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JP4864244B2 - 耐汚染性つや消し塗料組成物およびつや消し塗膜形成方法 - Google Patents

耐汚染性つや消し塗料組成物およびつや消し塗膜形成方法 Download PDF

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JP4864244B2 JP2001240001A JP2001240001A JP4864244B2 JP 4864244 B2 JP4864244 B2 JP 4864244B2 JP 2001240001 A JP2001240001 A JP 2001240001A JP 2001240001 A JP2001240001 A JP 2001240001A JP 4864244 B2 JP4864244 B2 JP 4864244B2
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哲 藤井
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Nippon Paint Co Ltd
Nippon Paint Holdings Co Ltd
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐汚染性に優れたつや消し塗膜を形成することができる耐汚染性つや消し塗料組成物およびつや消し塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗料にシリケート化合物を含有させることにより、耐汚染性に優れた塗膜の形成方法が開発されつつあり、これらは、例えば、WO94/06870号公報、WO96/262458号公報、特開平10−72569号公報に記載されている。このような塗膜の耐汚染性は、表面に局在化するシリケート化合物が加水分解反応を起こしてシラノールが生成し、塗膜表面が親水性化することによって発現する。
【0003】
ところで、建築用塗料には、落ち着いた風合いの外観を得るために、60度光沢値が50以下である5分〜3分つや、10以下である完全つや消し等のつや消し塗膜の形成が望まれる場合がある。このようなつや消し外観を得るための建築用塗料は、通常、シリカ粒子と炭酸カルシウム等の体質顔料とを組み合わせて用いられるのが一般的である。
【0004】
しかしながら、耐汚染性を発現する塗料に対して、このようなシリカ粒子と体質顔料とを用いた場合、塗膜の表面粗度が大きくなることから、見かけ上の水接触角が大きくなり、耐汚染性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた耐汚染性を発現するつや消し塗膜を得ることができる耐汚染性つや消し塗料組成物およびつや消し塗膜形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水酸基含有フッ素含有樹脂、ポリイソシアネート化合物およびシリケート化合物、ならびに、シリカ粒子および樹脂粒子を含んでいて、上記シリカ粒子および樹脂粒子の合計量が塗料固形分に対して0.1〜200重量%であることを特徴とする耐汚染性つや消し塗料組成物である。ここで、シリカ粒子と樹脂粒子との重量比率は、1/0.1〜1/3.0であることが好ましい。
【0007】
また、シリカ粒子は、疎水性シリカ粒子であることが好ましい。また、樹脂粒子は、架橋樹脂粒子であることが好ましく、さらに、架橋アクリル樹脂粒子であることが好ましい。
【0008】
本発明は、上記の耐汚染性つや消し塗料組成物を基材に対して塗布してつや消し塗膜を形成することを特徴とするつや消し塗膜形成方法である。また、得られた塗膜の60度光沢値が50以下であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は、水酸基含有フッ素含有樹脂、ポリイソシアネート化合物およびシリケート化合物、ならびに、シリカ粒子および樹脂粒子を含んでいる。上記水酸基含有フッ素系樹脂としては、フルオロオレフィン共重合体を例示することができる。上記フルオロオレフィン共重合体の樹脂固形分の水酸基価としては特に限定されないが、硬化性および得られる塗膜の可撓性の観点から、20〜200であることが好ましく、30〜150であることがさらに好ましい。また、その数平均分子量としては特に限定されないが、硬化性、耐候性および塗布作業性の観点から、1000〜100000であることが好ましく、1500〜30000であることがさらに好ましい。なお、数平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)等、当業者によってよく知られた方法にて測定し決定することができる。
【0010】
このようなフルオロオレフィン共重合体で、市販されているものとしては、ゼッフルシリーズ(ダイキン工業社製)、ルミフロンシリーズ(旭硝子社製)、セフラルコートシリーズ(セントラル硝子社製)、フルオネートシリーズ(大日本インキ化学工業社製)、ザフロンシリーズ(東亞合成社製)等を例示することができる。
【0011】
また、上記ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等のジイソシアネート、および、これらの三量体、例えばイソシアヌレート体やアダクト体やビュレット体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するものや、リジントリイソシアネート等のトリイソシアネート、さらに、これらのイソシアネート基をアルコール類またはオキシム類等でブロック化したもの等を挙げることができる。
【0012】
なお、本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物におけるポリイソシアネート化合物の含有量は、得られる塗膜の硬化性および性能の観点から、上記水酸基含有フッ素樹脂の有する水酸基と上記ポリイソシアネート化合物の有するイソシアネート基とのモル比(OH/NCO)が2.0〜0.2であることが好ましく、1.3〜0.7であることがさらに好ましい。
【0013】
上記シリケート化合物は、一般式(1):
【0014】
【化1】
Figure 0004864244
【0015】
で表される化合物および/または縮合物である。上記nは重合度を表していて、1〜100の整数である。揮発および樹脂のハンドリングの観点から、2〜100であることが好ましく、4〜20であることがさらに好ましい。上記nが2以上である場合、シリケート化合物の形状としては、例えば、直鎖状を挙げることができ、上記式以外の形状としては、分岐鎖状、環状、三次元化重合体等を例示することができる。
【0016】
また、式中、R1は同じかまたは異なり、いずれも窒素原子、酸素原子、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいてもよい炭素数1〜9の有機基、または水素原子であり、分散安定性および加水分解性の観点から、炭素数1〜6の有機基であることが好ましい。上記炭素数が上記範囲外である場合、分散安定性が低下したり、得られる塗膜の耐汚染性が低下する。
【0017】
このようなものとして具体的には、Si(OCH34、Si(OC254およびその縮合物や共縮合物等を挙げることができ、市販されているものとしては、MKCシリケートMS56、MKCシリケートMS51(いずれも三菱化学社製メチルシリケート化合物)、エチルシリケート40(コルコート社製エチルシリケート化合物)を例示することができる。また、これらのアルキルシリケートの有機基を、上記R1を有するアルコール化合物によって一部置換したものであってもよい。
【0018】
上記アルコール化合物としては具体的には、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール等のアルキルアルコールやブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール等のエーテルアルコール等を挙げることができる。
【0019】
なお、得られる塗膜の耐汚染性の観点から、上記R1のうちの少なくとも1つがフッ素原子を含んでいることが好ましく、全てのR1がフッ素原子を含んでいることがさらに好ましい。このようなシリケート化合物において、その安定性と得られる塗膜の耐汚染性の観点から、上記R1としては、具体的には、CH2−CF2−RやCH2CH2−CF2−R(式中、Rは窒素原子、酸素原子、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいてもよい有機基または水素原子である)であることが好ましく、Rの炭素数が1〜3であることがさらに好ましい。このようなものとして具体的には、CH2CF3、CH2CF2CF3、CH2(CF22CF3、CH2CH2(CF23CF3、CH2(CF22H、CH2(CF23H、CH2(CF24H等を挙げることができる。
【0020】
上記R1がフッ素原子を含んでいる場合、上記シリケート化合物に含まれるフッ素原子の含有率は15重量%以上であることが好ましく、30〜50重量%であることがさらに好ましい。上記含有率が15重量%未満である場合、得られる塗膜の耐汚染性が不充分になる恐れがある。
【0021】
上記フッ素原子含有シリケート化合物としては、例えば、
Si(OCH2CF2CF34
Si(OCH(CF324
Si(OCH2CF2CF2H)4
Si(OCH248H)4
Si(OCH2CF2CF32(OCH32
Si(OCH(CF322(OCH32
Si(OCH2CF2CF2H)2(OCH32
Si(OCH2CF2CF32(OH)2
およびその縮合物や共縮合物等を挙げることができ、市販されているものとしては、ゼッフルGH110(ダイキン工業社製、フッ素原子含有シリケート化合物)等を例示することができる。
【0022】
なお、本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物におけるシリケート化合物の含有量は、上記水酸基含有フッ素樹脂の樹脂固形分100重量部に対して0.1〜80重量部であり、1〜50重量部であることが好ましい。上記含有量が0.1重量部未満である場合、得られる塗膜の耐汚染性が不充分である恐れがあり、80重量部を超える場合、得られる塗膜の硬化性や外観が低下する恐れがある。
【0023】
本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は、シリカ粒子および樹脂粒子を含んでいる。上記シリカ粒子としては特に限定されず、具体的には、一般にホワイトカーボンと呼ばれる含水非晶質二酸化ケイ素等を挙げることができる。このようなシリカ粒子の重量平均粒子径は、1.5〜4.5μmであることが好ましく、2.7〜3.5μmであることがさらに好ましい。1.5μm未満である場合、得られる塗膜がつや消しでなくなる恐れがあり、また、4.5μmを超える場合、得られる塗膜の耐汚染性が低下する恐れがある。また、上記シリカ粒子のジ−n−ブチルアミン(DBA)吸着量が60mmol/kg以下であることが好ましく、40mmol/kg以下であることがさらに好ましい。このようなシリカ粒子は表面を疎水性化した疎水性シリカ粒子であり、例えば、シリカ粒子表面をシリコーンオイル、特に、ジメチルポリシロキサンにより処理する方法、メチル化剤を用いて熱処理する方法等、当業者によってよく知られている方法によって疎水性化することで得ることができる。上記DBA吸着量が60mmol/kgを超える場合、得られる塗膜の耐アルカリ性が低下する恐れがある。上記疎水性シリカ粒子で市販されているものとしては、アエロジルR−202、RY200およびRY300(いずれも日本アエロジル社製)、ニップシールSS178B(日本シリカ工業社製)を挙げることができる。
【0024】
なお、上記DBA吸着量は滴定等、当業者によってよく知られている測定方法によって求めることができる。
【0025】
上記樹脂粒子としては特に限定されず、具体的には、重量平均粒子径5〜35μmの非架橋樹脂粒子および架橋樹脂粒子を挙げることができる。好ましくは10〜20μmである。5μm未満である場合、得られる塗膜がつや消しでなくなる恐れがあり、35μmを超える場合、得られる塗膜の耐汚染性が低下する恐れがある。上記樹脂粒子は、例えば、重合性単量体を水中で乳化重合して得られた粒子を単離することで得ることができる。得られる塗膜の耐アルカリ性の観点から、粒子内が架橋している架橋樹脂粒子であることが好ましい。このような架橋樹脂粒子は、工業的入手容易性の観点から、重合性単量体にアクリルモノマーを用いた架橋アクリル樹脂粒子であることが好ましく、つや消し外観から、原料モノマーとしてエチレングリコールメタクリレートやジビニルベンゼン等の2官能以上の重合性不飽和基を有するアクリルモノマーと、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル等のメタクリル酸エステルモノマーをアクリルモノマーとを用いた架橋アクリル樹脂粒子であることがさらに好ましい。ここで、2官能以上の重合性不飽和基を有するアクリルモノマーは、原料モノマー中に5重量%以上であることが好ましい。
【0026】
このような架橋樹脂粒子で市販されているものとしては、例えば、テクポリマーシリーズ(積水化成品工業株式会社製)、アートパールシリーズ(根上工業株式会社製)、ファインパールシリーズ(住友化学工業株式会社製)、ラブロコールシリーズ(大日精化株式会社製)等が例示できる。
【0027】
本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物中の上記シリカ粒子および樹脂粒子の含有量は、塗料固形分に対して0.1〜200重量%である。上記含有量が0.1重量%未満である場合、良好なつや消し塗膜を得ることが難しく、また、200重量%を超える場合、得られる塗膜の耐汚染性が不充分になる恐れがある。さらに好ましくは0.1〜100重量%である。
【0028】
また、上記シリカ粒子と樹脂粒子との重量比率は、1/0.1〜1/3.0であることが好ましい。上記範囲外である場合、得られる塗膜のつや消し外観が低下する恐れがある。さらに好ましくは、1/0.4〜1/1である。
【0029】
さらに、本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は、上記成分の他、硬化触媒、着色顔料、体質顔料、顔料分散剤、増粘剤、表面調整剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、難燃剤、帯電防止剤、防錆剤等、当業者によってよく知られている各種成分を含むことができる。
【0030】
本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は、ポットライフの観点から、通常、上記水酸基含有フッ素樹脂、および必要に応じて水酸基と反応しないその他の成分を塗料液として、また、上記ポリイソシアネート化合物、シリケート化合物、ならびに必要に応じてイソシアネートやシリケートと反応しないその他の成分を硬化剤液として、それぞれ別々に保管し、使用直前に混合して用いることが好ましい。
【0031】
本発明のつや消し塗膜形成方法は、各種基材に対して、上記の耐汚染性つや消し塗料組成物を塗布して塗膜を形成するものである。上記塗布は、例えば、スプレー、ハケ、ローラ、カーテンフロー、ロール、ディップ等の方法によって、通常、1〜2回塗りにて行われる。
【0032】
上記基材としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等およびその表面処理物の金属基材、セメント類、石灰類、石膏類等のセメント系基材、ポリ塩化ビニル類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、アクリル類等のプラスチック系基材等を例示することができる。なお、これらの基材は、例えば、予め、基材の種類に応じて、シーラーによって下地調整されていたり、各種塗料によって、表面に塗膜が形成されていてもよい。
【0033】
なお、1回の塗布における塗布量としては特に限定されず、例えば、0.05〜0.5kg/m2であり、0.08〜0.3kg/m2であることが好ましい。
【0034】
塗布後、常温乾燥することによって塗膜を形成することができる。上記乾燥時間は温度によって適宜設定することができる。
【0035】
このようにして得られた塗膜は、良好なつや消し外観を得るためには、60度光沢値が50以下であることが好ましい。また、完全つや消し外観を得るためには10以下にすることが好ましい。
【0036】
本発明の塗膜形成方法によって得られた塗膜はつや消し塗膜であるにもかかわらず、優れた耐汚染性を示す。
【0037】
【実施例】
実施例1
ゼッフルGK510(ダイキン工業社製、水酸基およびカルボキシル基含有テトラフルオロオレフィン共重合体、固形分50重量%)20.0重量部、タイペークCR−95(石原産業社製、二酸化チタン)34.0重量部、酢酸ブチル3.0重量部およびキシレン3.0重量部をブリキ容器に仕込み、約30分間攪拌した。この内容物を分散用ベッセルに移し、ガラスビーズを適量仕込んだ後、サンドグラインドミルにて2000rpmで約1時間ビーズ分散を行った。ビーズを除去後、得られた白色分散ペースト60.0重量部を別のブリキ容器に量り取り、ゼッフルGK500(ダイキン工業社製、水酸基含有テトラフルオロオレフィン共重合体、固形分60重量%)40.0重量部、ニップシールSS178B(日本シリカ工業社製疎水性シリカ粒子、重量平均粒子径3.1μm、DBA吸着量37mmol/kg)3.0重量部およびアートパールG400透明(根上工業社製、メタクリル酸メチルエステルを主たるアクリルモノマーとする架橋アクリル樹脂粒子、重量平均粒子径15μm)2.0重量部を攪拌しながら徐々に添加した後、約15分間攪拌混合して白色の塗料液1を得た。
【0038】
コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、固形分100重量%)7.17重量部、ゼッフルGH110(ダイキン工業社製、フッ素原子含有シリケート化合物、有効成分100重量%)5.1重量部および酢酸ブチル10.0重量部をブリキ容器に仕込み、ディスパーで約15分間攪拌混合して硬化剤液1を得た。
【0039】
次に、塗料液1を100.0重量部、硬化剤液1を22.27重量部を、ディスパーで約5分間攪拌混合して耐汚染性つや消し塗料組成物1を得た。さらに、デュフロンシンナー(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系塗料用シンナー)で塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒/20℃となるように希釈した。
【0040】
さらに、表面処理したアルミニウム板(9×30×0.7cm)にハイポン20デクロ グレー塗料(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系下塗り塗料)を乾燥膜厚40μmになるよう塗布して24時間室温で乾燥後、デュフロン4F中塗ホワイト塗料(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系中塗り塗料)を乾燥膜厚25μmになるよう塗布し、室温で24時間乾燥させて基材を得た。
【0041】
得られた基材に対して、希釈した耐汚染性つや消し塗料組成物1をエアスプレーで乾燥膜厚25μmになるように塗装して試験塗板を作製した。
【0042】
実施例2
ニップシールSS178Bを4.5重量部およびアートパールG400透明を3.0重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物2を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0043】
実施例3
ニップシールSS178Bを10.0重量部およびアートパールG400透明を6.7重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物3を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0044】
比較例1
アートパールG400透明を用いずにニップシールSS178Bのみを10.0重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物4を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0045】
比較例2
アートパールG400透明の代わりに輸入タルクPK(富士タルク社製、重量平均粒子径8μm)を20重量部加えたこと以外は実施例1と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物5を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0046】
比較例3
ニップシールSS178Bを3重量部およびアートパールG400透明を12重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物6を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0047】
実施例4
ゼッフルGK510を20.0重量部、ゼッフルGK500を40.0重量部、酢酸ブチルエステル20.0重量部およびキシレン20.0重量部をブリキ容器に仕込み、攪拌混合した。さらに、ニップシールSS178Bを4.5重量部およびアートパールG400透明を3.0重量部を攪拌しながら徐々に添加した後、約15分間攪拌混合して透明の塗料液2を得た。
【0048】
次に、塗料液2を100.0重量部、実施例1で調製した硬化剤液1を22.27重量部を、ディスパーで約5分間攪拌混合して耐汚染性つや消し塗料組成物7を得た。さらに、デュフロンシンナー(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系塗料用シンナー)で塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒/20℃となるように希釈した。
【0049】
さらに、表面処理したアルミニウム板(9×30×0.7cm)にハイポン20デクロ グレー塗料(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系下塗り塗料)を乾燥膜厚40μmになるよう塗布して24時間室温で乾燥後、デュフロン4F中塗ホワイト塗料(日本ペイント社製、常乾型有機溶剤系中塗り塗料)を乾燥膜厚25μmになるよう塗布し、室温で24時間乾燥させて基材を得た。
【0050】
得られた基材に対して、希釈した耐汚染性つや消し塗料組成物7をエアスプレーで乾燥膜厚25μmになるように塗装して試験塗板を作製した。
【0051】
実施例5
ニップシールSS178Bを10.0重量部およびアートパールG400透明を6.7重量部としたこと以外は実施例4と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物8を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0052】
比較例4
ニップシールSS178Bを10.0重量部とし、アートパールG400透明を用いなかったこと以外は実施例4と同様にして、耐汚染性つや消し塗料組成物9を得た後、同様にして希釈し、さらに、試験塗板を作製した。
【0053】
<評価試験>
実施例1〜5および比較例1〜4で得られた各試験塗板について、以下の評価試験を行った。評価結果は表1に示した。
【0054】
光沢値
得られた各試験塗板の60度光沢値をGM−26D(村上色材研究所社製光沢計)にて測定した。光沢値50以下を5分〜3分つやのつや消し、10以下を完全つや消しとした。
【0055】
耐汚染性
得られた試験塗板の色度(L値、a値、b値)をSMカラーコンピュータSM−7(スガ試験機社製)にて測定した後、JIS Z 2381 6.2.1に準拠した汚染暴露を行い、6ヶ月後の色差(ΔE)を測定した。ΔEが3.0以下であるものを合格とした。
【0056】
耐アルカリ性
得られた各試験塗板をJIS A 6909に準拠して耐アルカリ性試験A法を行い、試験後の試験塗板について変色やフクレを目視にて評価したところ、良好であった。
【0057】
【表1】
Figure 0004864244
【0058】
表1から明らかなように、本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は耐汚染性に優れたつや消し塗膜を得ることができることがわかった(実施例1〜5)。しかしながら、シリカ粒子および樹脂粒子の合計量が所定量より多い場合やシリカ粒子および樹脂粒子を含まず、シリカ粒子および体質顔料を含む場合は良好なつや消し塗膜を得ることはできるが、耐汚染性が不充分であることがわかった(比較例1〜4)。
【0059】
【発明の効果】
本発明の耐汚染性つや消し塗料組成物は、シリケート化合物と、特定範囲量のシリカ粒子および樹脂粒子とを含んでいるので、耐汚染性に優れたつや消し塗膜を得ることができる。これは、つや消し塗膜を得るために従来用いられてきた体質顔料が表層にまで充填されることによって塗膜表層部分の親水性化が阻害され、結果的に耐汚染性が充分発揮できないために引き起こされていたと考えられる。従って、このような充填による影響が少ないと考えられる樹脂粒子を用いることによってつや消し塗膜であるにも関わらず、優れた耐汚染性を有する塗膜を形成することができると考えられる。

Claims (3)

  1. 水酸基含有フッ素含有樹脂、ポリイソシアネート化合物およびシリケート化合物、ならびに、シリカ粒子および樹脂粒子を含んでいて、
    前記シリケート化合物が、フッ素原子含有シリケート化合物であり、
    前記樹脂粒子が、架橋アクリル樹脂粒子であり、
    前記シリカ粒子および架橋アクリル樹脂粒子の合計量が塗料固形分に対して0.1〜200重量%であり、
    前記シリカ粒子と架橋アクリル樹脂粒子との重量比率は、1/0.1〜1/3.0である、
    耐汚染性つや消し塗料組成物。
  2. 前記シリカ粒子は、疎水性シリカ粒子である請求項に記載の耐汚染性つや消し塗料組成物。
  3. 請求項1または2に記載の耐汚染性つや消し塗料組成物を基材に対して塗布してつや消し塗膜を形成することを特徴とするつや消し塗膜形成方法。
JP2001240001A 2001-08-08 2001-08-08 耐汚染性つや消し塗料組成物およびつや消し塗膜形成方法 Expired - Lifetime JP4864244B2 (ja)

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