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JP5012449B2 - トリクロロシラン製造装置 - Google Patents

トリクロロシラン製造装置 Download PDF

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JP5012449B2 JP2007301547A JP2007301547A JP5012449B2 JP 5012449 B2 JP5012449 B2 JP 5012449B2 JP 2007301547 A JP2007301547 A JP 2007301547A JP 2007301547 A JP2007301547 A JP 2007301547A JP 5012449 B2 JP5012449 B2 JP 5012449B2
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Description

本発明は、テトラクロロシランをトリクロロシランに転換するトリクロロシラン製造装置に関する。
高純度のシリコン(Si:珪素)を製造するための原料として使用されるトリクロロシラン(SiHCl)は、テトラクロロシラン(SiCl:四塩化珪素)を水素により転換反応させて製造することができる。
すなわち、シリコンは、以下の反応式(1)(2)によるトリクロロシランの還元反応と熱分解反応で生成され、トリクロロシランは、以下の反応式(3)による転換反応で生成される。
SiHCl+H → Si+3HCl ・・・(1)
4SiHCl → Si+3SiCl+2H ・・・(2)
SiCl+H → SiHCl+HCl ・・・(3)
上記転換反応は、高温状態の反応室内にテトラクロロシランと水素との供給ガスが導入されて行われるが、反応室の加熱機構としては抵抗加熱が用いられている。抵抗加熱を用いた加熱機構では、反応室の構成部材やヒータ材料の耐久性等の問題から、1200℃未満の温度に使用が制限されることが通常である。また、反応室の構成部材にカーボンを使用した場合、カーボンと高温状態の供給ガス及び反応生成ガス中の水素、クロロシラン及び塩化水素(HCl)などが反応してメタン、メチルクロロシラン、炭化珪素等が生成されて不純物となる問題がある。
このため、例えば特許文献1には、カーボン表面にSiC(炭化珪素)コーティングしたものを反応室を構成する部材及び反応室を加熱するヒータ(加熱要素)に用いた装置を600℃〜1200℃の温度で使用することが提案されている。この装置では、反応室の構成部材及びヒータにおいて、カーボン表面にSiCコーティングを施すことで、供給ガス及び反応生成ガス中の各ガス成分とカーボンとの直接的な接触を防いで上記不純物の生成を防止している。
特開2004−262753号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記特許文献1の技術では、抵抗加熱を採用しているため加熱温度に限界があった。1200℃以上の高温下で転換反応を起こさせれば、テトラクロロシランを高い転換率でトリクロロシランに転換することができるが、1200℃以上の温度で使用し、高い転換率を得ることは困難であった。抵抗加熱を用いた加熱機構では、ヒータの耐久性により使用できる最高が決まり、カーボンをヒータ材料とした場合、1400℃程度までしか温度を上げることができず、それ以上の温度で転換反応を起こす装置を製作することはさらに困難であった。
同時に、1200℃以上の高温下では、SiCのエッチング反応が急速に進むため、コーティングしたSiCが一定時間後には消失してしまう問題があった。また、SiCコーティングしたものを1200℃以上の高温下で使用した場合、基材のカーボンとの間に大きな熱歪が生じるため、コーティングの剥がれや割れといった問題が生じることがあった。抵抗加熱で1400℃以上の高温を実現したとしても、この問題がより顕著に生じるため実用できなかった。
抵抗加熱のヒータには、カーボンが使用される。このヒータは反応室内部あるいは反応室外側に配置されるが、反応室の構成部材にもカーボンが使用される。カーボンの構成部材では、反応室とヒータが配置される領域との間で、ガスの出入りを完全に遮断することは難しい。そのため、供給ガス及び反応生成ガス中の水素、クロロシラン及び塩化水素(HCl)などは、ヒータとも接触することとなり、最も高温となるヒータにおいて前記の問題が特に顕著に生じる。
また、抵抗加熱で1200℃以上の反応室を製作する場合、大掛かりなヒータを断熱材の内側に配置して反応室の構成部材を昇温し、さらに、供給ガス及び反応生成ガスが外部に漏れないようにヒータ及び反応室全体を収容する密封容器(シェル)が必要であるため、装置全体が大型化してしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、1200℃以上の高温で使用することができ、高い転換率が得られ、ヒータの不純物対策が不要であると共に、装置の小型化が可能なトリクロロシラン製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のトリクロロシラン製造装置は、テトラクロロシランと水素とを含む供給ガスを反応させてトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成するトリクロロシラン製造装置であって、一端開口部から前記供給ガスが導入されると共に他端開口部から前記反応生成ガスが導出される石英製外管と、前記石英製外管の内側に設けられた筒状断熱材と、前記筒状断熱材の内側に設けられ内部が前記供給ガスの反応流路となる反応管と、前記石英製外管の外周に設けられ電磁誘導加熱により前記反応管を加熱する電磁誘導加熱機構とを備えていることを特徴とする。
このトリクロロシラン製造装置では、石英製外管の外側から電磁誘導加熱機構により内部の反応管を加熱するので、従来の抵抗加熱ではヒータ及び反応室の構成部材を昇温するのに比べ、反応管のみを昇温し、石英製外管や電磁誘導加熱機構は昇温しないため、反応管及びガスを例えば1200℃以上のより高い温度に制御でき、より高い転換率を得ることができる。また、電磁誘導加熱機構に供給ガス及び反応生成ガスが接触せず、電磁誘導加熱機構に起因する不純物の生成がなく、従来のようなカーボンヒータによるカーボン汚染が発生しない。また、電磁誘導加熱機構が、石英製外管の外側に配置されるため、電磁誘導加熱機構を密封容器等に収納する必要が無く、装置全体を小型化することができる。さらに、反応管を石英製外管によって収容するので、不純物汚染などが生じ難い。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記電磁誘導加熱機構により、前記供給ガスを1200℃以上の高温下で転換反応させることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、電磁誘導加熱機構により内部の反応管のみを加熱し、1200℃以上の高温下で転換反応を起こさせることで、テトラクロロシランを高い転換率でトリクロロシランに転換することができる。
さらに、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記電磁誘導加熱機構により、前記供給ガスを1400℃以上の高温下で転換反応させることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、電磁誘導加熱機構により内部の反応管のみを加熱し、抵抗加熱では昇温が難しい1400℃以上の温度に反応管及びガスを制御することで、より高い転換率を得ることができる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記筒状断熱材が、多孔質のカーボンあるいは炭化珪素で形成され、前記反応管が、カーボンあるいは炭化珪素の無垢材で形成されていることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、筒状断熱材が多孔質のカーボンあるいは炭化珪素で形成され、反応管がカーボンあるいは炭化珪素の無垢材で形成されているので、電磁誘導加熱機構により多孔質のカーボンあるいは炭化珪素よりも誘導加熱されやすいカーボンあるいは炭化珪素の無垢材で形成されている反応管を局所的に加熱することができる。また、局所的に反応管が加熱されるので、反応管の反応流路から出た反応生成ガスは、急冷されることから、転換反応の逆反応が抑制されて、高い転換率を得ることができる。
さらに、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記筒状断熱材及び前記反応管が、表面に炭化珪素がコーティングされて形成されていることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、筒状断熱材及び反応管が、表面に炭化珪素がコーティングされて形成されているので、供給ガス及び反応生成ガス中の各ガス成分とカーボンあるいは炭化珪素の多孔質体や無垢材との直接的な接触を防いで不純物の生成を防止することができる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記反応管が、屈曲した前記反応流路を有していることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、屈曲した反応流路を有する反応管を備えているので、反応流路が長くなると共に屈曲部により供給ガスが混合されやすくなって、トリクロロシランへの転換率を向上させることができる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置は、前記電磁誘導加熱機構が、前記石英製外管の外周に巻回されたコイルと、前記コイルに電流を流す電源とを備え、前記コイルが、内部に冷媒を流通可能な金属管で構成されていることを特徴とする。すなわち、このトリクロロシラン製造装置では、電磁誘導加熱用のコイルが内部に冷媒を流通可能な金属管で構成されているので、コイル内に水等の冷媒を流すことでコイル自体及び石英製外管を冷却しつつ電磁誘導の通電が可能になる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るトリクロロシラン製造装置によれば、石英製外管の外側から電磁誘導加熱機構により内部の反応管を加熱するので、反応管を1200℃以上の高い温度に制御でき、電磁誘導加熱機構に起因する不純物の生成がないと共に、電磁誘導加熱機構を密封容器に収納する必要が無く、装置全体を小型化することができる。したがって、高純度なトリクロロシランを小型で低コストな装置によって高い転換率で得ることが可能になる。
以下、本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第1実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態のトリクロロシラン製造装置は、テトラクロロシランと水素との供給ガスを1200℃以上の高温下で転換反応させてトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成する装置であって、図1及び図2に示すように、一端開口部1aから供給ガスが導入されると共に他端開口部1bから反応生成ガスが導出される石英製外管1と、石英製外管1の内側に設けられた筒状断熱材2と、筒状断熱材2の内側に設けられ内部が供給ガスの反応流路3aとなる反応管3と、石英製外管1の外周に設けられ電磁誘導加熱により反応管3を加熱する電磁誘導加熱機構4とを備えている。
上記石英製外管1は、一端開口部1aが供給ガスの供給源(図示略)に接続されていると共に、他端開口部1bには、排気系(図示略)が接続されている。
上記筒状断熱材2は、多孔質カーボンで形成され、表面に炭化珪素がコーティングされている。
上記反応管3は、カーボンの無垢材で形成され、表面に炭化珪素がコーティングされている。また、上記反応流路3aは、反応管3の中心軸上に直線状に設けられている。
上記電磁誘導加熱機構4は、石英製外管1の外周に巻回されたコイル4aと、コイル4aに電流を流す電源4bとを備えている。
上記コイル4aは、内部に水等の冷媒を流通可能な例えば銅管等の金属管で構成され、冷媒の供給源(図示略)に接続されている。
また、電磁誘導加熱機構4は、反応管3が1200℃〜1900℃の範囲内の温度になるように加熱制御を行う。なお、反応管3を従来の抵抗加熱では困難な1400℃以上に設定すれば、転換率が向上する。また、供給ガスにジシラン類を導入し、シラン類を取り出してもよい。
次に、本実施形態のトリクロロシラン製造装置によるトリクロロシランの製造方法について、説明する。
まず、石英製外管1の一端開口部1aから供給ガスを供給して石英製外管1中を流して途中に配した反応管3の反応流路3a内に導入させる。この際、反応管3は、電磁誘導加熱機構4によって上記所定温度まで加熱されており、反応流路3a内を流通する供給ガスは加熱によりトリクロロシランを含む反応生成ガスへと転換される。この反応生成ガスは、反応流路3aから石英製外管1の他端側へ導出され、冷却される。そして、反応生成ガスは、石英製外管1の他端開口部1bから外部に導出されて回収される。
このように本実施形態では、石英製外管1の外側から電磁誘導加熱機構4により内部の反応管3を加熱するので、従来の抵抗加熱ではヒータ及び反応室の構成部材を昇温するのに比べ、反応管3のみを昇温し、石英製外管1や電磁誘導加熱機構4は昇温しないため、反応管3及びガスを1200℃以上のより高い温度に制御でき、より高い転換率を得ることができる。また、電磁誘導加熱機構4に供給ガス及び反応生成ガスが接触せず、電磁誘導加熱機構4に起因する不純物の生成がなく、従来のようなカーボンヒータに起因するカーボン汚染が発生しない。さらに、筒状断熱材2及び反応管3は、表面に炭化珪素がコ
ーティングされて形成されているので、供給ガス及び反応生成ガス中の各ガス成分とカーボンとの直接的な接触を防いで不純物の生成を防止することができる。
また、本実施形態では、電磁誘導加熱機構4により内部の反応管3のみを加熱し、1200℃以上の高温下で転換反応を起こさせることで、テトラクロロシランを高い転換率でトリクロロシランに転換することができる。特に、抵抗加熱では昇温が難しい1400℃以上の温度に反応管3及びガスを制御することで、より高い転換率を得ることができる。
また、電磁誘導加熱機構4が、石英製外管1の外側に配置されるため、電磁誘導加熱機構4を密封容器に収納する必要が無く、装置全体を小型化することができる。さらに、反応管3を石英製外管1で収容するので、不純物汚染などが生じ難い。
さらに、電磁誘導加熱用のコイル4aが内部に冷媒を流通可能な金属管で構成されているので、コイル4a内に水等の冷媒を流すことでコイル4a自体及び石英製外管1を冷却しつつ電磁誘導の通電が可能になる。
また、筒状断熱材2が多孔質カーボンで形成され、反応管3がカーボンの無垢材で形成されているので、電磁誘導加熱機構4により発泡カーボンよりも誘導加熱されやすいカーボン無垢材の反応管3を局所的に加熱することができる。また、局所的に反応管3が加熱されるので、反応管3の反応流路3aから出た反応生成ガスが急冷されることから、転換反応の逆反応が抑制されて、高い転換率を得ることができる。
次に、本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第2実施形態について、図3を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、反応管3に直線状の反応流路3aが形成されているのに対し、第2実施形態のトリクロロシラン製造装置は、図3に示すように、反応管13が、中間で反応管13の径方向に沿う平面上で屈曲した反応流路13aを有している点である。すなわち、第2実施形態のトリクロロシラン製造装置では、屈曲した反応流路13aを有する反応管13を備えているので、反応流路13aが長くなると共に屈曲部により供給ガスが混合されやすくなって、トリクロロシランへの転換率を向上させることができる。
この反応管13を製作する場合、例えば、反応管13の径方向に沿う面(図3の紙面と平行な面)で縦割りした状態に分割した二つの成形体を作成しておき、これらを接合することにより一体化して製作する、あるいは、カーボン原料を成型する際に、焼成時の熱によって焼失可能な材料で製作した反応流路13aの形状をした模型を埋めておき、成型後の焼成時に模型を焼失させることにより反応流路13aを形成する、等の方法を採用することができる。
図4は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第3実施形態における反応管を示している。この反応管21は、外側筒部22と柱状部23とが同心状に形成されるとともに、これら外側筒部22と柱状部23との間が半径方向に沿う複数の連結部24によって一体に連結された構成とされており、この外側筒部22と柱状部23との間に筒状に反応流路21aが形成されている。したがって、この筒状の反応流路21aに導入された供給ガスは、外側筒部22の内周面及び内側の柱状部23の外周面の両面から加熱される。
図5は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第4実施形態における反応管を示している。この反応管31は、比較的小径の反応流路31aが複数平行に形成された構成とされている。この反応管31においては、供給ガスは複数の反応流路31aに分かれて挿通させられ、その間に各反応流路31aの内周面から加熱される。
図6は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第5実施形態における反応管を示している。この反応管35は、反応流路35aを形成する筒状部36の内側に、連続気孔を有する多孔質部37が挿入状態に設けられた構成とされている。供給ガスは、多孔質部37を通過する際に、多孔質部37内の微細な孔内に分散しながらその表面から加熱される。この反応管35は、筒状部36と多孔質部37とを別々に形成して、これらを嵌め合わせることにより製作することができる。
図7は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第6実施形態における反応管を示している。この反応管41は、内部の反応流路41aがその流れ方向に直交して径方向に往復するように複数回屈曲した状態に形成された構成とされている。一方、図8は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第7実施形態における反応管を示している。この反応管45は、反応流路45aが流れ方向を折り返すように屈曲して形成された構成とされている。これらの反応管41,45においては、屈曲した反応流路41a,45aにより、供給ガスは反応管41,45との接触時間が長くなるとともに、反応流路41a,45a内の複数の屈曲部で効果的に混合することができる。
図9は本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第8実施形態における反応管を示している。この反応管51は、内部の反応流路51aが螺旋状に形成された構成とされており、反応管51の長さに比して長い反応流路51aとなり、供給ガスと反応管51との接触時間を長くすることができる。また、図10は、本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第9実施形態における反応管を示しており、この反応管55は、反応流路55aが分岐部Aと合流部Bとを交互に配置して、供給ガスを分岐したり合流したりしながら挿通させる構成とされている。この実施形態においても、反応管55との接触時間を長くすることができるとともに、分岐と合流とが繰り返されて混合効果を高めることができる。
以上の各実施形態において、反応流路が反応管の径方向に沿う平面上で屈曲している第6実施形態、第7実施形態及び第9実施形態の各反応管は、第2実施形態の場合と同様に、反応管の径方向に沿う綿(各図の紙面と平行な面)で縦割りした状態に分割した二つの成形体を作成しておき、これらを接合することにより一体化して製作する、あるいは、カーボン原料を成型する際に、焼成時の熱によって焼失可能な材料で製作した反応流路の形状をした模型を埋めておき、成型後の焼成時に模型を焼失させる、いわゆる焼失模型法により反応流路を形成する、等の方法を採用することができる。また、第8実施形態の反応管51のように反応流路が立体的に屈曲している場合は焼失模型法によって制作することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、ほぼ一定内径で延在する反応流路を採用しているが、反応流路内に他の部分よりも内径が大きい拡径部を設けた反応管を採用しても構わない。
また、上記各実施形態では、筒状断熱材2が多孔質のカーボンで形成され、反応管がカーボンで形成されているが、筒状断熱材2を炭化珪素で形成し、反応管を炭化珪素の無垢材で形成しても構わない。
本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第1実施形態を示す簡略的な断面図である。 第1実施形態における反応管を示す斜視図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第2実施形態における反応管を示す断面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第3実施形態における反応管を示しており、(a)が斜視図、(b)が断面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第4実施形態における反応管を示す斜視図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第5実施形態における反応管を示す断面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第6実施形態における反応管を示す断面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第7実施形態における反応管を示す断面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第8実施形態における反応管を示す一部を断面にした正面図である。 本発明に係るトリクロロシラン製造装置の第9実施形態における反応管を示す断面図である。
符号の説明
1…石英製外管、1a…一端開口部、1b…他端開口部、2…筒状断熱材、3,13,21,31,35,41,45,51,55…反応管、3a,13a,21a,31a,35a,41a,45a,51a,55a…反応流路、4…電磁誘導加熱機構、4a…コイル、4b…電源

Claims (7)

  1. テトラクロロシランと水素とを含む供給ガスを反応させてトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成するトリクロロシラン製造装置であって、
    一端開口部から前記供給ガスが導入されると共に他端開口部から前記反応生成ガスが導出される石英製外管と、
    前記石英製外管の内側に設けられた筒状断熱材と、
    前記筒状断熱材の内側に設けられ内部が前記供給ガスの反応流路となる反応管と、
    前記石英製外管の外周に設けられ電磁誘導加熱により前記反応管を加熱する電磁誘導加熱機構とを備えていることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  2. 請求項1に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記電磁誘導加熱機構により、テトラクロロシランと水素とを含む供給ガスを1200℃以上の高温下で転換反応させることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  3. 請求項2に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記電磁誘導加熱機構により、テトラクロロシランと水素とを含む供給ガスを1400℃以上の高温下で転換反応させることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記筒状断熱材が、多孔質のカーボンあるいは炭化珪素で形成され、
    前記反応管が、カーボンあるいは炭化珪素の無垢材で形成されていることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  5. 請求項4に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記筒状断熱材及び前記反応管が、表面に炭化珪素がコーティングされて形成されていることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記反応管が、屈曲した前記反応流路を有していることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のトリクロロシラン製造装置において、
    前記電磁誘導加熱機構が、前記石英製外管の外周に巻回されたコイルと、前記コイルに電流を流す電源とを備え、
    前記コイルが、内部に冷媒を流通可能な金属管で構成されていることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
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