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JP4761605B2 - スパッタリングターゲット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子部品の配線膜、電極、素子構成膜などを形成する際に用いられるスパッタリングターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子や液晶表示素子などに代表される電子部品を作製するにあたって、Mo、W、Ta、Ti、Cr、Nd、Ni、Co、Pt、Al、Cuなどの各種金属元素の単体(単体金属)、合金、金属化合物からなる薄膜が、配線、電極、素子構成膜などとして用いられている。このような金属や金属化合物からなる薄膜の形成には、一般的にスパッタリング法が多用されている。
【0003】
例えば、TFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリックスタイプの液晶表示素子では、各種の配線にMo−W合金膜やMo−Ta合金膜のような高融点金属の薄膜が使用されている。このような合金薄膜を配線として使用する場合、合金インゴットをターゲット形状に加工したターゲット、あるいは合金粉末をターゲット形状に焼結させた焼結ターゲットなどを用いて、スパッタリング法により合金薄膜を成膜している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなスパッタリングターゲットは、通常、スパッタ面を旋盤やロータリー研削などで仕上げ加工して使用している。このような従来のスパッタ面の仕上げ加工では、砥石の脱落などにより表面に加工傷(スクラッチ)が発生しやすく、そのような傷がスパッタ膜の品質に悪影響を及ぼすことが問題となっている。
【0005】
すなわち、従来のスパッタ面の仕上げ加工(旋盤やロータリー研削などを適用)では、深さが10μm前後の傷(凹状の欠陥)が50μm程度の間隔で発生することが多い。スパッタリングターゲットのスパッタ面に、上記したような比較的狭い間隔で10μm前後の傷が存在していると、言い換えると間隔の狭い凹凸(突起や傷)が存在していると、スパッタ成膜時に異常放電が発生し、この異常放電により凸部の先端などが塊状の異物として脱落する、いわゆるスプラッシュ現象が生じやすいという問題がある。スプラッシュ現象は、例えば塊状の異物がスパッタ膜中に混入する原因となっており、これにより半導体素子や液晶表示素子などの電子部品の製造歩留りを低下させている。
【0006】
また、スプラッシュ現象は塊状の異物に限らず、通常サイズのダストの発生要因にもなっており、通常のダストも当然ながら半導体素子や液晶表示素子などの製造歩留りの低下原因となっている。従って、半導体素子や液晶表示素子などに代表される電子部品の製造歩留りを向上させる上で、スプラッシュ現象などに基づく塊状の異物を含めて、ダストの発生を抑制することが急務とされている。
【0007】
特に、最近の半導体素子においては、64M、256M、1Gというような集積度を達成するために、0.3μm以下、さらには0.18μmというような配線幅が求められており、また一部実用化が進められている。このように狭小化された高密度配線においては、例えば直径0.2μm程度の極微小粒子が混入しても配線不良などを引起こすことから、高集積化された半導体素子などの製造歩留りを高める上で、ダストの発生量を大幅に低減する必要がある。そこで、ダスト発生の一因となっている異常放電を抑制することが強く求められている。
【0008】
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、スパッタ成膜時にターゲットのスパッタ面で生じる異常放電を抑制し、これに基づいてダストの発生、特にスプラッシュ現象に基づく塊状の異物の発生を低減することを可能にしたスパッタリングターゲットを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のスパッタリングターゲットは、請求項1に記載したように、Mo、W、Ta、Ti、Cr、Nd、Ni、Co、Pt、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくは前記金属元素を含む合金または化合物からなるスパッタリングターゲットであって、表面粗さがRyでμm以上10μm以下のスパッタ面を有し、前記スパッタ面に存在する深さ5μm以上の凹部の幅が、粗さ曲線の局部山頂の間隔として70μm以上であることを特徴としている。
【0010】
このように、本発明のスパッタリングターゲットにおいては、スパッタ面の表面粗さをRyで10μm以下としている。このようなスパッタ面は、例えばターゲットを加工する際に、スパッタ面を平面研削で仕上げ加工することで再現性よく得ることができる。スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下とすることによって、スパッタ面に存在する比較的大きな凹凸に起因する異常放電の発生を抑制することが可能となる。
【0011】
従って、異常放電に伴うスプラッシュ現象、さらにはスプラッシュ現象に基づくスパッタ膜中への塊状の異物の混入を防ぐことができる。また、異常放電の抑制は、塊状の異物に限らず、微細なダスト(例えば直径0.2μm以下程度の微小パーティクル)の発生防止に対しても効果を発揮する。これらによって、スパッタ膜の品質を大幅に高めることができ、ひいてはそのようなスパッタ膜を配線膜、電極、素子構成膜などとして用いた電子部品の製造歩留りの向上を図ることが可能となる。
【0012】
本発明のスパッタリングターゲットは、さらに請求項2に記載したように、スパッタ面の表面粗さが上記したRyの規定に加えて、Raで1μm以下であることが好ましい
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0015】
本発明のスパッタリングターゲットは、ターゲット本体の表面、すなわちスパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下としたものである。ここで、最大高さRyはJIS B0601-1994の規定に基づくものであり、具体的には接触式表面粗さ計により測定されるものである。
【0016】
本発明のスパッタリングターゲットは、種々の金属材料や化合物材料などに対して適用可能である。ターゲットの構成材料としては、例えばMo、W、Ta、Ti、Cr、Nd、Ni、Co、Pt、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくは上記した金属元素を含む合金や化合物が挙げられる。
【0017】
上記したように、スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下とすることによって、スパッタ膜中への異物の混入を大幅に抑制することが可能となる。すなわち、従来のスパッタリングターゲットにおける異物の発生、特に塊状の異物の発生は、スパッタ面の比較的大きな凹凸の存在に基づいて異常放電が生じ、この異常放電により凸部先端が脱落する現象(スプラッシュ現象)に起因する。従って、異常放電を生じさせるような大きな凹凸を除去することによって、異常放電並びにそれに伴うスプラッシュ現象の発生を大幅に抑制することが可能となる。このようなスプラッシュ現象の抑制効果は、スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下とすることで顕著に得ることができる。スパッタ面の最大高さRyは7μm以下とすることがより好ましく、さらには3μm以下とすることが望ましい。
【0018】
上述したように、スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下、さらには7μm以下とすることによって、スプラッシュ現象に起因するスパッタ膜中への塊状の異物の混入を防ぐことができる。また、異常放電の抑制は、塊状の異物(例えば直径0.3μm以上の粒子)に限らず、微細なダスト(例えば直径0.2μm以下程度の微小パーティクル)の発生防止に対しても効果を発揮する。これらによって、スパッタ膜の品質を大幅に高めることが可能となる。
【0019】
本発明のスパッタリングターゲットにおけるスパッタ面の表面粗さは、さらにJIS B0601-1994で規定する算術平均粗さRaで表した場合に1μm以下とすることが好ましい。スパッタ面の算術平均粗さRaが1μmを超えると、スパッタ面の凹凸により選択的にスパッタが進む領域とそうでない領域が生じ、一般にノジュールと呼ばれる突起が発生しやすくなり、スプラッシュの原因となる。スパッタ面の算術平均粗さRaは0.8μm以下とすることがより好ましく、さらには0.4μm以下とすることが望ましい。算術平均粗さRaはJIS B0601-1994に基づいて、接触式表面粗さ計により測定されるものである。
【0020】
また、上述した異常放電は隣り合う凸部間で発生しやすいことから、スパッタ面に存在する深さ5μm以上の凹部の幅を、粗さ曲線の局部山頂の間隔として70μm以上とすることが好ましい。粗さ曲線の局部山頂の間隔はJIS B0601-1994に基づくものであり、具体的には接触式表面粗さ計により測定された粗さ曲線から求められるものである。
【0021】
ここで、図1に本発明のスパッタリングターゲットにおけるスパッタ面の粗さ曲線の代表的な例を示す。また、図2は従来のスパッタリングターゲットにおけるスパッタ面の粗さ曲線の代表例である。図2に示すように、深さが5μm以上というような凹部の幅が狭いと、この凹部の両端部に位置する凸部間で異常放電が生じやすくなる。
【0022】
これに対して、図1に示すように、深さ5μm以上の凹部の幅を広げることによって、異常放電の発生をより安定して防ぐことが可能となる。このようなことから、深さ5μm以上の凹部の幅は粗さ曲線の局部山頂の間隔として70μm以上とすることが好ましい。ここで言う深さ5μm以上の凹部は、スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下としているため、深さ5μm以上10μm以下の凹部のことである。また、深さが5μm未満というような浅い凹部は、異常放電の起点になりにくいことから、本発明では深さ5μm以上10μm以下の凹部の幅を70μm以上と規定している。
【0023】
なお、本発明で規定するスパッタ面の表面粗さは、スパッタリングターゲットのスパッタ面の各表面粗さ、すなわち最大高さRy、算術平均粗さRa、深さ5μm以上の凹部の幅を、それぞれ次の方法で測定した値を示すものとする。すなわち、図3に示すように、例えば円板状ターゲットの中心部(位置1)と、中心部を通り円周を分割した4本の直線上の外周近傍位置(位置2〜9)およびその1/2の距離の位置(位置10〜17)とから、それぞれ長さ10mm、幅10mmの試験片を採取し、これら17点の試験片のスパッタ面の各表面粗さを測定し、これら各測定値をそれぞれ平均した値を示すものとする。
【0024】
上述したような表面粗さを有するスパッタ面、言い換えると平滑なスパッタ面は、例えばスパッタ面の仕上げ加工として平面研削を適用することにより再現性よく得ることができる。すなわち、まず溶解法や粉末冶金法などによりターゲット素材を作製する。このターゲット素材を所望の寸法に機械加工した後、スパッタ面を平面研削により仕上げる。スパッタ面の平面研削は、例えば横軸平面研削盤を用いて実施される。このような平面研削によれば、上述したような各表面粗さ規定を満足するスパッタ面を再現性よく得ることができる。
【0025】
本発明のスパッタリングターゲットは、例えばMo、W、Ta、Ti、Cr、Nd、Ni、Co、Pt、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくはこれらの金属元素を含む合金や化合物からなるものである。表面粗さの規定は上記したような種々のスパッタリングターゲットに対して有効であるものの、特にビッカース硬さでHv100以上の硬度を有するスパッタリングターゲットに対してより一層効果的である。
【0026】
すなわち、上述したような高硬度のスパッタリングターゲットでは、スパッタ面の加工に前述したような従来の仕上げ加工、例えば旋盤やロータリー研削などを適用した場合に、深くかつ幅が狭い傷(凹部)が狭ピッチで生じやすく、異物の原因となる異常放電が発生しやすくなる。このような高硬度のスパッタリングターゲットのスパッタ面を仕上げ加工する際に、上述したような平面研削を適用することによって、本発明で規定する表面粗さを満足するスパッタ面をより容易に得ることができる。
【0027】
このような理由から、本発明はビッカース硬さでHv100以上の硬度を有するスパッタリングターゲットに対してより有効に作用するものである。このような硬度を有するターゲット材料の具体例としては、Mo、W、Ta、Ti、Ni、Co、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくはこれら金属元素を含む合金またはケイ化物が挙げられる。特に、Mo−Ta合金のような高硬度合金からなるスパッタリングターゲットに対して、本発明は特に効果的である。さらに、縦および横の長さが500mm以上の大型スパッタリングターゲットのように、一般的に用いられる旋盤加工が行いにくいターゲットに対して有効である。
【0028】
上述したように、本発明のスパッタリングターゲットは、異常放電の原因となるスパッタ面の凹凸(突起や傷)を減少させ、スパッタ面の表面粗さを最大高さRyで10μm以下、また算術平均粗さRaで1μm以下としており、さらには深さ5μm以上の凹部の幅を粗さ曲線の局部山頂の間隔として70μm以上としているため、異常放電に起因する塊状の異物(例えば直径0.3μm以上の粒子)がスパッタ膜中に混入することを安定して抑制することができる。さらに、塊状の異物に限らず、微細なダスト(例えば直径0.2μm以下程度の微小パーティクル)の発生も抑制することができる。
【0029】
従って、本発明のスパッタリングターゲットによれば、スパッタ膜の品質を大幅に高めることが可能となる。そして、このような本発明のスパッタリングターゲットを用いて成膜したスパッタ膜、すなわち金属薄膜や化合物薄膜などを、半導体素子や液晶表示素子などの電子部品の配線膜、電極、素子構成膜などに使用することによって、電子部品の製造歩留りの向上を図ることが可能となる。
【0030】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0031】
参考例1
平均粒径2〜3μmのMo粉と平均粒径2〜3μmのW粉とを、質量比50:50で混合し、この混合粉末をカーボンモールドに充填した後、圧力29.4MPa、加熱温度1800℃、加熱時間8hの条件下でホットプレスにより焼結した。この焼結材(Mo−W合金材)を圧延加工した後、所望のターゲット寸法に機械加工した。
【0032】
次に、上記したターゲット素材(Mo−W合金材)のスパッタ面を平面研削機により仕上げ加工した。このスパッタ面の仕上げ加工は、具体的には横軸平面研削盤を用い、Al23系セラミック砥石(粒度#60)を使用して、砥石周速1600m/min、素材送り速度10m/minの条件下で実施した。
【0033】
上述した条件で平面研削を行ったスパッタ面の表面粗さをTaylor-Hobson社製のForm Talysurf S4C接触式表面粗さ計により測定した。図1はこの実施例1によるスパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さ曲線である。スパッタ面の表面粗さは、最大高さRyが4.3μm、算術平均粗さRaが0.55μmであった。また、深さ約5μmの凹部(傷)が存在していたが、この凹部の幅は約135μmであった。
【0034】
このようにして得たMo−W合金ターゲットを、銅製バッキングプレートにろう材を用いて接合した後、スパッタリング装置にセットした。このようなスパッタリング装置を用いて、SiO2基板上に厚さ0.3μmのMo−W合金膜を成膜した。スパッタリング条件は、スパッタ圧0.4Pa、Krガス流量12sccm、基板温度150℃とした。スパッタ成膜は15枚の基板に対して順に行い、各基板上のMo−W合金膜中に存在する0.3μm以上のパーティクル数を調べた。各基板のパーティクル数と平均値を表2に示す。
【0035】
比較例1
ターゲット素材(Mo−W合金材)のスパッタ面を縦軸ロータリー研削機により面仕上げする以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングターゲット(Mo−W合金ターゲット)を作製した。図2は比較例1によるスパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さ曲線である。スパッタ面の表面粗さは、最大高さRyが14.2μm、算術平均粗さRaが0.91μmであり、また深さ約14μmで幅が66μmの凹部(傷)が存在していた。
【0036】
このMo−W合金ターゲットを用いて、実施例1と同一条件下で15枚の基板に対して厚さ0.3μmのMo−W合金膜を成膜した。各基板上のMo−W合金膜中に存在する0.3μm以上のパーティクル数の測定結果を表2に示す。
【0037】
実施例1〜3
ターゲット素材(Mo−W合金材)のスパッタ面を平面研削する際の条件を、Al系セラミック砥石(粒度#60)、砥石周速1200m/min、素材送り速度10m/min(実施例)、Al系セラミック砥石(粒度#60)、砥石周速1600m/min、素材送り速度15m/min(実施例)、およびAl系セラミック砥石(粒度#46)、砥石周速1600m/min、素材送り速度10m/min(実施例)とする以外は、参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット(Mo−W合金ターゲット)をそれぞれ作製した。
【0038】
このようにして得た各スパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さを、参考例1と同様にしてそれぞれ測定した。各スパッタリングターゲットの表面粗さの値を表1に示す。また、これら各Mo−W合金ターゲットを用いて、参考例1と同一条件下で15枚の基板に対して厚さ0.3μmのMo−W合金膜を成膜した。各基板上のMo−W合金膜中に存在する0.3μm以上のパーティクル数の測定結果を表2に示す。
【0039】
比較例2
ターゲット素材(Mo−W合金材)のスパッタ面をフライス加工により面仕上げする以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングターゲット(Mo−W合金ターゲット)を作製した。得られたスパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さは表1に示す通りである。また、このMo−W合金ターゲットを用いて、実施例1と同一条件下で15枚の基板に対して厚さ0.3μmのMo−W合金膜を成膜した。各基板上のMo−W合金膜中に存在する0.3μm以上のパーティクル数の測定結果を表2示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004761605
【表2】
Figure 0004761605
表2から明らかなように、参考例1、実施例1〜3による各Mo−Wターゲットを用いることによって、膜中に混入するパーティクル数が大幅に低減することが分かる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスパッタリングターゲットによれば、スパッタ成膜時にスパッタ面で生じる異常放電を抑制することが可能であることから、異常放電に基づくダストの発生、特にスプラッシュ現象に基づく塊状の異物の発生を大幅に低減することができる。従って、半導体素子や液晶表示素子などに代表される電子部品の配線、電極、素子構成膜などとして使用される金属薄膜や化合物薄膜の品質向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1によるスパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さ曲線を示す図である。
【図2】 比較例1によるスパッタリングターゲットのスパッタ面の表面粗さ曲線を示す図である。
【図3】 本発明のスパッタリングターゲットにおけるスパッタ面の表面粗さを測定する際の方法を説明するための図である。

Claims (5)

  1. Mo、W、Ta、Ti、Cr、Nd、Ni、Co、Pt、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくは前記金属元素を含む合金または化合物からなるスパッタリングターゲットであって、
    表面粗さがRyでμm以上10μm以下のスパッタ面を有し、前記スパッタ面に存在する深さ5μm以上の凹部の幅が、粗さ曲線の局部山頂の間隔として70μm以上であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 請求項1記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    前記スパッタ面の表面粗さは、さらにRaで1μm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. 請求項1または2記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    前記スパッタ面は、平面研削により仕上げ加工された表面を有することを特徴とするスパッタリングターゲット。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    前記ターゲットはビッカース硬さでHv100以上の硬度を有する金属材料または化合物材料からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  5. 請求項4記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    前記ターゲットはMo、W、Ta、Ti、Ni、Co、AlおよびCuから選ばれる金属元素の単体、もしくは前記金属元素を含む合金またはケイ化物からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
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