JP4638064B2 - 電子ユニットと電線との防水接続構造及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電線を車両に搭載される電子ユニットに防水状態で接続するための構造及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載される電子ユニット(例えば電動モータの制御ボックス)に複数の電線からなるケーブルを防水状態で接続するための構造として、例えば図9及び図10に示すようなものが知られている。その接続手順は次のとおりである。
【0003】
1)図9に示すように、導電性を有する金属製のシールド用編組10で覆われたシールドケーブルにおいて、そのシールド用編組10の端末を長さLだけ除去して各電線12の端末を露出させる。
【0004】
2)図10に示すように、各電線12の端末を皮剥ぎして内部導体13を露出させ、そのすぐ後方の位置にゴム等からなる筒状の防水栓14を外側から嵌着する。この防水栓14は、その先端側から順に、小径の圧着部14a、大径の本体部14b、及びこれよりも大径の鍔部14cを一体に有している。
【0005】
3)各電線12の端末に端子金具16を固定する。この端子金具16としては、図10に示すように、貫通孔16aをもつリング状の先端部と、その後方に形成された導体バレル部16bと、その後方に形成されたインシュレーションバレル部16cとを有するものを用い、前記導体バレル部16bを前記内部導体13の周囲に圧着するとともに、インシュレーションバレル部16cを防水栓14の圧着部14aの周囲に圧着する。また、図9に示すように、前記シールド用編組10につながるドレイン線15の端末にもリング状の端子金具16′を接続、固定しておく。
【0006】
4)図9に示すように、電子ユニットのユニットハウジング18に設けられた筒状の挿通部19に各電線12の端末(すなわち端子金具16)を挿通し、さらに各防水栓14を前記各挿通部19に圧入して防水構造を形成する。
【0007】
5)前記挿通部19を通じてユニットハウジング18内に侵入した各電線12の端子金具16を、当該ユニットハウジング18内に収納された図略の電子回路に接続する。
【0008】
6)ドレイン線15の端末に固定した端子金具16′にビス22を挿通してユニットハウジング18の外面に設けられたねじ孔20にねじ込むことにより、当該端子金具16′をユニットハウジング18の外面に接触させ、かつ固定する。これにより、前記シールド用編組10をドレイン線15、端子金具16′、及びユニットハウジング18の外面を通じて接地することが可能な状態になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記構造及び方法では、各電線12に装着した防水栓14を挿通部19に圧入する作業を当該電線ごとに行わなければならない。しかも、圧入後に防水栓14が挿通部19から抜けないようにするためには各防水栓14について別途固定作業をする必要があり、作業効率が悪く、また構造も煩雑となりやすい。また、このような接続作業を簡略化する手段として、防水コネクタの開発も進められているが、かかるコネクタは構造が複雑でコスト高となりやすい。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、複数本の電線と電子ユニットとの防水接続を簡素な構成で効率良く行うことができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する手段として、本発明は、複数本の電線を車両に搭載される電子ユニットの回路に防水状態で接続するための構造であって、前記電子ユニットの回路を収納し、かつ、前記各電線の端末をそれぞれ挿通するための複数の挿通孔を有するユニットハウジングと、前記各電線に装着され、当該電線の外周面と前記挿通孔の内周面との間に介在して前記ユニットハウジング内への水の侵入を防止する防水栓と、これらの防水栓同士を連結することにより当該防水栓同士の相対位置を前記ユニットハウジングにおける挿通孔同士の相対位置に対応する位置であってこれらの防水栓が前記各挿通孔内に一括して嵌入可能な位置に固定する連結部材とを備え、前記防水栓の後端には径方向外側に突出する突条が形成され、前記連結部材は、前記各電線が挿通される複数の電線挿通孔と、これらの電線挿通孔よりも大径で当該電線挿通孔よりも前記ユニットハウジング側の位置にそれぞれ形成される複数の防水栓嵌着孔と、これらの防水栓嵌着孔の開口周縁からそれぞれ内側に突出する鍔部とを有し、当該鍔部の内側から前記防水栓嵌着孔内に前記防水栓の後端部が圧入されて当該後端部の突条が前記鍔部に対して防水栓嵌着孔の内側から引っ掛かる状態で、当該防水栓を当該連結部材から前記ユニットハウジング側に突出する状態で保持するものであり、かつ、前記各電線が前記各挿通孔に挿通されながら当該挿通孔内に前記各防水栓が嵌入された状態で前記ユニットハウジングの外面に固定可能となるように構成されている防水接続構造である。
【0012】
また本発明は、複数本の電線を車両に搭載される電子ユニットの回路に防水状態で接続するための方法であって、前記各電線に装着される防水栓を共通の連結部材に保持させてこの連結部材により相互連結することにより防水栓同士の相対位置を前記電子ユニットの回路を収納するユニットハウジングに設けられた複数の挿通孔同士の相対位置にそれぞれ対応する位置に固定しておく工程と、この状態で各電線の端末を前記各挿通孔に挿通しながら当該挿通孔内に前記各防水栓を一括して嵌入する工程と、前記連結部材を前記ユニットハウジングの外面に固定する工程とを含み、前記防水栓にはその後端に径方向外側に突出する突条が形成されたものが用いられ、前記連結部材には、前記各電線が挿通される複数の電線挿通孔と、これらの電線挿通孔よりも大径で当該電線挿通孔よりも前記ユニットハウジング側の位置にそれぞれ形成される複数の防水栓嵌着孔と、これらの防水栓嵌着孔の開口周縁からそれぞれ内側に突出する鍔部とを有するものが用いられ、前記鍔部の内側から前記防水栓嵌着孔内に前記防水栓の後端部をそれぞれ圧入して当該後端部の突条を前記鍔部に対して防水栓嵌着孔の内側から引っ掛けることにより、当該防水栓が当該連結部材から前記ユニットハウジング側に突出する状態で固定される防水接続方法である。
【0013】
前記構造及び方法によれば、各電線に装着された防水栓同士を連結部材により連結する(各防水栓を共通の連結部材によって一括して保持する)ようにしているので、その連結状態のまま、ユニットハウジングにおける各挿通孔への各防水栓の嵌入作業を一括して行うことができる。しかも、その嵌入とともに前記連結部材をユニットハウジングの外面に固定するだけで、各防水栓の挿通孔からの抜け止めも一括して行うことができ、簡素な構成で効率良く防水構造を構築することができる。
【0014】
ここで、前記各電線へのノイズの影響、あるいは各電線から外部へのノイズの影響を考慮しなければならない場合には、前記複数の電線が導電性のシールド部材で覆われたシールドケーブルを用いることが好ましい。この場合、前記シールド部材を接地する手段として、例えば、当該シールド部材から導出したドレイン線に前記各電線と同様に端子金具及び防水栓を装着し、当該防水栓を前記連結部材に保持して他の防水栓とともにユニットハウジングの挿通孔に嵌入し、前記端子金具を電子ユニットのアース回路に接続するようにしてもよいが、前記連結部材にボルト挿通孔が設けられ、このボルト挿通孔に金属製のボルトが挿通された状態で当該ボルトが前記ユニットハウジング側に固定されることにより、前記連結部材が前記ユニットハウジングに固定され、かつ、前記シールド部材が前記ボルト及び前記ユニットハウジングを通じて接地される構成とすれば、前記ボルト及びユニットハウジング自体を接続部材として利用することにより、前記端子金具や防水栓を用いずして前記シールド部材を接地する(すなわちシールド構造を構築する)ことができる。
【0015】
ここで、前記シールド部材と金属製のボルトとを電気的に接続するには、例えばシールド部材から導出したドレイン線を前記ボルトに直接接続するようにしてもよいが、前記シールド部材の端部にボルト挿通孔をもつ取付金具が接続され、このボルト挿通孔及び前記連結部材のボルト挿通孔に金属製のボルトが挿通された状態で当該ボルトが前記ユニットハウジング側に固定されることにより、前記シールド部材が前記連結部材に固定され、かつ、前記シールド部材が前記取付金具、前記ボルト、及び前記ユニットハウジングを通じて接地される構成とすれば、前記ボルトによりシールド部材を連結部材及びユニットハウジングに固定できるとともに、当該ボルトとシールド部材との電気的接続を前記取付金具を介して行うことができ、作業効率はさらに高まる。また、電線の露出長さ(電線がシールド部材で覆われていない部分の長さ;前記図9では長さL)が非常に小さくなるため、シールド性能も向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、前記図9及び図10に示した構成要素と同等の要素には同一の参照符を付し、その説明を省略する。
【0017】
この実施の形態は、前記図9及び図10に示した例と同様、シールドケーブルを構成する各電線12と電子ユニットとを接続するものである。
【0018】
ユニットハウジング40は、金属製でそれ自身が接地可能となっており、図3及び図4に示すように上方に開口する本体45と、その開口を開閉する蓋46とを備え、本体45内にはバスバー基板48で構成された回路を収納する。本体45の側壁には、前記各電線12が挿通可能な挿通孔44が横一列に並べて設けられるとともに、その左右両翼に外方に開口するねじ孔42が形成されている。
【0019】
一方、ここに示す構造は、図1〜図4に示すような連結部材30を備えている。
【0020】
この連結部材30は、合成樹脂等の絶縁材料により板状に形成されたものであり、一列に並ぶ複数(電線12と同数)の電線挿通孔31と、その左右両翼に設けられたボルト挿通孔32とを有し、これら電線挿通孔31及びボルト挿通孔32の位置がそれぞれ前記ユニットハウジング40における挿通孔44及びねじ孔42の位置に対応している。
【0021】
各電線挿通孔31の奥側(ユニットハウジング側)には当該挿通孔31よりも大径の防水栓嵌着孔33が形成され、この防水栓嵌着孔33の開口周縁から内側に鍔孔33aが突出している。また、前記防水栓嵌着孔33と反対側の面には、前記各電線挿通孔31を外側から取り囲む形状(図例では長円形状)のフード34が形成されている。
【0022】
これに対し、各電線12に装着される防水栓14は、ゴム等の弾性材により筒状に形成され、その後端に径方向外側に突出する突条14aが形成されており、この突条14aの外径が前記防水栓嵌着孔33の内径と略同等に設定されている。
【0023】
次に、この連結部材30を用いた接続方法の例を以下に示す。
【0024】
1)まず、複数の電線12とこれらを覆うシールド用編組(シールド部材)10との間に十分な隙間が確保されたシールドケーブルを製造する。このようにルーズなシールドケーブルを製造するには、例えば前記複数の電線12とダミー線とを併せて束ねた電線群の周囲にシールド用編組10を形成した後、前記ダミー線を引き抜くようにすればよい。この方法により、前記ダミー線の分だけシールド用編組10の内側に隙間を形成することができる。この隙間は、次の2)の工程を容易にするためのものである。
【0025】
2)前記電線12を残してその端末よりも後方の位置へシールド用編組10の端末を後退させることにより、各電線12の端末を露出させる。そして、これら電線12を図1及び図2に示すような連結部材30の各電線挿通孔31に対してその防水栓嵌着孔33と反対の側から挿通する。
【0026】
3)各電線12の端末を皮剥ぎして内部導体13を露出させ、そのすぐ後方の位置に同図に示したゴム等からなる筒状の防水栓14を外側から嵌着する。
【0027】
4)各電線12の端末に端子金具16を固定する。この端子金具16も、前記図10に示したように、貫通孔16aをもつリング状の先端部と、その後方に形成された導体バレル部16bと、その後方に形成されたインシュレーションバレル部16cとを有するものを用い、前記導体バレル部16bを前記内部導体13の周囲に圧着するとともに、インシュレーションバレル部16cを前記防水栓14よりも前方における電線12の絶縁層の周囲に圧着する。
【0028】
5)各防水栓14の後端部を鍔部33aの内側から防水栓嵌着孔33内に圧入する。これにより、前記後端部における突条14aが鍔部33aに対して防水栓嵌着孔33の内側から引っ掛かり、強い力を受けない限り抜けない状態となる。すなわち、各防水栓14は共通の連結部材30に保持され、この連結部材30によって防水栓14同士が相互連結された状態となり、この連結により、防水栓14同士の相対位置はユニットハウジング40側の各挿通孔44同士の相対位置に対応する位置に固定される。
【0029】
6)各電線12の端部を各挿通孔44に挿通し、かつ、各防水栓14を各挿通孔44内に外側から嵌入する。このとき、各防水栓14は前記連結部材30によって各挿通孔44に対応する位置に保持されているので、各防水栓14の嵌入作業を一括して行うことができる。
【0030】
7)各ボルト挿通孔32に金属製のボルト38を外側から挿通し、ユニットハウジング40側のねじ孔42にねじ込む。これにより、連結部材30がユニットハウジング40の外面に固定されるとともに、各防水栓14の抜け止めが一括して行われることとなる。
【0031】
8)前記挿通孔44を通じてユニットハウジング40内に侵入した各電線12の端子金具16を、当該ユニットハウジング40内に収納された電子回路に接続する。具体的には、ユニットハウジングの蓋46を開いた状態で、本体45内に収納されるバスバー基板48上の適当なバスバー48aにビス49によって各端子金具16を接合し、電気的に接続する。その後、蓋46を閉じ、当該蓋46とユニットハウジング本体45との間をゴム製のシール部材47等でシールすることにより、ハウジング内のバスバー回路をハウジング外部の水分から有効に保護するようにする。
【0032】
9)連結部材30に形成されたフード34に外側からシールド用編組10の端部を被せ、さらにその外側から図3及び図4に示すようなカシメ金具(例えばフード34の外形に沿った形状の板状金具)36を被せてかしめることにより、シールド用編組10を連結部材30に固定する。なお、連結部材30に編組10を固定するための具体的な手段は問わず、必要に応じて溶着等を用いるようにしてもよい。
【0033】
10)シールド用編組10から導出されたドレイン線10aを一方のボルト38に半田付け等の手段で電気的に接続する。これにより、シールド用編組10を前記ボルト38及びユニットハウジング40とともに接地可能な状態となる。なお、前記ドレイン線10aとボルト38との接続は、図1に示すように連結部材30を固定する前の段階で行っておいてもよいが、ボルト38の締付けを行ってから前記電気的接続を行う方が当該締付け作業をより円滑にできる。
【0034】
本発明の第2の実施の形態を図5及び図6に示す。
【0035】
この実施の形態において、シールドケーブル、連結部材30、及びユニットハウジング40の構造は前記第1の実施の形態と全く同様である。また、接続方法についても、前記第1の実施の形態における1)〜6)の工程については共通である。
【0036】
この実施の形態では、前記7)のボルトねじ込み工程の前に、予め、図5及び図6に示すような左右一対の取付金具11をシールド用編組10の端末に溶接等の手段で固定しかつ電気的に接続しておく。各取付金具11として、図例ではL字状のものを用い、その一辺をシールド用編組10の内側面に固定し、他辺が両外側に突出するように取付金具11の固定を行う。また、前記他辺にはボルト挿通孔11aを設けておき、このボルト挿通孔11aが前記連結部材30の各ボルト挿通孔32と合致するようにその位置を設定する。
【0037】
この構造によれば、前記各取付金具11のボルト挿通孔11a及び連結部材30のボルト挿通孔32に金属製のボルト38を挿通した状態でこのボルト38をユニットハウジング40側のねじ孔42にねじ込むことにより、連結部材30及びシールド用編組10をまとめてユニットハウジング40に固定することができると同時に、シールド用編組10を各取付金具11及びこれに接触する金属製ボルト38を通じて金属製のユニットハウジング40に電気的に接続することができる。すなわち、シールド用編組10を前記取付金具11、ボルト38、およびユニットハウジング40を通じて簡単に接地することが可能になる。
【0038】
なお、本発明はシールドケーブルの接続に限らず、複数の電線12を電子ユニットに防水状態で接続する場合に広く適用が可能である。また、シールドケーブルに適用する場合でも、そのシールド部材を接地する方法は上記方法に限らず、本発明にかかる構造とは別の構造で前記シールド部材をアース接続するようにしてもよい。また、第3の実施の形態として図7に示すように、シールド用編組10から導出したドレイン線10aに他の電線12と同様に端子金具16′及び防水栓14′を装着し、この防水栓14′を他の防水栓14とともに共通の連結部材30に保持した状態でユニットハウジング40の挿通孔44′に嵌着し、かつ、前記端子金具16′をバスバー基板48におけるアース接続用のバスバー48a′にビス49′などで接合するようにしてもよい。
【0039】
その他、本発明は例えば次のような実施の形態をとることも可能である。
【0040】
(1) 本発明では各連結部材30の材質を問わない。ただし、当該連結部材30は合成樹脂等の絶縁材料からなるものがより好ましい。
【0041】
(2) 前記ユニットハウジング40を通じてシールド用編組10の接地をする場合、当該ユニットハウジング40は必ずしも全体が金属で形成されていなくてもよく、その外面のみが導電性をもつ金属で形成されたものでもよい。
【0042】
(3) 本発明において、シールド用編組10により覆われる電線12の本数や配列は特に問わず、当該電線12の配列に応じて連結部材30の形状を適宜設定すればよい。また、連結部材30の形状を変則形状、例えば図8に示すようにフード34が横方向に非常に長い形状にしても、これに合わせて同図に示すようにシールド用編組10の端末10bを拡開することにより、当該シールド用編組10と連結部材30との連結が可能である。
【0043】
(4) 本発明では、各電線12の端末に固定される端子金具16の形状も問わない。例えば、電子ユニット内のバスバーの端部に形成されたタブ端子に嵌合される雌型端子を電線12の端末に固定するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明は、各電線に装着される防水栓を共通の連結部材に保持させて当該防水栓同士を連結部材で連結しておき、これら防水栓をユニットハウジング側の挿通孔に一括して嵌入するようにしたものであるので、簡素な構成で効率良く電子ユニットと複数の電線との防水接続をすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態においてシールドケーブルの各電線を電子ユニットに接続する前の状態を示す一部断面斜視図である。
【図2】 前記各電線に装着された防水栓同士を連結部材によって連結した状態を示す断面平面図である。
【図3】 前記各防水栓をユニットハウジングの挿通孔に嵌入して各電線をユニット内回路に接続した状態を示す断面平面図である。
【図4】 図3のA−A線断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態にかかる防水接続構造の分解斜視図である。
【図6】 (a)は図5に示す構造の分解断面平面図、(b)は当該構造の組立断面平面図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態にかかる防水接続構造の断面平面図である。
【図8】 本発明において連結部材の形状に合わせてシールド用編組の端末を拡開した例を示す斜視図である。
【図9】 従来のシールドケーブルと電子ユニットとの接続構造の一例を示す斜視図である。
【図10】 シールドケーブルにおける電線の端末に防水栓及び端子金具を固定する構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シールド用編組(シールド部材)
10a ドレイン線
11 取付金具
11a 取付金具のボルト挿通孔
12 電線
14 防水栓
16 端子金具
30 連結部材
32 連結部材のボルト挿通孔
38 ボルト
40 ユニットハウジング
42 ねじ孔
44 挿通孔
Claims (4)
- 複数本の電線を車両に搭載される電子ユニットの回路に防水状態で接続するための構造であって、
前記電子ユニットの回路を収納し、かつ、前記各電線の端末をそれぞれ挿通するための複数の挿通孔を有するユニットハウジングと、
前記各電線に装着され、当該電線の外周面と前記挿通孔の内周面との間に介在して前記ユニットハウジング内への水の侵入を防止する防水栓と、
これらの防水栓同士を連結することにより当該防水栓同士の相対位置を前記ユニットハウジングにおける挿通孔同士の相対位置に対応する位置であってこれらの防水栓が前記各挿通孔内に一括して嵌入可能な位置に固定する連結部材とを備え、
前記防水栓の後端には径方向外側に突出する突条が形成され、
前記連結部材は、前記各電線が挿通される複数の電線挿通孔と、これらの電線挿通孔よりも大径で当該電線挿通孔よりも前記ユニットハウジング側の位置にそれぞれ形成される複数の防水栓嵌着孔と、これらの防水栓嵌着孔の開口周縁からそれぞれ内側に突出する鍔部とを有し、当該鍔部の内側から前記防水栓嵌着孔内に前記防水栓の後端部が圧入されて当該後端部の突条が前記鍔部に対して防水栓嵌着孔の内側から引っ掛かる状態で、当該防水栓を当該連結部材から前記ユニットハウジング側に突出する状態で保持するものであり、かつ、前記各電線が前記各挿通孔に挿通されながら当該挿通孔内に前記各防水栓が嵌入された状態で前記ユニットハウジングの外面に固定可能となるように構成されていることを特徴とする電子ユニットと電線との防水接続構造。 - 請求項1記載の電子ユニットと電線との防水接続構造において、前記複数本の電線が導電性をもつシールド部材で覆われてシールドケーブルを構成するとともに、前記連結部材にボルト挿通孔が設けられ、このボルト挿通孔に金属製のボルトが挿通された状態で当該ボルトが前記ユニットハウジング側に固定されることにより、前記連結部材が前記ユニットハウジングに固定され、かつ、前記シールド部材が前記ボルト及び前記ユニットハウジングを通じて接地されるように構成されていることを特徴とする電子ユニットと電線との防水接続構造。
- 請求項2記載の電子ユニットと電線との防水接続構造において、前記シールド部材の端部にボルト挿通孔をもつ取付金具が接続され、このボルト挿通孔及び前記連結部材のボルト挿通孔に金属製のボルトが挿通された状態で当該ボルトが前記ユニットハウジング側に固定されることにより、前記シールド部材が前記連結部材に固定され、かつ、前記シールド部材が前記取付金具、前記ボルト、及び前記ユニットハウジングを通じて接地されるように構成されていることを特徴とする電子ユニットと電線との防水接続構造。
- 複数本の電線を車両に搭載される電子ユニットの回路に防水状態で接続するための方法であって、
前記各電線に装着される防水栓を共通の連結部材に保持させてこの連結部材により相互連結することにより防水栓同士の相対位置を前記電子ユニットの回路を収納するユニットハウジングに設けられた複数の挿通孔同士の相対位置にそれぞれ対応する位置に固定しておく工程と、
この状態で各電線の端末を前記各挿通孔に挿通しながら当該挿通孔内に前記各防水栓を一括して嵌入する工程と、
前記連結部材を前記ユニットハウジングの外面に固定する工程とを含み、
前記防水栓にはその後端に径方向外側に突出する突条が形成されたものが用いられ、
前記連結部材には、前記各電線が挿通される複数の電線挿通孔と、これらの電線挿通孔よりも大径で当該電線挿通孔よりも前記ユニットハウジング側の位置にそれぞれ形成される複数の防水栓嵌着孔と、これらの防水栓嵌着孔の開口周縁からそれぞれ内側に突出する鍔部とを有するものが用いられ、
前記鍔部の内側から前記防水栓嵌着孔内に前記防水栓の後端部をそれぞれ圧入して当該後端部の突条を前記鍔部に対して防水栓嵌着孔の内側から引っ掛けることにより、当該防水栓が当該連結部材から前記ユニットハウジング側に突出する状態で固定されることを特徴とする電子ユニットと電線との防水接続方法。
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