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JP4971650B2 - 燃料電池の希釈装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池から排出されるアノードオフガスを希釈して排出する燃料電池の希釈装置に関する。
燃料電池自動車などに搭載される燃料電池は、電解質膜をアノードとカソードで挟んで構成された単セルが複数積層されてなり、アノードに水素が供給され、カソードに空気が供給されることで、電気化学反応により発電が行われて、走行モータが駆動するようになっている。また、燃料電池自動車などでは、燃料としての水素を有効に活用するために燃料電池から排出された未反応の水素を再び燃料電池に戻して循環させることが行われており、発電の経過とともに生成水などの不純物の蓄積により発電性能が低下するため、例えば定期的にパージ弁を開いて不純物を排出するとともに新鮮な水素を供給することが行われている。しかし、このときの水素をそのまま車外に排出したのでは、高濃度の水素が排出されることになるので、希釈装置を介して排出することが行われている。このような希釈装置としては、例えば、ケース内に複数の仕切板を配置して、ケース内において燃料電池から排出されるアノードオフガスとカソードオフガスとを混合して希釈する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−289237号公報(図8)
ところが、燃料電池の発電に伴ない、燃料電池のカソードで生成された水が電解質膜を介してアノードに透過するため、アノードオフガスには水素の他に生成水が含まれている。このため、特許文献1に示すような従来の希釈装置では、ケース内にアノードオフガス中に含まれる水が溜まり易く、また溜まった水が抜け難いという問題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、水素の希釈性能を満たしつつ、ケース内に溜まった水を容易に排出することができる燃料電池の希釈装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、燃料電池から排出されたアノードオフガスを導入して滞留させる導入箱を備え、前記導入箱の中のアノードオフガスを、前記燃料電池から排出されたカソードオフガスと合流させて排出する、燃料電池自動車に搭載される燃料電池の希釈装置であって、前記導入箱の天地方向の上部に接続されるアノードオフガス導入配管と、前記導入箱の天地方向の下部を前記燃料電池自動車の進行方向に貫通するカソードオフガス導入配管と、前記導入箱の天地方向の上部に接続され、前記燃料電池のカソードの入口に接続されるカソードガス配管からドライエアを導入するドライエア導入配管と、前記導入箱内の前記カソードオフガス導入配管に形成され、アノードオフガスをカソードオフガスと合流させる合流部と、前記アノードオフガス導入配管と前記合流部との間に、水平または略水平に配置された第1仕切板と、を備え、前記第1仕切板は、当該第1仕切板の上側において前記アノードオフガス導入配管から導入されたアノードオフガスが前記ドライエア導入配管から導入されたドライエアと混合されてアノードオフガスが希釈されるとともに、ドライエアと混合されたアノードオフガスが前記進行方向の前側の基端部から後側に向けて流れた後に前記進行方向の後側において当該第1仕切板の上側から下側に流れるように構成され、前記導入箱内の前記カソードオフガス導入配管には、前記進行方向の前寄りと後寄りに一つずつ、かつ、それぞれが前記天地方向の下向きに開口した第1の水抜き穴が形成され、前記第1仕切板の前記基端部には、水溜りを防ぐ第2の水抜き穴が前記天地方向に貫通して形成されていることを特徴とする。なお、第1仕切板は、後記する実施形態での「仕切板46」に相当する。
請求項1に係る発明によれば、アノードオフガスが、アノードオフガス導入部から直接に合流部に排出されないように仕切板が配置されているので、アノードオフガスが流れ難くなり、高濃度のアノードオフガスが排出されるのを防止できる。さらに、導入箱の最下部に第1の水抜き穴が設けられているので、導入箱内に排出されたアノードオフガスに含まれる水は、自重によって導入箱の最下部に移動するので、第1の水抜き穴を介して容易に排出される。
また、請求項1に係る発明によれば、アノードオフガス中に含まれる水が仕切板上に溜まったときに、仕切板に蓄積された水溜りによってアノードオフガス導入部の出口が塞がれるのを防止することができる。
また、請求項1に係る発明によれば、燃料電池自動車が傾いたときや、発進、停止のときに水を効果的に排出することが可能になる。
請求項2に係る発明は、前記第2の水抜き穴は、前記燃料電池自動車の車幅方向の左右に配置されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、燃料電池自動車が傾いたときや、旋回のときに水を効果的に排出することが可能になる。
請求項3に係る発明は、前記第1仕切板と前記合流部との間に水平または略水平に配置された第2仕切板を備え、前記第2仕切板は、当該第2仕切板の上側を前記アノードオフガスが前記進行方向の後側の基端部から前側に向けて流れた後に前記進行方向の前側において当該第2仕切板の上側から下側に流れるように構成され、前記合流部は、前記進行方向の後寄りに形成されていることを特徴とする。なお、第2仕切板は、後記する実施形態での「仕切板47」に相当する。
本発明によれば、水素の希釈性能を満たすとともに、ケース内に溜まった水を容易に排出することができる。
図1は燃料電池自動車の一例を示す概略構成図、図2は本実施形態の希釈装置を示す一部破断斜視図、図3は図2のA−A断面図、図4は希釈装置が傾いたときの状態の作用を示す説明図である。
図1に示すように、燃料電池自動車Vは、燃料電池1、アノード系2、カソード系3、希釈装置40などを備えた燃料電池システムF1を搭載している。なお、本実施形態では、燃料電池自動車に適用した場合を例に挙げて説明するが、自動車以外の車両、船舶、航空機、定置式の家庭用電源などに適用してもよい。
前記燃料電池1は、固体高分子からなる電解質膜11の一面側を触媒を含むアノード12、他面側を触媒を含むカソード13で挟んだ膜電極構造体(MEA;Membrane Electrode Assembly)を、一対の導電性のセパレータ(図示せず)で挟んで構成した単セル(Single Cell)が厚み方向に複数枚積層された構造を有している。なお、図1では、説明の便宜上、一枚の単セルのみを模式化して図示している。
前記アノード系2は、燃料電池1のアノード12に水素を供給し、かつ、アノード12からアノードオフガス(主に、水素+水)を排出するものであり、アノードガス配管21、アノードオフガス配管22、水素タンク23、遮断弁24、エゼクタ25、水素パージ弁26などで構成されている。
前記アノードガス配管21は、その一端が燃料電池1のアノード12の入口に接続され、他端が水素タンク23に接続されている。前記アノードオフガス配管22は、その一端がアノード12の出口に接続され、他端が水素パージ弁26に接続されている。
前記水素タンク23は、高純度の水素を例えば35MPa(約350気圧)の高圧で充填したものである。なお、水素タンク23は、水素吸蔵合金タイプであってもよい。
前記遮断弁24は、水素タンク23の近傍に設けられ、図示しない制御部によって水素タンク2から水素の供給および供給停止の制御が行われるようになっている。なお、水素タンク23内に遮断弁24が設けられたインタンク式のものであってもよい。
前記エゼクタ25は、燃料電池1のアノード12の出口から排出された未反応の水素をアノード12の入口に戻して循環させる機能を有するものであり、アノードガス配管21の遮断弁24の下流側に設けられ、アノードオフガス配管22と循環配管27を介して接続されている。
前記水素パージ弁26は、アノードオフガス配管22に設けられ、図示しない制御部によって、通常は閉じられており、定期的あるいは必要に応じて開弁するように制御される。つまり、水素パージ弁26を開くことにより、燃料電池1の発電時に、カソード13から電解質膜11を介してアノード12に透過した生成水や、カソード13に供給された空気中の窒素などの不純物が電解質膜11を介してアノード12に透過することで水素濃度が低下して、発電性能が低下するのを防止できるようになっている(パージ処理という)。
前記カソード系3は、燃料電池1のカソード13に空気を供給し、かつ、カソード13からカソードオフガス(空気+水)を排出するものであり、カソードガス配管31、カソードオフガス配管32、エアコンプレッサ33、加湿器34、背圧弁35などで構成されている。
前記カソードガス配管31は、その一端が燃料電池のカソード13の入口に接続され、他端がエアコンプレッサ33に接続されている。前記カソードオフガス配管32は、その一端が燃料電池1のカソード13の出口に接続され、他端が背圧弁35に接続されている。
前記エアコンプレッサ33は、モータにより駆動されるスーパーチャージャなどで構成され、空気(外気)を取り込んで圧縮して燃料電池FCのカソード13に供給する。
前記加湿器34は、エアコンプレッサ33で取り込まれた空気を加湿するための機能を有するものであり、水透過性の膜などを備え、エアコンプレッサ33で取り込まれた空気を加湿するように構成されている。
前記背圧弁35は、カソードオフガス配管32の加湿器34の下流側に設けられ、燃料電池1のカソード13に供給される空気の圧力を調整するようになっている。
前記希釈系4は、本発明の実施形態に係る希釈装置40を備えている。この希釈装置40は、導入箱41、本発明のアノードオフガス導入部に相当するアノードオフガス導入配管42、カソードオフガス導入配管43、ドライエア導入配管44、オリフィス45などで構成されている。
図2に示すように、前記導入箱41は、燃料電池1のアノード12の出口から排出されたアノードオフガスを、燃料電池1のカソード13の出口から排出されたカソードオフガスと合流させて排出するものであり、内部に密閉された空間Sを有している。本実施形態では、四角形状の、上面41a、下面41b、4つの側面41c,41d,41e,41fから構成される導入箱41を例に挙げて説明するが、この形状に限定されるものではない。
前記アノードオフガス導入配管42は、一端が水素パージ弁26(図1参照)と接続され、他端が、導入箱41の天地方向の上部において、側面41cから導入箱41の内部の空間Sと連通するように接続されている。また、導入箱41に挿入されたアノードオフガス導入配管42は、その先端が折り曲げられて(図3参照)、アノードオフガスが放出されるようになっている。
前記カソードオフガス導入配管43は、一端が背圧弁35(図1参照)と接続され、他端が、導入箱41の天地方向の下部において、側面41cを貫通して導入され、対向する側面41dを貫通して排出されるように接続されている。また、カソードオフガス導入配管43には、導入箱41内に位置しているカソードオフガス導入配管43Aの燃料電池自動車V(図1参照)の進行方向の後寄り、つまり、アノードオフガス導入配管42に対して対角の位置に、本発明の合流部に相当する合流穴43aが形成されている。また、カソードオフガス導入配管43には、進行方向の前寄りと後寄りに、第1の水抜き穴43b,43cが天地方向下向きに形成されている。なお、第1の水抜き穴43b,43cの開口面積は、合流穴43aの開口面積よりも小さく形成されている。また、カソードオフガス導入配管43は、その先端が燃料電池自動車Vの外部と連通するようになっている。
前記ドライエア導入配管44は、その一端が燃料電池1のカソード13の入口に接続されたカソードガス配管31(図1参照)と接続され、他端が導入箱41の天地方向の上部において、側面41cから導入箱41の内部の空間Sと連通するように接続されている。また、ドライエア導入配管44は、導入箱41に挿入された先端が折り曲げられて(図3参照)、燃料電池1に供給する前のドライエア(乾燥した空気)が放出されるようになっている。
また、前記ドライエア導入配管44には、オリフィス45が設けられ、このオリフィス45によって、燃料電池1の発電に影響がない程度、かつ、空間Sに滞留しているアノードオフガスを適宜希釈しつつ適量を合流穴43aに向かわせる程度の量のドライエアがドライエア導入配管44に流れるようになっている。なお、オリフィス45に替えて遮断弁として、この遮断弁がパージ処理時に開弁する構成であってもよい。
また、前記導入箱41の内部には、仕切板46,47が、アノードオフガス導入配管42と合流穴43aとの間に水平に設けられている。仕切板46は、側面41dに向く縁部46Sを除く3つの縁部が側面41c,41e,41fの内壁面に接合されて固定されている(図2および図3参照)。また、仕切板46には、その基端部(前端部)に天地方向に貫通する第2の水抜き穴46a,46aが形成されている。仕切板47は、側面41cに向く縁部47Sを除く3つの縁部が側面41d,41e,41fの内壁面に接合されて固定されている。また、仕切板47には、その基端部(後端部)に天地方向に貫通する第2の水抜き穴47a,47aが形成されている。このように仕切板46,47を配置することにより、アノードオフガス導入配管42から導入箱41内に排出されたアノードオフガスが、合流穴43aおよび第1の水抜き穴43b,43cに直接に排出されることがない。
次に、本実施形態の希釈装置40の作用について説明する。まず、図1を参照し、燃料電池自動車Vのイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされると、図示しない制御部によって、遮断弁24が開弁されて、水素タンク23から水素が燃料電池1のアノード12に供給されるとともに、エアコンプレッサ33のモータが駆動されて、空気(外気)が燃料電池1のカソード13に供給され、発電が行われる。この発電によって得られた電力によって、燃料電池自動車Vの走行モータが駆動される。このときの反応について詳述すると、アノード12では、触媒の作用によって水素が水素イオンと電子に分解されて、水素イオンは電解質膜11を透過してカソード13に移動し、電子は走行モータ(図示せず)などの外部負荷を介してカソード13に移動し、カソード13では、触媒の作用によって電解質膜11を透過した水素イオンと、外部負荷を通って移動した電子と、空気中の酸素との反応によって水が生成される。このときの生成水は、加湿器34において、燃料電池1に供給される前の空気を加湿するために利用され、その後、カソードオフガス配管32およびカソードオフガス導入配管43を通って空気とともに車外へ排出される。また、生成水は、電解質膜11を介してアノード12に透過し、パージ処理時に水素パージ弁26が開弁したときに、アノードオフガス配管22およびアノードオフガス導入配管42を通って導入箱41内に水素とともに導入される。また、エアコンプレッサ33のオンと同時に、ドライエアがドライエア導入配管44を通って導入箱41内に導入される。
したがって、導入箱41に導入されたアノードオフガス(水素+水)は、ドライエア導入配管44から導入されたドライエアによって混合されて水素が希釈されるとともに、図2の黒矢印で示すように、仕切板46,47に沿って蛇行しながら合流穴43aに向けて流通する。ドライエアで希釈された水素は、合流穴43aから吸込まれて、カソードオフガス導入配管43を通るカソードオフガスでさらに希釈された後に、車外へ排出される。また、水素パージ弁26が閉じられると、導入箱41内に残留した水素は、ドライエア導入配管44から排出されるドライエアの圧力によって、合流穴43aからカソードオフガス導入配管43内に押し込まれ、カソードオフガスで希釈された後に車外へ排出される。このように、仕切板46,47を水平方向に配置して、パージ処理した水素を蛇行させることで、合流穴43aおよび第1の水抜き穴43b,43cから遠い位置においてパージ水素を導入できるようになり、パージ水素が短絡して排出されることがない。したがって、パージ処理時に高濃度の水素が車外に排出されるといった不具合を防止することできる。
また、パージ処理時にアノードオフガス導入配管42から導入箱41内に水素とともに導入された生成水は、その自重によって仕切板46,47を伝って、あるいは第2の水抜き穴46a,47aを通って、導入箱41の最下部(下面41b上)まで移動する。導入箱41の最下部まで移動した生成水は、第1の水抜き穴43b,43cから、カソードオフガス導入配管43内をカソードオフガスが流れる際に発生する吸い込み力によって吸込まれて、カソードオフガス導入配管43を通って車外へ排出される。このように、導入箱41の天地方向の最下部に第1の水抜き穴43b,43cを配置したことにより、導入箱41内に溜まった生成水を容易に排出することが可能になる。
ところで、図6(a)に示すように、本実施形態の第1の水抜き穴43b,43cおよび第2の水抜き穴46a,47aが設けられていない構造であると、燃料電池自動車V(図1参照)の車体が下り坂で傾いたときに、生成水が導入箱41の進行方向の前方に偏って溜まり、仕切板46上に溜まった生成水によってアノードオフガス導入配管42の排出口が塞がれ、また導入箱41の下部にも生成水が溜まるようになる。その結果、排出口の閉塞による不具合、溜まった生成水の凍結による不具合、導入箱41の希釈容積減少による水素の希釈性能の低下などが生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、前記した構造としたことにより、図4に示すように、燃料電池自動車Vが下り坂で傾いて生成水が導入箱41の進行方向の前方に偏って溜まった場合であっても、仕切板46上に溜まった生成水は、矢印P1で示すように、第2の水抜き穴46aを介して導入箱41の最下部に落下し、さらに導入箱41の最下部に落下した生成水は、矢印P2で示すように、第1の水抜き穴43bを介してカソードオフガス導入配管43を通って車外に排出されるようになる。したがって、アノードオフガス導入配管42の排出口の閉塞、生成水の凍結、希釈容積減少に伴うそれぞれの不具合を防止することができる。
なお、図示していないが、燃料電池自動車Vの車体が上り坂で傾いた場合に、アノードオフガス導入配管42から排出された生成水が仕切板47上に溜まったとしても、生成水は、仕切板47の第2の水抜き穴47aを介して導入箱41の最下部まで落下し、第1の水抜き穴43cや合流穴43aを介して車外に排出されるようになる。また、燃料電池自動車Vが傾いた場合だけでなく、燃料電池自動車Vの加速時や減速時に発生する慣性力(G)によって生成水が導入箱41の進行方向の前方や後方に偏った場合にも、生成水が、第2の水抜き穴46a,47aを介して導入箱41の最下部に落下し、また第1の水抜き穴43b,43cを介して車外に排出される。
さらに、従来においては、図6(b)に示すように、仕切板を縦向きで配置することが一般に行われていたが、本実施形態では仕切板を水平に(横向きで)配置するようにしたことに特徴を有している。このように、仕切板46,47を水平に配置するに至った流れについて説明する。図6(b)に示す希釈装置は、導入箱41に、仕切板100,101を縦向きになるように配置したものであり、その他の構成は同一の符号を付してその説明を省略する。このように、仕切板100,101を縦向きに配置したものに、水抜き穴43b,43cを導入箱41内のカソードオフガス導入配管43の前後に配置すると、導入箱41の最下部に生成水が蓄積したときの排水性能は満たされるものの、アノードオフガス導入配管42から排出されたパージ水素が、水抜き穴43bから短絡して排出されやすいため(矢印参照)、パージ水素の希釈性能を満たすために導入箱41を大型化させる必要があった。そこで、この課題を解決すべく検討した結果、本実施形態のように仕切板46,47を水平に配置したことにより、生成水の排水性能とパージ水素の希釈性能の両立が可能となり、導入箱41の小型化を達成できた。
また、本実施形態では、燃料電池1に供給する前のドライエアを導入箱41に導入した構成としているが、前記のように生成水の排水性能とパージ水素の希釈性能の両立を可能にしたことにより、希釈装置40の小型化が可能となり、導入箱41に導入するドライエアの供給量を少なくできることで、より良い発電効率の燃料電池システムを構成することが可能になる。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、図5に示す希釈装置40Aとしてもよい。なお、前記した希釈装置40と同じ構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。この希釈装置40Aは、第2の水抜き穴の無い仕切板46A,47Aを、その先端をそれぞれ天地方向の下方に向けて傾斜させて導入箱41内に取付けた構造となっている。このときの各仕切板46A,47Aの傾斜角度αは、燃料電池自動車Vが停車可能な限界の傾斜角度で停車したときに仕切板46A,47A上に生成水が溜まらない角度に設定される。なお、ここでの仕切板46a,47Aを傾斜させることが、本発明での略水平に相当する。
なお、本実施形態では、仕切板46,47の枚数、第1の水抜き穴43b,43cの個数、第2の水抜き穴46a,47aの個数は適宜変更することができる。例えば、仕切板46,47の双方に第2の水抜き穴46a,47aを設ける必要はなく、アノードオフガス導入配管42に近い側の第2の水抜き穴46aのみであってもよい。
また、前記した実施形態では、第1の水抜き穴43b,43cおよび第2の水抜き穴46a,47aを進行方向の前部と後部に設けているが、これに限定されるものではなく、第2の水抜き穴を、燃料電池自動車Vの車幅方向における右部や左部に設けてもよく、また前部および後部と右部および左部とを組み合わせて設けてもよい。また、第2の水抜き穴は、前部、後部、右部および左部のいずれかひとつであってもよい。
燃料電池自動車の一例を示す概略構成図である。 本実施形態の希釈装置を示す一部破断斜視図である。 図2のA−A断面図である。 本実施形態の希釈装置が傾いたときの状態の作用を示す説明図である。 本実施形態の希釈装置の変形例を示す一部破断斜視図である。 従来の希釈装置を示す斜視図であり、(a)は水抜き穴が設けられていないもの、(b)は仕切板を縦向きに配置したものである。
符号の説明
1 燃料電池
40,40A 希釈装置
41 導入箱
42 アノードオフガス導入配管(アノードオフガス導入部)
43 カソードオフガス導入配管
43a 合流穴(合流部)
43b,43c 第1の水抜き穴
46,47 仕切板
46a,47a 第2の水抜き穴
V 燃料電池自動車

Claims (3)

  1. 燃料電池から排出されたアノードオフガスを導入して滞留させる導入箱を備え、
    前記導入箱の中のアノードオフガスを、前記燃料電池から排出されたカソードオフガスと合流させて排出する、燃料電池自動車に搭載される燃料電池の希釈装置であって、
    前記導入箱の天地方向の上部に接続されるアノードオフガス導入配管と、
    前記導入箱の天地方向の下部を前記燃料電池自動車の進行方向に貫通するカソードオフガス導入配管と、
    前記導入箱の天地方向の上部に接続され、前記燃料電池のカソードの入口に接続されるカソードガス配管からドライエアを導入するドライエア導入配管と、
    前記導入箱内の前記カソードオフガス導入配管に形成され、アノードオフガスをカソードオフガスと合流させる合流部と
    前記アノードオフガス導入配管と前記合流部との間に、水平または略水平に配置された第1仕切板と、を備え
    前記第1仕切板は、当該第1仕切板の上側において前記アノードオフガス導入配管から導入されたアノードオフガスが前記ドライエア導入配管から導入されたドライエアと混合されてアノードオフガスが希釈されるとともに、ドライエアと混合されたアノードオフガスが前記進行方向の前側の基端部から後側に向けて流れた後に前記進行方向の後側において当該第1仕切板の上側から下側に流れるように構成され、
    前記導入箱内の前記カソードオフガス導入配管には、前記進行方向の前寄りと後寄りに一つずつ、かつ、それぞれが前記天地方向の下向きに開口した第1の水抜き穴が形成され、
    前記第1仕切板の前記基端部には、水溜りを防ぐ第2の水抜き穴が前記天地方向に貫通して形成されていることを特徴とする燃料電池の希釈装置。
  2. 前記第2の水抜き穴は、前記燃料電池自動車の車幅方向の左右に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の希釈装置。
  3. 前記第1仕切板と前記合流部との間に水平または略水平に配置された第2仕切板を備え、
    前記第2仕切板は、当該第2仕切板の上側を前記アノードオフガスが前記進行方向の後側の基端部から前側に向けて流れた後に前記進行方向の前側において当該第2仕切板の上側から下側に流れるように構成され、
    前記合流部は、前記進行方向の後寄りに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の希釈装置。
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