JP5166572B2 - アルコール感が付与された非アルコール飲料およびその製造方法 - Google Patents
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(1)シトロネロールを含んでなる、アルコール感が付与されたエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料であって、飲料中のシトロネロール濃度が0.2ppm以上10ppm未満である、飲料。
(2)ゲラニオールおよび/またはリナロールを更に含んでなり、飲料中のシトロネロールと、ゲラニオールおよび/またはリナロールとの濃度比が、シトロネロール1に対して、ゲラニオールが1〜3、かつ/またはリナロールが0.5〜3である、(1)に記載の飲料。
(3)ゲラニオールとリナロールとを更に含んでなり、飲料中のシトロネロールとゲラニオールとリナロールとの合計濃度が、2〜30ppmである、(1)または(2)に記載の飲料。
(4)飲料中のエタノール濃度が、0.00v/v%である、(1)〜(3)のいずれかに記載の飲料。
(5)シトロネロールが、山椒由来である、(1)〜(4)のいずれかに記載の飲料。
(6)シトロネロールを、山椒の水蒸気蒸留抽出物として用いる、(1)〜(4)のいずれかに記載の飲料。
(7)飲料中のシトロネロール濃度を0.2ppm以上10ppm未満に調整することを特徴とする、アルコール感が付与された飲料中のエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料の製造方法。
(8)飲料中のシトロネロールと、ゲラニオールおよび/またはリナロールとの濃度比を、シトロネロール1に対して、ゲラニオールを1〜3、かつ/またはリナロールを0.5〜3に調整することを特徴とする、(7)に記載の製造方法。
(9)飲料中のシトロネロールとゲラニオールとリナロールとの合計濃度を2〜30ppmに調整することを特徴とする、(7)または(8)に記載の製造方法。
(10)飲料中のエタノール濃度が、0.00v/v%である、(7)〜(9)のいずれかに記載の製造方法。
(11)飲料中のシトロネロール濃度を0.2ppm以上10ppm未満に調整することを特徴とする、飲料中のエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料にアルコール感を付与する方法。
本発明による飲料は、典型的には、原飲料に、シトロネロールを添加することにより製造することができる。本発明による飲料は、また、シトロネロールの添加に加え、さらにゲラニオールやリナロールを添加することにより製造することができる。本発明によれば、アルコールを含まない原飲料を使用することにより、アルコール成分を含まないが、アルコール感が付与された飲料を提供することができる。
本発明によれば、飲料中のシトロネロール濃度を調整することを特徴とする、アルコール感が付与された非アルコール飲料の製造方法が提供される。具体的には、飲料中のシトロネロール濃度を0.2ppm以上10ppm未満に調整することを特徴とする、アルコール感が付与された非アルコール飲料の製造方法が提供される。
(1)飲料の調製
非アルコール飲料は、pH2.8、エキス分6%、炭酸ガス圧0.17MPa(測定温度20℃)、エタノール含量0.00v/v%に調製した飲料(レモン果汁2w/w%)を使用した。この非アルコール飲料に、山椒を水蒸気蒸留法により抽出した成分(以下、山椒の水蒸気蒸留抽出物という)を100ppmとなるように添加し、サンプル飲料を調整した。なお、水蒸気蒸留抽出物は、山椒の皮に水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて流出する香気成分を蒸留液とともに凝縮することにより得た。
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名が試飲し、官能評価を行った。官能評価試験の結果は以下の通りであった。
実施例1で得られた山椒の水蒸気蒸留抽出物について、成分の分析を行った。具体的には、 固相マイクロ抽出(SPME)にて揮発成分を抽出し、GC/MSにて分析した。その結果、山椒の水蒸気蒸留抽出物からは、β-ピネン、γ‐テルピネン、リモネン、リナロール、シトロネロール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル等が検出された(図1)。そこで、シトロネロール、ゲラニオールおよびリナロールの3成分に着目し、以下の検討を行った。
(1)飲料の調製
非アルコール飲料は、果糖ブドウ糖液糖(7w/v%)、レモン果汁(2w/w%)、酸味料(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)を用い、pH2.8、エキス分6%、炭酸ガス圧0.17MPa(測定温度20℃)、エタノール含量0.00v/v%に調製した飲料を使用した。この非アルコール飲料に、プロピレングリコールに溶解させたシトロネロールを表2に示す濃度となるように添加し、各サンプル飲料を調整した。
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名が試飲し、官能評価を行った。官能評価試験の結果は以下の通りであった。
(1)飲料の調製
非アルコール飲料は、果糖ブドウ糖液糖(7w/v%)、レモン果汁(2w/w%)、酸味料(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)を用い、pH2.8、エキス分6%、炭酸ガス圧0.17MPa(測定温度20℃)、エタノール含量0.00v/v%に調製した飲料を使用した。この非アルコール飲料に、山椒の水蒸気蒸留抽出物を表3に示す濃度となるように添加し、各サンプル飲料を調整した。
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、低アルコール飲料の評価に熟練したパネル3名が試飲し、以下の基準でアルコール感について官能評価を行った。
[アルコール感の評価]
○ : アルコールの揮発感が適度にあり、アルコール様の香味を十分に感じられるもの
△ : アルコールの揮発感があるものの、他の香味により、アルコール様の香味を阻害しているもの
× : アルコールの揮発感が僅かにあるが、他の香味の影響が非常に強く、アルコール様の香味を阻害しているもの 又は、アルコールの揮発感がほとんどないもの
山椒の抽出について、抽出方法による抽出成分の違いについて検討した。具体的には、同量の山椒サンプルから水蒸気蒸留法、還流法をそれぞれ用いて抽出を行い、得られた各抽出物を加熱脱着導入システム(GERSTEL社)を用いて分析した。水蒸気蒸留抽出物は、実施例1と同様にして得た。還流抽出物は、山椒をお湯の中に煮出した後、濾過することにより得た。
実施例6:原料についての検討
Claims (11)
- シトロネロールを含んでなる、アルコール感が付与されたエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料であって、飲料中のシトロネロール濃度が0.2ppm以上10ppm未満である、飲料。
- ゲラニオールおよび/またはリナロールを更に含んでなり、飲料中のシトロネロールと、ゲラニオールおよび/またはリナロールとの濃度比が、シトロネロール1に対して、ゲラニオールが1〜3、かつ/またはリナロールが0.5〜3である、請求項1に記載の飲料。
- ゲラニオールとリナロールとを更に含んでなり、飲料中のシトロネロールとゲラニオールとリナロールとの合計濃度が、2〜30ppmである、請求項1または2に記載の飲料。
- 飲料中のエタノール濃度が、0.00v/v%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料。
- シトロネロールが、山椒由来である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料。
- シトロネロールを、山椒の水蒸気蒸留抽出物として用いる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料。
- 飲料中のシトロネロール濃度を0.2ppm以上10ppm未満に調整することを特徴とする、アルコール感が付与された飲料中のエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料の製造方法。
- 飲料中のシトロネロールと、ゲラニオールおよび/またはリナロールとの濃度比を、シトロネロール1に対して、ゲラニオールを1〜3、かつ/またはリナロールを0.5〜3に調整することを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
- 飲料中のシトロネロールとゲラニオールとリナロールとの合計濃度を2〜30ppmに調整することを特徴とする、請求項7または8に記載の製造方法。
- 飲料中のエタノール濃度が、0.00v/v%である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 飲料中のシトロネロール濃度を0.2ppm以上10ppm未満に調整することを特徴とする、飲料中のエタノール濃度が1.0v/v%未満である非アルコール飲料にアルコール感を付与する方法。
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