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JP4673503B2 - グロープラグ - Google Patents

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JP4673503B2
JP4673503B2 JP2001173121A JP2001173121A JP4673503B2 JP 4673503 B2 JP4673503 B2 JP 4673503B2 JP 2001173121 A JP2001173121 A JP 2001173121A JP 2001173121 A JP2001173121 A JP 2001173121A JP 4673503 B2 JP4673503 B2 JP 4673503B2
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信行 堀田
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啓之 鈴木
正也 伊藤
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン予熱用のグロープラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなグロープラグとして、筒状の主体金具の先端部内側に、棒状のセラミックヒータの先端部を突出させる形で配置したものが広く使用されている。セラミックヒータへの通電は、主体金具の後端部に設けられた金属軸(電源に接続される)と、該金属軸及びセラミックヒータを接続する金属リード部を介して行われる。従来のグロープラグにおいてセラミックヒータと金属リード部との接続は、例えば特開平10−205753号公報あるいは特開2000−356343号公報に開示されているように、金属リード部の先端部をコイル状に形成し、ヒータ端子が露出形成されたセラミックヒータの後端部をその内側に挿入して、両者をろう付けすることにより行われてきた。また、セラミックヒータの他方の端子を、金属リングを介して主体金具に接続し、グロープラグが取り付けられるエンジンブロックを介して接地する構造も多く採用されているが、この金属リングもまた、ろう付けによりセラミックヒータに接合されている。
【0003】
しかしながら、ろう付けによる接合形態は、ろう材を挟み込む形で被接合材を組み立てる工程や、ろう材を溶融させる加熱工程など工数が多いため能率が悪い欠点がある。また、セラミックと金属リードあるいは金属リング等の金属部材の接合であるため、高価な活性ろう材を使用しなければならず、さらにろう付けのための加熱温度や雰囲気等も調整が微妙であり、前記した工数増大の問題とも相俟って製造コストの高騰につながりやすい。そこで、特開2000−356343号公報には、セラミックヒータの接地側端子への金属リングの組付けを焼き嵌めにより行なう方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−356343号公報においては、筒状の金属リングの後端部がセラミックヒータの後端縁よりも後方に延出する構成となっており、セラミックヒータの後端部外周面の全体が金属リングに覆われている。この場合、ヒータ外周面への金属リードの接合を行なうことができないので、ヒータ後端面から金属リードを延出させる形とならざるを得ない。しかし、この構成は、セラミックヒータの金属リードの接続部を別焼結体(あるいは成形体)として形成するか、成形体中に金属リードの端部を埋設してセラミックヒータの焼結を行なわなければならない。前者の方法では、金属リードの接続部を別焼結体とする分だけ工数が余分にかかり、後者の方法では、金属リードを、セラミックと同時焼成が可能なW等の高価な高融点金属により構成しなければならず、いずれも製造コストの高騰につながる問題がある。
【0005】
本発明の課題は、金属リードのセラミックヒータへの組付けが簡便であり、ひいては安価に製造可能なグロープラグを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の課題を解決するために、本発明のグロープラグは、
棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設され、また、抵抗発熱体に通電するための第一ヒータ端子が自身の後端部外周面に露出形成されたセラミックヒータと、
筒状に形成されるとともに、セラミックヒータを、後端部及び先端部をそれぞれ軸線O方向において突出させる形で自身の内側に保持するヒータ保持リングと、
内燃機関への取付部が外周面に形成され、ヒータ保持リングに結合される筒状の主体金具と、
第一ヒータ端子を覆う形でセラミックヒータの後端部外周面に圧入による締り嵌め状態にて取り付けられることにより、第一ヒータ端子と直接導通する金属製の第一端子リングと、
一端が第一端子リングに結合された金属リード部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記本発明のグロープラグの構成では、主体金具が一体化されるヒータ保持リングよりも後方側に、第一ヒータ端子が形成されたセラミックヒータの後端部を突出させ、そのセラミックヒータの後端部外周面に第一端子リングを圧入による締り嵌めにより配置し、ここに金属軸への導通を取るための金属リード部を接合する。これにより、金属リードのセラミックヒータへの組付け部分から、工数を要する金属/セラミックのろう付け構造を排除できる。また、圧入による締り嵌めにより取り付けられた第一端子リングに金属リード部を接合するだけなので、特開2000−356343号公報のように金属リード部をセラミックヒータへ埋め込み接合するといった面倒な工程も不要である。このように、本発明のグロープラグの構成によると、金属リードのセラミックヒータへの組付けを簡便に行なうことができ、ひいては安価に製造可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のグロープラグの一例を、その内部構造とともに示すものである。また、図2は、その要部を拡大して示すものである。該グロープラグ50は、セラミックヒータ1とこれを保持するヒータ保持リング3、及びこれに結合された主体金具4を有する。セラミックヒータ1は棒状の形態を有し、自身の先端部2に抵抗発熱体11が埋設されている。また、抵抗発熱体11に通電するための第一ヒータ端子12aが自身の後端部外周面に露出形成されている。ヒータ保持リング3は筒状に形成され、セラミックヒータ1を、後端部及び先端部2をそれぞれ軸線O方向において突出させる形で自身の内側に保持する。主体金具4は、ヒータ保持リング3に同軸的に結合される筒状に形成されている。
【0009】
次に、主体金具4の外周面には、図示しないエンジンブロックにグロープラグ50を固定するための、取付部としてのねじ部5が形成され、後端部には金属軸6が取り付けられている。該外金属軸6は棒状の形態をなし、主体金具4の後端部内側に軸線O方向に挿入されるとともに、該軸線O方向において自身の先端面6fがセラミックヒータ1の後端面2rと対向する形で配置されている。他方、セラミックヒータ1の後端部外周面には、第一ヒータ端子12aと導通する金属製の第一端子リング14が、締り嵌め状態にて該第一ヒータ端子12aを覆うように取り付けられている。そして、金属軸6と第一ヒータ端子12aとは、一端が第一端子リング14に結合され、他端が金属軸6に結合された金属リード部17により、電気的に接続されている。金属リード部17はこの第一端子リング14に金属/金属接合により取り付けられるので、金属/セラミックのろう付け構造や、金属リード部17のセラミックヒータ1への埋め込み接合といった、工数を要する複雑な構造が排除され、安価に製造可能である。また、第一端子リング14をセラミックヒータ1に締り嵌めにより嵌合させるので、ろう付けによる従来構造のようにろう材層が介在せず、金属軸6と第一端子リング14との同軸度を確保しやすい。これにより、金属リード部17と、金属軸6あるいは第一端子リング14との接合面にずれ等を生じにくくなり、ひいては良好で高強度の接合部を形成できる。
【0010】
セラミックヒータ1の外周面には、軸線O方向において第一ヒータ端子12aよりも前方側に、抵抗発熱体11に通電するための第二ヒータ端子12bが露出形成されている。そして、該第二ヒータ端子12bを覆うとともにこれと導通する円筒状の第二端子リング3が、セラミックヒータ1の後端部を自身の後方側に突出させた状態にて、該セラミックヒータ1の外周面に締り嵌め状態にて取り付けられている。
【0011】
この構成により、セラミックヒータ1へ通電するための2つのヒータ端子12a,12bのいずれに対しても、端子リング14,3が締り嵌め状態にて取り付けられ、グロープラグの組立構造の一層の簡略化が図られている。
【0012】
次に、第二ヒータ端子12bは、軸線O方向において、第一ヒータ端子12aよりも前方側に配置され、第二端子リング3がヒータ保持リングに兼用されるとともに、該第二端子リング3に主体金具4が取り付けられている。この構成によると、第二端子リング3がヒータ保持リングに兼用されるので、部品点数が削減され、本発明のグロープラグをより安価に提供できる。
【0013】
主体金具4は、具体的には、該第二端子リング3(ヒータ保持リング)の外周面に取り付けられている。これによると、主体金具4とセラミックヒータ1との間に介挿された第二端子リング3をスペーサとすることで、該第二端子リング3よりも後方側に突出させたセラミックヒータ1の後端部外周面と、主体金具4のヒータ保持面4aよりも後方側の内周面との間に適度な隙間を形成することができる。これにより、セラミックヒータ1の後端部に第一端子リング14を配置することが一層容易となる。
【0014】
なお、主体金具4の第二端子リング3(ヒータ保持リング)に対する結合形態はこれに限られるものではない。例えば、図8においては、第二端子リング3の後端部に形成された拡径部3aの内側に主体金具4の前端部を嵌合させ、その嵌合部分を締り嵌め嵌合あるいは溶接等により結合している。また、図9に示す態様では、第二端子リング3(ヒータ保持リング)の後端部外周面に主体金具4の前端部内周面を嵌合させるとともに、主体金具4の前端面を、第二端子リング3の外周面に形成された突出部(本実施形態では周方向の鍔状部である)の後端面に当接させることで、位置決めを図るようにしている。
【0015】
また、図7に示すように、第二端子リング3(ヒータ保持リング)に相当する部分を主体金具4と一体形成し、その内周面4aにおいてセラミックヒータ1の外周面を、締り嵌め嵌合により直接保持させる構成を採用することも可能である。
【0016】
次に、主体金具4と第二端子リング3との組み付け形態については、例えば両者の内外周面の隙間を充填する形でろう付けするか、あるいは主体金具4の先端側開口内縁と第二端子リング3の外周面とを全周レーザー溶接する形で固定するようにしてもよいが、本実施形態では、主体金具4も第二端子リング3(ヒータ保持リング)の外周面に締り嵌め状態にて取り付けるようにしている。これにより、グロープラグ50の組立工程を一層簡略化することができる。また、主体金具4のヒータ保持リングを第二端子リング3とする本態様では、該第二端子リング3に対する嵌合面が、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合面と重なる形となるので、セラミックヒータ1に対する第二端子リング3の緊束力に主体金具4の緊束力が重畳され、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合の気密性を一層高めることができる。
【0017】
セラミックヒータ1への各端子リング14,3の組み付けは、例えば図4に示すように、個々の端子リング14あるいは3をセラミックヒータ1に対し、端部から軸線方向に挿入しつつ圧入する方法で組み付けることができる。なお、圧入に代えて焼き嵌めを用いてもよい。このうち、第一端子リング14については、第一ヒータ端子12aとの導通が確保できる程度の緊束力が得られればよい。他方、第二端子リング3については、第二ヒータ端子12bとの導通確保に加え、嵌合面における気密性を確保する必要があることから、第一端子リング14よりは強い緊束力が求められる。いずれも、室温ではもちろん、各部に熱膨張が生ずるセラミックヒータ1の温度上昇時においても、必要十分な緊束力が確保されていることが重要である。一般に、セラミックと金属を比較した場合、インバーなどの特殊な合金を除けば、金属のほうが線膨張係数が高く、端子リング14,3は昇温時には緊束力が緩みやすくなる傾向にある。
【0018】
この場合、リングの材質や肉厚tによっても昇温時に確保される緊束力のレベルは異なるが、図5に示すように、セラミックヒータ1から第一端子リング14あるいは第二端子リング3を取り外した分解状態において、第一端子リング14の内径をd1、同じく該分解状態における第一ヒータ端子12aの形成位置でのセラミックヒータ1の外径をd2として、d2−d1(以下、第一端子リング14の分解後締め代という:本明細書では、室温状態での値を意味する)が、8μm以上であって第一端子リング14の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%以下の範囲に調整されていることが望ましい。また、セラミックヒータ1から第二端子リング3を取り外した分解状態において、第二端子リング3の内径をd1’、同じくセラミックヒータ1の外径をd2’として、d2’−d1’(以下、第二端子リング3の分解後締め代という:本明細書では、室温状態での値を意味する)も同様に、8μm以上であって第二端子リング3の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%以下の範囲に調整されていることが望ましい。
【0019】
上記分解後締め代は、セラミックヒータ1から取り外したときのリング14,3の弾性復帰量、つまり、リング14,3によるセラミックヒータ1への弾性緊束力を反映したパラメータと見ることができる。該分解後締め代が8μm未満では、前記温度範囲にリング3あるいは4が昇温したとき、必要な緊束力が確保できなくなる。例えば、第一端子リング14においては第一ヒータ端子12aとの接触抵抗の増大が、第二端子リング3においては第一ヒータ端子12bとの接触抵抗の増大が、具体的な不具合として発生することにつながる。他方、分解後締め代が、第一端子リング14あるいは第二端子リング3の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%(例えば、該外径が3.5mmの場合、70μm)を超えるとセラミックヒータ1に過剰な緊束力が作用し、割れやクラック等の発生につながる場合がある。なお、リング3,14の肉厚が小さい場合は、リング自体の塑性変形量が増加するため、分解後締め代を上記上限値以上に設定することが本質的に不可能な場合がある。なお、上記分解後締め代d2−d1あるいはd2’−d1’は、より望ましくは15〜40μmの範囲に調整するのがよい。また、同じ分解後締め代の値であっても、弾性緊束力の値を高める観点においてはリングの肉厚が大きい方がより有利である。
【0020】
第一端子リング14及び第二端子リング3の材質としては、高温強度と材料コストとのバランスを考慮して、一定以上の硬さ及び耐熱性を有したFe系合金を使用することが望ましい。特に、分解後締め代を高めて弾性緊束力を十分に確保するためには、ビッカース硬さ(JIS:Z2244(1998)に規定の方法により荷重10Nにて測定した値)Hvが170以上(望ましくは350以上)のFe系合金の使用が推奨される。このようなFe系合金として、SUS630あるいはSUS631等の析出硬化系ステンレス鋼を好適に使用できる。例えばSUS630は、JISG4303(1988)に規定されたH900、H1025、H1075あるいはH1105のいずれかの熱処理により時効析出硬化させることができ、特にH900処理を行ったものはHv350以上を確保できる。他方、SUS631は同規格のTH1050あるいはRH950の熱処理により時効析出硬化させることができ、いずれもHv350以上を確保できる。また、硬さの点では若干劣るが、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼を使用することもできる。
【0021】
なお、より高い耐熱性を確保し、また、高温での緊束力低下をさらに抑制することが要求される場合には、鉄基超耐熱合金(例えばインコロイ909(インコ社の商品名))の時効硬化品、Ni基超耐熱合金(例えばワスパロイ(ユナイテッド テクノロジー社の商品名))の時効硬化品、あるいは非時効硬化型のNi基耐熱合金(インコネル625(インコ社の商品名))の加工硬化品等を使用することも可能である。ただし、これらの材質は高価であり、グロープラグの通常の使用環境であって、第一端子リング14の到達温度が50〜200℃程度、第二端子リング3の到達温度が500〜700℃までの範囲に留まる場合は、前記した析出硬化型ステンレス鋼など、Ni、Cr、Cu、NbあるいはAlなど、マトリックス固溶強化あるいは析出物形成のために添加する合金元素の合計含有量が、50質量%以下の範囲に制限されたFe系合金にて構成することが望ましい。ただし、これらの合計含有量は、高温強度あるいは耐食性確保の観点から、20質量%以上は添加されていることが望ましい。
【0022】
図2に示すように、金属リード部17は、金属軸6と第一端子リング14との間で屈曲した形で配置されている。これにより、セラミックヒータ1の発熱により加熱/冷却サイクルが加わった場合でも、金属リード部17は、その屈曲部分で膨張/収縮を吸収することができ、ひいては金属リード部17と第一端子リング14との接合部に過度の応力が集中して接触不良や断線等の不具合が生ずることを防止できる。他方、金属リード部17と金属軸6との接合を容易にかつ強固に行なうために、金属リード部17の金属軸6との接合端部が金属軸6の外周面先端部に対し、平面状の接合面をもって結合されている。例えば、金属リード部17と金属軸6とを抵抗溶接により接合する場合、接合面を平面状としておくことは、抵抗溶接時の加圧力を均等に付加し、欠陥の少ない溶接部を形成する上でも有利となる。
【0023】
他方、金属リード部17と第一端子リング14との接合は、第一端子リング14をセラミックヒータ1に圧入等により組み付ける際に邪魔とならないように、先に第一端子リング14をセラミックヒータ1に組み付けておいてから、その組み付けられた第一端子リング14の例えば外周面に金属リード部17の末端部を接合することが望ましい。この場合、その接合方法としては、抵抗溶接を採用することができる。
【0024】
次に、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に抵抗発熱体11が埋設された棒状のセラミックヒータ素子として構成されている。本実施形態においては、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に導電性セラミックからなるセラミック抵抗体10が埋設されたものとして構成されている。セラミック抵抗体10は、セラミックヒータ1の先端部に配置される第一導電性セラミックからなり、抵抗発熱体として機能する第一抵抗体部分11と、各々該第一抵抗体部分11の後方側において、セラミックヒータ1の軸線O方向に延伸する形で配置され、先端部が第一抵抗体部分11の通電方向における両端部にそれぞれ接合されるとともに、第一導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二導電性セラミックからなる1対の第二抵抗体部分12,12とを有する。そして、セラミック抵抗体10の1対の第二抵抗体部分12,12には、それぞれ軸線O方向における互いに異なる位置に分岐部が形成され、それら分岐部の、セラミックヒータ1の表面への露出部が、それぞれ第一ヒータ端子12a及び第二ヒータ端子12bを形成してなる。
【0025】
なお、抵抗発熱体11への通電は、例えば図6に示すように、セラミック基体13中に埋設されるW等の高融点金属線材からなる埋設リード線18,19を介して行なうこともできる。この場合、第一ヒータ端子は埋設リード線18の、また第二ヒータ端子は埋設リード線19の、各露出部18a及び19aとして形成される。
【0026】
次に、セラミック基体13を構成する絶縁性セラミックとして、本実施形態では窒化珪素質セラミックが採用されている。窒化珪素質セラミックの組織は、窒化珪素(Si)を主成分とする主相粒子が、後述の焼結助剤成分等に由来した粒界相により結合された形態のものである。なお、主相は、SiあるいはNの一部が、AlあるいはOで置換されたもの、さらには、相中にLi、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶したものであってもよい。
【0027】
窒化珪素質セラミックには、周期律表の3A、4A、5A、3B(例えばAl)及び4B(例えばSi)の各族の元素群及びMgから選ばれる少なくとも1種を前記のカチオン元素として、焼結体全体における含有量にて、酸化物換算で1〜10質量%含有させることができる。これら成分は主に酸化物の形で添加され、焼結体中においては、主に酸化物あるいはシリケートなどの複合酸化物の形態にて含有される。焼結助剤成分が1質量%未満では緻密な焼結体が得にくくなり、10質量%を超えると強度や靭性あるいは耐熱性の不足を招く。焼結助剤成分の含有量は、望ましくは2〜8質量%とするのがよい。焼結助剤成分として希土類成分を使用する場合、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを用いることができる。これらのうちでもTb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybは、粒界相の結晶化を促進し、高温強度を向上させる効果があるので好適に使用できる。
【0028】
次に、セラミック抵抗体10を構成する第一抵抗体部分11及び第二抵抗体部分12,12は、前記した通り電気抵抗率の異なる導電性セラミックにて構成されている。両導電性セラミックの電気抵抗率を互いに異なるものとする方法は特に限定されず、例えば、
▲1▼同種の導電性セラミック相を用いつつ、その含有量を互いに異ならせる方法;
▲2▼電気抵抗率の異なる異種の導電性セラミック相を採用する方法;
▲3▼▲1▼と▲2▼の組合せによる方法;
等、種々例示できるが、本実施形態では▲1▼の方法を採用している。
【0029】
導電性セラミック相としては、例えば、炭化タングステン(WC)、二珪化モリブデン(MoSi)及び二珪化タングステン(WSi)等、周知のものを採用できる。本実施形態ではWCを採用している。なお、セラミック基体13との線膨張係数差を縮小して耐熱衝撃性を高めるために、セラミック基体13の主成分となる絶縁性セラミック相、ここでは窒化珪素質セラミック相を配合することができる。従って、絶縁性セラミック相と導電性セラミック相との含有比率を変化させることにより、抵抗体部分を構成する導電性セラミックの電気抵抗率を所望の値に調整することができる。
【0030】
具体的には、抵抗発熱部をなす第一抵抗体部分11の材質である第一導電性セラミックは、導電性セラミック相の含有率を10〜25体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が25体積%を超えると、導電率が高くなりすぎて十分な発熱量が期待できなくなり、10体積%未満になると逆に導電率が低くなりすぎ、同様に発熱量が十分に確保できなくなる。
【0031】
他方、第二抵抗体部分12,12は、その第一抵抗体部分11に対する導通経路となるものであり、その材質である第二導電性セラミックは導電性セラミック相の含有率を15〜30体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が30体積%を超えると焼成による緻密化が困難となり、強度不足を招きやすくなるほか、エンジン予熱のために通常使用される温度域に到達しても電気抵抗率の上昇が不十分となり、電流密度を安定化させるための自己飽和機能が実現できなくなる場合がある。他方、15体積%未満では第二抵抗体部分12,12での発熱が大きくなりすぎて、第一抵抗体部分11の発熱効率が悪化することにつながる。本実施形態では、第一導電性セラミック中のWCの含有率を16体積%(55質量%)、第二導電性セラミック中のWCの含有率を20体積%(70質量%)としている(残部いずれも窒化珪素質セラミック(焼結助剤含む)。
【0032】
本実施形態においてセラミック抵抗体10は、第一抵抗体部分11がU字形状をなし、そのU字底部がセラミックヒータ1の先端側に位置するように配置され、第二抵抗体部分12,12は、該U字形状の第一抵抗体部分11の両端部からそれぞれ軸線O方向に沿って後方に延伸する、互いに略平行な棒状部とされている。
【0033】
セラミック抵抗体10において第一抵抗体部分11は、動作時に最も高温となるべき先端部11aに対して電流を集中するために、該先端部11aを両端部11b、11bよりも細径としている。そして、第二抵抗体部分12,12との接合面15は、その先端部11aよりも径大となった両端部11b、11bに形成されている。
【0034】
なお、図6のように、埋設リード線18,19をセラミック中に配置する構造では、高温下でヒータ駆動用の電圧を印加したときに、埋設リード線18,19を構成する金属原子が、その電界勾配による電気化学的な駆動力を受けてセラミック側に強制拡散する、いわゆるエレクトロマイグレーション効果によって消耗し、断線等を生じやすくなる場合がある。しかし、図2の構成では埋設リード線が廃止されていることから、上記エレクトロマイグレーション効果の影響を本質的に受けにくい利点がある。
【0035】
次に、図1に示すように、主体金具4の後端部内側には、前述の通り、セラミックヒータ1に電力を供給するための金属軸6が主体金具4と絶縁状態にて配置されている。本実施形態では、金属軸6の後端側外周面と主体金具4の内周面との間にセラミックリング31を配置し、その後方側にガラス充填層32を形成して固定する形としている。なお、セラミックリング31の外周面には、径大部の形でリング側係合部31aが形成され、主体金具4の内周面後端寄りに、周方向段部の形で形成された金具側係合部4eに係合することで、軸線方向前方側への抜け止めがなされている。また、金属軸6のガラス充填層32と接触する外周面部分には、ローレット加工等による凹凸が施されている(図では網掛けを描いた領域)。さらに、金属軸6の後端部は主体金具4の後方に延出し、その延出部に絶縁ブッシュ8を介して端子金具7がはめ込まれている。該端子金具7は、周方向の加締め部9により、金属軸6の外周面に対して導通状態で固定されている。
【0036】
グロープラグ50は、主体金具4の取付部5において、セラミックヒータ1の先端部2が燃焼室内に位置するようにディーゼルエンジンに取り付けられる。そして、端子金具7を電源に接続することで、金属軸6→金属リード17→第一端子リング14→セラミックヒータ1→第二端子リング3→主体金具4→(エンジンブロックを介して接地)の順序で電流が流れ、セラミックヒータ1の先端部2が発熱して、燃焼室内の予熱を行なうことができる。
【0037】
以下、グロープラグ50の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、セラミック抵抗体10となるべき抵抗体粉末成形部34を、射出成形により作成する。また、セラミック基体13を形成するための原料粉末を予め金型プレス成形することにより、上下別体に形成された基体成形体としての分割予備成形体36,37を用意しておく。これら分割予備成形体36,37には、上記抵抗体粉末成形部34に対応した形状の凹部37a(分割予備成形体36側の凹部は図面に表れていない)をその合わせ面に形成しておき、ここに抵抗体粉末成形部34を収容して分割予備成形体36,37を上記合わせ面において嵌め合わせ、さらにプレス・圧縮することにより、図6(b)に示すように、これらが一体化された複合成形体39を作る。
【0038】
こうして得られた複合成形体39を脱バインダ処理後、ホットプレス等により1700℃以上、例えば約1800℃前後で焼成することにより、焼成体とし、さらに外周面を円筒状に研磨にすればセラミックヒータ1が得られる。そして、図4に示すように、該セラミックヒータ1に第一端子リング14及び第二端子リング3を例えば圧入により締り嵌め嵌合させ、さらに金属リード部17及び主体金具4などの必要な部品を組み付ければ、図1に示すグロープラグ50が完成する。
【0039】
上記実施形態のグロープラグ50においては、セラミックヒータ1への通電経路が、第二ヒータ端子12bを主体金具4を介してエンジンブロックに接地する形で形成されていたが、主体金具4を通電経路形成に関与させない形で設けることもできる。図10に示すグロープラグ150はその一例を示すもので、主体金具4は、第一ヒータ端子12a,18a及び第二ヒータ端子12b,18bのいずれとも電気的に絶縁された形にてセラミックヒータ1を保持するものとされる。このように構成すると、セラミックヒータ1を含む電気回路系統の設計に柔軟性が付与され、グロープラグを用いた種々の付加機能回路を、随時切り換えて使用することが容易となる。
【0040】
主体金具4をセラミックヒータ1と絶縁するためには、以下のような構成を採用すると好都合である。すなわち、図10に示すように、セラミックヒータ1の外周面に対し、軸線O方向において第二端子リング3’よりも前方側に、該第二端子リング3’とは別体のヒータ保持リング300を取り付け、主体金具4を該ヒータ保持リング300に取り付けるようにする。第二端子リング3’には、樹脂等からなる絶縁被覆16aに覆われた第二金属リード部16の前端部が抵抗溶接等により結合されている。他方、第一端子リング14には、図2に同様に金属軸6との電気的結合を取るための金属リード部17の前端部が結合されている。第二金属リード部16は、これら金属リード部17、金属軸6及び主体金具4とは絶縁された状態で、主体金具4の後端に導かれ、電気的な取り出し部を形成する。これにより、図示しない電源から、金属軸6、金属リード部17、第一端子リング14、抵抗発熱体10、第二端子リング3’、金属リード部16を経て通電がなされる。
【0041】
上記のグロープラグ150においては、抵抗発熱体と一体化され、かつ自身の表面の一部をセラミックヒータの表面にイオン電流検出面として露出させるイオン電流検出電極部15が設けられている。イオン電流検出電極部15は、耐食性導電性材料、例えばPtないしその合金等の貴金属にて構成することができる。グロープラグ150は、エンジンの暖機が完了するまではヒータ1の通電発熱が継続されるが、暖機完了後には基本的に用済みとなる。そこで、上記のような構造付加により、グロープラグ150にをイオン電流検出プローブとして流用する工夫が図られている。エンジン始動時においては、抵抗発熱体10を発熱用の電源に接続して通電発熱させることにより暖機を行なう一方、暖機が終了した後は、イオン電流発生用に電源及び通電経路の切り換えを行ない、接地されたエンジンブロック中の燃焼室内面とイオン電流検出電極部との間でイオン電流を発生させるようにする。なお、イオン電流の信号に不完全燃焼などの状況を反映した波形が検出された場合には、再度発熱用の電源に切り換えて抵抗発熱体を発熱させ、燃焼補助を行なうようにすることもできる。
【0042】
図11は、上記グロープラグ150を用いたイオン電流検出装置の電気的な構成の一例を示している。該装置では、セラミックヒータ1の一方の端子(ここでは金属軸6側)が電源側配線部501に接続され、他方の端子(第二金属リード部16側)が接地側配線部502に接続されている。なお、各配線部501,502には、それら配線部が形成する導通路を各々開放/接続の間で切り換えるスイッチ部53及び531が設けられている。これらはいずれも、エンジン制御部及びイオン電流検出部として機能するECU(Engine Controlling Unit:CPUを主体に構成される)52からの制御信号を受けて作動するリレー、あるいは無接点スイッチ部としてのパワートランジスタ、IGBT(InsulatedGate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)、サイリスタ等にて構成される。
【0043】
他方、電源側配線部501のスイッチ部53をバイパスする形にて、イオン電流測定配線部503が設けられている。該配線部503上には電流検出抵抗521と、該配線部が形成する導通路を開放/接続の間で切り換えるスイッチ部530が設けられている。スイッチ部530は、ECU52からの制御信号を受けて作動する機械接点式リレーあるいは無接点スイッチ部としてのフォトMOSリレー等にて構成される。また、電流検出抵抗521の両端電圧の差が差動増幅器522により増幅され、イオン電流検出信号としてECU52に入力される。なお、55は、車両に搭載されているバッテリーであり、発熱電源部として機能する。また、524は該バッテリー電圧に基づいてイオン発生電流を発生させるイオン発生電源部である。そして、スイッチ部53,530,531は。電源切り換え部として機能する。また、ECU52には、エンジン冷却水の温度をモニタするための水温センサ525と、エンジン回転数をモニタするための回転数センサ526との各検出信号が入力されている。
【0044】
エンジン始動時においては、ヒータ1を発熱用のバッテリー55に接続して通電発熱させることにより、渦流室451内の暖機を行なう。このとき、ECU52は、スイッチ部53,531を閉じて電源側配線部501及び接地側配線部502がバッテリー55に直結された状態とし、スイッチ部530を開いてイオン電流検出用配線部503には電流が流れないようにする。そして、水温センサ525による冷却水温度が暖機温度に到達すれば、スイッチ部53,531を開くとともにスイッチ部530を閉じ、イオン電流発生用に電源及び通電経路の切り換えを行なう。これにより、接地されたエンジンブロック中の渦流室451の内面と、セラミックヒータ1に設けられたイオン検出電極部14(図10)との間に、イオン発生電源部524によりイオン電圧が印加され、イオン放電流が発生する。
【0045】
この状態にて渦流室451内に燃焼ガスが流入するとイオン放電流が変動し、燃焼状態を反映したイオン電流波形がイオン電流検出用配線部503に生ずる。この波形は、電流検出抵抗521により差動増幅器522を介してECU52により検出される。例えば、ECU52は、水温センサ525あるいは回転数センサ526により冷却水温度あるいはエンジン回転数をモニタし、水温が低すぎたりあるいはエンジン回転数が低すぎたりした場合は、暖機不十分と判断して、再びスイッチ部530を開き、スイッチ部53,531を閉じる処理を行なってヒータ1を一定時間発熱させ、暖機予熱を行なうようにする。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために行なった実験結果について説明する。
まず、図1に示す形態のセラミックヒータ1を、上記説明した方法により作製した。ただし、セラミックヒータ1の長さは40mm、外径は3.5mmであり、第二抵抗体部分12,12の太さは1mm、さらに第一ヒータ端子12a及び第二ヒータ端子12bは、各々直径0.8mmの円状領域とした。
【0047】
他方、前記したSUS630(H900時効硬化処理品:Hv=約400)を用いて第一端子リング14及び第二端子リング3を作製した。第一端子リング14の肉厚は0.3mmとし、その内径d1iは、セラミックヒータ1への組み付け前の外径をd2iとして、d2i−d1iにて規定される初期締め代が5〜250μm(セラミックヒータ1の外径に対し、0.14〜7.1%)の種々の値となるように調整したものを用意した。他方、第二端子リング3の肉厚は0.85mmとし、その内径d1i’は、第一端子リング14と同様に定義された初期締め代が50μmとなるように固定的に設定した。
【0048】
そして、上記の第一端子リング14及び第二端子リング3を、セラミックヒータ1の所定位置に圧入により組み付けた。なお、圧入時において各リングの内面には潤滑剤(パスキンM30(商品名:共栄社化学(株))を適量塗布し、圧入後に300℃にて該潤滑剤の分解処理を行なっている。
【0049】
そして、圧入後の第一端子リング14及び第二端子リング3間の直列抵抗を測定し、予め測定済みのセラミックヒータ1の固有抵抗を減ずることによりリングとヒータ端子との接触抵抗の値を求めた。また、第一端子リング14の初期締め代を50μmとしたものについては、前記したろう付けによる比較例品とともに、室温(20℃)から400℃までの種々の温度での、第一端子リング14及び第二端子リング3間の直列抵抗値を測定した。
【0050】
そして、上記の抵抗測定が終了後、第一端子リング14及び第二端子リング3をセラミックヒータ1から取り外し、前記した分解後締め代を測定した。なお、分解後締め代は、端子リングの取り外しを容易に行なうことができたものは、取り外した端子リングの内径と、セラミックヒータ1の外径とを直接測定して分解後締め代を算出した。他方、端子リングの取り外しが困難であったものは、以下のようにして測定を行なった。まず、端子リングを内側のセラミックヒータ1とともに縦に2つに切断して分解し、切断後の端子リングとセラミックヒータ1との各断片の内周面及び外周面形状をレーザー式3次元形状測定機にて測定した。そして、その測定プロファイルから各周面の弧状の外形線断片を抽出し、それら外形線断片を円周補間して切断前の周面を推定復元し、該復元された各周面の内径及び外径から分解後締め代を算出した。図12は、第一端子リング14及び第二端子リング3の初期締め代と分解後締め代との関係を示すものであるが、初期締め代が10μmを超えるとリングに生ずる塑性変形が顕著となり、分解後に弾性的に復帰可能な変形量が減少する結果、分解後締め代の増加が鈍るようになる。そして、初期締め代が50μm以上になると分解後締め代はほとんど増加しなくなり、分解後締め代の最大化のために必要十分な初期締め代の値がおおむね50μm程度であることがわかる。また、図13に示すように、分解後締め代の値を8μm以上に確保することで、接触抵抗値を顕著に減少させることができ、良好な導通状態が得られていることがわかる。そして、図14は、初期締め代の値として50μmを採用した場合の直列抵抗値の温度依存性を示すが、接触不良等を本質的に起こしにくいろう付け接合品と比較しても、その傾向はほとんど同じであり、締り嵌め嵌合を採用しているにもかかわらず、ろう付け品と何ら遜色ない導通状態が得られていることがわかる。なお、
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロープラグの一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1の要部を示す縦断面図。
【図3】図1のグロープラグの製造工程の説明図。
【図4】図2に続く説明図。
【図5】分解後締め代の算出に使用する部位を説明する図。
【図6】図1のグロープラグの第一変形例を示す要部縦断面図。
【図7】同じく第二変形例を示す要部縦断面図。
【図8】同じく第三変形例を示す要部縦断面図。
【図9】同じく第四変形例を示す要部縦断面図。
【図10】同じく第五変形例を示す要部縦断面図。
【図11】図10のグロープラグを用いたイオン電流検出装置の一例を示す回路図。
【図12】実施例の実験結果を示す第一のグラフ。
【図13】同じく第二のグラフ。
【図14】同じく第三のグラフ。
【符号の説明】
1 セラミックヒータ
2 先端部
3,3’ 第二端子リング
4 主体金具
10 セラミック抵抗体
11 第一抵抗体部分(抵抗発熱体)
12,12 第二抵抗体部分
12a 第一ヒータ端子
12b 第二ヒータ端子
14 第一端子リング
17 金属リード部
50,150 グロープラグ
300 ヒータ保持リング

Claims (11)

  1. 棒状の形態を有するとともに自身の先端部(2)に抵抗発熱体(11)が埋設され、また、前記抵抗発熱体に通電するための第一ヒータ端子(12a,18a)が自身の後端部外周面に露出形成されたセラミックヒータ(1)と、
    筒状に形成されるとともに、前記セラミックヒータ(1)を、前記後端部及び前記先端部(2)をそれぞれ軸線(O)方向において突出させる形で自身の内側に保持するヒータ保持リング(3,300)と、
    内燃機関への取付部(5)が外周面に形成され、前記ヒータ保持リング(3,300)に結合される筒状の主体金具(4)と、
    前記第一ヒータ端子(12a)を覆う形で前記セラミックヒータ(1)の後端部外周面に圧入による締り嵌め状態にて取り付けられることにより、前記第一ヒータ端子(12a)と直接導通する金属製の第一端子リング(14)と、
    一端が前記第一端子リング(14)に結合された金属リード部(17)と、
    を備えたことを特徴とするグロープラグ(50)。
  2. 前記セラミックヒータ(1)の外周面において、前記軸線(O)方向において前記第一ヒータ端子(12a,18a)と異なる位置に、前記抵抗発熱体に通電するための第二ヒータ端子(12b,19a)が露出形成され、
    該第二ヒータ端子(12b,19a)を覆うとともにこれと導通する第二端子リング(3)が、前記セラミックヒータ(1)の前記後端部を自身の後方側に突出させた状態にて、該セラミックヒータ(1)の外周面に圧入による締り嵌め状態にて取り付けられている請求項1記載のグロープラグ(50)。
  3. 前記第二ヒータ端子(12b,19a)は、前記軸線(O)方向において、前記第一ヒータ端子(12a,18a)よりも前方側に配置され、前記第二端子リング(3)が前記ヒータ保持リングに兼用され、該第二端子リング(3)に前記主体金具(4)が取り付けられている請求項2に記載のグロープラグ(50)。
  4. 前記主体金具(4)の後端部に金属軸(6)が配置され、
    前記金属リード部(17)の他端が該金属軸(6)に結合されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のグロープラグ(50)。
  5. 前記主体金具(4)は、前記第一ヒータ端子(12a,18a)及び前記第二ヒータ端子(12b,18b)のいずれとも電気的に絶縁された形にて前記セラミックヒータ(1)を保持するものである請求項2に記載のグロープラグ(50)。
  6. 前記セラミックヒータ(1)の外周面には、前記軸線(O)方向において前記第二端子リング(3)よりも前方側に、該第二端子リング(3)とは別体のヒータ保持リング(300)が取り付けられ、前記主体金具(4)が該ヒータ保持リング(300)に取り付けられている請求項5記載のグロープラグ(150)。
  7. 前記主体金具(4)が前記ヒータ保持リング(3,300)の外周面に締り嵌め状態にて取り付けられている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のグロープラグ(50)。
  8. 前記セラミックヒータ(1)から前記第一端子リング(14)を取り外した分解状態において、前記第一端子リング(14)の内径をd1、同じく該分解状態における前記第一ヒータ端子(12a)の形成位置での前記セラミックヒータ(1)の外径をd2としてd2−d1が、8μm以上であって前記第一端子リング(14)の取付位置における前記セラミックヒータ(1)の外径の2%以下の範囲に調整されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のグロープラグ(50)。
  9. 前記セラミックヒータ(1)から前記第二端子リング(3)を取り外した分解状態において、前記第二端子リング(3)の内径をd1’、同じく前記セラミックヒータ(1)の外径をd2’としてd2’−d1’が、8μm以上であって前記第二端子リング(3)の取付位置における前記セラミックヒータ(1)の外径の2%以下の範囲に調整されている請求項2ないし8のいずれか1項に記載のグロープラグ(50)。
  10. 前記第一端子リング(14)がビッカース硬さ170以上のFe系合金にて構成されている請求項1ないし9のいずれか1項に記載のグロープラグ(5)。
  11. 前記第二端子リング(3)がビッカース硬さ170以上のFe系合金にて構成されている請求項2ないし10のいずれか1項に記載のグロープラグ(5)。
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