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JP4927791B2 - 携帯端末装置 - Google Patents

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JP4927791B2
JP4927791B2 JP2008167993A JP2008167993A JP4927791B2 JP 4927791 B2 JP4927791 B2 JP 4927791B2 JP 2008167993 A JP2008167993 A JP 2008167993A JP 2008167993 A JP2008167993 A JP 2008167993A JP 4927791 B2 JP4927791 B2 JP 4927791B2
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Description

本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものである。
従来、いわゆるスライド式の携帯電話機が知られている(特許文献1)。スライド式携帯電話機は、複数の操作ボタンを有する第1の筺体の上面に、モニタ画面を有する第2の筺体がスライド可能に配される。そして、2つの筺体が重なった状態(閉じた状態)から第2の筺体がスライドすることによって、第1の筺体の操作ボタンが外部に露出される。
一方、近年、操作ボタンの配置領域にタッチセンサ(接触センサ)を配し、タッチセンサの検出領域内で手書された文字などを、タッチセンサから入力される位置情報に基づいて認識することにより、操作ボタンによる入力のみならず、手書き入力をも可能とした携帯電話機が開発されている(特許文献2)。このように、手書き入力をも可能とすることにより、ユーザの操作性を一層向上させることができる。
このような手書き入力機能は、上記スライド式携帯電話機にも搭載することができる。
特開2007−28417号公報 特開2007−66169号公報
スライド式携帯電話機において、第1の筺体にタッチセンサが搭載された場合、通常、第2の筺体の開放が検出されたときに、タッチセンサがアクティブな状態とされる。
上記開閉検出は、たとえば、磁石とMRセンサ(磁気抵抗素子センサ)とにより行われる。即ち、2つの筺体の一方に磁石、他方にMRセンサが配され、2つの筺体が閉じた状態のとき、磁石とMRセンサが接近するような構成とされる。この場合、2つの筺体が閉じた状態から第2の筺体がスライドし始めると、開放されたと検出され、タッチセンサがアクティブな状態とされる。
ところで、開放動作の際、第2の筺体は、その背面がタッチセンサの検出面に接近した状態でスライドすることになる。このとき、製造誤差等により筺体背面にわずかな歪み等が生じていると、スライド時に筺体背面の一部がタッチセンサの検出面に触れるようなことが起こり得る。
よって、上記のように、スライド時にタッチセンサがアクティブな状態となる場合には、筺体背面の一部がタッチセンサの検出面に触れることで、タッチセンサから誤った入力が行われてしまう惧れがある。
本発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、スライドによる開放動作の際に生じるタッチセンサからの誤入力を防止することができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
本発明の携帯端末装置は、第1の筐体と、前記第1の筐体の一つの面に沿ってスライド可能な第2の筐体と、前記面に対する入力を受け付ける第1のタッチセンサと、前記第2の筐体から前記面に向かって突出する突出部と、前記突出部の位置を検出する検出部と、前記検出部からの出力に基づいて前記第1のタッチセンサによる入力を制御する制御部とを備える。ここで前記突出部は、前記第2の筐体のスライドに伴って前記面に接触しながら移動する。前記検出部は、前記面に対する入力を受け付ける第2のタッチセンサを有し、当該第2のタッチセンサによって前記面に対する前記突出部の接触位置を検出する。前記制御部は、前記第2の筐体が前記第1のタッチセンサの検出領域を外部に露出させる第1の位置にあるときに前記第1のタッチセンサによる入力を有効とし、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れたときに前記第1のタッチセンサによる入力を無効とする。
なお、上記「第1のタッチセンサによる入力を無効とする」とは、第1のタッチセンサからの検出信号を制御部が受け付けないようにすることによって入力を無効とする手法と、第1のタッチセンサを停止状態とすることで、第1のタッチセンサから検出信号が出力されないようにすることによって入力を無効にする手法とを含む概念である。
上記の構成によれば、第2の筐体が第1のタッチセンサの検出領域を外部に露出させる第1の位置にあるときに第1のタッチセンサによる入力が有効とされ、第2の筐体が第1の位置から外れたときに第1のタッチセンサによる入力が無効とされるため、第2の筺体が第1のタッチセンサの検出領域の上をスライドしている間は第1のタッチセンサからの入力が無効となる。したがって、スライド時に、第2の筺体の一部が誤って第1のタッチセンサの検出領域に触れても、誤入力を防止することができる。
さらに、本発明の携帯端末装置においては、前記面には、複数の操作ボタンが配され、前記制御部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れた位置にあるときに、前記操作ボタンによる入力を有効とするような構成とすることができる。
このような構成とすれば、第2の筺体が第1の位置から外れ、第1のタッチセンサによる入力が無効となったときに、操作ボタンによって入力操作を行うことができる。よって、ユーザの使い勝手が向上する。
さらに、本発明の携帯端末装置においては、前記検出部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れ、且つ、前記複数の操作ボタンの一部を覆う第2の位置にあることを検出し、前記制御部は、前記第2の筐体が前記第2の位置にあるときに、前記操作ボタンに前記第2の位置に応じた機能を設定するような構成とすることができる。
このような構成とすれば、操作ボタンの一部が覆われた状態にあるときに、外部に露出された操作ボタンを用いて円滑な入力操作を行うことができる。
さらに、本発明の携帯端末装置においては、前記第2の筐体には、当該第2の筐体の一つの面から画像を出力する表示部と、前記画像を透過可能な入力部とが配され、前記検出部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れる方向に最も移動した第3の位置にあることを検出し、前記制御部は、前記第2の筐体が前記第3の位置にあるときに、前記入力部による入力を有効とするような構成とすることができる。
このような構成とすれば、第2の筺体が閉じて、第1のタッチセンサや操作ボタンによる入力が十分に行えない状態となっても、入力部により入力操作が行えるため、ユーザの使い勝手が一層良くなる。
以上のとおり、本発明によれば、第2の筺体がスライドにより開放される際、第1の筺体に設けられた第1のタッチセンサから誤入力がなされるのを防止することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。図1は携帯電話機の外観構成を示す図であり、同図(a)は、第2キャビネットが開放した状態の携帯電話機の正面図、同図(b)は同じ状態での側面図である。同図(c)は同図(b)のA−A´断面図である。
携帯電話機は、第1キャビネット1と第2キャビネット2を備えている。第1キャビネット1には、キー入力・開閉検出部3(以下、単に「キー入力部」という)が配されている。キー入力部3は、機器への各種入力を検出するとともに、第1キャビネット1に対する第2キャビネット2の開閉状態を検出する。
第1キャビネット1の上面には、キー入力部3を構成する操作キー群3aが配されている。操作キー群3aは、4個のメインキー31と、方向キー32と、決定キー33と、12個のテンキー34によって構成されている。
メインキー31は、各種の機能モード(カメラ撮影モード、メール送受信モード、インターネットモードなど)の切替えを行うためのキーや電話による通話開始、終了を行うためのキーである。方向キー32は、表示画面に表示された各種メニューから所望のメニューを選択する際に操作されるキーであり、決定キー33は選択されたメニューの決定等を行うためのキーである。テンキー34は、文字、アルファベット、数字などの入力を行うためのキーである。
第2キャビネット2には液晶表示器21が配されている。液晶表示器21の表示画面側には、第3タッチセンサ22が配されている。第3タッチセンサ22は透明なシート状を有しており、第3タッチセンサ22を透して液晶表示器21の表示画面を見ることができる。
第3タッチセンサ22は、マトリクス状に配された第1透明電極と第2透明電極とを備え、これら透明電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザに触られた表示画面上の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。
第2キャビネット2は、スライド機構部4によって、第1キャビネット1に対し図1のX軸方向にスライド可能に連結されている。図1(c)に示すように、スライド機構4は、ガイド板41とガイド溝42によって構成されている。ガイド板41は、第2キャビネット2の背面の左右両端部に設けられており、その下端に突条41aを有する。ガイド溝42は、第1キャビネット1の側面に、スライド方向(図1のX軸方向)に沿って形成されている。ガイド板41の突条41aは、ガイド溝42に係合されている。なお、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが連結された状態において、第1キャビネット1の上面と第2キャビネット2の背面の間には僅かに隙間が形成されている。
携帯電話機を閉じた状態では、図1(b)に一点鎖線で示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の上に略完全に重なっている。この状態(閉じた状態)では、第2キャビネット2の背後に操作キー群3aの全てのキーが隠れた状態となる。第2キャビネット2は、ガイド板41がガイド溝42の終端位置に達するまでスライドする(開いた状態とする)ことができる。第2キャビネット2が完全に開くと、図1(a)に示すように、操作キー群3aの全てのキーが外部に露出する。
図2は、キー入力部の構成を示す図である。図2(a)は、第1キャビネットを分解した状態(上蓋側のキャビネットを省略)の正面図、図2(b)は、キーパッドの背面図である。
キー入力部3は、上記操作キー群3a(メインキー31、方向キー32、決定キー33、テンキー34)の他、キーパッド35と、第1タッチセンサ36と、第2タッチセンサ37と、回路基板38を備えている。
操作キー群3aは、キーパット35の上面に接着等により固定されている。キーパッド35はゴム等の弾性材料からなり、その背面には、図2(b)に示すように、メインキー31に対応する4個の押圧部35aと、方向キー32に対応する4個の押圧部35bと、決定キー33に対応する1個の押圧部35cと、テンキー34に対応する12個の押圧部35dが後方(回路基板38側)に突出するように形成されている。
第1タッチセンサ36は、シート状に形成され、テンキー34の配置領域に対応する大きさを有する。第1タッチセンサ36には、キーパッド35背面の押圧部35dが挿入される12個のキー孔36aが形成されている。
第1タッチセンサ36は、マトリクス状に配された第1電極と第2電極とを備え、これら電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザによって触れられた検出領域内の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。
第2タッチセンサ37は、図2のX軸方向に細長いシート状に形成されている。第2タッチセンサ37のX軸方向の長さは、第2キャビネット2のスライドストロークに対応したものとされている。
第2タッチセンサ37は、第1タッチセンサ36と同様の構造を有し、第2キャビネット2の突起(後述する)によって触れられた検出領域内の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。第2タッチセンサ37には、上端、下端の位置に、それぞれ開放領域OPと閉塞領域CLが設定されている。
回路基板38には、その上面に、押圧部35a、35b、35c、35dに対応して、それぞれ、メタルドーム(金属接点)38a、38b、38c、38dが配されている。
図3は、キー入力部がアセンブルされた状態を示す図である。同図(a)は、第2キャビネットが閉じられた状態において、図1(a)のP方向から見た携帯電話機の側面図である。この図においては、第1キャビネットのみがテンキーの位置で切断され、その内部構造が示されている。同図(b)は、同じく、図1(a)のQ方向から見た携帯電話機のテンキー側の端部の側面図である。この図においては、第1キャビネットのみが第2タッチセンサの位置で切断され、その内部構造が示されている。
第1タッチセンサ36は、メタルドーム38dがキー孔36aから臨むように、回路基板38上に配され、第2タッチセンサ37は、回路基板38の一端部に沿うように回路基板38上に配される。そして、これら第1タッチセンサ36および第2タッチセンサ37を覆うようにして、操作キー群3aが一体化されたキーパッド35が配される。このとき、押圧部35dは、キー孔36a内に挿入される。
ユーザによってテンキー34が押されると、キーパッド35の押された部分が弾性変形して押圧部35dが下方に動き、押圧部35dによってメタルドーム38dが押される。これにより、テンキー34が押されたことが検出される。メインキー31、方向キー32、決定キー33についても同様である。
また、第1キャビネット1の上面において、第1タッチセンサ36による検出領域(テンキー34を含む)が、ユーザの指などで触られると、上述のように、静電容量の変化に基づいてその位置が検出される。
第2キャビネット2の背面下部には、第1キャビネット1に向けて突出し、第1キャビネット1の上面に接触する突起23が形成されている。突起23は、Z軸方向において、第2タッチセンサ37の真上の位置になるように形成されている。
図4は、第2キャビネットが開閉したときの突起と第2タッチセンサとの位置関係について説明するための図である。説明の便宜上、第2タッチセンサ37が透視された図としている。
第2キャビネット2が完全に閉じた状態にあるときには、同図(a)に示すように、突起23は、第2タッチセンサ37の閉塞領域CL上に位置する。このときには、第2タッチセンサ37によって、突起23が閉塞領域CLにあることが検出される。この状態から、第2キャビネット2がスライド操作されると、突起23は、第1キャビネット1の上面に接触しながら、第2タッチセンサ37による検出領域内を移動する。そして、第2キャビネット2が最後までスライドされ、完全に開いた状態になると、同図(b)に示すように、突起23は、第2タッチセンサ37の開放領域OP上に位置する。このときは、第2タッチセンサ37によって、突起23が開放領域OPにあることが検出される。
このようにして、突起23が閉塞領域CLにあるか開放領域OPにあるかを第2タッチセンサ37によって検出することで、第2キャビネット2の開閉を検出することができる。
図5は、携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機は、上述した各構成要素の他、CPU100、カメラモジュール101、映像エンコーダ102、マイク103、音声エンコーダ104、キー入力回路105、通信モジュール106、メモリ107、バックライト駆動回路108、映像デコーダ109、音声デコーダ110、スピーカ111を備えている。
カメラモジュール101は、CCD等の撮像素子を有し、取り込んだ画像に応じた撮像信号を生成し、映像エンコーダ102へ出力する。映像エンコーダ102は、カメラモジュール101からの撮像信号を、CPU100が処理できるディジタルの撮像信号に変換してCPU100へ出力する。
マイク103は、音声信号を電気信号に変換して音声エンコーダ104へ出力する。音声エンコーダ104は、マイク103からの音声信号を、CPU100が処理できるディジタルの音声信号に変換してCPU100へ出力する。
キー入力回路105は、上記メタルドーム38a〜38dを含み、操作キー群3aの各キーが押されると、各キーに応じた入力信号をCPU100へ出力する。
通信モジュール106は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などを無線信号に変換し、アンテナ106aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ106aを介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などに変換してCPU100へ出力する。
メモリ107は、ROMおよびRAMを含む。メモリ107には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ107には、カメラモジュール101で撮影した画像データや通信モジュール106を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
液晶表示器21は、液晶パネル21aと、液晶パネル21aに光を供給するバックライト21bとを備えている。バックライト駆動回路108は、CPU100からの制御信号に応じた電圧信号をバックライト21bに供給する。映像デコーダ109は、CPU100からの映像信号を液晶パネル21aで表示できるアナログの映像信号に変換し、液晶パネル21aに出力する。
音声デコーダ110は、CPU100からの音声信号をスピーカ111で出力できるアナログの音声信号に変換し、スピーカ111に出力する。スピーカ111は、音声デコーダ110からの音声信号を音声として再生する。
CPU100は、カメラモジュール101、マイク103、キー入力回路105など各部からの入力信号に基づいて、通信モジュール106、映像デコーダ109、音声デコーダ110などの各部に制御信号を出力することにより、通話処理や各種の機能モードの処理を行う。
さて、本実施の形態の携帯電話機は、機器への入力操作を行うための入力モードとして、操作キー群3aのみによって入力操作を行うことができるキー入力モードの他に、ユーザが、第1タッチセンサ36の検出領域で手書き入力操作を行うことができる手書き入力モードを備えている。
そして、この携帯電話機では、手書き入力モードが設定されている場合において、第2キャビネット2が開閉された際に、第1タッチセンサ36による誤入力が生じないよう、第2キャビネット2の開閉に基づく入力設定処理が行われる。この入力設定処理は、携帯電話機が稼働している間、常時繰り返される。以下、この入力設定処理について、図6のフローチャートに従って説明する。
処理が開始されると、CPU100は、第2タッチセンサ37による入力が有効となる状態(ON状態)にし(S101)、突起23が移動したか否かを判定する(S102)。突起23の位置が変化すれば、突起23が移動したと判定することができる。
CPU100は、突起23が移動したと判定すると(S102:YES)、突起23が開放領域OPに位置しているか否かを判定する(S103)。
上記図4(b)に示すように、第2キャビネット2が完全に開放された場合には、突起23は開放領域OPに位置するので、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置していると判定し(S103:YES)、第1タッチセンサ36による入力を有効状態(ON状態)に設定する(S104)。第1タッチセンサ36による入力が有効状態に設定された場合には、第1タッチセンサ36からの位置信号がCPU100によって受け付けられる状態となる。
図7は、第2キャビネットが完全に開放された状態で行われる手書き入力操作の一例を示す図である。
同図(a)に示すように、ユーザが、第1タッチセンサ36の検出領域内において、第1キャビネット2の上面に触れながら指で文字を描くと、その軌跡に基づいて文字が認識され、表示画面上に設定されたボックス内に認識された文字が大きく表示される。そして、その後、ボックス内での文字表示が消え、同図(b)に示すように、表示画面上の所定の文章入力位置に認識された文字が表示される。
図6に戻り、第2キャビネット2が完全に開放されていない場合には、突起23は開放領域OPを外れたところに位置する。これにより、ステップS103において、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置していないと判定すると(S103:NO)、第1タッチセンサ36による入力を無効状態(OFF状態)に設定する(S105)。なお、もともと第1タッチセンサ36による入力が無効状態であれば、その状態が維持されることになる。第1タッチセンサ36による入力が無効状態に設定された場合には、第1タッチセンサ36からの位置信号がCPU100によって受け付けられない状態となる。
このように、第2キャビネット2がスライド操作されて、第2キャビネット2が第1タッチセンサ36の検出領域上にある状態では、第1タッチセンサ36による入力が有効となることがない。このため、製造誤差等によって第2キャビネット2の背面が歪むなどし、スライド時に背面の一部が第1キャビネット1の上面に接触するようなことが生じても、第1タッチセンサ36による誤入力が防止される。
以上、本実施の形態によれば、第1タッチセンサ36を用いた手書き入力が行えるので、ユーザによる操作性が向上する。また、第2キャビネット2のスライド動作時における第1タッチセンサ36への誤入力が防止されるので、第1タッチセンサ36を用いた入力操作の信頼性を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、第2キャビネット2の開閉を検出するための構成として、第2キャビネット2側には突起23を形成するだけでよく、磁石とMRセンサを用いる従来の構成に比べ、部品点数の削減とコストの低減を図ることができる。さらに、第2キャビネット2内に、磁石やMRセンサ等の構成部品を配するスペースが不要となるため、第2キャビネット2の薄型化が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、また、本実施の形態は、以下のように変更することもできる。
<変更例1>
図8は、変更例1に係る第2キャビネットの開閉に基づく入力設定処理を示すフローチャートである。
変更例1では、突起23が開放領域OPの位置から外れた場合に、第1タッチセンサ36による手書き入力操作に代えて、テンキー34による入力操作が可能となる点が上記実施の形態と相違する。以下、図8に従って具体的な動作を説明する。なお、この入力設定処理も、上記実施の形態と同様、携帯電話機が稼働している間、常時繰り返される。
処理が開始されると、CPU100は、第2タッチセンサ37による入力を有効状態にし(S201)、突起23が移動したか否かを判定する(S202)。CPU100は、突起23が移動したと判定すると(S202:YES)、突起23が開放領域OPに位置しているか否かを判定する(S203)。
第2キャビネット2が完全に開放されることにより、突起23が開放領域OPに位置していれば、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置している判定し(S203:YES)、第1タッチセンサ36による入力を有効状態に設定するとともに、テンキー34による入力を無効状態(OFF状態)に設定する(S204)。こうして、第1タッチセンサ36を用いた手書き入力が行える状態となる。
なお、テンキー34による入力が無効状態に設定された場合には、テンキー34からの入力信号がCPU100によって受け付けられない状態となる。
一方、ステップS203において、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置していないと判定すると(S203:NO)、次に、突起23が閉塞領域CLに位置しているか否かを判定する(S205)。CPU100は、突起23が閉塞位置CLに位置していないと判定すると(S205:NO)、第1タッチセンサ36による入力を無効状態に設定するとともに、テンキー34による入力を有効状態(ON状態)に設定する(S206)。テンキー34による入力が有効状態に設定された場合には、テンキー34からの入力信号がCPU100によって受け付けられる状態となる。
こうして、第1タッチセンサ36による手書き入力に代わって、テンキー34による入力が行える状態となる。
ユーザが、たとえば、第2キャビネット2を完全に開いた状態で手書き入力をしていたが、途中でテンキー34による入力に変えたくなったとき、第2キャビネット2を、テンキー34の上にかからない程度まで閉じれば、テンキー34による入力に切り替わるため、その後、テンキー34を用いて入力することが可能となる。
第2キャビネット2が完全に閉じられることにより、S205において、CPU100は、突起23が閉塞位置CLにあると判定すると、第1タッチセンサ36による入力を無効状態に設定するとともにテンキー14による入力を無効状態に設定する(S207)。
以上のように、変更例1の構成とすれば、ユーザは、必要に応じて、容易に入力方法を切り替えることができ、ユーザの使い勝手が向上する。
なお、上記変更例1の構成では、第2キャビネット2が完全に閉じてテンキー34が全て第2キャビネット2で覆われない限り、テンキー34の入力ができるよう構成されているが、第2キャビネット2がテンキー34の一部を覆うような位置になったことを第2タッチセンサ37により検出すると、テンキー34による入力を無効状態に設定し、テンキー34が受け付けられなくなるような構成とすることもできる。この場合、テンキー34の一部が覆われるまで第2キャビネット2を閉じすぎてしまうと、キー入力ができなくなるので、テンキー34が全て外部に開放された適正な状態での使用を、ユーザに促すことができる。
<変更例2>
図9は、変更例2に係る携帯電話機の使用形態を説明する図である。同図(a)、(b)、(c)は、それぞれ、第2キャビネット2をノーマルモード、テレビモード、ラジオモードの位置まで閉じた状態を示し、同図(d)は、第2キャビネット2を完全に閉じた状態を示す。
変更例2では、第2キャビネット2が閉じられる度合い、即ち、操作キー群3aの各キーの外部への開放状況に応じて各キーの機能設定がなされる点、および、第2キャビネット2が完全に閉じられた状態でも、第2キャビネット2の表示画面上で入力操作が行えるようにした点が上記実施の形態、および変更例1と相違する。
図9に示すように、第2タッチセンサ37には、開放領域OP、閉塞領域CLに加えて、ラジオモード判別領域M1、テレビモード判別領域M2、ノーマルモード判別領域M3が設定されている。これにより、突起23が各判別領域M1〜M3に位置していることが、第2タッチセンサ37からの出力によって検出される。
なお、この変更例2の携帯電話機には、図5に示す上記実施の形態の構成に加え、ラジオ放送を受信して所定の信号処理を行うラジオモジュールとテレビ放送を受信して所定の信号処理を行うテレビモジュールが備えられている。
図10は、変更例2に係る第2キャビネットの開閉に基づく入力設定処理を示すフローチャートである。以下、図10に従って具体的な動作を説明する。なお、この入力設定処理も、上記実施の形態と同様、携帯電話機が稼働している間、常時繰り返される。
処理が開始されると、CPU100は、第2タッチセンサ37による入力を有効状態にし(S301)、突起23が移動したか否かを判定する(S302)。CPU100は、突起23が移動したと判定すると(S302:YES)、突起23が開放領域OPに位置しているか否かを判定する(S303)。
第2キャビネット2が完全に開放されることにより、突起23が開放領域OPに位置していれば、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置している判定し(S303:YES)、第1タッチセンサ36による入力を有効状態に設定するとともに、テンキー34による入力を無効状態に設定する(S304)。こうして、第1タッチセンサ36を用いた手書き入力が行える状態となる。
一方、ステップS303において、CPU100は、突起23が開放領域OPに位置していないと判定すると(S303:NO)、次に、突起23が閉塞領域CLに位置しているか否かを判定する(S305)。CPU100は、突起23が閉塞位置CLに位置していないと判定すると(S305:NO)、第1タッチセンサ36による入力を無効状態に設定する(S306)。
次に、CPU100は、第2タッチセンサ37からの出力に基づいて、突起23が各判別領域M1〜M3のどこに位置しているかを判定する。
CPU100は、突起23がラジオモード判別領域M1に位置していると判定すると(S307:M1)、ラジオモードであると判別して(S308)、ラジオモード用のキー設定を行う(S309)。即ち、図9(c)に示すように、ラジオモードで使用できる下2列の6個のテンキー34の各々に、たとえば、「バンド切替え」、「チューニング」、「音量調整」等のラジオモードに必要な機能設定を行う。上記6個のテンキー34以外のキーは、ラジオモードでは第2キャビネット2に覆われて使用されないので、無効状態(OFF状態)に設定する。そして、CPU100は、機能設定したキーによる入力を有効状態(ON状態)に設定する(S314)。こうして、ユーザは、外部に開放された6個のテンキー34を用いてラジオモードの入力操作を行うことにより、ラジオ放送を聴くことができる。
一方、CPU100は、ステップS307において、突起23がテレビモード判別領域M2に位置していると判定すると(S307:M2)、テレビモードであると判別して(S310)、テレビモード用のキー設定を行う(S311)。即ち、図9(b)に示すように、テレビモードで使用できる全てのテンキー34の各々に、たとえば、「チャンネル切替え」、「音声切替え」、「音量調整」等のテレビモードに必要な機能設定を行う。テンキー34以外のキーは、テレビモードでは第2キャビネット2に覆われて使用されないので、無効状態(OFF状態)に設定する。そして、CPU100は、機能設定したキーによる入力を有効状態に設定する(S314)。こうして、ユーザは、外部に開放された全てのテンキー34を用いてテレビモードの入力操作を行うことにより、テレビ放送を観ることができる。
さらに、CPU100は、ステップS307において、突起23がノーマルモード判別領域M3に位置していると判定すると(S307:M3)、ノーマルモードであると判別して(S312)、ノーマルモード用のキー設定を行う(S313)。即ち、図9(a)に示すように、操作キー群3aの全てのキーに、それらキー本来の機能設定(携帯電話機として使用される場合の機能設定)を行う。そして、CPU100は、操作キー群3aの全てキーによる入力を有効状態に設定する(S314)。こうして、ユーザは、上記変更例1と同様、手書き入力操作に代えて、テンキー34による入力操作が行えるようになる。
さて、第2キャビネット2が完全に閉じられると、CPU100は、S305において、突起23が閉塞位置CLにあると判定する。すると、CPU100は、第1タッチセンサ36による入力を無効状態に設定するとともにテンキー34による入力を無効状態に設定する(S315)。さらに、CPU100は、第3タッチセンサ22上の複数の領域にソフトキー24を割り当て、それぞれのソフトキー24に所定の機能を設定する(S316)。そして、第3タッチセンサ22による入力を有効状態に設定する。(S317)。第3タッチセンサ22による入力が有効状態に設定された場合には、第3タッチセンサ22からの位置信号がCPU100によって受け付けられる状態となる。こうして、ユーザは、第3タッチセンサ22のソフトキー24によって入力操作を行うことができるようになる。
以上のように、変更例2の構成とすれば、第2キャビネット2の位置に応じて操作キー群3aの各キーの機能が設定されるので、第2キャビネット2によって操作キー群3aの一部のキーが隠された状態にあるときでも、外部に開放された一部のキーを有効に利用し、そのキーの個数に応じて設定された機能モード(ラジオモード、テレビモードなど)の入力操作を行うことができる。
さらに、変更例2の構成によれば、第2キャビネット2が完全に閉じて、第1タッチセンサ36や操作キー群3aによる入力操作が行えなくなっても、第3タッチセンサ22を用いて入力操作が行えるので、ユーザの使い勝手が一層良くなる。
<その他>
本発明の実施形態は、上記以外に種々の変更が可能である。たとえば、上記実施の形態では、第1タッチセンサ36と第2タッチセンサ37が個々に設けられているが、これに限らず、第1タッチセンサ36と第2タッチセンサ37が一体化されても良い。この場合、たとえば、1つのセンサ面に第1タッチセンサ36に相当する検出領域と第2タッチセンサ37に相当する検出領域が設定されるような構成とすることができる。
また、上記実施の形態では、第1タッチセンサ36、第2タッチセンサ37、第3タッチセンサ22が、全て静電式のタッチセンサとされているが、これらの一部あるいは全てを他の方式のタッチセンサ、たとえば、感圧式のタッチセンサとしても良い。
さらに、上記実施の形態では、第2キャビネット2の上面に触れられることで、第1タッチセンサ36および第2タッチセンサ37からの入力が受け付けられる構成とされているが、第1タッチセンサ36および第2タッチセンサ37の感度によっては、第2キャビネット2の上面からユーザの指や突起23等がやや離れた状態でも入力が受け付けられる場合がある。なお、特許請求の範囲に記載された第1のタッチセンサおよび第2のタッチセンサは、このように、第2キャビネット2の上面(検出領域)から指等がやや離れた状態でも入力を受け付けるような構成を広く含むものである。
同様に、第3タッチセンサ22についても、感度によっては、表示画面からユーザの指等がやや離れた状態でも入力が受け付けられる場合がある。
さらに、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)等であっても良い。
さらに、上記実施の形態では、第1タッチセンサ36による入力を無効とする手法として、第1タッチセンサ36からの位置信号をCPU100が受け付けなくする手法をとっているが、これに限らず、第1タッチセンサ36を停止状態とすることによって第1タッチセンサ36から位置信号が出力されなくする手法をとることもできる。
さらに、上記変更例1の構成では、突起23が開放領域OPにあるときに、第1タッチセンサ36による入力を有効状態に設定するとともに、テンキー34による入力を無効状態に設定するようにしている。しかし、これに限らず、突起23が開放領域OPにあるときに、第1タッチセンサ36による入力を有効状態に設定するとともに、テンキー34による入力も有効状態に設定するようにしても良い。なお、この場合も、突起23が開放領域OPから外れれば、第1タッチセンサ36による入力は無効状態に設定され、テンキー34による入力のみ有効状態のままとされる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図 実施の形態に係るキー入力部の構成を示す図 実施の形態に係るキー入力部がアセンブルされた状態を示す図 実施の形態に係る第2キャビネットが開閉したときの突起と第2タッチセンサとの位置関係について説明するための図 実施の形態に係る携帯電話機の全体構成を示すブロック図 第の実施に係る第2キャビネットの開閉に基づく入力設定処理を示すフローチャート 実施の形態に係る第2キャビネットが完全に開放された状態で行われる手書き入力操作の一例を示す図 変更例1に係る第2キャビネットの開閉に基づく入力設定処理を示すフローチャート 変更例2に係る携帯電話機の使用形態を説明する図 変更例2に係る第2キャビネットの開閉に基づく入力設定処理を示すフローチャート
符号の説明
1 第1キャビネット(第1の筺体)
2 第2キャビネット(第2の筺体)
21 液晶表示器(表示部)
22 第3タッチセンサ(入力部)
23 突起(突出部)
34 テンキー(操作ボタン)
36 第1タッチセンサ(第1のタッチセンサ)
37 第2タッチセンサ(検出部、第2のタッチセンサ)
100 CPU(制御部)

Claims (4)

  1. 第1の筐体と、
    前記第1の筐体の一つの面に沿ってスライド可能な第2の筐体と、
    前記面に対する入力を受け付ける第1のタッチセンサと、
    前記第2の筐体から前記面に向かって突出する突出部と、
    前記突出部の位置を検出する検出部と、
    前記検出部からの出力に基づいて前記第1のタッチセンサによる入力を制御する制御部とを備え、
    前記突出部は、前記第2の筐体のスライドに伴って前記面に接触しながら移動し、
    前記検出部は、前記面に対する入力を受け付ける第2のタッチセンサを有し、当該第2のタッチセンサによって前記面に対する前記突出部の接触位置を検出し、
    前記制御部は、前記第2の筐体が前記第1のタッチセンサの検出領域を外部に露出させる第1の位置にあるときに前記第1のタッチセンサによる入力を有効とし、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れたときに前記第1のタッチセンサによる入力を無効とする、ことを特徴とする携帯端末装置。
  2. 請求項1において、
    前記面には、複数の操作ボタンが配され、
    前記制御部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れた位置にあるときに、前記操作ボタンによる入力を有効とする、
    ことを特徴とする携帯端末装置。
  3. 請求項2において、
    前記検出部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れ、且つ、前記複数の操作ボタンの一部を覆う第2の位置にあることを検出し、
    前記制御部は、前記第2の筐体が前記第2の位置にあるときに、前記操作ボタンに前記第2の位置に応じた機能を設定する、
    ことを特徴とする携帯端末装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記第2の筐体には、当該第2の筐体の一つの面から画像を出力する表示部と、前記画
    像を透過可能な入力部とが配され、
    前記検出部は、前記第2の筐体が前記第1の位置から外れる方向に最も移動した第3の位置にあることを検出し、
    前記制御部は、前記第2の筐体が前記第3の位置にあるときに、前記入力部による入力を有効とする、
    ことを特徴とする携帯端末装置。
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