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JP4869518B2 - 分別回収中栓 - Google Patents

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JP4869518B2 JP2001265705A JP2001265705A JP4869518B2 JP 4869518 B2 JP4869518 B2 JP 4869518B2 JP 2001265705 A JP2001265705 A JP 2001265705A JP 2001265705 A JP2001265705 A JP 2001265705A JP 4869518 B2 JP4869518 B2 JP 4869518B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、瓶口に打栓装着される中栓に関するものであり、特に、シール性及び分別回収性に優れた中栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のポリエチレンテレフタレート(ペット)ボトル(PET BOTTOLE)等の合成樹脂製瓶容器の瓶口には、合成樹脂製の中栓が装着されている。この中栓は、瓶容器に内容物を充填した後、打栓装置により瓶口に打栓装着され、その天面は上壁内面に当接し、該瓶口は外筒及び内筒により挟持され、瓶口の環状突起は外筒の係合部に係止する(特開平11−349022号参照)。
【0003】
分別回収の際には、中栓の外筒に設けたタブを所定方向に引っ張って縦弱化線及び周方向スコアを引き裂き、環状突起と係合部との係止力を弱めながら中栓を瓶口から外す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の中栓は、次の様な問題がある。
(1)打栓を円滑に行うため、外筒上部の内径は瓶口の外径より大きく形成され、又、瓶口との密着性をよくするため、内筒外径は瓶口内径よりも大きく形成されている。そのため、高温充填時に打栓し、内筒が瓶口内に入り込むと、熱が加わって変形しやすくなっている瓶口を外筒側に押圧するので、瓶口上端部は、逆八の字状に拡がってしまう。そうすると、内筒と瓶口との間に間隙が発生し、シール漏れを起こす。
(2)タブが外方へ突出しているため、打栓行程で中栓が相互に絡み合ったり、シュータに引っかかって打栓機に中栓を円滑に供給することができない。
(3)打栓行程における上記(2)の問題を解決するため、タブを上壁より上方へ立設した中栓では、指でタブを掴もうとしても、タブの背面側の空間が小さいので掴みにくい。そのため、タブを固くしっかりと掴んで引っ張ることが困難であるので、瓶口から中栓を外すのに時間がかかり、能率良く分別回収作業を行うことができない。
【0005】
この発明は、シール漏れを防止することを目的とする。他の目的は、分別回収を能率良く行いことである。
【0006】
この発明は、外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設けたことを特徴とする。
【0008】
この発明は、外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設け、該面取り肉部の下方に、円周方向スコアを設けたことを特徴とする。
【0009】
この発明は、外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設け、前記外筒上部に段状部を形成し、該段状部の小径筒側に円周方向スコアを設け、該段状部の大径筒の延長外周面上にタブを設け、前記小径筒の、該タブの背面に対応する部分に凹部を形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明は、外筒内面と上壁内面との交差部に、瓶口上端部を抑える変形規制手段を設け、特に高温充填時の瓶口上端部の変形を防止することにより、シール漏れが発生しないようにする。
【0011】
この変形規制手段として、面取り肉部を用いると、打栓時に瓶口を設計位置に案内できるので、円滑に中栓の装着を行うことができる。
【0012】
この発明は、外筒上部に段状部を形成し、該段状部の小径筒側に円周方向スコアを設け、該段状部の大径筒の延長外周面上にタブを設け、前記小径筒の、該タブの背面に対応する部分に凹部を形成し、タブ背面の空間を大きくすることにより、タブが外方へ突出せず、かつ、タブを指で確実に掴める様にする。
【0013】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1〜図3により説明する。
合成樹脂製の中栓1は、ヒンジ20を介して上蓋25に連結されている。中栓1は、外筒2と、外筒2の内側に設けられた内筒3と、前記両筒2,3を連結する上壁4と、を備えている。
【0014】
外筒2の内面2fと上壁4の内面4fとの交差部6には、テーパ状の面取り肉部10が形成されている。この面取り肉部10の内面10fは、中栓1の中心線1cに平行で、且つ、面取り肉部10の上端aを通る線(以下、垂線という)10cに対し、角度θ傾斜している。この角度θは、15度〜30度の範囲内で適宜選択される。角度θが15度より小さいと中栓の瓶口への打栓が円滑に行われなくなる。角度θが30度より大きいと瓶口上端部の変形規制作用が弱まり、シール性が低下する。特に、角度θとして18度〜24度が好適である。
【0015】
この面取り肉部10の上端10aは、瓶口5の直筒状の上端部5aの外径d1と一致、又は、ほぼ一致し、該上端部5aの外周端縁5bは前記上端10aに当接している。
【0016】
外筒2の内面2fには、円周方向スコア11と係合部12とが設けられている。該スコア11は面取り肉部10の下方に設けられ、外筒上部2aの肉厚部に形成した縦溝13と対向している。従って、縦溝13と前記スコア11間の肉厚は、切れやすい程度の厚さになっている。この様に、縦溝13に対向させて該スコア11を形成すると、縦溝13が無い場合に比べ、該スコアの位置を浅くすることができるので、金型を用いて中栓を形成する際に、脱型が容易となる。
【0017】
外筒内面2fの円周方向スコア11と係合部12との間には、環状突起8と当接する重なり代14を設け、シール効果の向上を図っている。
【0018】
内筒内面3fには、瓶口5の内面と当接するオーバーラップ15を設け、シール効果の向上を図っている。
【0019】
図1〜図3において、16は上蓋25の係止リング、17は注出口、18はプルリング、19は遮断壁、をそれぞれ示す。
【0020】
次に、本実施例の作動について説明する。
瓶容器、例えば、ポリエチレンテレフタレート(ペット)ボトル(PET BOTTLE)に殺菌のため高温に加熱されたつゆ類等の内容物を充填した後、上蓋25を閉じた状態の中栓1を図示しない打栓装置により瓶口5に打栓装着する。
【0021】
瓶口5の上端部5aは面取り肉部10の内面10fに案内されながら上壁内面4fに接近し、瓶口5の天面2bは該上壁内面4fに当接すると共に、その外周端縁5bは面取り肉部10の上端10aに当接する。
【0022】
この時、内筒3の外径は瓶口5の内径より大きく形成されているため、瓶口5の上端部5aは、内筒3の反力により外筒2側に押圧され、かつ、瓶口5は加熱により変形しやすくなっているが、瓶口5の外周端縁5bが面取り肉部10の上端10aに当接しているので、その変形が抑えられる。そのため、瓶口5の内周面と内筒3の外周面とは、密着するので、シール漏れが発生することはない。
【0023】
分別回収時には、上蓋25を開いて手で握り、所定方向に引っ張ると、図示しない縦弱化線が引き裂かれると同時に円周方向スコア11も引き裂かれ、環状突起と係合部との係合が緩む。そのため、中栓1は容易に瓶口5から外れる。
【0024】
この発明の第2実施例を図4により説明する。
この実施例と第1実施例(図1〜図3)との相違は、面取り肉部10の上端10aに直筒嵌合部28を設けたことである。この直筒嵌合部28の径d2は、瓶口5の外径と同一、又は、ほぼ同一に形成され、その深さtは必要に応じて適宜選択される。瓶口5の上端部5aは、直筒嵌合部28に嵌着され、変形を規制される。
【0025】
この発明の第3実施例を図5により説明する。
この実施例と第1実施例(図1〜図3)の相違は、外筒2の上部2aに段状部29を設け、図示しない上蓋と中栓1とをねじ部30で螺着した点である。
外筒2の段状部29は、小径筒29aと大径筒29bとにより形成され、該小径筒29a側内面の面取り肉部10の下方に円周方向スコア11が設けられている。
【0026】
この発明の第4実施例を図6により説明する。
この実施例と第1実施例(図1〜図3)の相違は、瓶口5の上端部外周面5cが円錐台状に形成され、該瓶口5の外周端縁5bのみならず外周面5cも面取り肉部10の内面10fに当接している点である。この実施例では、前記第1〜第3実施例より更に瓶口5の変形を抑えることができるので、シール効果は更に向上する。
【0027】
この発明の第5実施例を図7により説明する。
この実施例と第3実施例(図5)の相違は、瓶口5の上端部外周面5cが円錐台状に形成され、該瓶口5の外周端縁5bのみならず外周面5cも面取り肉部10の内面10fに当接している点である。この実施例では、前記第1〜第3実施例より更に瓶口5の変形を抑えることができるので、シール効果は更に向上する。
【0028】
この発明の第6実施例を図8〜図11により説明する。
合成樹脂製の中栓101は、外筒102と、外筒102の内側に設けられた内筒103と、前記両筒102,103を連結する上壁104と、を備えている。
【0029】
外筒102の内面102fと上壁104の内面104fとの交差部106には、面取り肉部110が形成されている。この面取り肉部110の内面110fは、中栓101の中心線101cに平行で、且つ、面取り肉部110の上端110aを通る線(以下、垂線という)110cに対し、角度θ傾斜している。この角度θは、15度〜30度の範囲内で適宜選択されるが、特に、角度θとして18度〜24度が好適である。
【0030】
この面取り肉部110の上端110aは、瓶口105の直筒状の上端部105aの外径d3と一致、又は、ほぼ一致し、該上端部105aの外周端縁105bは前記上端110aに当接している。
【0031】
面取り肉部110の下方には、円周方向スコア111が設けられ、このスコア11と係合部112との間には、環状突起108と当接する重なり代114が設けられている。この重なり代114は、シール効果を向上せしめるものである。
【0032】
外筒102の上部102a外面には、段状部129が設けられている。
この段状部129は、小径筒129aと大径筒129bとにより形成され、該小径筒129aには、凹部120が設けられている。
この凹部120は、タブ121の背面に対応して形成されているが、その形状、深さ、形成範囲等は、必要に応じて適宜選択される。
【0033】
このタブ121は、段状部129の大径筒129bの外周延長面上に設けられ、上壁104より上方に突出しているが、先細に形成され、先端部121a側になる程、小径筒129aとの間隔は大きくなっている。なお、このタブ121は外筒の外側へ突出していないので、打栓行程で中栓が相互に絡み合ったりシュータに引っかかるというトラブルがない。前記タブ121の外面には、滑り止め122が設けられ、又、その一側は縦スリット(縦弱化部)123に連続している。この縦スリット123は、大径筒129bの下端近傍まで伸びている。
【0034】
内筒103の外径は、瓶口105の内径より僅かに大きく形成されており、その外面には、瓶口105の内面と当接するオーバーラップ代が設けられている。
このオーバーラップ代は、シール効果を向上せしめるものである。
【0035】
図8〜図11において、130は上蓋125と中栓101のねじ部、131は注出口、132はプルリング、133は遮断壁、をそれぞれ示す。
【0036】
次に、本実施例の作動について説明する。
瓶容器、例えば、ポリエチレンテレフタレート(ペット)ボトル(PET BOTTLE)に殺菌のために高温に加熱されたつゆ類等の液状の内容物を充填した後、予め上蓋125を螺着した中栓101を図示しない打栓装置により瓶口105に打栓装着する。
【0037】
瓶口105の上端部105aは面取り肉部110の内面110fに案内されながら上壁内面104fに接近し、瓶口105の天面は該上壁内面104fに当接すると共に、その外周端縁105bは面取り肉部110の上端110aに当接する。
【0038】
この時、内筒103の外径は瓶口105の内径より大きく形成されているので、瓶口105の上端部105aは、内筒103の反力により外筒2側に押圧されるが、瓶口105の外周端縁105bが面取り肉部110の上端110aに当接しているので、その変形が抑えられる。そのため、瓶口105の内周面と内筒103の外周面とは、常時密着するので、シール漏れが発生することはない。
【0039】
分別回収時には、上蓋125を所定方向に回転させて中栓101から外し、タブ121を指で摘む。この時、タブ121の背面側に十分な空間が存在し、又、タブ121の外面には滑り止め122が設けられているので、しっかりとタブ121を掴むことができる。
【0040】
このタブ121を所定方向に引っ張ると、縦スリット123(縦弱化線)が引き裂かれると同時に円周方向スコア111も引き裂かれ、環状突起118と係合部112との係合が緩む。そのため、中栓1は容易に瓶口5から外れる。
【0041】
【発明の効果】
この発明は、外筒内面と上壁内面との交差部に、瓶口上端部の変形規制手段を設けたので、高温充填時においても瓶口が拡がるのを防止することができる。そのため、内筒と瓶口とは常に密着しているので、シール漏れすることはない。
【0042】
この変形規制手段として、面取り肉部を用いると、打栓時に瓶口は面取り肉部の内面に案内されるので、打栓作業を円滑に行うことができる。
【0043】
この発明は、外筒上部に段状部を形成し、該段状部の小径筒側に円周方向スコアを設け、該段状部の大径筒の延長外周面上にタブを設けたので、打栓行程で中栓が相互に絡み合ったり、シュータにひっかかることがない。又、前記小径筒の、該タブの背面に対応する部分に凹部を形成したので、従来例に比べてタブ背面の空間を大きくすることができる。そのため、該タブを指で確実に掴むことができるので、縦弱化線及び円周方向スコアを容易に引き裂くことが出来る。従って、分別回収作業を能率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図で、開蓋状態の平面図である。
【図2】図1のA-A線断面の一部を示す図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す縦断面図で、図3に対応する図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す縦断面図で、図3に対応する図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す縦断面図で、図3に対応する図である。
【図7】本発明の第5実施例を示す縦断面図で、図5に対応する図である。
【図8】本発明の第6実施例を示す正面である。
【図9】本発明の第6実施例を示す平面図である。
【図10】本発明の第6実施例を示す縦断面図である。
【図11】図10の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 中栓
2 外筒
2a 外筒上部
3 内筒
4 上壁
5 瓶口
6 交差部
10 面取り肉部
11 円周方向スコア
121 タブ

Claims (9)

  1. 外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:
    前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設けたことを特徴とする分別回収中栓。
  2. 面取り肉部の内面が、垂線に対して15度〜30度傾斜していることを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
  3. 面取り肉部の上端に、直筒嵌合部を設けたことを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
  4. 面取り肉部の内面が、瓶口上端部の円錐台状外周面に当接することを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
  5. 外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:
    前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設け、該面取り肉部の下方に、円周方向スコアを設けたことを特徴とする分別回収中栓。
  6. 円周方向スコアが、外筒上部の肉厚部に形成された縦溝と対向していることを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
  7. 円周方向スコアが、外筒上部の段状部の小径筒側に設けられていることを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
  8. 外筒と、該外筒の内側に設けられた内筒と、前記両筒を連結する上壁と、を備え、該外筒上部の内径は瓶口の外径よりも大きく形成され、該内筒の外径は該瓶口の内径よりも大きく形成された中栓であって:
    前記外筒内面と上壁内面との交差部に、高温充填時に、該瓶口が拡がるのを防止する面取り肉部を設け、
    前記外筒上部に段状部を形成し
    該段状部の小径筒側に円周方向スコアを設け、
    該段状部の大径筒の延長外周面上にタブを設け、
    前記小径筒の、該タブの背面に対応する部分に凹部を形成したことを特徴とする分別回収キャップ。
  9. 円周方向スコアが、縦スリットに連続していることを特徴とする請求項記載の分別回収中栓。
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