JP5027880B2 - 業務用トラックの排気ディフューザ - Google Patents

Description

本出願は、２００６年９月７日に提出された米国仮特許出願第６０／８４２，８４２号の優先権を主張する。

本発明は、トラックから放出される際に排気ガスを希釈および拡散するためトラック排気システムに取り付けられる装置に関連する。

トラックの排気処理装置は、車両の正常使用時よりも排気温度がはるかに高くなる状況を生むメンテナンス手順を必要とする。例えば、排気流中の煤煙および他の粒子状物質を捕捉するディーゼル粒子フィルタは、収集された煤煙を燃焼させる再生プロセスを必要とする。このプロセスでは、ディーゼル粒子フィルタへ流入する排気の温度が６００℃を超える必要がある。トラックのディーゼルエンジンでは、正常動作時の排気温度は約４２５℃である。

比較的高い温度のガスを大気へ排出することには問題点がある。一般的にトラックは、トラック運転台に隣接するシャシから起立する排気縦管を有する。高温の排気は、トラック運転台またはトレーラに高温箇所を生じさせる。

加えて、業務用トラック（ダンプトラック、ゴミ運搬トラックなど）では、排気縦管および排気ガスは、例えばダンプボデーの持ち上げなど、ボデーの動作を妨害してはならない。

必要とされるのは、排気の背圧に大きな影響を与えることなく排気温度を低下させる装置である。

ダンプトラックおよびゴミ収集トラックなどの業務用トラックに適した本発明の好適な実施例によれば、排気縦管の端部にディフューザボックスが取り付けられる。ディフューザボックスは、排気システムの触媒およびディーゼル粒子フィルタ（ＤＰＦ）の下流に取り付けられる。ディフューザボックスにより、標準的な排気管よりも広い面積に排気ガスが放散して、高温ガスの集中を回避するのに役立つ。ディフューザボックスの第一実施例は側面出口を含む。第二実施例は上面出口を含む。ディフューザボックスの入口は排気縦管の出口に取り付け可能である。両実施例とも、局所的な高温が生じないように、ボックス入口と整列状態で取り付けられて、排出前にボックス全体に排気ガスを流通させる分散要素を取り入れている。好適な実施例によれば、分散要素は円錐形であり、円錐先端の頂点がボックス入口を向くように配置される。

排気ガスは次いで、メッシュ状グリルからボックスを出て大気へ放出される。通常の円形排気管出口と比較して広い放散面積を設けるように、メッシュ状エリアは最適化されている。こうして背圧の影響も最小化する。

添付図面とともに読まれる以下の詳細な説明を参照にすると、本発明がより良く理解されるだろう。

トラック排気のための上面出口を備えるディフューザボックスの第一実施例を示す図である。 トラック排気のための側面出口を備えるディフューザボックスの第二実施例を示す図である。 トラック運転台排気管に取り付けられた図１のディフューザボックスを示す図である。

本発明は、排気ガスが周囲の空気へ放出される箇所でトラック排気システムの端部に取り付けられる装置に関連する。本発明の装置は、一般的な排気縦管よりも広い面積にわたって排気ガスを拡散させて、高温箇所を防止し、熱をより迅速に放散させる。

図１および２に示された本発明によるディフューザは、排気縦管の出口端部に取り付けられるボックスを包含する。最初に図１を参照すると、前壁が除去された状態で描かれたボックス１０は、上面から見た時にハープまたは変形Ｄ形状を持つ。図３から分かるように、ハープ形状は、ボックスの容積を広げるとともに、縦管に取り付けられた時に運転台からの間隙を設ける。ボックス１０は、縦管５からの排気ガスの流出を可能にするメッシュまたはスクリーンのカバー１２で構成される上面出口を有する。床面１４および周壁１６は、これらの方向でのガスの流出を防止して運転台および隣接の構造を保護するため連続している。

分散要素２０は、縦管５の出口でボックスに取り付けられる。図の実施例によれば、分散要素は円錐形である。分散要素２０は、縦管５の開口部の上かつ排気ガスの流路内の配置で、２本のバーに取り付けられる。円錐の先端はガス流に面している。分散要素２０は、ボックスから出る前に排気ガスを軸流からボックス１０容積への径方向外方の流れへ偏向させる表面となる。こうして、ボックス１０から出る際に、ガスは上面カバー１２により画定されるエリアにわたって拡散されるのである。分散要素２０は、縦管５の軸方向に対して円錐軸が角度を成すように描かれている。代替例として、円錐の先端、したがって円錐軸が流方向と整合するように分散要素２０が取り付けられてもよい。

図２は、メッシュまたはスクリーン３２が周壁３４の一部に取って代わっている、側面出口を有するディフューザボックス３０の第二実施例である。上面３６および底壁３８は連続している。周壁３４の後部４０，４２は、運転台に面する方向でのガスの流出を防止するため連続している。図１のものと同一の分散要素２０が、縦管５の出口の上の流路内でバー２２に取り付けられている。分散要素２０は、縦管５からのガス流方向に対して円錐軸が角度を成すように取り付けられている。こうして、ガスがボックス３０に充満して、拡散流としてスクリーン３２から流出するように、ガスを偏向させる。前出実施例のように、縦管５からのガス流と円錐軸が整合するように分散要素２０が配置されてもよい。

代替例として、より広いエリアへの拡散流を可能にするメッシュが、上壁と周壁の前部の両方に形成されてもよい。

分散要素２０は円錐形として例示されている。しかし、ほぼ直線状の流れから径方向外向きの流れへガス流を偏向させることが可能である場合には、当業者が考案する他の形状に置き換えられてもよい。

両方のボックス１０，３０の分析から、ＤＰＦ再生中にボックスから出る排気の温度は、ボックス出口から約６インチにおける通常の排気温度（フィルタ再生中以外）に匹敵する温度であることが分かっている。

図３に示されて当業者には周知であるように、トラック排気縦管がトラック運転台５０の付近に取り付けられて、運転台の壁での排気ガスからの過熱を本発明が防止すると好都合である。本発明が運転台および排気縦管をどのように取り入れているかの一例として、図２に関連して説明された、トラック運転台５０に取り付けられるボックス３０が、図３に示されている。ボックス３０は、排気縦管５２の端部に取り付けられている。運転台５０の上面５４までボックス３０が延出している。理解できるように、ボックス３０の周壁４０は（ボックス１０の周壁１６の場合のように）、高温の排気ガスが運転台５０と接触するのを防止する。

好適な実施例および構造に関して本発明を説明したが、当業者であれば、添付の請求項に規定された発明の範囲を逸脱せずに代替例および変形例を考案してもよいことを理解するだろう。

５ 縦管
１０ ボックス
１２ カバー
１４ 床面
１６，３４ 周壁
２０ 分散要素
２２ バー
３０ ディフューザボックス
３２ メッシュまたはスクリーン
３６ 上面
３８ 底壁
４０，４２ 周壁の後部
５０ 運転台
５２ 排気縦管

Claims (4)

1. 底壁と上壁と周壁とにより包囲された室であって、前記上壁及び底壁に対してエンジン排気導管の軸方向に垂直面を有しており、前記底壁は前記エンジン排気導管と連結する入口開口を有する連続壁として形成され、前記周壁は第１部分がメッシュとして形成され排気出口を形成し、第２部分が連続してそこからの排気ガスの流れを防止し、排気ガスをその中で膨張させるサイズである前記室と、
   前記室に取り付けられるとともに、排気ガスを前記軸方向から流入させて偏向させるように前記入口開口に対して位置させた分散要素と、
   を包含する、エンジン排気のためのディフューザ。
2. 前記上壁はメッシュとして形成され、前記室の付加的出口を備えている、請求項１に記載のディフューザ。
3. 前記分散要素が円錐形要素であり、円錐先端が前記入口を向いた状態で配置される、請求項１に記載のディフューザ。
4. 前記円錐が前記入口と軸方向に整合している、請求項３に記載のディフューザ。

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