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JP4655325B2 - 画像形成装置と画像形成方法および情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

画像形成装置と画像形成方法および情報記録媒体の製造方法 Download PDF

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JP4655325B2 JP2000087199A JP2000087199A JP4655325B2 JP 4655325 B2 JP4655325 B2 JP 4655325B2 JP 2000087199 A JP2000087199 A JP 2000087199A JP 2000087199 A JP2000087199 A JP 2000087199A JP 4655325 B2 JP4655325 B2 JP 4655325B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパスポートや査証などに関して冊子上にインクジェットで印刷する画像形成装置や画像形成方法して得られた記録媒体に関する発明であって、特に印字する用途によって、中間転写を用いた間接転写法か、直接画像を記録媒体上に記録する直接記録法かを選択的に行うことによって印字された記録画像のセキュリティ性を向上させるだけでなく、コスト的にもジャミングによる記録媒体損傷対策的にも有利な技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来、パスポートや査証といった国際的な身分証明書の役割を果たす情報記録媒体には、写真の張り付けやスタンプの押印といった手段が古くから取られてきた。
最初にパスポートについて説明すると、パスポートは、冊子内のパスポート保有者個人の情報を記載するデータページに保有者の顔写真を張り付けたり、生年月日や名前といったデータをキャラクタプリンタにて画像形成する手段が取られてきた。
【0003】
しかしながら、写真を張り付ける手段では、顔写真情報のデータベース化が困難で、写真の張替等による不正使用が極めて問題となる。
そこで、写真に代わるディジタル画像形成手段として感熱転写記録法が用いられるようになった。特に感熱転写記録法として広く普及してきたものの一つは昇華性染料を使用した感熱転写法(感熱昇華転写法)である。
【0004】
しかし、昇華性染料とサーマルヘッドを用いて感熱転写画像を形成する際には、昇華の気化熱分も含めた多大な熱量を必要とするので、けっして省エネルギーにはならず、サーマルヘッドの寿命も低い。更に昇華性染料そのものが、非常に高価なので、印字に要するコストが上昇する等の様々な問題があった。
また、昇華性染料を用いて形成された記録画像には大きな欠点もある。それは、昇華型染料そのものが耐熱性や耐光性、耐溶剤性等のいわゆる耐性の大変低い色材である為に発生する問題であり、一般に昇華性染料を用いた場合、最終的な製品となる被転写体上の画像の耐久性がとても劣ったものになってしまう。
【0005】
また、昇華性染料を用いた画像をパスポート等記録媒体上に形成した場合には、保護層を画像表面に設けたとしても一般的なパスポートの記録メディアである紙媒体等の場合、画像を形成した面の裏側から再昇華する事はもちろんの事、防虫剤で良く使用されるパラジクロールベンゼンやナフタリン等の溶剤雰囲気によって画像が「にじむ」という問題も発生する。
【0006】
そこで、こういった昇華性染料独自の問題を解決し、且つ、感熱転写法によるシンプル且つ低コスト,高画質・高解像度を実現するには、感熱転写に用いるサーマルヘッド発熱量の大小によって転写するドットの大きさを変化させる事によって階調表現を行う面積階調方式の画像記録が大変有効である。感熱転写記録によるこれらの例としては、ワックスがリッチなインクによる伝統的な溶融型インク層を用いた溶融転写、樹脂がリッチな樹脂型インク層を用いた感熱転写、あるいは特開平7−117359号公報に開示があるような特殊な転写インク層を使用した熱接着薄膜剥離式転写などが挙げられる。
【0007】
一方、査証に関しては、従来からスタンプの押印が広く行われてきた。これは、使用中、すなわち既に発行されたパスポート内のインサイドページに、確実かつ安価・勘弁に発行できる方法であるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さて、前述のワックスや樹脂を用いたインクによる感熱転写記録にてパスポート上に画像を形成したばあい、完全なるドライインクなため、パスポート等の記録媒体内に入り込まない。つまり、記録媒体上に乗っているだけの状態となる。これは電子写真を用いた場合でもワイヤードットを用いた場合でも同じであるが、記録媒体内に記録画像が浸透しないことから、カッターナイフやニードル等でデータ部をはぎ取り、偽の情報とすり替える、いわゆる偽造されやすいという問題があった。
【0009】
また、査証に関しては従来からのスタンプ画像では容易に偽造出来てしまうことからセキュリティ性がとても低いという問題点があった。
しかし、だからといってパスポートと同様に昇華や溶融転写といった感熱転写を始め電子写真等の画像形成手段で画像を作ることは極めて困難でる。その理由は感熱転写法等の各画像形成手段は記録媒体と何らかの形で接触して画像形成する接触型の画像形成手段であるからで、接触というプロセスがあれば、冊子のジャミングの問題は完全に無くす事ができないからである。
つまり、一度、正規に発行されたパスポートに査証を発行する際に、パスポートを損傷させるようなジャミングが生じれば、パスポートとしての証明能力は無くなるので、絶対に行ってはならない手段であるからである。ただし、パスポートの発行であれば、ジャミングがある程度発生してもその場で再発行すれば良いだけで、この場合は単にコスト的な問題でしかなくなる。
【0010】
さらに、一度人手に渡ってしまったパスポートのインサイドページには皺やある程度の汚れが存在する可能性がきわめて高く、画像を接触して形成する場合、これらが障害となって良好な画像が形成できない事が多い。
そこで、査証にスタンプ以上のセキュリティ情報、例えば顔画像等を入れ込む場合には、粘着シート上に様々な印字手段で予め画像を形成しておき、その粘着シートをパスポートの査証用紙(インサイドページ)に張り付けるという方法が採られる。しかしながら、この方法でも、査証の粘着シートが容易に剥がれてしまうので、不正使用が後を絶たないという問題点があった。
【0011】
さて、査証のように、絶対、ジャミングによる損傷を避けなくてはならないような記録媒体に画像を形成する場合、非接触記録法であるインクジェット法を用いることは極めて有効である。しかしながら、査証のように、従来から、画像そのものに高品位を求めていない種類の発行/印字にはあまり、問題とならないが、パスポートのデータページのように、銀塩写真に匹敵するような高品位な階調を持つ、白黒、若しくはカラー画像を得ようとする場合、どうしても、その画像品位を達成できないといういくつかの問題があった。
【0012】
一つは、記録面に予めプリ印刷が施されている事による。これは、主に凹版による線画印刷が多いが、冊子そのもののセキュリティ性を向上させるために、冊子上に様々な印刷が予め施されているのである。この印刷インク上と、それ以外の部分とではインクジェットのインクの乗り方、浸透の具合等が異なり、画像品位が均一にならず、結果として劣化してしまう。
【0013】
二つめには、エンボスやすかし、箔押しといった、印刷以外の冊子へのセキュリティ技術の影響である。これらの影響により、データーページの表面には凹凸が存在し、結果として画像品位が低下する。
【0014】
三つめには、溶剤発色や蛍光印刷といった、液体に反応しやすいセキュリティ技術が冊子に施されている場合である。必ずしも施されているとは限らないが、これらの技術は広く国際的にパスポートの不正使用防止策として利用されてきている物であるが、インクジェットのインクが直接接触すると、その液体に反応してしまう事が多く、その場合、画像品位以前の問題となってしまう。
【0015】
本発明は、かかる従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とは、例えばパスポートや査証といった目的の異なる複数種類のID記録媒体を1台の装置で発行する画像形成装置を提供することであり、特に高いセキュリティ性と画像品位が要求されるパスポートの発行には、画像転写用媒体に非接触記録手段であるインクジェットで画像を形成した後にパスポート上に再転写する間接転写手段によって画像を形成し、安価かつジャミングの許されない査証等の発行にはインサイドページにある査証用紙等にインクジェットで直接画像を形成する画像形成装置や画像形成方法およびそれらによって得られた記録媒体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に示す本発明は、インクジェットによって画像を形成する画像形成装置であって、画像を形成する記録媒体の種類に応じて、
(イ)画像転写用媒体にインクジェットで画像形成したうえで、該画像を前記記録媒体に転写する間接記録方式、
(ロ)該記録媒体に直接にインクジェットで画像形成する直接記録方式、
の(イ)又は(ロ)のいずれかを選択可能な画像記録方式選択手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0017】
請求項2に示す本発明は、前記記録媒体としては、パスポートのデータページあるいはパスポートの査証ページの少なくとも2種類がある場合に、
前記画像記録方式選定手段が、該データページには前記(イ)の間接記録方式を、また前記査証ページには前記(ロ)の直接記録方式を、それぞれ選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
【0018】
この為、たとえば、高いセキュリティと耐久性及び画像品位が求められるパスポートの発行には、受像をかねた画像転写用媒体にいったん画像を形成してからパスポートのデータページ上に再転写する画像形成手段を用い、パスポートに比べてセキュリティ性も耐久性も強くは要求されない査証の発行にはオーバーレイヤーを被覆しない完全非接触プロセスとしてジャミングの心配を無くし、コスト的にも安い発行ができている。
【0019】
請求項3に示す本発明は、前記画像転写用媒体に形成されてある画像を、加熱と加圧の両方を用いて前記記録媒体に転写する転写手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0020】
請求項4に示す本発明は、前記転写手段は、
前記インクジェットによって前記画像転写用媒体に形成された画像と共に、該画像転写用媒体から前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報が予め設けてある画像転写用媒体を使用可能であって、且つ、該セキュリティ情報の一部か又は全部を損傷しない条件範囲の熱と圧力とを用いて転写可能であること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
尚、前記セキュリティ情報としては、例えば、2光束の干渉を利用して形成された画像、電子線描画によって形成された回折格子による画像、光の吸収によって発光する蛍光インク画像、可視光に対しては透明であって赤外線に対しては該赤外線を吸収することによって顕像化する赤外線吸収インク画像、磁気記録画像、溶剤に反応して発色する溶剤発色画像、等を挙げることができ、またこれらのうちのいずれかを少なくとも1以上を適宜選択して使用することも出来る。そして、請求項4は画像形成装置に関する発明であるが、前記セキュリティ情報は画像形成方法の発明においても適用してよい。
【0021】
請求項5に示す本発明は、前記(イ)で画像転写用媒体にインクジェットによって形成された画像、と共に前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報を、該画像転写用媒体に設けることが可能なセキュリティ情報付与手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0022】
請求項6に示す本発明は、前記画像を形成するインクジェットが、前記セキュリティ情報付与手段も兼ねて使用可能であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置である。
【0023】
請求項7に示す本発明は、前記セキュリティ情報付与手段は、
前記セキュリティ情報を備えた転写層が基材から剥離可能に備えてあるセキュリティ情報転写媒体を使用することで、前記画像転写用媒体に該転写層を転写することが可能な転写機構を備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置である。
【0024】
請求項8に示す本発明は、前記(イ)では画像転写用媒体に、また(ロ)では記録媒体に、それぞれインクジェットによって形成する画像が、
元画像と文字との両方を含む個人情報に係わるデータが、成形か又は編集のいずれか片方か又は両方のコンピュータ処理が施されて得られた画像であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0025】
また、請求項9に示す本発明は、画像を形成する記録媒体の種類に応じて、
(ハ)画像転写用媒体にインクジェットで画像を形成したうえで、該画像を該記録媒体に転写する間接記録方式、
(ニ)該記録媒体に直接にインクジェットで画像を形成する直接記録方式、
のうちの(ハ)又は(ニ)のいずれかの記録方式を選択したうえ、
該選択された記録方式に沿って前記記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成方法である。
【0026】
請求項10に示す本発明は、前記記録媒体としては、パスポートのデータページか、あるいはパスポートの査証ページの少なくとも2種類がある場合に、
該データページには前記(ハ)の間接記録方式を、また前記査証ページには前記(ニ)の直接記録方式を、それぞれ選択することを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法である。
【0027】
請求項11に示す本発明は、前記画像転写用媒体に形成されてある画像を、加熱と加圧の両方を用いて前記記録媒体に転写することを特徴とする請求項9又は10のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0028】
請求項12に示す本発明は、前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報が予め設けてある画像転写用媒体を使用し、
前記(ハ)の記録方式で該画像転写用媒体にインクジェットによって形成された画像と共に、該セキュリティ情報の一部か又は全部を、該画像転写用媒体から該記録媒体へ転写することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0029】
請求項13に示す本発明は、前記画像転写用媒体に、前記(ハ)の記録方式でインクジェットによって画像を形成する工程、及び、該画像転写用媒体にセキュリティ情報を付与する工程を、工程間の順序を問わず行い、
該セキュリティ情報の一部か又は全部を、該画像と共に、該画像転写用媒体から前記記録媒体へ転写することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0030】
請求項14に示す本発明は、前記(ハ)では画像転写用媒体に、また(ニ)では記録媒体に、それぞれインクジェットによって形成する画像としては、
元画像と文字との両方を含む個人情報に係わるデータが、成形か又は編集のいずれか片方か又は両方のコンピュータ処理が施されて得られた画像を使用することを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0031】
また、請求項15に示す本発明は、個人情報に係わる画像と文字とが、インクジェット適性を持つインクで形成されてある記録媒体であって、前記セキュリティ情報が、特に、2光束の干渉を利用して形成された画像、電子線描画によって形成された回折格子による画像、光の吸収によって発光する蛍光インク画像、可視光に対しては透明であって赤外線に対しては該赤外線を吸収することによって顕像化する赤外線吸収インク画像、磁気記録画像、あるいは、溶剤に反応して発色する溶剤発色画像、のうちのいずれか少なくとも1以上によって表現されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成方法である。
【0032】
更に請求項16に示す本発明は、請求項9乃至15のいずれかに記載の画像形成方法を用いて情報を記録することを特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0033】
【発明の実施の形態】
<作用>
請求項1や請求項2にて示した画像形成装置、あるいは請求項9や請求項10で示した画像形成方法は、特に好適な具体例として、パスポートのデータページに印字するパスポートデータとパスポートの査証ページに印字する査証とで、インクジェットを使用した間接記録方式(画像転写用媒体を使用)と直接記録方式との切り分けが選択できる。
そして、1台の画像形成装置、すなわちプリンターでこれらをいずれも発行できるので、パスポートや査証等の発行コストが低減できたり、発行場所の省スペースに寄与できるるだけでなく、一度発行されたパスポートに査証を発行するときは、完全に非接触な画像形成方式であるインクジェットによる画像形成のみで済ませることが出来る為に、ジャミングなどの問題も発生しない利点や、更には従来のスタンプや粘着シートの張り付けなどに比べてセキュリティ性の高い査証の発行ができるという利点を持つ。
【0034】
そして、パスポートの発行には、画像転写用媒体への間接転写を行うので画像品位が高く、更に溶剤発色紙等をパスポートのデータページに使用していてもそれらの機能を維持したまま、耐久性もセキュリティ性も向上させたパスポートの発行ができる。
【0035】
尚、画像転写用媒体を使用して行なう間接記録方式では、使用する諸媒体の間に接触を伴うプロセスであるので、ジャミングが発生する可能性もある。しかし、万が一ジャミングが発生し場合には、それは不良として処理するのが実務的であり、あらためて新規の発行の処理を行なえば良いことになる。
すなわち、既に発行されたパスポートの損傷でないので、コスト面での被害はジャミングで損傷を受けた発行費用のみで済む。
【0036】
一方、査証は、パスポートとして既に発行された証書上への追記であるためジャミング等の損傷を与えることは許されないが、先の説明の通り、インクジェットの直接記録であれば、非接触の画像形成であるため、その心配は無い。
【0037】
更に請求項3にて示した画像形成装置や請求項11で示した画像形成方法では、画像転写用媒体をヒートローラや熱板などで加熱加圧する事によって記録媒体上に転写するので、転写が確実かつ簡単で、液体糊等が不要で転写のドライプロセスが実現できる。
【0038】
また、請求項4に示した画像形成装置や請求項12に示した画像形成方法では、画像転写用媒体内の記録媒体側に転写される層の中に様々なセキュリティ情報を入れてあるので発行されたパスポートの不正使用抑止効果は更に高まる。
たとえば、光の干渉を利用して作られたホログラムや電子線描画で元画像を形成したクリスタグラム等による回折格子による回折現象で入射光に対して、ホログラム画像(電子線描画の回折格子画像も含む)を浮かび上がらせるようなセキュリティ技術は、この画像転写用媒体そのものを作り込むことが非常に難しい事から、セキュリティ効果を上げるのに有効である。ただし、ここでいうホログラム画像とはなにか、形として認識できる物に限るわけでは無い。たとえば、格子の空間周波数や配列を変えることによって虹色の回折光ができたり、レーザ等のコヒーレントな光線入射で初めて像が浮かび上がるような物でも対象となる。
【0039】
次に蛍光インクや赤外線吸収インクによる不可視画像を画像転写用媒体に入れておけば、それらを可視光線の下でただ単に目視しても通常はその画像が見えないが、例えば、もし紫外線発光の蛍光インクであればブラックライトなどの紫外線の照射によってセキュリティ画像が顕像化されるし、また、もし赤外線(例えば830nmの波長)のみを吸収するよう赤外線吸収インクであればその波長帯のカメラでのみセキュリティ画像が認識できるので、セキュリティ上、これも極めて有効である。
尚、赤外線吸収インクに用いる赤外線吸収剤としては、例えば、ポリメチン系、ナフトキノン系、アンスラキン系、トリフェニルメタン系、アミニウム系、あるいはジインモニウム系、等の有機系色素や、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ジチオール系、等の金属錯体、また、Fe2+とCu2+との片方か又は両方を含有する赤外線吸収ガラス、そしてその他にも、金属酸化物、金属硫化物、あるいは金属水酸化物、などの中から1以上を適宜選択して使用すればよい。以下も同様。
【0040】
このほか、セキュリティタグや磁気記録等の原理を用いるために磁気画像を入れたり、不正使用時に溶剤を使用すると、発色する溶剤発色剤によるあぶり出しのような画像を入れておく等、セキュリティ画像を画像転写用媒体に入れて、その情報ごと転写することによって発行されたパスポートのセキュリティ性能は著しく向上させる事ができる。
【0041】
また、請求項5〜7に示す画像形成装置や、これに関係して請求項13に示す画像形成方法などは、画像転写用媒体に予めセキュリティ情報が設けてあるKA否かを問わず、インクジェットか転写かあるいはこれに代わる何らかの手法を用いて、記録媒体に基本的に形成することになっているインクジェットによる画像以外に、希望する技術によるセキュリティ情報を画像転写用媒体に形成することが出来る。微小な文字やOVD素子などは好例であり、特に記録媒体によってそれぞれ異なる情報(例えば通し番号等々)をセキュリティ情報として形成する場合に好適である。
【0042】
また、請求項8に示す画像形成装置や、これに関係して請求項14に示す画像形成方法などは、記録媒体に基本的に形成することになっているインクジェットによる画像そのものについて言及しており、本発明野ような特にID用途の記録媒体を作成する場合には、正当な所有者の個人情報に係わる画像(顔の画像、指紋、その他)と文字(姓名、所属、住所、本籍地、メンバー番号、その他)を、採用するのが好適である。
【0043】
それから、請求項15〜16に示す記録媒体は、前記の画像形成装置や画像形成方法などによって得られたものであり、ID用途をはじめとする諸ニーズに応えられるものである。
【0044】
【実施例】
以下では、図面を参照しつつ本発明に係わる実施例を説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の例をあらわす略式断面図である。
記録媒体1(1’、1”)はこの実施例では紙冊子であるパスポートであり、図示していないフッソ系高分子化合物を表面に被覆したシリコンゴム製のベースラバーシートを介してトレイ2(2’、2”)上にセットされている。この場合、パスポートを発行する場合は、パスポートのデータページを表(図1では上側)にセットし、査証を発行するときは、発行する査証のページを表(図1では上側)にセットする。
尚、実線で示してある被転写体1及びトレイ2の位置は、画像転写用媒体6を記録媒体1上にヒートローラ40にて加熱加圧する時の位置である。
【0045】
また、点線の記録媒体1’、及びトレイ2’の位置は最初に記録媒体をセットするときの位置、同じく点線の記録媒体1”、及びトレイ2”の位置は査証への印字をインクジェットヘッド7で直接、画像形成する位置を示す。
また、記録媒体の搬送は、図示していないアクチュエータと駆動系によって、レール3を車輪4(4’、4”)、5(5’、5”)にて移動する。
【0046】
ところで、6は画像転写用媒体で、口述する方法にてインクジェットヘッド7で予め画像を形成しておき、その後パスポート冊子上にヒートローラ40にて加熱加圧するフィルム状媒体であるが、供給リール23から供給され、ガイドローラ13,15,16,と搬送ローラ17,18(進行する場合は回転方向h),20,19(進行する場合は回転方向d)によって巻取リール24まで搬送される。
【0047】
そしてこの例(一実施例)では、画像転写用媒体6内部にホログラムや電子線描画による回折格子画像であるホログラム画像層(電子線描画格子画像を含む)を有しており、ホログラム画像の位置合せをするためのレジマークセンサー11にて記録媒体1上への転写位置合せを行う。また、12は、画像転写用媒体6の受像面のゴミを除去するクリーニングローラであり、図示していない除電ブラシと共にオーバーレイヤーの画像面のゴミを取り除いている。
尚、この画像転写用媒体6には、予め紫外線で発光する蛍光インクによるシリアルナンバーがプリプリントされており、発行後のパスポートにブラックライト等を照射すると、発行時のシリアルナンバーが浮き出てくる。そして、そのナンバーは、発行サイトによって、分類分けがなされており、そのパスポートが何時、どこで発行された物かが解るようになっている。
【0048】
ところで、この実施例では紫外線で発光するインクを用いたプリプリントであったが、赤外線で光吸収するIRインクによる不可視情報を盛り込むこともできるし、インクジェットヘッド7で、そのような特殊インクの画像形成も可能である。更にはインクジェットヘッド7とは別にセキュリティ印字用のインクジェットヘッドを別途設ける事もできる。特にセキュリティ用途のインクはたとえば、IRインクのフタロシアニン色素等のように高価であるので、ヘッドをわける事は機密維持の他にコスト的なメリットもある。つまり、ヘッドの目詰まり等を理由とするヘッド交換時リスクが低下する。
【0049】
さて、一方、画像書込みには、本実施例では色材に有機顔料もしくは無機顔料といった顔料系、あるいは染料系を色材として用いたインクをインクジェットヘッド7で塗布しているが、その色材を含んだインクのベースは溶剤系のインク、若しくは紫外線で硬化する紫外線硬化インク、水系インク、油系インク等を使用することができる。しかしながら、紫外線硬化インクでは、その硬化に紫外線の照射が必要であるので、図1の実施例で紫外線硬化インクを用いるときは別途紫外線照射機が必要となる。当然、ヘッド7の近傍、若しくはトレイ位置2’の上部等に設置すれば画像形成装置内で硬化まで行うことができる。ところで、紫外線硬化インクとはモノマー等が紫外線等の光重合で硬化するインクの事で、エマルジョンとして水系液媒に分散させたものを含む。
【0050】
そして、溶剤系では溶剤吸収装置を本画像形成装置内に設けておけば、画像形成不要な溶剤が外部に漏れる心配が無くなる。
一方、水系インクであっても乾燥を確実に行い、印字の速度を向上させる場合には加熱乾燥機を画像形成装置内に設けておくことは極めて有効である。(エマルジョンタイプのUV硬化インクを含む)
【0051】
いずれのインクであっても、画像転写用媒体6の受像面(表面)は、記録媒体1への熱接着性だけでなく、インクジェットが画像を形成するときの受像特性を画像品位や耐久性等を考慮して材質や厚さ、表面平滑性等が設計されてある。
さて、印字する記録媒体がパスポートであった場合、図2にて呈示したプラテンローラ32’とガイドローラ33’、及びそれらのプラテンアーム31’の位置にて画像を一旦、画像転写用媒体上に形成する(インクの吐出はS)。
【0052】
その後(必要であれば画像の形成された画像転写用媒体に乾燥や硬化のためのプロセスを行う)、トレイ2上で画像転写用媒体6を記録媒体1上に加熱加圧転写する。その際、画像転写用媒体は、ヒートローラ40を方向bに降下させて被転写体1上に加熱加圧する事によって、画像転写用媒体内のセキュリティ画像(ホログラム画像など)の位置を合わせて加熱加圧転写する。但し、ヒートローラ40の被転写体1に面する間には安全のためのシャッター41.42が設けており、ヒートローラが方向bに降下するときのみシャッター41、42が方向C、C’が開き、通常は人間の手などがヒートローラ40に触れて火傷しないようシャッター41、42は閉じている。
【0053】
ところで、ヒートローラ40は、内部にハロゲンランプヒータ41を持ち、ハロンランプヒータからの熱放射を吸収すべく内部を黒化処理された中空円筒で、表に加熱加硫型のシリコンゴムと最表面に導電性のフッ素系高分子化合物を設け逆クラウン形状のヒートローラである。そして、その周速(回転方向はi)を画像転写用媒体や記録媒体であるパスポートの搬送速度よりも極僅か早く回転させる事によって加熱加中の画像転写用媒体、中央より外側にテンションを故意に発生させ、画像転写用媒体の皺の発生を防止している。
【0054】
そして、ヒートローラ40は、温度センサー21にて表面温度を検出し、図示していない温度コントローラ等により表面温度一定に保持しており、更にヒートローラ表面を常に綺麗に保っておくためにクリーニングローラ22を設けてある。
【0055】
次に査証(ビザ)を発行するときは、同じく、トレイ2’上に冊子をセットするのであるが、先のプラテンなどは図1の31,32,33の位置に待避するので、インクジェットでの画像形成を記録媒体(査証など)上に直接行う事ができる。つまり、画像転写用媒体の転写は行わない。(ここで、パスポートを発行するときの画像データと査証の画像データとは通常は違う。)
従って、発行時間は拘束になり、発行コストも低減できる。
【0056】
この実施例でのその他の詳細な条件を以下に示す。
Figure 0004655325
【0057】
Figure 0004655325
【0058】
【発明の効果】
以上に述べてきたように、本発明によれば、パスポートや査証等のID発行物の発行に関し、パスポートのデータページに印字するパスポートデータと査証ページに印字する査証とで、インクジェットでの直接転写と間接転写(画像転写用媒体を使用)の切り分けが選択でき、そして、1台の画像形成装置、すなわちプリンターで発行できるので、パスポートや査証等の発行コストが低減できたり、発行場所の省スペースに寄与できるるだけでなく、一度発行されたパスポートに査証を発行するときは完全に非接触な画像形成であるインクジェット法による画像形成のみで済ませるために、ジャミングなどの問題が発生せず、更に従来のスタンプや粘着シートの張り付けなどに比べてセキュリティ性の高い査証の発行ができる。
【0059】
そして、パスポートの発行には、画像転写用媒体への間接転写を行うので画像品位が高く冊子のエンボスやプリプリント等の処理の影響を受けにくい。更に溶剤発色紙等をパスポートのデータページに使用していてもそれらの機能を維持したまま、耐久性もセキュリティ性も向上させたパスポートの発行ができる。
当然の事ながら、画像転写用媒体での間接転写は、接触が伴うプロセスであるので、ジャミングが発生する可能性もあるが、万が一、ジャミングが発生したら、それは、不良として処理すれば良く、再度新規に発行すれば良いことになる。すなわち、既に発行されたパスポートの損傷でないので、被害はジャミングで損傷を受けた発行費用のみで済む。
【0060】
一方、査証は、パスポートとして既に発行された証書上への追記であるためジャミング等の損傷を与えることは許されないが、先の説明の通り、インクジェットの直接記録であれば、非接触の画像形成であるため、その心配は無い。
そして画像転写用媒体のコストが発生しないとか、発行に間接転写のプロセスが無いことによる高速化といった、発行コストそのものを低下させる事ができる。
【0061】
また、本発明によれば、画像転写用媒体をヒートローラや熱板などで加熱加圧する事によって記録媒体上に転写するので、転写が確実かつ簡単で、液体糊等が不要な転写のドライプロセスが実現できる。
【0062】
また、本発明によれば、画像転写用媒体内の記録媒体側に転写される層の中に様々なセキュリティ情報を入れてあるので発行されたパスポートの不正使用抑止効果は更に高まる。
たとえば、光の干渉を利用して作られたホログラムや電子線描画で元画像を形成したクリスタグラム等による回折格子による回折現象で入射光に対して、ホログラム画像(電子線描画の回折格子画像も含む)を浮かび上がらせるようなセキュリティ技術は、この画像転写用媒体そのものを作り込むことが非常に難しい事から、セキュリティ効果を上げるのに有効である。ただし、ここでいうホログラム画像とはなにか、形として認識できる物に限るわけでは無い。たとえば、格子の空間周波数や配列を変えることによって虹色の回折光ができたり、レーザ等のコヒーレントな光線入射で初めて像が浮かび上がるような物でも対象となる。
【0063】
次に蛍光インクや赤外線吸収インクによる不可視画像を画像転写用媒体に入れておけば、通常はその画像が見えないが、たとえば、紫外線発光の蛍光であればブラックライトなどの紫外線の照射によってセキュリティ画像が顕像化されるし、赤外線、たとえば、830nmの波長のみで光り吸収するような画像を入れておけば、その波長帯のカメラでのみセキュリティ画像が認識できるので、セキュリティ上、これも極めて有効である。
このほか、セキュリティタグや磁気記録等の原理を用いるために磁気画像を入れたり、不正使用時に溶剤を使用すると、発色する溶剤発色剤によるあぶり出しのような画像を入れておく等、セキュリティ画像を画像転写用媒体に入れて、その情報ごと転写することによって発行されたパスポートのセキュリティ性能は著しく向上させる事ができる。
【0064】
総じて、本発明によれば、例えばパスポートや査証といった目的の異なる複数種類のID記録媒体を1台の装置で発行する画像形成装置を提供することが出来る。特に高いセキュリティ性と画像品位が要求されるパスポートの発行には、画像転写用媒体に非接触記録手段であるインクジェットで画像を形成した後にパスポート上に再転写する間接転写手段によって画像を形成し、安価かつジャミングの許されない査証等の発行にはインサイドページにある査証用紙等にインクジェットで直接画像を形成する画像形成装置や画像形成方法およびそれらによって得られた記録媒体を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を説明する為の略式断面図。
【図2】本発明に係る画像形成装置の一実施例を説明する為の略式断面図(記録媒体がパスポートである場合の例)。
【符号の説明】
1、1’、1” ・・・記録媒体(パスポート等)
2,2’、3” ・・・トレイ(記録媒体を載せる部分)
3 ・・・レール(駆動伝達部の一部。トレイを搬送させる。)
4,4’、4” ・・・車輪(駆動伝達部の一部。レール上をトレースする。)
5,5’、5” ・・・車輪(駆動伝達部の一部。レール上をトレースする。)
6 ・・・画像転写用媒体
7 ・・・インクジェットヘッド
11 ・・・レジマークセンサ
12 ・・・クリニングローラ(画像転写用媒体用)
13,14・・・ガイドローラ
15,16・・・ガイドローラ
17,18・・・搬送ローラ
19,20・・・搬送ローラ
21 ・・・温度センサ
22 ・・・クリーニングローラ(ヒートローラ用)
23 ・・・供給リール
24 ・・・巻き取リール
26 ・・・インク供給チューブ
27 ・・・信号及び電源のケーブル
31,31’ ・・・ プラテンローラアーム
32,32’ ・・・ プラテンローラ
33,33’ ・・・ ガイドローラ
40 ・・・ヒートローラ
41,42・・・安全シャッター
a ・・・画像転写用媒体の進行する方向
b ・・・加熱加圧転写する際に、ヒートローラが降下する方向
c,c’ ・・・安全シャッターが開く方向
d ・・・オーバーレイヤーが進行する際に搬送ローラが回転する方向
e ・・・オーバーレイヤーの進行する方向
h ・・・オーバーレイヤーが進行する際に搬送ローラが回転する方向
i ・・・ヒートローラの回転方向
S ・・・ インクジェットヘッドからのインクの吐出

Claims (16)

  1. インクジェットによって画像を形成する画像形成装置であって、画像を形成する記録媒体の種類に応じて、
    (イ)画像転写用媒体にインクジェットで画像形成したうえで、該画像を前記記録媒体に転写する間接記録方式、
    (ロ)該記録媒体に直接にインクジェットで画像形成する直接記録方式、
    の(イ)又は(ロ)のいずれかを選択可能な画像記録方式選択手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録媒体としては、パスポートのデータページあるいはパスポートの査証ページの少なくとも2種類がある場合に、
    前記画像記録方式選定手段が、該データページには前記(イ)の間接記録方式を、また前記査証ページには前記(ロ)の直接記録方式を、それぞれ選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像転写用媒体に形成されてある画像を、加熱と加圧の両方を用いて前記記録媒体に転写する転写手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記転写手段は、
    前記インクジェットによって前記画像転写用媒体に形成された画像と共に、該画像転写用媒体から前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報が予め設けてある画像転写用媒体を使用可能であって、且つ、該セキュリティ情報の一部か又は全部を損傷しない条件範囲の熱と圧力とを用いて転写可能であること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記(イ)で画像転写用媒体にインクジェットによって形成された画像、と共に前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報を、該画像転写用媒体に設けることが可能なセキュリティ情報付与手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記画像を形成するインクジェットが、前記セキュリティ情報付与手段も兼ねて使用可能であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記セキュリティ情報付与手段は、
    前記セキュリティ情報を備えた転写層が基材から剥離可能に備えてあるセキュリティ情報転写媒体を使用することで、前記画像転写用媒体に該転写層を転写することが可能な転写機構を備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記(イ)では画像転写用媒体に、また(ロ)では記録媒体に、それぞれインクジェットによって形成する画像が、
    元画像と文字との両方を含む個人情報に係わるデータが、成形か又は編集のいずれか片方か又は両方のコンピュータ処理が施されて得られた画像であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 画像を形成する記録媒体の種類に応じて、
    (ハ)画像転写用媒体にインクジェットで画像を形成したうえで、該画像を該記録媒体に転写する間接記録方式、
    (ニ)該記録媒体に直接にインクジェットで画像を形成する直接記録方式、のうちの(ハ)又は(ニ)のいずれかの記録方式を選択したうえ、
    該選択された記録方式に沿って前記記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  10. 前記記録媒体としては、パスポートのデータページか、あるいはパスポートの査証ページの少なくとも2種類がある場合に、
    該データページには前記(ハ)の間接記録方式を、また前記査証ページには前記(ニ)の直接記録方式を、それぞれ選択することを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. 前記画像転写用媒体に形成されてある画像を、加熱と加圧の両方を用いて前記記録媒体に転写することを特徴とする請求項9又は10のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 前記記録媒体へ転写可能なセキュリティ情報が予め設けてある画像転写用媒体を使用し、
    前記(ハ)の記録方式で該画像転写用媒体にインクジェットによって形成された画像と共に、該セキュリティ情報の一部か又は全部を、該画像転写用媒体から該記録媒体へ転写することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の画像形成方法。
  13. 前記画像転写用媒体に、前記(ハ)の記録方式でインクジェットによって画像を形成する工程、及び、該画像転写用媒体にセキュリティ情報を付与する工程を、工程間の順序を問わず行い、
    該セキュリティ情報の一部か又は全部を、該画像と共に、該画像転写用媒体から前記記録媒体へ転写することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の画像形成方法。
  14. 前記(ハ)では画像転写用媒体に、また(ニ)では記録媒体に、それぞれインクジェットによって形成する画像としては、
    元画像と文字との両方を含む個人情報に係わるデータが、成形か又は編集のいずれか片方か又は両方のコンピュータ処理が施されて得られた画像を使用することを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 前記セキュリティ情報が、特に、2光束の干渉を利用して形成された画像、電子線描画によって形成された回折格子による画像、光の吸収によって発光する蛍光インク画像、可視光に対しては透明であって赤外線に対しては該赤外線を吸収することによって顕像化する赤外線吸収インク画像、磁気記録画像、あるいは、溶剤に反応して発色する溶剤発色画像、のうちのいずれか少なくとも1以上によって表現されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成方法。
  16. 請求項9乃至15のいずれかに記載の画像形成方法を用いて情報を記録することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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