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JP4764647B2 - 偏平管製造用板状体、偏平管、熱交換器および熱交換器の製造方法 - Google Patents

偏平管製造用板状体、偏平管、熱交換器および熱交換器の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、熱交換器の熱交換管、たとえばカーエアコンのコンデンサやエバポレータの冷媒流通管、自動車用オイルクーラのオイル流通管、自動車用ラジエータの水流通管、ヒータコアの熱媒流通管などとして使用される偏平管を製造するのに用いられる偏平管製造用板状体、偏平管、偏平管を用いた熱交換器およびその製造方法に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
近時、たとえばフロン系冷媒を使用するカーエアコン用コンデンサとして、図13に示すように、互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダ(50)(51)と、両端がそれぞれ両ヘッダ(50)(51)に接続された並列状のアルミニウム製偏平状冷媒流通管(52)と、隣り合う冷媒流通管(52)の間の通風間隙に配置されるとともに、両冷媒流通管(52)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(53)と、第1ヘッダ(50)の周壁上端部に接続された入口管(54)と、第2ヘッダ(51)の周壁下端部に接続された出口管(55)と、第1ヘッダ(50)の中程より上方位置の内部に設けられた第1仕切板(56)と、第2ヘッダ(51)の中程より下方位置の内部に設けられた第2仕切板(57)とを備えており、第1仕切板(56)よりも上方に配置された冷媒流通管(52)の本数、第1仕切板(56)と第2仕切板(57)の間の冷媒流通管(52)の本数、第2仕切板(57)よりも下方に配置された冷媒流通管(52)の本数がそれぞれ上から順次減少されて通路群を構成しており、入口管(54)から流入した気相の冷媒が、出口管(55)より液相となって流出するまでに、コンデンサ内を各通路群単位に蛇行状に流れるようになされているいわゆるマルチフロー型と称されるコンデンサが、従来のサーペンタイン型コンデンサに代わり、高性能化、低圧力損失および超コンパクト化を実現しうるものとして広く使用されている。
上記コンデンサの冷媒流通管(52)は、熱交換効率が優れていることはもちろんのこと、その内部に高圧ガス冷媒が導入されるため耐圧性が要求される。しかも、コンデンサのコンパクト化を図るため冷媒流通管の管壁が薄肉でかつ管高さが低いことが要求される。
このような冷媒流通管(52)に用いられる熱交換効率に優れた偏平管として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された偏平管は、互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁にまたがる両側壁と、両側壁間において両平坦壁にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁とを備えているとともに、内部に並列状の複数の流体通路を有している。ここで、各補強壁は、一方の平坦壁より内方隆起状に一体成形された補強壁形成部と、他方の平坦壁より内方隆起状に一体成形された補強壁形成部とが相互に突き合わされてろう付されることにより形成されたものである。
このような偏平管は、全体が1枚の金属板よりなり、両平坦壁を形成する同幅の2つの平坦壁形成部、平坦壁形成部どうしを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部、各平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁にそれぞれ隆起状に一体成形されかつ他方の側壁を形成する側壁形成部、ならびに各平坦壁形成部にそれぞれ隆起状に一体成形された補強壁形成部を有する偏平管製造用板状体を、連結部においてヘアピン状に曲げ、両側壁形成部どうしを突き合わせて相互にろう付するとともに、一方の平坦壁形成部に形成された補強壁形成部と他方の平坦壁形成部に形成された補強壁形成部とを突き合わせて相互にろう付することにより製造されている。
しかしながら、特許文献1記載の偏平管製造用板状体においては、両平坦壁形成部に形成された両補強壁形成部の肉厚が等しいので次のような問題が生じることが判明した。すなわち、偏平管の製造の際のろう付時にろう材の引けが発生し、図14に示すように、ろう付後には、両補強壁形成部(60)(61)の先端面間だけにフィレット(62)が形成されるとともに、このフィレット(62)にくびれ(63)が発生する。したがって、補強壁形成部(60)(61)どうしのろう付強度が不足するおそれがある。特に、コンデンサのコンパクト化を図るために、たとえば冷媒流通管の幅が16mm、管高さが1.1mm、補強壁形成部の肉厚が0.5mm以下程度とされることが考えられているが、このような場合に、上記問題は顕著になる。
特開2003−53460号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、補強壁形成部どうしのろう付強度を増大し、製造される偏平管の耐圧性を向上しうる偏平管製造用板状体を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)全体が1枚の金属板よりなり、連結部を介して連なった同幅の2つの平坦壁形成部、各平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁部に同方向に突出するように一体成形されかつ金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられた際に相互に突き合わせられる側壁形成部、および各平坦壁形成部に側壁形成部と同方向に突出するように一体成形されかつ金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられた際に相互に突き合わせられる補強壁形成部を備えている偏平管製造用板状体であって、
互いに突き合わせられる両補強壁形成部のうちの一方の補強壁形成部の肉厚が、他方の補強壁形成部の肉厚よりも小さくなっており、各平坦壁形成部に、薄肉の補強壁形成部と厚肉の補強壁形成部とが交互に一体成形され、厚肉の補強壁形成部の先端面における幅の中央部に、厚肉の補強壁形成部の長さ方向にのびる凹溝が形成され、当該凹溝の深さが厚肉の補強壁形成部の高さよりも浅くなっているとともに、その両側面が垂直状であり、薄肉の補強壁形成部の先端部が、先端に向かって薄肉となったテーパ状であるとともに、厚肉補強壁形成部の凹溝内に圧入されるようになっている偏平管製造用板状体
2)薄肉の補強壁形成部の肉厚が、0.5mm以下である上記1)記載の偏平管製造用板状体。
3)薄肉の補強壁形成部の肉厚が、0.35mm以下である上記2)記載の偏平管製造用板状体。
4)薄肉の補強壁形成部の肉厚と、厚肉の補強壁形成部の肉厚との差が0.05mm以上である上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体。
5)薄肉の補強壁形成部の肉厚と、厚肉の補強壁形成部の肉厚との差が0.3mm以下である上記4)記載の偏平管製造用板状体。
6)金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられて補強壁形成部どうしが相互に突き合わされた際に、薄肉の補強壁形成部の両側面が、厚肉の補強壁形成部の両側面よりも内側に位置するようになされている上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体。
7)上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体が、連結部においてヘアピン状に折り曲げられて側壁形成部どうしが突き合わされるとともに、薄肉の補強壁形成部の先端部が厚肉の補強壁形成部の凹溝内に圧入され、この状態で側壁形成部どうしがろう付されるとともに、薄肉補強壁形成部と厚肉補強壁形成部とがろう付され、両平坦壁形成部により互いに対向する1対の平坦壁が形成され、連結部により一方の側壁が形成され、相互にろう付された側壁形成部により他方の側壁が形成され、相互にろう付された薄肉補強壁形成部および厚肉補強壁形成部により補強壁が形成されている偏平管。
8)薄肉の補強壁形成部の先端面と厚肉の補強壁形成部の凹溝底面との間、および薄肉の補強壁形成部における凹溝の外側に存在する部分の両側面と厚肉の補強壁形成部の先端面の両側縁との間にフィレットが形成されている上記7)記載の偏平管。
9)互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダと、上記7)または8)に記載された偏平管からなりかつ両端がそれぞれ両ヘッダに接続された複数の並列状熱交換管と、隣り合う熱交換管間の通風間隙に配置されるとともに熱交換管にろう付されたフィンとよりなる熱交換器。
10)上記1)〜6)のうちのいずれかに記載された偏平管製造用板状体を、連結部においてヘアピン状に折り曲げて側壁形成部どうしを突き合わせるとともに、薄肉の補強壁形成部の先端部を厚肉の補強壁形成部の凹溝内に圧入することにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の側壁形成部どうしをろう付するとともに、薄肉補強壁形成部と厚肉補強壁形成部とをろう付して偏平管を製造すると同時に、偏平管とヘッダ、および偏平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法。
11)圧縮機、コンデンサ、エバポレータおよび減圧器を備えており、かつフロン系冷媒を用いる冷凍サイクルであって、コンデンサが上記9)記載の熱交換器からなる冷凍サイクル。
12)圧縮機、コンデンサ、エバポレータおよび減圧器を備えており、かつフロン系冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが上記9)記載の熱交換器からなる冷凍サイクル。
13)圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる超臨界冷凍サイクルであって、ガスクーラが上記9)記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
14)圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる超臨界冷凍サイクルであって、エバポレータが上記9)記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
15)上記11)〜14)のうちのいずれかに記載の冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両。
上記1)の偏平管製造用板状体によれば、互いに突き合わされる両補強壁形成部のうちの一方の補強壁形成部の肉厚が、他方の補強壁形成部の肉厚よりも小さくなっているので、連結部でヘアピン状に折り曲げて補強壁形成部どうしを突き合わせると、薄肉の補強壁形成部の少なくともいずれか一方の側面が厚肉の補強壁形成部の側面よりも内側に位置することになる。したがって、偏平管を製造する際に両補強壁形成部どうしをろう付すると、両補強壁形成部の先端面間、および薄肉の補強壁形成部の先端面における上記少なくともいずれか一方の側面側の縁と厚肉の補強壁形成部の先端面における薄肉の補強壁形成部よりも外側に突出した縁との間にフィレットが形成されることになり、両補強壁形成部の先端面間のフィレットにくびれが発生することが防止される。その結果、両補強壁形成部どうしのろう付強度が、特許文献1記載の偏平管製造用板状体を用いて製造される偏平管における両補強壁形成部どうしのろう付強度よりも増大し、偏平管の耐圧性も向上する。
また、両補強壁形成部どうしのろう付面積が増大し、その結果上記1)で述べた両補強壁形成部どうしのろう付強度増大効果、および偏平管の耐圧性向上効果が一層優れたものになる。
また、金属板に、たとえば圧延加工を施すことにより、両平坦壁形成部、側壁形成部および補強壁形成部を一体成形した場合の材料の流れ性が向上し、側壁形成部および両補強壁形成部の寸法精度が向上する。
上記2)および3)の偏平管製造用板状体によれば、製造される偏平管の小型軽量化を図ることができ、ひいてはこの偏平管を用いた熱交換器全体の小型軽量化を図ることができる。
上記4)の偏平管製造用板状体によれば、上記1)で述べた両補強壁形成部どうしのろう付強度増大効果、および偏平管の耐圧性向上効果が確実に得られる。
上記5)の偏平管製造用板状体によれば、厚肉の補強壁形成部の肉厚をさほど大きくする必要がなく、製造される偏平管の重量の増大を防止することができる。
上記6)の偏平管製造用板状体によれば、偏平管を製造する際に互いに突き合わされた補強壁形成部どうしをろう付すると、両補強壁形成部の先端面間、および薄肉の補強壁形成部の先端面の両側縁と厚肉の補強壁形成部の先端面の両側縁との間にフィレットが形成されることになり、両補強壁形成部の先端面間のフィレットにくびれが発生することが防止される。その結果、上記1)で述べた両補強壁形成部どうしのろう付強度増大効果、および偏平管の耐圧性向上効果が一層優れたものになる。
上記7)および8)の偏平管によれば、両補強壁形成部どうしのろう付強度が増大し、その結果偏平管の耐圧性が向上する。
上記9)の熱交換器によれば、偏平管の重量および寸法を小さくしたとしても、充分な偏平管の耐圧性を得ることができ、その結果熱交換器全体の小型軽量化を図ることができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、図1の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。また、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付す。
図1は偏平管を示し、図2は偏平管の要部を示し、図3は偏平管製造用板状体を用いて偏平管を製造する方法の一部の工程を示す。また、図4は図3(c)の要部を示す。
図1において、偏平管(1)はアルミニウム製であり、互いに対向する平らな上下壁(2)(3)(1対の平坦壁)と、上下壁(2)(3)の左右両側縁どうしにまたがる左右両側壁(4)(5)と、左右両側壁間(4)(5)において上下壁(2)(3)にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁(6)とよりなり、内部に並列状の複数の流体通路(7)を有するものである。なお、図示は省略したが、全ての補強壁(6)には、隣接する流体通路(7)どうしを通じさせる複数の連通穴が、全体として平面から見て千鳥配置状となるようにあけられている。
左側壁(4)は、上壁(2)の左側縁より下方隆起状に一体成形された側壁形成部(9)と、下壁(3)の左側縁より上方隆起状に一体成形された側壁形成部(10)とが、相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。右側壁(5)は、上下壁(2)(3)と一体に形成されている。
補強壁(6)は、上壁(2)より下方隆起状に一体成形された補強壁形成部(11)と、下壁(3)より上方隆起状に一体成形された補強壁形成部(12)とが、相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。いずれか一方の平坦壁、ここでは上壁(2)の補強壁形成部(11)の肉厚は、他方の平坦壁、ここでは下壁(12)の補強壁形成部(12)の肉厚よりも厚くなっている。以下、薄肉の補強壁形成部(11)を第1補強壁形成部、厚肉の補強壁形成部(12)を第2補強壁形成部というものとする。
図2に示すように、第1補強壁形成部(11)の両側面は第2補強壁形成部(12)の両側面よりも内側に位置しており、第2補強壁形成部(12)の先端面における両側部分は第1補強壁形成部(11)よりも外側に突出している。なお、両補強壁形成部(11)(12)の厚さ方向の中心線は一致していることが好ましい。そして、両補強壁形成部(11)(12)の先端面間、および第1補強壁形成部(11)の先端面の両側縁と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成されている。
偏平管(1)は、偏平管製造用板状体を用いて、図3に示すようにして製造される。
偏平管製造用板状体(15)は、全体が両面にろう材層を有する1枚のアルミニウムブレージングシートに圧延加工を施すことにより形成されたものであり、図3(a)に示すように、上下壁(2)(3)を形成する平らな上壁形成部(17)(平坦壁形成部)および下壁形成部(18)(平坦壁形成部)と、上下壁形成部(17)(18)どうしを一体に連結するとともに右側壁(5)を形成する連結部(16)と、上壁形成部(17)および下壁形成部(18)における連結部(16)とは反対側の側縁より上方隆起状に一体成形されかつ左側壁(4)を形成する側壁形成部(9)(10)と、左右方向に所定間隔をおいて上壁形成部(17)および下壁形成部(18)よりそれぞれ上方隆起状に一体成形された複数の第1および第2補強壁形成部(11)(12)とを備えており、上壁形成部(17)の第1補強壁形成部(11)と下壁形成部(18)の第2補強壁形成部(12)とが幅方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。
連結部(16)の肉厚は上下壁形成部(17)(18)の肉厚よりも大きくなっている。また、両側壁形成部(9)(10)の肉厚は第1補強壁形成部(11)(12)の肉厚よりも大きくなっている。両側壁形成部(9)(10)の突出高さは、連結部(16)の幅の略半分である。
下壁形成部(18)の側壁形成部(10)の先端面の幅方向の中央部に、その長手方向に伸びる凸条(19)が一体に形成されている。一方、上壁形成部(17)の側壁形成部(9)の先端面に、その長手方向に伸びかつ凸条(19)が圧入される凹溝(20)が形成されている。
第1補強壁形成部(11)の肉厚は第2補強壁形成部(12)の肉厚よりも小さい。第1補強壁形成部(11)の肉厚は0.5mm以下であることが好ましく、0.35mm以下であることが望ましい。また、第1補強壁形成部(11)の肉厚と、第2補強壁形成部(12)の肉厚との差は0.05mm以上で、かつ0.3mm以下であることが好ましい。
なお、両面にろう材がクラッドされたアルミニウムブレージングシートの片面に側壁形成部(9)(10)および第1および第2補強壁形成部(11)(12)が一体成形されていることにより、側壁形成部(9)(10)および第1および第2補強壁形成部(11)(12)の先端面にろう材層(21)(22)が形成されるとともに(図4参照)、上下壁形成部(17)(18)の上下両面にろう材層(図示略)が形成されるが、側壁形成部(9)(10)および第1および第2補強壁形成部(11)(12)の先端面のろう材層(21)(22)は他の部分のろう材層に比べて厚みが大きくなる。また、側壁形成部(9)(10)の凸条(19)および凹溝(20)もアルミニウムブレージングシートの圧延のさいに形成されるものであり、凸条(19)の先端面および両側面、ならびに凹溝(20)の底面および両側面にもそれぞれろう材層が存在している。
そして、ロールフォーミング法により、偏平管製造用板状体(15)を連結部(16)の左右両側縁で順次折り曲げていき(図3(b)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて両側壁形成部(9)(10)どうしおよび凸条(11)(12)どうしをそれぞれ突き合わせるとともに、凸条(19)を凹溝(20)内に圧入して折り曲げ体(23)を得る(図3(c)参照)。このとき、第1補強壁形成部(11)の先端面が第2補強壁形成部(12)の先端面に当接し、第1補強壁形成部(11)の両側面は第2補強壁形成部(12)の両側面よりも内側に位置するので、第2補強壁形成部(12)の先端面における両側部分は第1補強壁形成部(11)よりも外側に突出している。第2補強壁形成部(12)の先端面における第1補強壁形成部(11)よりも外側に突出した部分を(12a)で示す(図4参照)。また、折り曲げ体(23)において、連結部(16)により右側壁(5)が、上壁形成部(17)により上壁(2)が、下壁形成部(18)により下壁(3)がそれぞれ形成される。
その後、折り曲げ体(23)を所定温度に加熱し、両側壁形成部(9)(10)どうしおよび両補強壁形成部(11)(12)どうしを上記ろう材層を利用して相互にろう付することにより、左側壁(4)と補強壁(6)を形成する。このとき、上述したように、両補強壁形成部(11)(12)の先端面間、および第1補強壁形成部(11)の先端面の両側縁と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成される。こうして、偏平管(1)が製造される。
偏平管(1)が、たとえば図13に示すコンデンサの冷媒流通管(52)として用いられる場合、偏平管(1)の製造は、コンデンサの製造と同時に行われることがある。すなわち、コンデンサは次のようにして製造される。まず、複数の折り曲げ体(23)を用意するとともに、複数の折り曲げ体挿入穴を有する1対のアルミニウム製ヘッダ(50)(51)と、複数のアルミニウム製コルゲートフィン(53)とを用意する。ついで、1対のヘッダ(50)(51)を間隔をおいて配置するとともに、折り曲げ体挿入穴と同数の折り曲げ体(23)とフィン(53)とを交互に配置し、折り曲げ体(23)の両端部をヘッダ(50)(51)の半製品挿入穴に挿入する。その後、これらを所定温度に加熱し、折り曲げ体(23)の両側壁形成部(9)(10)どうしおよび両補強壁形成部(11)(12)どうしをろう付して偏平管(1)を製造するのと同時に、偏平管(1)とヘッダ(50)(51)、ならびに偏平管(1)とコルゲートフィン(53)とを、それぞれ偏平管製造用板状体(15)のろう材層を利用して同時にろう付する。こうして、コンデンサが製造される。
図5は偏平管の他の実施形態を示す。
この実施形態の偏平管(30)の場合、上壁(2)および下壁(3)には、それぞれ薄肉の第1補強壁形成部(11)と厚肉の第2補強壁形成部(12)とが交互に形成されており、上壁(2)の第1補強壁形成部(11)と下壁(3)の第2補強壁形成部(12)、および上壁(2)の第2補強壁形成部(12)と下壁(3)の第1補強壁形成部(11)とが、それぞれ相互に突き合わされてろう付されている。
その他の構成は図1に示す偏平管(1)と同様であり、第1補強壁形成部(11)の両側面が第2補強壁形成部(12)の両側面よりも内側に位置するとともに、第2補強壁形成部(12)の先端面における両側部分は第1補強壁形成部(11)よりも外側に突出しており、両補強壁形成部(11)(12)の先端面間、および第1補強壁形成部(11)の先端面の両側縁と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成されている。
図5に示す偏平管(30)は、図6に示す偏平管製造用板状体を用いて製造される。偏平管製造用板状体(31)の上壁形成部(17)には、第1補強壁形成部(11)と第2補強壁形成部(12)とが左右方向に所定間隔をおいて交互に一体成形されている。また、下壁形成部(18)には、第1補強壁形成部(11)と第2補強壁形成部(12)とが左右方向に所定間隔をおいて交互に一体成形されている。上壁形成部(17)の第1補強壁形成部(11)と下壁形成部(18)の第2補強壁形成部(12)、および上壁形成部(17)の第2補強壁形成部(12)と下壁形成部(18)の第1補強壁形成部(11)とがそれぞれ幅方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。
その他の構成は、図3(a)に示す偏平管製造用板状体(15)と同様であり、図3に示す方法と同様にして偏平管(30)が製造される。
図7および図8は偏平管のさらに他の実施形態を示す。
この実施形態の偏平管(35)の場合、厚肉の第2補強壁形成部(12)の先端面に、その長さ方向に伸び、かつこれに突き合わされる薄肉の第1補強壁形成部(11)の先端部が嵌る凹溝(36)が形成されている。第1補強壁形成部(11)の先端部は第2補強壁形成部(12)の凹溝(36)内に圧入され、第1補強壁形成部(11)の先端部の先端面および両側面と第2補強壁形成部(12)の凹溝(36)の底面および両側面とがろう付されている。そして、図8に示すように、第1補強壁形成部(11)の先端面と第2補強壁形成部(12)の凹溝(36)の底面との間、および第1補強壁形成部(11)における凹溝(36)の外側に存在する部分の両側面と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成されている。第1補強壁形成部(11)の先端部の先端面および両側面と第2補強壁形成部(12)の凹溝(36)の底面および両側面とがろう付されていることにより、両補強壁形成部(11)(12)間のろう付面積が、図2に示す場合よりも大きくなるので、ろう付強度が増大する。
その他の構成は図5に示す偏平管(30)と同様である。
図7および図8に示す偏平管(35)は、図9および図10に示す偏平管製造用板状体を用いて製造される。偏平管製造用板状体(37)の上壁形成部(17)および下壁形成部(18)の第1補強壁形成部(11)の先端部は先端に向かって薄肉となったテーパ状となっている。上壁形成部(17)および下壁形成部(18)の第2補強壁形成部(12)の先端面には、第1補強壁形成部(11)の先端部が圧入される凹溝(36)が全長にわたって形成されている。凹溝(36)の両側面は垂直状となっている。図10に示すように、第2補強壁形成部(12)先端面における凹溝(36)の両側部分および凹溝(36)の底面にろう材層(22)が形成されている。
その他の構成は、図6に示す偏平管製造用板状体(31)と同様であり、図3に示す方法と同様にして偏平管(35)が製造される。
なお、図7および図8に示す偏平管(35)において、図1に示す偏平管(1)と同様に、上壁(2)、すなわち一方の平坦壁に第1補強壁形成部(11)のみが形成され、下壁(3)、すなわち他方の平坦壁に第2補強壁形成部(12)のみが形成されることがある。
図11は、偏平管製造用板状体の第1および第2補強壁形成部(11)(12)の変形例を示す。
図11(a)に示すように、第1補強壁形成部(11)の先端面における幅の中間部に、その長さ方向にのびる凸条(40)が一体に形成され、同じく第2補強壁形成部(12)の先端面に、その長さ方向にのびかつ凸条(40)が嵌る凹溝(41)が形成されている。凸条(40)の外周面は横断面略半円形となっており、その下部はろう材層(21)により覆われている。凹溝(41)の内周面も横断面略半円形となっているが、その内周面はろう材層(22)により覆われていない。そして、ろう材層(21)における凸条(40)を覆っている部分が、凹溝(41)内に密に嵌るようになっている。
このような第1および第2補強壁形成部(11)(12)を有する偏平管製造用板状体を用いて図3に示す方法と同様にして偏平管を製造した場合、図11(b)に示すように、両補強壁形成部(11)(12)の先端面間、および第1補強壁形成部(11)の先端面の両側縁と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成される。そして、凸条(40)および凹溝(41)が形成されていることにより、両補強壁形成部(11)(12)間のろう付面積が、図2に示す場合よりも大きくなるので、ろう付強度が増大する。
図12は、偏平管製造用板状体の第1および第2補強壁形成部(11)(12)の他の変形例を示す。
図12(a)に示すように、第1補強壁形成部(11)の先端面の横断面形状は、下方に突出した円弧状となっている。第2補強壁形成部(12)の先端面における幅の中間部に、その長さ方向にのびる凹溝(45)が形成されている。第2補強壁形成部(12)の先端面における凹溝(45)の両側部分の横断面形状は、それぞれ上方に突出した円弧状となっている。凹溝(45)の幅はその両側部分の幅よりも若干広く、その底面は平坦面となっている。また、凹溝(45)の内周面全体がろう材層(22)により覆われている。
このような第1および第2補強壁形成部(11)(12)を有する偏平管製造用板状体を用いて図3に示す方法と同様にして偏平管を製造した場合、図12(b)に示すように、両補強壁形成部(11)(12)の先端面間、および第1補強壁形成部(11)の先端面の両側縁と第2補強壁形成部(12)の先端面の両側縁との間にフィレット(13)が形成される。そして、第1補強壁形成部(11)の先端面の横断面が下方に突出した円弧状となっていること、第2補強壁形成部(12)に凹溝(45)が形成されていること、および第2補強壁形成部(12)の先端面における凹溝(45)の両側部分の横断面がそれぞれ上方に突出した円弧状となっていることにより、両補強壁形成部(11)(12)間のろう付面積が、図2に示す場合よりも大きくなるので、ろう付強度が増大する。
図11および図12に示す第1および第2補強壁形成部(11)(12)も、図3(a)に示すように、一方の平坦壁形成部に第1補強壁形成部(11)が形成されるとともに他方の平坦壁形成部に第2補強壁形成部(12)が形成される場合と、図6に示すように、各平坦壁形成部に第1補強壁形成部(11)と第2補強壁形成部(12)とが交互に形成される場合とがある。
上述した偏平管製造用板状体を用いて製造される偏平管を備えた熱交換器は、圧縮機、コンデンサ、エバポレータおよび減圧器を有しかつフロン系冷媒を使用する冷凍サイクルを備えた車両、たとえば自動車において、上記冷凍サイクルのコンデンサとして用いられる。また、上記冷凍サイクルのエバポレータとして用いられる。さらに、オイルクーラやラジエータとして自動車に搭載されることもある。
なお、上述した偏平管製造用板状体から製造された偏平管は、圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を有し、かつCOなどの超臨界冷媒を使用するカーエアコンを備えた車両、たとえば自動車において、カーエアコンのガスクーラやエバポレータの熱交換管として用いられることがある。
偏平管の実施形態を示す横断面図である。 図1の要部拡大図である。 偏平管製造用板状体から図1に示す偏平管を製造する方法の工程の一部を示す図である。 図3(c)の要部を拡大して示す断面図である。 偏平管の他の実施形態を示す横断面図である。 図5に示す偏平管を製造する偏平管製造用板状体を示す正面図である。 偏平管のさらに他の実施形態を示す横断面図である。 図7の要部拡大図である。 図7に示す偏平管を製造する偏平管製造用板状体を示す正面図である。 図9に示す偏平管製造用板状体の第1および第2補強壁形成部の部分を拡大して示す横断面図である。 (a)は第1および第2補強壁形成部の変形例を示す図4相当の図であり、(b)は(a)の第1および第2補強壁形成部を有する偏平管製造用板状体から製造された偏平管の要部を示す断面図である。 (a)は第1および第2補強壁形成部の他の変形例を示す図4相当の図であり、(b)は(a)の第1および第2補強壁形成部を有する偏平管製造用板状体から製造された偏平管の要部を示す断面図である。 カーエアコン用コンデンサを示す斜視図である。 従来の偏平管製造用板状体から製造された偏平管の要部を示す断面図である。
(1)(30)(35):偏平管
(2)(3):上下壁(平坦壁)
(4)(5):左右両側壁
(6):補強壁
(9)(10):側壁形成部
(11):第1補強壁形成部
(12):第2補強壁形成部
(15)(31)(37):偏平管製造用金属板
(16):連結部
(17):上壁形成部(平坦壁形成部)
(18):下壁形成部(平坦壁形成部)
(23):折り曲げ体
(36):凹溝
(40):凸条
(41):凹溝
(45):凹溝
(50)(51):ヘッダ
(52):冷媒流通管
(53):コルゲートフィン

Claims (15)

  1. 全体が1枚の金属板よりなり、連結部を介して連なった同幅の2つの平坦壁形成部、各平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁部に同方向に突出するように一体成形されかつ金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられた際に相互に突き合わせられる側壁形成部、および各平坦壁形成部に側壁形成部と同方向に突出するように一体成形されかつ金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられた際に相互に突き合わせられる補強壁形成部を備えている偏平管製造用板状体であって、
    互いに突き合わせられる両補強壁形成部のうちの一方の補強壁形成部の肉厚が、他方の補強壁形成部の肉厚よりも小さくなっており、各平坦壁形成部に、薄肉の補強壁形成部と厚肉の補強壁形成部とが交互に一体成形され、厚肉の補強壁形成部の先端面における幅の中央部に、厚肉の補強壁形成部の長さ方向にのびる凹溝が形成され、当該凹溝の深さが厚肉の補強壁形成部の高さよりも浅くなっているとともに、その両側面が垂直状であり、薄肉の補強壁形成部の先端部が、先端に向かって薄肉となったテーパ状であるとともに、厚肉補強壁形成部の凹溝内に圧入されるようになっている偏平管製造用板状体。
  2. 薄肉の補強壁形成部の肉厚が、0.5mm以下である請求項1記載の偏平管製造用板状体。
  3. 薄肉の補強壁形成部の肉厚が、0.35mm以下である請求項2記載の偏平管製造用板状体。
  4. 薄肉の補強壁形成部の肉厚と、厚肉の補強壁形成部の肉厚との差が0.05mm以上である請求項1〜3のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体。
  5. 薄肉の補強壁形成部の肉厚と、厚肉の補強壁形成部の肉厚との差が0.3mm以下である請求項4記載の偏平管製造用板状体。
  6. 金属板が連結部でヘアピン状に折り曲げられて補強壁形成部どうしが相互に突き合わされた際に、薄肉の補強壁形成部の両側面が、厚肉の補強壁形成部の両側面よりも内側に位置するようになされている請求項1〜5のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれかに記載の偏平管製造用板状体が、連結部においてヘアピン状に折り曲げられて側壁形成部どうしが突き合わされるとともに、薄肉の補強壁形成部の先端部が厚肉の補強壁形成部の凹溝内に圧入され、この状態で側壁形成部どうしがろう付されるとともに、薄肉補強壁形成部と厚肉補強壁形成部とがろう付され、両平坦壁形成部により互いに対向する1対の平坦壁が形成され、連結部により一方の側壁が形成され、相互にろう付された側壁形成部により他方の側壁が形成され、相互にろう付された薄肉補強壁形成部および厚肉補強壁形成部により補強壁が形成されている偏平管
  8. 薄肉の補強壁形成部の先端面と厚肉の補強壁形成部の凹溝底面との間、および薄肉の補強壁形成部における凹溝の外側に存在する部分の両側面と厚肉の補強壁形成部の先端面の両側縁との間にフィレットが形成されている請求項7記載の偏平管
  9. 互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダと、請求項7または8に記載された偏平管からなりかつ両端がそれぞれ両ヘッダに接続された複数の並列状熱交換管と、隣り合う熱交換管間の通風間隙に配置されるとともに熱交換管にろう付されたフィンとよりなる熱交換器
  10. 請求項1〜6のうちのいずれかに記載された偏平管製造用板状体を、連結部においてヘアピン状に折り曲げて側壁形成部どうしを突き合わせるとともに、薄肉の補強壁形成部の先端部を厚肉の補強壁形成部の凹溝内に圧入することにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の側壁形成部どうしをろう付するとともに、薄肉補強壁形成部と厚肉補強壁形成部とをろう付して偏平管を製造すると同時に、偏平管とヘッダ、および偏平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法
  11. 圧縮機、コンデンサ、エバポレータおよび減圧器を備えており、かつフロン系冷媒を用いる冷凍サイクルであって、コンデンサが請求項9記載の熱交換器からなる冷凍サイクル
  12. 圧縮機、コンデンサ、エバポレータおよび減圧器を備えており、かつフロン系冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが請求項9記載の熱交換器からなる冷凍サイクル
  13. 圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる超臨界冷凍サイクルであって、ガスクーラが請求項9記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル
  14. 圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる超臨界冷凍サイクルであって、エバポレータが請求項9記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル
  15. 請求項11〜14のうちのいずれかに記載の冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両
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