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JP5192405B2 - コンバイン - Google Patents

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JP5192405B2 JP2009007987A JP2009007987A JP5192405B2 JP 5192405 B2 JP5192405 B2 JP 5192405B2 JP 2009007987 A JP2009007987 A JP 2009007987A JP 2009007987 A JP2009007987 A JP 2009007987A JP 5192405 B2 JP5192405 B2 JP 5192405B2
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Description

本発明は、エンジンまたはモータから刈取部、脱穀部等の各作業部に動力を供給可能とするコンバインに関する。
従来、エンジンと、このエンジンの動力によって作動する発電機からの電力で電動モータを作動させて、刈取部、脱穀部等の各作業部を作動させるコンバインは公知となっている(例えば、特許文献1参照)。また、二つのエンジンを備え、それぞれのエンジンの動力を異なる作業部に供給してこれらを作動させるコンバインが公知となっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−242558号公報 特開2008−161067号公報
特許文献1のようなコンバインにおいては、電動モータの電力源となる発電機をエンジンで作動させているため、コンバインの各作業部を作動するための作動力と、発電機を作動するための作動力とを加えた大きさの出力をエンジンに持たせる必要があり、エンジンの大型化、大排気量化につながっていた。また、高負荷作業が連続的に行われる場合には、バッテリに十分な充電ができないことがあり得る。
特許文献2のようなコンバインにおいては、各エンジンを小型化することができ、単一の高出力の大型エンジンを搭載する場合に比較して安価に構成することができるが、常時駆動することとされるので燃料消費量の低減にはつながらなかった。
そこで本発明は、エンジンを小型で小排気量のものとして、燃料消費量の低減を図ることができるコンバインを提供することを目的とする。
本発明を解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、機体を走行させる走行部と、穀稈を刈り取る刈取部と、前記刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、前記脱穀部で脱穀した穀粒を選別する選別部と、前記選別部で選別した穀粒を貯溜または排出する穀粒処理部と、前記脱穀部で脱穀した後の排藁を処理する排藁処理部と、を備えたコンバインにおいて、前記走行部と前記脱穀部の一部をなす扱胴とに動力を供給する第一エンジンと、前記刈取部と前記脱穀部の一部をなすフィードチェーンと前記選別部と前記穀粒処理部と前記排藁処理部とに動力を供給するモータ群と、前記モータ群に電力を供給するバッテリと、前記バッテリを充電する発電機と、前記発電機を作動させる第二エンジンと、前記第二エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記第二エンジンと前記モータ群の各モータとを制御する制御手段と、前記刈取部の状態を検出する刈取状態検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記第二エンジンが駆動している場合に、前記刈取部が停止状態となったとき、前記第二エンジンのエンジン回転数を予め設定した設定エンジン回転数まで低減させるものである。
請求項2においては、前記脱穀部の一部をなす扱胴の状態を検出する扱胴状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記扱胴が停止状態となったとき、前記第二エンジンを停止させるものである。
請求項3においては、前記モータ群の各モータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記モータ回転数検出手段の検出情報に基づいて前記モータ群の各モータの回転数を各作業に応じた回転数に制御するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、第一エンジンから走行部および脱穀部の一部をなす扱胴に動力を供給して、これらの各作業部を作動させることが可能となるとともに、モータ群から刈取部と脱穀部の一部をなすフィードチェーンと選別部と穀粒処理部と排藁処理部とに動力を供給して、これらの各作業部を作動させることが可能となり、各エンジンを小型で小排気量のものとして、燃料消費量の低減を図ることができる。また、走行部および脱穀部の一部をなす扱胴を除く作業部にはモータから動力を供給するため、これらの作業部を安定して作動させることができ、作業効率を向上させることができる。また、刈取作業中に旋回を行ったり、手扱き作業を行ったりするために、非刈取作業状態としたとき、第二エンジンのエンジン回転数を、刈取部を作動するために必要な電力分だけ低下させることが可能となり、燃料消費量の低減を図ることができるとともに、振動や騒音の低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、路上走行などを行うために、非刈取作業状態かつ非脱穀作業状態としたとき、第二エンジンを停止させることが可能となり、燃料消費量の低減を図ることができるとともに、振動や騒音の低減を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、各作業部に備えられる装置を適切な作動速度で作動させることが可能となり、各作業部における作業効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバインの構成を示す左側面図。 本発明の一実施形態に係るコンバインの動力伝達の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係るコンバインの制御構成を示すブロック図。 モータ回転数検出手段の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係るコンバインの制御方法を示すフローチャート図。 本発明の一実施形態に係るコンバインの制御方法を示すフローチャート図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の一実施形態に係るコンバイン1の全体的な構成について説明する。
図1に示すように、コンバイン1には、その作業部として、走行部10、刈取部20、脱穀部30、選別部40、穀粒処理部50、排藁処理部60が備えられる。コンバイン1には、また、操縦部9が備えられる。
走行部10は、機体フレーム2の下部に設けられる。走行部10は、左右一対のクローラを有するクローラ式走行装置11等を有する。走行部10は、クローラ式走行装置11によりコンバイン1を前進または後進方向に走行させることができるように構成される。
刈取部20は、機体フレーム2の前端部に機体に対して昇降可能に設けられる。刈取部20は、分草具21や、引起装置22や、切断装置23や、搬送装置24等を有し、分草具21により圃場の穀稈を分草し、引起装置22により分草後の穀稈を引き起こし、切断装置23により引起後の穀稈の株元を切断し、搬送装置24により切断後の穀稈を脱穀部30へ搬送することができるように構成される。
脱穀部30は、機体フレーム2の左側前部に設けられ、刈取部20の後方に配置される。脱穀部30は、フィードチェーン31や、扱胴32や、図示しない受網等を有し、フィードチェーン31により刈取部20から搬送されてくる穀稈を受け継いで排藁処理部60へ搬送し、扱胴32および前記受網により搬送中の穀稈を脱穀し、その脱穀物を漏下させることができるように構成される。
選別部40は、機体フレーム2の左側部に設けられ、脱穀部30の下方に配置される。選別部40は、揺動選別装置や、風選別装置や、穀粒搬送装置や、藁屑排出装置等を有し、脱穀部30から落下する脱穀物を穀粒と藁屑や塵埃等とに揺動選別装置と風選別装置により選別する。前記穀粒搬送装置により選別後の穀粒を穀粒処理部50へ搬送する一方、前記藁屑排出装置により藁屑や塵埃等を外部へ排出することができるように構成される。
穀粒処理部50は、機体フレーム2の右側後部に設けられ、脱穀部30および選別部40の右側方に配置される。穀粒処理部50は穀粒タンク51や、穀粒排出装置52等を有し、穀粒タンク51により選別部40から搬送されてくる穀粒を一時的に貯溜し、穀粒排出装置52により貯溜中の穀粒を穀粒タンク51から排出し、更に任意の方向に搬送してから外部へ排出することができるように構成される。
排藁処理部60は、機体フレーム2の左側後部に設けられ、脱穀部30の後方に配置される。排藁処理部60は、排藁搬送装置や、排藁切断装置等を有し、前記排藁搬送装置により脱穀部30から搬送されてくる脱穀済みの穀稈を受け継いでこれを排藁として外部へ排出する、もしくは前記排藁切断装置へ搬送し、該排藁切断装置により切断してから外部へ排出することができるように構成される。
操縦部9は、機体フレーム2の右側前部に設けられ、刈取部20の後方かつ右側方に配置されるとともに、穀粒処理部50の前方に配置される。操縦部9は、操縦席3、前記各作業部の作動状態を変更する操作手段、ステップ等を有して、操縦者を操縦席3に着座させ、前記操作手段を用いて操縦者が各作業部を操作することができるように構成される。
前記操作手段には、走行部10にて走行するコンバイン1を旋回させるステアリングハンドル4、その走行速度を変更する変速レバーが含まれる。前記操作手段には、また、刈取部20の作動状態を変更する刈取スイッチ5、脱穀部30の扱胴32の作動状態を変更する脱穀クラッチスイッチ6、穀粒処理部50の作動状態を変更する穀粒排出スイッチが含まれる。
このようにして、コンバイン1は、操縦部9における操作手段の操作によって、後述のように動力を各作業部に適宜に供給し、走行部10を用いて走行しながら、刈取部20で圃場の穀稈を刈り取り、脱穀部30で刈り取った穀稈を脱穀し、選別部40で脱穀部30からの脱穀物を選別して、穀粒処理部50で穀粒を一時的に貯溜して外部へ排出することができるとともに、排藁処理部60で脱穀部30からの排藁を外部へ排出することができるように構成される。
続いて、コンバイン1の動力伝達系統の構成について説明する。
図2に示すように、コンバイン1には二つのエンジン、即ち第一エンジン70と第二エンジン80とが備えられる。そして、第二エンジン80に対して、発電機81と、バッテリ82と、複数の電動モータからなるモータ群83と、複数のインバータからなるインバータ群84とが備えられる。
ここでのモータ群83には、脱穀部用モータ83a、刈取部用モータ83b、選別部用モータ83c、穀粒処理部用モータ83d、排藁処理部用モータ83eが含まれる。インバータ群84には、インバータ84a、インバータ84b、インバータ84c、インバータ84d、インバータ84eが含まれる。
第一エンジン70は、機体フレーム2前部のトランスミッション近傍に設けられる。第一エンジン70には、前記トランスミッションが連動連結されて、第一エンジン70から前記トランスミッションに動力が供給可能とされる。前記トランスミッションには走行部10が連動連結されて、前記トランスミッションにより変速された動力が走行部10に供給可能とされる。こうして、走行部10は動力を第一エンジン70から前記トランスミッションを介して供給される構成とされる。
また、第一エンジン70は、脱穀部30の一部をなす扱胴32に動力伝達機構を介して連動連結されて駆動される。ただし、第一エンジン70から扱胴32には前記トランスミッション等の変速機構を介して動力を供給可能な構成とすることも可能である。
脱穀部30への動力伝達経路には、脱穀クラッチ33が設けられる。脱穀クラッチ33は、アクチュエータを含み、脱穀クラッチスイッチ6のON/OFF操作に基づいて前記アクチュエータにより「入」「切」され、「入」状態とされた場合には、第一エンジン70から扱胴32へ動力を伝達させ、「切」状態とされた場合には、第一エンジン70から扱胴32へ動力を伝達させないように構成される。
よって、コンバイン1においては、第一エンジン70から前記トランスミッションを介して走行部10に動力が供給されて、走行部10が作動することとされる。また、脱穀クラッチ33が「入」状態であれば、第一エンジン70から扱胴32に動力が供給されて扱胴32は回転駆動される。脱穀クラッチ33が「切」状態であれば、第一エンジン70から扱胴32に動力が供給されず、扱胴32は停止することとされる。
第二エンジン80は、機体フレーム2の任意の部分に設けられる。第二エンジン80には、発電機81が連動連結されて、第二エンジン80から発電機81に動力が供給可能とされる。発電機81は、さらにバッテリ82に電気的に接続されて、発電機81からバッテリ82に電力が供給可能とされる。この電力の供給によって、バッテリ82が充電される。
バッテリ82には、モータ群83の各モータがこれと対応するインバータ群84のインバータを介して接続される。具体的には、バッテリ82に、脱穀部用モータ83aがインバータ84aを、刈取部用モータ83bがインバータ84bを、選別部用モータ83cがインバータ84cを、穀粒処理部用モータ83dがインバータ84dを、排藁処理部用モータ83eがインバータ84eを介して接続される。こうして、バッテリ82からモータ群83の各モータに電力が供給可能とされる。
モータ群83において、脱穀部用モータ83aの出力軸には、脱穀部30の一部をなすフィードチェーン31の入力軸が動力伝動機構を介して連動連結されて、脱穀部用モータ83aからフィードチェーン31に動力が供給可能とされる。こうして、脱穀部30では、前述のように扱胴32は動力を第一エンジン70から供給される構成とされるが、フィードチェーン31は動力を脱穀部用モータ83aから供給される構成とされる。
刈取部用モータ83bの出力軸には、刈取部20に備えられた引起装置22、切断装置23、搬送装置24等の各装置の入力軸が動力伝動機構を介して連動連結されて、刈取部用モータ83bから各装置に動力が供給可能とされる。こうして、刈取部20は動力を第一エンジン70からではなく、刈取部用モータ83bから供給される構成とされる。ただし、刈取部用モータ83bを複数のモータとして、別々のモータから各装置にそれぞれ動力を供給可能としてもよい。
選別部用モータ83cの出力軸には、選別部40に備えられた揺動選別装置、風選別装置等の各装置の入力軸が動力伝動機構を介して連動連結されて、動力が選別部用モータ83cから各装置に供給可能とされる。こうして、選別部40は動力を第一エンジン70からではなく、選別部用モータ83cから供給される構成とされる。ただし、選別部用モータ83cを複数のモータとして、別々のモータから各装置にそれぞれ動力を供給可能としてもよい。
穀粒処理部用モータ83dの出力軸には、穀粒処理部50に備えられた穀粒排出装置52の入力軸が動力伝達機構を介して連動連結されて、穀粒処理部用モータ83dから穀粒排出装置52に動力が供給可能とされる。こうして、穀粒処理部50は動力を穀粒処理部用モータ83dから供給される構成とされる。
排藁処理部用モータ83eの出力軸には、排藁処理部60に備えられた排藁搬送装置、排藁切断装置等の各装置の入力軸が動力伝達機構を介して連動連結されて、排藁処理部用モータ83eから各装置に動力が供給可能とされる。こうして、排藁処理部60は動力を排藁処理部用モータ83eから供給される構成とされる。ただし、排藁処理部用モータ83eを複数のモータとして、別々のモータから各装置にそれぞれ動力を供給可能としてもよい。
よって、コンバイン1においては、第二エンジン80から発電機81に動力が供給された場合、発電機81で発電が行われ、発電機81で発電された電力がバッテリ82に充電される。そして、バッテリ82に充電された電力がインバータ群84の各インバータで直流電力から交流電力に変換されて、モータ群83の各モータに供給されたとき、各モータが作動することとされる。このときモータ群83の各モータの回転数はインバータ群84の各インバータで制御される。
このようにして、コンバイン1の動力伝達系統は、第一エンジン70から走行部10、脱穀部30の一部をなす扱胴32への動力伝達系統と、モータ群83の各モータから脱穀部30の一部をなすフィードチェーン31、刈取部20、選別部40、穀粒処理部50、排藁処理部60への動力伝達系統とに分けられる。そのため、コンバイン1においては、脱穀部30の一部をなすフィードチェーン31、刈取部20、選別部40、穀粒処理部50、排藁処理部60が互いに独立して作動するとともに、走行部10および脱穀部30の一部をなす扱胴32とも独立して作動することとされる。
続いて、コンバイン1の各作業部への動力供給に係る制御の構成について説明する。
図3に示すように、コンバイン1には、第一エンジンコントロールユニット(以下、第一ECUと記す)75、第二エンジンコントロールユニット(以下、第二ECUと記す)85が備えられる。第一ECU75により第一エンジン70が制御可能とされ、第二ECU85により第二エンジン80が制御可能とされる。
さらに、回転センサ等からなる走行速度検出手段19が備えられる。走行速度検出手段19は車軸等に設けられる。そして、この走行速度検出手段19によりコンバイン1の走行速度が検出可能とされる。
電圧センサまたは電流センサ等からなる発電機出力検出手段89、電圧センサまたは電流センサ等からなる充電残量検出手段91が備えられる。発電機出力検出手段89により発電機81の出力電力が検出可能とされ、充電残量検出手段91によりバッテリ82の充電残量が検出可能とされる。
回転センサ等からなる第一エンジン回転数検出手段92、回転センサ等からなる第二エンジン回転数検出手段93が備えられる。第一エンジン回転数検出手段92により第一エンジン70の回転数が検出可能とされ、第二エンジン回転数検出手段93により第二エンジン80の回転数が検出可能とされる。
扱胴状態検出手段94が備えられる。この扱胴状態検出手段94により脱穀部30の一部をなす扱胴32の作動状態が検出可能とされる。扱胴状態検出手段94は、本実施形態においては、前記操作手段に含まれる脱穀クラッチスイッチ6のON/OFF操作に基づいて扱胴32の作動状態を検出する、即ち脱穀クラッチスイッチ6がON操作された場合には、扱胴32が作動状態であることを検出し、OFF操作された場合には、扱胴32が停止状態であることを検出するように構成される。
刈取状態検出手段95が備えられる。この刈取状態検出手段95により刈取部20の作動状態が検出可能とされる。刈取状態検出手段95は、本実施形態においては、前記操作手段に含まれる刈取スイッチ5の操作に基づいて刈取部20の作動状態を検出する、即ち「停止」「通常」「増速」のいずれかに操作可能とされた刈取スイッチ5が「通常」または「増速」操作された場合には、刈取部20が作動状態であることを検出し、「停止」操作された場合には、刈取部20が停止状態であることを検出するように構成される。
回転センサ等からなるモータ回転数検出手段96が備えられる。具体的には、図4に示すように、モータ回転数検出手段96として、脱穀部用モータ回転数検出手段96a、刈取部用モータ回転数検出手段96b、選別部用モータ回転数検出手段96c、穀粒処理部用モータ回転数検出手段96d、排藁処理部用モータ回転数検出手段96eが備えられる。モータ回転数検出手段96によりそれぞれ対応するモータ群83のモータの回転数が検出可能とされる。
制御手段90が備えられる。制御手段90は、各種演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、制御プログラム等を記憶させた読み出し専用のメモリ(ROM)、各種プログラムやデータ等を一時的に記憶させる、随時読み書き可能なメモリ(RAM)等で構成される。
制御手段90は、前記操作手段に含まれる刈取スイッチ5や脱穀クラッチスイッチ6、走行速度検出手段19、発電機出力検出手段89、バッテリ82の充電残量検出手段91、第一エンジン回転数検出手段92、第二エンジン回転数検出手段93、扱胴状態検出手段94、刈取状態検出手段95、モータ群83の各モータのモータ回転数検出手段96と接続される。
制御手段90は、また、第一ECU75、第二ECU85、脱穀クラッチ33のアクチュエータと接続される。しかも、制御手段90は、モータ群83の各モータとこれに対応するインバータ群84のインバータを介して接続される。具体的には、制御手段90は、脱穀部用モータ83aとはインバータ84aを、刈取部用モータ83bとはインバータ84bを、選別部用モータ83cとはインバータ84cを、穀粒処理部用モータ83dとはインバータ84dを、排藁処理部用モータ83eとはインバータ84eを介して接続される。
そして、刈取スイッチ5が操作されたとき、その操作に基づいて刈取部用モータ83bが制御手段90により制御され、その作動状態が変更される。刈取スイッチ5が「通常」操作された場合には、刈取部用モータ83bが予め設定された設定回転数となるように作動することとされる。この設定回転数は刈取速度が走行速度と同期するように設定される。刈取スイッチ5が「増速」操作された場合には、「通常」操作された場合よりも速い刈取速度となるように刈取部用モータ83bが作動することとされる。刈取スイッチ5が「停止」操作された場合には、これに応じて制御信号が制御手段90からインバータ84bに送られて、刈取部用モータ83bが停止することとされる。ただし、当該操作を行う手段として、スイッチの代わりに、レバー等を用いることも可能である。
そのうえ、刈取スイッチ5が「停止」操作された場合、第二エンジン80が駆動している状態では、後述の制御により第二エンジン80のエンジン回転数が通常所定エンジン回転数から予め設定した設定エンジン回転数まで低下することとされる。この設定エンジン回転数は、通常所定エンジン回転数に対して刈取部20を作動するために必要な電力を補わなくて済む程度の回転数差をもって設定される。
脱穀クラッチスイッチ6がON/OFF操作されたとき、その操作に基づいて脱穀クラッチ33のアクチュエータが制御手段90により制御され、脱穀クラッチ33の「入」「切」状態が変更される。脱穀クラッチスイッチ6がON操作された場合には、前記アクチュエータが作動することとされ、これにより脱穀クラッチ33が「入」状態とされる。脱穀クラッチスイッチ6がOFF操作された場合には、前記アクチュエータが作動することとされ、これにより脱穀クラッチ33が「切」状態とされる。ただし、当該操作を行う手段として、スイッチの代わりに、レバー等を用いることも可能である。
モータ回転数検出手段96によりモータ群83の各モータの回転数が検出されて、これらの検出情報に基づいて各モータが制御手段90により制御され、モータ群83の各モータの回転数が予め設定された設定回転数となるように変更される。これにより、各作業部における装置の入力軸が適切な所定の回転数で回転するものとされる。ただし、各モータ回転数を検出するのではなく、各作業部における装置の入力軸の回転数を検出し、その検出情報に基づいて各モータを制御手段90により制御することも可能である。
本実施形態においては、モータ群83の各モータのうち、刈取部用モータ83bは、刈取部20が走行部10と同期して作動するように制御され、その回転数が適宜に変更されるように構成される。また、脱穀部用モータ83aは、脱穀部30のフィードチェーン31が刈取部20の搬送装置24と同期して作動するように制御され、その回転数が適宜に変更されるように構成される。
続いて、コンバイン1の各作業部への動力供給に係る制御の流れについて説明する。
図5に示すように、第一エンジン70および第二エンジン80が駆動している状態で、まず、刈取状態検出手段95により刈取部20の作動状態が検出され(S1)、その検出情報に基づいて刈取部20が作動しているか否かが制御手段90により判定される(S2)。
この判定の結果、刈取部20が停止していれば、非刈取作業状態と判断され、制御手段90と第二ECU85とにより第二エンジン80のエンジン回転数が前述の設定エンジン回転数まで低減される(S3)。一方、刈取部20が作動していれば、刈取作業状態と判断され、制御手段90と第二ECU85とにより第二エンジン80のエンジン回転数が通常所定エンジン回転数のままに維持される(S4)。
また、図6に示すように、第一エンジン70および第二エンジン80が駆動している状態で、扱胴状態検出手段94により扱胴32の作動状態が検出され(S5)、その検出情報に基づいて扱胴32が作動しているか否かが制御手段90により判定される(S6)。
この判定の結果、扱胴32が停止していれば、非刈取作業状態かつ非脱穀作業状態と判断され、制御手段90と第二ECU85とにより第二エンジン80が停止することとされる(S7)。この場合、モータ群83の各モータは一定条件のもとで作動可能とされるため、第二エンジン80、ひいては発電機81が停止することとされる。
なお、前述のように第二エンジン80を停止させるとき、充電残量検出手段91により検出される検出情報が予め設定された設定値以下である場合には、第二エンジン80を即座に停止させず、新たに充電残量検出手段91により検出される検出情報が前記設定値を上回るまでは駆動させ、その後に停止させるようにすることも可能である。
一方、扱胴32が作動していれば、刈取作業状態かつ脱穀作業状態と判断され、第二エンジン80は駆動状態とされる(S8)。この場合、発電機出力検出手段89の検出値が所定値を上回るか否かが判定され、その検出値が所定値以下であれば、制御手段90および第二ECU85により第二エンジン80がその回転数を増加させるように駆動することとされる。
また、前述のような制御の結果、第二エンジン80が停止されている場合において、充電残量検出手段91により検出される検出情報が設定値を上回るか否かが随時判定される。そして、前記検出情報が前記設定値以下となれば、第二エンジン80は強制的に駆動することとされる。バッテリ82の充電残量低下によって、作業中にモータ群83の各モータが急に停止するのを防ぐためである。前記設定値はモータ群83の各モータを作動させるための必要最低限の値またはそれよりも若干大きな値に予め設定される。
以上のように、本発明の一実施形態に係るコンバイン1は、機体を走行させる走行部10と、穀稈を刈り取る刈取部20と、刈取部20で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部30と、脱穀部30で脱穀した穀粒を選別する選別部40と、選別部40で選別した穀粒を貯溜または排出する穀粒処理部50と、脱穀部30で脱穀した後の排藁を処理する排藁処理部60とを備えたものであって、走行部10と脱穀部30の一部をなす扱胴32とに動力を供給する第一エンジン70と、刈取部20と脱穀部30の一部をなすフィードチェーン31と選別部40と穀粒処理部50と排藁処理部60とに動力を供給するモータ群83、即ち脱穀部用モータ83aと刈取部用モータ83bと選別部用モータ83cと穀粒処理部用モータ83dと排藁処理部用モータ83eと、モータ群83の各モータに電力を供給するバッテリ82と、バッテリ82を充電する発電機81と、発電機81を作動させる第二エンジン80と、第二エンジン80のエンジン回転数を検出する第二エンジン回転数検出手段93と、第二エンジン80とモータ群83の各モータとを制御する制御手段90と、刈取部20の状態を検出する刈取状態検出手段95を備え、制御手段90は、第二エンジン80が駆動している場合に、刈取部20が停止状態となったとき、第二エンジン80のエンジン回転数を予め設定した設定エンジン回転数まで低減させるものとされる。
これより、大きな所要馬力を必要とする走行部10および脱穀部30の一部をなす扱胴32には、第一エンジン70から動力を供給してこれらの各作業部を作動させることが可能となるとともに、刈取部20と脱穀部30の一部をなすフィードチェーン31と選別部40と穀粒処理部50と排藁処理部60には、モータ群83から動力を供給してこれらの各作業部を作動させることが可能となり、第一エンジン70および第二エンジン80を小型で小排気量のものとして、燃料消費量の低減を図ることができる。また、走行部10および脱穀部30の一部をなす扱胴32を除く作業部にはモータ群83から動力を供給するため、これらの作業部を安定して作動させることができ、作業効率を向上させることができる。また、刈取作業中に旋回を行ったり、手扱き作業を行ったりするために、非刈取作業状態としたとき、刈取部20を作動するために必要な電力を補わなくて済むことから、第二エンジン80のエンジン回転数をその電力分だけ低下させることが可能となり、燃料消費量の低減を図ることができるとともに、振動や騒音の低減を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバイン1は、また、脱穀部30の一部をなす扱胴32の状態を検出する扱胴状態検出手段94を備え、制御手段90は、扱胴32が停止状態となったとき、第二エンジン80を停止させるものとされる。
これより、路上走行などを行うために、非刈取作業状態かつ非脱穀作業状態としたとき、第二エンジン80を停止させることが可能となり、燃料消費量の低減を図ることができるとともに、振動や騒音の低減を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るコンバイン1は、また、モータ群83の各モータの回転数を検出するモータ回転数検出手段96を備え、制御手段90は、モータ回転数検出手段96の検出情報に基づいてモータ群83の各モータの回転数を各作業に応じた回転数に制御するものとされる。
これより、各作業部に備えられる装置を適切な作動速度で作動させることが可能となり、各作業部における作業効率の向上を図ることができる。例えば、倒伏した状態の未刈穀稈の刈取作業を行う場合等には、刈取部20に供給する刈取部用モータ83bの回転数を適切に制御して、即ち回転数を増大させて、刈取部20の引起装置22等の作動速度を速くすることが可能となる。この回転数の増大は、本実施形態においては、刈取スイッチ5を「増速」操作することによって行われる。したがって、コンバイン1の走行速度を低下させずに、倒伏穀稈を引き起こして効率よく刈取作業を行うことができる。
また、脱穀部30のフィードチェーン31に動力を供給する脱穀部用モータ83aの回転数を適切に制御して、即ち回転数を増大または減少させて、フィードチェーン31の作動速度を速くまたは遅くすることが可能となる。したがって、フィードチェーン31の作動速度を刈取部20の搬送装置24の作動速度にあわせたうえで、この搬送装置24からの穀稈をその状態に応じて搬送速度を適宜に変更しながら、効率よく脱穀作業を行うことができ、脱穀ロスを低減することができる。
なお、コンバイン1においては、刈取部20や排藁処理部60に穀稈検知手段を設け、収穫作業時に、穀稈の脱穀及び排藁の処理を終了して走行機体が旋回を行う場合等に、穀稈検知手段が穀稈(排藁)を検知しなければ、作動中の脱穀部用モータ83aと排藁処理部用モータ83eとを停止させ、旋回後等に穀稈検知手段が穀稈(排藁)を検知すれば、脱穀部用モータ83aと排藁処理部用モータ83eとを再び作動させるようにすることも可能である。このように構成することにより、各モータを効率よく作動させて、エネルギーのロスの低減を図ることもできる。
1 コンバイン
10 走行部
20 刈取部
25 刈取クラッチ
30 脱穀部
31 フィードチェーン
32 扱胴
33 脱穀クラッチ
40 選別部
50 穀粒処理部
60 排藁処理部
70 第一エンジン
80 第二エンジン
81 発電機
82 バッテリ
83 モータ群
84 インバータ群
90 制御手段
92 第一エンジン回転数検出手段
93 第二エンジン回転数検出手段
94 扱胴状態検出手段
95 刈取状態検出手段
96 モータ回転数検出手段

Claims (3)

  1. 機体を走行させる走行部と、
    穀稈を刈り取る刈取部と、
    前記刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、
    前記脱穀部で脱穀した穀粒を選別する選別部と、
    前記選別部で選別した穀粒を貯溜または排出する穀粒処理部と、
    前記脱穀部で脱穀した後の排藁を処理する排藁処理部と、を備えたコンバインにおいて、
    前記走行部と前記脱穀部の一部をなす扱胴とに動力を供給する第一エンジンと、
    前記刈取部と前記脱穀部の一部をなすフィードチェーンと前記選別部と前記穀粒処理部と前記排藁処理部とに動力を供給するモータ群と、
    前記モータ群に電力を供給するバッテリと、
    前記バッテリを充電する発電機と、
    前記発電機を作動させる第二エンジンと、
    前記第二エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
    前記第二エンジンと前記モータ群の各モータとを制御する制御手段と、
    前記刈取部の状態を検出する刈取状態検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第二エンジンが駆動している場合に、前記刈取部が停止状態となったとき、前記第二エンジンのエンジン回転数を予め設定した設定エンジン回転数まで低減させることを特徴とするコンバイン。
  2. 前記脱穀部の一部をなす扱胴の状態を検出する扱胴状態検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記扱胴が停止状態となったとき、前記第二エンジンを停止させることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記モータ群の各モータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記モータ回転数検出手段の検出情報に基づいて前記モータ群の各モータの回転数を各作業に応じた回転数に制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンバイン。
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