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JP4712569B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング素子にFETが使用された電力変換装置によって圧縮機を駆動する冷凍サイクル装置に関する。
近年、スーパージャンクションMOSFETのようにON抵抗が小さいことにより効率の良いMOSFETが開発されている。また従来、誘導性負荷を駆動する電力変換装置内のインバータ回路に設けられたスイッチング素子としてMOSFETを使用する電力変換装置が提案されている(特許文献1参照)。
この提案における電力変換装置では、スイッチング素子であるMOSFETのON、OFFに従ってMOSFETに逆並列接続された寄生ダイオード(MOSFETの構造上、自然に回路上に作成されてしまうダイオード)に生じる逆方向電流による損失を低減するために逆電圧印加回路を設けている。すなわち、この逆電圧印加回路によって一方のMOSFETがONからOFFに変化した場合に、そのMOSFETと対になる他方のMOSFETのONタイミング前に寄生ダイオードへ逆電圧を印加する。
特開平10−327585号公報
しかしながら、上述の特許文献1には、逆電圧印加回路が故障等の異常な状態となった場合に、その異常な状態を検出する方法については何らの開示もされていない。
すなわち、例えば、逆電圧印加回路が故障すると、ONしたスイッチング素子と、対となるMOSFETに逆並列接続された寄生ダイオードに非常に大きな逆方向電流が流れる。このことによってONしているスイッチング素子に大電流が流れ、スイッチング素子が発熱する。この状態が繰り返されると、徐々にスイッチング素子の温度が上昇し、最終的にはスイッチング素子が熱のために破壊され、故障状態に至る可能性がある。そのため、逆電圧印加回路が故障した場合には、その故障状態を検出して、例えばスイッチング素子の動作を停止させる等の対応をとる必要がある。しかしながら、電力変換装置の運転中における故障検出は非常に困難であった。
例えば、図8はインバータ回路100の上下1相分を示しており、上相にはスイッチング素子としてIGBT101が下相にはMOSFET102が設けられている。このような構成のインバータ回路の場合、下相の電源をONにすることにより流れる電流が第1の電解コンデンサ103に充電され、マイクロコンピュータ104からの信号によるON、OFFのタイミングでこの充電された電流を基にして駆動回路105を介してIGBT101が駆動される。第1の電解コンデンサ103が充電される際の電流の流れる経路は、図8の点線aに示すような経路である。
一方、下相の電源がONにされている状態で逆電圧印加回路106がONされると、一点鎖線b及び二点鎖線cのような経路で通電される。一点鎖線bは逆電圧印加スイッチング素子107を経由し、二点鎖線cは逆電圧印加スイッチング素子107を駆動する駆動回路108に電源を供給する第2のコンデンサ109を経由する。したがって、モータを流れる通常のモータ電流以外に、下相のMOSFET102の部分には、上述したa、b、c3種の経路を辿ってきた様々な電流が流れることになる。さらに、下相のスイッチング素子と逆電圧印加回路とが同時にONしている状態では、逆電圧印加回路における状態変化を把握しにくくなり、その故障状態を検出することが難しくなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡易な構成で逆電圧印加回路の故障を確実に検出することのできる冷凍サイクル装置を提供することである。
本発明の実施の形態に係る特徴は、圧縮機、蒸発器、凝縮器を備えた冷凍サイクル装置において、直流電圧源に接続され、ON、OFF駆動により圧縮機に電力を供給する上側スイッチング素子及びFETからなる下側スイッチング素子を有する三相電力変換装置と、下側スイッチング素子に逆並列接続されたダイオードと、ダイオードに直流電源の電圧より低い逆電圧を印加する逆電圧印加回路と、圧縮機の起動前に逆電圧印加回路をONした場合に、下側スイッチング素子に流れる電流を測定して故障を検出する検出手段とを備える。
本発明によれば、簡易な構成で逆電圧印加回路の故障を確実に検出することのできる冷凍サイクル装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1においては、直流電圧源2の電源ラインに直列に電力変換装置であるインバータ回路3が接続され、このインバータ回路3の出力側には、負荷4及び冷凍サイクル5が接続されている。
このインバータ回路3においては、スイッチング素子である上側素子パッケージ6uないし6w及び下側素子パッケージ6xないし6zが三相ブリッジ接続される。ここでは上側素子パッケージ6uないし6wが設けられている部分を上相、下側素子パッケージ6xないし6zが設けられている部分を下相と表わし、上側素子6u及び下側素子6x、6v及び6y、6w及び6zがそれぞれ一対のスイッチング素子を構成している。
上側素子パッケージは、図1においては例えばIGBTとして示されているが、スイッチング素子としての役割を果たす素子であればその種類は問わない。一方、下側素子パッケージ6xないし6zは、例えば、スーパージャンクションMOSFETからなる。MOSFET6xないし6zのソース及びドレイン間には、ダイオード(寄生ダイオード)7xないし7zが逆並列に接続される。
上側素子パッケージ6uないし6w及び下側素子パッケージ6xないし6zのゲートには駆動手段8uないし8w及び8xないし8zが各々設けられ、各スイッチング素子6は、マイクロコンピュータ16からそれぞれに対して出力されるスイッチング信号に基づく駆動手段8の出力によってON、OFF駆動される。
ダイオード7xないし7zには、それぞれ逆電圧印加回路としての逆電圧印加スイッチング素子9xないし9zが接続されている。これら各逆電圧印加回路9(図1において二点鎖線で囲んで示している。)は、直流電圧源2よりも電圧が低い低電圧直流電源10を有し、逆電圧印加スイッチング素子9xないし9zにおいては1つの低電圧直流電源10を共用している。この低電圧直流電源10はMOSFET6xないし6zのソース及びドレイン間にそれぞれ接続されている。
逆電圧印加スイッチング素子9xないし9zのゲートにはゲート駆動手段11xないし11zが各々設けられ、各逆電圧印加回路9は、マイクロコンピュータ16からそれぞれの回路に対して出力されるスイッチング信号に基づくゲート駆動手段11の出力によってON、OFF駆動される。なお、駆動手段8やゲート駆動手段11には、例えば高電圧用のHVIC等のICを使用することができる。
逆電圧印加回路9の低電圧直流電源10と直列に抵抗12xないし12zが設けられ、コンデンサ13xないし13zが並列に接続されている。抵抗12は、コンデンサ13のチャージに伴う突入電流を防止するために設けられている。また、逆電圧印加スイッチング素子9xないし9z、電流の逆流を防ぐダイオード14xないし14zが低電圧直流電源10の電源ライン上に接続されている。ここで逆電圧印加スイッチング素子9xないし9zには、電力消費の少ないMOSFETが好適に使用される。
下側素子パッケージ6xないし6zと直列にシャント抵抗15xないし15zが設けられており、このシャント抵抗15xないし15zは、第1の実施の形態において逆電圧印加回路9に流れる電流を検出する役割を有する。なお、このシャント抵抗15は運転中は各相のモータ電流を検出し、モータを駆動するためのベクトル制御用の電流検出素子として用いられる。
図1に示すように、インバータ回路3の負荷4として冷凍サイクル装置の圧縮機モータが接続され、この圧縮機4と四方弁51、室内熱交換器52、膨張弁53、室外熱交換器54が配管55を介して順次接続され、冷凍サイクル5が構成されている。例えば、ヒートポンプ方式の暖房サイクルにおける空調動作は、次のように行われる。すなわち、負荷4で高温高圧になった冷媒は、配管55を通り凝縮器として作用する室内熱交換器52で凝縮され、この凝縮熱を室内に送風することで室内を暖房する。次に、凝縮されて低温になった冷媒は、膨張弁53で低温低圧の液冷媒となり、蒸発器として作用する室外熱交換器54で蒸発し、外気から熱を奪い低温低圧の気体となる。この冷媒が再度圧縮機4に吸い込まれ、圧縮されて高温高圧になり上述したサイクルを繰り返す。なお、図1に示す実線の矢印が暖房時に冷媒が流れる経路であり、点線の矢印が冷房時の経路である。
マイクロコンピュータ16は、上側素子パッケージ6uないし6wの駆動手段8uないし8wに印加するスイッチング信号を出力する出力端子Aと、下側素子パッケージ6xないし6zの駆動手段8xないし8zに印加するスイッチング信号を出力する出力端子Bと、X相ないしZ相のゲート駆動手段14を介して逆電圧印加回路9を駆動する信号を出力する出力端子Cと、シャント抵抗15に流れる電流を入力するA/D変換入力端子Dを介して、インバータ回路3と接続されている。
図2に示すように、マイクロコンピュータ16は、スイッチング素子である上側素子パッケージ6uないし6w及び下側素子パッケージ6xないし6zに印加するスイッチング素子駆動信号を生成するスイッチング素子駆動信号生成手段16aと、このスイッチング素子駆動信号生成手段16aにおいて生成されたスイッチング信号を基に逆電圧印加回路9に印加する信号を生成する逆電圧印加信号生成手段16bと、シャント抵抗15を介してインバータ回路3に流れる電流等を検出する検出手段16cと、検出された電流からインバータ回路3の故障の有無を判断する判断手段16dとから構成されている。
スイッチング素子駆動信号生成手段16aでは、スイッチング素子6を駆動するPWM信号を基準信号及び三角波信号から生成し、所定の遅延をかけて各スイッチング素子6に印加する。なお、図1及び図2に示すように、上側素子パッケージ6uないし6wへのスイッチング素子駆動信号の印加は出力端子Aから、下側素子パッケージ6xないし6zへのスイッチング素子駆動信号の印加は出力端子Bから行われる。
逆電圧印加信号生成手段16bでは、逆電圧印加スイッチング素子9を駆動するためにゲート駆動手段11xないし11zに印加する信号を生成する。この信号により逆電圧印加スイッチング素子9が駆動されて下側素子パッケージ6xないし6zに逆電圧が印加されることで、下側素子パッケージ6xないし6zのON、OFFによりダイオード7に流れる逆方向電流による損失を低減することができる。この逆電圧印加信号は、出力端子Cからゲート駆動手段11xないし11zに印加される
検出手段16cは、この第1の実施の形態においては、インバータ回路3に設けられているシャント抵抗15xないし15zで測定された電流を検出し、判断手段16dに送る。判断手段16dでは検出された電流から逆電圧印加回路9が故障状態にあるか否かを判断する。逆電圧印加回路9が正常であると判断された場合は冷凍サイクル装置1の運転を開始し、故障していると判断された場合には、図示しない表示手段に対して故障状態を表示させる信号を送るとともに、冷凍サイクル装置1の運転を開始させない(停止保持)信号を送る。ここで、逆電圧印加回路9が故障とは、オープン(開放)故障とショート(短絡)故障の2つが考えられる。逆電圧印加回路9は、上述のように逆電圧印加スイッチング素子9x〜9z以外は受動素子であるため、ほとんど故障の可能性はない。そこで故障する要因としては、唯一能動素子である逆電圧印加スイッチング素子9xないし9zのオープン故障、ショート故障が主に想定される。
図3は逆電圧印加回路9が故障状態にあるか否かについてのチェックを行う際に、下側素子パッケージ6xないし6z、逆電圧印加回路9及びシャント抵抗15xないし15zにおいて現われる電流波形を示すタイムチャートである。このタイムチャートは一点鎖線によって大きく分けて5段に分かれており、1段目はU、V、W相の素子パッケージ6uないし6wの駆動状態、2段目ないし4段目は、それぞれX相、Y相、Z相の状態、5段目は逆電圧印加回路9の破壊の状態をX相を例にとって「ショート(短絡)した場合」と「オープン(開放)した場合」とに分けて示したものである。また、このタイムチャートは、上段がON、下段がOFFを示すアクティブ・ハイの形で記載されている。
図4は、逆電圧印加回路9が故障状態にあるか否かを検出する手順を示すフローチャートである。以下、図3のタイムチャート及び図4のフローチャートを用いて、逆電圧印加回路9の故障状態の検出手順を説明する。なお、図3のタイムチャートの1段目に示すように、U、V、W相の素子パッケージ6uないし6wの駆動状態は、逆電圧印加回路9の故障状態検出の間OFFの状態にある。
まず、冷凍サイクル装置1の運転が開始されたか否かを判断する(ST1)。ここでの「運転開始」は冷凍サイクル装置1に運転開始が指示された状態を示す。本発明における故障状態の検出は、この運転開始が指示されてから圧縮機4が運転を始めるまでの間に行われることになる。
次に、タイマTをスタートさせる(ST2)。このタイマTは、故障検出の間の時間を計測するものであり、図3のタイムチャートにおいてはt1時間からt5時間までが示されている。また、図3のタイムチャートにおいては、向かって左から右に向かって(t1時間側からt5時間側へ)時間が経過する。
まず駆動手段8xないし8zを介して、下側素子パッケージ6xないし6zをONする(ST3)。これは図3のタイムチャートからも明らかなように、三相同時にt1時間からt5時間の間ONする。
下側素子パッケージ6xないし6zをONされると、上相では図8に示す第1の電解コンデンサ103にチャージ電流が流れて充電が行われる。この時の波形が図3における各X相、Y相、Z相の「15x電流」「15y電流」「15z電流」のt1時間のaの部分に現われている。このチャージ電流は、t1時間が経過するまでにほとんど充電が完了し、減少していく。
t1時間が経過したか否かをタイマTにより計測し(ST4)、t1時間が経過した時に逆電圧印加回路9xをONする(ST5)。この場合に、t1時間における逆電圧印加回路9のONと素子パッケージ6xないし6zのONとを同時にONさせないのは、同時にONしてしまうと上相の素子パッケージ6uないし6wを構成する第1の電解コンデンサ103の充電電流と逆電圧印加回路9の動作電流が同時に回路を流れることになり、逆電圧印加回路9の動作電流の検出が困難であるとともに、低電圧直流電源10の出力電圧の異常低下を招く可能性があるからである。この出力電圧の異常低下に対応するためには、例えば別途低電圧直流電源10の出力容量を増やさなければならず、インバータ回路3の部品の大型化を招くことになる。
この逆電圧印加回路9xのONはt2時間の間なされ(ST6)、t2時間が経過した時点でシャント抵抗15xに流れる電流が逆電圧印加回路9xをONしているにも拘わらず、零に近い値を取っているか否かが判断される(ST7)。
すなわち、図3の5段目に示すように、逆電圧印加回路9がオープンすることにより故障状態となった場合、上述したt1時間aの部分においてチャージ電流が検出された後、逆電圧印加回路9xのON、OFFの如何に拘わらず、X相の素子パッケージ6xがONしている間も逆電圧印加回路9から電流が流れない状態となる。換言すれば、逆電圧印加回路9xがONされてもシャント抵抗15xは電流を検出しない。
そこで、逆電圧印加回路9xがONされても電流が検出されない状態の場合は(ST7のY)、逆電圧印加回路9xがオープンとなっていると判断し、逆電圧印加回路9xが開放故障を起こしている旨表示する(ST8)。
正常な場合(ST7のNO)の場合は、逆電圧印加回路9xはOFFされ、逆電圧印加回路9yがONとなる(ST9)。
次に、このt2時間が終了する時点をもってシャント抵抗15xに流れる電流値が規定値(is)よりも大きな値を示すか否かが判断される(ST10)。
すなわち、図3の5段目に示すように、逆電圧印加回路9がショート(短絡)することにより故障状態となった場合、上述したt1時間aの部分においてチャージ電流が検出された後、逆電圧印加回路9xのON、OFFの如何に拘わらず、X相の素子パッケージ6xがONしている状態の間逆電圧印加回路9から電流が流れている状態となる。換言すれば、逆電圧印加回路9xがOFFとされてもシャント抵抗15xには電流が流れ続ける。
一方、逆電圧印加回路9xが正常な状態にある場合は、逆電圧印加回路9xのON、OFFに同期してシャント抵抗15xに電流が流れ、或いは流れなくなる(図3の2段目の「15x電流」を参照)。
そこで、逆電圧印加回路9xがOFFにされても継続して電流が検出される状態の場合は(ST10のN)、逆電圧印加回路9xがショートしていると判断し、逆電圧印加回路9xが短絡故障を起こしている旨表示する(ST11)。
これら逆電圧印加回路9に短絡若しくは開放の故障が発見された場合には、下側素子パッケージ6及び逆電圧印加回路9をOFFにして、異常停止を行う(ST12)。
逆電圧印加回路9xがショートしていない場合は、逆電圧印加回路9y(ST13ないしST16)、9z(ST17ないしST20)の故障状態を次々とチェックする。X相、Y相、Z相の三相で逆電圧印加回路9のONのタイミングをずらす、すなわち、順番に逆電圧印加回路9の故障状態を検出することで、三相のうちいずれの逆電圧印加回路9が故障状態にあるかを判断することが可能となる。
逆電圧印加回路9zの故障状態のチェックまで終了後、t5時間経過した後に(ST21)、X相、Y相、Z相の素子パッケージ6xないし6zがOFFされて逆電圧印加回路9の故障状態の検出が終了する(ST22)。このチェックが終了することで、冷凍サイクル装置1は通常運転を開始する(ST23)。
このように冷凍サイクル装置の圧縮機を起動する前にインバータ回路を構成する逆電圧印加回路の故障を電流値を用いて各相ごとに検出することで、新たな故障検出の装置を設けることなく既存の装置構成で逆電圧印加回路の故障状態を確実に検出することのできる冷凍サイクル装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
次に本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
第1の実施の形態と相違するのは、第1の実施の形態においては、逆電圧印加回路9の故障状態を検出するためにシャント抵抗15を用いて電流値を検出したが、第2の実施の形態においては、電圧値を検出して逆電圧印加回路9の故障状態を検出する。 図5は電圧検出回路30の回路構成を簡易に示した回路図である。直流電圧源2からの電力は、図示しない制御回路からのスイッチング信号に基づいてON、OFFするスイッチング素子31によってスイッチングトランス32を介してマイクロコンピュータ16などを含む制御手段33の直流電源と、図5の回路図において、スイッチングトランス32の二次側で向かって右側下に示されている逆電圧印加回路9の低電圧直流電源10へ供給される。スイッチングトランス32の出力ラインには直列にダイオード34が接続され、並列にコンデンサ35及び分圧抵抗36が接続されている。第2の実施の形態においては、この分圧抵抗36に流れる電流により生じる電圧をマイクロコンピュータ16内の検出手段16cで検出する。
図6は、逆電圧印加回路が故障状態にあるか否かを電圧値から検出する手順を示すフローチャートである。以下、図6のフローチャート及び適宜図3または図7を用いて、主に逆電圧印加回路9xを例にとって故障状態の検出手順を説明する。なお、図3のタイムチャートの1段目に示すように、U、V、W相の素子パッケージ6uないし6wの駆動状態は、逆電圧印加回路9の故障状態検出の間OFFの状態にある。
まず、冷凍サイクル装置1の運転が開始されたか否かを判断し(ST31)、タイマTをスタートさせる(ST32)。そして駆動手段8xないし8zを介して、下側素子パッケージ6xないし6zを三相同時に図3のタイムチャートに示すt1時間からt5時間の間ONする(ST33)。
t1時間が経過したか否かをタイマTにより計測し(ST34)、t1時間が経過した時に逆電圧印加回路9xをONする(ST35)。t1時間における逆電圧印加回路9のONと素子パッケージ6xないし6zのONとを同時にONさせないのは、同時にONしてしまうと第1の電解コンデンサ103の充電電流と逆電圧印加回路9の動作電流が同時に回路を流れることになり、出力電圧の異常低下を招く可能性があるからである。
この逆電圧印加回路9xのONはt2時間の間なされ(ST36)、t2時間が経過時点で分圧抵抗36に生じる電圧値Vが許容範囲の上限値VS1よりも小さな値を示すか否かが判断される(ST37)。電圧値Vが上限値VS1以上の値にある場合は、ひとまず正常と判断し、続いて逆電圧印加回路9xはOFFされ、同時に逆電圧印加回路9yがONとなる(ST38)。このような確認作業が各逆電圧印加回路9x〜9zに対して順次実施される(ST40〜ST45)
図7は、出力電流と検出電圧の関係を示すグラフである。図7(a)に示すように逆電圧印加回路9が正常な状態にある場合は、逆電圧印加回路から適切な電流が流れ、低電圧直流電源10の出力電圧は適度に低下し、上限値VS1と下限値VS2の間に検出される電圧値Vが収まる。一方、逆電圧印加回路9xがオープンしている場合は、回路に電流が流れないため、検出手段16cにおいて検出される電圧値Vは上限値VS1よりも高いまま保持され、図7(b)に示すような状態となる。
したがって、ST37にて電圧値Vが上限値VS1よりも高い場合(ST37のNO)は、判断手段16dが逆電圧印加回路9xがオープンしていると判断し、逆電圧印加回路9xが開放故障を起こしている旨表示する(ST39)。そして上述のように、順次Y相及びZ相についても逆電圧印加回路9y、9zが開放故障の状態にあるか否かをチェックし、逆電圧印加回路9zのチェックまで終了すると、逆電圧印加回路9zをOFFする(ST40ないしST45)。
次に、すべての逆電圧印加回路9x〜9zをOFF(ST45)した後に検出された電圧値Vが下限値VS2よりも大きな値であるか否かが判断手段16dで判断される(ST46)。逆電圧印加回路9xがショートしている場合には、逆電圧印加回路9x〜9zをOFF、すなわち逆電圧印加スイッチング素子9x〜9zのすべてをOFFしても、その短絡部分から電流が継続して供給され続けるため、低電圧直流電源10の供給電力を上回り、電圧値Vが図7(c)に示すように下限値VS2よりも小さな値まで低下する。したがって、このような場合は、三相のいずれかの相の逆電圧印加回路9が短絡した状態にあると判断することができる。そこで、この状態にある場合は、逆電圧印加回路9xが短絡故障を起こしている旨表示する(ST47)。これら逆電圧印加回路9に短絡若しくは開放の故障が発見された場合には、下側素子パッケージ6及び逆電圧印加回路9をOFFにして、異常停止を行う(ST48)。なお、それぞれの電圧検出において、電圧値を逆電圧印加回路の動作の最後の時点で判定するのは、直流電圧源2側に設けられているキャパシタの放電を待つためである。
逆電圧印加回路の短絡状態のチェックは、t5時間だけ実施され、t5時間が経過した後に(ST49)、X相、Y相、Z相の素子パッケージ6xないし6zがOFFされて逆電圧印加回路9の故障状態の検出が終了する(ST50)。このチェックが終了することで、冷凍サイクル装置1は通常運転を開始する(ST51)。
このように冷凍サイクル装置の圧縮機を起動する前にインバータ回路を構成する逆電圧印加回路の故障を電圧値を用いて各相ごとに検出することで、逆電圧印加回路の故障状態を確実に検出することのできる冷凍サイクル装置を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態における冷凍サイクル装置を示す全体構成図である。 本発明の実施の形態におけるマイクロコンピュータ等の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における逆電圧印加回路の故障検出を行う際に逆電圧印加回路に印加する電流の波形を示すタイムチャートである。 第1の実施の形態における逆電圧印加回路の故障検出を行うステップを示すフローチャートである。 電圧検出回路の回路構成を簡易に示した回路図である。 第2の実施の形態における逆電圧印加回路の異常の検出を行うステップを示すフローチャートである。 出力電流と検出電圧の関係を示すグラフである。 インバータ回路における下相の電源をONした場合に流れる電流の経路を説明するための回路図である。
符号の説明
1…冷凍サイクル装置、2…直流電圧源、3…インバータ回路、4…圧縮機、5…冷凍サイクル、6…素子パッケージ、7…ダイオード、8…駆動手段、9…逆電圧印加回路、10…低電圧直流電源、15…シャント抵抗、16…マイクロコンピュータ、30…電圧検出回路




Claims (4)

  1. 圧縮機、蒸発器、凝縮器を備えた冷凍サイクル装置において、
    直流電圧源に接続され、ON、OFF駆動により前記圧縮機に電力を供給する上側スイッチング素子及びFETからなる下側スイッチング素子を有する三相電力変換装置と、
    前記下側スイッチング素子に逆並列接続されたダイオードと、
    前記ダイオードに前記直流電源の電圧より低い逆電圧を印加する逆電圧印加回路と、
    前記圧縮機の起動前に前記逆電圧印加回路をONした場合に、前記下側スイッチング素子に流れる電流を測定して故障を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 圧縮機、蒸発器、凝縮器を備えた冷凍サイクル装置において、
    直流電圧源に接続され、ON、OFF駆動により前記圧縮機に電力を供給する上側スイッチング素子及びFETからなる下側スイッチング素子を有する三相電力変換装置と、
    前記下側スイッチング素子に逆並列接続されたダイオードと、
    前記ダイオードに前記直流電源の電圧より低い逆電圧を印加する逆電圧印加回路と、
    この逆電圧印加回路に電力を供給する低電圧直流電源と、
    前記圧縮機の起動前に前記逆電圧印加回路をONした場合に、前記低電圧直流電源における出力電圧を測定して故障を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 前記下側スイッチング素子をONし、所定時間経過後に前記逆電圧印加回路をONすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記逆電圧印加回路は三相の各相に設けられており、各相の前記逆電圧印加回路はONのタイミングが重ならないようにずらしてONされることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。




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