン性基はSO で、アルカリ金属、アンモニウムイオン又は置換アンモニウムのカチオンで塩化されている。
式(1)の界面活性剤中の好ましいノニオン性基は、COOR、CONHR、CONH、CONRRから選択される。
〔R及びRは、同じでも異なってもよい、
−C20、好ましくはC−C15、より好ましくはC−C15の、直鎖状又は分岐状のアルキルで、飽和された又は少なくとも一つの不飽和結合を含み、好ましくはエチレン性のアルキル、アルキルが少なくとも6つの炭素を持つ場合、1又はそれ以上の芳香環を含むことができ、アルキル基には1又はそれ以上の水素原子がフッ素原子又は塩素原子で置換されていてよく、好ましくは炭化水素系アルキル基;又は
炭素数1〜7のアルキル、好ましくはメチルを含むアルキルシロキサン基である。〕
式(1)の界面活性剤において、ノニオン性基はCOORが好ましく、Rは上記のとおりであり、式(1)の化合物において、二つのCOOR基がある場合には、COOR基のそれぞれのアルキル基は同じでも異なってもよい。
式(1)において、Yはアニオン性基、Y、Yはノニオン性基で、同じでも異なっていてもよく;nとnの間の一つは、1の値を持ち、他は零であり、n又はnが零でない場合にはP又はPはメチレンであることが好ましい。
式(1)の界面活性剤のうち、次の構造を持つものが好ましい。
1021OOC−CH−CH(SO )−COOC1021
の構造を持つ、EMULSOGEN SB10(登録商標:クラリアント社)として知られる、ジーイソデシルスルフォコハク酸ナトリウム塩;
1327OOC−CH−CH(SONa)−COOC1327
の構造を持つ、POLIROL TR/LNA(登録商標:チェサルピニア ケミカルズ社)として知られる、ジ−イソトリデシルスルフォコハク酸ナトリウム塩
式(2)の界面活性剤の対イオンは、通常、式(1)のアニオン性界面活性剤において上記で示したものである。
式(2)の界面活性剤のうち、次の構造を持つものが好ましい。
(C17−C−O−[CHCHO]15−20−(CH)−COOH
の構造を持つ、Marlowet 4530(登録商標:サゾール社)として知られる、ジノニルフェノールポリエチレングリコールエーテルカルボン酸;
(C12−1425−29)−O−[CHCHO]10−(CH)−COONa
Marlinat 105/80(登録商標:サゾール社)として知られる、C12−C14−アルコール ポリエチレングリコール エーテル(10EO) メチルカルボン酸ナトリウム塩;
(C12−1425−29)−O−[CHCHO]−SONa
Cosmacol AES−27−3−24NE(登録商標:サゾール社)として知られる、C12−C14−アルコール ポリエチレングリコール エーテル (3EO) 硫酸ナトリウム塩
上記分類の界面活性剤の1又はそれ以上を使うこともできる。
本発明の製造方法の工程a1で使用される分散液を得るための重合方法は、エマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法である。
エマルジョン重合法は、米国特許2,559,752号公報、米国特許4,380,618号公報、米国特許5,789,508号公報、米国特許6,479,591号公報、米国特許6,576,703号公報及び米国特許出願2003/0153674号に開示されている。
マイクロエマルジョン重合法は、出願人が権利者となっている、米国特許4,864,006号公報、米国特許6,297,334号公報に開示されている。マイクロエマルジョン重合法で使われるマイクロエマルジョンは、米国特許4,864,006号公報及び米国特許4,990,283号公報に開示されている。
本発明に用いる分散液中のフッ素ポリマーとしては、
テトラフルオロエチレン(TFE)単独重合体、エチレン性不飽和結合を少なくとも一つ有するモノマーとのTFE共重合体;
PFA,MFA、FEP及びETFEなどのTFE系の熱可塑性フッ素ポリマー;
VDF系単独重合体及び共重合体;
PCTFE及びE/CTFE共重合体で例示されるCTFE系単独重合体及び共重合体;
VDF系フッ素エラストマー(VDF/HFP、必要に応じてTFE及び/又はパーフルオロアルキルビニルエーテル及び/又はパーフルオロアルコキシアルキルビニルエーテルから選ばれるビニルエーテル類を含有するもの;必要に応じて、エチレンやプロピレンなどのオフレフィン類を含有するもの);
TFE系(パー)フルオロエラストマー(パーフルオロアルキルビニルエーテル及び/又はパーフルオロアルコキシアルキルビニルエーテルから選ばれるビニルエーテル類とのTFE共重合体;特にTFE/PMVE、TFE/PEVE、TFE/PPVE;
炭化水素系オレフィン、好ましくはエチレン及び/又はプロピレンとのTFE共重合体);
原子を5−7個有するジオキソール環を含む非晶性及び/又は結晶性のTFE及び/又はVDFフッ素ポリマー(特に、(パー)フルオロジオキソール類との共重合、又は環化によってジオキソール環を与えるジエン系モノマーとの共重合によって得られるもの)が例示される。
エチレン性不飽和結合を少なくとも一つ有するモノマーとのテトラフルオロエチレン(TFE)共重合体は、炭化水素系またはフッ素炭化物系の両方のコモノマーを含む。コモノマーの量は、非熱可塑性共重合体(これを変性PTFEという。)となるように、好ましくは3重量%未満、より好ましくは1%未満である。
炭化水素系コモノマーとしては、エチレン、プロピレン、アクリル単量体類(例えば、メチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチレンアクリレート)、スチレン系単量体(例えば、スチレン)を挙げることができる。
フッ素系コモノマーとしては、
−Cのパーフルオロオレフィン類(例えば、ヘキサフルオロプロペン(HFP));
−Cのフッ素化炭化水素系オレフィン類(例えば、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VDF)、トリフルオロエチレン、パーフルオロアルキルエチレン(CH=CH−Rf0 : Rf0はC−Cのパーフルオロアルキル基));
−Cの塩化及び/又は臭化及び/又はヨウ化−フルオロオレフィン類(例えば、クロロトリフルオロエチレン(CTFE))、
(パー)フルオロアルキルビニルエーテル類(PAVE : CF=CFORf0 : Rf0はC−Cの(パー)フルオロアルキル基(例えば、CF、C、C));
(パー)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル類(CF=CFOX : XはC−C12のアルキル基、又はC−C12のオキシアルキル基、又は1又はそれ以上のエーテル基を持つC−C12の(パー)フルオロオキシアルキル(例えば、パーフルオロ−2−プロポキシ−プロピル));
フルオロジオキソール類(好ましくは、パーフルオロジオキソール類)が挙げられる。
本発明で用いられる、エマルジョン重合又はマイクロエマルジョン重合によって得られる分散液中の好ましいフッ素ポリマーは、TFE共重合体又はPTFE単独重合体である。
原料となるフッ素ポリマー分散液は、モノモーダル、又はバイ−又はマルチモーダルであってもよい。バイ−又はマルチモーダルの分散液は本出願人が権利者である米国特許6,576,703号公報、米国特許6,518,352号公報に例示されている。
本発明の製造方法は、前述のように、高い生産性と、フッ素ポリマーの損失が実質的に無いという特徴を有する。
本発明の製造方法によって得られるフッ素系アニオン性界面活性剤を実質的に含有しないフッ素ポリマー分散液は、せん断に対する優れた安定性を持ち、この種のフッ素ポリマー分散液の各種用途において使用することができる。
本発明の製造方法によって得られた分散液は、そのままで又は調合して、有機及び/又は無機のポリマー、金属、又はセラミックの表面コーティング;ガラスファイバーの含浸、キャストフィルムの製造;ポリマー又は無機材料への添加などにも使うことができる。
本発明の好ましい態様を、図面をもって示している。
図1は半回分式プロセスを示す図である。図2は連続式プロセスを示す図である。図3は図1の反応器2の詳細を示す図である。図4は図2の反応器2の詳細を示す図である。
図1中の、1は重合によって得られたフッ素ポリマー分散液の貯蔵タンク、2はポリマー分散液の精製を行う反応器、3は反応器2の上部から流出するフッ素ポリマーを実質的に含まない水相を溜めるためのタンク、4は液体用ポンプ、5は凝集物を分離するために任意に設けられる濾過器、6はイオン交換樹脂又は固形吸着剤による処理前の水相を冷却するために任意に設けられる熱交換器、7はイオン交換樹脂又は固形吸着剤を含むカラム、8は反応器2に循環させる、必要に応じ又は好ましくは8の前で濃縮された水相を、工程a3に示す温度にするための熱交換器、9はPFOAを実施的に含有しない、必要に応じて濃縮されたフッ素ポリマー分散液(ラテックス)を溜めるためのタンクである。
図2中の、11は工程a1及びa2で使用する予反応器、12はポリマー分散液からアニオン性フッ素系界面活性剤を除去するための反応器、13は反応器12の上部から流出するフッ素ポリマーを実質的に含有しない水相を溜めるためのタンク、14は液体用ポンプ、15は凝集物を分離するために任意に設けられる濾過器、16はイオン交換樹脂又は固形吸着剤による処理前の水相を冷却するために任意に設けられる熱交換器、17はイオン交換樹脂又は固形吸着剤を含むカラム、18は反応器12に循環させる、必要に応じ又は好ましくは18の前で濃縮された水相を、工程a3に示す温度にするための熱交換器、19はPFOAを実施的に含有しない、必要に応じて濃縮されたフッ素ポリマー分散液(ラテックス)を溜めるためのタンクである。
図3中の、21は、精製される分散液の供給口、22はノニオン性界面活性剤を含有する洗浄溶液の供給口、23は上澄み液の排出口、24は精製された分散液の排出口であり、H1は交換ゾーンの高さを表し、Hは上側水相(上澄み液)の高さを表す。
図4中の、31は精製される分散液の供給口、32はノニオン性界面活性剤を含有する洗浄溶液の供給口、33は上澄み液の排出口、34は精製された分散液の排出口であり、H1は交換ゾーンの高さを表し、Hは上側水相(上澄み液)の高さを表し、H2は必要に応じても設けられる濃縮ゾーンの高さを表す。
本発明の製造方法で得られた精製分散液は、凝集物の含有量が、フッ素ポリマー重量に対して、通常、0.1重量%未満、好ましくは0.01重量%未満、さらに好ましくは0.005重量%未満である。
下記の実施例は単なる例示であり、本発明はこれらによって制限されない。実施例において示される%は重量基準である。
ラテックスの平均粒子直径の測定
平均粒子直径は、レーザー光散乱式測定装置(ブルックハーヴェン コリレーター2030 ATと、分光によって514.5nmの波長を持つアルゴンレーザー光源を備えた光コリレーションスペクトル装置〔スペクトラ フィジックス社〕)によって測定する。測定に供するラテックス試料は水で希釈し、0.2μmのフィルターで濾過したものである。散乱測定は室温(20℃)で90°の角度で行う。ラテックス粒子の直径は累積法によって求めた。
重合ラテックス中の乾燥固形分(ポリマー量)の測定
ラテックス20gをガラス製ビーカーに測り取り、150℃で1時間、乾燥器中で乾燥させる。そして、下式に従って乾燥固形分を求める。
固形分(%)=乾燥後の重量/ラテックス初期重量×100
濃縮された分散液中のポリマー含有量及びノニオン性界面活性剤の測定
濃縮された分散液約1gをアルミニウム製容器に測り取り、105℃で1時間、乾燥器内で乾燥させる。容器の重さを測り、400℃の炉の中に10分間入れる(焼成)。焼成後、再び容器の重さを測る。
濃縮された分散液中のポリマー含有量を下式で求める
ポリマー含有量(%)=焼成後の重量/分散液の初期重量×100
濃縮された分散液中のノニオン性界面活性剤の含有量を次式で求める。
界面活性剤含有量(%)=(乾燥後の重量−焼成後の重量)/分散液の初期重量×100
PFOAの定量
分散液中のPFOA含有量の定量は、「Encyclopedia of Industrial Chemistry Analysis」、Vol.1、339-340頁、インターサイエンス出版、ニューヨーク、NY、1971、及び欧州公開特許194,690号公報に開示されている方法で行った。
PFOAをメチルエステルに変換し、そのエステルの量をガスクロマトグラフィーで分析する。この方法の測定精度の限界は5ppmである。
ノニオン性界面活性剤の曇点(CP)の測定
CPは、ノニオン性界面活性剤の1%水溶液で、規格EN 1890 A法に従って測定した。
導電率の測定
導電率計(Crison 525)を用いて、温度25℃で導電率を測定した。
上側水相(上澄み液)中のノニオン性界面活性剤の濃度の測定
濃縮された分散液中のポリマー及びノニオン性界面活性剤の含有量の測定法と同じ方法で測定する。
この場合に、ポリマーは存在しないので、105℃で1時間乾燥した後に残る乾燥固形分によって、濃縮された水分散液体積中の界面活性剤の量が求められる。
又は、測定されるノニオン性界面活性剤の種類や構造によって、従来公知の方法、例えば、分光測光法、電位差測定法などの方法を用いて、界面活性剤の量を求めることができる。
分散液中の、ポリマー重量に対する凝集物の存在量の測定
分散液500gを50μmメッシュの重量既知のナイロン製ネットで濾過する。濾過後、水500mlで該ネットを通過しきれなかった分散液を通過させ、過剰の分散液を取り除く。凝集物が残ったネットを105℃で1時間乾燥器中で乾燥し、次いで重さを測る。凝集物の量は初期ネット重量との差から求める。分散液500g中に含まれていたポリマー重量で、前記差を割算し、100を乗算して、ポリマーに対する凝集物の百分率を求める。この方法の測定精度はポリマー重量の0.005重量%である。
実施例1
重合
濃度100g/Lのパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液11gと、脱ガスされた脱イオン水31Lとを、攪拌翼を備え、真空引きされた50Lのオートクレーブに仕込む。軟化点が52℃と54℃との間にあるパラフィン140gを反応器に予め供給した。オートクレーブを攪拌した状態で、TFEで温度68℃で圧力20バールまで加圧する。
この時点で、(NH (APS)の溶液500mlと、APSの400mgに対して2,000mgの割合になる量のジサクシニックパーオキサイド(DSAP)とをオートクレーブに供給する。
反応器の圧力が0.5バール下がた時に、20バールの一定圧力になるようにTFEをコンプレッサーで供給を開始する。その間に反応器温度を0.5℃/分で78℃まで上昇させる。反応中に濃度100g/Lのパーフルオロオクタン酸アンモニウムの水溶液50.6gをオートクレーブに供給する。90分経過後、TFEの供給を停止し、反応器を開き、冷却する。TFE供給停止時までに15,800gのTFEが反応した。抜き出されたラテックスは固形分を30重量%含んでいた。
ポリマーの一次粒子直径はレーザー光散乱測定器(LLS)による測定値が248nmであった。PFOAの含有量はポリマーに対して3,900ppmであった。
実施例2
半回分式精製プロセス
実施例1で得られた分散液46.8kgをタンク1(図1)に移し、Triton X−100(登録商標)の25%水溶液11kg及び硫酸アンモニウム23kgをそれに添加する。得られた混合物を均一にし、そして、容量13.8Lの反応器2に供給し、攪拌しながら69℃に加熱する。熱平衡に達した時に、攪拌を止める。すると短時間で二つの相に、すなわち反応器の下側の濃縮されたラテックス相及び上側の透明な水相とに分離するのが観察される。
この時点で、タンク3に貯留されていた7重量%のTriton X100(登録商標)水溶液をポンプ4を用いて3.6L/hの流量で、先ず熱交換器6を通して25℃未満にしてイオン交換樹脂カラム7に通し、熱交換器8で68℃に加熱して反応器2の供給口から反応器2に供給する。そして、反応器2の上澄み液(上側水相)がタンク3に連続的に戻ってくる。このプロセスでは、反応器2の下側のラテックス相は非常にゆっくりと攪拌される。12時間経過後に、Triton X100(登録商標)水溶液43.2Lが通過したときに、ポンプ4及び攪拌を止める。15分間分散液を静置沈降させ、次いで抜き出す。

抜き出された分散液は、PTFE68.7重量%、Triton X−100(登録商標)2.2重量%、PFOA <5ppmを含有している。
この分散液は安定性があり、凝集物が含まれていない。抜き出された分散液は、PTFE60重量%、Triton X−100(登録商標)3.75重量%を含有するpH9.6の分散液に調製される。その調製された分散液は、ガラス繊維の含浸に使われる。この用途試験は非常に良い結果であった。
半回分式プロセスを示す図。 連続式プロセスを示す図。 図1の反応器2の詳細を示す図。 図2の反応器2の詳細を示す図。
符号の説明
1:貯蔵タンク、2:反応器、3:タンク、4:液体用ポンプ、5:濾過器、6:熱交換器、7:カラム、8:熱交換器、9:タンク;
11:予反応器、12:反応器、13:タンク、14:液体用ポンプ、15:濾過器、16:熱交換器、17:カラム、18:熱交換器、19:タンク;
21:精製される分散液の供給口、22:洗浄溶液の供給口、23:上澄み液の排出口、24:精製された分散液の排出口、H1:交換ゾーンの高さ、H:上側水相の高さ;
31:精製される分散液の供給口、32:洗浄溶液の供給口、33:上澄み液の排出口、34:精製された分散液の排出口、H1:交換ゾーンの高さ、H:上側水相の高さ、H2:濃縮ゾーンの高さ

Claims (19)

  1. 次の工程を含む、実質的にアニオン性フッ素系界面活性剤を含まないフッ素ポリマー分散液の製造方法。
    工程a1:
    エマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法によって得られるフッ素ポリマー分散液に、40℃と80℃との間に曇点(CP)を有するノニオン性界面活性剤を、該分散液中のフッ素ポリマーに対して、1.5〜50重量%、添加する;
    工程a2:
    工程a1で得られた分散液を、CPの±10℃の範囲にある温度Tcまで加熱する(CPは使用されるノニオン性界面活性剤の曇点である。);
    工程a2”:
    フッ素ポリマー濃度が40〜75重量%の範囲に濃縮されたフッ素ポリマー分散液からなる下側水相と、実質的にフッ素ポリマーを含まない上側水相とに分離するまで、温度Tcの反応器中で静置沈降させる;
    工程a3:
    工程a2”で静置沈降された分散液を、水とノニオン性界面活性剤との洗浄溶液で、下記の条件で洗浄する;
    洗浄溶液中の界面活性剤の濃度は分散液に対して0.5〜50重量%であり;
    水と界面活性剤とを含む洗浄溶液を反応器下部から反応器の中に連続的に導入し、反応器の底から上昇する反応器内の洗浄溶液の速度をフッ素ポリマー粒子の沈降速度よりも小さくし;
    交換ゾーンにおいて、洗浄溶液がフッ素ポリマー粒子の沈降方向に対して逆流し、
    反応器に導入される洗浄溶液の量(L)が、反応器内に在るフッ素ポリマーの量(kg)に対する比で、0.5Lの洗浄溶液/kgのフッ素ポリマーよりも多く;
    工程の間中、温度Tcで操作が行われ、そして、洗浄溶液の導入速度が、工程a2”で得られた二相分離状態に実質的な変化を与えないような速度である;
    工程a4:
    反応器の上部から上側水相を連続的に除去する;
    工程a5:
    少なくとも工程a3で供給された洗浄溶液の供給量分が反応器の上部から流出された後にフッ素ポリマー分散液を含む下側相の抜き出しを行い、回収する。
  2. 洗浄溶液がフッ素ポリマー粒子の沈降方向に対して逆流する交換ゾーンにおいて、逆方向から供給される二つの相の接触を良くするために混合が行われる請求項1記載の製造方法。
  3. 混合が、機械的攪拌によって、交換ゾーンに存在する分散液の循環によって、充てん物によって、又は邪魔板によって行われる請求項に記載の製造方法。
  4. 工程a1において、次のすべての成分を添加する、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
    25℃での測定で、130μS/cmと8,000μS/cmとの間の値の導電性を分散液に付与する電解質;
    分散液に対して5重量%未満の濃度の炭化水素系アニオン性界面活性剤;
    アニオン性炭化水素系高分子電解質;
    2と12との間のpHにする緩衝剤
  5. 工程a1の後に、下記の工程a2’を行う請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
    工程a2’:
    工程a1で得られた分散液をフッ素ポリマー濃度5〜10重量%に水で希釈する。
  6. 工程a4において、反応器から除去された水相をアニオン性イオン交換樹脂カラムに又はアニオン性イオン交換樹脂を含有する反応器に送り、そして水溶液からフッ素系アニオン性界面活性剤を取り除き、工程a1)で再使用する請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  7. 工程a1では、反応器に供給されたエマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法によって得られるフッ素ポリマーの分散液に、工程a1で示されるノニオン性界面活性剤を添加し、次いで工程a2〜a5を行う請求項1〜のいずれかに記載の半回分式の製造方法。
  8. 工程a5を次のようにして行い、前記の工程a1〜a5を繰り返す請求項7に記載の半回分式の製造方法。
    工程a3で供給された洗浄溶液の供給量と同じ量が反応器の上部から流出された後に洗浄溶液の反応器下部への供給と、反応器上部からの水相の除去との両方を停止し;
    所望の値のフッ素ポリマー濃度になるまで、分散液を沈降させ、実質的にパーフルオロオクタン酸の塩(PFOA)を含有しない沈殿物を得;
    濃縮されたフッ素ポリマー分散液を抜き出す。
  9. 工程a1とa2を予反応器又はラインで行い、得られた分散液を、反応器の頂から反応器直径の1/10〜1倍の間に相当する長さが離れた高さHの位置で反応器に供給し;
    反応器で工程a2”を連続的に行い;且つ
    工程a5において抜き出しを連続的に行う、定常状態で連続式で行う請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  10. 反応器の底から、反応器直径の1/10倍〜1倍の間に相当する長さ離れた高さH2から洗浄水溶液を供給する請求項に記載の製造方法。
  11. 連続式製造方法の開始工程を請求項8又は9に記載の半回分式の製造方法を用いて行う、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 洗浄溶液の流量を変えることができる請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 工程a1に記載の曇点(CP)を持つノニオン性界面活性剤の混合物、又は工程a1に記載の曇点(CP)を持つ1又はそれ以上の界面活性剤を使う、請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 使用するノニオン性界面活性剤が、ポリエトキシル化アルコール類およびポリエトキシル化アルキルフェノール類から選択されるものである、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 次のノニオン性界面活性剤を使用する請求項14に記載の製造方法。
    t−C17−C−(OCHCH9〜10OH;
    sec−C1225−(OCHCH10.1OH;
    iso−C1327−(OCHCHCH)−(OCHCH10−OH;
    iso−C1327−(OCHCH10−OH;
    iso−C1327−(OCHCH−OH。
  16. 使用される電解質が、アンモニウム及び/又はアルカリ金属の塩又は水酸化物である請求項4〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 緩衝剤が、弱酸及びそれと強塩基とからなる塩、又は弱塩基及びそれと強酸とからなる塩、で形成される有機又は無機緩衝系である、請求項4〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 炭化水素系アニオン性界面活性剤が、次の分類の化合物から選択されるものである請求項4〜17のいずれかに記載の製造方法。
    式(1)の一般式で示されるアニオン性界面活性剤;
    −(P−CH(Y)−(Pn’−Y (1)
    〔Y、Y及びYはアニオン性基又はノニオン性基、但し、Y、Y及びYのうち少なくとも1つはアニオン性基であり且つ残りのY、Y及びYのうち少なくとも1つはノニオン性基であり;
    及びPは、同じでも異なってもよい、炭素数が1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキレン基;
    n及びnは、同じでも異なってもよい、0又は1である。〕
    式(2)の一般式で示されるアニオン性界面活性剤
    T−(O)n6−[(CHn3−CHCHO]n4−(CHn5−X (2)
    〔T=C4−18のアルキル基、又は1又はそれ以上の水素原子がC4−18の脂肪族鎖で置換されているアリール基;
    n3、n6は、同じでも互いに異なってもよい、0又は1の整数;
    n4は、0〜100の間の数;
    n5は0〜10の整数;
    XはCOO、SO から選択されるアニオン性基;
    但し、n5=0のとき X=SO
  19. エマルジョン重合法又はマイクロエマルジョン重合法によって得られる分散液中のフッ素ポリマーがTFE共重合体又はPTFE単独重合体である請求項1〜18のいずれかに記載の製造方法。
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