JP4674004B2 - エチレン−酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、「EVOH」という)は、溶融成形性、ガスバリアー性、耐水性、耐油性、非帯電性および機械的強度に優れており、フィルム、シート、容器などの各種包装材料として使用されている。これら包装材料において、成形時に発生する外観不良、例えば着色やフィッシュアイ、肌荒れなどは克服すべき重要な課題の一つである。このため、EVOHの製造工程においていくつかの改良が提案されてきた(例えば、特公昭43−14958号公報、特公昭47−38558号公報、特開昭61−197603号公報、特開平9−71620号公報、特開平11−140136号公報)。
【0003】
一方、製造コスト低減のためには、EVOHの製造工程においても、未反応の原料および使用後の溶媒を回収して再利用することが望ましい。特に、EVOHの商業規模での製造では、メタノールなどのアルコール系溶媒を再利用することは極めて重要である。しかし、回収した溶媒には、共重合、ケン化、精製の各工程で副生する不純物などが含まれている。このため、回収した溶媒を再利用して共重合を行うと、成形時に上記のような外観不良が発生し、成形体の包装材料としての商品価値を低下させるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、回収した溶媒を用いても、成形時の外観不良を抑制できるエチレン−酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、回収した溶媒に含まれるアルデヒド化合物が上記外観不良を誘発していることを突き止め、本発明を完成させた。
【0006】
本発明の第1のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法は、エチレンおよび酢酸ビニルを、アルコール系溶媒中で共重合させるエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法であって、前記アルコール系溶媒の少なくとも一部が、予めアルデヒド低減処理を施した溶媒であることを特徴とする。アルデヒド低減処理としては、例えば固体酸との接触が挙げられる。この製造方法によれば、アルデヒド化合物濃度を低減した溶媒中で共重合を行うことができる。
【0007】
上記第1の製造方法では、アルコール系溶媒の少なくとも一部が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合に使用し、生成物および未反応原料と分離して回収し、アルデヒド低減処理を施した溶媒であることが好ましい。こうして、本発明によれば、目的とするEVOH成形体の品質低下を防止しながら、回収した溶媒を再利用できる。
【0008】
また、上記第1の製造方法では、例えば、1ppm以上500ppm以下(ppmは重量基準、以下同様)、好ましくは150〜500ppmのアルデヒド化合物濃度を有するアルコール系溶媒がアルデヒド低減処理を受ける。固体酸などに接触させて処理したアルコール系溶媒は、100ppm以下のアルデヒド化合物濃度を有することが好ましい。成形時の外観不良を十分に抑制するためには、処理後の溶媒におけるアルデヒド化合物濃度を30ppm以下とすることがより好ましく、5ppm以下とすることがさらに好ましい。
【0010】
上記製造方法では、アルコール系溶媒が、0.1ppm以上10000ppm以下のアセタール化合物濃度を有することが好ましい。
【0011】
本発明は、エチレンおよび酢酸ビニルをアルコール系溶媒中で共重合させて連続してエチレン−酢酸ビニル共重合体を得る製造方法も提供する。この方法では、エチレンと酢酸ビニルとをアルコール系溶媒中で共重合させてエチレン−酢酸ビニル共重合体を得る工程と、このアルコール系溶媒の少なくとも一部を回収する工程と、回収したアルコール系溶媒をアルデヒド低減処理する工程とを含み、アルデヒド低減処理したアルコール系溶媒を共重合に用いるアルコール系溶媒の少なくとも一部として用いながら、連続してエチレン−酢酸ビニル共重合体を得ることを特徴とする。共重合に用いられるアルコール系溶媒には、好ましくは上記記載の程度の濃度で、アセタール化合物が含まれていてもよい。
【0012】
本発明は、EVOHの製造方法も提供する。この製造方法は、上記に記載の方法により得たエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい形態について説明する。
本発明の好ましい一形態では、回収されたアルコール系溶媒に含まれているアルデヒド化合物が、例えば固体酸との接触によりアセタール化される。
【0014】
固体酸としては、アルコール系溶媒に溶解することがなく、表面に酸点を有し、アセタール化触媒として作用しうるものであれば特に制限なく使用できる。固体酸としては、例えば、金属酸化物(例えばAl2O3、V2O5)、硫酸塩(例えばNiSO4、CuSO4)、リン酸塩(例えばAlPO4)、塩化物(例えばAlCl3、CuCl3)などが挙げられる。代表的な固体酸触媒であるゼオライト触媒、シリカアルミナ触媒などを用いてもよい。また、モンモリロナイトなどの鉱物を用いることもできる。しかし、商業規模での実施には、陽イオン交換樹脂が特に適している。
【0015】
陽イオン交換樹脂は、不溶性の固体酸として機能し、大量の液処理と繰り返し使用に適した各種製品も市販されている。陽イオン交換樹脂としては、弱酸性陽イオン交換樹脂を用いてもよいが、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0016】
本発明者が確認したところ、EVOH成形体の外観特性には、エチレンと酢酸ビニルとの共重合に用いるアルコール系溶媒中のアルデヒド化合物の濃度が大きく影響している。この溶媒に存在するアルデヒド化合物の濃度を100ppm以下とすれば、成形体の外観特性を大きく改善することができる。
【0017】
回収したアルコール系溶媒におけるアルデヒド化合物濃度は、回収方法やその他の回収条件によって異なるが、概ね、150〜500ppmの範囲である。回収したアルコール系溶媒を、アルデヒド化合物濃度が100ppm以下、好ましくは30ppm以下、より好ましくは5ppm以下となる程度にまで予め処理すれば、回収した溶媒のみを用いて、上記共重合を行うこともできる。また、回収したアルコール系溶媒におけるアルデヒド化合物濃度が1〜150ppmの範囲の場合においても、アルデヒド化合物濃度をさらに低減させるために、アルコール系溶媒を予め処理することが好ましい。後述するように、EVOHの製造工程では、未反応の酢酸ビニルを回収するために、メタノールなどのアルコール系溶媒が用いられる。この酢酸ビニル回収用アルコール系溶媒を、共重合用アルコール系溶媒とともに回収し、回収した全溶媒についてアルデヒドの低減処理を行えば、共重合用溶媒の全量を、回収・処理したアルコール系溶媒により補うことも可能である。
【0018】
上記のように、本発明の一形態では、アルデヒド化合物の低減処理として、固体酸によるアセタール化が行われる。しかし、本発明の目的は、固体酸との接触以外の手段を用いて、アルデヒド化合物をアセタール化しても達成できる。アセタール化の方法としては、例えば、液体の酸、例えば硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、シュウ酸などのカルボン酸;塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのルイス酸の水溶液と接触させる方法が挙げられる。
【0019】
エチレン−酢酸ビニル共重合体の製造において問題となるアルデヒドとしては、アセトアルデヒドが挙げられる。アセトアルデヒドをメタノールとともにアセタール化すると、ジメチルアセタール(アセトアルデヒドジメチルアセタール)が生成する。
【0020】
以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体の製造とケン化、および溶媒の回収と処理の各工程について、好ましい例を説明する。
エチレンと酢酸ビニルとの共重合には、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バルク重合のいずれを用いてもよいが、溶液重合が好適である。また、連続式、回分式のいずれの方法を採用してもよい。
【0021】
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノールなど炭素数が1〜4のアルコール、特にメタノールが適している。2以上の種類のアルコールを混合した溶媒を用いてもよい。なお、アルコール系溶媒は、アルコールを主成分としている限り、他の微量成分を含んでいても構わない。アルコール系溶媒は、例えば60重量%以上、好ましくは70重量%以上のアルコールを含んでいることが好ましい。
【0022】
触媒としては、ラジカル開始剤であれば特に制限なく使用できる。好ましい触媒としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メチル−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(2−シクロプロピルプロピオニトリル)などのアゾニトリル系開始剤、およびイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエイト、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物系開始剤が挙げられる。
【0023】
なお、エチレンおよび酢酸ビニルとともに、これらと共重合しうる単量体を共存させてもよい。このような単量体としては、▲1▼プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセンなどのα−オレフィン、▲2▼アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸、その塩、その無水物またはモノもしくはジアルキルエステル、▲3▼アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル類、▲4▼アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド類、▲5▼エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルフォン酸などのオレフィンスルフォン酸またはその塩が挙げられる。この他にも、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどを共存させてもよい。ただし、これら第3の単量体は、本発明の作用効果を阻害しない範囲で添加することが好ましい。
【0024】
共重合体におけるエチレン含有率は、20モル%以上70モル%以下が好ましい。エチレン含有率が低すぎると十分な耐水性が得られず、逆に高すぎると十分なガスバリア性が得られないからである。かかる観点から、エチレン含有率は、25〜60モル%がさらに好ましい。もっとも、コート材料などとして用いる場合には、エチレン含有率を20モル%未満としてもよい。
【0025】
重合温度は50℃以上80℃以下が、重合槽内気相部の圧力(エチレン圧)は20〜80kg/cm2がそれぞれ好適である。回分式の場合、反応時間は3〜24時間が適当である。連続式の場合にも、平均滞留時間を同程度とすることが好ましい。重合率は、供給した酢酸ビニルを基準として30〜80%程度が適当である。
【0026】
次いで、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む液(共重合体溶液)に、重合禁止剤を添加し、未反応のエチレンガスを蒸発させて除去し、さらに未反応の酢酸ビニルを追い出す。酢酸ビニルの追い出しは、例えば、ラシヒリングを充填した塔の上部から共重合体溶液を所定速度で連続的に供給するとともに、塔下部からアルコール系溶媒の蒸気を連続的に吹き込むことにより実施できる。吹き込む溶媒としては、溶媒として上記に例示したアルコール、特にメタノールが好適である。このような塔型回収器を用いた酢酸ビニルの追い出しにより、塔頂部からアルコール系溶剤の蒸気とともに未反応酢酸ビニルを取り出し、塔底部から未反応酢酸ビニルを除去した共重合体溶液を得ることができる。
【0027】
塔頂部から取り出した混合液には、未反応酢酸ビニル、吹き込んだアルコール系溶媒とともに、共重合体溶液に含まれていたアルコール系溶媒も含まれている。この混合液は、別の塔型回収器に導入して、水による抽出蒸留を行って酢酸ビニルを分離し(この酢酸ビニルも再利用する)、アルコールと水との混合液として取り出す。さらに、この水/アルコール混合液について分離精製を行うと、アルコール系溶媒を回収できる。
【0028】
回収したアルコール系溶媒には、上記で説明したようにアルデヒド化合物が含まれているため、これをアセタール化する。アセタール化を陽イオン交換樹脂で行う場合には、例えば、ビーズ状の陽イオン交換樹脂を充填した塔に、アルコール系溶媒を投入して通過させればよい。この場合、塔内の温度は、アルコール系溶媒が液体である温度範囲であれば特に制限はなく、通常は室温付近の温度を採用すればよい。また、アルコール系溶媒の塔内滞留時間は、溶媒処理の効率の観点から、1〜30分であることが好ましい。こうして得た回収・処理済み溶媒は、上記共重合の溶媒として再利用される。
【0029】
一方、未反応酢酸ビニルを除去した共重合体溶液にはアルカリ触媒を添加し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸エステル成分をケン化する。ケン化は、連続式、回分式のいずれにより行ってもよい。アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属アルコラートなどを用いることができる。例えば、回分式によりケン化を行う場合、共重合体溶液温度は30℃以上65℃以下が、反応時間は1〜6時間がそれぞれ好適である。なお、共重合体溶液の濃度は10〜50%が適しており、触媒使用量は酢酸エステル成分当たり(酢酸基当たり)0.02〜1.0当量が好適である。こうして得たケン化物(EVOH)には、アルカリ触媒、副成塩類、その他不純物が含まれているため、これらを必要に応じて中和、洗浄する。
【0030】
EVOHのケン化度は、95モル%以上が好ましく、99%モル以上がさらに好ましい。ケン化を十分に行わないと、十分なガスバリア性が得られなくなることがある。もっとも、例えば層間接着性などを改善するために、ケン化度を80〜95モル%程度としてもよい。このケン化度のEVOHは、単独で用いてもよいが、ケン化度を99モル%以上としたEVOHとブレンドして用いてもよい。
【0031】
なお、EVOHのメルトインデックス(MI)は、0.1〜200g/10分が好ましい。ここでは、MIとして、190℃、2160g荷重下での測定値を採用する。ただし、融点が190℃付近または190℃を超えるものは、上記荷重下、融点以上の温度における複数の測定値から、絶対温度の逆数を横軸、MIを縦軸(対数目盛)とする片対数グラフとしてプロットして190℃に外挿した値を用いることとする。
【0032】
こうして得たEVOHは、溶融成形により、フィルム、シート、容器、パイプ、繊維など各種形状へと成形される。溶融成形としては、押出成形、インフレーション法、ブロー成形、溶融紡糸、射出成形などを適用できる。溶融温度は、150〜270℃が好適である。重合度、エチレン含有率、ケン化度などが相違する2種以上のEVOHをブレンドして溶融成形してもよい。また、予め、EVOHに、可塑剤、安定剤、界面活性剤、架橋剤、金属塩、充填剤、各種繊維などの補強剤を添加しても構わない。
【0033】
EVOHには、EVOH以外の熱可塑性樹脂を配合してもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンと炭素数が4以上のα−オレフィンとの共重合体、ポリオレフィンと無水マレイン酸との共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、これらを不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィンなど)、各種ナイロン(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアセタール、変性ポリビニルアルコール樹脂などが挙げられる。
【0034】
また、EVOHと上記に例示したような熱可塑性樹脂とを、例えば共押出しすることにより、積層体として成形してもよい。さらに、EVOHは、紙、プラスチックフィルム、金属箔など基材フィルムとの積層体としてもよく、共押出しコート、溶液コートなどにより、これら基材フィルムの表面にコーティングしても構わない。
【0035】
以上説明したように、本発明は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合を連続して行いながら、アルコール系溶媒を回収し、この溶媒をさらに処理して、上記共重合の溶媒として再利用し、その一方で得られた共重合体からEVOHを製造する形態に特に適している。上記で説明した形態は、エチレンと酢酸ビニルとをアルコール系溶媒中で共重合させてエチレン−酢酸ビニル共重合体を得る工程と、この共重合体を含むアルコール系溶媒にさらにアルコール系溶媒を供給しながら未反応の酢酸ビニルを回収する工程と、この酢酸ビニルとともに回収したアルコール系溶媒から酢酸ビニルを分離する工程と、酢酸ビニルを分離したアルコール系溶媒に含まれるアルデヒド化合物をアセタール化処理する工程とを含んでいる。そして、好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合体を製造する工程において使用する溶媒の全量が、回収・処理したアルコール系溶媒により補われる。
【0036】
ただし、上記で説明した形態は、本発明の一例に過ぎない。本発明は、例えば、アルデヒド化合物が混入、生成しているアルコール系溶媒を初期原料として用いる場合にも適用できる。本発明は、例えば、エチレンと酢酸ビニルとをアルコール系溶媒中で共重合させてエチレン−酢酸ビニル共重合体を製造する工程において、アルコール系溶媒におけるアルデヒド化合物濃度を100ppm以下とし、かつアセタール化合物の濃度を0.1ppm以上10000ppm以下とする形態としても適用できる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0038】
(実施例)
内容量100Lで内部に冷却コイルを備えた攪拌機付き重合槽を用いて、以下の条件でエチレン−酢酸ビニル共重合体の連続共重合を行った。
【0039】
・酢酸ビニル供給量;5.0kg/時
・開始剤 ;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
・開始剤供給量 ;0.3L/時(2.8g/Lのメタノール溶液として)
・重合温度 ;60℃
・重合槽内エチレン圧力;45kg/cm2
・平均滞留時間 ;7時間
・溶媒 ;回収・固体酸処理済みメタノール(詳細は後述)
【0040】
重合槽底部から連続的に抜き出した重合反応液(共重合体溶液)をサンプリングして組成を分析した。結果を以下に示す。
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン含有率34モル%);46重量%
・酢酸ビニル ;32重量%
・エチレン ;8.7重量%
・メタノール ;10重量%
・その他 ;3.3重量%
なお、酢酸ビニル重合率は55%であった。
【0041】
共重合体溶液に重合禁止剤としてβ−ミルセンを加えた後、エチレンをフラッシュ蒸発させて除去した。さらに、エチレンを除去した共重合体溶液を、塔型回収器(棚段塔)の塔上部から導入するとともに、塔下部からメタノール蒸気を吹き込み、塔頂部から未反応の酢酸ビニルをメタノールの一部と共に取り出した。一方、塔底部からはエチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液を取り出した。塔頂部から取り出した混合液の組成は、酢酸ビニル:60重量%、メタノール:40重量%であった。また、塔底部から取り出したメタノール溶液における共重合体の濃度は45重量%であった。
【0042】
塔頂部から取り出した上記混合液から、以下の方法によりメタノールを回収した。
まず、この溶液を別の塔型回収器(棚段塔)に導入し、水で抽出蒸留を行うことによって、塔下部からメタノールと水との混合液を取り出した。この混合液におけるメタノールと水との重量比は、30:70であった。次に、この水/メタノール混合液を別の塔型回収器において分離精製し、メタノールを回収した。
【0043】
さらに、この回収メタノールを陽イオン交換樹脂により処理した。具体的には、回収メタノールを、H+型の強酸性カチオン交換体(ダウケミカル社製:「DOWEX G25」)の充填槽(10L)に1.0kg/時の速度で連続して投入して処理した。
【0044】
こうして、回収・処理済みメタノールを得た。この処理済みメタノールにおけるアルデヒドとアセタールの濃度をガスクロマトグラフィー(検出器:FID))により測定した。その結果、アセタール化合物(主としてジメチルアセタール)の濃度は380ppmであった。また、アルデヒド化合物(主としてアセトアルデヒドが想定される)は検出できなかった。
【0045】
なお、陽イオン交換樹脂で処理する前の回収メタノールについても、同様の濃度測定を行ったところ、アルデヒド化合物(主としてアセトアルデヒド)の濃度は200ppmであった。アセタール化合物は検出できなかった。
【0046】
こうして得た処理済みメタノールと未使用のメタノールとを9:1(重量比)で混合し、この混合液を溶媒として用いて、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の連続共重合をさらに継続して行った。このように、メタノールを回収・処理して溶媒として再利用しながら、上記一連の工程を継続して行って、共重合体のメタノール溶液を連続して製造した。
【0047】
このエチレン−酢酸ビニル共重合体を、以下の工程により、ケン化し、さらに溶融成形した。
まず、上記メタノール溶液100重量部に苛性ソーダ1重量部を加え、110℃、3.5kg/cm2になるようにメタノール蒸気を吹き込みながら共重合体をケン化した。副生する酢酸メチルは、メタノールの一部ととともに留出させて系外へ除去した。こうして得たケン化物(EVOH)溶液に、さらに水−メタノール蒸気を吹き込んで溶媒を留出させ、ポリマー濃度35重量%のEVOH溶液(メタノール/水=65/35、重量比)を得た。
【0048】
次に、このEVOH溶液を2mm径の孔を持つダイスから、5℃の凝固液(メタノール/水=10/90:重量比)中に吐出してストランド状に凝固させ、カッターで切断して長さ2.5〜3.5mmのペレットを得た。このペレットを、ペレット1重量部に対して15重量部の水を用いて洗浄し、脱液した。さらに、洗浄したペレットを、酢酸およびリン酸二水素ナトリウムの水溶液で処理し、脱液し、乾燥した。こうして、ケン化度99.5モル%、MI2.1g/10分(荷重2160g、温度190℃)のEVOHペレットを得た。
【0049】
このEVOHペレットを以下の方法で製膜して、厚さ30μmの単層フィルムを得た。
・形式 ;単軸押出機(ノンベントタイプ)
・L/D ;20
・口径 ;60mmφ
・スクリュー ;一条フルフライトタイプ、表面窒化鋼
・スクリュー回転数;40rpm
・ダイス ;300mm幅コートハンガーダイ
・リップ間隙 ;0.3mm
・シリンダー(C1〜C3)、ダイ温度設定
C1/C2/C3/ダイ;195/230/230/230(℃)
【0050】
製膜開始1時間経過後のフィルムにおけるフィッシュアイ(肉眼で確認できる約150μm以上のもの)を数えた。フィッシュアイは、1.0m2あたりに換算して10個/m2未満であった。また、巻き取ったフィルムの端面を観察したところ、無色であった。
【0051】
(比較例)
溶媒として、陽イオン交換樹脂により処理していない回収メタノールを用いた点を除いては、上記実施例と同様にして、重合、ケン化、ペレット化、フィルム製膜の各工程を行い、厚さ30μmの単層フィルムを得た。
【0052】
実施例と同様にしてフィッシュアイを数えたところ、フィッシュアイは、1.0m2あたりに換算して約150個/m2発生していた。また、巻き取ったフィルムの端面を観察したところ、黄色に着色していた。
【0053】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、回収したアルコール系溶媒を共重合用溶媒として用いても、最終製品である成形体の外観不良を抑制できる。製品の品質を維持しながら、製造コストの低減のみならず資源の有効利用も実現する本発明は、当該技術分野において大きな利用価値を有するものである。
Claims (11)
- エチレンおよび酢酸ビニルを、アルコール系溶媒中で共重合させるエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法であって、前記アルコール系溶媒の少なくとも一部が、予めアルデヒド低減処理を施した溶媒であることを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルデヒド低減処理が、固体酸との接触である請求項1に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- 固体酸が陽イオン交換樹脂である請求項2に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルコール系溶媒の少なくとも一部が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合に溶媒として使用し、生成物および未反応原料と分離して回収し、アルデヒド低減処理を施した溶媒である請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルデヒド低減処理を施す前のアルコール系溶媒が、1ppm以上500ppm以下のアルデヒド化合物濃度を有する請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルデヒド低減処理を施したアルコール系溶媒が、100ppm以下のアルデヒド化合物濃度を有する請求項1〜5のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルデヒド低減処理を施したアルコール系溶媒が、30ppm以下のアルデヒド化合物濃度を有する請求項6に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルコール系溶媒がアセタール化合物を含む請求項1〜7のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- アルコール系溶媒が、0.1ppm以上10000ppm以下のアセタール化合物濃度を有する請求項8に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- エチレンおよび酢酸ビニルをアルコール系溶媒中で共重合させて連続してエチレン−酢酸ビニル共重合体を得る前記共重合体の製造方法であって、エチレンと酢酸ビニルとをアルコール系溶媒中で共重合させてエチレン−酢酸ビニル共重合体を得る工程と、前記アルコール系溶媒の少なくとも一部を回収する工程と、回収したアルコール系溶媒をアルデヒド低減処理する工程とを含み、アルデヒド低減処理したアルコール系溶媒を共重合に用いるアルコール系溶媒の少なくとも一部として用いながら、連続してエチレン−酢酸ビニル共重合体を得ることを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法により得たエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造方法。
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