JP4906956B2 - アプリケーション連動再生を行う再生装置および再生方法 - Google Patents
アプリケーション連動再生を行う再生装置および再生方法 Download PDFInfo
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Description
再生部は、パッケージ情報に示されているデジタルストリームのうち、カレントタイトルを構成するデジタルストリーム(光記録媒体または磁気記録媒体に記録されているもの)を再生する。
再生の客体が、再生の途中で入れ代わるようなケースを事前に察知するには、再生装置内の再生部が、ストリームや再生制御情報等、再生対象の同一性を逐次チェックすればよい。しかしチェックすべき情報の種類は多岐にわたるため、かかるチェックは、再生部に大きな負担をもたらす。
以降、本発明に係る記録媒体の実施形態について説明する。先ず始めに、本発明に係る再生装置の実施行為のうち、使用行為についての形態を説明する。図1は、本発明に係る再生装置の、使用行為についての形態の一例を示す図である。図1において、本発明に係る再生装置は、再生装置200である。この再生装置200は例えば、リモコン300、テレビ400により形成されるホームシアターシステムに、映画作品を供給するという用途に供される。
PLAYLISTディレクトリには、拡張子MPLSが付与されたファイル(00001.MPLS)が存在する。
BDJAディレクトリには、拡張子JARが付与されたファイル(00001.JAR)が存在する。
以下、これらのファイルについて説明する。
<AVClip>
先ず初めに、拡張子.M2TSが付与されたファイルについて説明する。図3は、拡張子.M2TSが付与されたファイルがどのように構成されているかを模式的に示す図である。拡張子.M2TSが付与されたファイル(00001.M2TS)は、AVClipを格納している。AVClipは(中段)、複数のビデオフレーム(ピクチャpj1,2,3)からなるビデオストリーム、複数のオーディオフレームからなるオーディオストリームを(上1段目)、PESパケット列に変換し(上2段目)、更にTSパケットに変換し(上3段目)、同じく字幕系のプレゼンテーショングラフィクスストリーム(下1段目のPGストリーム)及び対話系のインタラクティブグラフィクスストリーム(下1段目のIGストリーム)をTSパケットに変換して(下3段目)、これらを多重化することで構成される。
<Clip情報>
拡張子“CLPI”が付与されたファイル(00001.CLPI)は、AVClipのそれぞれに1対1に対応するClip情報である。管理情報故に、Clip情報は、AVClipにおけるストリームの符号化形式、フレームレート、ビットレート、解像度等の情報や、GOPの先頭位置を示すEP_mapをもっている。
<PlayList情報>
拡張子“MPLS”が付与されたファイル(00001.MPLS)は、PlayList(PL)情報を格納したファイルである。PL情報は、AVClipを参照してプレイリストを定義する情報である。図4は、PL情報の構成を示す図であり、本図の左側に示すように、PL情報は、『MainPath情報』、『PLMark情報』、『SubPath情報』から構成される。
SubPath情報(SubPath())は、SubClipの時間軸上にIn_Time,Out_Timeを指定することで1つ以上の再生区間を定義する情報であり、図9に示す内部構成を有している。本図に示すようにSubPath情報は、破線の引き出し線sh1に示すように複数のSubPlayItem情報(SubPlayItem())からなる。破線sh2を用いてクローズアップしているように、SubPlayItem情報は、『Clip_information_file_name』と、『In_time』と、『Out_time』と、『Sync_PlayItem_Id』と、『Sync_start_Pts_of_PlayItem』とからなる。SubClipの時間軸上に対する、In_Time,Out_Timeの指定は、『Clip_information_file_name』、『In_time』、『Out_time』によりなされる。『Sync_PlayItem_Id』及び『Sync_start_Pts_of_PlayItem』は、SubClip時間軸上の再生区間と、PL時間軸とを同期させるという同期指定をなす。この同期指定により、PL時間軸と、SubClip時間軸とは同期して進行することになる。
<Javaアプリケーション>
Javaアプリケーションについて説明する。Javaアプリケーションは、仮想マシンのヒープ領域(ワークメモリとも呼ばれる)にロードされた1つ以上のxletプログラムからなる。このワークメモリにロードされたxletプログラム、及びデータから、アプリケーションは構成されることになる。以上がJavaアプリケーションの構成である。
<Javaアーカイブファイル>
Javaアーカイブファイル(図2の00001.JAR)は、1つ以上のクラスファイル、1つ以上のデータファイル等を1つにまとめることで得られるファイルである。図11(a)は、アーカイブファイルにより収められているプログラム、データを示す図である。本図におけるデータは、枠内に示すディレクトリ構造が配置された複数ファイルを、Javaアーカイバでまとめたものである。枠内に示すディレクトリ構造は、Rootディレクトリ、javaディレクトリ、imageディレクトリとからなり、Rootディレクトリにcommon.pkgが、javaディレクトリにクラスファイル(aaa.class,bbb.class)が、imageディレクトリに、menu.jpgが配置されている。Javaアーカイブファイルは、これらをJavaアーカイバでまとめることで得られる。かかるクラスファイル及びデータは、BD-ROMからキャッシュに読み出されるにあたって展開され、キャッシュ上で、ディレクトリに配置された複数ファイルとして取り扱われる。Javaアーカイブファイルのファイル名における"00001"という5桁の数値は、Java アーカイブファイルのIDを示し、BD-Jオブジェクトは、この値を用いて Java アーカイブファイルを参照する。本Javaアーカイブファイルがキャッシュに読み出された際、このファイル名における数値を参照することにより、任意のJavaアプリケーションを構成するプログラム、データを取り出すことができる。
以上が拡張子BOBJを付したファイルについての説明である。
INDEX.BDMVは、BD-ROM全体に関する管理情報であり、映画作品のプロバイダを特定する識別子であるorganizationIDや、プロバイダが提供するBD-ROMのそれぞれに割り当てられた識別子であるdiscID等の情報を持ち、再生装置へのディスク挿入後に、INDEX.BDMVが最初に読み出されることで、再生装置においてディスクが一意に認識される。加えて、INDEX.BDMV にはBD-ROMにおいて再生可能となる複数のタイトルと、個々のタイトルを規定するBD-Jオブジェクトとを対応付けて示すテーブルが含まれる。以降、BD-ROMに記録され得るタイトルの類型について説明する。BD-ROMに記録され得るタイトルには、『FirstPlayTitle』、『Top_menuTitle』、『Title#1,#2,#3』といったものがある。
『Title#1,#2,#3』とは、一般的な映画作品にあたるTitleである。これら『FirstPlayTitle』、『Top_menuTitle』、『Title#1,#2,#3』といったタイトルと、個々のBD-Jオブジェクトとの対応付けを示すのがINDEX.BDMVである。
続いて本発明に係る再生装置の実施形態について説明する。図18は、再生装置のハードウェア構成を示す図である。再生装置は、BD-ROMドライブ1、Read Buffer2、デマルチプレクサ3、ビデオデコーダ4、ビデオプレーン5、P-Graphicsデコーダ6、Presentation Graphicsプレーン7、合成部8、フォントゼネレータ9、I-Graphicsデコーダ10、スイッチ11、Interactive Graphicsプレーン12、合成部13、CLUT部14、CLUT部15、オーディオデコーダ16、Network Device17、Local Storage18、Read Buffer19、デマルチプレクサ20、命令ROM21、ユーザイベント処理部22、PSRセット23、CPU24、シナリオメモリ25、Local Memory26、スイッチ27とから構成される。
BD-ROMドライブ1は、BD-ROMのローディング/イジェクトを行い、BD-ROM100に対するアクセスを実行する。
デマルチプレクサ(De-MUX)3は、Read Buffer2からTSパケットを取り出して、取り出したTSパケットをPESパケットに変換する。そして変換により得られたPESパケットのうち、CPU24から設定されたPIDをもつものをビデオデコーダ4、P-Graphicsデコーダ6、I-Graphicsデコーダ10、オーディオデコーダ16のどれかに出力する。
ビデオプレーン5は、非圧縮形式のピクチャを格納しておくためのプレーンである。プレーンとは、再生装置において一画面分の画素データを格納しておくためのメモリ領域である。ビデオプレーン5における解像度は1920×1080であり、このビデオプレーン5に格納されたピクチャデータは、16ビットのYUV値で表現された画素データにより構成される。ビデオプレーン5では、ビデオストリームにおける一フレーム毎の再生映像を、スケーリングすることができる。スケーリングとは、一フレーム毎の再生画像をビデオプレーン5全体の1/4(クオータという)、1/1(フルスクリーンという)のどちらかに変化させることである。かかるスケーリングを、BD-JモードにおいてCPU24からの指示に従い実行するので、ビデオストリームの再生画像を、画面の隅に追いやったり、全面的に出すという画面演出が可能になる。
フォントゼネレータ9は、文字フォントを用いてtextSTストリームに含まれるテキストコードをビットマップに展開してPresentation Graphicsプレーン7に書き込む。
CLUT部15は、DVDライクモード(従来のDVDの再生のようなデジタルストリームを再生するモード)で動作しているときには、Interactive Graphicsプレーン12に格納された非圧縮グラフィクスにおけるインデックスカラーを、Y,Cr,Cb値に変換する。BD-Jモード(Javaアプリケーションとデジタルストリームとを連動して再生するモード)で動作しているときには、αRGBのフルカラーを、Y,Cr,Cbに変換する。なお、Javaアプリケーションは、タイトルにバウンドされていてもいなくても良く、更にはディスクにバウンドしていてもいなくても良い。
以上がAVClip再生に係る構成要素である。続いてBD-Jモードでの動作に係る構成要素(Network Device17〜De-mux20)について説明する。
ユーザイベント処理部22は、リモコンや再生装置のフロントパネルに対するキー操作に応じて、その操作を行うユーザイベントをCPU24に出力する。
PSR5は、1〜999の値に設定されることで、現在の再生時点が属するチャプター番号を示し、0xFFFFに設定されることで、再生装置においてチャプター番号が無効であることを示す。
PSR7は、0〜255の値に設定されることで、現在の再生時点が属するPlayItem(カレントPlay Item)の番号を示す。
図19は、命令ROM21に格納されたソフトウェアと、ハードウェアとからなる部分を、レイヤ構成に置き換えて描いた図である。本図に示すように、再生装置のレイヤ構成は、以下のa),b),c)からなる。つまり、
a)BD Player Deviceの第1階層、
b)BD Player Modelの第2階層、
c)Application Runtime Enviromentの第3階層からなる。
これらの階層のうち図18に示した再生装置のハードウェア構成は、第1階層に属することになる。本図の第1階層“BD Player Device”には、図18に示したハードウェア構成のうちビデオデコーダ4、P-Graphicsデコーダ6、I-Graphicsデコーダ10、オーディオデコーダ16からなる“デコーダ”と、ビデオプレーン5、Presentation Graphicsプレーン7、Interactive Graphicsプレーン12からなる“プレーン”、BD-ROM及びそのファイルシステム、Local Storage18及びそのファイルシステムと、ネットワークデバイス17とを含む。
b2)Playback Control Engine32の層
b1)Virtual File System38及びPresentation Engine31の層
からなり、自身より上位の階層に対し、ファンクションAPIを提供する。
このうち図18に示したPSRセット23やシナリオメモリ25は、Playback Control Engine32内に存在することになる。
第3階層“Application Runtime Enviroment”は、以下のc1)c2)のスタック階層からなる。つまり、
c2)モジュールマネージャ33が存在する層
c1)DVDライクモジュール29a、Javaプラットフォーム29bが存在する層
からなる。
以降、このソフトウェア構造における各構成要素について説明する。
<DVDライクモジュール29a、Javaプラットフォーム29b>
DVDライクモジュール29aは、ナビゲーションコマンドを解読し、解読結果に基づきPlayback Control Engine32に対するファンクションコールを実行する。
d1-1)Java仮想マシン30
d1-2)Java仮想マシンが動作するためのミドルウェア
を階層化した構成になっている。
<Java仮想マシン30>
Java仮想マシン30は、アプリケーションを構成するxletプログラムをワークメモリにロードして、xletプログラムを解読し、解読結果に従って、下位層に対する制御を行う。下位層への制御は、メソッドをミドルウェアに発行して、BD再生装置が対応しているファンクションコールに置き換えさせ、置換後のファンクションコールをPlayback Control Engine32に発行することでなされる。
(Java仮想マシン30の内部構成)
ここでJava仮想マシン30の内部構成について説明する。図20は、Java仮想マシン30の内部構成を示す図である。本図に示すようにJava仮想マシン30は、CPU24と、ユーザクラスローダ52、メソッドエリア53、ワークメモリ54、スレッド55a,b・・・n、Javaスタック56a,b・・・nとから構成される。
ワークメモリ54は、いわゆるヒープエリアであり、様々なクラスファイルのインスタンスが格納される。ワークメモリ54には、常駐型のレジデントアプリケーションやメソッドエリア53に読み出されたクラスファイルに対応するインスタンスが格納される。このインスタンスが、アプリケーションを構成するxletプログラムである。かかるxletプログラムをワークメモリ54に配置することによりアプリケーションは実行可能な状態になる。
<Presentation Engine31>
Presentation Engine31は、AV再生ファンクションを実行する。再生装置のAV再生ファンクションとは、DVDプレーヤ、CDプレーヤから踏襲した伝統的な機能群であり、再生開始(Play)、再生停止(Stop)、一時停止(Pause On)、一時停止の解除(Pause Off)、Still機能の解除(still off)、速度指定付きの早送り(Forward Play(speed))、速度指定付きの巻戻し(Backward Play(speed))、音声切り換え(Audio Change)、副映像切り換え(Subtitle Change)、アングル切り換え(Angle Change)といった機能である。AV再生ファンクションを実現するべく、Presentation Engine31は、Read Buffer2上に読み出されたAVClipのうち、所望の時刻にあたる部分のデコードを行うよう、ビデオデコーダ4、P-Graphicsデコーダ6、I-Graphicsデコーダ10、オーディオデコーダ16を制御する。所望の時刻としてPSR8(カレントPTM)に示される箇所のデコードを行わせることにより、AVClipにおいて、任意の時点を再生可能にすることができる。
<Playback Control Engine32>
再生制御エンジン(Playback Control Engine32(PCE))32は、プレイリストに対する再生制御ファンクション(i)、PSRセット23における状態取得/設定ファンクション(ii)といった諸機能を実行する。PLに対する再生制御ファンクションとは、Presentation Engine31が行うAV再生ファンクションのうち、再生開始や再生停止を、カレントPL情報及びClip情報に従って行わせることをいう。これら機能(i)〜(ii)は、DVDライクモジュール29a〜Javaプラットフォーム29bからのファンクションコールに応じて実行する。
<モジュールマネージャ33>
モジュールマネージャ33は、INDEX.BDMVを読み出して、このINDEX.BDMVにおける複数のタイトル情報のうち、1つをカレントタイトル情報として選ぶ。そしてそのカレントタイトル情報に示されるBD-Jオブジェクトを読み出す。そしてこのBD-Jオブジェクトに記述されているPlayList情報に基づき、再生制御を行うよう、再生制御エンジンを制御する。またBD-Jオブジェクトに記述されるJavaアーカイブファイルを読み出して、実行するようJava仮想マシンを制御する。
Titleには、BD-ROMのローディング時に最初に再生される『FirstPlayTitle』、Top-Menuを構成する『Top_menuTitle』、これら以外の一般的な『Title』がある。また、図中の矢印jh1,2,3,4,5,6,7,8は、Title間の分岐を象徴的に示す。本図に示される状態遷移とは、BD-ROMローディング時に、『FirstPlayTitle』が再生され、『Top_menuTitle』への分岐が発生して、トップメニューに対する選択待ちになるというものである。
<ネットワーク管理モジュール37>
ネットワーク管理モジュール37は、アプリケーションからのメソッド呼出に従って、Virtual Package構築に必要なデータを、映画作品のプロバイダが運営しているWWWサイトからダウンロードする。Virtual Package構築に必要なデータには、マージ管理情報ファイル、署名情報ファイル、及びBD-ROM上のファイルを置き換え、もしくは追加するファイル(PlayList情報、Clip情報、AVClip、Java アーカイブファイルなど)がある。Work Memory54上のアプリケーションによるダウンロード要求がなされると、ネットワーク管理モジュール37は、ネットワークを通じて、Virtual Package構築に必要なデータをダウンロードし、Local Storage18に書き込んでゆく。
<Virtual FileSystem部38>
Virtual FileSystem部38は、第2階層に属する構成要素の1つであり、アプリケーションからのメソッド呼出に従い、Virtual Packageを構築する。Virtual Packageの構築処理には、Virtual Packageを構成する各AVClipの状態管理と、Virtual Package情報の生成処理とが含まれる。
1.Virtual Package情報
Virtual Package情報は、BD-ROMにおけるボリューム管理情報を拡張した情報である。ここでボリューム管理情報は、ある記録媒体上に存在するディレクトリ−ファイル構造を規定する情報であり、ディレクトリについてのディレクトリ管理情報、ファイルについてのファイル管理情報とからなる。
i)Local Storage18上のPlayList(00002.MPLS)についてのファイル管理情報を、BDボリューム管理情報におけるPLAYLISTディレクトリのディレクトリ管理情報に追加し、
ii)Local Storage18上のClip情報#2、Clip情報#3、Clip情報#4(00002.CLPI,00003.CLPI,00004.CLPI)についてのファイル管理情報を、BDボリューム管理情報におけるCLIPINFディレクトリのディレクトリ管理情報に追加し、
iii)Local Storage18上のAVClip#2、AVClip#3、AVClip#4(00002.M2TS,00003.M2TS,00004.M2TS)についてのファイル管理情報を、BDボリューム管理情報におけるSTREAMディレクトリのディレクトリ管理情報に追加し、
iv)Local Storage18上のJavaアーカイブファイル(00002.JAR) についてのファイル管理情報を、BDボリューム管理情報におけるBDJAディレクトリのディレクトリ管理情報に追加する。
こうして作成されたVirtual Package情報を、Playback Control Engine32に引き渡す。これにより、Playback Control Engine32は、Local Storage18上のPlayList情報、Clip情報、AVClip、Javaアーカイブファイルを、BD-ROM上のPlayList情報、Clip情報、AVClip、Javaアーカイブファイルと対等に扱うことができる。以上がVirtual Package情報生成についての説明である。
続いて、このVirtual Package情報のアップデートのタイミングについて説明する。
図21において矢印jh1,2,3,4・・・・・に示された参照符号の数値順に分岐がなされ、BD-ROMがイジェクトされたものとする。そうすると、BD-ROMがローディングされてから、イジェクトされるまでの連続時間帯を一本の時間軸と同視することができる。この時間軸を、ディスク全体の時間軸とする。図23(a)は、ディスク全体の時間軸を示す図であり、図23(b)は、この時間軸における構成を示す。図23(b)に示すように、ディスク全体の時間軸は、FirstPlay Titleが再生されている区間、Top_Menu Titleが再生されている区間、title#1が再生されている区間等からなる。これらTitleの再生区間はどのように規定されているかというと、Titleは、唯一のBD-J Objectから構成されるので、どれかのBD-J Objectが、有効になっている期間をTitleの再生区間と考えることができる。このTitleの再生区間の狭間、つまりあるTitleから、別のTitleへの切り換わる区間(Title Change)が、Virtual Package情報のアップデート時期になる。
まず、Javaアプリケーションは、現在のマージ管理情報ファイルをサーバに送信する(ステップS11)。これによりダウンロードを要求する。サーバからデータを受信したか否かを判断する(ステップS12)。ダウンロードすると、Javaアプリケーションは、対応するディスクディレクトリに新規ディレクトリを作成して、ダウンロードしたマージ管理情報ファイルと署名情報ファイルをその新規ディレクトリに書き込む(ステップS13)。なお、ディスクディレクトリにある既存のマージ管理情報ファイル、署名情報ファイルと新たにダウンロードするマージ管理情報ファイル、署名情報ファイルのファイル名が重ならなければ、新規ディレクトリを作成せずに、既存ディレクトリ(disc#1ディレクトリ)の直下にダウンロードしてもよい。続いて、ダウンロードしたAVClip、Clip情報、PlayList情報、Javaアーカイブファイルを対応するディレクトリに書き込む(ステップS14)。新規のマージ管理情報ファイルのファイルパスと署名情報ファイルのファイルパスを引数にして、request Updateメソッドを呼び出す(ステップS15)。返り値がFalseか否かを判断し(ステップS16)、Falseなら処理は終了する。Falseでないなら、更新されたVirtual Package情報を用いて処理を実行する(ステップS17)。
まず、メソッド呼出時の引数となるファイルパスを用いて、新たなマージ管理情報ファイル、及び新たな署名情報ファイルを読み出す(ステップS21)。次に、新たなマージ管理情報ファイルが改ざんされているか否かをチェックするための署名を検証する(ステップS22)。異常があれば例外終了する。正常であれば、呼出元アプリの権限をチェックする(ステップS23)。権限がなければ例外終了する。権限があれば、新たなマージ管理情報ファイルにより指定されているファイルがローカルストレージに実在するか否かを判断する(ステップS24)。実在しなければ例外終了する。実在すれば、新たなマージ管理情報ファイル、新たな署名情報ファイル及び新たなマージ管理情報ファイルが参照しているローカルストレージ上の全ファイルを読み取り専用属性に変更する(ステップS25)。
まず、FirstPlayTitleをカレントTitleに選ぶ(ステップS41)。カレントTitleに対応するBD-JオブジェクトをカレントBD-Jオブジェクトとして特定する(ステップS42)。カレントBD-Jオブジェクトに記載されているPlayList情報に基づくPL再生をPCEに実行させる(ステップS43)。カレントBD-JオブジェクトのAMTにおいて、カレントTitleを生存区間としているJavaアプリをJavaプラットフォームに実行させる(ステップS44)。カレントBD-JオブジェクトのAMTにおいて、カレントTitleを生存区間としていないJavaアプリをJavaプラットフォームに終了させる(ステップS45)。次に、PlayList情報に基づくPL再生が完了したか否かを判断する(ステップS46)。完了していれば、次のTitleを特定し(ステップS47)、次のTitleをカレントTitleに選ぶ(ステップS48)。完了していなければ、Titleコールが発生したか否かを判断する(ステップS49)。発生していれば、ステップS47に移行する。発生していなければ、Titleジャンプが発生したか否かを判断する(ステップS50)。発生していれば、ステップS47に移行する。発生していなければ、Titleのメインとなるアプリが終了したか否かを判断する(ステップS51)。終了していれば、ステップS47に移行する。終了していなければ、ステップS46に移行する。
続いて図29は、Title Changeにおいて、Virtual Package情報アップデートがどのように行われるかを示す図である。
図30は、Javaアプリケーションが、現在のマージ管理情報ファイルをサーバに送信する様子を示した図である。ここで、ROOT以下に示されるファイルは、ローカルストレージ上のファイルであり、BDMV以下に示されるファイルは、Virtual Package上のファイルである。
(第2実施形態)
本実施形態は、タイトル呼出時における改良に関する。タイトル呼出とは、カレントタイトルの再生を一時的に停止(suspend)して、呼出先のタイトルの再生を行い、そのタイトルの実行終了後、元のタイトルの再生を再開(resume)させるものである。
PSR(0) : IGストリーム番号
PSR(1) : 音声ストリーム番号
PSR(2) : PGストリーム/テキスト字幕ストリーム番号
PSR(3) : アングル番号
PSR(4) : 現在再生中のタイトル番号
PSR(5) : 現在再生中のチャプター番号
PSR(6) : 現在再生中のプレイリスト識別子
PSR(7) : 現在再生中のプレイアイテム識別子
PSR(8) : 再生時刻情報
PSR(9) : ナビゲーションタイマー
PSR(10) : 選択キー情報
PSR(11) : IGストリームにおける現在のページ識別子
PSR(12) : PGストリーム、テキスト字幕ストリームにおけるユーザースタイル識別子
PSR(13) : パレンタルレベル
PSR(14) : 字幕サポート情報
PSR(15) : プレーヤ設定値(オーディオ)
PSR(16) : 音声ストリーム用言語コード
PSR(17) : PGストリーム、テキスト字幕ストリーム用の言語コード
PSR(18) : メニュー用言語コード
PSR(19) : プレーヤのバージョン情報
PSR(20) : PSR(0)のバックアップ
PSR(21) : PSR(1)のバックアップ
PSR(22) : PSR(2)のバックアップ
PSR(23) : PSR(3)のバックアップ
PSR(24) : PSR(4)のバックアップ
PSR(25) : PSR(5)のバックアップ
PSR(26) : PSR(6)のバックアップ
PSR(27) : PSR(7)のバックアップ
PSR(28) : PSR(8)のバックアップ
PSR(29) : PSR(9)のバックアップ
PSR(30) : PSR(10)のバックアップ
PSR(31) : PSR(11)のバックアップ
PSR(32) : PSR(12)のバックアップ
ここで、かかるタイトル呼出時にVirtual Package情報のアップデートがあると、タイトル呼出の前後で、Virtual Package情報の入れ代わりが生じる。
呼出先のタイトルの再生終了後、元のタイトルの再生を再開(resume)する際には、まず、Virtual Package情報の更新があるか否かを判断する(ステップS81)。更新がない場合は、PSR(20)からPSR(32)をPSR(0)からPSR(12)に復帰する(ステップS83)。更新があると、PSR(20)からPSR(32)を初期化し(ステップS82)、ステップS83の処理を行う。
(第3実施形態)
本実施形態は、マージ管理情報のバージョン管理と再生装置内のレジデントアプリケーションからマージ対象の追加コンテンツを指定する方法について述べる。図35は、本実施形態に係るマージ管理情報ファイルの具体的な内容の一例を示す図である。第1実施形態におけるマージ管理情報ファイル(より詳しくはマージ管理情報ファイルに格納されるマージ管理情報)の更新は、古いマージ管理情報へ上書きすることにより更新がなされていたが、この場合、古いマージ管理情報はマージ管理情報ファイルの中からは消去されてしまう。本実施形態では、同じディスクIDにおいても古いマージ管理情報への上書きは行わず、新しいマージ管理情報がマージ情報管理ファイルへ次々と追加される形となる。Virtual Packageの構築をキャンセルして、オリジナルのBD-ROMに変えた場合も、その状態に対応する情報をマージ管理情報ファイルに保持する。オリジナルのBD-ROMに変更した場合は、マージ対象のディレクトリの欄は空欄もしくは、オリジナルBD-ROMであることを示す文字列等が記載される。
なお、追加コンテンツが最初にマージされた日時は、マージ管理情報とは別に保持していても良い。また、追加コンテンツを保存するディレクトリの作成日時から判断することも可能である。追加コンテンツ一覧表示の中にある選択ボタンが押されると、レジデントアプリはマージ管理情報ファイル内の該当するマージ管理情報として選択された追加コンテンツへのディレクトリパスとディスクID及び、選択された日時を書き込む。つまり、最後に選択された追加コンテンツが、最も新しいマージ管理情報となる。オリジナルのBD-ROMが選択された場合、マージ管理情報ファイルにおいてマージ管理情報のマージ対象のディレクトリにはオリジナルBD-ROMを示す値、もしくは空欄が挿入される。追加コンテンツ一覧表示の中にある削除ボタンが押されると、マージ管理情報ファイルから削除の対象となる追加コンテンツIDのディレクトリを読み取り、そのディレクトリの削除を行う。また、マージ管理情報ファイルからも削除対象となる追加コンテンツIDに対応したマージ管理情報を削除する。
(第4実施形態)
本実施形態は、JavaアプリケーションによるVirtual Package更新要求時に、Virtual Package有効期間を指定し、有効期間内のみVirtual Packageで再生を行う方法について述べる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第一実施形態で説明した図25におけるステップS23の呼出元アプリの権限について詳細に説明する。具体的には、不正なJavaアプリケーションからのVirtual Package更新要求を拒否する方法について述べる。
続いて、パーミッションリクエストファイルによるVirtual Packageの更新の制限について、具体例を挙げて説明する。例えば、ローカルストレージに映画作品の特定のプロバイダに割り当てられたディレクトリが複数ある場合を考える。具体的には、ローカルストレージに、AスタジオのコンテンツとBスタジオのコンテンツとC社のコンテンツとが格納されているとする。また、BD-ROMにもAスタジオのコンテンツとBスタジオのコンテンツとC社のコンテンツとが格納されているとする。ここで、C社はディスクマガジンの提供元とする。ローカルストレージ内のコンテンツをBD-ROMにマージして使用する際に、例えば、A社のコンテンツにB社のコンテンツをマージさせてしまうと問題である。そこで、ディスクマガジンの提供者であるC社のみがパーミッションtrueとし、様々なサービスを付加できるようにする。A社及びB社は、それぞれ自社のコンテンツのみマージできるようにする。
(第6実施形態)
本実施形態では、タイトルにまたがって動作するJavaアプリケーションが存在した場合において、タイトル切り換え時にVirtual Packageを更新する方法について述べる。
(第7実施形態)
本実施形態は、INDEX.BDMVファイルの変更を伴うVirtual Package更新についての実施の形態である。JavaアプリからのVirtual Package更新要求をバーチャルファイルシステム部が受けると、次にマージ対象となるディレクトリにINDEX.BDMVファイルが存在するか確認する。存在すれば、Virtual Packageの更新前の準備段階において、INDEX.BDMVファイルのみ先読みを行う。そして、現在有効なINDEX.BDMVファイルを無効化し、新たなINDEX.BDMVファイルを有効にする。BDプレーヤのレジデントアプリがタイトルサーチを行う場合や、Javaアプリがタイトル情報を取得する場合は、新たなINDEX.BDMVファイルを元に行う。つまり、Virtual Package更新後のタイトル構成を事前にJavaアプリやユーザに知らせることで、更新後に存在しないタイトルへの切り換えや、予期せぬタイトルへの切り換えを防ぐことが出来る。
(その他の変形例)
以上、本発明に係る再生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られないことは勿論である。
また、ローカルストレージ上のファイルを置く構造は組み合わせる対象となるBD-ROMの上のファイルとの対応関係が明確に示される構造であれば、どのような構造を用いてローカルストレージ上にファイルを置いても構わない。
2 Read Buffer
3 デマルチプレクサ
4 ビデオデコーダ
5 ビデオプレーン
6 P-Graphicsデコーダ
7 Presentation Graphicsプレーン
8 合成部
9 フォントゼネレータ
10 I-Graphicsデコーダ
11 スイッチ
12 Interactive Graphicsプレーン
13 合成部
14 CLUT部
15 CLUT部
16 オーディオデコーダ
17 Network Device
18 Local Storage
19 Read Buffer
20 デマルチプレクサ
21 命令ROM
22 ユーザイベント処理部
23 PSRセット
24 CPU
25 シナリオメモリ
26 Local Memory
27 スイッチ
28 Players Status Register
29a DVDライクモジュール
29b Javaプラットフォーム
30 Java仮想マシン
31 Presentation Engine
32 Playback Control Engine
33 モジュールマネージャ
37 ネットワーク管理モジュール
38 Virtual File System
52 ユーザクラスローダ
53 メソッドエリア
54 ワークメモリ
55a,b・・・n スレッド
56a,b・・・n Javaスタック
100 BD-ROM
200 再生装置
300 リモコン
400 テレビ
Claims (4)
- 実行中のアプリケーションに連動させながらデジタルストリームを再生する再生装置であって、
記録媒体に記録されているファイルと、リライタブル記録媒体に記録されているファイルを、前記リライタブル記録媒体に記録されている、前記記録媒体に組み合わせるためのファイルを示すマージ管理情報に従って組み合わせることにより、パッケージ情報を生成すること、および前記パッケージ情報の生成に用いるマージ管理情報が示すファイルを読み取り専用属性に変更することを行うパッケージ管理手段と、
前記パッケージ情報から、再生可能な複数のタイトルを検出し、そのうち1つをカレントタイトルとして選択する選択手段と、
前記カレントタイトルに関連するアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
前記パッケージ情報に含まれ、前記カレントタイトルにおいて示されるプレイリスト情報に従って、デジタルストリームの再生を制御する再生制御手段とを備え、
実行された前記アプリケーションが、前記パッケージ情報の生成に用いたマージ管理情報とは異なり、かつ前記リライタブル記録媒体に記録されている新たなマージ管理情報を指定することで、前記パッケージ管理手段に前記生成したパッケージ情報の更新を要求すると、
前記パッケージ管理手段は、
前記パッケージ情報の更新を行う前に、前記指定した新たなマージ管理情報が示す、前記リライタブル記録媒体に記録されているファイルを読み取り専用属性に変更するとともに、
前記選択手段による新たなカレントタイトルの選択により、前記アプリケーションの実行を前記アプリケーション実行手段が終了し、かつ前記カレントタイトルにおいて示されるプレイリスト情報に従うデジタルストリームの再生を再生制御手段が停止した時点で、前記指定した新たなマージ管理情報に従って、前記記録媒体に記録されているファイルと、前記リライタブル記録媒体に記録されているファイルを組み合わせ、新たなパッケージ情報を生成する
ことを特徴とする再生装置。 - 前記アプリケーション実行手段は、前記アプリケーションを実行するとともに、前記アプリケーションとは異なるアプリケーションであって、前記カレントタイトルおよび前記新たなカレントタイトルの両方に関連するタイトルアンバウンドアプリケーションを実行した場合、前記新たなカレントタイトルの選択により、前記アプリケーションおよび前記タイトルアンバウンドアプリケーションの実行を終了し、
前記パッケージ管理手段による前記新たなパッケージ情報が生成された後、前記アプリケーション実行手段は、前記終了したタイトルアンバウンドアプリケーションを起動する
請求項1記載の再生装置。 - 実行中のアプリケーションに連動させながらデジタルストリームを再生する再生方法であって、
記録媒体に記録されているファイルと、リライタブル記録媒体に記録されているファイルを、前記リライタブル記録媒体に記録されている、前記記録媒体に組み合わせるためのファイルを示すマージ管理情報に従って組み合わせることにより、パッケージ情報を生成するパッケージ情報生成ステップと、
前記パッケージ情報の生成に用いるマージ管理情報が示すファイルを読み取り専用属性に変更する属性変更ステップと、
前記パッケージ情報から、再生可能な複数のタイトルを検出し、そのうち1つをカレントタイトルとして選択する選択ステップと、
前記カレントタイトルに関連するアプリケーションを実行するアプリケーション実行ステップと、
前記パッケージ情報に含まれ、前記カレントタイトルにおいて示されるプレイリスト情報に従って、デジタルストリームの再生を制御する再生制御ステップとを備え、
実行された前記アプリケーションが、前記パッケージ情報の生成に用いたマージ管理情報とは異なり、かつ前記リライタブル記録媒体に記録されている新たなマージ管理情報を指定することにより、前記生成したパッケージ情報の更新を要求すると、
前記パッケージ情報の更新を行う前に、前記指定した新たなマージ管理情報が示す、前記リライタブル記録媒体に記録されているファイルは、前記属性変更ステップにより読み取り専用属性に変更され、
前記選択ステップにおける新たなカレントタイトルの選択により、前記アプリケーションの実行がアプリケーション実行ステップにより終了され、かつ前記カレントタイトルにおいて示されるプレイリスト情報に従うデジタルストリームの再生が再生制御ステップにより停止された時点で、前記パッケージ情報生成ステップにおいて、前記指定した新たなマージ管理情報に従って、前記記録媒体に記録されているファイルと、前記リライタブル記録媒体に記録されているファイルを組み合わせ、新たなパッケージ情報が生成される
ことを特徴とする再生方法。 - 前記アプリケーション実行ステップは、前記アプリケーションを実行するとともに、前記アプリケーションとは異なるアプリケーションであって、前記カレントタイトルおよび前記新たなカレントタイトルの両方に関連するタイトルアンバウンドアプリケーションを実行した場合、前記新たなカレントタイトルの選択により、前記アプリケーションおよび前記タイトルアンバウンドアプリケーションの実行を終了し、
前記パッケージ情報生成ステップによる前記新たなパッケージ情報が生成された後、前記アプリケーション実行ステップは、前記終了したタイトルアンバウンドアプリケーションを起動する
請求項3記載の再生方法。
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