以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、本明細書中の図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
(実施の形態1)
まず、本実施形態における表示装置の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態における表示装置の構成例を示している。本実施形態における表示装置は、液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却装置103などから構成される。液晶パネル101の背面側にLEDバックライト102が配置され、LEDバックライト102の背面側に冷却装置103が配置されている。なお、冷却装置103は、LEDバックライト102に接触するように配置する。また、本発明では、冷却装置103として、液冷式冷却装置を用いる。
なお、本明細書中において、液晶パネル101は、バックライトが必要となる型、例えば、透過型や半透過型である。また、駆動方法の具体的例としては、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)方式、PVA(Patterned Vertical Alignment)方式、IPS(In−Plane Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式などが挙げられる。なお、液晶パネル101の具体例は、上記に列挙したものに限定されない。
なお、本明細書中において、液晶パネル101は、画素がアクティブマトリクス状に配置されているものとする。また、液晶パネル101は、トランジスタが配置された基板を有するものとする。なお、トランジスタが配置された基板に、周辺回路も一体形成してもよい。また、液晶パネル101に配置されるトランジスタは、アモルファスシリコンで形成されたトランジスタでもよいし、ポリシリコンで形成されたトランジスタでもよい。
次に、本実施形態におけるLEDバックライト102の構成について、図2、図3を用いて説明する。
図2は、本実施形態におけるLEDバックライト102を、LEDバックライト102の前面側から見たときの平面図を示している。本実施形態におけるLEDバックライト102は、LED201、配線基板202、バックボード203、ネジ204などから構成される。
なお、LEDを配置するボードをバックボードと示す。このため、バックボードはLEDの発光方向の後方に設けられる。
本実施形態のLEDバックライトは、1枚の配線基板202に複数のLEDが左右方向(図2のX軸方向)に並べて配置されたLEDアレイ205で構成される。LEDアレイ205は、ネジ204を用いて、バックボード203に取り付けられる。図2に示したLEDバックライトの構成例では、LEDアレイを3個(205a〜205c)設け、上下方向(図2のY軸方向)に並べて配置し、LEDアレイ205a〜205cは、それぞれネジ204を用いて、バックボード203に取り付けられている。
なお、図2においては、LEDが格子状に配置されているがこれに限定されない。LEDはデルタ配置であってもよい。
また、図3(A)は、図2に示したLEDバックライト102を図2のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図3(B)は、図2に示したLEDバックライト102を図2のY軸方向から見たときの平面図を示している。
なお、図3に示すように、LED201の端子206a、206bを配線基板202に接続することにより、LED201を配線基板202に配置している。
なお、配線基板202に配置するLED201は、白色LEDでもよいし、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のLEDを交互に並べて配置してもよい。または、R、G、B、W(白色)の4色のLEDを交互に並べて配置してもよい。または、R、G、B、Y(黄色)、C(シアン)、M(マゼンタ)の6色のLEDを交互に並べて配置してもよい。または、波長が互いに異なる2種類の赤色(R1、R2)、波長が互いに異なる2種類の緑色(G1、G2)、波長が互いに異なる2種類の青色(B1、B2)の6色のLEDを交互に並べて配置してもよい。
なお、LEDアレイ205a〜205cにおいて、配線基板202にLED201を配置する際に、LED201を左右方向(図2のX軸方向)に並べて配置し、かつ、隣接するLED間の間隔を狭くする方が望ましい。このようにすることにより、特に、R、G、Bの3色のLEDを交互に並べて配置した場合、R、G、Bの3色の光が混ざり合いやすくなり、均一な白色光を液晶パネル101に入射することができる。その結果、色ムラを低減させることができる。
なお、LEDアレイ205a〜205cをバックボード203に取り付ける際に、隣接するLEDアレイ間の間隔を広くする方が望ましい。これにより、LED201からの発熱が効率よく放出されやすくなるため、LEDバックライト102の温度上昇を小さくすることができる。
なお、LEDアレイ205a〜205cに配置するLED201の個数、及びバックボード203に取り付けるLEDアレイ205の個数は、液晶パネル101のサイズに応じて、適宜決めればよい。
なお、図2に示した構成例では、LEDアレイを複数形成することによってLEDを配置していたが、1枚の配線基板に、LEDバックライトを構成するのに必要となる全てのLEDを配置してもよい。この場合のLEDバックライト102の構成例を、図4に示す。なお、図4は、LEDバックライト102を、LEDバックライト102の前面側から見たときの平面図を示している。
なお、LED201の光の利用効率を高めるために、LED201からの光を反射させるための反射手段を設けてもよい。この場合のLEDバックライト102の構成例を、図5、図6に示す。
なお、LEDの光の利用効率とは、LEDから放出された光の量に対する液晶パネルに入射された光の量の割合を指す。
図5は、反射率の高い材料で作られた反射塗料501をバックボード203に塗布する場合のLEDバックライトの構成例を示している。このように、反射塗料501をバックボード203に塗布することにより、バックボード203をLED201の反射板の代わりとして利用することができる。これにより、LED201から放出された光が、反射塗料501が塗布されたバックボード203で反射されて液晶パネル101に入射されるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。
図6は、反射率の高い材料で作られた反射部を新たに設ける場合のLEDバックライトの構成例を示している。図6では、反射部601を、配線基板202やLED201の端子206a、206bなどを覆い隠すように配置している。これにより、LED201から放出された光が、反射部601で反射されて液晶パネル101に入射されるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。
なお、反射部601は、例えば、光を反射させる機能を有する光学機能シートでもよいし、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属板でもよい。または、白色で、かつ、プラスチック製もしくはアクリル製の板でもよい。また、反射部601の表面に凹凸があってもよい。これにより、LED201からの光が反射部601の表面の凹凸で乱反射されるため、光を拡散させることもできる。その結果、LED201の光の利用効率を高めることができる。
なお、LED201の光の利用効率を高めるために、配線基板202、バックボード203、ネジ204を白色にしてもよい。これにより、LED201からの光をより多く反射させることができるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。
このように、LEDからの光を反射させるための反射手段を備えることにより、LEDの光の利用効率を高めることができる。また、特に、R、G、Bの3色のLEDを交互に並べて配置した場合、反射手段で光が反射されるため、R、G、Bの3色の光がより混ざり合いやすくなり、均一な白色光を液晶パネル101に入射することができる。その結果、色ムラを低減させることができる。
次に、本実施形態における冷却装置103の構成について、図7、図8を用いて説明する。
図7は、本実施形態における冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側から見たときの平面図を示している。本実施形態における冷却装置103は、冷却液701、冷却液を流すパイプ(以下、冷却液パイプ702と示す。)、冷却液循環ポンプ703、冷却液タンク704などから構成される。
また、図8(A)は、図7に示した冷却装置103を図7のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図8(B)は、図7に示した冷却装置103を図7のY軸方向から見たときの平面図を示している。
なお、冷却液701は、LEDバックライトを冷却するための液体である。また、冷却液パイプ702は、冷却液701を流すためのパイプである。また、冷却液循環ポンプ703は、冷却装置の中で冷却液701を循環させるためのポンプである。また、冷却液タンク704は、冷却液701を貯蔵するためのタンクである。
なお、冷却液701の量が少なくなった場合、冷却液701を冷却液タンク704に補充することができる。
冷却液パイプ702は、その一端が、冷却液タンク704に接続され、他端が、冷却液循環ポンプ703を介して、冷却液タンク704に接続される。
また、冷却液パイプ702は、図8に示すように、LEDバックライト102の背面側に配置され、LEDバックライト102に接触するように配置される。さらに、冷却液パイプ702がLEDバックライト102と接触する部分では、図7に示すように、冷却液パイプ702を何度も折り曲げて配置する。
なお、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを接触させる方法として、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを単に接触させてもよいし、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを、熱伝導性の高い接着剤や導電性粒子を含んだ接着剤などを用いて接着してもよい。
また、図9(A)に示すように、冷却液パイプ固定器901を用いて、冷却液パイプ702をLEDバックライト102に固定してもよい。なお、図9(B)は、冷却液パイプ固定器901の断面構造を示している。冷却液パイプ固定器901は、冷却液パイプ702に固定板902をかぶせ、ネジ903a、903bを用いて、固定板902をLEDバックライト102のバックボード203に取り付ける。
なお、本実施形態では、冷却液循環ポンプ703と冷却液タンク704を別々に設けたが、これに限定されない。冷却液循環ポンプ703と冷却液タンク704が一体であってもよい。
なお、LEDからの光の利用効率を高めるために、LEDバックライト102に反射部を設けてもよい。この場合のLEDバックライト及び冷却装置の構成例を図63に示す。図63では、LEDバックライト102に反射部6301が設けられている。
次に、本実施形態の冷却装置103の動作について図7を用いて説明する。
まず、冷却液タンク704から、冷却液循環ポンプ703を用いて、冷却液701を冷却液パイプ702に流し込む。その後、冷却装置の中で冷却液701を循環させる。そして、冷却装置の中を循環した冷却液701は、再び冷却液タンク704に貯蔵される。
この一連の動作において、LEDバックライト102に接触した冷却液パイプ702に冷却液701を流すことにより、LEDバックライト102からの発熱は、冷却液701及び冷却液パイプ702によって放熱され、LEDバックライト102の温度を下げることができる。これにより、LEDバックライト102を冷却することができる。また、冷却液パイプ702がLEDバックライト102と接触する部分で、冷却液パイプ702を何度も折り曲げて配置することにより、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とが接する面積を増加させることができるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
このように、LEDバックライトの冷却を液冷式の冷却装置で行うことにより、従来の空冷式よりも短時間で、かつ、より低い温度にLEDバックライトを冷却することができるため、冷却効率をより高めることができる。これにより、LEDバックライトの発熱に起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、図7では、冷却液701を時計回りに流していたが、冷却液701を流す方向は、これに限定されない。反時計回りに流してもよい。
なお、LEDバックライトの縦の長さをL1、横の長さをL2、冷却液パイプの直径をDとするとき(図7参照)、冷却液パイプの直径Dは、LEDバックライトの縦の長さL1、もしくは横の長さL2のいずれか短い方の1/100以上1/10以下であることが望ましい。なぜならば、冷却液パイプの直径が大きすぎると、冷却液パイプに多量の冷却液を流すことができ、冷却効率を上げることはできるが、冷却装置の厚みが増してしまい、冷却装置に多くのスペースを要してしまう。一方、冷却液パイプの直径が小さすぎると、冷却装置の厚みを薄くすることができるが、冷却液パイプに冷却液を流すのに高い圧力が必要となるため、高性能の冷却液循環ポンプを用いなければならない。したがって、冷却液パイプの直径を適切な範囲に設定する必要がある。
なお、図7では、冷却液パイプ702を上下方向(図7のY軸方向)に何度も折り曲げて配置したが、冷却液パイプ702の配置の仕方は、これに限定されない。
例えば、図10に示すように、冷却液パイプ702を左右方向(図10のX軸方向)に何度も折り曲げて配置してもよい。このように冷却液パイプ702を配置した場合でも、図7に示した場合と同様に、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とが接する面積を増加させることができるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
また、図10では、冷却液パイプ702を、図10のX軸方向に平行になるように配置したが、図11に示すように、図11のX軸方向に対して傾斜をもたせるように配置してもよい。図11では、冷却液パイプ702を、傾斜角度α及びβで傾斜させて配置した場合を示している(なお、図10はα=β=0°の場合に対応する)。このように、冷却液パイプ702を傾斜させて配置することにより、冷却液701を、冷却液循環ポンプ703によってLEDバックライト上部まで持ち上げた後、冷却液701を重力によって自然に冷却液パイプ702に流すことができるようになる。その結果、冷却液循環ポンプ703の負担を軽減させることができる。
なお、図11において、冷却液パイプ702の傾斜角度α及びβは、ともに0°以上90°以下とする。また、傾斜角度α及びβは、互いに等しい角度、つまり、α=βでもよいし、互いに異なる角度、つまり、α≠βでもよいが、望ましくは、α=βの方がよい。なぜならば、α=βとすることにより、冷却液701がより流れやすくなるからである。なお、傾斜角度αとβとの差が10%以内、つまり、傾斜角度αが0.9β<α<1.1βの範囲にあれば、α=βとみなすこととする。
また、図7〜図11では、冷却液パイプ702が途中で枝分かれしていなかったが、冷却液パイプ702を途中で枝分かれさせてもよい。この場合の冷却液パイプ702の配置例を図13、図14に示す。図13は、冷却液パイプ702を上下方向(図13のY軸方向)に枝分かれさせた場合の冷却液パイプ702の配置例を示し、図14は、冷却液パイプ702を左右方向(図14のX軸方向)に枝分かれさせた場合の冷却液パイプ702の配置例を示している。このように、冷却液パイプ702を途中で枝分かれさせることにより、冷却液701を一度に多方向に流すことができるため、LEDバックライトの多くの領域を一度に冷却することができ、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができる。また、LEDバックライトを均一に冷却することができる。
なお、図13、図14において、冷却液パイプが枝分かれする前の部分の冷却液パイプの直径をD1、冷却液パイプが枝分かれした部分の冷却液パイプの直径をD2とするとき、D1>D2とするのが望ましい。なぜならば、冷却液パイプが枝分かれする前の部分の方が、冷却液パイプが枝分かれした部分よりも多くの冷却液が流れるからである。D1>D2とすることにより、冷却液がより流れやすくなる。
ところで、LEDバックライトから出た熱は、通常、LEDバックライトの中央部にこもりやすいため、LEDバックライトの中央部の方が、LEDバックライトの周辺部よりも温度が高くなってしまう。そこで、図15に示すように、冷却液パイプ702を渦巻状に配置し、渦巻の中央部から外側へ向かうように冷却液701を流すことにより、一番温度の高いLEDバックライトの中央部から冷却することができる。その結果、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができる。また、パックライトの温度が場所によって異なる現象(温度ムラ)をより小さくすることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、冷却液パイプ702を渦巻状に配置する場合、図15では、渦巻の中央部から外側へ向けて反時計回りになるように配置したが、渦巻が逆回りになるように配置してもよい。
なお、図7〜図15において、冷却液701を流す方向は、図示した方向に限定されない。図示した方向と反対方向に冷却液701を流してもよい。
なお、冷却液パイプ702の配置の仕方は、上記に列挙したものに限定されない。特に、冷却液パイプ702をLEDバックライト102の背面側に配置する場合、冷却液パイプ702の上に少なくとも1個以上のLEDが存在するように、冷却液パイプ702を配置するのが望ましい。なぜならば、冷却液パイプ702とLEDとの距離が近くなるため、LEDの冷却をより短時間で、より効率よく行うことができるからである。
なお、図7〜図15では、冷却液パイプ702の断面の形は円形であったが、これに限定されない。例えば、冷却液パイプの断面の形を四角形にしてもよい。
例えば、冷却液パイプの断面の形を長方形にした場合の冷却装置103の構成例を図12に示す。図12では、冷却液パイプ702の断面の形を、角を丸めた長方形にし、長方形の長辺側をLEDバックライト102に接触させている。
このように、冷却液パイプの断面の形を長方形にし、長方形の長辺側をLEDバックライトに接触させることにより、LEDバックライトと冷却液パイプとが接する面積を増加させることができるため、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができる。また、長方形の短辺をより短くすることにより、冷却液パイプが占める部分の厚みをより薄くすることができる。その結果、表示装置をより薄くすることができる。
また、冷却液パイプの断面の長方形の角を丸めることにより、冷却液パイプを曲げるときに冷却液パイプにかかる応力をより小さくすることができるため、冷却液パイプが破損しにくくなる。
なお、冷却液パイプの断面の長方形の角の丸め具合に関して、冷却液パイプの断面の長方形において、短辺側の長さをL3、長辺側の長さをL4とするとき(図12参照)、長方形の角の部分の曲率半径の大きさを、L3の半分以下とする。
ところで、冷却装置の中で冷却液を循環させると、LEDバックライトからの発熱により、冷却液の温度が上昇する。そして、温度が上昇した冷却液が、再び冷却液タンクに貯蔵される。そこで、冷却液の温度を下げるために、冷却液タンクを冷却するための冷却用ファンを設けてもよい。この場合の冷却装置103の構成例を、図16に示す。
図16は、図7において、冷却液701の温度を下げる手段として、新たに冷却用ファン1601を設けた場合を示している。冷却用ファン1601を稼動させ、冷却液タンク704に風1602を当てることにより、冷却液タンク704及びその中に貯蔵されている冷却液701を冷却する。これにより、冷却液701の温度を下げることができ、LEDバックライトの冷却効率をより上げることができる。
また、冷却液の温度を下げる手段として、ラジエーターを設けてもよい。この場合の冷却装置103の構成例を、図17に示す。
図17は、図7において、冷却液701の温度を下げる手段として、新たにラジエーター1701を設けた場合を示している。図17では、図7に示した装置に加え、新たにラジエーター1701及び冷却用ファン1702を設けている。
まず、冷却液タンク704に貯蔵されている冷却液701をラジエーター1701に通す。ラジエーター1701では、冷却用ファン1702を稼動させ、ラジエーター1701に風1703を当てることにより、ラジエーター1701の中を通る冷却液701を冷却する。そして、ラジエーター1701で冷却された冷却液701を、冷却液循環ポンプ703を用いて、冷却装置の中を循環させる。
このように、ラジエーター1701を用いることにより、冷却液701の温度を短時間で下げることができ、LEDバックライトの冷却効率をより上げることができる。
なお、冷却液701としては、例えば、水、エチレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール水溶液などが用いられる。また、必要に応じて、腐食防止剤を添加した不凍液を用いてもよい。なお、冷却液として用いる液体は、上記で列挙したものに限定されない。
なお、冷却液パイプ702の材料は、例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属でもよいし、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステルテレフタレートなどの有機化合物でもよい。
例えば、冷却液パイプ702を金属製にすると、熱伝導率が大きくなり、LEDバックライトの冷却を効率よく行うことができる。特に、銅は、熱伝導率が大きく、かつ、耐腐食性を有するため、冷却液パイプ702を金属製にする場合は、銅を用いるのが望ましい。また、冷却液パイプ702を有機化合物製にすると、柔軟性がある冷却液パイプを作製することができるため、冷却液パイプ702を自由に配置することができる。また、冷却液パイプ702の材料としてシリコン系の物質を用いても、柔軟性がある冷却液パイプを作製することができるため、冷却液パイプ702を自由に配置することができる。
なお、冷却液パイプ702の材料は、上記で列挙したものに限定されない。
なお、冷却液パイプを1種類の材料で作製してもよいし、複数種類の材料を用いて多層構造にしてもよい。例えば、図18に示すように、冷却液パイプ702を第1の材料1801及び第2の材料1802の2種類の材料を用いて2層構造にしてもよい。特に、第1の材料1801を耐腐食性の高い材料とし、第2の材料1802を熱伝導率の高い材料とすることにより、冷却液701による腐食に強く、かつ、LEDバックライトの熱を効率よく放出することができる冷却液パイプを作製することが可能となる。
なお、本実施形態で述べた様々な内容を自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、LEDバックライト全体を1本の冷却液パイプを用いて冷却していたが、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行ってもよい。そこで、本実施形態では、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行う場合について説明する。
本実施形態における冷却装置の構成例を、図20に示す。
図20は、本実施形態における冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側から見たときの平面図を示している。図20では、LEDバックライトを左右2つの冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行う場合の冷却装置103の構成例を示している。
図20では、LEDバックライト102を第1の冷却領域2001a、及び第2の冷却領域2001bの左右2つの冷却領域に分割し、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bに、冷却液パイプ702a、702b、冷却液循環ポンプ703a、703b、冷却液タンク704a、704bを配置している。また、冷却液パイプ702a、702bは、それぞれ上下方向(図20のY軸方向)に何度も折り曲げて配置している。
このように、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行うことにより、LEDバックライトを複数の分割領域に分割せずに冷却する場合よりも、LEDバックライト全体の冷却に要する時間を短縮することができ、冷却効率をより高めることができる。また、LEDバックライトの温度ムラをより小さくすることができ、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、冷却液を流す方向は、複数の冷却領域すべてで同じとしてもよいし、複数の冷却領域ごとに異なるようにしてもよい。
例えば、図20では、第1の冷却領域2001aでは、冷却液701aを反時計回りに流し、第2の冷却領域2001bでは、冷却液701bを時計回りに流しているが、これに限定されない。第1の冷却領域2001aでは、冷却液701aを時計回りに流し、第2の冷却領域2001bでは、冷却液701bを反時計回りに流してもよい。また、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bで、冷却液701a、701bを、ともに時計回り、もしくは、反時計回りに流してもよい。なお、図20に示すように、第1の冷却領域2001aで、冷却液701aを反時計回りに流し、第2の冷却領域2001bで、冷却液701bを時計回りに流すと、熱がこもりやすく一番温度が高くなるLEDバックライトの中央部から冷却することができる。その結果、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができると同時に、温度ムラをより小さくすることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、図20では、冷却液パイプ702a、702bをそれぞれ上下方向(図20のY軸方向)に何度も折り曲げて配置していたが、冷却液パイプ702a、702bの配置の仕方はこれに限定されない。
例えば、図21、図22に示すように、冷却液パイプ702a、702bをそれぞれ渦巻状に配置してもよい。なお、図21は、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bで、冷却液パイプ702a、702bを、それぞれ渦巻の中央部から外側へ向けて反時計回りになるように配置した場合を示している。また、図22は、第1の冷却領域2001aでは、冷却液パイプ702aを、渦巻の中央部から外側へ向けて時計回りになるように配置し、第2の冷却領域2001bでは、冷却液パイプ702bを、渦巻の中央部から外側へ向けて時計回りになるように配置した場合を示している。なお、図21、図22では、ともに、冷却液701a、701bを渦巻の外側から中央部へ向かうように流している。
図22に示すように、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bで、冷却液パイプ702a、702bをそれぞれ渦巻状に配置し、冷却液701a、701bを渦巻の外側から中央部へ向かうように流すと、図20に示した場合と同様に、熱がこもりやすく一番温度が高くなるLEDバックライトの中央部から冷却することができる。その結果、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができると同時に、温度ムラをより小さくすることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
また、例えば、図23に示すように、複数の冷却領域ごとに冷却液パイプの配置の仕方を変えてもよい。
図23は、第1の冷却領域2001aでは、冷却液パイプ702aを、上下方向(図23のY軸方向)に何度も折り曲げて配置し、第2の冷却領域2001bでは、冷却液パイプ702bを、左右方向(図23のX軸方向)に何度も折り曲げて配置した場合を示している。
図23において、冷却液701a、701bを、第1の冷却領域2001aでは反時計回りに、第2の冷却領域2001bでは時計回りに流すことにより、図20〜図22に示した場合と同様に、熱がこもりやすく一番温度が高くなるLEDバックライトの中央部から冷却することができる。その結果、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができると同時に、温度ムラをより小さくすることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、図20〜図23では、LEDバックライトを左右2つの冷却領域に分割したが、冷却領域の分割の仕方は、これに限定されない。例えば、図24に示すように、上下2つの冷却領域に分割してもよい。
図24では、LEDバックライト102を第1の冷却領域2401a、及び第2の冷却領域2401bの上下2つの冷却領域に分割し、第1及び第2の冷却領域2401a、2401bに、冷却液パイプ702a、702b、冷却液循環ポンプ703a、703b、冷却液タンク704a、704bを配置している。また、冷却液パイプ702a、702bは、それぞれ左右方向(図24のX軸方向)に何度も折り曲げて配置している。
図24において、冷却液701a、701bを、第1及び第2の冷却領域2401a、2401bで、ともに反時計回りに流すことにより、図20〜図23に示した場合と同様に、熱がこもりやすく一番温度が高くなるLEDバックライトの中央部から冷却することができる。その結果、LEDバックライトの冷却効率をより高めることができると同時に、温度ムラをより小さくすることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
本実施形態のように、複数の冷却領域ごとに冷却液循環ポンプを設けて冷却液を循環させることにより、冷却液循環ポンプ1個あたりの冷却液パイプの長さを、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割せずに冷却する場合よりも短くすることができるため、冷却液をより短時間で循環させることができる。また、冷却液パイプの加工が簡単になる。
さらに、冷却液循環ポンプ1個あたりの冷却液パイプの長さを短くすることができるため、LEDバックライト全体を複数の冷却領域に分割せずに冷却する場合よりも低い能力を持つ冷却液循環ポンプを用いても、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割せずに冷却する場合と同様の冷却効率を維持することができるようになる。したがって、冷却液循環ポンプのコストを削減することが可能となる。
なお、本実施形態では、複数の冷却領域ごとに冷却液循環ポンプと冷却液タンクを設けていたが、複数の冷却領域で、冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクを共有してもよい。
例えば、図20に示した場合において、第1及び第2の冷却領域で冷却液タンクを共有した場合の冷却装置103の構成例を、図25に示す。図25では、冷却液タンク704に貯蔵された冷却液を、冷却液循環ポンプ703a、703bを用いて、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bで循環させ、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bをそれぞれ冷却する。
また、図20に示した場合において、第1及び第2の冷却領域で冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクを共有した場合の冷却装置103の構成例を、図26に示す。図26では、冷却液タンク704に貯蔵された冷却液を、冷却液循環ポンプ703を用いて、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bを循環させ、第1及び第2の冷却領域2001a、2001bをそれぞれ冷却する。
図25、図26に示したように、複数の冷却領域で、冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクを共有することにより、複数の冷却領域ごとに冷却液循環ポンプと冷却液タンクを設ける場合よりも、冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクの個数を減らすことができるため、その分のコストを削減することができる。
本実施形態のように、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行うことにより、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割せずに冷却する場合よりも、より効率よく、より短時間でLEDバックライトを冷却することができる。特に、大型の液晶ディスプレイに備え付けてあるLEDバックライトを冷却する場合、LEDバックライトを複数の冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域ごとにLEDバックライトの冷却を行った方が、冷却に要する時間をより短くすることができるため、格段に冷却効率を上げることができ、非常に有効な方法となる。また、LEDバックライトの温度ムラをより低減させることができるため、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、本実施形態では、LEDバックライトを左右もしくは上下の2つの冷却領域に分割し、それぞれの冷却領域でLEDバックライトを冷却する場合について示したが、冷却領域の分割数は2つに限定されない。3個以上の冷却領域に分割してもよい。また、冷却領域の分割の仕方は、左右もしくは上下に限定されない。格子状に分割してもよいし、ランダムに分割してもよい。
なお、本実施形態で述べた様々な内容を自由に組み合わせて実施してもよい。また、本実施形態で述べた内容を、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1及び実施の形態2では、冷却装置をLEDバックライトの背面側に配置してLEDバックライトを冷却したが、冷却装置をLEDバックライトの前面側に配置してLEDバックライトを冷却してもよい。本実施形態では、冷却装置をLEDバックライトの前面側に配置する場合について説明する。
まず、本実施形態における表示装置の構成について、図19を用いて説明する。
図19は、本実施形態における表示装置の構成例を示している。本実施形態における表示装置は、液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却装置103などから構成される。そして、液晶パネル101の背面側に冷却装置103が配置され、冷却装置103の背面側にLEDバックライト102が配置されている。なお、冷却装置103は、LEDバックライト102に接触するように配置する。
なお、本実施形態の表示装置と実施の形態1及び実施の形態2で示した表示装置との大きな違いは、冷却装置103がLEDバックライト102の前面側に配置される点である。つまり、液晶パネル101とLEDバックライト102との間に配置され、かつ、LEDバックライト102に接触するように配置される点である。
次に、本実施形態における冷却装置の構成例について、図27、図28を用いて説明する。
図27は、本実施形態の冷却装置103を、LEDバックライト102の前面側から見たときの平面図を示している。また、図28は、図27に示した冷却装置を図27のX軸方向から見たときの平面図を示している。
図27、図28に示すように、本実施形態の冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側に配置するのではなく、LEDバックライト102の前面側に配置し、冷却液パイプ702を、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203に配置することを特徴とする。
なお、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを接触させる方法として、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とが単に接触させてもよいし、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを、熱伝導性の高い接着剤や導電性粒子を含んだ接着剤などを用いて接着してもよい。
また、図9に示したような冷却液パイプ固定器901を用いて、冷却液パイプ702をLEDバックライト102に固定してもよい。冷却液パイプ固定器で冷却液パイプを固定した場合の冷却装置103の構成例を、図29に示す。
このように、冷却液パイプ702を隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203上に配置し、冷却液701を流すことにより、LED201により近い場所で冷却を行うことができるため、LEDバックライト102全体を冷却するのに要する時間を短縮することができ、冷却効率をより高めることができる。その結果、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
また、冷却液パイプ702を隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203に配置することにより、冷却液パイプ702をLEDバックライト102の背面側に配置する場合よりも、LEDバックライト102と冷却液パイプ702とを合わせた部分の厚みを薄くすることができる。その結果、表示装置の厚みを薄くすることができる。
なお、冷却液パイプ702の直径をD、隣接するLEDアレイ205a〜205c間の間隔をWとするとき(図28参照)、D<Wとするのが望ましい。つまり、冷却液パイプ702とLED201とが直接接触しない方が望ましい。なぜならば、D≧Wとすると、LED201から放出された光が冷却液パイプ702に遮られてしまい、液晶パネル101に十分な光が入射されなくなるため、色ムラや輝度低下が起こってしまうからである。そのため、D<Wとすることにより、LED201から放出された光が冷却液パイプ702で遮られることを防止することができ、その結果、色ムラや輝度低下を低減させることができる。
なお、LEDの光の利用効率を高めるために、反射率の高い材料で作られた反射塗料を冷却液パイプ702に塗布してもよい。この場合の冷却装置103の構成例を図30に示す。
図30では、反射塗料3001を冷却液パイプ702に塗布することにより、冷却液パイプ702をLED201の反射板の代わりとして利用することができる。
このように、反射塗料3001を冷却液パイプ702に塗布することにより、LEDの光の利用効率を高めることができ、液晶パネル101に多くの光を入射させることができる。また、冷却液パイプが曲面状であるため、LEDからの光がより多くの方向に反射される。このため、特に、R、G、Bの3色のLEDを交互に並べて配置した場合、R、G、Bの3色の光がより混ざり合いやすくなり、均一な白色光を液晶パネル101に入射することができる。その結果、色ムラを低減させることができる。
また、LEDの光の利用効率を高めるために、実施の形態1(図6)に示したように、LEDバックライトに反射部を設けてもよい。この場合、冷却液パイプ702を、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203と反射部とに挟まれた領域に配置してもよい。この場合の冷却装置103の構成例を図31に示す。
図31では、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203と反射部3101とに挟まれた領域に、冷却液パイプ702を配置している。
なお、冷却液パイプ702と反射部3101とを接触させる方法として、冷却液パイプ702と反射部3101とを単に接触させてもよいし、冷却液パイプ702と反射部3101とを、熱伝導性の高い接着剤や導電性粒子を含んだ接着剤などを用いて接着してもよい。
このように、反射部3101を新たに設けることにより、LEDの光の利用効率を高めることができ、液晶パネル101に多くの光を入射させることができる。特に、反射部3101が熱伝導率の高い金属(例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなど)で作られる場合、冷却液701によって反射部3101が冷却されるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
なお、図31では、LEDアレイ205a〜205cを、ネジ204を用いてバックボード203に取り付けているが、反射部3101を新たに設けた場合、バックボード203を取り除き、LEDアレイ205a〜205cを反射部3101に取り付けてもよい。この場合の冷却装置103の構成例を図32に示す。
図32では、LEDアレイ205a〜205cを、ネジ3201を用いて、反射部3101に取り付けている。また、冷却液パイプ702を隣接するLEDアレイ205a〜205c間に、反射部3101と接触するように配置している。
このように、LEDアレイ205a〜205cを反射部3101に取り付けることにより、バックボード203を取り除くことができるため、部品数を減らすことができ、コストを削減することができる。
なお、反射部3101は、例えば、光を反射させる機能を有する光学機能シートでもよいし、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属板でもよい。または、白色で、かつ、プラスチック製もしくはアクリル製の板でもよい。
なお、冷却液パイプ702やバックボード203、反射部3101について、それぞれの表面に凹凸があってもよい。これにより、LED201からの光が、冷却液パイプ702やバックボード203、反射部3101のそれぞれの表面にある凹凸で乱反射されるため、光を拡散させることもできる。その結果、LED201の光の利用効率を高めることができる。
なお、LEDバックライトの前面側及び背面側の両方に冷却液パイプを配置してもよい。この場合のLEDバックライト及び冷却装置の構成例を図33に示す。
図33は、LEDバックライトの前面側及び背面側の両方に冷却液パイプを配置した場合の、LEDバックライト及び冷却装置の断面図を示している。LEDバックライト102の前面側には、本実施形態で述べたように、冷却液パイプ702cが、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203に配置される。また、LEDバックライト102の背面側には、実施の形態1で示したように、冷却液パイプ702dが、バックボード203に接触するように配置される。図33では、LEDバックライト102の背面側に配置される冷却液パイプ702dを、図7に示したように、上下方向(図33のY軸方向)に何度も折り曲げて配置した例を示している。
このように、LEDバックライトの前面側及び背面側の両方に冷却液パイプを配置することにより、LEDバックライトを前面側と背面側の両方から冷却することができるため、冷却効率をより高めることができる。
なお、LEDバックライト102の背面側に配置される冷却液パイプ702dの配置の仕方は、上下方向に何度も折り曲げるだけでなく、左右方向(図33のX軸方向)に何度も折り曲げて配置してもよいし、渦巻状に配置してもよい。実施の形態1で述べた内容を適用してもよい。
なお、冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクに関して、LEDバックライトの前面側及び背面側で別々の冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクを設けてもよいし、LEDバックライトの前面側及び背面側で共通の冷却液循環ポンプ及び冷却液タンクを設けてもよい。
なお、LEDの光の利用効率を高めるために、図31に示したように、LEDバックライトに反射部を設けてもよい。この場合のLEDバックライト及び冷却装置の構成例を図34に示す。
図34では、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203と反射部3101とに挟まれた領域に、冷却液パイプ702cを配置している。
このように、反射部3101を新たに設けることにより、LEDの光の利用効率を高めることができ、液晶パネル101に多くの光を入射させることができる。特に、反射部3101が熱伝導率の高い金属(例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなど)で作られる場合、冷却液701によって反射部3101が冷却されるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
なお、本実施形態で述べた様々な内容を自由に組み合わせて実施してもよい。また、本実施形態で述べた内容を、実施の形態1〜実施の形態2で述べた内容と自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態4)
本実施形態では、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトを構成するLEDに電圧を加える電極として利用する場合について説明する。
本実施形態における冷却装置の構成例について、図35、図36を用いて説明する。
図35は、本実施形態における冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側から見たときの平面図を示している。図35に示した冷却装置103は、図7に示した冷却装置において、冷却液パイプ702と電源線3501とを接続した構成となっている。
本実施形態では、冷却液パイプ702を導電性のある材料で作製する。なお、冷却液パイプ702の材料として、導電性の高い材料を用いるのが望ましい。例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属を用いるのが望ましい。特に、銅は、熱伝導率が大きく、かつ、耐腐食性を有するため、冷却液パイプ702の材料として、銅を用いるのが望ましい。
図36(A)は、図35に示した冷却装置103を図35のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図36(B)は、図35に示した冷却装置103を図35のY軸方向から見たときの平面図を示している。
図36に示すように、LED201の端子206a、206bのいずれか一方の端子(図36では端子206b)を、冷却液パイプ702に接続する。なお、配線基板202及びバックボード203には、LED201の端子206bを通すための開口部3601を予め開けておく。
なお、LED201の端子206bと冷却液パイプ702との接続方法として、半田を用いて接続してもよいし、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)を用いて接続してもよい。
そして、冷却液パイプ702と電源線3501とを接続し、電源線3501にある電圧V0を印加することにより、LED201の端子206bに、電圧V0を印加することができる。
このようにして、冷却液パイプ702を、LED201に電圧を印加する電極として利用することができる。
このように、冷却液パイプ702を、LED201に電圧を印加する電極として利用することにより、LEDバックライト102を構成する全てのLED201に共通の電圧V0を容易に印加することができる。また、LEDバックライト102を構成する全てのLED201に共通の電圧V0を印加するための配線を新たに設ける必要がなくなる。さらに、LEDバックライト102を構成する全てのLED201に均一な電圧をかけることができるため、LED201の輝度ムラを低減させることができる。
また、LED201に電圧を印加する電極として冷却液パイプ702を利用することにより、LED201に電圧を印加する電極の面積が大きくなるため、LED201に電圧を印加する電極が有する抵抗を小さくすることができる。その結果、冷却液パイプ702に電流が流れることにより発生する熱(ジュール熱)を抑えることができ、LED201からの発熱を抑えることができる。さらに、LEDバックライト102の消費電力を削減することができる。
また、冷却液パイプ702に冷却液701を流すことにより、LEDバックライト102の冷却に要する時間を短縮することができるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
また、冷却液パイプ702には冷却液701が流れているため、冷却液パイプ702の温度が低くなる。これにより、導電性のある材料で作製した冷却液パイプ702が有する抵抗を小さくすることができる。その結果、冷却液パイプ702に電流が流れることにより発生する熱(ジュール熱)を抑えることができ、LED201からの発熱を抑えることができる。さらに、LEDバックライト102の消費電力を削減することができる。
また、導電性のある材料で作製した冷却液パイプ702が有する抵抗を小さくすることができるため、冷却液パイプ702に電流が流れることによる電圧降下が小さくなる。その結果、LED201に印加される電圧のばらつきが低減されるため、LED201の輝度ムラを低減させることができる。
なお、冷却液パイプ702に印加する電圧V0は、LEDの陰極側に印加する電圧でもよいし、LEDの陽極側に印加する電圧でもよい。LED201として、R、G、Bの3色のLEDを配置する場合、R、G、Bの色によってLEDに印加する陽極−陰極間電圧が異なる。そこで、冷却液パイプ702に印加する電圧V0をLEDの陰極側に印加する電圧とすると、全てのLEDで、陰極側に共通の電圧を印加することができる。なお、LEDの陽極側の電圧は、R、G、Bごとに異なる電圧を印加する。一方、冷却液パイプ702に印加する電圧V0をLEDの陽極側に印加する電圧とすると、全てのLEDで、陽極側に共通の電圧を印加することができる。なお、LEDの陰極側の電圧は、R、G、Bごとに異なる電圧を印加する。
また、冷却液パイプ702に印加する電圧V0を、接地電圧とすることにより、LEDバックライト102の静電遮蔽を行うことができる。つまり、冷却液パイプ702を、静電遮蔽のためのシールドとして利用することができる。これにより、LEDバックライト102に対する電磁波などの影響を排除し、LEDバックライト102の誤動作などを防止することができる。また、液晶パネル101に対するノイズの影響を排除することができる。
なお、電源線3501として、液晶パネル101自体に設けられた配線を利用してもよいし、液晶パネル101を駆動させるのに必要な電源やコントローラ、LEDバックライト102を駆動させるための駆動回路などを配置した駆動回路基板に設けられた配線を利用してもよい。または、表示装置の接地線を利用してもよい。
なお、図36では、LED201の端子206bを、直接、冷却液パイプ702に接続していたが、LED201の端子206bと冷却液パイプ702との接続方法は、これに限定されない。例えば、別の配線を介して、LED201の端子206bを冷却液パイプ702に接続してもよい。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図37に示す。
図37(A)は、図35に示した冷却装置103を図35のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図37(B)は、図35に示した冷却装置103を図35のX軸方向から見たときの平面図を示している。
図37に示した構成例では、LEDアレイ205a〜205cを構成する配線基板202に、LED201の端子206bを接続するための共通配線3701を設ける。そして、LEDアレイ205a〜205c上に配置されたLED201の端子206bを共通配線3701に接続し、さらに、共通配線3701を冷却液パイプ702に接続する。なお、配線基板202及びバックボード203には、共通配線3701を通すための開口部3702を予め開けておく。
このようにして、LED201の端子206bと冷却液パイプ702とを、共通配線3701を介して接続することができる。
なお、図37では、共通配線3701を、配線基板202及びバックボード203の中を通して、冷却液パイプ702と接続したが、これに限定されない。共通配線3701を、配線基板202及びバックボード203の中を通さずに、冷却液パイプ702と接続してもよい。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図38に示す。
図38では、共通配線3701と冷却液パイプ702とを、外部配線3801を用いて接続している。これにより、配線基板202及びバックボード203に、共通配線3701を通すための開口部3702を開けておく必要がなくなるため、配線基板202及びバックボード203を加工する手間を省くことができる。
このように、LED201の端子206bと冷却液パイプ702とを、共通配線3701を介して接続することにより、配線基板202及びバックボード203に、LED201の端子206bを通すための開口部3601を開けておく必要がなくなるため、配線基板202及びバックボード203を加工する手間を省くことができる。また、LED201の端子206bは、配線基板202上の共通配線3701に接続すればいいので、LED201の端子206bの配置及び接続を、より簡単に行うことができる。
さらに、冷却液パイプ702がどのように配置されていても、共通配線3701と冷却液パイプ702の接続を簡単に行うことができるため、LED201端子206bと冷却液パイプ702との接続を、より簡単に行うことができる。
なお、冷却液パイプ702の配置の仕方や冷却液701を流す方向などは、図35に示した内容に限定されない。実施の形態1で説明した内容を適用してもよい。
なお、本実施形態では、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトの背面側に配置した場合について説明したが、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトの前面側に配置してもよい。この場合のLEDバックライト及び冷却装置の構成例を、図39に示す。
図39は、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトの前面側に配置した場合の、LEDバックライト及び冷却装置の断面図を示している。冷却液パイプ702は、実施の形態3で述べたように、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203に配置されている。また、冷却液パイプ702は電源線3501と接続され、電源線3501にある電圧V0が印加される。
図39に示した構成例では、LEDアレイ205a〜205cを構成する配線基板202に、LED201の端子206bを接続するための共通配線3701を設ける。そして、LEDアレイ205a〜205c上に配置されたLED201の端子206bを共通配線3701に接続し、さらに、共通配線3701を、外部配線3801を用いて冷却液パイプ702に接続する。
以上のような構成にすることにより、冷却液パイプ702をLED201に電圧を印加する電極として利用することができる。
なお、LED201と冷却液パイプ702との接続方法は、図39に示した方法に限定されないが、図39に示したように、共通配線3701及び外部配線3801を用いると、LED201と冷却液パイプ702とを容易に接続することができる。
また、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトの前面側と背面側の両方に配置してもよい。この場合のLEDバックライト及び冷却装置の構成例を、図40に示す。
図40は、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを、LEDバックライトの前面側と背面側の両方に配置した場合の、LEDバックライト及び冷却装置の断面図を示している。図33で示したように、LEDバックライトの前面側に配置される冷却液パイプ702cは、隣接するLEDアレイ205a〜205c間のバックボード203に配置される。LEDバックライトの背面側に配置される冷却液パイプ702dは、実施の形態1で示したように、バックボード203に接触するように配置される。図40では、LEDバックライト102の背面側に配置される冷却液パイプ702dを、図7に示したように、上下方向(図40のY軸方向)に何度も折り曲げて配置した例を示している。
また、冷却液パイプ702cは電源線3501と接続され、電源線3501にある電圧V0が印加される。
図40に示した構成例では、LEDアレイ205a〜205cを構成する配線基板202に、LED201の端子206bを接続するための共通配線3701を設ける。そして、LEDアレイ205a〜205c上に配置されたLED201の端子206bを共通配線3701に接続し、さらに、共通配線3701を、外部配線3801を用いて冷却液パイプ702cに接続する。
また、冷却液パイプ接続配線4001を用いて、LEDバックライトの前面側に配置された冷却液パイプ702cとLEDバックライトの背面側に配置された702dとを接続する。
以上のような構成にすることにより、冷却液パイプ702をLED201に電圧を印加する電極として利用することができる。
なお、LED201と冷却液パイプ702c、702dとの接続方法は、図40に示した方法に限定されないが、図40に示したように、共通配線3701、外部配線3801、冷却液パイプ接続配線4001などを用いると、LED201と冷却液パイプ702c、702dとを容易に接続することができる。
なお、LEDバックライトの背面側に配置された冷却液パイプ702dと電源線3501とを接続してもよい。
なお、図40では、LEDバックライトの前面側に配置された冷却液パイプ702cとLEDバックライトの背面側に配置された702dとを、冷却液パイプ接続配線4001を用いて接続したが、冷却液パイプ702cと冷却液パイプ702dとを接続しなくてもよい。
例えば、冷却液パイプ702cもしくは冷却液パイプ702dのいずれか一方と電源線3501とを接続し、電源線3501と接続した方の冷却液パイプとLED201の端子206bとを、共通配線3701を用いて接続することにより、電源線3501と接続した方の冷却液パイプを、LED201に電圧を印加する電極としても利用することができる。また、電源線3501と接続しなかった方の冷却液パイプは、LEDバックライトを冷却するために利用することができる。
本実施形態のように、導電性のある材料で作製した冷却液パイプを用いることにより、冷却液パイプをLEDに電圧を印加する電極として利用することができ、LEDからの発熱を抑え、かつ、LEDバックライトでの消費電力を削減することができる。また、冷却液パイプを、LEDバックライトの静電遮蔽用シールドとしても利用することができ、LEDバックライトに対する電磁波などの影響を排除し、LEDバックライトの誤動作などを防止することができる。さらに、これらの効果をそれぞれ実現するための特別な装置や配線を新たに設ける必要がないため、部品数を削減することができる。
なお、本実施形態で述べた様々な内容を自由に組み合わせて実施してもよい。また、本実施形態で述べた内容を、実施の形態1〜実施の形態3で述べた内容と自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態5)
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態4では、LEDバックライトの背面側に冷却装置を配置していたが、よりLEDバックライトの冷却効率を上げるために、LEDバックライトと冷却装置との間に、熱伝導体を配置してもよい。本実施形態では、LEDバックライトと冷却装置との間に、熱伝導体を配置した場合について説明する。
まず、本実施形態における表示装置の構成について、図41を用いて説明する。
図41は、本実施形態における表示装置の構成例を示している。本実施形態における表示装置は、液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却装置103、熱伝導体4101などから構成される。そして、液晶パネル101の背面側にLEDバックライト102が配置され、LEDバックライト102の背面側に熱伝導体4101が配置され、熱伝導体4101の背面側に冷却装置103が配置されている。なお、冷却装置103は、熱伝導体4101に接触するように配置される。
なお、熱伝導体4101は、熱伝導性の高い材料であることが望ましい。例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属が望ましい。特に、銅は、熱伝導率が大きく、かつ、耐腐食性を有するため、熱伝導体4101として、銅で作製された板を用いるのが望ましい。
次に、本実施形態におけるLEDバックライト102の構成について、図42を用いて説明する。
図42(A)は、本実施形態におけるLEDバックライト102を図41のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図42(B)は、本実施形態におけるLEDバックライト102を図41のY軸方向から見たときの平面図を示している。
本実施形態におけるLEDバックライト102は、LED201、配線基板202、バックボード203、ネジ204、熱伝導体4101、ネジ4201などから構成される。本実施形態では、熱伝導体4101をLEDバックライト102に取り付けることにより、LEDバックライト102と冷却装置103との間に、熱伝導体4101を配置する。図42に示したLEDバックライト102の構成例では、LEDバックライト102のバックボード203の背面側に熱伝導体4101を配置し、ネジ4201を用いて、熱伝導体4101をバックボード203に取り付ける。
なお、バックボード203と熱伝導体4101とを、熱伝導性の高い接着剤を用いて接着することにより、熱伝導体4101を配置してもよい。
なお、LED201の光の利用効率を高めるために、LED201からの光を反射させるための反射手段を設けてもよい。例えば、反射率の高い材料で作られた反射塗料をバックボード203に塗布してもよいし、反射率の高い材料で作られた反射部を新たに設けてもよい。この場合のLEDバックライト102の構成例を、図43、図44に示す。
図43は、反射率の高い材料で作られた反射塗料をバックボードに塗布する場合のLEDバックライトの構成例を示している。図43では、反射塗料4301をバックボード203に塗布することにより、バックボード203をLED201の反射板の代わりとして利用することができる。
図44は、反射率の高い材料で作られた反射部を新たに設ける場合のLEDバックライトの構成例を示している。図44では、反射部4401を、配線基板202やLED201の端子206a、206bなどを覆い隠すように配置している。
このように、LED201からの光を反射させるための反射手段を設けることにより、LED201から放出された光が反射手段で反射されて液晶パネル101に入射されるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。
なお、反射部4401は、例えば、光を反射させる機能を有する光学機能シートでもよいし、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属板でもよい。または、白色で、かつ、プラスチック製もしくはアクリル製の板でもよい。また、反射部4401の表面に凹凸があってもよい。これにより、LED201からの光が反射部の表面の凹凸で乱反射されるため、光を拡散させることもできる。その結果、LED201の光の利用効率を高めることができる。
なお、LED201の光の利用効率を高めるために、配線基板202、バックボード203、ネジ204、ネジ4201を白色にしてもよい。これにより、LED201からの光をより多く反射させることができるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。
次に、本実施形態における冷却装置103の構成について、図45、図46を用いて説明する。
図45は、本実施形態における冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側から見たときの図を示している。本実施形態における冷却装置103が、熱伝導体4101の背面側に配置される点が、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態4で示した内容と異なる点である。
また、図46(A)は、図45に示した冷却装置103を図45のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図46(B)は、図45に示した冷却装置103を図45のY軸方向から見たときの平面図を示している。
本実施形態では、図46に示すように、熱伝導体4101に接触するように配置された冷却液パイプ702に冷却液701を流すことにより、熱伝導体4101を冷却する。ここで、熱伝導性の高い材料を熱伝導体4101として用いることにより、熱伝導体4101が短時間で冷却される。そして、冷却された熱伝導体4101を介して、LEDバックライト102の冷却を行う。
このように、LEDバックライト102と冷却装置103との間に熱伝導体4101を配置し、熱伝導体4101を介してLEDバックライト102を冷却することにより、LEDバックライト102を直接冷却する場合よりも、LEDバックライト102の冷却に要する時間を短縮することができる。このため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。その結果、LEDバックライトの温度ムラに起因する表示ムラや色ムラなどの表示不良を低減させることができる。
なお、冷却液パイプ702の配置の仕方や冷却液701を流す方向などは、図45に示した内容に限定されない。実施の形態1で説明した内容を適用してもよい。
なお、熱伝導体4101として、熱伝導性が高く、かつ、導電性のある材料(例えば、銅や鉄、アルミニウムなどを含んだものやステンレスなどの金属など)を用いると、LED201の端子206a、206bのうちいずれか一方の端子を熱伝導体4101に接続し、熱伝導体4101に、ある電圧を印加することにより、熱伝導体4101を、LED201に電圧を印加する電極として利用することができる。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図47、図48に示す。
図47は、本実施形態における冷却装置103を、LEDバックライト102の背面側から見たときの平面図を示している。本実施形態に示した冷却装置103は、図45に示した冷却装置において、熱伝導体4101と電源線4701とを接続している。
また、図48(A)は、図47に示した冷却装置103を図47のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図48(B)は、図47に示した冷却装置103を図47のY軸方向から見たときの平面図を示している。
図48に示すように、LED201の端子206a、206bのいずれか一方の端子(図48では端子206b)を、熱伝導体4101に接続する。なお、配線基板202及びバックボード203には、LED201の端子206bを通すための開口部4801を予め開けておく。
なお、LED201の端子206bと熱伝導体4101との接続方法として、半田を用いて接続してもよいし、異方性導電フィルム(ACF)を用いて接続してもよい。
そして、熱伝導体4101と電源線4701とを接続し、電源線4701にある電圧V0を印加することにより、LED201の端子206bに、電圧V0を印加することができる。
このようにして、熱伝導体4101を、LED201に電圧を印加する電極として利用することができる。
このように、熱伝導体4101を、LED201に電圧を印加する電極として利用することにより、LEDバックライト102を構成する全てのLED201において、端子206bを同じ熱伝導体4101に接続することができる。したがって、全てのLED201の一方の端子206bに共通の電圧V0を印加することができる。また、共通の電圧V0を印加するための配線を新たに設ける必要がなくなる。さらに、LEDバックライト102を構成する全てのLED201に均一な電圧をかけることができるため、LED201の輝度ムラを低減させることができる。
また、冷却液パイプ702を用いて熱伝導体4101を冷却することにより、LEDバックライト102の冷却に要する時間を短縮することができるため、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
また、熱伝導体4101を冷却することにより、熱伝導体4101が有する抵抗を小さくすることができる。その結果、熱伝導体4101に電流が流れることにより発生する熱(ジュール熱)を抑えることができ、LEDバックライト102からの発熱を抑えることができる。さらに、LEDバックライト102の消費電力を削減することができる。
また、熱伝導体4101が有する抵抗を小さくすることができるため、熱伝導体4101に電流が流れることによる電圧降下が小さくなる。その結果、LED201に印加される電圧のばらつきが低減されるため、LED201の輝度ムラを低減させることができる。
なお、熱伝導体4101に印加する電圧V0は、LEDの陰極側に印加する電圧でもよいし、LEDの陽極側に印加する電圧でもよい。LED201として、R、G、Bの3色のLEDを配置する場合、R、G、Bの色によってLEDに印加する陽極−陰極間電圧が異なる。そこで、熱伝導体4101に印加する電圧V0をLEDの陰極側に印加する電圧とすると、全てのLEDで、陰極側に共通の電圧を印加することができる。なお、LEDの陽極側の電圧は、R、G、Bごとに異なる電圧を印加する。一方、熱伝導体4101に印加する電圧V0をLEDの陽極側に印加する電圧とすると、全てのLEDで、陽極側に共通の電圧を印加することができる。なお、LEDの陰極側の電圧は、R、G、Bごとに異なる電圧を印加する。
また、熱伝導体4101に印加する電圧V0を、接地電圧とすることにより、LEDバックライト102の静電遮蔽を行うことができる。つまり、熱伝導体4101を、静電遮蔽のためのシールドとして利用することができる。これにより、LEDバックライト102に対する電磁波などの影響を排除し、LEDバックライト102の誤動作などを防止することができる。また、液晶パネル101に対するノイズの影響を排除することができる。
なお、電源線4701として、液晶パネル101自体に設けられた配線を利用してもよいし、液晶パネル101を駆動させるのに必要な電源やコントローラ、LEDバックライト102を駆動させるための駆動回路などを配置した駆動回路基板に設けられた配線を利用してもよい。または、表示装置の接地線を利用してもよい。
なお、図48では、LED201の端子206bを、直接、熱伝導体4101に接続していたが、LED201の端子206bと熱伝導体4101との接続方法は、これに限定されない。例えば、別の配線を介して、LED201の端子206bを熱伝導体4101に接続してもよい。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図49に示す。
図49(A)は、図47に示した冷却装置103を図47のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図49(B)は、図47に示した冷却装置103を図47のY軸方向から見たときの平面図を示している。
図49に示した構成例では、LEDアレイ205a〜205cを構成する配線基板202に、LED201の端子206bを接続するための共通配線4901を設ける。そして、LEDアレイ205a〜205c上に配置されたLED201の端子206bを共通配線4901に接続し、さらに、共通配線4901を熱伝導体4101に接続する。なお、配線基板202及びバックボード203には、共通配線4901を通すための開口部4902を予め開けておく。
このようにして、LED201の端子206bと熱伝導体4101とを、共通配線4901を介して接続することができる。
なお、図49では、共通配線4901を、配線基板202及びバックボード203の中を通して、熱伝導体4101と接続したが、これに限定されない。共通配線4901を、配線基板202及びバックボード203の中を通さずに、熱伝導体4101と接続してもよい。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図50に示す。
図50では、共通配線4901と熱伝導体4101とを、外部配線5001を用いて接続している。これにより、配線基板202及びバックボード203に、共通配線4901を通すための開口部4902を開けておく必要がなくなるため、配線基板202及びバックボード203を加工する手間を省くことができる。
このように、LED201の端子206bと熱伝導体4101とを、共通配線4901を介して接続することにより、配線基板202及びバックボード203に、LED201の端子206bを通すための開口部4801を開けておく必要がなくなるため、配線基板202及びバックボード203を加工する手間を省くことができる。また、LED201の端子206bは、配線基板202上の共通配線4901に接続すればいいので、LED201の端子206bの配置及び接続を、より簡単に行うことができる。
なお、冷却液パイプを導電性のある材料で作製した場合、熱伝導体に加えて冷却液パイプも、LEDに電圧を印加する電極として利用することができる。
例えば、図48において冷却液パイプを導電性のある材料で作製した場合について説明する。図48では、LED201の端子206bを熱伝導体4101に接続するとともに、熱伝導体4101と電源線4701とを接続し、電源線4701にある電圧V0を印加することにより、LED201の端子206bに、電圧V0を印加している。
このとき、熱伝導体4101と冷却液パイプ702を、例えば、半田や異方性導電フィルム、導電性粒子を含んだ接着剤などを用いて接着する。これにより、熱伝導体4101及び冷却液パイプ702に電圧V0が印加される。
このように、熱伝導体4101及び冷却液パイプ702に電圧V0を印加することにより、熱伝導体4101及び冷却液パイプ702を、LED201に電圧を印加する電極として利用することができる。また、熱伝導体4101及び冷却液パイプ702に同じ電圧を印加することにより、LED201に電圧を印加する電極の面積がより大きくなるため、LED201に電圧を印加する電極が有する抵抗をより小さくすることができる。その結果、冷却液パイプ702に電流が流れることにより発生する熱(ジュール熱)をより抑えることができ、LED201からの発熱をより抑えることができる。さらに、LEDバックライト102の消費電力をより削減することができる。
なお、電源線4701は、熱伝導体4101と接続してもよいし、冷却液パイプ702と接続してもよい。
なお、LED201の端子206bは、熱伝導体4101と接続してもよいし、冷却液パイプ702と接続してもよい。また、LED201の端子206bと熱伝導体4101もしくは冷却液パイプ702との接続方法は、図48に示したように、直接接続してもよいし、共通配線を用いて接続してもよい。また、共通配線を用いて接続する場合は、図49に示したように、共通配線と熱伝導体4101もしくは冷却液パイプ702とを直接接続してもよいし、図50に示したように、外部配線を用いて、共通配線と熱伝導体4101もしくは冷却液パイプ702とを接続してもよい。
なお、上記では、導電性のある材料で作製した冷却液パイプ702をLEDバックライトの背面側に配置した場合について説明したが、冷却液パイプ702をLEDバックライトの前面側に配置した場合や、冷却液パイプ702をLEDバックライトの前面側と背面側の両方に配置した場合でも同様に、熱伝導体に加えて冷却液パイプも、LEDに電圧を印加する電極として利用することができる。
なお、本実施形態では、熱伝導体4101を、LEDバックライト102のバックボード203に取り付けたが、熱伝導体4101自体を、バックボード203の代わりとして利用してもよい。つまり、LEDアレイ205a〜205cを、直接、熱伝導体4101に取り付けて利用してもよい。この場合のLEDバックライト102及び冷却装置103の構成例を、図51に示す。
図51(A)は、LEDバックライト102及び冷却装置103を図41のX軸方向から見たときの平面図を示している。また、図51(B)は、LEDバックライト102及び冷却装置103を図41のY軸方向から見たときの平面図を示している。
なお、冷却装置103において、冷却液パイプ702の配置は、図45に示した冷却装置103と同様の配置としている。
図51に示したLEDバックライト102の構成例では、LEDアレイ205を、ネジ204を用いて、直接熱伝導体4101に取り付けている。これにより、熱伝導体4101をバックボード203の代わりとして利用することができる。
このように、熱伝導体4101をバックボード203の代わりとして利用することにより、冷却装置103を用いてLEDバックライト102の冷却を行う際に、バックボード203を別に設けた場合よりも、より直接的にLED201を冷却することができるため、LED201の冷却を短時間で行うことができるようになる。その結果、LEDバックライト102の冷却効率をより高めることができる。
また、熱伝導体4101をバックボード203の代わりとして利用し、なおかつ、上記で説明した方法によって、熱伝導体4101を、LED201に電圧を印加する電極として利用することもできる。さらに、LEDバックライト102の静電遮蔽用シールドとして利用することもできる。
また、熱伝導体4101として、光の反射率の高い材料を用いることにより、熱伝導体4101をLED201の反射板として利用することができる。これにより、LED201から放出された光が熱伝導体4101で反射されて、液晶パネル101に入射されるため、LED201の光の利用効率を高めることができる。また、特に、R、G、Bの3色のLEDを交互に並べて配置した場合、熱伝導体4101で光が反射されるため、R、G、Bの3色の光がより混ざり合いやすくなり、均一な白色光を液晶パネル101に入射することができる。その結果、色ムラを低減させることができる。
本実施形態のように、LEDバックライトと冷却装置との間に熱伝導体を配置し、熱伝導体を介して、LEDバックライトを冷却装置で冷却することにより、LEDバックライトを短時間で、より効率よく冷却することができる。また、熱伝導体をLEDに電圧を印加する電極として利用することができ、LEDバックライトからの発熱を抑え、かつ、LEDバックライトでの消費電力を削減することができる。また、熱伝導体を、LEDバックライトの静電遮蔽用シールドとしても利用することができ、LEDバックライトに対する電磁波などの影響を排除し、LEDバックライトの誤動作などを防止することができる。また、熱伝導体をLEDの反射板として利用することができ、LEDの光の利用効率を高めることができる。さらに、これらの効果をそれぞれ実現するための特別な装置や配線を新たに設ける必要がないため、部品数を削減することができる。
なお、本実施形態で述べた様々な内容を自由に組み合わせて実施してもよい。また、本実施形態で述べた内容を、実施の形態1〜実施の形態4で述べた内容と自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態6)
本発明のLEDバックライト及び冷却装置を用いた表示装置は、さまざまな電子機器に適用することが可能である。本実施形態では、本発明のLEDバックライト及び冷却装置を用いた表示装置を適用した電子機器の一例を挙げ、その具体的な構成例について説明する。
図52は、本実施形態の電子機器の一例として、パーソナルコンピュータ用表示装置の構成例を示している。図52(A)は、本実施形態のパーソナルコンピュータ用表示装置の前面図を示し、図52(B)は、本実施形態のパーソナルコンピュータ用表示装置の背面図を示している。
本実施形態におけるパーソナルコンピュータ用表示装置は、筺体5201a、5201b、表示部5202、スタンド5203、電源スイッチ5204、ケーブル接続部5205、冷却液パイプ702、冷却液循環ポンプ703、冷却液タンク704などから構成される。
筺体5201aには、主に、表示部5202、スタンド5203、ケーブル接続部5205、冷却液パイプ702などが組み込まれる。また、筺体5201bには、主に、電源スイッチ5204などが組み込まれる。
冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704は、筺体5201a、5201bの外側に配置する。例えば、図52ではスタンド5203の上に配置している。なお、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704をスタンド5203の背面側に配置してもよい。
このように、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704は、筺体5201a、5201bの外側に配置することにより、冷却液の交換及び補充を行いやすくなる。また、冷却液タンク704が外気に触れるため、冷却液からの放熱が効率よく行われるようになる。さらに、筺体5201aの内側に冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704を配置するスペースを設ける必要がないため、パーソナルコンピュータ用表示装置の厚さをより薄くすることができる。
なお、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704は、筺体5201a、5201bの内側に配置してもよい。特に、冷却液タンク704を筺体5201aの内側に配置すると、冷却液タンク704を配置するためのスペースを筺体5201aの外側にわざわざ設ける必要がなくなるため、無駄なスペースを省くことができる。また、パーソナルコンピュータ用表示装置の重心が低くなり、安定性が向上する。
筺体5201aの背面側には、通気口5206を設ける。これにより、LEDバックライトなど筺体内部で発生した熱を、筺体外部へ効率よく放出することができる。
また、筺体5201aの背面側には、冷却液パイプ702を通すための開口部5207を設ける。そして、冷却液パイプ702を開口部5207に通して、筺体内部に配置する。
次に、図52に示したパーソナルコンピュータ用表示装置の断面図を、図53に示す。なお、図53は、図52に示したパーソナルコンピュータ用表示装置を図52のX軸方向から見たときの断面図を示している。
なお、図53は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態1で示した構成例を用いた場合のパーソナルコンピュータ用表示装置の断面図を示している。
図53に示したパーソナルコンピュータ用表示装置の筺体5201aの内部は、表示部5202を有する液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5301、光学シート部5303などから構成されている。また、これらの構成要素の配置の仕方は、表示面から背面方向に向かって、液晶パネル101、光学シート部5303、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5301の順に配置する。
液晶パネル101、光学シート部5303、LEDバックライト102、駆動回路基板5301は、筺体5201aの内側にはめ込むことにより配置する。
なお、駆動回路基板5301とは、液晶パネル101を駆動させるのに必要な電源やコントローラ、LEDバックライト102を駆動させるための駆動回路などを配置した基板を指す。
また、光学シート部5303とは、例えば、偏光フィルムや位相差フィルム、プリズムシート、拡散フィルムなどの複数の光学機能シートを積層して形成したものを指す。光学シート部5303は、液晶パネル101とLEDバックライト102との間に配置され、LEDバックライト102から放出された光の中から、ある特定の偏光方向を持つ光のみの取り出し、LEDバックライト102から放出された光の拡散、LEDバックライト102から放出された光の位相差の補償等により、広視野角化や着色防止をもたらすなどの機能を有する。
ここで、光学シート部5303及びその周辺を拡大した表示装置の断面図を図62に示す。図62に示した表示装置は、液晶パネル101、LEDバックライト102、第1及び第2の偏光フィルム6201、6204、第1及び第2の位相差フィルム6202、6203、プリズムシート6205、拡散フィルム6206などから構成されている。また、これらの構成要素の配置の仕方は、表示面から背面方向に向かって、第1の偏光フィルム6201、第1の位相差フィルム6202、液晶パネル101、第2の位相差フィルム6203、第2の偏光フィルム6204、プリズムシート6205、拡散フィルム6206、LEDバックライト102の順に配置される。なお、第2の位相差フィルム6203、第2の偏光フィルム6204、プリズムシート6205、拡散フィルム6206が光学シート部5303に対応している。
なお、第1及び第2の位相差フィルム6202、6203、及び、プリズムシート6205は、配置しなくてもよい。
なお、光学シート部5303を構成する光学機能シートは、上記に列挙したものに限定されない。例えば、輝度向上をもたらす輝度向上フィルムなどを含めてもよい。
なお、駆動回路基板5301を、冷却液パイプ702の背面側に配置することにより、LEDバックライトから放出された光を遮ることなく液晶パネル101に入射させることができる。また、冷却液パイプ702を用いて、LEDバックライト102を効率よく冷却することができるとともに、駆動回路基板5301も冷却することができ、駆動回路基板5301からの発熱を抑えることができる。
なお、LEDバックライト102の冷却時に、冷却液パイプ702の表面に結露が発生することがある。そこで、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴を吸収するために、図53に示すように冷却液パイプ702の下または付近に、吸湿材5302を配置してもよい。これにより、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴によってLEDバックライト102や駆動回路基板5301などが故障してしまうことを防止することができる。
なお、LEDバックライト及び冷却装置として、例えば、実施の形態3、あるいは実施の形態5で示した構成を用いてもよい。ここで、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態3、あるいは実施の形態5で示した構成例を用いた場合のパーソナルコンピュータ用表示装置の断面図を図54、図55に示す。
図54は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態3で示した構成例を用いた場合のパーソナルコンピュータ用表示装置の断面図を示している。
図54に示したパーソナルコンピュータ用表示装置の筺体5201aの内部は、図53と同様に、表示部5202となる液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5301、光学シート部5303などから構成されている。また、これらの構成要素の配置の仕方は、表示面から背面方向に向かって、液晶パネル101、光学シート部5303、LEDバックライト102、駆動回路基板5301の順に配置する。図53に示したパーソナルコンピュータ用表示装置との違いは、冷却液パイプ702を、LEDバックライト102の前面側(隣接するLEDアレイ間)に配置する点である。
なお、LEDバックライト102の冷却時に、冷却液パイプ702の表面に結露が発生することがある。そこで、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴を吸収するために、冷却液パイプ702の下または付近に、吸湿材5302を配置してもよい。これにより、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴によってLEDバックライト102や駆動回路基板5301などが故障してしまうことを防止することができる。
また、LEDバックライト102に撥水性の高い材料を塗布して、防水加工を施してもよい。これにより、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴が、LEDバックライト102、特に、LEDの端子や配線基板に付着することにより、LEDバックライト102が故障してしまうことを防止することができる。
次に、図55は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態5で示した構成例を用いた場合のパーソナルコンピュータ用表示装置の断面図を示している。
図55に示したパーソナルコンピュータ用表示装置の筺体5201aの内部は、表示部5202となる液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5301、光学シート部5303、熱伝導体4101などから構成されている。また、これらの構成要素の配置の仕方は、表示面から背面方向に向かって、液晶パネル101、光学シート部5303、LEDバックライト102、熱伝導体4101、冷却液パイプ702、駆動回路基板5301の順に配置する。
液晶パネル101、光学シート部5303、LEDバックライト102、熱伝導体4101、駆動回路基板5301は、筺体5201aの内側にはめ込むことにより配置する。
なお、熱伝導体4101をLEDの端子に電圧を印加する電極として利用する場合、熱伝導体4101をLEDバックライト102の背面側に取り付けるだけでなく、筺体5201aの内側に配置することにより、液晶パネル101及びLEDバックライト102の静電遮蔽を行うことができるようになる。これにより、液晶パネル101及びLEDバックライト102に対する電磁波などの影響を排除し、液晶パネル101及びLEDバックライト102の誤動作などを防止することができる。
なお、図55では、熱伝導体4101を筺体5201aの内側に配置するときに、LEDバックライト102の前面側のみに配置していたが、これに限定されない。LEDバックライト102の背面側においても、熱伝導体4101を筺体5201aの内側に配置してもよい。これにより、駆動回路基板5301の静電遮蔽も行うことができるため、駆動回路基板5301に対する電磁波などの影響を排除し、駆動回路基板5301の誤動作などを防止することもできる。
なお、LEDバックライト102の冷却時に、冷却液パイプ702の表面に結露が発生することがある。そこで、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴を吸収するために、冷却液パイプ702の下または付近に、吸湿材5302を配置してもよい。これにより、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴によってLEDバックライト102や駆動回路基板5301などが故障してしまうことを防止することができる。
図56は、本実施形態の電子機器の一例として、テレビの構成例を示している。図56(A)は、本実施形態のテレビの前面図を示し、図56(B)、図56(C)は、本実施形態のテレビの背面図を示している。
本実施形態におけるテレビは、筺体5601a、5601b、表示部5602、スピーカー5603a、5603b、電源スイッチ5604、ビデオ入力端子5605、ケーブル接続部5607などから構成される。
筺体5601aには、主に、表示部5602、スピーカー5603a、5603b、ケーブル接続部5607などが組み込まれる。また、筺体5601bには、主に、電源スイッチ5604、ビデオ入力端子5605などが組み込まれる。
筺体5601aの背面側には、通気口5606aを設ける。これにより、LEDバックライトなど筺体内部で発生した熱を、筺体外部へ効率よく放出することができる。
図56では、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704を筺体5601aの内側に配置している。なお、筺体5601aの背面側には、冷却液タンクカバー5608を設け、普段は冷却液タンクカバー5608を閉じて使用する(図56(B))。また、冷却液タンク704に冷却液を補充及び交換する場合には、冷却液タンクカバー5608を開けて使用する(図56(C))。
このように、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704を筺体5601aの内側に配置することにより、冷却液タンク704を配置するためのスペースを筺体5601aの外側にわざわざ設ける必要がなくなるため、無駄なスペースを省くことができる。また、テレビの重心が低くなり、安定性が向上する。
なお、冷却液タンクカバー5608には、通気口5606bを設ける。これにより、冷却液からの放熱を効率よく行うことができる。
次に、図56に示したテレビの断面図を、図57に示す。なお、図57は、図56に示したテレビを図56のX軸方向から見たときの断面図を示している。
なお、図57は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態1で示した構成例を用いた場合のテレビの断面図を示している。
図57に示したテレビの筺体5601aの内部は、図53〜図55で示したテレビと同様に、表示部5602を有する液晶パネル101、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5701、光学シート部5703などから構成されている。また、これらの構成要素の配置の仕方は、表示面から背面方向に向かって、液晶パネル101、光学シート部5703、LEDバックライト102、冷却液パイプ702、駆動回路基板5701の順に配置する。
液晶パネル101、光学シート部5703、LEDバックライト102、駆動回路基板5701は、筺体5601aの内側にはめ込むことにより配置する。
冷却液循環ポンプ703、冷却液タンク704は、筺体5601a内部の最も背面側に配置する。図57では、冷却液循環ポンプ703及び冷却液タンク704を、駆動回路基板5701を配置した場所の下または付近の空間に配置している。
なお、駆動回路基板5701を、冷却液パイプ702の背面側に配置することにより、LEDバックライトから放出された光を遮ることなく液晶パネル101に入射させることができる。また、冷却液パイプ702を用いて、LEDバックライト102を効率よく冷却することができるとともに、駆動回路基板5701も冷却することができ、駆動回路基板5701からの発熱を抑えることができる。
なお、LEDバックライト102の冷却時に、冷却液パイプ702の表面に結露が発生することがある。そこで、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴を吸収するために、冷却液パイプ702の下または付近に、吸湿材5702を配置してもよい。これにより、冷却液パイプ702の表面に発生した水滴によってLEDバックライト102や駆動回路基板5701などが故障してしまうことを防止することができる。
なお、図54、図55で示したテレビと同様に、LEDバックライト及び冷却装置として、例えば、実施の形態3、あるいは実施の形態5で示した構成を用いてもよい。ここで、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態3、あるいは実施の形態5で示した構成例を用いた場合のテレビの断面図を図58、図59に示す。
図58は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態3で示した構成例を用いた場合のテレビの断面図を示している。なお、図57に示したテレビとの違いは、冷却液パイプ702を、LEDバックライト102の前面側(隣接するLEDアレイ間)に配置する点である。
図59は、LEDバックライト及び冷却装置として、実施の形態5で示した構成例を用いた場合のテレビの断面図を示している。なお、図57に示したテレビとの違いは、LEDバックライト102と冷却液パイプ702との間に、熱伝導体4101を配置した点である。
このように、本発明のLEDバックライト及び冷却装置を用いた表示装置を適用することにより、表示ムラや色ムラが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。
なお、本実施形態の表示装置及び電子機器において、冷却液タンクに貯蔵されている冷却液の量もしくは水位に関する情報を表示部に表示する機能を有してもよい。また、冷却液タンクに貯蔵されている冷却液の量もしくは水位が、ある基準値よりも少なくなった場合に、冷却液の補充を促す内容の警告を、表示部に表示する機能を有してもよい。
例えば、以下に示す方法によって、冷却液タンクに貯蔵されている冷却液の量もしくは水位に関する情報や、冷却液の補充を促す内容の警告などを表示部に表示させることが可能となる。この方法について、図60を用いて説明する。
例えば、冷却液タンク704にセンサー6001を設ける。センサー6001は、冷却液701の水位を検出し、冷却液の水位に基づいた信号を出力する。センサー6001から出力された信号は、駆動回路基板6002に備えられたコントローラ6003に入力される。コントローラ6003では、冷却液の水位を表示させるための信号を生成する。また、冷却液の水位がある基準値よりも低くなった場合は、冷却液の補充を促す内容の警告を表示させるための信号を生成する。そして、冷却液の水位及び冷却液の補充を促す内容の警告を表示させるための信号を、表示部を有する液晶パネル101に出力する。これにより、冷却液の水位及び冷却液の補充を促す内容の警告を表示部に表示させることが可能となる。
このように、冷却液タンクに貯蔵されている冷却液の量もしくは水位に関する情報や、冷却液の補充を促す内容の警告などを表示部に表示させることにより、冷却液の不足を未然に防止することができ、冷却液の不足によるLEDバックライトの冷却効率の低下を防止することができる。
なお、LEDバックライトの駆動方式に関して、映像の1コマ分の画像を表示する1フレーム期間中ずっとLEDを点灯し続ける駆動方式を行ってもよいし、画像が切り替わるごとに、LEDバックライトを構成する一部もしくは全てのLEDを消灯させる駆動方式を行ってもよい。
例えば、画像が切り替わるごとに、LEDバックライトを構成する全てのLEDを消灯させることにより、現在表示している画像と次に表示する画像との間に全面黒の映像を挿入することができる。また、画像が切り替わるごとに、LEDバックライトを構成する一部のLEDを順次消灯させることにより、現在表示している画像と次に表示する画像との間に一部分が黒の映像を挿入することができる。
このように、画像が切り替わるごとに、LEDバックライトを構成する一部もしくは全てのLEDを消灯させることにより、人間の網膜が知覚する残像による動画のボヤケを改善することができ、画質のよい動画を表示することが可能となる。
また、LEDバックライトの駆動方式として、1フレーム期間中にR、G、B3色のLEDを時分割して順に点灯させるフィールドシーケンシャル駆動を行ってもよい。フィールドシーケンシャル駆動を行うことにより、R、G、Bの3色の光が混ざり合いやすくなるため、色再現性の高い高精細な映像を表示することが可能となる。
なお、本実施形態で示した電子機器の構成例は、あくまでも一例であり、本実施形態で示した内容に限定されない。
なお、本実施形態で述べた内容を、実施の形態1〜実施の形態5で述べた内容と自由に組み合わせて実施してもよい。
(実施の形態7)
本発明のLEDバックライト及び冷却装置を用いた表示装置を適用した電子機器として、実施の形態6で例示した以外にも、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、記憶媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記憶媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)等が挙げられる。それらの電子機器の具体例を図61に示す。
図61(A)は情報表示用表示装置であり、筐体6101、支持台6102、表示部6103、スピーカー部6104、ビデオ入力端子6105等を含む。本発明は、表示部6103を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、表示ムラや色ムラが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。なお、情報表示用表示装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
特に、本発明のLEDバックライト及び冷却装置を、デジタルTV放送受信用の情報表示用表示装置に適用すると、表示ムラや色ムラの低減の効果が大きくなり、より綺麗な画像を見ることができるようになる。
図61(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体6106、筐体6107、表示部6108、キーボード6109、外部接続ポート6110、ポインティングデバイス6111等を含む。本発明は、表示部6108を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、表示ムラや色ムラが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。
図61(C)は記憶媒体装置を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体6112、筐体6113、表示部A6114、表示部B6115、記憶媒体(DVD等)読み込み部6116、操作キー6117、スピーカー部6118等を含む。表示部A6114は主に画像情報を表示し、表示部B6115は主に文字情報を表示する。本発明は、表示部A6114、表示部B6115を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、表示ムラや色ムラが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
また、本発明のLEDバックライト及び冷却装置は、液晶パネルのバックライトとして利用されるだけでなく、冷却装置を備えた照明装置として利用することができる。例えば、図61(D)はプロジェクタであり、筺体6119、レンズ6120、操作ボタン6121、発光部6122等を含む。本発明は、プロジェクタ内部に搭載されている発光部6122を構成する照明装置に用いることができ、本発明により、表示ムラや色ムラが低減された、高画質の画像を表示することができるようになる。
また、本発明のLEDバックライト及び冷却装置を照明装置として利用する場合は、液晶パネルはなくてもよい。本発明のLEDバックライト及び冷却装置を、室内灯や車内用照明装置、表示板などの照明装置に利用してもよい。
また、本発明の冷却装置は、LEDバックライトを冷却する冷却装置として利用されるだけでなく、表示装置の冷却装置として利用してもよい。例えば、FEDを用いた表示装置の冷却装置として利用してもよい。
以上のように、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施形態の電子機器は、実施の形態1〜実施の形態6に示したいずれの構成の表示装置を用いてもよい。