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JP5035830B2 - 多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料 - Google Patents

多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料 Download PDF

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JP5035830B2 JP2006532674A JP2006532674A JP5035830B2 JP 5035830 B2 JP5035830 B2 JP 5035830B2 JP 2006532674 A JP2006532674 A JP 2006532674A JP 2006532674 A JP2006532674 A JP 2006532674A JP 5035830 B2 JP5035830 B2 JP 5035830B2
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Description

本発明は、多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料に係り、特に、耐熱性、機械的強度、電気的特性、気体透過性に優れた、分子内に多分岐構造を有する有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料に関するものである。
従来より、有機高分子及び無機化合物の特性を併有する材料として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ナイロン(PA)、ポリエステル(PET)等の汎用高分子と、タルク(炭酸カルシウム)、クレイ(粘土)、シリカ等の無機化合物との混合物が、複合材料として工業的に広く用いられているが、近年では、そのような従来の複合材料より優れた特性を発揮する材料として、有機高分子相と無機酸化物相とが一体化されて、複合構造となっている(ハイブリッド化された)有機−無機ポリマーハイブリッドからなるハイブリッド材料が、各種開発されている(特許文献1を参照)。
かかる有機−無機ポリマーハイブリッドにおける有機高分子としては、従来の汎用高分子以外にも様々なものが用いられている。例えば、優れた気体透過性を発揮し、ガス分離材料等(特許文献2〜4を参照)に利用されているポリイミドは、気体透過性以外にも、耐熱性、機械的強度、電気特性、耐薬品性や成形特性(プロセス特性)においても非常に優れているところから、かかるポリイミドを用いた有機−無機ポリマーハイブリッドからなるハイブリッド材料が、各種提案されている(非特許文献1を参照)。ここで、従来の有機−無機ポリマーハイブリッドに用いられるポリイミドは、一般に、無水ピロメリット酸やビフェニルテトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンとから得られる直鎖状(線状)のものが、用いられていた。
しかしながら、従来の、ポリイミドを用いた有機−無機ポリマーハイブリッドからなるハイブリッド材料にあっては、ポリイミド相と無機酸化物相とが一体的となった複合構造を呈することにより、種々の優れた特性を発揮するものであるものの、近年では、更に優れた特性を発揮し得る新規なハイブリッド材料が望まれているのであり、この点において、未だ研究、改良の余地が残されていた。
特開2004−277512号公報 特開昭57−15819号公報 特開昭60−82103号公報 特開昭60−257805号公報 山田 保治 他2名、「シリコン含有ポリイミドの特性と応用」、月刊高分子加工 別冊、株式会社高分子刊行会、1997年2月、第46巻、第2号、第2〜11頁
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、ポリイミドが本来的に有する耐薬品性や成形特性(プロセス特性)を維持しつつ、従来のポリイミド系ハイブリッド材料と比較して、より優れた気体透過性、電気的特性、耐熱性、機械的強度等を有する、工業的に優位に用いられ得るポリイミド系ハイブリッド材料を提供することにある。
そして、本発明者等は、そのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、1分子内に多数の末端を有する、所謂、樹木状構造を呈する多分岐ポリイミド(図1を参照)からなる多分岐ポリイミド相と、無機酸化物相とが、共有結合によって一体化されて、複合構造を呈する有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、従来のポリイミド系ハイブリッド材料と比較して、気体透過性や電気的特性等が非常に優れているうえ、多種多様な高機能材料の創製が可能であることを見出したのである。
すなわち、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その第一の態様とするところは、多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸を、重縮合及び脱水閉環せしめてなるものである。
また、本発明の第二の態様では、多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸と、下記式で表わされるアルコキシドの少なくとも一種以上とを、水の存在下、ゾル−ゲル反応せしめ、得られた反応物を脱水閉環せしめてなるものである。
1 mM(OR2n・・・式
1 、R2 :炭化水素基
M:Si、Mg、Al、Zr又はTiの何れかの原子
m:0又は正の整数
n:正の整数
m+n:原子Mの原子価
さらに、本発明の第三の態様では、多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸を、脱水閉環せしめて多分岐ポリイミドとし、かかる多分岐ポリイミドと、下記式で表わされるアルコキシドの少なくとも一種以上とを、水の存在下、ゾル−ゲル反応せしめて得られるものである。
1 mM(OR2n・・・式
1 、R2 :炭化水素基
M:Si、Mg、Al、Zr又はTiの何れかの原子
m:0又は正の整数
n:正の整数
m+n:原子Mの原子価
さらに、本発明は、上述した第一乃至第三の各態様の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる気体分離膜、電子材料用絶縁膜、及び耐熱性接着剤をも、その要旨とするものである。
更にまた、本発明にあっては、上述した第一乃至第三の各態様における有機−無機ポリマーハイブリッドが、その複数の末端に反応性残基(アミノ基、酸無水物基)を有し、そのうちの少なくとも一部が、1)アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物、2)アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のフッ素含有化合物、又は、3)アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のスルホン酸基含有化合物との反応によって修飾されている多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料、並びに、前記3)の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる固体電解質膜をも、その要旨としているのである。
このように、本発明に従う多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなるものであり、そのような複合構造を呈することにより、従来のポリイミド系ハイブリッド材料と比較して、格段に優れた気体透過性、電気的特性、耐熱性、機械的強度、密着・接着性等を発揮し得るのである。また、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、気体透過性のみならず、気体の選択分離性においても優れている。
従って、そのような優れた特性を有する本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる気体分離膜、電子材料用絶縁膜及び耐熱性接着剤においても、同様に、優れた特性を発揮するのである。これら以外にも、コーティング剤(塗料)等の工業材料としても有利に用いられる。
さらに、有機−無機ポリマーハイブリッドにおける複数の末端に存在する反応性残基(アミノ基、酸無水物基)を、様々な化合物と反応せしめることによって修飾して得られる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、上記した特性以外の他の優れた特性も、効果的に発揮することとなる。具体的には、反応性残基(アミノ基、酸無水物基)のうちの少なくとも一部が、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のフッ素含有化合物にて修飾された有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料は、極めて低い誘電率を示すものであり、また、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のスルホン基含有化合物にて修飾された有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、優れたプロトン伝導度を有することとなる。
多分岐ポリイミドの構造を概略的に示す説明図である。 本発明に従う多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料の一例について、その構造を概略的に示す説明図である。
ところで、本発明に従う多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料は、図2に示されるような構造を呈する有機−無機ポリマーハイブリッドからなるものである。かかる図2からも明らかなように、そこにおいて示されている有機−無機ポリマーハイブリッドは、図1に示される如き構造を有する多分岐ポリイミドからなる多分岐ポリイミド相と、SiO2 単位にて構成される無機重合物からなる無機酸化物相(図2中の点線にて囲まれた部分)とが、共有結合によって一体化されて、複合構造を呈している。そして、そのような有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、有利には、以下の手法に従って製造される。
先ず、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンとを反応せしめて、多分岐ポリアミド酸を合成する。
ここで、本発明において用いられ得る芳香族テトラカルボン酸二無水物及び芳香族トリアミンとしては、従来より公知の各種のものであれば、何れも用いることが可能であり、それら公知のものの中から、目的とする多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料に応じた一種若しくは二種以上のものが、適宜に選択されて、用いられることとなる。
具体的には、芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、無水ピロメリット酸(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(OPDA)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(BSAA)等の化合物を、例示することが出来る。
また、芳香族トリアミンとしては、分子内に3個のアミノ基を有する芳香族化合物、例えば、1,3,5−トリアミノベンゼン、トリス(3−アミノフェニル)アミン、トリス(4−アミノフェニル)アミン、トリス(3−アミノフェニル)ベンゼン、トリス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)トリアジン等を挙げることが出来る。
なお、本発明においては、上述した芳香族トリアミンと共に、芳香族ジアミン、シロキサンジアミン、或いは、分子内にアミノ基を4個以上有する芳香族化合物を、芳香族トリアミンと共重合せしめた状態にて、或いは、ポリアミド酸合成時に芳香族トリアミン等と同時に添加することにより、使用することも可能である。そのような芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニール、ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−アミノフェノキシフェニル]スルホン、2,2−ビス[(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−[フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンや9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン等が挙げられ、また、シロキサンジアミンとしては、(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(アミノフェノキシ)ジメチルシランやビス(3−アミノプロピル)ポリメチルジシロキサン等が挙げられる。更に、分子内にアミノ基を4個以上有する芳香族化合物としては、トリス(3,5−ジアミノフェニル)ベンゼン、トリス(3,5−ジアミノフェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。
また、上述してきた、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族トリアミン、芳香族ジアミン、及び分子内にアミノ基を4個以上有する芳香族化合物の各化合物におけるベンゼン環に、炭化水素基(アルキル基、フェニル基、シクロヘキシル基等)、ハロゲン基、アルコキシ基、アセチル基、スルホン酸基等の置換基を有する誘導体であっても、本発明においては、用いることが可能である。
そのような芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミン(及び、芳香族ジアミン、シロキサンジアミン、或いは分子内にアミノ基を4個以上有する芳香族化合物。以下、適宜アミン成分という。)との反応は、比較的低温、具体的には100℃以下、好ましくは50℃以下の温度下において実施することが好ましい。また、芳香族テトラカルボン酸二無水物とアミン成分の反応モル比([芳香族テトラカルボン酸二無水物]:[アミン成分]は、1.0:0.3〜1.0:1.2、好ましくは、1.0:0.4〜1.0:1.1の範囲内となるような量的割合において、反応せしめることが好ましい。
さらに、本発明に係る多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を製造するに際しては、所定の溶媒内にて行なうことが好ましい。本発明において用いられ得る溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチルスルホン、ヘキサメチルスルホン、ヘキサメチルフォスホアミド等の非プロトン性極性溶媒や、m−クレゾール、o−クレゾール、m−クロロフェノール、o−クロロフェノール等のフェノール系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム等のエーテル系溶媒等を挙げることが出来、これらは単独で、若しくは二種以上の混合溶媒として、使用することが可能である。
次いで、得られた多分岐ポリアミド酸と、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物(以下、単にアルコキシ化合物とも言う。)若しくはそれらの誘導体とを、反応せしめる。
すなわち、多分岐ポリアミド酸の末端に存在する酸無水物基又はアミノ基の少なくとも一部と、アルコキシ化合物中のアミノ基又はカルボキシル基とが反応することにより、複数の末端のうちの少なくとも一部にアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸が得られるのである。なお、反応系内に水が存在する場合には、かかる水によって、アルコキシ基の一部が加水分解して水酸基となる。
ここで、本発明においては、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物であれば、従来より公知のものが何れも用いられ得る。また、末端にカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物とは、末端に、一般式:−COOH、或いは、一般式:−CO−O−CO−で表わされる官能基を有するカルボン酸、酸無水物であり、それらの誘導体である酸ハライド(一般式:−COX。但し、XはF、Cl、Br、Iの何れかの原子。)も、本発明において用いることが可能である。具体的には、ケイ素のアルコキシ化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノフェニルジメチルメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシリルカルボン酸、プロピルメチルジエトキシシリルカルボン酸、ジメチルメトキシシリル安息香酸等を例示することが出来、アルミニウムのアルコキシ化合物としては、特開平2004−114360号公報中の段落[0085]において示されている如き構造を呈するもの等を、例示することが出来る。また、それらアルコキシ化合物の誘導体としては、例えば、各種ハロゲン化物等が挙げられる。
なお、上述したアルコキシ化合物と多分岐ポリアミド酸との反応は、先に説明した芳香族テトラカルボン酸二無水物とアミン成分とを反応せしめた際と同様の温度条件にて、実施されることが望ましい。
そして、そのようにして得られた、複数の末端のうちの少なくとも一部にアルコキシ基(又は水酸基)を有する多分岐ポリアミド酸と、所定のアルコキシドの少なくとも一種以上とから、目的とする有機−無機ポリマーハイブリッドが得られるのである。
すなわち、複数の末端のうちの少なくとも一部にアルコキシ基(又は水酸基)を有する多分岐ポリアミド酸と、所定のアルコキシドの少なくとも一種以上とを、水の存在下において同一系内に存在せしめると、多分岐ポリアミド酸分子中のアルコキシ基とアルコキシドとが、ゾル−ゲル反応により重縮合するところから、図2に示されている如き無機酸化物相(図2においてはSiO2 単位にて構成される無機重合物)が形成せしめられることとなる。
そして、そのようにして無機酸化物相が形成された多分岐ポリアミド酸に対して、熱処理や化学処理を施すと、ポリアミド酸分子内にその合成時から存在する反応性残基(アミノ基、酸無水物基)が脱水閉環せしめられ、以て、多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドが得られるのである。
なお、本発明に係る多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を製造するに際しては、多分岐ポリアミド酸とアルコキシドとの間におけるゾル−ゲル反応による重縮合を行なう前に、多分岐ポリアミド酸の脱水閉環を行なうことも、勿論、可能である。また、多分岐ポリアミド酸とアルコキシドとの重縮合(ゾル−ゲル反応)と、多分岐ポリアミド酸の脱水閉環とを、連続的に実施すること、具体的には、多分岐ポリアミド酸の溶液中にアルコキシドを添加し、所定時間、比較的低い温度を保った状態において、撹拌せしめて、多分岐ポリアミド酸とアルコキシドとを重縮合せしめた後、かかる溶液を加熱することにより、溶液内の多分岐ポリアミド酸(アルコキシドとの間で重縮合したもの)を脱水閉環せしめることも、可能である。なお、多分岐ポリアミド酸とアルコキシドとの間のゾル−ゲル反応を進行せしめる際には、100℃以下、有利には50℃以下の温度において、実施することが好ましい。
ここで、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を製造する際には、アルコキシドとして、水の存在下において分子間で重縮合が可能なものであって、下記式にて表わされるものが用いられる。具体的には、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、及びこれら化合物のアルキル置換体等の化合物が挙げられる。このような化合物の一種又は二種以上が適宜に選択されて、用いられることとなる。
1 mM(OR2n・・・式(1)
1 、R2 :炭化水素基
M:Si、Mg、Al、Zr又はTiの何れかの原子
m:0又は正の整数
n:正の整数
m+n:原子Mの原子価
また、そのようなアルコキシドの添加量の増減によって、得られる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料中の無機酸化物量も増減する。一般に、かかるハイブリッド材料中の無機酸化物量は、0.05〜95重量%、好ましくは0.1〜50重量%の範囲内にあることが望ましい。多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料は、含有する無機酸化物量が多くなるに従って、耐熱性、弾性率や硬度等は向上するものの、その反面、材料自体が脆くなり、クラックの生成や耐衝撃性の低下を招く恐れがある。従って、無機酸化物量が適当な範囲内となるようにアルコキシドの添加量が決定されることとなるが、ハイブリッド材料の用途によって範囲は異なるため、材料として使用、応用が可能な限り、無機酸化物量が特に制限されるものではない。
本発明のポリイミド系ハイブリッド材料は、成形材料、フィルム、コーティング剤、塗料、接着剤、分離膜等、様々な用途に用いられ得るものであるが、例えば、フィルム、コーティング剤、分離膜等として使用することを目的として、薄膜状のものを製造する場合には、一般にポリイミド等の高分子材料の場合と同様に、下記の方法で製造することが可能である。すなわち、1)上述した、複数の末端のうちの少なくとも一部にアルコキシ基(又は水酸基)を有する多分岐ポリアミド酸を含有する反応溶液、或いは、かかる多分岐ポリアミド酸とアルコキシドと水とを含有する反応溶液を、ガラス、高分子フィルム等の基盤上に流延せしめた後、熱処理(加熱乾燥)する方法、2)反応溶液をガラス、高分子フィルム等の基盤上にキャストした後、水、アルコール、ヘキサン等の受溶媒に浸漬せしめ、フィルム化させた後、熱処理(加熱乾燥)する方法、3)反応溶液に対して熱処理等を施して、そこに含まれる多分岐ポリアミド酸を予めイミド化(脱水閉環)せしめた後、かかる溶液をキャスト法により製膜し、乾燥する方法、4)前記3)における多分岐ポリアミド酸が予めイミド化された溶液を、基盤上にキャストした後、前記2)と同様にポリマーの受溶媒に浸漬し、フィルム化させた後、熱処理(加熱乾燥)する方法、等が挙げられ、本発明においては、これらの何れも採用することが可能である。
そして、上述の如くして製造された、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、従来のポリイミド系ハイブリッド材料と比較して、優れた気体透過性、気体の選択透過性、電気的特性(低誘電率)、耐熱性を発揮し得るのである。従って、かかる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる気体分離膜や電子材料用絶縁膜、耐熱性接着剤においても、それら優れた効果が発揮されることとなる。
なお、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を使用する場合には、それを構成するポリイミドとは異なる構造のポリイミドや、その他の樹脂、更には、従来より公知の酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、充填剤等を配合することも、勿論、可能である。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、本発明が、かかる実施形態に限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
例えば、上述の如くして得られた、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸に、所定のアルコキシド及び水を加えることなく、単独で重縮合及び脱水閉環せしめることによっても、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を製造することが可能である。なお、多分岐ポリアミド酸分子間の重縮合(ゾル−ゲル反応)に際しては、水の存在が必要とされるが、多分岐ポリアミド酸分子内の脱水閉環の際に生ずる水によって、ゾル−ゲル反応は効果的に進行せしめられ得る。
また、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料は、表面がアミノ基又はカルボキシル基(酸無水物基を含む)にて修飾された無機酸化物微粒子と、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンとを反応させることによっても、製造することが可能である。
例えば、先ず、上述した手法と同様に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族トリアミンとを反応せしめて、多分岐ポリアミド酸を合成する。かかる多分岐ポリアミド酸は、複数の末端のそれぞれに反応性残基(アミノ基、酸無水物基)を有するものであるところ、そのような多分岐ポリアミド酸の溶液中に、表面がアミノ基又はカルボキシル基(酸無水物基を含む)にて修飾された無機酸化物微粒子を添加すると、多分岐ポリアミド酸の反応性残基と、無機酸化物微粒子表面のアミノ基又はカルボキシル基とが効果的に反応して、多分岐ポリアミド酸及び無機酸化物微粒子が、共有結合によって一体化されてなる重合物が得られる。得られた重合物をイミド化(脱水閉環)せしめることによって、本発明の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料が得られることとなる。
なお、その際に用いられる無機酸化物微粒子としては、マグネシア、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアやゼオライト等の酸化物からなるものであって、その大きさ(粒径)が1μm以下のサブミクロン、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下のナノオーダーの球状微粒子が、有利に用いられ得る。
さらに、上述の如くして得られた多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にあっては、その多分岐ポリイミドの末端に存在する反応性残基(アミノ基、酸無水物基)を、種々の化合物により化学修飾して、機能性基を付与することにより、多種多様な機能を発揮し得るようにすることも可能である。
例えば、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物の、フッ素含有化合物やケイ素含有化合物を用いて化学修飾を実施すると、より優れた低誘電性や、撥水性、密着・接着性等の表面特性を付与することが可能である。
また、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のスルホン酸基含有化合物を用いて化学修飾を実施すると、プロトン導電性を付与することが出来る。
さらに、感光性を有する化合物で化学修飾すれば、感光性を有する多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を、また、センサー機能を有する化合物で化学修飾すれば、種々のセンサー材料を、更には、酵素や触媒成分となる金属化合物を用いて化学修飾すれば、固定化酵素や坦持型触媒として有利に用いられ得る多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料を、製造することが可能である。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何らの制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
−実施例1−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた100mLの三つ口フラスコに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)を1.33g仕込み、40mLのジメチルアセトアミド(DMAc)を加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、20mLのDMAcに溶解した1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TAPOB):0.64gを徐々に加えた後、25℃で3時間、撹拌し、多分岐ポリアミド酸を合成した。
得られた多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液に、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APTrMOS):0.072gを加え、更に2時間半、撹拌することにより、複数の末端のうちの少なくとも一部にメトキシシリル基を有する多分岐ポリアミド酸(以下、シラン末端多分岐ポリアミド酸という)を合成した。このシラン末端多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液を、ポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に、窒素雰囲気下にて100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、重合体(試料1)を得た。得られた重合体(試料1)には、二酸化ケイ素換算で1.6重量%のシリカが含まれていた。
試料1について、赤外吸収スペクトル測定(FT−IR測定)を実施したところ、ポリアミド酸のカルボニル基に由来する1650cm-1の吸収が認められない一方で、ポリイミドのカルボニル基に特徴的な1784、1728、1379及び722cm-1の吸収が認められた。また、シロキサン結合に由来する1100及び460cm-1の吸収が認められた。この結果より、得られた試料1が、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。
試料1の気体透過測定を、1気圧、25℃の条件の下、定容法(JIS規格試験法:JIS−Z−1707)に従って行なった。その測定結果を、下記表1に示す。
また、試料1について、紫外−可視光透過測定を行なったところ、波長:600nmにおける光透過率は90%であった。加えて、昇温速度:10℃/分にて、示差走査熱量測定(DSC測定)及び熱重量測定(TGA測定)を行なったところ、ガラス転移温度(Tg )は282℃、熱分解温度(5%重量減少温度:Td 5)は457℃であった。更に、窒素雰囲気下にて、昇温速度:5℃/分で熱機械測定(TMA測定)を行ない、線膨張係数(CTE)を求めたところ、52ppm/℃であり、比誘電率(1MHz)は2.7と極めて低い値が得られた。各測定により得られた結果を、下記表2に示す。なお、以下の実施例及び比較例においても、実施例1と同様の条件にて、各物性を測定している。
−実施例2−
実施例1と同様の手法に従って得られた、シラン末端多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液:6.0gに、テトラメトキシシラン(TMOS):0.063gと、水(H2 O):0.045gとを加え、室温にて24時間、撹拌した。その後、この混合溶液を、ポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に、窒素雰囲気下にて、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、重合体(試料2)を得た。得られた重合体(試料2)には、二酸化ケイ素換算で10重量%のシリカが含まれていた。
試料2について、FT−IR測定を実施したところ、試料1と同様のFT−IRスペクトルが得られたことから、試料2が、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。
試料2についても、気体透過測定等を行なった。その結果を下記表1及び表2に示す。
−実施例3及び4−
下記表3に示す量のTMOS及びH2O を用いた以外は、実施例2と同様の条件に従いって、2種類の重合体(試料3、試料4)を得た。これらの試料についても、試料2と同様のFT−IRスペクトルが得られ、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。試料3及び試料4における諸物性の測定結果を、下記表1及び表2に示す。
−実施例5−
4,4−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)に代えて、オキシジフタル酸二無水物(ODPA):0.93gを用いた以外は実施例1と同様の条件に従って、重合体(試料5)を得た。得られた重合体(試料5)のFT−IRスペクトルは、試料1と同様のものであり、試料5が、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。また、試料5には、二酸化ケイ素換算で1.8重量%のシリカが含まれていた。このような試料5について測定した諸物性を、下記表1及び表2に示す。
−実施例6〜8−
実施例5と同様の条件に従って得られたシラン末端多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液:6.0gに、下記表3に示す量のTMOS及びH2O を加えた以外は実施例2と同様の条件に従って、3種類の重合体(試料6〜試料8)を得た。得られた試料6〜試料8は、FT−IR測定より、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。各試料の諸物性の測定結果を、下記表1及び表2に示す。
−実施例9−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた100mLの三つ口フラスコに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)を1.33g仕込み、40mLのジメチルアセトアミド(DMAc)を加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、20mLのDMAcに溶解した1,3,5−トリス(アミノフェノキシ)ベンゼン(TAPOB):0.64gを徐々に加えた後、25℃で3時間、撹拌した。その後、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APTrMOS):0.072gを加えて1時間、撹拌した後、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン(6FMA):0.18gを加えて更に2時間、撹拌して反応させ、シラン末端多分岐ポリアミド酸の末端の少なくとも一部を6FMAで修飾した。得られた6FMA修飾シラン末端多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液を、ポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に、窒素雰囲気下にて、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、重合体(試料9)を得た。得られた重合体(試料9)は、FT−IR測定により、本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。試料9には、二酸化ケイ素換算で1.2重量%のシリカが含まれていた。試料9の諸物性の測定結果を、下記表1及び表2に示す。
−実施例10〜12−
実施例9で得られた、6FMA修飾シラン末端多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液:6.0gに、下記表3に示す量のTMOS及びH2O を加えた以外は、実施例2と同様の条件に従って、3種類の重合体(試料10〜12)を得た。各重合体についてFT−IR測定をしたところ、全て本発明に従う多分岐ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。試料10〜12の諸物性の測定結果を、下記表1及び表2に示す。
Figure 0005035830
Figure 0005035830
Figure 0005035830
−比較例1−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた100mLの三つ口フラスコに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)を1.33g仕込み、40mLのジメチルアセトアミド(DMAc)を加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、20mLのDMAcに溶解した1,3,5−トリス(アミノフェノキシ)ベンゼン(TAPOB):0.64gを徐々に加えた後、25℃で3時間、撹拌し、多分岐ポリアミド酸を合成した。
得られた多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液をポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に、窒素雰囲気下にて、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、多分岐ポリイミド(試料a)を得た。得られた試料aについて諸物性を測定し、その結果を、下記表4に示す。
−比較例2−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた100mLの三つ口フラスコに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)を1.33g仕込み、30mLのジメチルアセトアミド(DMAc)を加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、20mLのDMAcに溶解した1,3,5−トリス(アミノフェノキシ)ベンゼン(TAPOB):0.64gを徐々に加えた後、25℃で3時間、撹拌し、多分岐ポリアミド酸を合成した。得られた多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液:6.0gに、TMOS:0.063gとH2O :0.045gを加え、室温で24時間、撹拌した。その後、この混合溶液をポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に窒素雰囲気下にて、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、化合物(試料b)を得た。得られた試料bは非常に脆く、また、不透明性で、製膜性も低かった。かかる試料bには、二酸化ケイ素換算で12重量%のシリカが含まれていた。
試料bについて、FT−IR測定を行なったところ、ポリアミド酸のカルボニル基に由来する1650cm-1の吸収は認められない一方で、ポリイミドのカルボニル基に特徴的な1784、1728、1379及び722cm-1の吸収が認められた。また、シロキサン結合に由来する1100及び460cm-1の吸収も認められた。これらの結果から、多分岐ポリイミドとシリカとの間に共有結合を持たない試料bは、多分岐ポリイミドとシリカとの混合物であると確認した。かかる試料bの諸物性を測定し、その測定結果を、下記表4に示す。
−比較例3及び4−
下記表5に示す量のTMOS及びH2O を加えた以外は、比較例2と同様の条件にて、2種類の化合物(試料c及びd)を得た。これらも、試料bと同様に不透明性であり、非常に脆くてフィルム状に製膜することが出来なかった。そのような試料c及びdについて、FT−IR測定を測定し、その測定結果から、試料c及びdも、多分岐ポリイミドとシリカとの混合物であると確認した。試料c及びdの諸物性について、その測定結果を、下記表4に示す。
−比較例5−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた100mLの三つ口フラスコに、6FDAを1.33g仕込み、DMAcを15mL加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPER):0.804gを徐々に加え、25℃で3時間、撹拌し、直鎖状ポリアミド酸を合成した。
この直鎖状ポリアミド酸のDMAc溶液に、APTrMOS:0.089gを加え、更に2時間、撹拌し、末端がトリメトキシシリル基とされた直鎖状ポリアミド酸(シラン末端直鎖状ポリアミド酸)を得た。このシラン末端直鎖状ポリアミド酸のDMAc溶液を、ポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に窒素雰囲気下において、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、重合体(試料e)を得た。かかる重合体(試料e)中には、二酸化ケイ素換算で1.8重量パーセントのシリカが含まれていた。試料eについて、FT−IR測定を行なったところ、比較例2と同様のFT−IRスペクトルが得られたことから、試料eは直鎖状ポリイミドとシリカとのハイブリッド(直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッド)であると確認された。試料eの諸物性について、その測定結果を、下記表4及び表6に示す。
−比較例6−
比較例5で得られた直鎖状ポリアミド酸のDMAc溶液:1.5gに、TMOS:0.061gとH2O :0.043gとを加え、室温で24時間、撹拌した。その後、この混合溶液をポリエステルフィルム上にキャストし、85℃で2時間、乾燥し、更に窒素雰囲気下において、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、重合体(試料f)を得た。かかる重合体中には、二酸化ケイ素換算で10重量%のシリカが含まれていた。
試料fについてもFT−IR測定をし、その結果から、試料fは直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッドであると確認された。試料fの諸物性を測定し、その測定結果を、下記表4及び表6に示す。
−比較例7及び8−
下記表5に示す量のTMOS及びH2O を加えた以外は、比較例6と同様の条件に従って、重合体(試料g及びh)を得た。これら試料g及びhも、FT−IR測定の結果等から、直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッドであることが確認された。試料g及びhの諸物性を測定し、その測定結果を、下記表4及び表6に示す。
Figure 0005035830
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Figure 0005035830
試料1(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)と、試料a(多分岐ポリイミド)との比較から、シリカとのハイブリッド化によって、電気的特性が極めて向上(比誘電率が低下)していることが分かる。また、試料2〜8(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)と、試料b〜d(多分岐ポリイミドとシリカとの混合物)とを比較すると、本発明に従う試料2〜8にあっては、シリカの含有量が増加するに従って、Tg 及びTd 5の大幅な上昇が認められ、耐熱性の向上が認められたのに対し、多分岐ポリイミドとシリカとの単なる混合物である試料b〜dにおいては、そのような大幅な上昇は認められなかった。また、試料e〜h(直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッド)においても、試料2〜8ほどの大幅な上昇は認められない。これは、多分岐ポリイミドには一つの分子中に多数の末端が存在するため、分子内に導入されたAPTrMOS部位により、シリカを介した分子間架橋が形成されやすいことに起因すると考えられる。
試料2〜12(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)と、試料b〜d(多分岐ポリイミドとシリカとの混合物)とを比較すると、試料b〜dでは、シリカ含有量の増加に伴い、光透過率の著しい低下が確認されたのに対し、本発明に従う試料2〜12では、光透過率の低下は全く認められず、シリカの含有量が多いものであっても非常に高い透明性を維持していた。このことから、多分岐ポリイミドの末端に導入されたAPTrMOS部位が、シリカとの親和性を高め、多分岐ポリイミド相とシリカ相(無機酸化物相)との相分離を抑制し、高い透明性を維持する役割を果たしていると考えられる。
また、試料2〜12(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)は、試料e〜h(直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッド)と比較しても、より優れた光透過率を有していることが認められる。これより、試料2〜12中に存在するシリカ相は非常に微小であり、極めて均質なハイブリッドマトリクスを形成していると推察される。
試料1、2、5及び6(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)は、試料e〜h(直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッド)と比較して、同等かより低い比誘電率を示している。特に、シリカの含有量が少ない試料1は、比誘電率が極めて低いことが認められた。
試料2〜8(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)においては、シリカの含有量が増加するに従って、気体透過性が向上することが認められた。また、試料2〜4(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)と、試料f〜h(直鎖状ポリイミド−シリカハイブリッド)とを、各々の気体透過係数について比較すると、本発明に係る試料2〜4の方が優れていることが認められる。更に、CO2 /CH4 分離係数についても、本発明に係る試料2〜4の方が優れていた。これにより、試料2〜4(多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)中の多分岐ポリイミド相とシリカ相との界面に形成される自由体積空孔は、CO2/CH4分離に非常に有効なサイズであることが、推察される。
さらに、試料9(6FMA修飾多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド)は、極めて低い誘電率を示すことが確認されたのであり、多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド分子の末端をフッ素含有化合物にて修飾することが、比誘電率の低下に非常に有効であることが認められたのである。
−実験例13−
撹拌機、窒素導入管及び塩化カルシウム管を備えた50mLの三つ口フラスコに、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)を0.89g仕込み、20mLのジメチルアセトアミド(DMAc)を加えて溶解した。この溶液を撹拌しながら、20mLのDMAcに溶解した1,3,5−トリス(アミノフェノキシ)ベンゼン(TAPOB):0.43gを徐々に加えた後、25℃で2時間、撹拌した。その後、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APTrMOS):0.048gを加え、更に3時間、撹拌した。この溶液に、スルファニル酸:0.134gとトリエチルアミン:0.094gとを加え、50℃で10時間、反応させ、多分岐ポリアミド酸における複数の末端のうちの少なくとも一部を、スルファニル酸で修飾した。得られたスルホン酸修飾多分岐ポリアミド酸のDMAc溶液を、ポリエステルフィルム上にキャストし、80℃で3時間、乾燥し、更に窒素雰囲気下において、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間、加熱処理を施し、スルホン酸修飾多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド膜を得た。かかるハイブリッドには、二酸化ケイ素換算で1.2重量%のシリカが含まれていた。
得られたハイブリッド膜についてFT−IR測定を実施したところ、ポリアミド酸のカルボニル基に由来する1650cm-1の吸収は認められず、ポリイミドのカルボニル基に特徴的な1784、1728、1379及び722cm-1の吸収と、シロキサン結合に由来する1100及び460cm-1の吸収、並びに、スルホン酸基に由来する1035cm-1の吸収が認められた。
このスルホン酸修飾多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド膜について、LCR測定器(HIOKI製、532LCR HITESTER)を用いて、プロトン伝導度(25℃、周波数:100kHz)を測定したところ、1.65×10-4Scm-1であった。
−実施例14−
6FDAに代えて、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)を0.62g使用した以外は、実施例13と同様の条件に従って、スルホン酸修飾多分岐ポリイミド−シリカハイブリッド膜を製造した。このハイブリッド中には、二酸化ケイ素換算で1.5重量%のシリカが含まれていた。
得られたハイブリッド膜についてFT−IR測定を行なったところ、実施例13と同様の結果が得られた。また、実施例13と同様の条件に従って、プロトン伝導度を測定したところ、4.95×10-4Scm-1であった。

Claims (10)

  1. 多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、
    前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸を、重縮合及び脱水閉環せしめてなるものであることを特徴とする多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
  2. 多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、
    前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸と、下記式で表わされるアルコキシドの少なくとも一種以上とを、水の存在下、ゾル−ゲル反応せしめ、得られた反応物を脱水閉環せしめてなるものであることを特徴とする多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
    1 mM(OR2n・・・式
    1 、R2 :炭化水素基
    M:Si、Mg、Al、Zr又はTiの何れかの原子
    m:0又は正の整数
    n:正の整数
    m+n:原子Mの原子価
  3. 多分岐ポリイミド相と無機酸化物相とを有し、それらが共有結合によって一体化されて、複合構造となっている有機−無機ポリマーハイブリッドからなる多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料にして、
    前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族トリアミンと、末端にアミノ基或いはカルボキシル基を有する、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム又はチタンのアルコキシ化合物若しくはそれらの誘導体とを反応せしめて得られる、複数の末端のうちの少なくとも一部に水酸基又はアルコキシ基を有する多分岐ポリアミド酸を、脱水閉環せしめて多分岐ポリイミドとし、かかる多分岐ポリイミドと、下記式で表わされるアルコキシドの少なくとも一種以上とを、水の存在下、ゾル−ゲル反応せしめて得られるものであることを特徴とする多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
    1 mM(OR2n・・・式
    1 、R2 :炭化水素基
    M:Si、Mg、Al、Zr又はTiの何れかの原子
    m:0又は正の整数
    n:正の整数
    m+n:原子Mの原子価
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる気体分離膜。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる電子材料用絶縁膜。
  6. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる耐熱性接着剤。
  7. 前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、その複数の末端に反応性残基を有し、そのうちの少なくとも一部が、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物との反応によって修飾されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
  8. 前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、その複数の末端に反応性残基を有し、そのうちの少なくとも一部が、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のフッ素含有化合物との反応によって修飾されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
  9. 前記有機−無機ポリマーハイブリッドが、その複数の末端に反応性残基を有し、そのうちの少なくとも一部が、アミン、カルボン酸、カルボン酸ハライド又はカルボン酸無水物のスルホン酸基含有化合物との反応によって修飾されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料。
  10. 請求項9に記載の多分岐ポリイミド系ハイブリッド材料からなる固体電解質膜。
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