JP5125213B2 - 新規なトリアリールアミンポリマー、その製造方法及び用途 - Google Patents
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Description
で表されるトリアリールアミンポリマー及びその製造方法に関する。
前記一般式(1)及び(2)において、R1及びR2は前記の定義に該当すれば特に限定されるものではないが、具体的には水素原子の他、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、4−メチル−シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、アダマンチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−エチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、シクロヘキシルメチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、3,4−(メチレンジオキシ)フェニル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、4−ターフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフチル基、4−メチルナフチル基、9−アントラセニル基、9,9−二置換−2−フルオレニル基等のアリール基を挙げることができる。
で表される基である。cは0〜5の整数、rは1または2の整数である。]
また、前記一般式(1)のAr1は、下記一般式(10)で表されるアリール基であることも好ましい。
前記一般式(5)〜(10)において、置換基R3〜R9は上記の定義に該当すれば特に限定されるものではないが、具体的には前記明細書中で例示したR1及びR2の一部の置換基を挙げることができる。
本発明において、トリアリールアミンポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量は、500〜500,000の範囲が好ましく、溶解性及び成膜性の点からさらに好ましくは2,000〜100,000の範囲である。
で表されるトリアリールアミン化合物と下記一般式(15)
で表されるビスボロン酸またはビスボロン酸エステルを、触媒及び塩基の存在下で重合させることにより、簡便かつ効率的に製造することができる。
元素分析計:パーキンエルマー全自動元素分析装置 2400II
酸素フラスコ燃焼−IC測定法:東ソー製 イオンクロマトグラフ IC−2001
[質量分析]
質量分析装置:日立製作所製 M−80B
測定方法:FD−MS分析
[NMR測定]
NMR測定装置:VARIAN Gemini−200
[赤外分光分析]
赤外分光分析装置:パーキンエルマー赤外分光分析装置 システム2000
測定方法:ヌジョール法
[GPC測定]
測定方法:東ソー製 HLC−8220;カラム:東ソー製 G5000HXL−G3000HXL
溶媒:THF、濃度:0.5重量%、流速:1.0ml/分
[ガラス転移温度測定]
測定装置:マックサイエンスDSC−3100
測定方法:標準試料=Al2O35.0mg、昇温速度=10℃/分(窒素雰囲気)
[紫外可視分光]
紫外可視分光測定装置:日立製作所製 紫外可視分光光度計
[光電子分光]
光電子分光測定装置:理研計器製 光電子分光法 AC−2
実験例1(N,N−ビス(2−ナフタレン−6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−4−n−ドデシルアニリン(1−C)の合成)
13C−NMR(CDCl3):156.71, 145.54, 143.91, 137.74, 130.86, 129.76, 129.06, 128.36, 127.56, 125.12, 123.90, 120.44, 118.79, 105.90, 55.37, 35.45, 31.99, 31.59, 29.74, 29.61, 29.50, 29.43, 22.76, 14.19
滴下漏斗を装着した100ml丸底フラスコに、室温、窒素雰囲気下で1−A 5.74g(10mmol)及びジクロロメタン50mlを仕込んだ。氷浴中にて冷却した後、三臭化ホウ素1Mのジクロロメタン溶液20ml(20mmol)をゆっくり滴下した。窒素雰囲気下、その状態でゆっくり昇温させながら終夜攪拌した。純水を加えて反応を終了させた後、この反応混合物にトルエンを加えて有機層を抽出した。トルエン:酢酸エチル=4:1の溶媒を用いたカラムクロマトグラフィーを実施し、黄緑色油状物として3.91g得た(収率72%)。NMR測定により目的物1−Bであることを確認した。
滴下漏斗を装着した100mlなす型フラスコに、室温、窒素雰囲気下で1−B 3.22g(5.9mmol)、トルエン50ml及びピリジン15mlを仕込んだ。氷浴中にて冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O)4.66g(16.5mmol)をゆっくり滴下し、その状態でゆっくり昇温させながら終夜攪拌した。純水を加えて反応を終了させた後、この反応混合物にトルエンを加えて抽出した。さらに10%塩酸、純水、飽和食塩水の順に有機層を洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。これにトルエン溶媒を用いたカラムクロマトグラフィーを実施し、黄色油状物として4.83g得た(quant.)。NMR測定により目的物1−Cであることを確認した。
実施例1(化合物31の合成)
冷却管、温度計を装着した50ml四つ口丸底フラスコに、室温下、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジボロン酸ビスピナコールエステル 564mg(1.1mmol)、1−C 810mg(1mmol)、Aliquat336 0.6g、炭酸ナトリウム640mg(32mmol)、純水6g及びトルエン10mlを仕込んだ。この混合溶液中に、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム5.8mg(0.005mmol)を添加し、温度を95℃まで昇温し、加熱攪拌しながら約16時間熟成した。その後、ブロモベンゼンを加え、さらに1日加熱攪拌した。反応終了後、この反応混合物を室温まで冷却した後、90%アセトン水溶液(300ml)の攪拌溶液へゆっくり加えた。ろ過により固体をろ別回収し、アセトン、水、アセトンの順番で洗浄した後、減圧乾燥した。さらにトルエン溶媒を用いたカラムクロマトグラフィーを実施し、濃縮溶液を再度アセトン中へゆっくり加えて析出させ、乾燥させることで黄土色粉体を得た(収率40%)。得られた粉体を元素分析及び赤外分光分析により測定したところ、下記一般式(31)で表されるトリアリールアミンポリマーであることが確認された。元素分析及び赤外分光分析の測定結果をそれぞれ表1及び図2に示す。また、得られたポリマーは、ポリスチレン換算で重量平均分子量12,000及び数平均分子量7,500(分散度1.58)であった。光電子分光法により測定した結果、HOMO準位5.4eVであった。元素分析及び赤外分光分析の測定結果をそれぞれ表1及び図2に示す。
実施例1において、1−B 420mg(1mmol)の代わりに2−C 810mg(1mmol)及び炭酸ナトリウム640mg(32mmol)の代わりに炭酸カリウム553mg(4mmol)を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施し、黄土色粉末を得た(収率70%)。また、得られたポリマーは、ポリスチレン換算で重量平均分子量22,000及び数平均分子量12,300(分散度1.95)であった。
13C−NMR(CDCl3):143.63, 144.28, 138.86, 132.14, 129.43, 124.93, 114.91, 35.46, 31.96, 31.52, 29.54, 29.45, 29.32, 22.75, 14.20
実施例3(化合物32の合成)
実施例1において、1−C 810mg(1mmol)の代わりに2−B420mg(1mmol)を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施し、黄土色粉体を得た。得られた粉体を元素分析及び赤外分光分析により測定したところ、下記一般式(32)で表されるトリアリールアミンポリマーであることが確認された。また、得られたポリマーは、ポリスチレン換算で重量平均分子量5,000及び数平均分子量3,000(分散度1.7)であった。光電子分光法により測定した結果、HOMO準位5.3eVであった。
13C−NMR(CDCl3):157.81, 139.57, 135.03, 133.82, 133.05, 129.63, 129.04, 128.88, 128.35, 127.34, 125.60, 125.47, 119.28, 105.55, 55.37
冷却管、温度計を装着した200ml四つ口丸底フラスコに、室温下、3−A 4.2g(15.6mmol)、4−n−ドデシルアニリン 2.0g(7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.6g(17.2mmol)及びo−キシレン 55mlを仕込んだ。この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製したトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体35.7mg(0.04mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン0.2mg/mlトルエン溶液 0.34mlのo−キシレン(5ml)溶液を添加した。その後窒素雰囲気下、温度を140℃まで昇温し、140℃で加熱攪拌しながら終夜熟成した。反応終了後、この反応混合物を室温まで冷却し、トルエンを用いて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去後、トルエン溶媒によりカラムクロマトグラフィーを実施した。さらにヘキサンとエタノールを用いて再結晶を実施し、白色固体として5.0g得た(収率99%)。NMR測定により目的物3−Bであることを確認した。
13C−NMR(CDCl3):157.50, 146.95, 138.20, 135.82, 134.88, 133.44, 129.54, 129.25, 129.19, 127.72, 127.13, 125.69, 124.90, 124.81, 123.81, 119.01, 105.59, 97.27, 55.36, 48.53, 29.76, 29.72, 29.61, 29.43, 22.76, 14.19
滴下漏斗を装着した50mlなす型フラスコに、室温、窒素雰囲気下で3−B 5.0g(6.9mmol)及びジクロロメタン50mlを仕込んだ。氷浴中にて冷却した後、三臭化ホウ素1Mジクロロメタン溶液 14ml(14mmol)をゆっくり滴下した。窒素雰囲気下、その状態でゆっくり昇温させながら終夜攪拌した。純水を加えて反応を終了させた後、この反応混合物をトルエンを用いて有機層を抽出した。これをトルエン:酢酸エチル=4:1溶媒によりカラムクロマトグラフィーを実施し、黄緑色油状物として3−Cを4.7g得た。
実施例4(化合物33の合成)
実施例1において、1−B 420mg(1mmol)の代わりに3−D 810mg(1mmol)を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施し、黄土色粉体を得た(収率40%)。得られた粉体を元素分析及び赤外分光分析により測定したところ、下記一般式(33)で表されるトリアリールアミンポリマーであることが確認された。また、得られたポリマーは、ポリスチレン換算で重量平均分子量5,500及び数平均分子量4,200(分散度1.31)であった。
基板には2mm幅のITO(酸化インジウム錫)膜がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた(シート抵抗:20Ω/Sq)。この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、スピンコート法による有機材料の成膜及び真空蒸着法による陰極の蒸着を行い、移動度測定素子を作製した。
実施例6において、化合物(31)の代わりに化合物(32)を用いた以外は実施例6と同様の方法で素子を作成した。化合物(32)の電荷移動度を測定したところ、電界強度=約600(V/cm)1/2での移動度は1.0〜2.0×10−4cm2/V・secであった。
Claims (5)
- ポリスチレン換算重量平均分子量が500〜500,000であることを特徴とする請求項1に記載のトリアリールアミンポリマー。
- ポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜100,000であることを特徴とする請求項2に記載のトリアリールアミンポリマー。
- トリアリールアミンポリマーの末端が置換若しくは無置換のフェニル基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトリアリールアミンポリマー。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のトリアリールアミンポリマーを正孔輸送層及び/または正孔注入層として用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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