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JP4847647B2 - コネクタおよび留置針組立体 - Google Patents

コネクタおよび留置針組立体 Download PDF

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JP4847647B2
JP4847647B2 JP2001185415A JP2001185415A JP4847647B2 JP 4847647 B2 JP4847647 B2 JP 4847647B2 JP 2001185415 A JP2001185415 A JP 2001185415A JP 2001185415 A JP2001185415 A JP 2001185415A JP 4847647 B2 JP4847647 B2 JP 4847647B2
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connector
needle assembly
filter
indwelling needle
ventilation filter
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裕之 浅井
健次 石川
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TRUMO KABUSHIKI KAISHA
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、留置針組立体や翼付静注針等の医療用具に用いられる接続具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、輸液剤などを患者に投与する際には、チューブなどを相互にコネクタを介して接続して流路を確保している。しかし、流路から完全に空気を抜く必要がある場合には、流路を完成させる前に少量の液体を流し、空気を流路から押し出すようにして抜く必要があるが、その操作が煩雑であったり、また空気を抜くタイミングが難しく液体が流路から漏れ、外界に流出するおそれがある。特に、空気を抜くための液体に、患者の血液などの体液を利用する場合には、流出した液体で感染などの医療事故が起こるおそれがある。そこで、コネクタに通気性を有するフィルターを設け液体の流出を防ぎながら空気を抜くことも考えられるが、この場合フィルターにより流路内の液体の流量を十分に確保することができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、接続部にフィルターを設けながらも液体の流量を十分に確保し、かつこの時にフィルターの破片が発生することがないコネクタおよびそれを用いた医療用具を提供することを目的とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記目的は、以下の本発明により解決される。
【0006】
(1)本発明は、雄型コネクタの先端部が挿入される雌型のコネクタにおいて、前記コネクタは、前記雄型コネクタが挿入される開口部と、前記開口部に連通する流体通路を有し、前記流体通路内には、前記雄型コネクタの先端部により破断可能な疎水性通気フィルターが設けられていることを特徴とするコネクタである。
【0007】
(2)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、樹脂材料が一軸配向されたものからなることを特徴とする上記(1)に記載のコネクタである。
【0008】
(3)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、前記コネクタの長手軸方向に対して垂直に設けられていることを特徴とする上記(1)ないし(2)に記載のコネクタである。
【0009】
(4)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、その面が前記雄型コネクタの先端部の挿入方向に対して垂直に設けられていることを特徴とする上記(1)ないし(2)に記載のコネクタである。
【0010】
(5)本発明は、カテーテルが接続されたカテーテルハブと、前記カテーテル内に挿通される内針が接続された内針ハブとからなり、前記カテーテルハブには、雄型コネクタの先端部が挿入される雌型のコネクタ部が設けられている留置針組立体において、前記コネクタ部は、前記雄型コネクタが挿入される開口部と、前記開口部に連通する流体通路を有し、前記流体通路内には、前記雄型コネクタの先端部により破断可能な疎水性通気フィルターが設けられていることを特徴とする留置針組立体である。
【0011】
(6)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、樹脂材料が一軸配向されたものからなることを特徴とする上記(5)に記載の留置針組立体である。
【0012】
(7)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、前記コネクタの長手軸方向に対して垂直に設けられていることを特徴とする上記(5)ないし(6)に記載の留置針組立体である。
【0013】
(8)本発明は、前記疎水性通気フィルターが、その面が前記雄型コネクタの先端部の挿入方向に対して垂直に設けられていることを特徴とする上記(5)ないし(6)に記載の留置針組立体である。
【0014】
本発明に使用する破断可能なフィルターとは、樹脂材料を一軸配向させたもので、延伸法や高ドラフト抽出法などにより得られるものが使用でき、特に破断した時に破片が発生することがないものが望ましい。
【0015】
また、本発明に使用する破断可能なフィルターは、コネクタまたはコネクタ部を有する医療用具の内部の空気を血液など液体を用いて押し出すようにして抜くため通気性を有することが望ましく、また血液など液体がコネクタまたはコネクタ部から漏れ出すことを防ぐため疎水性を有することが望ましい。
【0016】
本発明に用いるフィルターの樹脂材料としては、フィルターを延伸法で得る場合には結晶性の樹脂が使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを単層又は積層したシートを用いることができる。
【0017】
本発明において、一軸配向したフィルターを用いることにより、破断する際にフィルターが配向方向に沿うように容易に破断することができ、またフィルターの破片が発生することも防ぐことができる。
【0018】
本発明に用いることができるフィルターとしては、一軸配向され、通気性かつ疎水性を有するものとして具体的に、ポリエチレン(宇部興産製「ユーポア」:UP2015)、ポリプロピレン(宇部興産製「ユーポア」)、ポリエチレン-ポリプロピレン-ポリエチレン三層(宇部興産製「ユーポア」)、ポリプロピレン-ポリエチレン-ポリプロピレン三層(宇部興産製「ユーポア」)などが使用できる。
【0019】
本発明に用いるフィルターは、コネクタまたはコネクタ部の内部の流体通路に開口部から雄型コネクタの先端部などにより破断可能な位置に設けられていれば、その位置は特に限定しない。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明の留置針組立体1を作製した。留置針組立体1は、カテーテル6が接続されたカテーテルハブ5と、カテーテル6内に挿通される内針8が接続された内針ハブ7とからなり、カテーテルハブ5の側面には、雌型のコネクタ部2が設けられている。また、内針8を引き抜いた後にカテーテル6からの血液の流出を防ぐため、カテーテルハブ5には止血弁9が設けられている。
【0021】
コネクタ部2は、開口部4bと、開口部4bとカテーテルハブ5内と連通する流体通路4aと、流体通路4a内に設けられた一軸配向された疎水性通気フィルター3とからなる。疎水性通気フィルター3は、その面が雄型コネクタ10の先端部10aの挿入方向に対して垂直になるように、超音波融着により固定されている。なお、疎水性通気フィルター3にはポリエチレン多孔フィルム(宇部興産株式会社製「ユーポア」:UP2015)を用いた。
【0022】
以下、留置針組立体1の使用形態を説明する。ます、留置針組立体1を皮膚に穿刺し、内針ハブ7へのフラッシュバッグにより血管を確保したことを確認した。その後、内針8と内針ハブ7とを引き抜くと、血管からの血液がカテーテル6を介してカテーテルハブ5内に満たされた。この時、カテーテルハブ5内に残っていた空気は血液により押し出されるように疎水性通気フィルター3から抜け、かつカテーテルハブ5内が血液で満たされても血液が疎水性通気フィルター3から漏れることはなかった。
【0023】
次に、コネクタ部2に、生理食塩水により満たされた(プライミングされた)輸液セット(テルフュージョン輸液セット:TS-A350PK027(テルモ株式会社製))の雄型コネクタ10の先端部11を、疎水性通気フィルター3を破断させながら液密に接続した。その状態を図2に示す(ただし、図2において血液は省略する)。このとき、疎水性通気フィルター3は、配向方向に沿うように容易に破断され、また破片が発生することがなかった。
【0024】
また、本発明のコネクタの他の実施形態としては、図3に示すような翼付静注針20を作製した。翼付静注針20は、通常の翼付静注針の翼付ハブ21の基端部から延びるチューブ22に接続されるコネクタ23を有し、コネクタ23内には、上述した留置針組立体1の疎水性通気フィルター3と同様な疎水性通気フィルター24を設けた。
【0025】
翼付静注針20に、上述した留置針組立体1と同様にその内部に血液を満たした後、生理食塩水により満たされた(プライミングされた)輸液セットを接続したところ、疎水性通気フィルターは配向方向に沿うように容易に破断され、また破片が発生することがなかった。
【0026】
【発明の効果】
本発明のコネクタは破断可能な疎水性通気フィルターを有するため、輸液剤などを患者に投与する際にチューブなどを相互にコネクタを介して接続して流路を確保するときに、血液などの液体の漏れを防ぎながら流路内の空気を除去することができ、また疎水性通気フィルターを破断するため流路内の液体の流量を十分に確保することができる。
【0027】
さらに、疎水性通気フィルターとして、樹脂材料を延伸法や高ドラフト抽出法などにより一軸配向したものを用いることにより、破断の際に疎水性フィルターの破片が発生することも防ぐことができる。
【0028】
したがって、本発明のコネクタは、血液などの感染や疎水性通気フィルターの破片による流路の閉塞のおそれがない安全な操作・使用が可能なコネクタおよびそれを用いた医療用具を得ることができる。
【0029】
本発明のコネクタは、雄型コネクタの先端部が挿入される雌型のコネクタや、同様なコネクタ部を有する留置針組立体、翼付静注針、三方活栓などの多方活栓などに有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る留置針組立体1の断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る留置針組立体1の使用状態を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る翼付静注針20の断面図である。
【符号の説明】
1 留置針組立体
2 コネクタ部
3 一軸配向された疎水性通気フィルター
4a 流体通路
4b 開口部
5 カテーテルハブ
6 カテーテル
7 内針ハブ
8 内針
9 止血弁
10 雄型コネクタ
11 雄型コネクタの先端部
20 翼付静注針
21 翼付ハブ
22 チューブ
23 コネクタ
24 一軸配向された疎水性通気フィルター

Claims (4)

  1. 雄型コネクタの先端部が挿入される雌型のコネクタにおいて、
    前記コネクタは、前記雄型コネクタが挿入される開口部と、前記開口部に連通する流体通路を有し、
    前記流体通路内には、前記雄型コネクタの先端部により破断可能な疎水性通気フィルターが設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記疎水性通気フィルターが、樹脂材料が一軸配向されたものからなることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. カテーテルが接続されたカテーテルハブと、前記カテーテル内に挿通される内針が接続された内針ハブとからなり、前記カテーテルハブには、雄型コネクタの先端部が挿入される雌型のコネクタ部が設けられている留置針組立体において、
    前記コネクタ部は、前記雄型コネクタが挿入される開口部と、前記開口部に連通する流体通路を有し、
    前記流体通路内には、前記雄型コネクタの先端部により破断可能な疎水性通気フィルターが設けられていることを特徴とする留置針組立体。
  4. 前記疎水性通気フィルターが、樹脂材料が一軸配向されたものからなることを特徴とする請求項3に記載の留置針組立体。
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