JP4999318B2 - ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 - Google Patents
ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4999318B2 JP4999318B2 JP2005331163A JP2005331163A JP4999318B2 JP 4999318 B2 JP4999318 B2 JP 4999318B2 JP 2005331163 A JP2005331163 A JP 2005331163A JP 2005331163 A JP2005331163 A JP 2005331163A JP 4999318 B2 JP4999318 B2 JP 4999318B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- resin composition
- bis
- aromatic
- polyimide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
Description
ポリアミド酸、可溶性ポリイミドの合成;四つ口フラスコに4,4’−オキシジフタル酸二無水物31.0215g(0.1mol)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン41.0508g(0.1mol)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)408.4gを仕込み、室温で4時間攪拌を行い、溶質濃度15%、粘度80,000mPa・sのポリアミド酸溶液を得た。このようにして得られたポリアミド酸溶液にキシレン40.8gを加え、続いて、フラスコを200℃の加熱し、イミド化による水をキシレンと共に系外に留出させながら8時間還流を行った。室温まで冷却し、溶質濃度15%、粘度60,000mPa・sの可溶性ポリイミド溶液を得た。
イソイミドオリゴマーの合成;四つ口フラスコに4,4’−オキシジフタル酸二無水物12.4086g(0.04mol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン23.3866g(0.08mol)、4−フェニルエチニル無水フタル酸19.8568g(0.08mol)、NMP254.0gを仕込み、窒素気流中、室温で3時間攪拌した。フラスコを5℃まで冷却しながら、滴下ロートよりジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)33.0g(0.16mol)をNMP61.3gに溶かした溶液を1時間かけて滴下した。その後、室温に戻し、3時間攪拌した後、反応で副生したジシクロヘキシルウレア(DCU)をろ別し、溶液濃度15%のイソイミドオリゴマーを得た。
上記式(3)で表されるビスイミド化合物合成;四つ口フラスコにエチレングリコールビス(トリメリタート)二無水物41.0287g(0.1mol)、N−メチル−2−ピロリドン365.3g、キシレン36.5gを仕込み、窒素気流中、溶解させた。滴下ロートから3−アミノフェニルアセチレン23.4296g(0.2mol)を注入し、室温で4時間攪拌を行い、黄色のアミド酸溶液を合成した。続いて、フラスコを200℃の加熱し、イミド化による水をキシレンと共に系外に留出させながら8時間還流を行った。室温まで冷却を行い結晶を析出させ、ろ過を行い、結晶を乾燥し、式(3)で表されるビスイミド化合物を得た(収率70%、純度99%)。NMR及びIRのチャートを図1及び図2に示す。
接着剤、接着フィルムの合成;合成例1、実施例1のようにして得られた可溶性ポリイミドと熱硬化性ビスイミドとを溶質の重量比で、80:20になるように混合し、溶質濃度が15%になるようにNMPで希釈し、粘度10,000mP・sのワニスを得た。得られたワニスを離型処理してあるアルミ上に乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、160℃で4分乾燥しフィルムを得た。
接着剤、接着フィルムの合成;合成例1、合成例2のようにして得られた可溶性ポリイミドと熱硬化性イソイミドオリゴマーとを溶質の重量比で、50:50になるように混合し、さらに上記実施例1で得られたビスイミド化合物を、上記ワニスの全固形分に対して20wt%になるように混合し、溶質濃度が15%になるようにNMPで希釈し、粘度6,500mP・sのワニスを得た。
ポリイミドフィルム金属積層体の作成;実施例2で得られたポリイミド樹脂組成物フィルムの両面に、厚み12μmの銅箔(三井金属社製3EC−VLP)を積層し、180℃、5MPaの圧力で30分間プレスを行った。この積層体の一部を切り取り、銅箔とのピール強度を測定すると、0.9kN/mであった。さらに、残りの積層体を250℃、5MPaの圧力で10分熱処理を行った。この熱処理後の積層体のピール強度は、1.0kN/mであった。熱処理後のポリイミド樹脂組成物のガラス転移温度をDSCにて測定すると、255℃であった。
ポリイミドフィルム金属積層体の作成;厚み50μmのカプトン200ENに、実施例3で得られたワニスを、乾燥後の接着剤層の厚みが2μmになるようにコーティングし、160℃で4分乾燥し、フィルムサンプルを得た。得られたフィルムサンプルと厚み9μmの銅箔(福田金属社製CF−T9FZ−SV)とを積層し、175℃の温度でラミネートを行ったところ、ラミネートは可能であった。こうして得られた金属積層物を真空下で380℃の温度で90秒硬化を行い、ピール測定を行ったところ、1.1kN/mの接着力であった。
ポリイミド積層体の作成:厚み50μmのカプトン200ENに、実施例3で得られたワニスを、乾燥後の接着剤層の厚みが2μmになるようにコーティングし、160℃で4分乾燥し、フィルムサンプルを得た。得られたフィルムサンプルと厚み50μmのカプトン200ENとを積層し、175℃の温度でラミネートを行ったところ、ラミネートは可能であった。こうして得られた金属積層物を真空下で350℃の温度で90秒硬化を行い、ピール測定を行ったところ、2.0kN/mの接着力であった。
合成例1で得られた可溶性ポリイミドワニスのみを用いて実施例2と同様の方法で、フィルムを作成した。実施例4と同様な方法で、銅箔とのプレスを行ったが、銅箔との接着は不可能であった。
3−アミノフェニルアセチレンの代わりにアニリンを用いる以外は、実施例1と同様な方法で、両端に三重結合を有しないビスイミド化合物を合成し、実施例2と同様な方法で、架橋性の基を有しないポリイミド樹脂組成物フィルムを得た。実施例4と同様な方法で銅箔との接着を試みたが、十分な接着力は得られなかった(ピール強度0.1kN/m以下)。
Claims (16)
- ポリイミドと、ビスイミド化合物又はビスイソイミド化合物とを95/5〜40/60の重量比で含むことを特徴とする、請求項1記載のポリイミド樹脂組成物。
- さらに、架橋性の基を有するイミドオリゴマー又はイソイミドオリゴマーを含むことを特徴とする、請求項1又は2記載の樹脂組成物。
- 架橋性の基を有するイミドオリゴマー又はイソイミドオリゴマーが、下記一般式(5)〜(8):
(式中、nは1〜20の数であり、
R3及びR4は、独立して、水素又はフェニル基であり、
Ar2及びAr4は、独立して、炭素数6〜36の単環式若しくは縮合多環式芳香族化合物、又は同一若しくは異なる2つ以上の前記芳香族基が直接若しくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の4価の基であり、
Ar3及びAr5は、独立して、炭素数6〜36の単環式若しくは縮合多環式芳香族化合物、同一若しくは異なる2つ以上の前記芳香族基が直接若しくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の2価の基であり、
ここで架橋員とは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−CH2−、−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−である)
から選択される、請求項4記載の樹脂組成物。 - 請求項1又は2記載の樹脂組成物と、架橋性の基を有するイミドオリゴマー又はイソイミドオリゴマーとを95/5〜20/80の重量比で含むことを特徴とする請求項5記載の樹脂組成物。
- 請求項1、2、4〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物を含む耐熱性接着剤。
- 請求項1、2、4〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物を含むワニス。
- 請求項8記載のワニスを基材に塗布し、乾燥することにより得られるフィルム。
- 請求項9記載のフィルムの少なくとも片面に、金属箔を積層させてなる金属積層体。
- 芳香族ポリマーからなる絶縁層の少なくとも片面に、請求項7記載の耐熱性接着剤を介して金属箔を積層させてなる金属積層体。
- 芳香族ポリマーが、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリールエーテルケトン、ポリカーボネート、液晶ポリマー又はポリベンゾオキサゾールから選択される、請求項11記載の金属積層体。
- 芳香族ポリマーの表面が、プラズマ処理されていることを特徴とする、請求項12記載の金属積層体。
- 請求項10〜13いずれか1項記載の金属積層体を用いた電子回路。
- 芳香族ポリマーフィルムの少なくとも片面に、請求項7記載の耐熱性接着剤を介して、更なる芳香族ポリマーフィルムを積層させてなる芳香族ポリマー積層体。
- 芳香族ポリマー積層体が筒状であることを特徴とする、請求項15記載の芳香族ポリマー積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005331163A JP4999318B2 (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005331163A JP4999318B2 (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007137960A JP2007137960A (ja) | 2007-06-07 |
JP4999318B2 true JP4999318B2 (ja) | 2012-08-15 |
Family
ID=38201240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005331163A Expired - Fee Related JP4999318B2 (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4999318B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5331004B2 (ja) * | 2007-09-27 | 2013-10-30 | マナック株式会社 | インク組成物 |
JP7086882B2 (ja) * | 2019-03-22 | 2022-06-20 | 富士フイルム株式会社 | 硬化性樹脂組成物、硬化膜、積層体、硬化膜の製造方法、及び、半導体デバイス |
JP7177249B2 (ja) | 2019-03-27 | 2022-11-22 | 富士フイルム株式会社 | 硬化性樹脂組成物、硬化膜、積層体、硬化膜の製造方法、及び、半導体デバイス |
JP7308168B2 (ja) | 2019-04-16 | 2023-07-13 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用材料、半導体装置製造用基板、有機膜の形成方法、パターン形成方法、及び有機膜形成用化合物 |
JP7308167B2 (ja) * | 2019-04-16 | 2023-07-13 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用材料、半導体装置製造用基板、有機膜の形成方法、パターン形成方法、及び有機膜形成用化合物 |
JP7540961B2 (ja) * | 2020-03-23 | 2024-08-27 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用材料、半導体装置製造用基板、有機膜の形成方法、パターン形成方法、及び有機膜形成用化合物 |
JP7352530B2 (ja) * | 2020-10-05 | 2023-09-28 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用材料、半導体装置製造用基板、有機膜の形成方法、パターン形成方法、及び有機膜形成用化合物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02222451A (ja) * | 1989-02-23 | 1990-09-05 | Toray Ind Inc | 芳香族ポリイミド樹脂組成物 |
JPH0693117A (ja) * | 1992-09-11 | 1994-04-05 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 耐熱積層材料及びその製造方法 |
JPH07179840A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-18 | Nitto Denko Corp | 耐熱接着フィルムを用いた接着方法 |
JP2006193576A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Amt Kenkyusho:Kk | ポリイミド樹脂組成物 |
-
2005
- 2005-11-16 JP JP2005331163A patent/JP4999318B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007137960A (ja) | 2007-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4691555B2 (ja) | 反応性モノマー、及びそれを含む樹脂組成物 | |
TWI716524B (zh) | 覆銅積層體及印刷線路板 | |
CN107325285B (zh) | 聚酰亚胺、聚酰亚胺类胶粘剂、胶粘材料、胶粘层、胶粘片、层叠板、布线板及其制造方法 | |
KR100963376B1 (ko) | 폴리이미드 제조방법 및 이에 의하여 제조된 폴리이미드 | |
JP6767759B2 (ja) | ポリイミド、樹脂フィルム及び金属張積層板 | |
CN108690552B (zh) | 胶粘剂、胶粘材料、胶粘层、胶粘片、铜箔、覆铜层叠板、布线板及制造方法 | |
TWI400268B (zh) | 熱固性樹脂組合物及其用途 | |
TWI398548B (zh) | 溶液、鍍敷用材料、絕緣片材、積層體及印刷線路板 | |
TWI571492B (zh) | Resin composition for printed circuit boards | |
JP6743697B2 (ja) | 多層ポリイミドフィルム、多層ポリイミドフィルムの製造方法、それを用いたポリイミド積層体、及びそれらに用いられる共重合ポリイミド | |
EP2295489A1 (en) | Linear polyimide precursor, linear polyimide, thermally cured product of the linear polyimide, and method for producing the linear polyimide | |
JP5019874B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いてなる積層体、回路基板 | |
JP2008239820A (ja) | ポリアミック酸のイミド化重合体絶縁膜および膜形成組成物とその製造方法 | |
WO2008032669A1 (fr) | Composition de résine de polyimide, son procédé de fabrication et plaqué métallique | |
JP4426774B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いてなる積層体、回路基板 | |
JP4999318B2 (ja) | ビスイミド又はビスイソイミド化合物及びそれを含む樹脂組成物 | |
JP4109500B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂溶液、および熱硬化性樹脂シート | |
JP2008303372A (ja) | 非対称構造を有するポリイミド前駆体、ポリイミドおよびそれらの製造方法 | |
JP5014587B2 (ja) | 活性エステル化合物およびその利用 | |
TW200528490A (en) | Aminate for wiring board | |
JP7120870B2 (ja) | ポリイミドフィルムの製造方法及び金属張積層板の製造方法 | |
JP2008279698A (ja) | 積層体及びその製造法 | |
JP2001348556A (ja) | ボンディングシート | |
JP2006348086A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物およびその利用 | |
JP4923678B2 (ja) | 金属箔付フレキシブル基板及びフレキシブルプリント配線板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080922 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20100929 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120508 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |