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JP5020853B2 - スイングスライドドアの開閉装置 - Google Patents

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JP5020853B2 JP2008036681A JP2008036681A JP5020853B2 JP 5020853 B2 JP5020853 B2 JP 5020853B2 JP 2008036681 A JP2008036681 A JP 2008036681A JP 2008036681 A JP2008036681 A JP 2008036681A JP 5020853 B2 JP5020853 B2 JP 5020853B2
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Description

本発明は、車両の側壁に設けられる乗降口を開閉するスイングスライドドアを開閉駆動するスイングスライドドアの開閉装置に関する。
車両に設置されているスイングスライドドアは、乗降口を閉鎖する閉鎖位置より後外方に突出るように搖動し、その搖動位置より更に後方にスライドして乗降口を全開する全開位置に達することができる。このようなスイングスライドドアはそのドアの移動位置を規制できる平行リンクを用いたスイングスライドユニットにより車体側に移動可能に支持されている。
なお、このようなスイングスライドユニットを用いたドアの一例が特開平10−175444号公報(特許文献1)や、特開2007−196925号公報(特許文献2)に開示される。
特許文献1に開示のスイングスライドドアは手動により開閉操作される構成を採り、特許文献2に開示のスイングスライドドアはモータを備えた開閉駆動機構により開閉操作される構成を採っている。
ここで、例えば、図15に示すような開閉駆動機構により開閉操作されるスイングスライドユニットRUの場合、平行リンク200とドア荷重を支持する支持アーム201とこれらを搖動させる開閉駆動機構203とを備える。平行リンク200は車体側ブラケット204に前後枢支端が連結され、ドア204側のレール205に嵌着するスライダー206に前後搖動端が連結された前後一対のアーム207、208を備える。開閉駆動機構203は車体側ブラケット204に支持されたモータ209と、モータ209に駆動される巻取りドラム210と、巻取りドラム210に巻取り、巻戻し可能に連結された開ケーブル211及び閉ケーブル212と、開ケーブル211を巻がける複数のプーリ213と、ドア204側の前ケーブル止め214と、ドア側の後ケーブル止め216と、開閉作動ケーブル211、212を巻がける複数のプーリ215とを備える。
ここで、ドア204が閉鎖位置D1にあるときに巻取りドラム210が開ケーブル211を巻取ると、先ず、平行リンク上の前アーム207が複数のプーリ213に加わる張力によって突出し位置D2に向け搖動し、ドア204内のレール205に嵌着するスライダー206が突出し位置D2に達する。更に、開ケーブル211の巻取りにより前ケーブル止め214が開き方向(図15で左側)に張力を受けることで、突出し位置D2で搖動を停止したスライダー206に対して、ドア側のレール205が後方に摺動し、ドア204が開位置(全開位置)D3に移動する。
逆に、ドア204が全開位置D3にあるときに巻取りドラム210が閉ケーブル212を巻取ると、後ケーブル止め216が閉じ方向(図15で右側)に張力を受け、スライダー206に対して、ドア204及びレール205が前方の突出し位置D2に向け移動し、突出し位置D2でスライダー206に対するドア側のレール205の摺動が停止する。更に、閉ケーブル212の巻取りにより平行リンクの前アーム207上の複数のプーリ213に加わる張力によって平行リンクが搖動し、突出し位置D2より閉鎖位置D1側にスライダー206と共にドア側のレール205が搖動し、ドア204が閉鎖位置D1に達する。
このように並行リンクの搖動端に枢支軸を介して枢支されたスライダー206はレール205と共に搖動し、閉鎖位置D1と突出し位置D2の間で搖動し、その際に、スライダー206に対してドア側のレール205が相対的に摺動変位すると搖動軌跡から外れる。これを防ぐため、図16に示すように、前アーム207には前枢支軸b1を介して揺動中心ローラRoが枢支され、この揺動中心ローラRoより所定量離れた位置に搖動変位ローラRvが枢支される。
ここで、前枢支軸b1に枢支された揺動中心ローラRoがレール205側に形成された搖動中心規制壁woに当接すると共に、搖動変位ローラRvが搖動湾曲レール溝rrに沿ってコロ移動するこことで、閉鎖位置D1と突出し位置D2の間での搖動時に、ドア側のレール205が車体前後方向Xであるドア閉鎖方向やドア開放方向にずれることを防止でき、ドア側の搖動変位時の軌跡を規制するようにしている。
特開2003−320964号公報 特開2007−196925号公報
ところで、図16に示すように、閉鎖位置D1と突出し位置D2の間での搖動時において、揺動中心ローラRoを中心に前アーム207側がドア側のレール205に対して相対的に搖動し、その突出し位置D2に達するまでは揺動中心ローラRoを中心に搖動変位ローラRvが搖動湾曲レールrrに沿ってコロ移動する。そして突出し位置D2に達すると搖動変位ローラRvが搖動湾曲レールrrを脱して、ほぼ90度の方向変換をして前後方向Xに長い直状レール溝srに達する。その上で突出し位置D2と全開位置D3との間の摺動域に達すると、前アーム207を含む並行リンクの搖動端のスライダー206側が突出し位置D2に停止し、相対的にレール側の直状レール溝srが揺動中心ローラRoおよび搖動変位ローラに対して相対的に摺動する。
このように突出し位置D2において、搖動変位ローラRvは搖動湾曲レールrrに沿ってコロ移動しているときの方向と直状レール溝srに沿って全開位置D3に向かうコロ移動時の方向とが90度切換わり、開閉駆動機構203が受ける全開位置D3の方向に対する駆動抵抗力p1は大きく切換わる。即ち、開閉駆動機構203は搖動後期の駆動抵抗力の急増に対処するため切換え駆動力を比較的大きく保持する必要がある。しかも、搖動後期より摺動初期への切換えにおける駆動抵抗力の急変によって開閉駆動機構203が加えている駆動力が切換えショックを生じ易いという問題がある。
逆に、レール205側の直状レール溝srに沿って揺動中心ローラRoおよび搖動変位ローラRvが相対的に摺動して、全開位置D3より閉鎖位置D1に向かうとする。
この場合、摺動後期に突出し位置D2に達すると揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁woに当接し、同揺動中心ローラRoを中心に搖動変位ローラRvが搖動湾曲レールrrに沿ってコロ移動し、前アーム207を含む並行リンク側がドア側のレール205に対して相対的に搖動する。
このようにドア側のレールが突出し位置D2に達するとその直後に同揺動中心ローラRoを中心に搖動変位ローラRvが移動方向を90度切換えて搖動湾曲レールrrに突入し同レールに沿ってコロ移動し、即ち、前アーム207を含む並行リンク側がドア側のレール205に対して相対的に搖動する。この場合、開閉駆動機構203はドア側のレール205が前アーム207に対する摺動終了後にレール205に対してアーム207側が搖動を開始するという切換えを行うので、摺動後期より搖動初期への急激な切換えに対処するため切換え駆動力F1を比較的大きく保持する必要がある。しかも、切換えにおける駆動抵抗力p1の急変によって開閉駆動機構203が加えている駆動力F1に伴う切換えショックを生じ易いという問題がある。
本発明は以上のような課題に基づきなされたもので、目的とするところは、並行リンク側に支持されたスライダーとドア側のレールとの相対的摺動や、ドアのレール側に保持されたスライダーと並行リンク側との相対的な搖動を、ドア開閉の毎に切換えるスイングスライドドアの開閉装置において、搖動後期より摺動初期への切換えにおける駆動抵抗力の急変や、摺動後期より搖動初期への急激な切換えに伴う切換え駆動力の増加を防ぎ、ショックの発生を低減できるスイングスライドドアの開閉装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、車体前後方向に長いレールを一体的に取付けたスイングスライドするドアと、前記車体の固定部材に連結され、前記レールに摺動自在に嵌着するスライダーに搖動端が枢支されたアームと、前記アームの搖動及び前記スライダーに対する前記レールの摺動により、前記ドアをドア開口を閉じる閉鎖位置と同位置より車体外側後方に搖動させた突出し位置と同突出し位置より車体後方の全開位置との間で移動させるスイングスライドドアの開閉装置において、前記アームの搖動端側に設けられ、前記レールに形成されたガイド溝に摺動可能に嵌合すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に搖動中心をなす揺動中心ローラと、前記アームの前記揺動中心ローラの中心線に対して所定量離れた位置に設けられ、前記レールに形成されたガイド溝に摺動可能に嵌合すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラを中心として回転方向に回動する第1従動ローラと、前記レールに形成されると共に前記アーム及びレールが前記突出し位置の近傍の突出し前搖動域で搖動するとき前記第1従動ローラと接触することで前記レールの全開位置方向への摺動変位の増加を徐々に許容する摺動初期変位許容部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、前記摺動初期変位許容部は、前記レールの端部に設けられるガイド溝の壁部であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、前記一方のアームに枢支されると共に前記揺動中心ローラの中心線に対して所定量離れ回動可能に設けられ、前記レールに対し摺動可能に接触すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラを中心として回転方向に回動する第2従動ローラと、前記アームに対しレールが前記全開位置側より突出し位置に接近した際に前記第2従動ローラが接触することで前記アームの前記レールに対する搖動変位の増加を徐々にもたらす前記レールに形成された搖動初期変位許容部と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、前記搖動初期変位許容部は、前記レールの外側面に設けられる側壁部であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、前記レールの端部に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラが当接する搖動中心規制壁を設け、前記搖動中心規制壁に揺動中心ローラが当接した状態で前記アームが搖動する際に前記レールに形成された開放ずれ湾曲壁と接触することで前記レールのドア開放方向へのずれを阻止する搖動変位ローラと、を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明は、アーム及びレールが突出し位置の近傍の突出し前搖動域にあるとき摺動初期変位許容部に第1従動ローラが接触するので、アーム及びレールの搖動終了間際にアームに対するレールの摺動開始を許容でき、レールの搖動より摺動への切換えを連続的にスムーズに行え、搖動後期より摺動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力の増加を抑制でき、切換え駆動力の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
請求項2の発明は、摺動初期変位許容部をレールのガイド溝の壁部としたことで、コスト低減とコンパクト化が図れる。
請求項3の発明は、アームの揺動中心ローラに対してガイド溝を嵌合したレールが全開位置側より突出し位置に接近した際に第2従動ローラが搖動初期変位許容部に接触するので、アームに対するレールの摺動終了間際にレールに対するアームの搖動開始を許容でき、アームの搖動への切換えを連続的にスムーズに行え、摺動後期より搖動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力の増加を防止でき、切換え駆動力の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
請求項4の発明は、搖動初期変位許容部をレールの外側面の側壁部としたことで、コスト低減とコンパクト化が図れる。
請求項5の発明は、搖動中心規制壁に揺動中心ローラが当接することでレールのドア閉鎖方向へのずれを阻止し、開放ずれ規制壁に搖動変位ローラがコロ接触してレールのドア開放方向へのずれを阻止でき、より確実にアーム及びレールが前後方向のずれなく搖動でき、確実に閉鎖位置にレール側のドアを移動してドア開口を閉鎖できる。Y
図1にはこの発明の一実施形態としてのスイングスライドドアの開閉装置を示した。このスイングスライドドア(以後単にリアドアと記す)4は4ドアのハッチバックタイプの自動車(以後単に車両と記す)Bのリアドアを成している。
車両Bは左右の各前乗降口1を開閉するフロントドア2と、左右の各後乗降口3を開閉するリアドア4を備える。各フロントドア2は前端上下2箇所h1、h2がヒンジ結合され、回動端がセンタピラ5の上下中ほどの後ロック部Jfに不図示のラッチとストライカを用いて離脱可能にロックされる。
一方、リアドア4は後述のスイングスライドユニットUに支持され、後乗降口3を閉鎖する閉鎖位置D1と、閉鎖位置D1より車外に突出た突出し位置(突出し位置)D2と、突出し位置D2より後方に移動した全開位置D3とに移動可能に支持される。閉鎖位置D1においてリアドア4はその前端上下ロック部J1、J2が不図示の電動機器であるパワーラッチとストライカを用いてセンタピラ5に2点位置で離脱可能にロックされ、後端上下中ほどの後端ロック部J3が不図示の電動機器であるパワーラッチとストライカを用いてリアピラー60に離脱可能にロックされる。
リアドア4の外周縁部には不図示のウエザーストリップが取付けられ、このウエザーストリップによりリアドア4が閉鎖位置D1に保持された際に、後乗降口3の周縁壁面に対して密に圧接でき、シール性を確保できるようにしている。
図1、2、3に示すように、リアドア4のドア開閉装置の要部を成すスイングスライドユニットUは車体の後乗降口3に沿って配備されたリアピラー60における上下方向での中間部近傍に取付けられる。
図3に示すように、リアピラー60は車体の後部のアウタパネル(クオーターパネル)60bの前端部分とその車内側のインナパネル29(図7参照)の前端部分と、不図示のリンフォースとで形成される。リアピラー60の上下方向での中間部近傍には、平らな縦壁を成すインナパネル29とインナパネル29の車外側に接合されたアウタパネル60bとを互いに溶着させてなる後乗降口3の周縁部である縦フランジ部f1が形成される。
図1、3、7に示すように、後方縦フランジ部f1の一部に重なるように取付け凹部Tが形成される。この取付け凹部Tは車外側(図1で手前側)に向けて開口するよう形成され、後端ロック部J3の下方に位置し、上述のドア開閉装置の要部を成すスイングスライドユニットUを取付け可能に形成される。
図3、4、7に示すように、車体の取付け凹部Tの低壁601にはスイングスライドユニットUの基部であるベース部材15が固着される。ベース部材15は車体側壁の固定部材を成しており、平行リンク16と、ドア荷重支持アーム18と、リアドア4の開閉駆動源を有する開閉駆動機構19のケーブルエンドPoe、Pce(図3、7参照)及び後述する複数の中間ローラrが取付けられる。
更に、開閉駆動機構19の車体側部材に連動する部材がリアドア4側に配備される。即ち、図1に示すように、リアドア4側には開閉駆動機構19の駆動源Mを成すモータ101及び巻取りドラム46と複数のローラPo1、Pc1、Po2、Pc2(図5、6、7参照)が配備される。
図3乃至7に示すように、ベース部材15は剛性を保持した形状を有し、前後一対の平行リンク16を枢支する下部取付け部151とそれより上方に延びドア荷重支持アーム18を枢支する上部縦柱部152とを備える。下部取付け部151は前後一対の平行リンク16を枢支する横向きフランジ部15aとその横向きフランジ部15aを補強するよう溶着され下方に斜めに延びる下方傾斜部15bと、下方傾斜部15bより屈曲して延出し、取付け凹部Tの一部をなす前向段状部601にボルト止めされる締結フランジ15cとを備える。
上部縦柱部152はドア荷重支持アーム18の基端を縦ピン43を介して枢支する基端ボス部41を備える。基端ボス部41の一側にはコ字型締結ブラケット53(図3参照)が重ねられ、相互にボルト止めされる。更に、図4に示すように、コ字型締結ブラケット53は基端より離れて延出する縦壁面が取付け凹部Tの縦壁に重ねられ、両部材が不図示のボルトによって止められる。
図3、図6、図7に示すように、平行リンク16は搖動するリアドア4の開閉移動軌跡や各位置を位置決めする機能を備える。
平行リンク16の前アーム31及び後アーム32の前、後連結ピン246、245はスライダー24の前後端近傍とそれぞれピン結合される。前アーム31及び後アーム32は前後及び上下に所定間隔を保ったままで揺動でき、両アーム相互の干渉を防止するように形成される。
図3に示すように、リアドア4のインナパネル402にはドア支持レール22が取付けブラケット35を介し一体結合されており、このドア支持レール22のレール溝33にスライダー24が嵌着される。なお、取付けブラケット35はインナパネル402の内壁の中央主要部を覆うような形状の屈曲板材であり、ドア重心位置近傍に後述のドア側枢支部37を一体的に取付けている。
図3に示すように、リアドア4のアウタパネル401とドア内空間を介して配備されるインナパネル402とは互いの前後及び下部の外周縁部が相互に一体接合処理され、更に、両パネルの上方周縁部間には開口が形成される。この開口は、不図示のドアガラスの昇降作動域及びその支持部材のサッシュ55を装着可能なように形成される。
図2に示すように、リアドア4のインナパネル402の車内側面はトリム80により覆われる。トリム80は平行リンク16の前後アーム31、32を嵌挿するスリット81を形成され、全体はインナパネル402に不図示の係止手段で係止される。
図1、3、4、6に示すように、平行リンク16の上方にはドア荷重支持アーム18が取付けられる。ドア荷重支持アーム18は車体側に枢支されたベース部材15の上部の上部縦柱部152に形成された基端ボス部41に第1縦ピン43を介して第1支持アーム44の基端部441が枢支される。第1支持アーム44の回動端には第2縦ピン62を介して第2支持アーム61の基端部611が枢支され、その他端である揺動端612がリアドア4の重心位置近傍のドア側枢支部37を第3縦ピン36を介して枢支している。
このようなドア荷重支持アーム18を成す第1支持アーム44と第2支持アーム61とは縦長断面のバー状部材として剛性材で形成される。これによって、ドア荷重支持アーム18は上下方向のドア荷重を受けても変形を抑え、リアドア4の重心部の荷重を常にベース部材15に伝達できる。この際、図9乃至図11に示すように、ドア荷重支持アーム18はリアドア4が閉鎖位置D1より突出し位置D2、全開位置D3とドア開閉軌跡に沿って移動する何れの位置においてもリアドア4のドア荷重を確実に支持し、リアドア4の傾きを規制することができる。
このようなドア荷重支持アーム18には、ワイヤハーネス20の要部が支持される。即ち、図9に2点鎖線で示すように、ワイヤハーネス20はリアドア4内の電装機器、例えば、開閉駆動機構19の駆動源Mを成すモータ101、不図示の電動ウインドウレギュレータ、前、後端ロック部J1、J2、J3のパワーラッチ6、8や、不図示のラッチセンサ及びコントローラ30等の各配線を束ねてワイヤハーネス20を形成し、そのワイヤハーネス20を車体側の電源(不図示)及びメインコントローラ300に連結する。ワイヤハーネス20は車体側より延出し、ドア荷重支持アーム18の基端部441、第1支持アーム44、第2支持アーム61、揺動端612、ドア側枢支部37の各側壁に不図示の樹脂等で形成されたクリップを用いて順次締結され、リアドア4の内部空間側に達し、制御機器であるコントローラ30等に接続されている。
図3、9に示すように、ドア支持レール22はその内部に下向き主、従レール溝33u1、33u2が形成され、更に、図4、5に示すように、下部には下レール溝33l1が前後方向Xに長く形成され、ドア支持レール22の内部に前後外ローラr1、r2、複数のローラrを介してスライダー24が嵌挿される。
図3、6、7に示すように、スライダー24は前後方向Xに長い上基板241及び同上基板241の一部より下方に延出するブロック状の下基板244と、上基板241の上面より突き出す前後方向Xに長い一対の並列状の縦長壁242、243と、上基板241の前部に後アーム32の揺動端を揺動可能にピン結合する後連結ピン245(図3、6参照)と、下基板244の前側より(図6で右側)下方に延び前アーム31の揺動端を揺動可能にピン結合する前連結ピン246とを備える。
縦長壁242(図3参照)の要部には後外ローラr1を遊嵌する切欠孔が形成され、後外ローラr1は縦向きの後枢支ピンを介して縦長壁242に枢支される。この後、外ローラr1は後連結ピン245と共通の後揺動中心線Lrr上に配備される。
下基板244の前よりの前連結ピン246と共通の前揺動中心線Lrf上に前外ローラr2の縦向きの前枢支ピンが配備され、同前枢支ピンが前アーム31の分岐揺動端bに前外ローラr2を枢支する。
これによって、並行リンク16に対してその外側前、後揺動中心線Lrf、Lrrを介し枢支されたスライダー24が並行リンク16により搖動すると共にスライダー24の後外ローラr1、前外ローラr2に対してドア支持レール22が前後方向Xに容易に摺動できる。なお、後揺動中心線Lrf、Lrrの平面視での点を図7においては前後搖動中心点Prf、Prrとして示す。
図9、10、11に示すように、ドア支持レール22の上部の下向きレール溝33u1、33u2は前後方向Xの全域に長く形成される。一方、ドア支持レール22の下部の下レール溝33l1は、ドア支持レール22の長手方向のほぼ中間部まで形成され、その後方(図9で左側)には形成されていない。
下部の下レール溝33l1はこれに嵌合する前アーム31の搖動端の揺動中心ローラRo及び第1従動ローラRvを嵌挿する。ここで、図4、5、9に示すように、ドア支持レール22の下部の下レール溝33l1はその後方側端部に分岐部を介して湾曲枝路srが形成される。
図8、図9に示すように、この湾曲枝路srは下レール溝33l1の端部側と所定量離れて並列状に形成され、下レール溝33l1の端部は搖動中心規制壁wcで覆われる。この搖動中心規制壁wcは、これに揺動中心ローラRoが当接した際にレール22及びドア4に対する前アーム31の搖動中心を保持することが出来るよう形成される。しかも、この搖動中心規制壁wcに揺動中心ローラRoが当接することで、突出し位置D2にドア支持レール22側が達した状態が保持され、その上で、揺動中心ローラRoの枢支中心線Lrfを中心とした突出し位置D2と閉鎖位置D1の搖動変位を適確に行えるようにしている。
更に、図8に示すように、湾曲枝路sr及び下レール溝33l1の端部の外側は湾曲した開放ずれ湾曲壁wrsで覆われている。この開放ずれ湾曲壁wrsは搖動中心規制壁wcに当接する揺動中心ローラRoの中心線Lrfに対して一定の回転半径rsの円弧で形成されている。このため、搖動中心規制壁wcに揺動中心ローラRoが当接した状態で前アーム31が搖動する際にレール22に形成された開放ずれ湾曲壁と前アーム31に枢支された後述の搖動変位ローラRkがコロ接触することで、レール22のドア開放方向(図9で左方向)へのずれを阻止することができる。このため、突出し位置D2と閉鎖位置D1の間での搖動変位において、揺動中心ローラRoの枢支中心線Lrfを中心としてのレール22及びドア4に対する前アーム31の搖動中心をずれなく保持することが出来、ドアの搖動軌跡のずれやばらつきを確実に防止できる。
更に、図8に示すように、湾曲枝路srの下レール溝33l1に合流する部位におけるレール溝内壁は凸状湾曲壁である摺動初期変位許容部waとして形成される。この摺動初期変位許容部waは、後述するように、前アーム31及びレール22が突出し位置D2の近傍の突出し前搖動域D2bf(図8中の(b)〜(h)の範囲で搖動する領域)で搖動するとき、後述の第1従動ローラRvとコロ接触することでレール22の全開位置D3の方向(図3中で左方向)への摺動変位の増加を徐々に許容するように形成されている。即ち、図16で説明したような、過度の駆動抵抗力p1の発生を未然に防ぎ、駆動力F1が過度に大きくなることを防止している。
更に、図8に示すように、湾曲枝路srの下レール溝33l1に合流する部位におけるレール溝外側壁は凹状湾曲壁である揺動初期変位許容部wbとして形成される。この揺動初期変位許容部wbは、後述するように、前アーム31に対してレール22が全開位置D3側より突出し位置D2に接近した際に後述する第2従動ローラRcがコロ接触することで前アーム31のレール22に対する搖動変位の増加を徐々に許容するように形成されている。即ち、図16で説明したような、ドア側のレール22に対して前アーム31が摺動後期より突出し位置D2を経て搖動初期への急激な90度の移動方向の切換えにより、駆動抵抗力p1が急変し、開閉駆動機構203が加えている駆動力F1に伴う切換えショックが生じることを未然に防止している。
次に、リアドア4に配備されるスイングスライドユニットUの開閉駆動機構19を説明する。
図1に示すように、開閉駆動機構19はリアドア4の駆動源を成すモータ101、巻取りドラム46の回転力で閉鎖載置D1より突出し位置D2を介して全開位置D3へと移動する機能を備える。
即ち、開閉駆動機構19は、図1、図9〜図11に示すように、リアドア4内部に配設されたモータ101及びモータ101に巻取り巻戻し可能に駆動される巻取りドラム46からなる駆動源Mと、巻取りドラム46に引き出し自在に巻き取られる開ケーブル49及び閉ケーブル51と、開ケーブル49を巻きがけるドア支持レール22前端の端部プーリPo1と、閉ケーブル51を巻きがけるドア支持レール22後端の端部プーリPc1と、スライダー24の前側の第1プーリ23fと、前アーム31上の第2プーリPo2(前中間プーリ)と、横向きフランジ部15aに支持され開ケーブル49のアンカー部を連結したケーブルエンドPoeと、スライダー24の後側の第1プーリ23rと、後アーム32上の第2プーリPc2(後中間プーリ)と、コ字型締結ブラケット53(図3参照)の下フランジ53dに支持され閉ケーブル51のアンカー部を連結したケーブルエンドPceと、を備える。
次に、リアドア4の作動を説明する。
コントローラ30(図9参照)がドア開指令を受ける前において、リアドア4が閉鎖位置D1に保持されているとする。その際、リアドア4側の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3の各パワーラッチ6、8がロック状態を保持したまま非通電状態に保持されている。
この場合、図8(a)、図11、図12(a)に示すように、後アーム32と前アーム31の搖動端は車内側に引き込まれ、両アームの搖動端のスライダー24と共にドア支持レール22がリアドア4を閉鎖位置(図1参照)D1に保持する。
この場合、図8(a)に示すように、揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁wcに、第1従動ローラRvが湾曲枝路srの端部壁wstに当接することでレール22の車体前方(図8(a)、図11で右方向)へのずれを規制し、搖動変位ローラRkが開放ずれ湾曲壁wrsにコロ接触することで、レール22のドア車体後方(図8(a)、図11で左方向)へのずれを規制している。
次に、コントローラ30がドア開指令を受けると、ワイヤハーネス20を介して閉鎖位置D1のリアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3の各パワーラッチ6、8にロック解除の出力を発する。
更に、コントローラ30はドア開指令に基づくドア開出力を受けると、図1、図9に示すように、駆動源M側の巻取りドラム46を駆動して太い実線で示す開ケーブル49を巻取り、閉ケーブル51の放出を行う。この際、図7、9に示すように、開ケーブル49に加わる張力により、ケーブルエンドPoe(開ケーブル固定端)と前アーム31上の第2プーリPo2(前中間プーリ)間が狭まり、前アーム31の搖動端及びスライダー24が一体的に車外側に搖動し、ドアが突出し位置D2側に搖動できる。即ち、平行リンク16及びその搖動端のスライダー24を開方向に搖動し、これに連動してドア4を突出し位置D2側に搖動できる。
この場合、先ず、図8(b)、(c)、図12(b)の搖動域で、揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁wcに当接したままで、前アーム31上の第1従動ローラRvが湾曲枝路srを離れ、搖動変位ローラRkが開放ずれ湾曲壁wrsに沿ってコロ移動する。次いで、摺動初期変位許容部waに第1従動ローラRvが当接することで前アーム31に対してレール22側が相対的にずれることを防ぎ、やがて、図8(d)〜(g)、図12、13(b)、(d)の領域で摺動初期変位許容部waが第1従動ローラRvの前方移動を徐々に許容し、揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁wcより離れ、即ち、レール22の全開位置D3の方向(図9中で左方向)への摺動変位の増加を徐々に許容する。
次いで、図8(h)、(i)、図13(e)の搖動域では、揺動中心ローラRo及び第1従動ローラRvが共に下レール溝33l1に達してレールに対して相対的に前後移動を開始している。即ち、突出し位置D2に入る前の搖動領域で摺動変位を開始し、突出し位置D2通過後の摺動領域に達する際にも一部搖動変位を許容している。
即ち、搖動中心規制壁wcに揺動中心ローラRoが当接することでレールのドア閉鎖方向へのずれを阻止でき、更に前アーム31及びレール22が突出し位置の近傍の突出し前搖動域にあるとき摺動初期変位許容部waに第1従動ローラRvがコロ接触するので、アーム及びレールの搖動終了間際にアームに対するレールの摺動開始を許容でき、レールの搖動より摺動への切換えを連続的にスムーズに行え、搖動後期より摺動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力F1の増加を抑制でき、切換え駆動力の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
更に、スイングスライドユニットUの開閉駆動機構19が駆動し、ドア支持レール22側(リアドア4側)が全開位置D3に向けて後方にスライドする場合、図10に示すように、揺動中心ローラRo及び第1従動ローラRvが共に下レール溝33l1に沿ってスムーズに摺動し、ドア支持レール22(リアドア4)を全開位置D3に移動させることが出来る。
一方、ドア閉指令を受けると、コントローラ30はこれに基づき、ドア閉出力をモータ45に出力し、巻取りドラム46を駆動して太い実線で示す閉ケーブル51を巻取り、太い実線で示す開ケーブル49の放出を可能とする。この際、閉ケーブル51を巻きがけるドア支持レール22後端の端部プーリPc1と、スライダー24の後側の第1プーリ23rとの間隔が狭まり、図9に示す突出し位置D2に前後アーム31、32は戻る。
この場合、先ず、図8(i)、図13(e)の摺動域より、図8(h)の搖動域開始域に達する。やがて、図8(g)〜(d)、図13(d)、(c)の領域で揺動初期変位許容部wbが第2従動ローラRcの搖動変位を徐々に許容し、図8(c)〜(a)、図12(b)、(a)の領域で揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁wcに接近する。その上で、揺動中心ローラRoが搖動中心規制壁wcに当接した状態で前アーム31が揺動中心ローラRoの枢支中心線Lrfを中心として搖動し、搖動変位ローラRkが開放ずれ湾曲壁wrsに沿ってコロ移動し、確実に前後方向のずれなく、図11に示すように前アーム31が閉鎖位置D1に達する。
このように、搖動中心規制壁wcに揺動中心ローラRoが当接することでレール22のドア閉鎖方向へのずれを阻止でき、更に前アーム31の揺動中心ローラRoに対して下ガイド溝33l1を嵌合したレール22が全開位置D3側より突出し位置D2に接近した際に第2従動ローラRcが揺動初期変位許容部wbにコロ接触するので、前アーム31に対するレール22の摺動終了間際にレール22に対する前アーム31の搖動開始を許容でき、前アーム31の搖動への切換えを連続的にスムーズに行え、摺動後期より突出し位置D2を経ての搖動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力p1の増加を防止でき、切換え駆動力F1の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
このようにして、リアドア4が後乗降口3を閉鎖すると、この後、コントローラ30はリアドア4が閉鎖位置D1に達したことを不図示の位置センサによりドア閉信号を受ける。これに応じて、コントローラ30はリアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3の各パワーラッチ(不図示)にワイヤハーネス20を介してロック出力を発し、リアドア4を後乗降口3へロックし、ロック信号がコントローラ30に入力されることとなる。
上述のところにおいて、図1のドア開閉装置が採用していたスイングスライドユニットUの開閉駆動機構19では、開閉ケーブル49、51を巻き取り、放出する駆動源Mを成すモータ101及び巻取りドラム46をドア内に収容し、開閉駆動機構19のケーブルエンドPoe、Pceを車体側のベース部材15に取り付けた構成を取っていた。しかし、これに限定されるものではなく、開閉駆動機構の開閉ケーブルの一対のケーブルエンドを不図示のドア内のレールの前後端に連結し、モータ及び巻取りドラムを車体側の基枠に装着するという逆構成をとるようなドア開閉装置を採用することが出来る。この場合も、図1のドア開閉装置と同様の作用効果が得られる。
なお、図14には、本発明の他の実施例としてのスイングスライドドアの開閉装置を示した。この開閉装置は図1のスイングスライドドアの開閉装置と比較して、開放ずれ湾曲壁wrsと当接する搖動変位ローラRkが排除された点が相違し、その他の構成はほぼ同一であり、ここでは重複説明を略す。
図14のドア開閉装置は、ドア閉鎖位置D1より搖動開始までの図14(1)〜(5)の間に予め摺動量J1だけドアをスライドさせ、ラッチの噛合い状態より確実に脱して、ドアの回動開始時の摺動抵抗を低減させ、その上で搖動変位を図14(6)〜(12)の間に行っている。この領域では図1のスイングスライドドアの開閉装置と同様の挙動が行われ、前アーム31及びレール22が突出し位置D2の近傍の突出し前搖動域にあるとき摺動初期変位許容部waに第1従動ローラRvがコロ接触するので、アーム及びレールの搖動終了間際にアームに対するレールの摺動開始を許容でき、レールの搖動より摺動への切換えを連続的にスムーズに行え、搖動後期より摺動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力F1の増加を抑制でき、切換え駆動力の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
同様に、ドアの閉鎖時に、前アーム31の揺動中心ローラRoに対して下ガイド溝33l1を嵌合したレール22が全開位置D3側より突出し位置D2に接近した際に第2従動ローラRcが揺動初期変位許容部wbにコロ接触するので、前アーム31に対するレール22の摺動終了間際にレール22に対する前アーム31の搖動開始を許容でき、前アーム31の搖動への切換えを連続的にスムーズに行え、摺動後期より突出し位置D2を経ての搖動初期への切換えに伴う急激な駆動抵抗力p1の増加を防止でき、切換え駆動力F1の急変に伴うショックの発生をも低減することができる。
本発明の一実施形態としてのスイングスライドドアの開閉装置を装備する車両の概略側面図である。 図1のリアドアの内側要部斜視図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの概略正面断面図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの要部切欠斜視図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの下部レールの要部切欠斜視図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの概略側面図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの要部拡大平面図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの下部レールと複数ローラの作動説明図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの突出し位置を示す作動説明図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの全開位置を示す作動説明図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットのドア閉鎖位置を示す作動説明図である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの前アームと下部レールの作動説明図の前段部である。 図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの前アームと下部レールの作動説明図の後段部である。 本発明の他の実施例で用いるスイングスライドユニットの下部レールと複数ローラの作動説明図である。 従来のスイングスライドドアの平行リンクと開閉駆動機構の機能を説明する説明図である。 従来のスイングスライドドアの下部レールと前アームの作動説明図である。
符号の説明
3 後乗降口
4 リアドア
16 平行リンク
17 ドア摺動機構
18 ドア荷重支持アーム
19 開閉駆動機構(ドア開閉装置)
101 モータ
102 ドラム
20 ワイヤハーネス
22 ドア支持レール
24 スライダー
241 上基板
241f ストッパ壁
243 縦長壁
30 コントローラ
31 前アーム
32 後アーム
33 ガイド溝
49 開ケーブル
51 閉ケーブル
wa 摺動初期変位許容部
wb 揺動初期変位許容部
wo 搖動中心規制壁
B 自動車(車体)
D1 閉鎖位置
D2 突出し位置
D3 全開位置
Lrf 揺動中心ローラの中心線
Rv 第1従動ローラ
Rc 第2従動ローラ
Ro 揺動中心ローラ
U スイングスライドユニット
X 前後方向
Y 車幅方向

Claims (5)

  1. 車体前後方向に長いレールを一体的に取付けたスイングスライドするドアと、
    前記車体の固定部材に連結され、前記レールに摺動自在に嵌着するスライダーに搖動端が枢支されたアームと、
    前記アームの搖動及び前記スライダーに対する前記レールの摺動により、前記ドアをドア開口を閉じる閉鎖位置と同位置より車体外側後方に搖動させた突出し位置と同突出し位置より車体後方の全開位置との間で移動させるスイングスライドドアの開閉装置において、
    前記アームの搖動端側に設けられ、前記レールに形成されたガイド溝に摺動可能に嵌合すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に搖動中心をなす揺動中心ローラと、
    前記アームの前記揺動中心ローラの中心線に対して所定量離れた位置に設けられ、前記レールに形成されたガイド溝に摺動可能に嵌合すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラを中心として回転方向に回動する第1従動ローラと、
    前記レールに形成されると共に前記アーム及びレールが前記突出し位置の近傍の突出し前搖動域で搖動するとき前記第1従動ローラと接触することで前記レールの全開位置方向への摺動変位の増加を徐々に許容する摺動初期変位許容部と、
    を備えたことを特徴とするスイングスライドドアの開閉装置。
  2. 請求項1に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、
    前記摺動初期変位許容部は、前記レールの端部に設けられるガイド溝の壁部であることを特徴とするスイングスライドドアの開閉装置。
  3. 請求項1または2に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、
    前記一方のアームに枢支されると共に前記揺動中心ローラの中心線に対して所定量離れ回動可能に設けられ、前記レールに対し摺動可能に接触すると共に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラを中心として回転方向に回動する第2従動ローラと、
    前記アームに対しレールが前記全開位置側より突出し位置に接近した際に前記第2従動ローラが接触することで前記アームの前記レールに対する搖動変位の増加を徐々にもたらす前記レールに形成された搖動初期変位許容部と、
    を備えたことを特徴とするスイングスライドドアの開閉装置。
  4. 請求項3に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、
    前記搖動初期変位許容部は、前記レールの外側面に設けられる側壁部であることを特徴とするスイングスライドドアの開閉装置。
  5. 請求項1又は2に記載のスイングスライドドアの開閉装置において、
    前記レールの端部に前記ドアと前記アームとの搖動変位の際に前記揺動中心ローラが当接する搖動中心規制壁を設け、
    前記搖動中心規制壁に揺動中心ローラが当接した状態で前記アームが搖動する際に前記レールに形成された開放ずれ湾曲壁と接触することで前記レールのドア開放方向へのずれを阻止する搖動変位ローラと、
    を備えたことを特徴とするスイングスライドドアの開閉装置。
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