次に、本発明の最良の形態によるパチスロ機1について説明する。
図1は本発明の最良の形態によるパチスロ機1の外観を示す正面図である。
パチスロ機1の本体中央部には、3個のリール2〜4が回転自在に設けられている。各リール2〜4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはパチスロ機1の正面の表示窓5〜7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。この表示窓5〜7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技価値であるメダルが投入されるメダル投入口8が設けられている。リール2〜4および表示窓5〜7は、複数のシンボルを表示する図柄表示手段を構成している。
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインL2A,L2Bが加わって横3本の入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインL3A,L3Bが加わって5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てが有効化される。なお、以降、有効化された入賞ラインを有効化入賞ラインという。
また、表示窓5〜7の左方には、遊技動作表示器9〜12、BETランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。各表示器9〜12およびBETランプ13〜15は遊技状況に応じて点灯制御され、そのときの遊技状況が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLED(発光ダイオード)からなり、機械内部のメダルカウンタに現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム作動時に、RBゲームの残り入賞可能回数などをデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインにボーナスの作動に対応するシンボルが揃った時などに点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21はメダル投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。液晶表示装置22の左側には十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、1貯留メダル投入ボタン26、2貯留メダル投入ボタン27、および3貯留メダル投入ボタン28が設けられている。十字キー23は、上下左右の4方向の操作を検出して、液晶表示装置22に表示される情報項目を選択する際に使用される。「○」ボタン24は十字キー23によって選択された情報項目を決定するボタンであり、「×」ボタン25は十字キー23によって選択された情報項目をキャンセルするボタンである。また、貯留メダル投入ボタン26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示され、クレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算ボタン29、スタートレバー30および停止ボタン31〜33が設けられている。貯留メダル精算ボタン29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。スタートレバー30が遊技者に操作されることにより各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
また、パチスロ機1の正面下部にはメダル受皿37が設けられている。このメダル受皿37はメダル払出口38から払い出されるメダルを貯めるものである。また、パチスロ機1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部39が設けられており、この配当表示部39の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
各リール2〜4は図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面にはシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらステッピングモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は図3に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。同図(a)に示すように、リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれリールバックランプ47a〜47cが取り付けられている。これらリールバックランプ47a〜47cは、同図(b)に示すように、異なる複数の色を発光するLED47が基板48に取り付けられて構成されており、基板48はランプケース46の背面に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各バックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路89(図5参照)によって点灯制御される。各バックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各バックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
本実施形態によるパチスロ機1の遊技状態には、「一般遊技状態」、「内部当選状態」、および「RB遊技状態」がある。これらの各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、および、ボーナスを成立させることができるか否かにより区別される。
BB1またはBB2のBB(ビッグボーナス)に対応するシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として発生し得る、「RB(レギュラーボーナス)遊技状態」により構成されて350枚をメダルの支払限度として行われる遊技を総称して、以下「BBゲーム」という。「RB遊技状態」は、内部抽選処理(図15,S7)で配当の高い小役が内部当選役として決定される確率が「一般遊技状態」に比べて高く設定されており、単位遊技が12回行われ、または、小役の入賞が8回成立すると終了する。
「内部当選状態」は、BBに内部当選していまだそのボーナスに対応するシンボルの組合せが有効化入賞ラインに表示されていない状態である。BB1またはBB2のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の単位遊技に持ち越され、BB1またはBB2のボーナス・シンボル組み合わせが有効化入賞ラインに停止表示されてBBが実際に成立すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグは、フラグが立てられた単位遊技においてのみ有効であり、その単位遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。
なお、当たり要求フラグを持ち越すとは、内部抽選処理(図15,S7)で決定された内部当選役としての機能を次以降の単位遊技において発揮できるようにすれば足り、種々の態様が適宜可能である。例えば、本実施の形態のように、内部当選役格納領域に格納されているBB1およびBB2のフラグをクリアし、持越役格納領域に格納されているBB1およびBB2のフラグを利用して、内部当選役の機能が発揮されるまで、持ち越すこともできる。また、単位遊技とは、遊技者のスタートレバー30に対する操作に応じてリール2〜4が回転してから、遊技者の停止ボタン31〜33に対する操作に応じてリール2〜4の回転が停止し、この際に有効化入賞ライン上に揃ったシンボルの組合せに応じたメダルの払い出しが行われるまでか、次回のゲームの開始が許可される(次回のゲームが始まる)前までのことである。
図4および図5は、上述したパチスロ機1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
図4に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定するサンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。
プログラムROM65は、各種テーブルやシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。また、プログラムROM65内には図7に示すシンボル組合せテーブルが格納されている。このシンボル組合せテーブルには、配当表示部39に示される各シンボル組合せのシンボルコードや、メダル配当枚数、図7では図示していない、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各表示役を表す表示役判定コード等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、内部当選状態のときに、遊技者にボーナスの作動に係るシンボルの組合せを表示可能であることを示唆するシンボル組合せである。このシンボル組合せテーブルは、リール2〜4の停止制御時、および全リール停止後の表示役検索を行うときに参照される。さらに、プログラムROM65内には、このパチスロ機1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2〜4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(遊技動作表示器9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検出する貯留メダル投入スイッチ26S〜28S、および貯留メダル精算ボタン29の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ29Sがある。スタートスイッチ30Sは、遊技価値であるメダルが投入されたことを条件に、遊技者によるスタートレバー30の開始操作の検出に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段を構成している。マイコン63は、投入された遊技価値と開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段を構成している。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2〜4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、およびマイコン63は、開始信号出力手段により出力された信号に基づいて図柄表示手段により表示されるシンボルの変動を行う図柄変動手段を構成している。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31〜33が押された時に対応するリール2〜4を停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、各表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。
リール停止信号回路78は、遊技者による停止ボタン31〜33の停止操作の検出に基づいて、図柄変動手段により行われるシンボルの変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段を構成している。ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、リール停止信号回路78、およびマイコン63は、当選役決定手段により決定された当選役と停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて、図柄変動手段により行われるシンボルの変動の停止制御を行う停止制御手段を構成している。マイコン63、ホッパー72、メダル検出部72s、ホッパー駆動回路76、および払出完了信号発生回路は、停止制御手段による停止制御の結果所定領域(有効化入賞ライン上)に停止表示されたシンボル組合せに基づいて、遊技者に遊技価値としてメダルを付与する遊技価値付与手段を構成している。
また、マイコン63は、停止制御手段による停止制御の結果、当選役決定手段により決定された第1の特定の当選役(本実施形態ではBB1)もしくは第2の特定の当選役(本実施形態ではBB2)に対応した第1もしくは第2のシンボルの組合せ(本実施形態では“赤7−赤7−赤7”もしくは“青7−青7−青7”のシンボル組合せ)、または遊技価値の投入枚数が所定枚数(本実施形態では1枚)のときには第3のシンボル組合せ(本実施形態では“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せ)が、図柄表示手段の所定領域に停止表示されると、遊技者に有利な特定遊技(本実施形態ではBBゲーム)を発生させる特定遊技発生手段を構成している。停止制御手段は、当選役決定手段により第1の特定の当選役であるBB1が決定された場合には、遊技価値の投入枚数が所定枚数と異なる枚数のときには第1のシンボル組合せ“赤7−赤7−赤7”、遊技価値の投入枚数が所定枚数(本実施形態では1枚)のときには第3のシンボル組合せ“BAR−BAR−BAR”が、それぞれリール停止信号回路78により出力された信号に応じて、図柄表示手段に停止表示される停止制御を行い、当選役決定手段により第2の特定の当選役であるBB2が決定された場合には、遊技価値の投入枚数が所定枚数と異なる枚数(本実施形態では2枚および3枚)のときには第2のシンボル組合せ“青7−青7−青7”、遊技価値の投入枚数が所定枚数(本実施形態では1枚)のときには第3のシンボル組合せ“BAR−BAR−BAR”が、それぞれリール停止信号回路78により出力された信号に応じて、図柄表示手段に停止表示される停止制御を行う。
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図5に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
サブ制御基板62は、メイン制御基板61からの制御信号に基づき所定の演出を行う。サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。
また、マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a〜47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。
また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25がある。
また、I/Oポート87には画像制御ワークRAM98、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)90および音源IC91が接続されている。VDP90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用バッファメモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御ワークRAM98も接続されている。VDP90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
図6〜図11は、メイン制御基板61のプログラムROM65に記憶された各種テーブルを示す図である。
図6は、左,中,右の各リール2〜4の各リール帯44に表された複数種類のシンボルの配置を示すシンボル配置テーブルを概念的に示す図である。シンボル配置テーブルは、後述するメインフローチャート(図15参照)のS17において、表示役を特定する際などに用いられる。シンボル配置テーブルは、左,中,右の各リール2〜4についての“0”〜“20”の各コードナンバー(図柄位置)毎に、“赤7”、“青7”、“リプレイ”、“スイカ”、“ベル”、“チェリー”、“BAR”、および何も描かれていない「ブランク」のシンボルのうちの何れかが対応づけられている。
図7は、シンボル組合せテーブルを概念的に示す図である。
シンボル組合せテーブルは、後述するメインフローチャート(図15参照)のS17において、表示役およびメダル払出枚数を特定する際などに用いられる。シンボル組合せテーブルは、左リール2,中リール3,右リール4について有効化入賞ライン上に表示されたシンボル組合せとメダル払出枚数(配当)と表示役との関係を記憶している。同図において各リール2〜4の欄に表されるシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されると、対応する払出枚数欄に表される枚数および表示役欄に表される表示役が、メダル払出枚数および表示役として特定される。
同図に示すように、“チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合にも「チェリー」の小役が表示役として特定され、4枚が払出枚数として特定される。なお、「ANY」はどのシンボルでもよいことを表す。また、投入枚数は単位遊技に賭けられているメダル枚数のことをいう。また、“ベル−ベル−ベル”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合にも「ベル」の小役が表示役として特定され、15枚が払出枚数として特定される。また、“スイカ−スイカ−スイカ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも「スイカ」の小役が表示役として特定され、8枚が払出枚数として特定される。また、“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも「リプレイ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、その単位遊技で遊技に賭けられた枚数と同じ枚数のメダルが、次の単位遊技で自動投入される。また、“青7−青7−青7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも「BB2」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BBゲームが作動する。また、“赤7−赤7−赤7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも「BB1」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BBゲームが作動する。また、“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚の場合には「BB1」または「BB2」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BBゲームが作動する。また、投入枚数が2枚および3枚の場合には「ハズレ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定される。上記以外のシンボル組合せが有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも「ハズレ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定される。
図8は、内部抽選テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。この内部抽選テーブル決定テーブルは、後述する内部抽選処理(図15,S7)において、内部当選役を抽選する回数を決定する際に用いられる。このテーブルでは、一般遊技状態およびRB遊技状態の各遊技状態毎に、抽選回数、および抽選に用いる内部抽選テーブルの種別を表す数値データが割り当てられている。後述する内部抽選処理では、各遊技状態に対応する内部抽選テーブルを用いて、数値データが表す抽選回数だけ抽選が行われる。一般遊技状態には、抽選回数6回および一般遊技状態用内部抽選テーブルを表すデータが割り当てられており、一般遊技状態中の各単位遊技では、抽選回数として6回、内部抽選テーブルとして一般遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。RB遊技状態には、抽選回数3回およびRB遊技状態用内部抽選テーブルを表すデータが割り当てられており、RB遊技状態中の各単位遊技では、抽選回数として3回、内部抽選処理に用いられる内部抽選テーブルとしてRB遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。
図9は、内部抽選テーブルを概念的に示す図である。
内部抽選テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽選処理(図15,S7)において、内部当選役を抽選する際に用いられる。内部抽選テーブルは、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された0〜65535の所定範囲の乱数を、1回〜6回または1回〜3回の各抽選回数に区分けする数値データを下限値および上限値として記憶している。各抽選回数は各内部当選役に対応づけられており、数値データは各投入枚数毎に記憶されている。各抽選回数には、0〜65535の数値データの中から各数値範囲を規定する上限値および下限値が対で各投入枚数毎に割り当てられており、抽出された乱数値が属する数値範囲に割り当てられた抽選回数および内部当選役が選択される。
同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルは、一般遊技状態中の内部抽選処理(図15,S7)で用いられる。この一般遊技状態用内部抽選テーブルでは、同図(a)に示すように、抽選回数“1”の場合には、投入枚数が1枚および2枚の場合にはそれぞれ下限値0,上限値0、投入枚数が3枚の場合には下限値0,上限値599の数値範囲、内部当選役「チェリー」を表すデータ「00000001」が割り当てられている。投入枚数が1枚および2枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は600/65536である。抽選回数“2”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値2027、投入枚数が2枚の場合には下限値118,上限値3117、投入枚数が3枚の場合には下限値2185,上限値7883の数値範囲、内部当選役「ベル」を表すデータ「00000010」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は2000/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は3000/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は5701/65536である。抽選回数“3”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値28、投入枚数が2枚の場合には下限値118,上限値118、投入枚数が3枚の場合には下限値1785,上限値2184の数値範囲、内部当選役「スイカ」を表すデータ「00000100」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は400/65536である。抽選回数“4”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値2027,上限値11006、投入枚数が2枚の場合には下限値3117,上限値12096、投入枚数が3枚の場合には下限値7884,上限値16863の数値範囲、内部当選役「リプレイ」を表すデータ「000001000」が割り当てられている。投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も当選確率は8980/65536である。抽選回数“5”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値30、投入枚数が2枚の場合には下限値28,上限値37、投入枚数が3枚の場合には下限値1750,上限値1951の数値範囲、内部当選役「BB2」を表すデータ「00010000」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は201/65536である。抽選回数“6”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値1,上限値10、投入枚数が2枚の場合には下限値1,上限値40、投入枚数が3枚の場合には下限値479,上限値678の数値範囲、内部当選役「BB1」を表すデータ「00100000」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は200/65536である。
同図(b)に示すRB遊技状態用内部抽選テーブルは、RB遊技状態中の内部抽選処理(図15,S7)で用いられる。このRB遊技状態用内部抽選テーブルでは、「チェリー」の小役に対応する抽選回数“1”には、投入枚数が1枚の場合に下限値0,上限値0の数値範囲が割り当てられており、抽出された乱数値がこの数値範囲に属すると当選番号1が選択される。当選番号1の当選確率は1/65536である。また、「ベル」の小役に対応する抽選回数“2”には、投入枚数が1枚の場合に下限値1,上限値65534の数値範囲が割り当てられており、当選確率は65534/65536である。また、「スイカ」の小役に対応する抽選回数“3”には、投入枚数が1枚の場合に下限値65535,上限値65535の数値範囲が割り当てられており、当選確率は1/65536である。なお、サンプリング回路70で抽出された乱数がこれらの抽選回数に割り当てられた数値範囲に含まれない場合には、「ハズレ」が内部当選役として決定される。また、「リプレイ」に対応する抽選回数“4”、「BB1」に対応する抽選回数“5”、「BB2」に対応する抽選回数“6”には、数値範囲が割り当てられておらず、このRB遊技状態用内部抽選テーブルが用いられた場合には、「リプレイ」、「BB1」、および「BB2」が内部当選役として選択されることはない。
図10は、停止テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。
停止テーブル決定テーブルは、図15,S8の処理において、左,中,右の各リール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルを決定する際に用いられる。停止テーブル決定テーブルは、各内部当選役と、リール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルとを対応づけるデータを記憶している。
同図に示すように、内部当選役「チェリー」には、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も、「チェリー」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるチェリー用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「ベル」には、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も、「ベル」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるベル用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「スイカ」には、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も、「スイカ」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるスイカ用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「リプレイ」には、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も、「リプレイ」のシンボル組合せを停止表示させることができるリプレイ用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「BB2」には、投入枚数が1枚の場合には、“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができるBAR表示停止テーブル、投入枚数が2枚〜3枚の場合には、“青7−青7−青7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる青7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「BB1」には、投入枚数が1枚の場合には、“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができるBAR表示停止テーブル、投入枚数が2枚〜3枚の場合には、“赤7−赤7−赤7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる赤7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。
図11は、ボーナス作動時テーブルを概念的に示す図である。
このボーナス作動時テーブルは、後述するボーナス作動監視処理(図16)で用いられる。このテーブルは、データの格納領域と、この格納領域に格納されるデータとを対応づけて記憶している。同図に示すように、このテーブルでは、作動中フラグ格納領域には、RB遊技状態を表すRB作動中フラグ、BBゲームを表すBB作動中フラグがデータとして対応づけられている。また、遊技可能回数格納領域にはRB遊技状態中に行える単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数格納領域にはRB遊技状態中に小役の入賞を成立させることができる回数8回を表す数値が、RB作動中フラグに対応するデータとして対応づけられている。また、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域にはBBゲーム中に払い出される上限のメダル枚数350枚を表す数値が、BB作動中フラグに対応するデータとして対応づけられている。
次に、図12〜図14を参照して、メインCPU64が実行する遊技処理に用いられる制御RAM66の格納領域について説明する。
図12は、内部当選役格納領域を概念的に示す図である。
この内部当選役格納領域には、図9に示す内部抽選テーブルを参照して内部抽選処理(図15,S7)で決定された内部当選役の種別を表すデータが格納される。同図に示すように、各内部当選役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示す内部当選役格納領域では、内部当選役が「BB1」を表す“00100000”である場合、内部当選役格納領域のビット0〜ビット4,ビット6,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット5には数値“1”がセットされる。また、内部当選役が「BB2」を表す“000100000”である場合、内部当選役格納領域のビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。また、内部当選役が「リプレイ」を表す“00001000”である場合、内部当選役格納領域のビット0〜ビット2,ビット4〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット3には数値“1”がセットされる。また、内部当選役が「スイカ」を表す“00000100”である場合、内部当選役格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当選役が「ベル」を表す“00000010”である場合、内部当選役格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当選役が「チェリー」を表す“00000001”である場合、内部当選役格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。
図13は、持越役格納領域を概念的に示す図である。
この持越役格納領域には、内部抽選処理(図15,S7)で決定された持越役の種別を表す持越役フラグのデータが格納される。同図に示すように、持越役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、持越役フラグが「BB1」を表す“00100000”である場合、持越役格納領域のビット0〜ビット4,ビット6,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット5には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグが「BB2」を表す“00010000”である場合、持越役格納領域のビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグがセットされていない場合には、持越役格納領域の全てのビット0〜ビット7には数値“0”がセットされる。
図14は、作動中フラグ格納領域を概念的に示す図である。
この作動中フラグ格納領域には、遊技状態を表す作動中フラグのデータが格納される。同図に示すように、作動中フラグ格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、作動中フラグがRB遊技状態を表す“00000001”である場合、作動中フラグ格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがBBゲームを表す“000000010”である場合、持越役格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがセットされていない場合には、持越役格納領域の全てのビット0〜ビット7には数値“0”がセットされる。
次に、図15に示すメインフローチャートを参照して、メイン制御基板61のメインCPU64の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU64は、遊技開始時の初期化処理を行う(図15,S1参照)。具体的には、制御RAM66の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてメインCPU64は、前回のゲームに使用された制御RAM66における指定格納領域のクリア処理を行い(S2)、後述するボーナス作動監視処理を行い(S3)、後述するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S4)。次に、メインCPU64は、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数をサンプリング回路70によって抽出し、抽出した乱数値を乱数値格納領域に格納する(S5)。次に、メインCPU64は、遊技状態監視処理を行い(S6)、続いて、後述する内部抽選処理を行う(S7)。遊技状態監視処理では、RB作動中フラグが“オン”であるときには、RB遊技状態を示す識別子(フラグ)を制御RAM64の所定領域に格納し、RB作動中フラグが“オフ”であるときには、一般遊技状態を示す識別子を制御RAM64の所定領域にセットする。
次に、メインCPU64は、S7の内部抽選処理で決定された内部当選役と単位遊技に賭けられたメダル枚数をカウントする投入枚数カウンタに基づき、今回の単位遊技でリールの停止制御に用いる停止テーブルの決定等をする(S8)。この処理では、例えば持越役と小役といったように内部当選役が2種類ある場合には、リプレイ、BB1・BB2、小役の優先順位で対応する停止テーブルが決定される。続いて、メインCPU64は、スタートコマンドをサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信する(S9)。「スタートコマンド」は、S6で識別した遊技状態、S7の内部抽選処理で抽選した当選役等の情報を含むコマンドである。
続いて、メインCPU64は、前回のリール回転開始から4.1秒が経過しているか否かを判別する(S10)。この判別が“NO”のときは、4.1秒が経過するまで待ち時間消化処理(S11)が行われる。待ち時間消化処理では、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理(ここでは、リール2〜4の回転の開始を待機させる処理)が行われる。
前回のリール回転開始から4.1秒が経過すると、メインCPU64は、全リール2〜4の回転開始を要求すると共に3個の停止ボタン31〜33の押圧操作を有効化して(S12)、全リール2〜4の回転を開始させ、続いて、リール2〜4の回転が定速になっていずれかの停止ボタン31〜33が押圧操作され、有効なストップスイッチが“オン”されたか否かを判別する(S13)。この判別が“NO”である場合には、S13の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”である場合には、次に、メインCPU64は、S8で決定された停止テーブル、内部当選役、および投入枚数カウンタに基づいて該当リール2〜4の停止予定位置を決定する(S14)。
なお、S13の判別では、有効なストップスイッチが“オン”されなくても、リール2〜4の回転開始から30秒が経過した場合にも“YES”にして自動停止する構成とすることができる。また、押圧操作されてストップスイッチが“オン”となった停止ボタン31〜33は無効化される。S14の処理では、原則、S8で決定した停止テーブルに基づいて滑りコマ数を決定するが、リプレイ、BB1・BB2、小役の図示しない優先順位テーブルに記憶されている優先順位で、より適切なシンボルが有効化入賞ライン上に停止表示するように、0コマ〜4コマの範囲の中で滑りコマ数を決定する。
次に、メインCPU64は、リール停止コマンドをサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信し(S15)、有効なストップボタンがあるか否か、つまり、今回の単位遊技において停止操作されていない停止ボタン31〜33があるか否かを判別する(S16)。この判別が“YES”の場合、処理はS13に戻って上述の処理が繰り返される。一方、判別が“NO”の場合、次に、メインCPU64は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、有効化入賞ライン上に停止表示されたシンボル組合せと、投入枚数カウンタとに基づいて、表示役を決定する(S17)。なお、メダルの投入枚数が1枚のときに有効化入賞ライン上に停止表示されたシンボル組合せが“BAR−BAR−BAR”である場合には、内部当選役に基づいて表示役が決定される。例えば、この場合、内部当選役がBB1であるときには表示役としてBB1が決定され、内部当選役がBB2であるときには表示役としてBB2が決定される。
次に、メインCPU64は、「表示役コマンド」をサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信する(S18)。「表示役コマンド」は、有効化入賞ライン上に実際に揃って表示されているシンボルの組合せの種類などを含んだコマンドである。次に、メインCPU64は、メダル払出処理を行う(S19)。この処理では、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿37へ払い出される。
S19の処理を行った後、メインCPU64は、メダルの払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S20)。つまり、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。次に、BB作動中フラグまたはRB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別し(S21)、何れかのフラグが“オン”である場合には、後述するボーナス終了チェック処理を行い(S23)、何れのフラグも“オン”でない場合には、後述するボーナス作動チェック処理を行う(S22)。S23の処理の後、遊技処理はS2に戻って次の新たな単位遊技が開始される。
次に、図16を参照して、図15,S3で行われるボーナス作動監視処理について説明する。
このボーナス作動監視処理では、まず、メインCPU64は、BB作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(図16,S31参照)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、RB作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(S32)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、RB作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(S33)。S31の判別が“NO”の場合、S32の判別が“YES”の場合、または、S33の処理を行った後、ボーナス作動監視処理は終了する。
次に、図17を参照して、図15,S4で行われるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
このメダル受付・スタートチェック処理では、まず、メインCPU64は、投入処理があるか否かを判別する(図17,S41参照)。この処理では、メダルセンサ8Sでメダル投入を検出した場合は、投入処理があったと判別される。また、貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検出した場合は、投入処理があったと判別されると共に、検出した貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sの種別、投入枚数カウンタ、および機械内部にクレジットされているメダル枚数をカウントするクレジットカウンタに基づいて、投入枚数カウンタに加算する値が算出される。この加算する値が“0”になるまでメダル受付・スタートチェック処理は続けられる。S41の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタの値を更新する(S42)。この処理では、投入枚数カウンタの更新が禁止されて、以降にメダルが投入された場合には、投入されたメダル枚数分だけクレジットメダル枚数が更新される。続いて、ベットコマンドをサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信する(S43)。このベットコマンドは、メダル投入口8からのメダル投入または貯留メダル投入ボタン26〜28の操作により単位遊技に賭けられたメダル枚数の情報を含むコマンドである。
次に、メインCPU64は、有効化された入賞ラインの本数を表す有効ラインカウンタに“5”を格納し(S44)、続いて、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別し(S45)、この判別が“NO”の場合には、投入枚数カウンタの値は“3”であるか否かを判別する(S46)。S45またはS46の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタ加算禁止処理を行う(S47)。S41またはS46の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタは“1”以上であるか否かを判別し(S48)、この判別が“YES”の場合には、スタートスイッチはオンである否か、つまり、スタートレバー30の操作に基づくスタートスイッチ30Sからの入力があるか否かを判別する(S49)。S48またはS49の判別が“NO”のときは、処理はS41に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”になると、メダル受付・スタートチェック処理は終了する。
次に、図18を参照して、図15,S7で行われる内部抽選処理について説明する。
この内部抽選処理において、まず、メインCPU64は、内部抽選テーブル決定テーブル(図8)を参照して、上記のS6でセットした遊技状態に基づいて、内部抽選テーブルの種別と抽選回数を決定する(図18,S51参照)。続いて、メインCPU64は、持越役格納領域(図13)にBB1またはBB2のフラグがセットされているか否かを判別し(S52)、判別が“YES”の場合には抽選回数を“4”に変更する(S53)。次に、メインCPU64は、乱数格納領域に格納されている乱数値Rと、抽選回数に応じた下限値Lを比較し(S54)、続いて、乱数値Rは下限値L以上(L≦R)であるか否かを判別する(S55)。この判別が“YES”の場合には、メインCPU64は、乱数格納領域に格納されている乱数値Rと、抽選回数に応じた上限値Hを比較し(S56)、続いて、乱数値Rは上限値H以下(H≧R)であるか否かを判別する(S57)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、抽選回数に応じて内部当選役を特定し(S58)、続いて、特定された内部当選役はBB1またはBB2であるか否かを判別する(S59)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当選役に基づいて持越役格納領域(図13)にそのフラグをセットする(S60)。
S59の判別が“NO”の場合、または、S60の処理の後、メインCPU64は、内部当選役と持越役格納領域の論理和を内部当選役格納領域(図12)に格納する。S55またはS57の判別が“NO”の場合、または、S61の処理の後、メインCPU64は、抽選回数を“1”減算し(S62)、続いて、抽選回数は“0”であるか否かを判別する(S63)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当選役と持越役格納領域(図13)の論理和を内部当選役格納領域(図12)に格納し(S64)、内部抽選処理を終了する。
次に、図19を参照して、図15,S23で行われるボーナス終了チェック処理について説明する。
このボーナス終了チェック処理において、まず、メインCPU64は、RB作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(図19,S71参照)。この判別が“NO”である場合には、メインCPU64は、BBゲーム中に払出可能なメダル枚数350枚をカウントするボーナス終了枚数カウンタの値は“0”であるか否かを判別する(S72)。S71の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、小役の入賞が成立したか否か、つまり、図15,S17の処理で表示役として小役が特定されたか否かを判別する(S73)。この判別が“YES”である場合には、メインCPU64は、上記のボーナス終了枚数カウンタの値は“0”であるか否かを判別する(S74)。この判別が“YES”である場合は、RB作動中フラグや入賞可能回数および遊技可能回数をクリアする等のRB終了時処理を行う(S75)。S72の判別が“YES”の場合、または、S75の処理を行った後、メインCPU64は、BB作動中フラグやボーナス終了枚数カウンタをクリアする等のBB終了時処理を行う(S76)。
S74の判別が“NO”である場合、メインCPU64は、入賞可能回数を“1”減算し(S77)、続いて、入賞可能回数は“0”であるか否かを判別する(S78)。この判別が“NO”の場合、または、S73の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、遊技可能回数を“1”減算し(S79)、続いて、遊技可能回数は“0”であるか否かを判別する(S80)。この判別またはS78の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、上記のRB終了時処理を行う(S81)。S72またはS80の判別が“NO”の場合、または、S76もしくはS81の処理を行った後、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図20を参照して、図15,S22で行われるボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理では、まず、メインCPU64は、表示役は「BB1」または「BB2」であるか否かを判別する(図20,S91)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動時処理を行い(S92)、続いて、持越役格納領域(図13)をクリアする。BB作動時処理では、メインCPU64は、BB作動中フラグをセットすると共にボーナス終了枚数カウンタに350をセットする。S91の判別が“NO”である場合、または、S93の処理が行われた後、ボーナス作動チェック処理は終了する。
本実施形態によるパチスロ機1では、上述のように、停止テーブル決定テーブル(図10)において、内部当選役「BB2」には、投入枚数が1枚の場合には“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができるBAR表示停止テーブル、投入枚数が2枚〜3枚の場合には“青7−青7−青7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる青7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部当選役「BB1」には、投入枚数が1枚の場合には“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができるBAR表示停止テーブル、投入枚数が2枚〜3枚の場合には“赤7−赤7−赤7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる赤7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、シンボル組合せテーブル(図7)において、“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、投入枚数が1枚の場合には「BB1」または「BB2」が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚の場合には「ハズレ」が表示役として特定される。
本実施形態によるパチスロ機1によれば、このように、メダルの投入枚数が2枚または3枚のとき、内部抽選処理(図15,S7)により第1の特定の当選役であるBB1が内部当選役として決定された場合には“赤7−赤7−赤7”のシンボル組合せ、内部抽選処理により第2の特定の当選役であるBB2が内部当選役として決定された場合には“青7−青7−青7”のシンボル組合せが、それぞれ停止ボタン31〜33の操作タイミングに応じて有効化入賞ライン上に停止表示され、BBゲームが発生する。
また、メダルの投入枚数が1枚のときには、内部抽選処理により第1の特定の当選役であるBB1が内部当選役として決定された場合、および、第2の特定の当選役であるBB2が内部当選役として決定された場合のいずれの場合にも、停止ボタン31〜33の操作タイミングに応じて、“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せが有効化入賞ライン上に停止表示され、BBゲームが発生する。このため、メダル技の投入枚数が2枚または3枚のときには、BBゲームが発生する契機となるシンボル組合せが複数あることとなり、内部抽選処理によりBB1またはBB2の何れが内部当選役として決定されたかによって、有効化入賞ライン上に停止表示させることができるシンボル組合せが異なるので、そのシンボル組合せが有効化入賞ライン上に停止表示されるまでに要する単位遊技数を多くすることが出来る一方、メダルの投入枚数が1枚のときにはBB1およびBB2の何れが内部当選役として決定された場合にも“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せが有効化入賞ライン上に停止表示される停止ボタン31〜33の操作を行うことにより、BBゲームを発生させることができ、遊技の難易度の低減を図ることができる。
すなわち、内部当選状態のときには、単位遊技に1枚のメダルを賭けることにより、単位遊技に2枚や3枚のメダルを賭けた場合のようにBB1およびBB2の何れが内部当選役として決定されているのか推測せずに、“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せが有効化入賞ライン上に停止表示されるタイミングを狙って停止ボタン31〜33を操作することにより、対応するシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させて、直ぐにBBゲームを発生させることができる。
なお、上記実施形態の説明では、第1の特定の当選役をBB1、第2の特定の当選役をBB2として本発明を適用した場合について説明した。しかし、例えば、RB遊技状態が作動する契機となるRB1およびRB2を内部当選役として設け、第1の特定の当選役をRB1、第2の特定の当選役をRB2として本発明を適用する構成としてもよい。また、上記実施形態では、単位遊技に賭けられたメダル枚数が1枚の時に第1の特定の当選役であるBB1および第2の特定の当選役であるBB2に対応するシンボル組合せを共通にする構成とした場合について説明した。しかし、第1の特定の当選役および第2の特定の当選役に対応するシンボル組合せが共通になるメダル枚数は任意である。また、単位遊技に賭けられたメダル枚数が1枚の時に、BB1およびBB2に対応するシンボル組合せが“BAR−BAR−BAR”となる場合について説明したが、このシンボル組合せも任意である。