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JP4848026B2 - 表情筋鍛錬具 - Google Patents

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Description

本発明は、表情筋、特に口や顎の周りの筋肉を鍛錬する表情筋鍛錬具に関する。
ヒトの頭部の筋肉のうち、表層にあって、筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋を総称して浅頭筋という。この浅頭筋は、顔面神経に支配されて顔面の皮膚に様々な表情をつくるので、一般に表情筋と呼ばれる。
他の筋肉と同様に、表情筋も加齢によって衰え、顔面に皺や弛みを生させる。言うまでもなく、皺や弛みは美容上好ましくないので、表情筋を鍛錬して、衰えを防ぐことが望まれている。また、筋肉の鍛錬は、例えばダンベルを手で持って、腕を動かして腕の筋肉を鍛えるように、負荷を加えた状態で筋肉を動かして行われる。しかしながら、表情筋に直接に負荷を加えることは難しいという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1において、錘を取り付けた吊り下げシートを口に銜えて、口顎の周囲の表情筋の鍛錬を行う顎筋肉訓練具が提案されている。
実用新案登録第3097484号公報
特許文献1の顎筋肉訓練具は、表情筋に錘の重量を負荷させて、表情筋を鍛錬することができる。
しかしながら、この顎筋肉訓練具は、錘の静荷重を利用するので、負荷を大きくしようとすれば、錘を重くする必要があるが、錘を重くすれば携帯に不便になるという問題があった。
本発明は、このような背景の下でなされたものであり、表情筋に適切な負荷を加えて、効果的な鍛錬ができ、しかも、軽量でコンパクトな表情筋鍛錬具を提供することを目的とする。
本発明に係る表情筋鍛錬具は、マウスピースと、棒体と、前記棒体が前記マウスピース
に対して前記棒体の長軸(X軸)に直交する軸(Y軸)回りに揺動するように、前記棒体を前記マウスピースに弾性支持する板ばねと、を備え、前記板ばねの厚さは、X軸方向の寸法(長さ)及びY軸方向の寸法(幅)に比べて小さいことを特徴とする。
また、前記棒体が錘を保持するようにしてもよい。
前記棒体を、長さ方向に分割された2本の筒状体から構成して、前記錘を前記筒状体の少なくとも一方の内部に保持するようにしてもよい。
また、前記錘を前記筒状体の所定の位置に保持する保持ばねを前記筒状体の内部に備えるようにしてもよい。
本発明によれば、棒体を上下動させるので、棒体をあまり大きくしないで、十分な負荷を発生させることができる。そのため、軽量かつ、コンパクトな表情筋鍛錬具を実現することができる。
また、棒体に錘を取り付ければ、負荷を大きくすることができる。
また、前記棒体を長さ方向に分割された2本の筒状体から構成して、前記錘を前記筒状体の少なくとも一方の内部に保持すれば、錘の交換や追加が容易になる。そのため、表情筋に加える負荷の調節が容易になる。
また、前記錘を前記筒状体の所定の位置に保持する保持ばねを前記筒状体の内部に備えるようにすれば、前記保持ばねは自在に伸縮するので、前記筒状体に取り付ける錘の寸法や個数に関わらず、前記錘を所定の位置に保持することができる。
本発明の実施形態の例を示す表情筋鍛錬具の外形図であり、(a)は全体平面図、(b)はマウスピース付ばね板の平面図、(c)は全体側面図である。 表情筋鍛錬具の内部構造を示す断面図である。 表情筋鍛錬具の使用態様を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る表情筋鍛錬具1の構成と作用を説明する。
図1(a)に示すように、表情筋鍛錬具1は、マウスピース付ばね板2とケース3から構成される。
マウスピース付ばね板2は、ウレタン樹脂の平板を「羽子板」状に裁断してなる部材であり、図1(b)に示すように、マウスピース部4、ばね板5、および結合部6を有する。つまり、「羽子板」の上端に当たる部分がマウスピース部4であり、「羽子板」の持ち手に相当する部分が結合部6であり、マウスピース部4と結合部6の中間にばね板5がある。また、結合部6からばね板5の間のマウスピース付ばね板2の中に、ポリプロピレン樹脂製の小片7が挟まれていて、ばね板5部分の弾性を調節している。また、図1(c)(全体側面図)に示すように、マウスピース付ばね板2のマウスピース部4の先端は盛り上がっていてバルブ部8を形成している。
マウスピース部4は使用者が口に銜える部分であり、その目的に適した寸法及び形状でデザインされている。なお、バルブ部8は使用(鍛錬)中に表情筋鍛錬具1が口から外れるのを防ぐ「抜け止め」として機能する。
ばね板5は、ケース3とマウスピース部4の間にあって、ケース3を弾性支持するばね部材である。ケース3はばね板5で弾性支持されているので、使用者が表情筋を使ってマウスピース部4を上下に動かすと、ケース3は、その長さ軸(X軸)に直交する軸(Y軸)回りに動揺(上下動)する。なお、ばね板5の素材、寸法、形状は、所望のばね定数が得られるように選ばれる。
結合部6は、ケース3の端部に差し込まれて、マウスピース付ばね板2をケース3に結合する部分であり、ケース3の内断面より僅かに大きな断面形状を備えて、結合部6自身の弾性を利用して、ケース3に固定される。
さて、ケース3は錘9を保持するプラスチック製の筒状の部材であり、図2(a)に示すように、第1のケース10と第2のケース11から構成されている。第1のケース10と第2のケース11は、互いに螺合しているので、自在に分解・結合することができる。
また、ケース3の内部には、保持ばね12を備えている。保持ばね12は、コイルばねであり、その一端が第2のケース11に支持され、他端が錘9に当接して、錘9を第1のケース10に向けて押し出すように作用する。
また、保持ばね12は自在に伸縮するので、図2(b)に示すように、錘9の数が増減しても、錘9をケース3内の一定の位置に保持することができる。
さて、図3に示すように、表情筋鍛錬具1は、マウスピース部4を上歯13と下歯14で軽く挟むとともに、下唇15をマウスピース部4の下面に当接させて使用される。下唇15で、マウスピース部4の下面を押し上げると、ケース3が上方に持ち上がる。上唇16で、マウスピース部4の上面を押し下げると、ケース3は下方に下がる。使用者(鍛錬を行う者)は、これを繰り返して、ケース3を上下動させる。また、上歯13をバルブ部8に押し当てて、マウスピース部4を口の中に送り入れることもできる。
このように、下唇15及び上唇16を動かすために、口顎の周囲の表情筋が使われるので、表情筋が鍛えられる。これにより、表情筋の衰えによる皮膚のたるみや顔の輪郭の丸みが解消される。また、上下動しているケース3の動きを止める時にも、口顎の周囲の表情筋が使われるので、表情筋が鍛えられる。
また、表情筋に加わる負荷の大きさは、ケース3の上下動の振幅によって変化する。ケース3が大きく上下動すれば、表情筋に大きな負荷が加わり、ケース3の上下動の振幅が小さければ、表情筋に加わる負荷は小さくなる。つまり、ケース3及び錘9の質量が小さくても、ケース3を大きく動かせば、表情筋に大きな負荷を加えることができる。
また、表情筋に加わる負荷の大きさは、ケース3及び錘9の質量によっても変化する。表情筋鍛錬具1のケース3は、第1のケース10と第2のケース11から構成されて、自在に分解・結合することができるので、ケース3内の錘9の交換や増減が容易である。そのため、鍛錬の目的や使用者の筋力の程度に応じて、錘9の質量を増減して、負荷を調整することができる。
また、錘9は自在に伸縮する保持ばね12によって、第1のケース10に押しつけられているので、ケース3内の錘9の寸法や個数を変更しても、錘9はケース3の所定の位置に保持される。また、錘9を第2のケース11の中に保持するようにしてもよい。
なお、錘9の材質として、鉄、鉛、銅、亜鉛などを例示することができるが、これらに限られるものではない、金属以外の素材(例えば、ガラスやセラミック)を使用してもよい。また、錘9の形状はケース3に保持されるような形状であれば、例えば、円柱、角柱、球など各種の形状を任意に選ぶことができる。また、ケース3は所定の長さを備える棒体であれば十分であり、筒である必要はない。例えば、ケース3に代えて、中実の棒体をマウスピース付ばね板2と結合して、前記中実の棒体の先端に錘を取り付けるようにしてもよい。あるいは、錘9を省いて、ケース3(棒体)自身の質量を利用して、表情筋に負荷を与えるようにしてもよい。
また、本実施形態の表情筋鍛錬具1は、マウスピース部4、ばね板5、および結合部6を一材で構成したマウスピース付ばね板2を備えるが、マウスピース部4、ばね板5、および結合部6をそれぞれ別部品で構成できることは言うまでもない。またマウスピース部4、ばね板5、および結合部6の素材は、ウレタン樹脂やポリプロピレン樹脂には限られない。他の合成樹脂、金属、あるいはその他の素材を選ぶこともできる。
なお、本実施形態は、本発明の具体的な実施態様を例示するものであって、本発明の技術的範囲を画するものではない。本発明は特許請求の範囲に記載された技術的思想の限りにおいて、自在に応用変形あるいは改良して実施することができる。
本発明は、表情筋(浅頭筋)、特に、口や顎の周りの筋肉を鍛錬する表情筋鍛錬具として有用である。
1表情筋鍛錬具
2マウスピース付ばね板
3ケース
4マウスピース部
5ばね板
6結合部
7小片
8バルブ部
9錘
10第1のケース
11第2のケース
12保持ばね
13上歯
14下歯
15下唇
16上唇

Claims (4)

  1. マウスピースと、
    棒体と、
    前記棒体が前記マウスピースに対して前記棒体の長軸(X軸)に直交する軸(Y軸)回りに揺動するように、前記棒体を前記マウスピースに弾性支持する板ばねと、を備え、
    前記板ばねの厚さは、X軸方向の寸法(長さ)及びY軸方向の寸法(幅)に比べて小さい
    ことを特徴とする表情筋鍛錬具。
  2. 前記棒体は錘を保持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の表情筋鍛錬具。
  3. 前記棒体は、長さ方向に分割された2本の筒状体から構成されるとともに、
    前記錘は、前記筒状体の少なくとも一方の内部に保持される
    ことを特徴とする請求項2に記載の表情筋鍛錬具。
  4. 前記筒状体の内部に、前記錘を前記筒状体の所定の位置に保持する保持ばねを備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の表情筋鍛錬具。
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