JP4706779B2 - 超高圧水銀ランプ - Google Patents
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Description
この種のランプは、例えば、石英ガラスからなる発光管に一対の電極を2mm以下の間隔で対向配置し、この発光管に0.15mg/mm3以上の水銀とハロゲンを封入した超高圧水銀ランプが好適に使用されている。ハロゲンを封入する主目的は発光管の黒化防止であるが、これにより、いわゆるハロゲンサイクルも生じる。この種の放電ランプは、例えば、下記特許文献1,2等に記載されている。
図13は、交流点灯タイプの超高圧水銀ランプL2の基本構成を説明する管軸方向断面図である。同図において、ランプL2の発光管80は石英ガラスからなり、発光管部81とその両端にロッド状の封止管部82を備えている。発光管部81の内部にはタングステンからなる略円柱状の電極90が対向配置され、電極90の後方にはそれぞれ軸部91が連設されている。軸部91もまたタングステンよりなり、各々封止管部82の内部に埋設されることによって支持されている。この軸部91に不図示の導電性金属箔が溶接されて接続され、更に金属箔に外部リード棒が接続されることにより、電極が外部に導出されている。
前記一対の電極のうち陰極動作する電極は、その先端側に配置され、前記軸部よりも太い径を有する頭部と、この頭部の後端部に連設された筒部とを具備して構成され、
前記筒部は、前記電極軸部を包囲するよう軸方向に伸びると共に、その内周面が前記電極軸部から離間して形成されてなり、前記軸部と前記頭部とは一体的に形成されていることを特徴とする。
封止管部12a,12bの内部にはそれぞれ、通常モリブデンよりなる導電用金属箔13a,13bが、例えばシュリンクシールにより気密に埋設されており、一対の電極20,30における軸部23,33の後端部分にある基端部23A,33Aが金属箔13a,13bに溶接されて電気的に接続され、更に、この金属箔13a,13bの他端に、発光管10の外部に突出する外部リード14a,14bが溶接されている。
これら電極20,30は各々の後方に伸びる軸部23,33も含め、タングステンにより構成されている。
なお、この実施形態にかかる超高圧水銀ランプL1においては、定常点灯時は交流点灯方式で点灯されるものであり、電極20,30の構成は、定常点灯時における熱的設計を容易にする目的で、すべて同一の構成とされている。
また、ハロゲンは、沃素、臭素、塩素などが水銀その他の金属との化合物の形態で封入され、ハロゲンの封入量は、10−6〜10−2μmol/mm3の範囲から選択される。その機能は、ハロゲンサイクルを利用した長寿命化も存在するが、本発明の放電ランプのように極めて小型で高い内圧を有するものの場合、発光管10の黒化防止である。
なお、放電空間Sには、更に他の放電媒体としてハロゲン化金属を封入することもできる。
この実施形態の例においては、電極20は、例えば一本のタングステンの棒材からレーザ加工、放電加工などにより、切削加工によって形成されたものであり、中実であって溶接等による継ぎ目を備えることなく一体的に構成されたものである。
特に、材料であるタングステンは、純度が4N以上の材料を用いるのがよく、その場合は放電空間Sに突出した電極軸部23および頭部21から放電空間S内に放出される不純物量を低減することができる。
図2に示すように、頭部21の先端には、比較的小径の円錐台形状の突起部21Aが先端に配置され、この突起部21Aの大径側の端部から後方に向かうに従って径が大きく拡大するよう構成され、頭部21全体としては略円錐体形状となっている。頭部21の大きさは、放電アークによる熱的負荷によっても溶融、蒸発が容易に発生しないようある程度の熱容量を備える必要があり、そのための体積を確保する必要があるが、一方で、放電ランプのアークで発生した光が電極によって遮られないようにする必要があり、双方のバランスを取りつつ、可及的に小さいほうが望ましい。
図2に示すように、筒部22は、軸部23の側面を包囲すると共に、電極軸部23から所定距離を隔てて平行に伸びる姿勢で配置されている。この筒部22においては、グロー放電の期間、放電を受け取るだけの長さが必要であり、短すぎると放電が軸部に達して軸部を加熱する可能性があると共に、筒部の熱が頭部に伝達する距離が短すぎて、軸部への温度障壁の程度が小さくなる。また長すぎると、筒端部で放電が生じた場合に発光管の内壁との距離が短すぎて、発光管に黒化などのダメージを与える可能性がある。このような観点から、実用上筒部の全長は0.3〜5mmであるのが好ましい。
また、本発明において筒部22は、タングステンから形成されたものであり、軸方向において連続的かつ一体的に形成されたものである。そのため、長期間使用して電極20に損耗が生じたとしても、筒部22は自己保持力を備えており、落下などの不具合が生じにくい構造となっている。例えば、外観が同じ筒状であるコイルにおいては、軸方向においては不連続であり、コイルの素線が切れた場合には落下する可能性がある。本発明において、筒部22は一体化した筒状のタングステンから構成されることでそのような不具合が生じることがなく、繰り返しの使用に十分耐える構造を備えている。
なお、この例にいては、軸部23は小径部231の先端側に大径部232を備えて構成されている。このように、軸部23の径を変えて電極の先端側に大径部232を形成した場合には、電極20の製造工程において同一材料をレーザ加工などで切削することによって、筒部22と軸部23との間に間隙(C)を形成する際に、切り出す部分を小さくでき、製造が容易になる、という利点がある。
無論、軸部23においては、径の大きさを変えずに一定径のロッド状に構成することも可能である。
なお、図3は、図1で示したランプL1の発光管部11と封止管部の境界部分Dの近傍を拡大して示す説明用断面図である。なお、同図においては図1、2で説明した構成については同符号を示して詳細説明を省略する。
(1)水銀アーク領域
不図示の始動用電源より高周波高圧電圧を印加すると、電極間において絶縁破壊が生じる。その後、直流領域で陰極動作側である電極20の表面から水銀が蒸発して放電が開始され、数十Vの水銀アークが形成される。
この水銀アーク放電により、電極20に付着した水銀が電極から熱をうけて蒸発が完了する。なおこの水銀アーク領域では電極は熱電子放出に十分な温度まで加熱されない。水銀が完全に蒸発して枯渇すると、数百Vのグロー放電が行われる。
(2)グロー放電領域(図3(a))
放電空間内の希ガス、水銀、及び電極材料であるタングステンのイオンが、概ね数百Vのグロー放電電圧の高い電圧で加速されて陰極に衝突してエネルギーを付与することによって行なわれる。グロー放電領域においては、アーク放電に比べて、電圧が高く、電流密度は低いが、放電断面積が増えることによって電流がまかなわれる。そのため、グロー放電の特徴としては、図3(a)に示すように陰極表面全体を覆うような放電形態をとる。肉厚が小さくて熱容量の小さい筒部22においては、このグロー放電の期間に加熱され、高温状態となる。
本発明にかかる電極20においては、筒部22は、その内周面が軸部23から離間した状態であって頭部21にのみ接続されているため、筒部22の熱は頭部21に移行するため頭部21もまた温度高い領域となる。
(3)熱アーク領域(図3(b))
電極20が電子を放出することが可能な温度にまで加熱されると、数十Vのランプ電圧を有するアーク放電に移行する。このとき、アーク放電は電極20のなかで高温状態となった任意の個所、例えば図3(b)の実線で示すように筒部22の外表面上から発生し、対向する電極側との距離が小さくなるよう移行して、破線で示すように最終的に先端にある突起部21Aに落ち着く。
なお、ここでは定常点灯時において交流点灯方式の超高圧水銀ランプ(図1)を参照しながら説明を行ったが、直流点灯方式による場合においても始動時の動作は同じであるため、点灯方式に限定されず本発明を採用することが可能である。以下の、他の実施形態にかかる電極においても、交流、直流といった点灯方式、始動方式の相違によらず、適用することができる。
また更に、定常点灯時に交流方式で点灯されるランプにおいては、電極の熱設計を等価とする観点から両方同一構成とするのが好ましいが、無論、少なくとも始動時に陰極動作する電極に対して筒部を備えた構成とすればよく、この限りではない。すなわち、始動時に陰極側動作する電極が固定されている場合には、その電極に対してのみ、本発明の構成を適用すればよい。
そのための手段として、筒部の外表面上に異形部を設けることが好ましい。以下、このような異形部を設けた例について、図4〜図8を参照して説明する。
この溝221の外表面近傍のエッジ部分において、グロー放電期間に加熱、高温化し、熱電子の飛び出しやすくなってアーク放電に移行する。溝221の幅Hは例えば0.5mm以下、より望ましくは0.2mm以下であり、ある程度の深さを形成できるものであればその下限値は限定されるものではない。このような溝221を構成するタングステンの壁と壁の間に熱電子が飛び出し、放電に誘引されて対向する陽極側電極に向かって放出する。この実施形態においては、溝は電極の軸と平行に頭部に向かって伸びている形状であり、頭部21および突起部21Aへの移行が速やかに行われるようになる。
また更には、この例のように電極の軸の方向とほぼ平行に伸びてなる溝によった場合は、周方向において熱電子の形成箇所が溝の形成個所に大よそ限定されるため、放電開始位置を推定できるようになり、ランプを設計する上で優位になる。
この実施形態においては、上記と同じく溝を電極の軸と平行に形成した例である。溝は必要距離離間して2つ形成されたものであり、この例では細い幅の溝が筒部22の外周に対して傾斜した角度で形成されて筒部の肉厚内において互いに交差した形状を備えている。このような電極によれば、溝同士が交差することで、鋭利なエッジ形状および肉厚の小さい部分が形成され、温度が上昇しやすく、グローからアーク放電への遷移エネルギーを小さくできる。
すなわち、図6(a)のようにらせん形状ものや、図6(b)のように周方向(電極の軸に対して垂直方向)に伸びるものであっても良い。
このように、溝を筒部の全周にわたって連続的して形成した場合には、アークの発生ポイントが限定されないため、電極からスパッタが生じた場合に発光管部11が集中的に黒色化することが抑制されるようになる。
例えば図7(a)は、筒部22に略矩形形状の貫通穴222を形成した例である。異形部としてこのような貫通穴222を設けた場合、アーク放電に移行する際、貫通穴222が形成された筒部22の外表面と内周とのエッジ部分に電流が集中して局所的に加熱されることにより、熱電子放出部が形成されるようになる。
なお円形の穴の内径は、始動性能と耐電流性との関係を調査した結果、φ0.01〜φ1mmであるのが好ましく、更にはφ0.05〜φ0.5が好ましい。始動性という観点からはφ0.1mmが最も望ましいが、耐電流性を加味した場合にはφ0.2〜0.3mmであることが望ましい。
このような実施形態によれば、電極本体の表面を加工することで筒部の外表面上に何も加工されていない場合より、始動性を改善することができ、優位になる。従来知られるような始動用のためのコイルを装着した場合には、コイルを構成するタングステンに粒成長が生じ、粒界破断して脱落することあるが、これらの実施形態によれば、コイルを使用していないため、その対策が不要になる。
電極40は、先端に突起部41Aが形成された、円錐台形状の頭部41と、頭部41の後端に連設された筒部42と、頭部41後端面の中心位置に接続され、後方に伸びる軸部43により全体が構成されている。軸部43はこの例においては径が一定となるよう円柱状に形成されたものである。
筒部42は、軸部43の外周面と非接触に伸びるものであり、その先端部が頭部41にのみ接続されて構成されている。この筒部42の外周面上にはタングステン線44が巻回されて素線端部が溶融されることにより、筒部42と一体化して構成されている。
この例を図9を参照して説明する。図9(a)は本発明にかかる電極を製作する工程を説明する図、(b)最終形状を示す側面図である。
図9(a)において、先端に突起部51Aを備えた頭部51の後端部分には、その中心位置に軸部53が一体的に形成されており、軸方向後方に向かって伸びている。軸部53は、頭部51に連設されて形成された大径部532と、当該大径部532に連設され、大径部532よりも径が小さい小径部531とから構成されている。このような頭部51と軸部53とからなる構造体50Aは、タングステンの棒材を削りだして製作することができる。
一方、筒部材50Bは、筒部を構成するものであり、大よそ頭部の後端部の外径に適合した外径および内径を有するタングステン製の筒状体より構成される。このような筒部材50Bは、例えばパイプ状に加工されたタングステンを筒部の全長に合わせて切り出して製作したものである。
この筒部材50Bの中に構造体50Aの軸部を挿入し、頭部51の後端面と筒部材50Bの一端面を、軸が一致するように固定し、外側から溶接によって接合し、一体化すると、図9(b)に示すように、筒部52を備えた電極50が構成される。なお符号54は接合時に形成された溶接痕である。
このように溶接によって筒部52と頭部51とを一体化することによっても、ランプの始動時にグロー放電の期間、発生した熱を頭部51に向かって伝達することができる。
同図のように、筒部22の外径と頭部21の径の大小の関係においては、頭部側が小さくてもよいし筒部側が小さくてもよい。ここでは不図示としたがテーパ状に徐々に径が変わる構造であってもよい。
上述したように、本発明にかかる超高圧水銀ランプによれば、電極20において筒部22から電極軸部23への熱伝達を抑制する構造を採用することで、電極軸部23から封止管部に熱が直接的に伝達されることを抑制し、電極軸部23が埋設された石英ガラスの過熱を抑制することが可能になる。
しかしながら、本発明に係る超高圧水銀ランプの電極は、筒部22を構成する構造上、軸部23の先端(すなわち頭部接続部)が電極先端に近く高温に曝されることになる。軸部23の径が極めて小さい、例えば1mmに満たない軸部である場合には、頭部21に近い部位において頭部21と筒部22の荷重を支えることが困難になり、変形が生じ易くなる。特に、電極の軸がほぼ水平方向となるように発光管を支持してランプを点灯する場合、軸部23は電極の頭部21と筒部22の荷重を支えなければならず、仮に軸部23に変形が発生した場合にはそこに応力が集中して折れ曲がりが発生することがある。このような現象は、ランプの寿命末期、始動時に陰極動作する側の電極において生じ易い。
そこで、この実施形態に係る超高圧水銀ランプにおいては、図11で示すように、筒部22と軸部23の間の環状空間の少なくとも一部に、両者を接続する支持部24を形成したことを特徴とする。このように支持部24を形成することで、ランプの寿命末期における軸部23の強度不足を補うことができ、仮に軸部23の一部に変形が生じたとしても当該部分に応力が集中してかかることを回避することができ、折れ曲がりが発生することを回避してランプの使用寿命を更に延ばすことができるようになる。
図11に示す実施形態において、支持部24は筒部22の後端面に沿う部分に3箇所、等間隔に離間して形成されている。支持部24を複数かつ均等に設けることで、電極20の周方向において機械的強度のバランスを均一化することができる。
このような支持部24を備えた電極20は、頭部21、筒部22及び軸部23を備えて構成された電極とした状態で、筒部22と軸部23の間の隙間にレーザ溶接によって、頭部21側に空間Eを形成した状態で支持部24を設けることによって製作することができる。
また、一体のタングステン棒から切削加工により放電電極の全体形状を形成し、その後、放電加工によって作製することもできる。すなわち、1つの電極用の成形体から筒部22と軸部23の間に支持部24が微少範囲残留するように隙間を形成するという方法によってもよい。
無論、どのような態様においても筒部22と電極軸部23との間の接触部が大きくなると軸部23に伝わる熱量が増大して再び軸部23のするため、両者のバランスを勘案し、寿命を長期化できて機械的強度を得るものとするのが望ましい。本発明の効果を発揮させる観点から言えば、支持部24においては軸部23の強度を補完できる範囲において可及的に小さく構成することが望ましい。
なお、支持部24を備えてなる電極20の構成においても、筒部外周面上に、溝や貫通穴等によって構成される異形部を設けることができることは言うまでもない。異形部を形成した場合には始動信頼性を高くすることができるようになる。
この結果、更に長寿命の超高圧水銀ランプを提供することができるようになる。
本発明にかかる超高圧水銀ランプでは、定常点灯時に交流方式で点灯されるランプの場合、電極の熱設計を等しくする観点から一方と他方において両方同一構成とするのが好ましいが、発明自体は、少なくとも始動初期に陰極動作する電極に対して筒部を備えた構成とすればよく、従って、始動時に陰極側動作する電極が固定されている場合には、その電極に対してのみ、本発明の構成を適用すればよい。
なお図1では代表的に交流点灯方式で点灯されるランプを図示して説明したが、無論直流点灯方式の超高圧水銀ランプにおいても適用できることは言うまでもない。
以下、本発明にかかる超高圧水銀ランプ装置の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図4に示す構成と概略同様の構成の電極を作製し、電極構成を除く構成が図1で示したものと同様の、超高圧水銀ランプを作製した。以下に、この超高圧水銀ランプの仕様を示す。なおこのランプにおいては定常点灯時においては交流方式で動作するものであり、電極の構成は一方と他方において同様のものとして構成した。
<ランプ仕様>
発光管:材質;石英ガラス、発光管部の最大外径;12mm、全長;12mm、放電空間の内容積;100mm3、
電極:材質;タングステン、全長(頭部〜軸部を含めた長さ);7.0mm
頭部の最大外径部直径;2.0mm、長さ;0.2mm、
筒部の最大外径部直径;2.0mm、長さ;1.0mm、
軸部の大径部直径;0.8mm、小径部直径;0.4mm、長さ;4.0mm
電極間距離:1.4mm、
金属箔:材質;モリブデン、長さ15mm、幅2.0mm、厚み25μm、
封入物:水銀;0.2mg/mm3、臭素ガス(ハロゲン);3.0×10−4μmol/mm3、アルゴン(希ガス);13kPa、
ランプ安定点灯時における水銀蒸気圧:170気圧以上、
入力電力:275W
上記構成の電極の筒部の外表面上に、2本で1対となるよう互いに平行に伸びる溝を、円周方向に等間隔となるよう4箇所形成した。すなわち溝の数は8本であった。いずれの溝も、幅は50μm、深さは50μm、長さは0.8mmであった。なお、近接する2本の溝同士は間隔が0.1mmであった。
また、電極の構成が図13に示す構成に従って作製された電極であることの他は、上記のものと同様の構成を有する参照用の超高圧水銀ランプを作製した。
電極は
上述した実施例にかかる超高圧水銀ランプ3個、参照用ランプにかかる超高圧水銀ランプ3個について、点灯試験を行った。ランプを5分間点灯した後5分間消灯する点灯動作を1サイクルとして点灯動作を繰り返して行い、約500サイクルごとに、電極軸部の曲がりを顕微鏡観察により確認すると共に、照度を測定した。ランプ点灯初期の光の照度を100%とした場合の時間経過に伴う照度維持率の変化を調べた。この照度維持率の結果を図11に示す。
一方、比較例にかかる超高圧水銀ランプにおいては、ランプ個体の特性にばらつきがあるが、約2000時間点灯を超えると電極曲がりが生じ、電極間距離が変わった結果、始動電圧が20〜40Vも上昇してランプ始動性が悪くなった。
10 発光管
11 発光管部
12a,12b 封止管部
13a,13b 金属箔
14a,14b 外部リード棒
20 電極
21 頭部
21A 突起部
22 筒部
221 溝
222 貫通穴
23,33 軸部
23A,33A 基端部
231 小径部
232 大径部
24 支持部
30 電極
40 電極
41 頭部
42 筒部
43 軸部
44 タングステン線
50A 構造体
51A 突起部
53 筒部
53 軸部
531 小径部
532 大径部
50B 筒部材
Claims (5)
- 石英ガラスからなり、発光管部と当該発光管部に連設された封止管部とを有する発光管の内部に、0.15mg/mm3以上の水銀を封入すると共に、一対の電極が、各々その軸部の基端部が前記封止管部に埋設されて保持されることにより対向配置されてなる超高圧水銀ランプにおいて、
前記一対の電極のうち陰極動作する電極は、前記軸部よりも太い径を有する頭部と、この頭部の後端部に連設された筒部とを具備して構成され、
前記筒部は、前記電極軸部を包囲するよう軸方向に伸びると共に、その内周面が前記軸部から離間して形成されてなり、
前記軸部と前記頭部とは一体的に形成されている
ことを特徴とする超高圧水銀ランプ。 - 前記筒部の外周面上に易熱電子放出部となる異形部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の超高圧水銀ランプ。 - 前記異形部は、溝および/または貫通穴よりなる
ことを特徴とする請求項2に記載の超高圧水銀ランプ。 - 前記電極における筒部と頭部とは同一の材料により一体的に形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の超高圧水銀ランプ。 - 前記筒部の後端部に、前記軸部に接続されて当該筒部を支持する支持部が形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の超高圧水銀ランプ。
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