JP2014129959A - 冷凍装置 - Google Patents
冷凍装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014129959A JP2014129959A JP2012288481A JP2012288481A JP2014129959A JP 2014129959 A JP2014129959 A JP 2014129959A JP 2012288481 A JP2012288481 A JP 2012288481A JP 2012288481 A JP2012288481 A JP 2012288481A JP 2014129959 A JP2014129959 A JP 2014129959A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power supply
- refrigerant
- supply device
- cooler
- expansion valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Inverter Devices (AREA)
Abstract
【課題】圧縮機用モータを駆動する電力供給装置を冷媒で冷却する冷却器を備えた冷凍装置において、停電時にも、その電力供給装置のパワーデバイスの結露を有効に抑制する。
【解決手段】冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備えると共に、上記圧縮機の駆動用モータに電力を供給する電力供給装置(P)を上記凝縮器から出た冷媒により冷却する冷却器とを備える。停電時には、コントローラ(7)は電力供給装置(P)に備えられる貯蔵手段(平滑コンデンサ)(12)から電気エネルギーの供給を受ける制御用電源(8)から電源供給を受けて、上記冷却器に接続された圧力制御手段(22)を制御して、電力供給装置(P)のパワーデバイスの結露を抑制する。
【選択図】図2
【解決手段】冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備えると共に、上記圧縮機の駆動用モータに電力を供給する電力供給装置(P)を上記凝縮器から出た冷媒により冷却する冷却器とを備える。停電時には、コントローラ(7)は電力供給装置(P)に備えられる貯蔵手段(平滑コンデンサ)(12)から電気エネルギーの供給を受ける制御用電源(8)から電源供給を受けて、上記冷却器に接続された圧力制御手段(22)を制御して、電力供給装置(P)のパワーデバイスの結露を抑制する。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷凍装置に関し、特に、圧縮機駆動用のモータに電力を供給する電力供給装置を冷媒で冷却するための冷却器を備えたものの改良に関する。
従来、空気調和装置等の冷凍装置では、圧縮機のモータ等に電力を供給する電力供給装置として、ダイオードやトランジスタ等のパワーデバイスを有する電力供給回路が用いられている。これ等のパワーデバイスは、その通電動作時に発熱し高温となるため、上記冷凍装置の中には、冷媒回路の凝縮器下流の冷媒によりパワーデバイスを良好に冷却する冷却器を備えた構成を採用したものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、電力供給装置のパワーデバイス等の電装品に対しては、結露対策を施しておくことが重要である。
しかしながら、上記のように凝縮器下流側に冷却器を備えた冷凍装置では、停電時に、上記電力供給装置への電源供給が停止するため、その内蔵するパワーデバイスも直ちに動作を停止するが、その後も冷媒回路での冷媒の高低圧差により冷却器での液冷媒の流通がある程度の時間継続すると、その液冷媒によりパワーデバイスが冷却されて露点を下回り、結露を生じる懸念がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、停電時にも冷却器での液冷媒の流通を制御可能として、電力供給装置のパワーデバイスの結露を防止することにある。
上記目的を達成するため、第1の発明の冷凍装置は、圧縮機(2)、凝縮器(3)、膨張弁(4)及び蒸発器(5)を備えると共に、電源供給を受けて上記圧縮機(2)の駆動用モータ(2b)を制御する電力供給装置(P)と、上記凝縮器(3)から出た冷媒により上記電力供給装置(P)を冷却する冷却器(19)と、上記冷却器(19)に接続された圧力制御手段(22)とを備え、上記圧力制御手段(22)は、上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した後も、その開度を制御されることを特徴とする。
上記第1の発明の冷凍装置では、電力供給装置への電源供給が停止した停電後も、圧力制御手段の開度が制御されるので、停電後に凝縮器から比較的高温の液冷媒を冷却器に流し込んだり、冷却器での液冷媒の流通を阻止するなど、電力供給装置のパワーデバイスが液冷媒で冷却されて顕著に温度低下することを抑制できる。従って、停電時にも電力供給装置のパワーデバイスの結露を有効に防止することが可能である。
第2の発明は、上記冷凍装置において、上記電力供給装置(P)は、電源供給を受けて電気エネルギーを蓄える貯蔵手段(12)を有し、上記貯蔵手段(12)は、上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した時点で上記圧力制御手段(22)の開度を予め定めた初期値に制御できる電気エネルギーを蓄えていることを特徴とする。
上記第2の発明の冷凍装置では、電力供給装置への電源供給が停止した停電時には、その電源供給の停止時点で貯蔵手段に蓄えられている電気エネルギーによって、圧力制御手段の開度が確実に初期値に制御される。従って、その初期値を電力供給装置のパワーデバイスが結露しないように予め定めた開度値に設定しておけば、電力供給装置のパワーデバイスの結露を確実に防止することが可能である。
第3の発明は、上記冷凍装置において、上記電力供給装置(P)は、上記圧縮機駆動用モータ(2b)を制御するインバータ(13)と、上記インバータ(13)への直流電圧を平滑する平滑コンデンサ(12)とを備え、上記貯蔵手段(12)は上記平滑コンデンサ(12)により構成され、上記平滑コンデンサ(12)は、上記インバータ(13)への直流電圧が上記圧縮機駆動用モータ(2b)を停止させる閾値電圧以下となった時点において、上記圧力制御手段(22)の開度を予め定めた初期値に制御できる電気エネルギーを蓄えていることを特徴とする。
上記第3の発明の冷凍装置では、電力供給装置に予め備える平滑コンデンサが貯蔵手段として電気エネルギーを蓄えている。そして、停電時、その当初では、電源供給の停止に伴い平滑コンデンサの電気エネルギーがインバータに供給されて圧縮機駆動用モータの運転が継続し、平滑コンデンサでの電気エネルギーは急低下する。しかし、その電気エネルギーの急低下によりインバータへの直流電圧が閾値電圧になった時点、すなわち、圧縮機駆動用モータが停止制御された時点でも、平滑コンデンサには圧力制御手段の開度制御に必要な電気エネルギーが残存しているので、その電気エネルギーによって圧力制御手段の開度は確実に予め定めた初期値に制御される。従って、停電時にも、冷却器での液冷媒の流通が制御されて、電力供給装置のパワーデバイスの結露を確実に防止することができる。
第4の発明は、上記冷凍装置において、上記圧力制御手段(22)は、上記冷却器(19)上流側と上記凝縮器(3)との間に配置された冷媒冷却用膨張弁(22)で構成され、上記冷却器(19)下流側と上記蒸発器(5)との間には下流側開閉弁(24)が配置され、上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した後、上記貯蔵手段(12)に蓄えられた電気エネルギーに基づいて、上記冷媒冷却用膨張弁(22)は全開に、上記下流側開閉弁(24)は全閉に制御されることを特徴とする。
上記第4の発明の冷凍装置では、電力供給装置への電源供給が停止した停電時には、貯蔵手段に蓄えられた電気エネルギーに基づいて、冷媒冷却用膨張弁は全開に、下流側開閉弁は全閉に制御されるので、凝縮器からの液冷媒は冷媒冷却用膨張弁で絞られず、温度低下せずに比較的高温を保ったまま冷却器に流れ込むと共に、この比較的高温の液冷媒が下流側開閉弁の全閉により冷却器内に留まる。従って、停電時にも、電力供給装置のパワーデバイスの冷却は促進されず、顕著に温度低下することが抑制されるので、その電力供給装置のパワーデバイスの結露が有効に防止される。
上記第1の発明の冷凍装置によれば、電力供給装置への電源供給が停止した停電後も、冷却器に接続された圧力制御手段の開度が制御されるので、電力供給装置のパワーデバイスが液冷媒で冷却されて顕著に温度低下することを抑制して、そのパワーデバイスの結露を有効に防止できる。
また、上記第2の発明の冷凍装置によれば、停電時には、貯蔵手段に蓄えられている電気エネルギーによって、圧力制御手段の開度を確実に初期値に制御したので、電力供給装置のパワーデバイスの温度低下を確実に抑制できて、そのパワーデバイスの結露を有効に防止できる。
更に、上記第3の発明の冷凍装置によれば、停電時には、圧縮機駆動用モータを停止制御した時点でも、電力供給装置の平滑コンデンサに残存している電気エネルギーによって確実に圧力制御手段の開度を初期値に制御できるので、冷却器での液冷媒の流通を確実に制御して、電力供給装置のパワーデバイスの結露を防止することができる。
加えて、上記第4の発明の冷凍装置によれば、停電時には、冷却器内の液冷媒を高温状態で留めるようにしたので、電力供給装置のパワーデバイスの温度低下を有効に抑制できて、電力供給装置のパワーデバイスの結露を有効に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、又はその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す。
同図の冷凍装置は、工場等の大規模な施設において用いられる大型の空気調和装置の冷媒回路を示す。同図の空気調和装置(1)において、(2)は圧縮機であって、内部には破線で示すように圧縮機構(2a)と、該圧縮機構(2a)を回転駆動する三相モータ(2b)とが収容される。(3)は室外に配置されたメイン空冷凝縮器であって空冷ファン(3a)を有する。(4)はメイン膨張弁であって、弁体がパルスモータによって駆動される開度可変な電動膨張弁である。(5)は室内に配置されたメイン空冷蒸発器であって空冷ファン(5a)を有する。尚、蒸発器(5)は空調負荷との間で水を循環させる水ポンプを備えた水冷蒸発器で構成しても良い。
そして、上記圧縮機(2)、メイン凝縮器(3)、メイン膨張弁(4)、及びメイン蒸発器(5)を冷媒配管(6)により順に閉回路に接続して冷凍サイクルを構成しており、圧縮機(2)から冷媒をメイン凝縮器(3)に送り、このメイン凝縮器(3)で冷媒を外気と熱交換して放熱した後、その冷媒の圧力及び流量をメイン膨張弁(4)で調整しつつ、メイン蒸発器(5)で室内空気と熱交換して吸熱し、ガス冷媒として圧縮機(2)に戻すことを繰り返す。
また、上記空気調和装置(1)の冷媒回路において、上記メイン膨張弁(4)には過冷却用熱交換器(24)が配置され、この過冷却用熱交換器(24)には過冷却用膨張弁(25)が接続される。上記過冷却用膨張弁(25)は、メイン凝縮器(3)からの液冷媒の一部を減圧し、低温冷媒として過冷却用熱交換器(24)に供給する。上記過冷却用熱交換器(24)は、メイン凝縮器(3)からの液冷媒を上記過冷却用膨張弁(25)からの低温冷媒と熱交換して冷却し、過冷却液冷媒としてメイン膨張弁(4)に流通させる。上記過冷却用膨張弁(25)からの低温冷媒は過冷却用熱交換器(24)で熱交換されて過熱ガスとなって過冷却バイパス管(26)を経て圧縮機(2)の中間ポート(2c)に吸入される。
そして、上記圧縮機(2)、メイン凝縮器(3)の空冷ファン(3a)、メイン膨張弁(4)、及びメイン蒸発器(5)の空冷ファン(5a)には、コントローラ(7)が接続され、このコントローラ(7)により圧縮機(2)の三相モータ(2b)の回転数、メイン凝縮器(3)のファン回転数、メイン膨張弁(4)の弁開度、及びメイン蒸発器(5)のファン回転数が制御される。
次に、上記圧縮機(2)の圧縮機構(2a)を回転駆動するモータ(2b)に電力を供給する電力供給装置(P)の電気回路を図2に示す。
同図において、(9)は三相交流電源、(10)は上記三相交流電源(9)の三相交流を直流に変換する6個のダイオード(Dr)がブリッジ状に結線されたコンバータ部、(11)は上記コンバータ部(10)により変換された直流電圧を平滑する平滑コイル、(12)は同様に上記コンバータ部(10)からの直流電圧を平滑する平滑コンデンサ、(13)は上記平滑された直流電圧を三相交流電圧に変換する6個のスイッチング素子としてのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)(Tr)及びこれ等のIGBT(Tr)の各々に逆並列に接続された6個の還流ダイオード(Dw)を有するインバータであり、このインバータ(13)で変換された三相交流電圧が上記圧縮機構(2a)駆動用の三相モータ(2b)に供給される。そして、上記コントローラ(7)は、上記圧縮機(2)の三相モータ(2b)の各相に流れる電流(iu,iv,iw)を制御するよう、上記インバータ(4)に内蔵する6個のIGBT(Tr)に制御信号(CNT)を出力して、三相モータ(2b)の回転数を制御する。上記コントローラ(7)には、このコントローラ(7)に電源供給を行う制御用電源(8)が接続される。この制御用電源(8)は、上記平滑コンデンサ(12)とインバータ(13)との間に接続されて、平滑コンデンサ(12)からの直流電圧を受けて動作する。
そして、図1に戻って、冷凍装置(1)の冷媒回路には、メイン膨張弁(4)と過冷却用熱交換器(24)との直列回路と並列に、上記図2の電力供給装置(P)のコンバータ部(10)とインバータ(13)とを冷却する冷媒冷却器(19)が接続される。
上記冷媒冷却器(19)の内部には、上記図2の電力供給装置(P)のコンバータ部(10)の6個のダイオード(Dr)(パワーデバイス)を冷却する冷媒ジャケット(ダイオード用)(20)と、上記電力供給装置(P)のインバータ(13)の6個のIGBT(Tr)(パワーデバイス)を冷却する冷媒ジャケット(IGBT用)(21)とが冷媒配管(23)により直列に接続され、この冷媒直列回路が上記メイン膨張弁(4)と過冷却用熱交換器(24)との直列回路と並列に接続される。
また、上記冷媒冷却器(19)の上流側とメイン凝縮器(3)との間の冷媒配管(23)には、冷媒冷却用膨張弁(圧力制御手段)(22)が配置される。この冷媒冷却用膨張弁(22)は、上記冷媒冷却器(19)の2つの冷媒ジャケット(20)、(21)に流通する冷媒の圧力及び温度を制御する。また、上記冷媒冷却器(19)の下流側とメイン蒸発器(5)との間の冷媒配管(23)には、下流側膨張弁(下流側開閉弁)(30)が配置される。この下流側冷却用膨張弁(30)は、冷媒冷却器(19)の2つの冷媒ジャケット(20)、(21)に流通する冷媒の流量を制御する。
従って、図1に示した冷媒回路では、メイン凝縮器(3)流通後の冷媒の一部は、メイン膨張弁(4)をバイパスして冷媒冷却用膨張弁(22)、冷媒冷却器(19)の冷媒ジャケット(ダイオード用)(20)及び冷媒ジャケット(IGBT用)(21)を流通し、その後にメイン蒸発器(5)に流通して、そのメイン凝縮器(3)からの一部冷媒によりコンバータ部(10)の6個のダイオード(Dr)とインバータ(13)の6個のIGBT(Tr)を冷却する。ここで、上記冷媒冷却用膨張弁(22)は、メイン凝縮器(3)の出口の冷媒温度が設定高温度(例えば52℃)よりも高温の状況において、メイン凝縮器(3)からの冷媒を絞って減圧し、その冷媒温度を上記設定高温度未満に低くするように、弁開度が上記コントローラ(7)により制御される。また、上記下流側膨張弁(30)は、その弁開度が上記コントローラ(7)により制御されて、冷媒冷却器(19)の2つの冷媒ジャケット(20)、(21)に流通する設定高温度(52℃)未満の冷媒の流量を制御する。従って、この冷媒冷却器(19)に流通する液冷媒の温度及び流量制御により、冷媒冷却器(19)で電力供給装置(P)のコンバータ部(10)のダイオード(Dr)及びインバータ(13)のIGBT(Tr)から奪う総熱量が調整される。
そして、図2の電力供給装置(P)には、平滑コンデンサ(12)の電圧を検出する電圧センサ(35)が配置され、その電圧センサ(35)の検出した電圧信号が上記コントローラ(7)に入力される。
図3は、上記コントローラ(7)による停電時の制御フローチャートを示す。同図において、スタートして、ステップS1で電圧センサ(35)で検出した電力供給装置(P)内の平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)を入力する。そして、ステップS2において、上記電圧センサ(35)で検出した平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)を予め定めた閾値電圧(Vth)と比較する。この閾値電圧(Vth)は、低電圧異常を検出するための電圧値であって、平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)がこの低電圧値(Vth)にまで低くなった状況であっても、この状況下での平滑コンデンサ(12)に蓄えられている電気エネルギーでもって上記冷媒冷却用膨張弁(22)及び下流側膨張弁(30)の各開度を確実に所望開度に制御できるに足る電圧値である。
そして、上記ステップS2において、平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)が閾値電圧(Vth)を超える場合(Vdc>Vth)には、電力供給装置(P)への電源供給が継続している通常運転時と判断して、直ちにリターンする。
一方、上記ステップS2にて、平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)が閾値電圧(Vth)以下の場合(Vdc≦Vth)には、電力供給装置(P)への電源供給が停止した停電時を含む低電圧異常時と判断して、ステップS3において冷凍装置の運転を停止する。具体的には、圧縮機モータ(2b)、メイン凝縮器(3)の空冷ファン(3a)、メイン蒸発器(5)の空冷ファン(5a)又は水ポンプへの制御信号を停止すると共に、メイン膨張弁(4)を全閉に制御して、それ等機器の運転を停止する。更に、この運転の停止時には、ステップS4において、上記冷媒冷却器(19)での結露を防止する上で定常的に安定な状態とするよう、冷媒冷却用膨張弁(22)の開度を予め設定した初期値である全開に、下流側冷却用膨張弁(30)を全閉に各々制御して、リターンする。
次に、本実施形態の空気調和装置の動作を説明する。先ず、三相交流電源(9)から電源供給されている通常時には、空気調和装置はコントローラ(7)により制御されて、圧縮機駆動用モータ(2b)は回転数を制御され、メイン凝縮器(3)の空冷ファン(3a)及びメイン蒸発器(5)の空冷ファン(5a)又は水ポンプは運転されている。また、冷媒冷却用膨張弁(22)は、弁開度が制御されて、メイン凝縮器(3)からの冷媒の温度を設定高温度(52℃)未満にしていると共に、下流側膨張弁(30)も弁開度が制御されて、冷媒冷却器(19)に流通する冷媒の流量を調整している。
その後、三相交流電源(9)からの電源供給が停止した停電時になると、その当初では、その電源供給の停止に伴い、電力供給装置(P)では平滑コンデンサ(12)に蓄えられた電気エネルギーが制御用電源(8)に供給されてコントローラ(7)の継続動作が可能となり、このコントローラ(7)によりインバータ(13)が制御されて圧縮機駆動用のモータ(2b)などの運転が継続されるが、平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)は図4に示したように上記モータ(2b)の運転継続に伴い急激に低下する。
そして、上記平滑コンデンサ(12)の電圧(Vdc)が、図4に示したように、予め定めた閾値電圧(Vth)にまで低下した時点では、コントローラ(7)は、三相交流電源(9)からの電源供給が停止した停電時などの低電圧異常時と判断して、圧縮機駆動用モータ(2b)、メイン凝縮器(3)の空冷ファン(3a)、メイン蒸発器(5)の空冷ファン(5a)又は水ポンプへの制御信号の出力を停止して、それらの運転を停止すると共に、メイン膨張弁(4)の開度を全閉に、冷媒冷却用膨張弁(22)の開度を初期値の全開に、下流側膨張弁(30)の開度を全閉に各々制御する。ここで、上記停電時を含む低電圧異常時と判断された際(Vdc=Vth)には、冷媒冷却用膨張弁(22)を全開に、下流側膨張弁(30)を全閉に各々制御するに足る電気エネルギーが上記平滑コンデンサ(12)に残存しており、更に上記圧縮機駆動用モータ(2b)、メイン凝縮器(3)及びメイン蒸発器(5)の運転の停止に伴い平滑コンデンサ(12)に残存している電気エネルギーの消費量が少なくなって、その電気エネルギーの減少の程度は図4に示すように緩やかになる。従って、停電時であっても、上記冷媒冷却用膨張弁(22)は確実に全開に制御され、下流側膨張弁(30)も確実に全閉に制御される。
その結果、上記冷媒冷却用膨張弁(22)の全開制御により、メイン凝縮器(3)からの冷媒の温度制御が停止して、メイン凝縮器(3)からの液冷媒は設定高温度(52℃)を超えた高温度のまま冷媒冷却器(19)に流れ込むので、この高温度の液冷媒が電力供給装置(P)のコンバータ部(10)のダイオード(Dr)及びインバータ(13)のIGBT(Tr)(パワーデバイス)から奪う総熱量が減少して、冷却能力が低下し、それらパワーデバイス(Dr)、(Tr)の結露が有効に抑制されることになる。
しかも、冷媒冷却器(19)に流れ込んだ冷媒は上記下流側膨張弁(30)の全閉により冷媒冷却器(19)内部に貯留するので、その冷媒が流通する場合に比して、電力供給装置(P)のコンバータ部(10)のダイオード(Dr)やインバータ(13)のIGBT(Tr)はさほど冷却されず、それらパワーデバイス(Dr)、(Tr)の結露がより一層抑制される。
よって、三相交流電源(9)からの電源供給が停止した停電時であっても、電力供給装置(P)の平滑コンデンサ(12)に蓄えられた電気エネルギーを利用して、電力供給装置(P)のパワーデバイス(Dr)、(Tr)の結露を有効に抑制することが可能である。
しかも、冷媒冷却用膨張弁(22)の全開制御及び下流側膨張弁(30)の全閉制御に要する電気エネルギーの貯蔵手段として、電力供給装置(P)の平滑コンデンサ(12)を利用しているので、別途に貯蔵手段を設ける必要がなく、その分、構成を簡易に且つ安価にすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、メイン凝縮器(3)の下流側にメイン膨張弁(4)及び過冷却要熱交換器(24)の直列回路と並列に冷媒冷却器(19)、冷媒冷却用膨張弁(22)及び下流側膨張弁(30)を配置した冷媒回路を例示したが、これ等の配置箇所はこれに限定されず、例えばメイン凝縮器(3)とメイン膨張弁(4)との間に、冷媒冷却器(19)、冷媒冷却用膨張弁(22)及び下流側膨張弁(30)を配置した構成を採用しても良い。
また、上記実施形態では、冷媒冷却器(19)の上流側に冷媒冷却用膨張弁(22)を、下流側に下流側膨張弁(30)を各々配置した2個の膨張弁を備える構成を採用したが、その他、冷媒冷却用膨張弁(22)や下流側膨張弁(30)の一方又は双方を開閉弁で構成しても良いし、何れか一方を配置せず、1個の膨張弁又は開閉弁のみを備える構成を採用しても良い。
更に、上記実施形態では、停電時に、冷媒冷却用膨張弁(22)を全開に、下流側膨張弁(30)を全閉に各々制御したが、本発明はその弁の開閉に限定されず、要は、停電時にも制御される1個の開閉弁(膨張弁を含む)を、冷媒冷却器内の液冷媒で電力供給装置のパワーデバイスが冷却されて結露しないように、その冷却器での冷媒の流通を制御するように開、又は閉制御すれば良い。
加えて、上記実施形態では、電気エネルギーを貯蔵する貯蔵手段として、電力供給装置(P)の平滑コンデンサ(12)を利用したが、本発明はこれに限定されず、他の電気エネルギーの貯蔵回路を利用しても良いし、別途に貯蔵手段を配置しても良い。
また、上記実施形態では、本発明を空気調和装置に適用した例を示したが、その他、例えば給湯器や冷蔵庫、冷凍庫などの冷却装置を含む冷凍装置に適用可能である。
以上説明したように、本発明は、圧縮機用モータを駆動する電力供給装置を冷媒で冷却する冷却器を備える場合に、停電時にも、冷却器に接続された圧力制御手段を制御して、冷却器での電力供給装置のパワーデバイスの結露を有効に抑制することができるので、その冷却器を備える空気調和装置や冷却装置などの冷凍装置に適用して、有用である。
1 冷凍装置
2 圧縮機
2a 圧縮機構
2b 三相モータ
3 メイン凝縮器
3a 空冷ファン
4 メイン膨張弁
5 メイン蒸発器
5a 空冷ファン
6 冷媒配管
7 コントローラ
P 電力供給装置
8 制御用電源
9 三相交流電源
10 コンバータ部
11 平滑コイル
Dr、Dw ダイオード
12 平滑コンデンサ(貯蔵手段)
13 インバータ
Tr IGBT
19 冷媒冷却器
20 冷媒ジャケット(ダイオード用)
21 冷媒ジャケット(IGBT用)
22 冷媒冷却用膨張弁(圧力制御手段)
23 冷媒配管
24 過冷却器
30 下流側膨張弁(下流側開閉弁)
35 電圧センサ
2 圧縮機
2a 圧縮機構
2b 三相モータ
3 メイン凝縮器
3a 空冷ファン
4 メイン膨張弁
5 メイン蒸発器
5a 空冷ファン
6 冷媒配管
7 コントローラ
P 電力供給装置
8 制御用電源
9 三相交流電源
10 コンバータ部
11 平滑コイル
Dr、Dw ダイオード
12 平滑コンデンサ(貯蔵手段)
13 インバータ
Tr IGBT
19 冷媒冷却器
20 冷媒ジャケット(ダイオード用)
21 冷媒ジャケット(IGBT用)
22 冷媒冷却用膨張弁(圧力制御手段)
23 冷媒配管
24 過冷却器
30 下流側膨張弁(下流側開閉弁)
35 電圧センサ
Claims (4)
- 圧縮機(2)、凝縮器(3)、膨張弁(4)及び蒸発器(5)を備えると共に、
電源供給を受けて上記圧縮機(2)の駆動用モータ(2b)を制御する電力供給装置(P)と、
上記凝縮器(3)から出た冷媒により上記電力供給装置(P)を冷却する冷却器(19)と、
上記冷却器(19)に接続された圧力制御手段(22)とを備え、
上記圧力制御手段(22)は、上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した後も、その開度を制御される
ことを特徴とする冷凍装置。 - 上記請求項1記載の冷凍装置において、
上記電力供給装置(P)は、電源供給を受けて電気エネルギーを蓄える貯蔵手段(12)を有し、
上記貯蔵手段(12)は、上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した時点で上記圧力制御手段(22)の開度を予め定めた初期値に制御できる電気エネルギーを蓄えている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 上記請求項2記載の冷凍装置において、
上記電力供給装置(P)は、上記圧縮機駆動用モータ(2b)を制御するインバータ(13)と、上記インバータ(13)への直流電圧を平滑する平滑コンデンサ(12)とを備え、
上記貯蔵手段(12)は上記平滑コンデンサ(12)により構成され、
上記平滑コンデンサ(12)は、上記インバータ(13)への直流電圧が上記圧縮機駆動用モータ(2b)を停止させる閾値電圧以下となった時点において、上記圧力制御手段(22)の開度を予め定めた初期値に制御できる電気エネルギーを蓄えている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 上記請求項1〜3の何れか1項に記載の冷凍装置において、
上記圧力制御手段(22)は、上記冷却器(19)上流側と上記凝縮器(3)との間に配置された冷媒冷却用膨張弁(22)であり、
上記冷却器(19)下流側と上記蒸発器(5)との間には下流側開閉弁(24)が配置され、
上記電力供給装置(P)への電源供給が停止した後、上記貯蔵手段(12)に蓄えられた電気エネルギーに基づいて、上記冷媒冷却用膨張弁(22)は全開に、上記下流側開閉弁(24)は全閉に制御される
ことを特徴とする冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012288481A JP2014129959A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012288481A JP2014129959A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | 冷凍装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014129959A true JP2014129959A (ja) | 2014-07-10 |
Family
ID=51408478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012288481A Pending JP2014129959A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | 冷凍装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014129959A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101844855B1 (ko) * | 2015-06-17 | 2018-04-03 | 주식회사 유라코퍼레이션 | 정전 대응 기능을 구비한 전기 차량용 배터리 충전 장치 및 그 방법 |
-
2012
- 2012-12-28 JP JP2012288481A patent/JP2014129959A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101844855B1 (ko) * | 2015-06-17 | 2018-04-03 | 주식회사 유라코퍼레이션 | 정전 대응 기능을 구비한 전기 차량용 배터리 충전 장치 및 그 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5984456B2 (ja) | 熱源システムの制御装置、熱源システムの制御方法、熱源システム、電力調整ネットワークシステム、及び熱源機の制御装置 | |
JP4767188B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP2010190553A (ja) | 電子機器の冷却システム | |
JP2013092318A (ja) | 空気調和装置 | |
US11686511B2 (en) | Motor temperature control technique with temperature override | |
JP2011089737A (ja) | 冷凍サイクル装置及びそれを搭載した空気調和機 | |
JP2007298235A (ja) | 熱源システムおよびその制御方法 | |
JP2014089024A5 (ja) | ||
JP2014089024A (ja) | 冷凍装置 | |
JP6068121B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP2014129960A (ja) | 冷凍装置 | |
EP3026370A1 (en) | Two-stage-compression refrigerating cycle apparatus, and device and method for controlling the apparatus | |
JP5988244B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP2014129959A (ja) | 冷凍装置 | |
JP6316452B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP2008138979A (ja) | 冷凍装置 | |
JP5150300B2 (ja) | ヒートポンプ式給湯装置 | |
JP2016048141A (ja) | 熱回収システム | |
JP2014126296A (ja) | 冷凍装置 | |
JP2013117360A (ja) | 空気調和装置及び方法 | |
JP6331278B2 (ja) | 冷凍装置 | |
JP5485022B2 (ja) | 低温蓄熱冷却装置 | |
JP5962063B2 (ja) | 冷凍装置用の電源制御装置、および冷凍システム | |
JP2016180523A (ja) | 陸上輸送用冷凍装置 | |
JP2014119166A (ja) | 冷凍装置 |