JP5046746B2 - 光学系及びそれを有する光学機器 - Google Patents
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どの特性が大きく変化し、耐環境性が十分でない。更に空気との界面が得られないために
十分な色収差の補正作用が得られにくい。
点Pよりも拡大側又は縮小側の少なくとも一方に、光入射面と光出射面が共に屈折面で固体材料より成る第1、第2光学素子を有し、該第1、第2光学素子の材料のg線とF線に関する異常部分分散性をそれぞれΔθgF1、ΔθgF2、該第1、第2光学素子の光入出射面が共に空気に接する面としたときの屈折力をそれぞれφ1、φ2とするとき、
ΔθgF1>0.0272
ΔθgF2<−0.0278
φ1×φ2<0
なる条件を満足することを特徴としている。
ΔθgF1 > 0.0272 ・・・・・・(2)
ΔθgF2 < −0.0278 ・・・・・・(3)
Δθgd1 > 0.038 ・・・・・・(4)
Δθgd2 < −0.037 ・・・・・・(5)
νd1 < 60 ・・・・・・(6)
νd2 < 60 ・・・・・・(7)
φ1×φ2 < 0 ・・・・・・(8)
点Pよりも縮小側に配置された第1、第2光学素子の屈折力をφ1a、φ2a、材料のアッベ数をνd1a、νd2a、g線とF線に関する異常部分分散性をΔθgF1a、ΔθgF2aとする。
(φ1a×ΔθgF1a/νd1a)/(φ2a×ΔθgF2a/νd2a)>0.8
・・・・・・(9)
φ1a>0 φ2a<0 ・・・・・・(10)
なる条件式のうち少なくとも1つを満足している。
φ1b<0 φ2b>0 ・・・・・・(11)
なる条件を満足している。
θgd =(Ng−Nd)/(NF−NC)
θgF =(Ng−NF)/(NF−NC)
g線とd線に関する異常部分分散性Δθgdと、g線とF線に関する異常部分分散性ΔθgFは次のとおりである。一般的にレンズ系に使用される固体材料の部分分散比θgd、θgFを
θgd=−1.687×10−7νd3+5.702×10−5νd2
−6.603×10−3νd+1.462
θgF=−1.665×10−7νd3+5.213×10−5νd2
−5.656×10−3νd+0.7278
として近似する。
Δθgd=θgd−(−1.687×10−7νd3+5.702×10−5νd2
−6.603×10−3νd+1.462)
ΔθgF=θgF−(−1.665×10−7νd3+5.213×10−5νd2
−5.656×10−3νd+0.7278)
である。
ΔT = h・H・Δψ/ν …(b)
式(a)及び式(b)から明らかなとおり、レンズ面のパワー変化に対する各収差係数の変化は、アッベ数の絶対値が小さい(すなわち分散が大きい)ほど大きくなる。したがって、アッベ数の絶対値が小さい高分散材料を用いれば、必要な色収差を得るためのパワー変化量は小さくて済む。
又、第1光学素子GNL1に関する条件式(2)の異常部分分散性ΔθgF1の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差の補正効果が期待できる。
また収差補正上の観点から、更に望ましくは、(2a)の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
第2光学素子GL1に関して、条件式(3)の異常部分分散性ΔθgF2の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差補正効果が期待できる。
更に望ましくは、(2a)式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
第1光学素子GNL1に関して、条件式(4)の異常部分分散性Δθgd1の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差補正効果が期待できる。
更に望ましくは、(4a)式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
第2光学素子GL1に関して、条件式(5)の異常部分分散性Δθgd2の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差補正効果が期待できる。
更に望ましくは、(5a)式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
条件式(6)、(7)のアッベ数νd1、νd2の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差補正効果が期待できる。
νd2 < 50 …(7a)
更に望ましくは、(6a)、(7a)の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
νd2 < 45 …(7b)
更に望ましくは、(6b)、(7b)条件式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
νd2 < 40 …(7c)
各実施例では、条件式(2)及び(3)を満足する光学材料より成る光学素子GNL1、GL1を光学系中のレンズやレンズ表面に設けられた屈折力のある層に適用している。そして、この光学材料で構成された屈折面を非球面形状とすれば、色の球面収差などの色収差フレアを補正することができる。また、これらの光学素子と空気などの雰囲気とで界面を形成したり、比較的、屈折率の低い光学材料とで界面を形成したりすれば、界面の僅かな曲率変化で色収差を比較的大きく変化させることができるため好ましい。
(φ1a×ΔθgF1a/νd1a)/(φ2a×ΔθgF2a/νd2a)>0.9
…(9a)
なる条件を満足するのが良い。
Gp 前群
Gn 後群
Q 近軸軸上光線
R 瞳近軸光線
GNL1 光学素子
GL1 光学素子
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
SP 開口絞り
IP 像面
d d線
g g線
ΔM メリディオナル像面
ΔS サジタル像面
Claims (10)
- 物体側から像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群、フォーカスのために光軸方向に移動する正又は負の屈折力の第2レンズ群、フォーカスのために光軸方向に移動する正の屈折力の第3レンズ群からなり、光軸と瞳近軸光線の交わる点をPとするとき、点Pよりも拡大側で近軸軸上光線がレンズ面を通過する光軸からの高さの最大値が、点Pよりも縮小側で近軸軸上光線がレンズ面を通過する光軸からの高さの最大値よりも小さい光学系において、
点Pよりも拡大側又は縮小側の少なくとも一方に、光入射面と光出射面が共に屈折面で固体材料より成る第1、第2光学素子を有し、該第1、第2光学素子の材料のg線とF線に関する異常部分分散性をそれぞれΔθgF1、ΔθgF2、該第1、第2光学素子の光入出射面が共に空気に接する面としたときの屈折力をそれぞれφ1、φ2とするとき、
ΔθgF1>0.0272
ΔθgF2<−0.0278
φ1×φ2<0
なる条件を満足することを特徴とする光学系。 - 前記光学系の全系の焦点距離をft、レンズ全長をLtとするとき、
2<Lt/ft<15
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。 - 前記第1、第2光学素子の材料のg線とd線に関する異常部分分散性を各々Δθgd1、Δθgd2とするとき、
Δθgd1>0.038
Δθgd2<−0.037
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。 - 前記第1、第2光学素子の材料のアッベ数をそれぞれνd1、νd2とするとき、
νd1<60
νd2<60
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光学系。 - 前記第1、第2光学素子は共に点Pよりも縮小側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学系。
- 点Pよりも縮小側に配置された前記第1、第2光学素子の前記屈折力をφ1a、φ2aとするとき、
φ1a>0
φ2a<0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項5に記載の光学系。 - 点Pよりも縮小側に配置された前記第1、第2光学素子の屈折力をφ1a、φ2a、材料のアッベ数をνd1a、νd2a、g線とF線に関する異常部分分散性をΔθgF1a、ΔθgF2aとするとき
(φ1a×ΔθgF1a/νd1a)/(φ2a×ΔθgF2a/νd2a)>0.8
なる条件式を満足することを特徴とする請求項5又は6に記載の光学系。 - 前記第1、第2光学素子は、共に点Pに対し、拡大側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項の光学系。
- 点Pよりも拡大側に配置されている前記第1、第2光学素子の屈折力をφ1b、φ2bとするとき、
φ1b<0
φ2b>0
なる条件を満足することを特徴とする請求項8の光学系。 - 請求項1乃至9のいずれか1項の光学系を備えていることを特徴とする光学機器。
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