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JP4742875B2 - インクジェット記録装置のメンテナンス方法及びメンテナンス装置 - Google Patents

インクジェット記録装置のメンテナンス方法及びメンテナンス装置 Download PDF

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JP4742875B2
JP4742875B2 JP2006007171A JP2006007171A JP4742875B2 JP 4742875 B2 JP4742875 B2 JP 4742875B2 JP 2006007171 A JP2006007171 A JP 2006007171A JP 2006007171 A JP2006007171 A JP 2006007171A JP 4742875 B2 JP4742875 B2 JP 4742875B2
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Description

本発明は、インクジェット記録装置におけるインクジェットヘッドのメンテナンス方法及びメンテナンス装置に関する。
インクジェットヘッドのノズルから画像信号による吐出制御を受けたインクの小さな液滴を記録媒体へ吐出しながらインクジェットヘッドを主走査方向に移動させて1ライン分の画像記録を行った後、記録媒体を1ライン分副走査方向へ搬送し、再びインクジェットヘッドのノズルからインクの小さな液滴を記録媒体へ吐出して画像を1ライン分記録し、以下、これを繰り返すことで記録媒体上に画像を形成するシリアルプリント型のインクジェット記録装置がある。
また、他のインクジェット記録装置として、インクジェットヘッドを、インクを吐出するノズルを等間隔ピッチで記録媒体の略最大記録幅の長さに配置した長尺状に構成し、装置本体に対して固定したラインヘッドとするを有するラインプリント型のインクジェット記録装置がある。この構成によれば、インクジェットヘッドの主走査方向の移動が不要となり、主走査方向と直交する記録媒体の副走査方向の搬送のみで画像形成を行うことができるので、高速画像形成を行うことができる。
インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドのインク吐出口であるノズルに紙粉等の異物やインク組成物がが固着して目詰まりを発生したり、ノズルから気泡が進入して内圧に圧力損失が生じて正常のインク吐出が不能に成ったりするなどの支障が生じる。
目詰まりや圧力損失の状態を回復させるためのメンテナンスが必要になる。このようなメンテナンスを行うインクジェットプリンタとしては、例えば、特許文献1や特許文献2が知られている。
特許文献1は、キャップをインクジェットヘッドのノズル面に密着させ、大気開放弁を閉じてインク吸引ポンプを作動させてキャップ内を負圧にし、これにより、ノズル内にある気泡やごみを吸引し、吸引の途中で大気開放弁を一旦開放してノズル内に付着している気泡を一旦インクに戻してから再度大気開放弁を閉じてインクを吸引して気泡を確実に排出するというものである。
特許文献2は、インク供給路に圧力を加えて各ノズルからインクを押し出す制御を行うとともに、各ノズルのインク面の圧力が大気圧近傍となるように制御する圧力制御手段と、各ノズルのインク面が大気圧近傍の圧力になっているとき、そのノズル及びノズル近傍のインクを吸引する吸引ノズル、ポンプとを設け、圧力制御手段は、インク供給路の圧力を制御して各ノズルからインクを押し出した後、各ノズルのインク面の圧力が大気圧近傍になるように制御するメンテナンス装置である。
特開平5−517号公報 特開2004−25531号公報
特許文献1に開示されたメンテナンス方法においては、吸引の途中で大気開放弁を一旦開放してノズル内に付着している気泡を一旦インクに戻すようにしたのでは、ノズルに付着している紙粉等の異物もノズル内に入り込み、異物の大きさや形状によっては、その後に大気開放弁を再度閉じて吸引を行っても吸引排出されなくなるという問題がある。
特許文献2に開示されたメンテナンス装置においては、圧力制御手段、インク制御タンク、吸引ノズル、インク供給ポンプ、複数の電磁弁等を配置するため、装置及び制御が複雑になるという問題がある。また、ラインヘッドに対しては装置が複雑になるという問題がある。更に、加圧の際の圧力に耐えるため大型の装置が必要になる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ノズル内やノズル近傍に付着している紙粉などの異物や気泡などを確実に排出できるインクジェット記録装置のメンテナンス装置を提供するものである。
本発明の目的は、以下のインクジェット記録装置のメンテナンス方法及びメンテナンス装置により達成される。
1. 多数配列したノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドの共通インク室にインク供給路を介してインクを供給するインク供給タンクと、前記インクジェットヘッドの内部のインクを強制排出する排出手段とを有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
圧力発生手段のバネ部材を圧縮して加圧力を蓄積するとともに、容積を拡大させたインク加圧室の内部に前記インク供給タンクからインクを供給し、
前記インク供給路に配置されたインク流路切換弁により前記インク供給タンクからのインク供給を遮断した後、前記蓄積した加圧力を急激に開放することでインク加圧室内のインクを加圧して前記インク加圧室に連通している前記インク供給路を介して前記インクジェットヘッドの内部のインク及び異物を前記ノズルから強制射出してメンテナンスを行うことを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
2.多数配列したノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドの共通インク室にインク供給路を介してインクを供給するインク供給タンクとを有するインクジェット記録装置のメンテナンス装置であって、
前記インク供給路に連通するインク加圧室、前記インク加圧室の内部のインクを加圧する加圧部材、前記加圧部材を付勢するバネ部材、を備え、前記バネ部材を圧縮して加圧力を蓄積するとともに容積を拡大した前記インク加圧室の内部に前記インク供給タンクからインクを供給した後、蓄積した加圧力を急激に開放することで前記加圧部材を移動させて前記インク加圧室の内部のインクを強制的に排出させ、前記インク供給路を介して前記インクジェットヘッドの内部のインク及び異物を前記ノズルから強制射出させる圧力発生手段と、
前記インク供給路に配置され、前記インク供給タンクと前記インク加圧室とのインク流路を切り換えるインク流路切換弁と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス装置。
本発明によれば、ノズル内やノズル近傍に付着している紙粉等の異物や気泡などを簡単な装置により確実に強制排出して良好なメンテナンスを行うインクジェットヘッドのメンテナンス方法及びメンテナンス装置が提供される。
以下に本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置1の主要部を示す斜視図である。なお、ラインヘッド型のインクジェット記録装置1は、ラインヘッド2と記録媒体Pを副走査方向(移動方向)へ相対的に移動させることにより画像記録を行う。ここでは、このラインヘッド2と記録媒体Pの副走査方向の相対移動について、ラインヘッド2を固定状とし、記録媒体Pを副走査方向へ移動させる形態を例に挙げて説明するが、その逆にラインヘッド2を副走査方向に移動させてもよい。
インクジェット記録装置1に設置されたラインヘッド2は、フレキシブルケーブル3によって装置本体の制御基板4と接続されている。なお、ラインヘッド2は、記録媒体Pに対向した面を除いて、カバー21により覆われている。また、フルカラーの画像記録を行う場合、例えばYMCKの各色のインクを吐出するためのラインヘッド2が各色毎に配置されるが、ここでは、一つのラインヘッド2を備えたものについて説明する。
記録媒体Pは、記録媒体Pを搬送する記録媒体搬送機構5の搬送ローラ対5b、5cに挟持され、また、搬送モータ5aは搬送ローラ対5bの軸に直結されていて、この搬送ローラ対5bを回転駆動することにより、記録媒体Pは図中矢印Xで示す方向に一定速度で搬送される。
ラインヘッド2は、搬送ローラ対5b、5cの間で記録媒体Pの面PSと図示のように対向して設置され、その長さ方向は、矢印Y方向で示す記録媒体Pの搬送方向と直交する図中矢印Y方向に延びている。
このラインヘッド2には、記録媒体Pの面PSと対向している本図では隠れている面に、Y方向に沿って記録媒体Pの幅相当の長さに多数のノズルが等間隔で配列されている。この多数のノズルより制御基板4からの画像信号に従って記録媒体Pにインクが吐出されることにより、記録媒体Pの矢印X方向の搬送と相俟って記録媒体Pの面PSに画像が形成される。即ち、1回の搬送で所定の画像形成領域の記録処理が完了することにより高速で画像形成がなされる。
なお、ラインヘッド2には中間タンク(インク供給タンク)306からインク供給管6を通じてインクが供給されるようになっている。インク供給系の構成の詳細は後述する。
図2(a)は、ラインヘッド2をノズル面側から見た図である。図2(b)は、図2(a)の楕円A部内を拡大した概略図である。
ラインヘッド2は、複数個のインクジェットヘッド(以下、ヘッドと称す)10が千鳥状に配置されて、共通の支持基板20に取り付けられている。図示例では12個のヘッド10が共通の支持基板20に取り付けられて1個のラインヘッド2を構成するものが示されているが、1個のラインヘッド2を構成するヘッド10の数は特に限定されない。
これら複数のヘッド10の各々に複数のノズル103が配列されている。
ヘッドモジュール100を構成する2つのヘッド10の各々は、p/2ずらした千鳥配置の2列のノズル列を有している。図2(b)に示すように2つのヘッド10の4列のノズル103が、各ノズル列をY方向に、インク滴吐出基板のノズル列のピッチ(ノズル間の位相)pの1/4ずれるように配置し、ヘッドモジュール100のピッチをp/4として高精細とすることができる。なお、このp/4は極めて小さいため、図2(a)では、ノズル103が見かけ上ずれないで配置されている。
図3は剪断モード型のインクジェットヘッドの構成を示す斜視図である。図において、101は圧電性セラミック基板、102はノズルプレート、103はノズル、104はインク流路、105は側壁、106はカバープレート、107はインク供給部(以下、マニホールドと称す)、108はインク導入口である。
圧電性セラミック基板101にはダイヤモンドブレード等により切削加工され、溝状に形成された複数のインク流路104が全て同じ形状で平行に形成され、インク流路104の側面となる側壁105は矢印の方向に分局されている。インク流路104の深さは圧電性セラミック基板の一方の端面112に近づくにつれて徐々に浅くなって、端面112近傍では浅溝110とされている。インク流路104の内面には、その両側面の上半分に金属電極109がスパッタリング等によって形成されている。又、浅溝110の内面には、その側面及び底面に金属電極111がスパッタリング等によって形成されており、金属電極109と金属電極111は連通している。
カバープレート106は、セラミック材料又は樹脂材料等から形成され、研削又は切削加工等によって、インク導入口108及びマニホールド107が形成されている。そして、圧電性セラミック基板101のインク流路104が加工された面とカバープレート106のマニホールド107が加工された面とがエポキシ系接着剤等を用いて接着され、インク流路104の上面がカバープレート106で覆われてインク流路となる。
圧電性セラミック基板101及びカバープレート106の端面に、各インク流路104の位置に対応する位置にノズル103が設けられたノズルプレート102が接着される。ノズルプレートはPET等のポリアルキレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、酢酸セルロース等のプラスチックによって形成されている。
圧電性セラミック基板101のインク流路104の加工側と反対側の面には、各インク流路104の位置に対応する位置に導電層のパターン114が形成された基板113がエポキシ系接着剤等によって接着されており、導電層のパターン114と浅溝110の金属電極111とはワイヤボンディングの導線115で接続されている。
インク流路104からインクを出射するにあたり、それぞれの側壁105には矢印の方向の駆動電界が発生する。この駆動電界の方向は圧電性セラミック基板101の分極方向と直交しているため、各側壁105は圧電厚みすべり効果により、この場合、インク流路104の内部方向に急激に変形する。この変形によってインク流路104の容積が減少してインク圧力が急速に増大し、圧力波が発生して、インク流路104に連通するノズル103からインク滴が噴射される。
駆動電圧の印加が停止されると、各側壁105が変形前の位置に徐々に戻るため、インク流路104内のインク圧力が徐々に低下する。そして、図示しないインク供給源(タンク)からインク導入口108及びマニホールド107を通してインク流路104にインクが供給される。
図4は、ラインヘッド2へのインク供給系のブロック図である。
中間タンク306は、弁311、加圧ポンプ312を介して、インクカートリッジ307に接続される。また、中間タンク306は、弁313を介して大気に連通させることができる。さらに、弁315を介して加圧ポンプ314に接続されている。
気泡排出口303は、弁308を介して廃インク容器310に接続されている。
また、共通インク流路301において、インク供給口304と気泡排出口303の間には、各ヘッドモジュール100にインクを分岐供給する分岐供給口305が、各ヘッドモジュール100に対応した位置に、その数分だけ(本例では6個)設けられている。
各ヘッドモジュール100を構成する2つのヘッド10には、ヘッド10毎にフレームインク流路116が設けられており、分岐供給口305と2つのフレームインク流路116がインク供給管6で接続されている。
このように6つのヘッドモジュール100は、6つのヘッドモジュール100の背圧を決定する1つの中間タンク306から共通インク流路301を介してインク供給をうける。
インク供給口304は、フィルタ309を介して中間タンク306に接続され、中間タンク306からインクが供給される。
中間タンク306は、弁311、加圧ポンプ312を介して、インクカートリッジ307に接続される。また、弁313を介して大気に連通させることができる。さらに、弁315を介して加圧ポンプ314に接続されている。
ヘッドモジュール100には、それぞれ、ヘッド10が2つ組み合わされ、このヘッド10には中間タンク306に収容されたインクが、インク供給管6、共通インク流路301を介して供給される。さらに、中間タンク306の上流にインクカートリッジ307が弁311、加圧ポンプ312を介して接続されている。
このように、インクカートリッジ307はすべてのヘッドモジュール100に共通に設けることが好ましい。インクカートリッジ交換が容易になる。ヘッドモジュール100ごとにインクカートリッジ307を持つと、インクの特性のばらつきによりヘッドモジュール100間でプリントの発色が異なるおそれがある。
また、各ヘッドモジュール100の背圧は中間タンク306で決定することが好ましい。インクカートリッジ307より下方に、弁311、加圧ポンプ312を介して可撓性の袋、または大気に連通する弁313を有する容器からなる中間タンク306を設ける。弁313を開いて、弁311を閉じれば中間タンク306内のインクは大気圧となる。中間タンク306をヘッドモジュール100より所定の高さだけ下方に置くことで、ヘッド10におけるインクは大気圧に対して所定の水頭値だけ負圧になり、安定な吐出が実現できる。中間タンク306に残量検知または空検知を設け、所定の量以下になったときに弁311を開いて加圧ポンプ312を作動させてインクカートリッジ307から中間タンク306にインクを補充する。弁311を開いて加圧ポンプ312を作動させてから所定時間以上経過しても中間タンク306にインクが補充されないときはインクカートリッジ307が空であると検出できる。インクカートリッジ307の位置で直接的に背圧を決定するのと比較して、インク残量の変動による背圧変動の影響がない、インクカートリッジ307の空検知ができる、などのメリットがある。また、インクカートリッジ307を交換する際には、中間タンク306に残っているインクで記録動作を中断することなく、インクカートリッジ307の交換と記録動作を並行して行うことが出来る。
また、インクを安定吐出するためには、共通インク流路301内の気泡を除去することが必要である。このために、共通インク流路301の出口にインク中の気泡を排出するための気泡排出口303を設け、この気泡排出口303がインク供給管6により、弁308を介して廃インク容器310に接続されている。また、中間タンク306は、弁315を介して加圧ポンプ314に接続されている。
加圧ポンプ314はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成される。加圧ポンプ314は弁315、弁308が開いた状態で作動することにより、気泡排出口303から共通インク流路301内の気泡をインクとともに押し出すための加圧力を発生する。
気泡を除去する時以外は、弁308、弁315を閉じた状態とし、気泡を除去する時は、弁308、弁315を開いた状態として、加圧ポンプ314を作動させて、インクと共に気泡を廃インク容器310に排出することができる。また、この廃インク容器310に排出されたインクを再利用しても良い。
また、この気泡排出口303からは、共通インク流路301内のインクを排出するようにすることもできる。
図5は、本発明に係るインクジェットヘッドのメンテナンス装置40の構成を示す断面図である。図6は、メンテナンス時のインク加圧室43a内のインク圧力の変化を示す特性図である。
メンテナンス装置40はインク流路41、インク流路切換弁42を介してヘッド10内の共通インク流路301に接続している。インク流路切換弁42はインク供給管6を介して中間タンク306に接続している。
メンテナンス装置40は、インクジェット記録装置1の固定部材に固設された外筒部材43、外筒部材43の内周面に摺動して移動可能な加圧部材44、加圧部材44をバネ付勢するバネ部材45、外筒部材43の端部を閉鎖する蓋部材46、加圧部材44を昇降させるカム部材47、及びカム部材47を駆動回転させるモータ48から構成された圧力発生手段を有する。
加圧部材44は、上部のバネ支持部44Aと、下部のインク加圧部44Bと、バネ支持部44Aとインク加圧部44Bとを連結する連結部44Cとから構成されている。
ヘッドのメンテナンスを行う時には、先ず、モータ48の駆動回転を開始させると、カム部材47が軸49を中心にして図示の反時計方向に回転し、カム部材47の先端部が加圧部材44のバネ支持部44Aの底部を押し上げ、バネ部材45を圧縮させる。
このバネ圧縮工程では、予めインク流路切換弁42が開放されて、中間タンク306からインク加圧室43a内にインクが供給される。
次に、上昇する加圧部材44が上死点に到達した事が図示しないセンサによって検知されると、インク流路41の中間に配置されたインク流路切換弁42が作動して中間タンク306からのインク供給を遮断する。
バネ支持部44Aが上死点に到達して、バネ部材45の圧縮力が最大になり、更にカム部材47の回転が続行されると、カム部材47の先端部がバネ支持部44Aの底部から離脱して、加圧部材44は圧縮されたバネ部材45の加圧力により急激に降下してインク加圧部44Aが外筒部材43のインク加圧室43a内のインクを急速に加圧する。
インク加圧室43a内で急速に加圧されたインクは、インク流路41、インク流路切換弁42を介して共通インク流路301、及びヘッド10内のマニホールド107、複数のインク流路104を急速に通過して、インク、異物、気泡等をノズル103から強制射出する。ヘッド10のノズル面の下方に配置したキャップ部材50は、強制射出されたインク及び異物を収容して廃インク容器310に送る。
上述のメンテナンスが行われた後、インク流路切換弁42の切り換えによって、中間タンク306内のインクがインク供給管6を通過して、ヘッド10の共通インク流路301内に送り込まれる。同時に、キャップ部材50はヘッド10のノズル面から退避する。
その後、一定時間が経過すると、ヘッド10のノズル面と中間タンク306のインク面との水頭差によって、ヘッド10のインク流路104内が負圧状態になり、ノズル103にメニスカスが形成されるようになる。
なお、上述のメンテナンスは、図2に示す6組のヘッドモジュール100に対して同時に行うが、上段の3組と下段の3組を別々に行っても良い。
上述のメンテナンスは、ラインヘッド2を有するインクジェット記録装置について行ったものであるが、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させて画像を形成するシリアルプリント方式のインクジェット記録装置にも適用可能である。
図7は、シリアルプリント方式のインクジェット記録装置の斜視図である。なお、図面に使用されている符号について、図5と同じ機能を有する部分には、同符号を付している。
複数のノズルを有するヘッド51はキャリッジ52に搭載され、ガイド軸53に案内されて印字方向に摺動し、回転するプラテン54により送られてきた記録媒体Pにインク滴を飛翔させて印字する。インクはインクタンク55よりインク供給チューブ56を通してヘッド51に供給される。
ヘッド51のメンテナンス時には、キャップ57がヘッド51のノズル面に密着し、メンテナンス装置40がインクを急速に加圧し、インク流路41、インク流路切換弁42を介してヘッド51内の図示しないインク圧力室内のインクを急速に加圧して、インク、異物、気泡等をノズルから強制射出する。キャップ部材57は、強制射出されたインク及び異物を収容して廃インク容器58に送る。
本発明に係るインクジェット記録装置の主要部を示す斜視図。 ラインヘッドをノズル面側から見た図、及び拡大した概略図。 剪断モード型のインクジェットヘッドの構成を示す斜視図。 ラインヘッドへのインク供給系のブロック図。 本発明に係るインクジェットヘッドのメンテナンス装置の構成を示す断面図。 メンテナンス時のインク加圧室内のインク圧力の変化を示す特性図。 シリアルプリント方式のインクジェット記録装置の斜視図。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ラインヘッド
6 インク供給管
10 インクジェットヘッド(ヘッド)
100 ヘッドモジュール
101 圧電性セラミック基板
103 ノズル
104 インク流路
107 インク供給部(マニホールド)
301 共通インク流路
306 中間タンク(インク供給タンク)
307 インクカートリッジ
310 廃インク容器
40 メンテナンス装置
41 インク流路
42 インク流路切換弁
43 外筒部材
43a インク加圧室
44 加圧部材
44A バネ支持部
44B インク加圧部
44C 連結部
45 バネ部材
47 カム部材
48 モータ
50 キャップ部材
51 ヘッド
52 キャリッジ
55 インクタンク
57 キャップ

Claims (6)

  1. 多数配列したノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドの共通インク室にインク供給路を介してインクを供給するインク供給タンクと、前記インクジェットヘッドの内部のインクを強制排出する排出手段とを有するインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
    圧力発生手段のバネ部材を圧縮して加圧力を蓄積するとともに、容積を拡大させたインク加圧室の内部に前記インク供給タンクからインクを供給し、
    前記インク供給路に配置されたインク流路切換弁により前記インク供給タンクからのインク供給を遮断した後、前記蓄積した加圧力を急激に開放することでインク加圧室内のインクを加圧して前記インク加圧室に連通している前記インク供給路を介して前記インクジェットヘッドの内部のインク及び異物を前記ノズルから強制射出してメンテナンスを行うことを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  2. 前記圧力発生手段の回転するカム部材により加圧部材を移動させることにより前記バネ部材を圧縮させ、
    さらに前記カム部材の回転を続行させることにより前記カム部材が前記加圧部材から離脱して前記蓄積した加圧力が急激に開放されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  3. 多数配列したノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドの共通インク室にインク供給路を介してインクを供給するインク供給タンクとを有するインクジェット記録装置のメンテナンス装置であって、
    前記インク供給路に連通するインク加圧室、前記インク加圧室の内部のインクを加圧する加圧部材、前記加圧部材を付勢するバネ部材、を備え、前記バネ部材を圧縮して加圧力を蓄積するとともに容積を拡大した前記インク加圧室の内部に前記インク供給タンクからインクを供給した後、蓄積した加圧力を急激に開放することで前記加圧部材を移動させて前記インク加圧室の内部のインクを強制的に排出させ、前記インク供給路を介して前記インクジェットヘッドの内部のインク及び異物を前記ノズルから強制射出させる圧力発生手段と、
    前記インク供給路に配置され、前記インク供給タンクと前記インク加圧室とのインク流路を切り換えるインク流路切換弁と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス装置。
  4. 前記圧力発生手段はカム機構を有し、
    前記カム機構は、駆動源により回転され前記バネ部材を圧縮する際に前記加圧部材を支持するカム部材を備え、
    前記カム部材の回転により前記バネ部材を圧縮して加圧力を蓄積させ、さらに回転を続行することにより前記カム部材を前記加圧部材から離脱させて前記蓄積した加圧力を急激に開放させることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス装置。
  5. 前記インクジェットヘッドは、複数個のヘッドモジュールが直列状に配置されたラインヘッドであることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス装置。
  6. 前記インクジェットヘッドは、複数個のヘッドモジュールが平行に配置されたシリアルヘッドであることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス装置。
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