JP4728899B2 - 自動車用フード - Google Patents
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Description
また、かかる構成の自動車用フードとしたことによって、後側傾斜面に前方斜め上方方向から頭部が衝突すると、前側傾斜面と上面における折れ線、後側傾斜面と上面における折れ線が曲げ変形するので変形荷重を小さくすることができる。したがって、2次衝突の際の衝突加速度を低減させることが可能となる。
このように、長さL1と長さL2を特定の範囲に規定することによって、変形荷重を小さくしつつ、頭部が衝突した場合であってもこれを保護するために有効なストロークを確実に確保することができる。
ビードのピッチpをこのような特定の範囲に規定することで、ビードの剛性を高くしつつ、プレス成形しやすい自動車用フードとすることができる。また、インナーパネルとアウターパネルの接着(マスチック)が適切に行われるため張り剛性を十分に確保することができる。
パネル平面からのビードの高さhをこのような特定の範囲に規定することで、変形荷重を小さくしつつ、ビードの剛性が高く、プレス成形しやすい自動車用フードとすることができる。
このように、ビードの上面の平坦な部分の幅寸法Luをこのような特定の範囲に規定することで、本発明の自動車用フードは、インナーパネルとアウターパネルの接着(マスチック)をより適切に行うことができるため、変形荷重を小さくしつつ、張り剛性を十分に確保とすることができる。
また、アウターパネル2は、そのアウター周縁部2aにおいて、ヘム加工等による嵌合、接着、ろう付け等によって後記するインナーパネル3のインナー周縁部3aと接合され、アウターパネル2とインナーパネル3との間に空間部4を介した断面構造をとる。
そして、このビード33は、図3および図4に示すように、前側傾斜面33cと前側のパネル平面32との角度θ1と、後側傾斜面33dと後側のパネル平面32との角度θ2と、をいずれも155°以上に形成している。
角度θ1と角度θ2との関係がθ1>θ2となると、頭部などが前方斜め上方から衝突した場合に、後側傾斜面33dに圧縮力が発生して変形しにくくなるので、ビード33が変形しにくくなる。
角度θ1が155°未満であると、前側傾斜面33cが急となるために、例えば、当該前側傾斜面33c付近に前方斜め上方の方向から(例えば、車両進行方向と水平な線HLから所定角度α(αは、65°や50°など)の方向から)頭部などが衝突すると、前側傾斜面33cを圧縮する方向に圧縮力が発生するためビード33が変形しにくくなり、HIC値が悪化する。一方、角度θ1が175°を超えると、ビード33の高さや個数を確保しにくくなるので好ましくない。
また、角度θ2が155°未満であると、後側傾斜面33dが急となるために、例えば、当該後側傾斜面33d付近に頭部などが衝突すると、後側傾斜面33dを圧縮する方向に圧縮力が発生するためビード33が変形しにくくなり、HIC値が悪化する。一方、角度θ2が175°を超えると、ビード33の高さや個数を確保しにくくなるので好ましくない。
長さL1および長さL2が前記した適正範囲未満であると、前記した角度θ1や角度θ2が大きくなる場合が多く、前側傾斜面33cや後側傾斜面33dが急となりすぎるために、例えば、当該前側傾斜面33c付近や後側傾斜面33d付近に頭部などが衝突すると、前側傾斜面33cや後側傾斜面33dを圧縮する方向に圧縮力が発生するためビード33が変形しにくくなり、HIC値が悪化するおそれがある。
一方、長さL1および長さL2が前記した適正範囲を超えると、ビード33の高さや個数を確保しにくくなるおそれがあるので好ましくない。
いずれも、その下限値が前記した適正範囲未満であると、ビード33の剛性が不足するため、1次衝突で衝突エネルギーを十分に吸収することができない。そのため、2次衝突の衝突加速度が増大してしまう。一方、その上限値が前記した適正範囲を超えると、プレス成形が困難になるだけでなく、アウターパネル2とインナーパネル3の接着ピッチが広がることになるため、張り剛性が不足する。
このうち、インナーパネル3の枠凹部31における板厚の適正値は、アルミニウム合金板の場合には0.7〜1.5mm、鋼板の場合には0.5〜1.1mmとするのが好ましい。当該板厚が下限値未満であると、自動車用フード1の曲げ剛性が不足しやすく、板厚が上限値を超えると、つぶれ変形荷重が増大するため、歩行者保護性能が低下しやすい。なお、インナーパネル3だけで曲げ剛性を確保して、レインフォースメント(不図示)を省略することも可能であるが、この場合のインナーパネル3の板厚は、前記よりもさらに増大させた板厚が好ましく、アルミニウム合金板では1.5〜3.5mm、鋼板では1.1〜2.5mmが好ましい。
本発明の自動車用フード1は、前記した構成とすることによって、以下に示すように、歩行者保護性能を向上させるとともに、剛性を確保している。
(a)では、頭部が衝突すると、主として後側傾斜面33dが前方側に変位するように変形するため、図6の実線(θ1≦θ2:本発明に係る自動車用フード)で示すように、ストロークが増大することで2次衝突における衝突加速度a(G)を低減できることがわかる。これに対し、(b)では、同じ位置で頭部が衝突すると、主として後側傾斜面33dがさらに後方側に変位するように変形するため、図6の破線(θ1>θ2)に示すように、2次衝突における衝突加速度a(G)が著しく上昇している。
なお、図7では、ビード33の上面のほぼ中心に頭部が衝突する様子を示しているが、頭部が前側傾斜面33c付近に衝突した場合もほぼ同等の結果となる。
図3などに示すように、自動車用フード1では、空間部4により、フードの断面部面積が確保されるため、フードとして必要とされる曲げ剛性、ねじり剛性を得ることができる。それと共に、インナーパネル3のインナー周縁部3aとアウターパネル2のアウター周縁部2aとを接合(接着)したり、パネル接合部33aでインナーパネル3とアウターパネル2とを接合(接着)したりすることにより、フードとして必要とされる張り剛性、耐デント性を得ることができる。
なお、後記する形状変更は、前側(子供衝突領域CA)と後側(大人衝突領域AA)とで明確に分けて形成してもよく、前側の端部から後側の端部にかけて形状が漸次変化するように形成してもよく、また、前側と後側との境界近傍においてそれらの形状が繋がるように漸次変化するように形成してもよい。
2 アウターパネル
2a アウター周縁部
3 インナーパネル
3a インナー周縁部
31 枠凹部
32 パネル平面
33,33A,33B ビード
33a パネル接合部
33b 上面
33c 前側傾斜面
33d 後側傾斜面
33e 平坦部
33f 棚部
35 凹部
4 空間部
θ1 前側傾斜面と前側のパネル平面との角度
θ2 後側傾斜面と後側のパネル平面との角度
Claims (6)
- アウターパネルとインナーパネルのそれぞれの周縁部を接合したときに、両パネルの所定位置の間に空間部を介した断面構造を備える自動車用フードにおいて、
前記インナーパネルは、
前記アウターパネルのアウター周縁部と接合するインナー周縁部と、
前記インナー周縁部に連続して形成され前記アウターパネルとの間に前記空間部を形成する枠凹部と、
前記枠凹部よりパネル中央部となる位置で長手方向が車両の幅方向と略平行となるようにパネル平面から凸状に設けられた複数のビードと、を備え、
前記ビードは、
前記アウターパネルに接合するパネル接合部を有する上面と、車両進行方向に対して前記上面よりも前側のパネル平面にかけて斜面を形成する前側傾斜面と、
車両進行方向に対して前記上面よりも後側のパネル平面にかけて斜面を形成する後側傾斜面と、を有し、
前記前側傾斜面と前記前側のパネル平面との角度θ1と、前記後側傾斜面と前記後側のパネル平面との角度θ2と、をいずれも155°以上に形成したことを特徴とする自動車用フード。 - 前記角度θ1と前記角度θ2の関係がθ1≦θ2を満たすことを特徴とする請求項1に記載の自動車用フード。
- 前記ビードのピッチpを50〜200mmとしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自動車用フード。
- 前記パネル平面からの前記ビードの高さhを5〜30mmとしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自動車用フード。
- 前記ビードの上面の平坦な部分の幅寸法Luを5〜30mmとしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自動車用フード。
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