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JP5637018B2 - トリクロロシラン製造装置 - Google Patents

トリクロロシラン製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、テトラクロロシランをトリクロロシランに転換するトリクロロシラン製造装置に関する。
シリコン(Si:珪素)を製造するための原料として使用されるトリクロロシラン(SiHCl3)は、テトラクロロシラン(SiCl4:四塩化珪素)を水素と反応させて転換することで製造することができる。
すなわち、シリコンは、以下の反応式(1)(2)によるトリクロロシランの還元反応と熱分解反応で生成される。トリクロロシランは、以下の反応式(3)による転換反応で生成される。
SiHCl3+H2 → Si+3HCl ・・・(1)
4SiHCl3 → Si+3SiCl4+2H2 ・・・(2)
SiCl4+H2 → SiHCl3+HCl ・・・(3)
トリクロロシランを製造する装置として、例えば特許文献1,2には、反応室が、同心配置の2つの管によって形成された外室と内室とをもった二重室設計とされ、この反応室の外側の周りに発熱体を配置した反応容器が提案されている。この反応容器では、炭素等で形成された発熱体が通電により発熱して反応室内を外側から加熱することで、反応室内のガスを反応させている。
特許文献3には、複数本の管状のヒータが反応室内に配置され、反応室内およびヒータ内でガスが直接加熱される構造の装置が開示されている。
特許第3781439号公報 特開2004−262753号公報 特公昭60−49021号公報
トリクロロシランの製造装置においては、高い熱効率で反応室内を加熱することが求められる。
しかしながら、特許文献1,2記載の構造であると、反応室の外部に配した発熱体により反応室内を加熱するが、発熱体から半径方向外方に放射される輻射熱を有効に利用できず、熱効率が低いという不都合がある。
また、特許文献3のように反応室内部にヒータを設置する場合、ヒータ設置部分には通電のための電極等の機構が必要であり、これら機構を絶縁、冷却するための構造や、反応室の貫通部のシール構造等が必要となる。そのため、ヒータ設置部分は各機構が密接した複雑な構造となり、大容量化のためにヒータの設置数が多くなる程に、組み立て、点検等の作業性が悪くなるという問題がある。
トリクロロシランの製造装置では、一般的に、高温での不純物の発生防止のため、炭化珪素のコーティングが施されたカーボン部材が反応容器やヒータに使用される。また、トリクロロシランの製造装置においては、高い熱効率で反応室内をトリクロロシランの反応温度に効果的に加熱することが求められているが、一方でヒータが高温になり過ぎると、ヒータ表面の炭化珪素のコーティングを損傷してカーボンの露出を招き、カーボンから不純物が発生する恐れがあるため、ヒータ表面の最高温度を制限値以下に保ちながら、高温領域を増加させる必要がある。
特許文献3記載の構造の場合、高温状態のガスが流れる筒状ヒータの内面は高温となり易く、この部分の温度を制限値以下に保つためにヒータの出力を落とす必要があり、装置全体の温度が下がり効率的でない。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、反応室内のヒータ表面の最高温度を抑制するとともに、反応室内の伝熱面積を大きくし、供給ガスを高い熱効率で加熱することができる構造を簡略化した組み立て及び点検等の作業性に優れたトリクロロシラン製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランを製造する装置であって、前記原料ガスを供給されてトリクロロシランと塩化水素とを含む反応ガスを生成する反応室と、前記反応室内に上下方向に沿って設けられた発熱部を備え、前記原料ガスを加熱する複数のヒータと、これらヒータの基端部に接続された複数の電極と、前記反応室内の空間に立設され前記ヒータの発熱部同士間に設置される輻射板とが備えられている。
このトリクロロシラン製造装置によれば、ヒータを反応室内に設置することにより、ヒータの熱がその周囲を流通する原料ガスに直接伝わるので、原料ガスを高い熱効率で加熱することができる。また、反応室内にヒータを設置するので、反応室を大型化しても、その必要個所にヒータを設置することができる。
さらに、本発明のトリクロロシラン製造装置においては、輻射板がヒータの発熱部間に設置される。
ヒータ同士が対面する各ヒータの面は、ヒータが発熱面でない面と対面する場合に比べて輻射により奪われる熱が少なくなるので高温となる。そのため、ヒータ同士が直接対面しないように輻射板を配置すれば、ヒータ表面の最高温度を下げることができる。
輻射板はヒータからの輻射熱を受けて加熱されることにより高温となり、原料ガスを効率的に加熱することができるとともに、さらにその熱を周囲に輻射することにより反応室内の壁面を加熱することができる。これにより、反応室内の高温度となる伝熱面積を増加させることができるので、高い熱効率で原料ガスを加熱することができる。
また、輻射板により原料ガスが加熱されるので、この輻射板を適宜数設置することによりヒータの設置数を少なくすることが可能になる。輻射板には通電のための電極等の構造を必要としないため、反応室の床等の構造を簡略化して、組み立て、点検等の作業性に優れたトリクロロシラン製造装置を実現できる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置において、前記複数のヒータは、前記反応室内に同心円状に2列以上設置されており、前記輻射板は、各ヒータ列同士間に挟まれて設置されているとよい。
ヒータを、電極を介して反応室の周方向にリング状に複数個直列に連結してこれを複数列配置し、これら複数のヒータ列の間に、各ヒータ列同士の対面を遮るように輻射板を挟むことにより、両側に配置されたヒータの熱を受けた輻射板の輻射熱によって効率的に反応室内を加熱することができ、ヒータ表面の最高温度を下げることができる。
また、対向配置されたヒータと輻射板とに沿って原料ガスが流れることになり、ヒータ及び輻射板からの熱が原料ガスに直接伝わって原料ガスが高い熱効率で加熱され、トリクロロシランへの転換率を向上させることができる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置において、前記反応室の下部に連通して前記反応室内に前記原料ガスを導入する導入口が設けられるとともに、前記ヒータと前記電極との接続箇所が前記反応室の前記下部に配置されているとよい。
ヒータを反応室内に設置したことにより、ヒータの熱がその周囲に流通する原料ガスに直接伝わり、原料ガスを高い熱効率で加熱することができるが、この場合、電極も反応室内に設置されるため、反応室の下部に設置されたヒータと電極との接続箇所の周辺が原料ガスに晒されることになる。このため、その接続箇所から不純物が発生するおそれがある。さらに、電極は反応室外で電源と接続されるため何らかの方法で冷却する必要があるとともに、底板との間の絶縁やシール等の機構も必要となる。
本発明のトリクロロシランの製造装置においては、原料ガスの導入口を反応室の下部又は底部に配置し、ヒータと電極との接続部を反応室の下部に配置したことから、ガス導入口から導入される比較的低温の原料ガスが接続部に接触して接続部の温度上昇が抑えられ、不純物の発生を防止することができ、接続部における冷却機構等の設計が容易となる。
また、本発明のトリクロロシラン製造装置において、前記輻射板は、前記各ヒータの周囲を囲んで配置される輻射筒であるとよい。
そして、前記反応室の下部を通じて前記反応室内に前記原料ガスを導入する複数の導入口が間隔をおいて設けられており、前記輻射筒には前記導入口に向けた開口部が設けられているとよい。この場合、開口部は、輻射筒に貫通して設けてもよい。
各ヒータの周囲を囲む複数の輻射筒が設けられており、輻射筒に設けられた開口部から原料ガスが誘導されることにより、ヒータと輻射筒との一組で形成される上下方向に連通した空間を通って原料ガスが流通する。このように、原料ガスは、発熱部及び輻射筒の内側に沿って流れることになり、高温部からの熱が原料ガスに直接伝わって、原料ガスが高い熱効率で加熱され、トリクロロシランへの転換率を向上させることができる。また、輻射板を筒状にしたことにより、各ヒータ同士の対面を完全に遮ることができ、ヒータ表面の最高温度を下げることができる。
本発明に係るトリクロロシラン製造装置によれば、ヒータを反応室の中に設置したことにより、ヒータの熱を原料ガスに直接伝え、原料ガスを高い熱効率で加熱できるので、トリクロロシランへの転換率をより向上させることができる。また、ヒータを囲むように輻射板を設けたことにより、ヒータ表面の最高温度を抑制するとともに、ヒータ及び輻射板の表面温度の高温領域を増加させることにより高い反応効率を得ることができる。また、電極の不要な輻射板を用いて効率よく加熱可能な構造を採用したことにより、ヒータ設置部の構造簡略化を可能とし、装置の組み立て及び点検等の作業性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態のトリクロロシラン製造装置を示す縦断面図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。 ヒータを示す側面図である。 輻射板を示す側面図である。 ヒータにおける仮想発熱面を示す斜視図である。 ヒータおよび輻射板の配置例を示す横断面図である。 ヒータおよび輻射板の他の配置例を示す横断面図である。 ヒータおよび輻射板のさらに別の配置例を示す横断面図である。 本発明の第2実施形態のトリクロロシラン製造装置を示す断面図である。 第2実施形態のヒータ及び輻射筒を説明する斜視図である。
以下、本発明に係るトリクロロシラン製造装置の一実施形態について説明する。
本実施形態のトリクロロシラン製造装置100は、テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスを加熱して、転換反応によりトリクロロシランと塩化水素等とを含む反応ガスを生成し、トリクロロシランを製造する装置であって、図1に示すように、原料ガスを供給される反応容器10と、この反応容器10の中に備えられて原料ガスを加熱する複数のヒータ20と、これらヒータ20の下端に接続された複数の電極23とを備えている。反応容器10は断熱容器30を備えており、ヒータ20による熱が反応容器10から放出されることによる加熱効率の低下が防止されている。
反応容器10は、略筒状の壁体11と、この壁体11の上端を閉じる天板12と、壁体11の下端を閉じる底板13とを備えている。
壁体11は、それぞれ同心状に設けられた略筒状の内側壁体11Aと外側壁体11Bとを備えている。これら内側壁体11Aと外側壁体11Bとの間には、円筒状の空間(円筒状流路11a)が形成されている。外側壁体11Bの下端部は底板13に接続して閉塞されている。一方、内側壁体11Aは下端が底板13上に接するように設置されている。この底板13との接合部近傍に、内側壁体11Aを貫通して円筒状流路11aと内側壁体11Aの内部空間とを連通させる複数個のガス導入口11bが形成されている。これらガス導入口11bは、ガスの偏流が発生しないように、周方向に略等間隔(本実施形態では45°間隔)に設けられる。
この壁体11において、円筒状流路11aの上部に接続する環状流路11cが設けられている。この環状流路11cの上部に、原料ガス供給管14が接続されている。壁体11の上端を閉じる天板12の中央を貫通するように、反応ガスを装置外に導出するガス導出口15が設けられ、このガス導出口15に、上方に延びる導出管16が設けられている。
反応容器10の底板13は、外側壁体11Bの下端に接続されて壁体11の下端を閉じている。図2に示すように、この底板13に対して、複数のヒータ20及び輻射板24が同心状の多重に円を描くように立設されている。
反応容器10の天板12は、壁体11の上端に接続されて壁体11の上端を閉じている。この天板12,壁体11(内側壁体11A)、および底板13によって囲まれて複数のヒータ20及び輻射板24が立設している空間が、このトリクロロシラン製造装置100における反応室101である。
この反応室101内で原料ガスを加熱する複数のヒータ20は、電極23から通電されて抵抗発熱する板状の発熱部21と、抵抗発熱量が小さく発熱部21を保持する基端部22とで構成される。発熱部21は、図3に示すように、上方に延びる逆U字板状に構成され、その両端が基端部22を介して電極23に接続されている。電極23及びヒータ20はカーボン製であり、その表面が炭化珪素により被覆されているが、これらの接続面には通電のためコーティングが施されていない。
各電極23は、反応室101の底板13を貫通して設けられ、隣接するヒータ20同士を電気的に接続している。これにより、複数個(たとえば4個)のヒータ20が直列に接続されている。これら直列接続されたヒータ20が並列に接続されて電力を供給されることにより、各発熱部21が抵抗発熱して、反応室101内の原料ガスを加熱することができる。
輻射板24は、図4に示すように、ヒータ20の発熱部21と同じ高さの平板で形成されている。輻射板24はカーボン製とされており、表面に炭化珪素のコーティングが施されている。
このように形成されたヒータ20及び輻射板24は、反応室101内に、図2に示すように、四重の同心円を描くように配列されている。最内周の列p1及び列p3は、複数の輻射板24で構成されている。列p1,p3に挟まれる列p2及び最外周の列p4は、複数のヒータ20で構成される。
逆U字状に構成された発熱部21について、図5に示すようにヒータ20の仮想発熱面Aを想定すると、各ヒータ20の仮想発熱面A同士が直接対面しないように輻射板24をヒータ20の間に挟んで配置することにより、これらの輻射板24が発熱部21からの熱を受けて加熱され、発熱部21の表面の過熱が抑制されるとともに、反応室101内の伝熱面積が増加し、原料ガスを効率的に加熱することができる。
本実施形態では、各輻射板24は、各ヒータ20の仮想発熱面A間に設置されている。このように、輻射板24は、仮想発熱面A同士が対面しないヒータ20間、換言すると、略同一面上に並んで隣接する各ヒータ20間を遮るように設置されている必要はない。
ヒータ20の基端部22の上端位置には、ガス導入流路11bの上方に配置される分散板40が略水平に設けられている。分散板40は、反応室101内における各ヒータ20及び輻射板24の配置位置に応じた分散流路40aを有している。このように配置された分散板40によって、反応室101は、電極23とヒータ20とを接続する基端部22を収容し原料ガスが導入される低温の下部101Aと、ヒータ20の発熱部21を収容し原料ガスを加熱する高温の上部101Bとに隔てられる。
以上のように構成されたトリクロロシラン製造装置100において、原料ガス供給管14から反応容器10に供給された原料ガスは、環状流路11cに充満した後、円筒状流路11aに導入され、ガス導入口11bを通じて反応室101の下部101Aへ導入される。
反応室101に導入された原料ガスは、たとえば400℃〜700℃であり、流通抵抗により分散板40の下方(下部101A)に充満して、分散流路40aを通過して分散板40の上方(上部101B)に分散供給され、ヒータ20によって加熱される。
このとき、ヒータ20の発熱部21同士が直接対面しないように設けられた輻射板24が発熱部21の熱を受けて高温に加熱されるので、原料ガスは、この輻射板24によっても加熱される。したがって、輻射板24の効果により、原料ガスを有効に加熱することができる。
加熱された原料ガスの転換反応により生成された反応ガスは、たとえば800℃〜1100℃であり、ガス導出口15を通じてこのトリクロロシラン製造装置100から取り出される。
以上説明したように、このトリクロロシラン製造装置100によれば、複数のヒータ20及び輻射板24を反応室101の中に設置することにより、ヒータ20表面の過熱が抑制されるとともに、反応室101内の高温に加熱される伝熱面積が増加し、その周囲を流通する原料ガスに直接伝わるので、原料ガスを高い熱効率で加熱することができる。
なお、電極23も反応室101内に設置されるため、反応室101の下部101Aに設置された電極23とヒータ20との接続箇所の周辺も原料ガスに晒されることになる。このため、炭化ケイ素被覆のない接続箇所から不純物が発生するおそれがあるが、このトリクロロシラン装置100においては、原料ガスの導入口11bを反応室101の下部101Aに設けたことから、比較的低温の原料ガスを接続箇所に接触させることができ、接続箇所の温度上昇が抑えられ、不純物の発生を防止することができる。
また、各ヒータ20間に設けられた輻射板24には通電のための構造を必要としないため、反応室101底部(すなわち底板13)の構造の簡略化が可能である。これにより、装置自体が組み立て、点検等の作業性に優れた装置が実現されている。
図6に、ヒータ20および輻射板24の他の配置例を示す。この例では、p2列およびp4列におけるヒータ20間に輻射板24が配置されている。つまり、周方向に隣接する各ヒータ20間および径方向に隣接する各ヒータ20間に輻射板24が配置されている。
図7に、ヒータ20および輻射板24のさらに別の配置例を示す。この例では、p2列の各ヒータ20間およびp1列、p3列に輻射板24が配置されている。
図8に、ヒータ20および輻射板24のさらに別の配置例を示す。この例では、p4列の各ヒータ20間が狭く個数が多いとともに、p4列の各ヒータ20間に輻射板24が配置されている。
図9及び図10は本発明の第2実施形態を示している。第1実施形態は、同心円状に設置されたヒータ20の間にヒータ20同士の発熱部21が直接対面しないように輻射板24を挟んで、ヒータ20を輻射板24で囲む構成とされていたが、第2実施形態は、各ヒータ20の周囲を筒状の輻射板である輻射筒25で囲む構成とされている。この輻射筒25は、図10に示すように、底板13上に載置され、ネジ25bによって底板13に固定されている。
反応室101の壁体11の下部には、図9に示すように、周方向に間隔をおいて原料ガスを導入するガス導入口11bが設けられている。このガス導入口11bから原料ガスをヒータ20に対して効率よく供給できるように、輻射筒25の基端部には、反応室101のガス導入口11b方向に向けた開口部25aが設けられている。この場合、開口部25aは、ガス導入口11b側だけに設けてもよいし、ガス導入口11b側から反対側に貫通して設けてもよい。この場合、輻射筒25により、原料ガスをヒータ20に沿って誘導し、高い熱効率で加熱できるので、分散板40を省略することが可能である。
反応室101内に設けられた各ヒータ20の周囲を囲む複数の輻射筒25により、輻射筒25基端部の開口部25aから原料ガスを誘導し、ヒータ20と輻射筒25との一組で形成される上下方向に連通した空間を通って原料ガスが流通する。このように、ヒータ20の発熱部21及び輻射筒25の内側に沿って原料ガスが流れるので、高温に加熱された発熱部21及び輻射筒25からの熱が原料ガスに直接伝わって、原料ガスが高い熱効率で加熱され、トリクロロシランへの転換率を向上させることができる。
なお、輻射筒25の外側を流通する原料ガスも、輻射筒25の外側壁面及び輻射筒25からの輻射熱により加熱された反応室101の内側壁体11Aにより加熱される。
その他の構成は、第1実施形態のものと同じであり、共通部分に同一符号を付して説明を省略する。
なお、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
たとえば、反応室101の下部101Aに電極23を設けてヒータ20を接続するとともに、反応室101の下部101Aから原料ガスを供給する構成としたが、反応室の上方に電極を設け、反応室の上部から原料ガスを供給する構成としてもよい。この場合、ヒータは上部から下方へ延びるように発熱部を設ける構成とし、輻射筒の上部に開口部を設けることで、本発明の実施形態と同様の効果を得ることができる。
10 反応容器
11 壁体
11a 円筒状流路
11b ガス導入口
11c 環状流路
11A 内側壁体
11B 外側壁体
12 天板
13 底板
14 原料ガス供給管
15 ガス導出口
16 導出管
20 ヒータ
21 発熱部
22 基端部
23 電極
24 輻射板
25 輻射筒
25a 開口部
25b ネジ
30 断熱容器
40 分散板
40a 分散流路
100 トリクロロシラン製造装置
101 反応室
101A 下部
101B 上部
A 仮想発熱面

Claims (5)

  1. テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランを製造する装置であって、
    前記原料ガスを供給されてトリクロロシランと塩化水素とを含む反応ガスを生成する反応室と、
    前記反応室内に上下方向に沿って設けられた発熱部を備え、前記原料ガスを加熱する複数のヒータと、
    これらヒータの基端部に接続された複数の電極と、
    前記反応室内の空間に立設され前記ヒータの発熱部同士間に設置される輻射板とが備えられていることを特徴とするトリクロロシラン製造装置。
  2. 前記複数のヒータは、前記反応室内に同心円状に2列以上設置されており、前記輻射板は、各ヒータ列同士間に挟まれて設置されることを特徴とする請求項1記載のトリクロロシラン製造装置。
  3. 前記反応室の下部に連通して前記反応室内に前記原料ガスを導入する導入口が設けられるとともに、
    前記ヒータと前記電極との接続箇所が前記反応室の前記下部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトリクロロシラン製造装置。
  4. 前記輻射板は、前記各ヒータの周囲を囲んで配置される輻射筒であることを特徴とする請求項1記載のトリクロロシラン製造装置。
  5. 前記反応室の下部を通じて前記反応室内に前記原料ガスを導入する複数の導入口が間隔をおいて設けられており、前記輻射筒には前記導入口方向に向けた開口部が設けられることを特徴とする請求項4記載のトリクロロシラン製造装置。
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